JP4509251B2 - 中仕切り板の自動組立方法及びその装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、壜、缶等の商品を段ボールケース等の包装用箱に充填包装する際に、前記商品を保護するために使用される中仕切り板の自動組立方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
壜、缶等の商品を段ボールケース等に充填包装する際に、前記商品保護のために使用される中仕切り板は、縦仕切り板及び横仕切り板のそれぞれ対向位置に略中間位置に至る切込みが設けられ、前記両仕切り板の切込み部を係合させて井桁に組み立てて使用されている。
【0003】
従来、前記縦仕切り板及び横仕切り板の係合及び組立ては、縦仕切り板及び横仕切り板の取扱い、さらにその自動組立てが面倒なため、専ら、人手によって行われていた。そこで、自動化装置(特開平10−147331号公報参照)が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、さらに組立ての容易化と迅速化を図った中仕切り板の自動組立方法及び装置を提供することを目的とする。なお、本発明の記述中の「縦仕切り板」及び「横仕切り板」は、相対的な表現であり、特定されるものではない。
【0005】
【問題を解決しようとする手段】
前記目的を達成するため、本願方法の発明の実施の一形態は、平面コ字状に成形され連結部から両側片の略中央部に至る適数段の切込みが設けられた縦仕切り板の前記切込みに、先端部から略中央部に至る前記縦仕切り板の両側片を受入れる切込みを有する所定枚の横仕切り板を係合させて組立てられる中仕切り板の自動組立方法であり、放射状に設けられ回動自在の成形枠によって展開状態の縦仕切り板を平面コ字状に自動成形保持すると同時に、前記縦仕切り板の適数段の切込みに対向する位置に所定段に自動供給された所定枚の横仕切り板を前記縦仕切り板の適数段の切込みに一括押圧により同時係合させ、前記成形枠を回動させて前記縦仕切り板の断面コ字状の成形及び横仕切り板の一括押圧による同時係合を繰り返すことを特徴とする。
【0006】
前記請求項1の方法によれば、予め、縦仕切り板が一枚もので自動成形されるため、その取扱いがきわめて容易であり、さらにその後に横仕切り板を一括押圧により同時係合させること及び成形枠を放射状に、そして回動自在に設けたため、中仕切り板の組立てを連続的に行うことができ、該中仕切り板の組立ての迅速化を図ることができる。
【0007】
本願装置の発明の実施の一形態は、平面コ字状に成形され連結部から両側片の略中央部に至る適数段の切込みが設けられた縦仕切り板の前記切込みに、先端部から略中央部に至る前記縦仕切り板の両側片を受入れる切込みを有する所定枚の横仕切り板を係合させて組立てられる中仕切り板の自動組立装置であり、放射状に設けられ展開状態の縦仕切り板を平面コ字状に自動成形保持して回動自在の成形枠と、該成形枠に自動成形保持された前記縦仕切り板の適数段の切込みに対向する位置に所定枚の横仕切り板を所定段に自動供給する横仕切り板供給部と、前記縦仕切り板の平面コ字状の自動成形と同時に前記横仕切り板供給部に供給された前記所定枚の横仕切り板を前記縦仕切り板の適数段の切込みに一括押圧により同時に係合させるプッシャーとからなることを特徴とする。
【0008】
この請求項2の装置によれば、前記請求項1の方法を有効に実施することができ、したがって、組立ての容易化と迅速化を図ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図面は、本発明の一実施の形態を示すもので、図1は中仕切り板自動組立装置及び包装用箱への充填装置の概略平面図、図2は図1の要部正面図、図3は横仕切り板供給部の一部省略斜視図、図4は縦仕切り板と横仕切り板の組立部の斜視図、図4は中仕切り板の起立部の斜視図、図6乃至図13は組立てから包装用箱への充填までの工程を説明する斜視図である。
【0010】
図面実施の一形態では、12本(1ダース)の壜、缶を充填できる中仕切り板の組立装置及びその後に包装用箱、すなわち、段ボールケースCに自動的に充填する装置が開示されている。
【0011】
まず、縦仕切り板1について説明すると、前記のごとく、成形装置によって成形された縦仕切り板1には、その連結部1aから両側片1b,1cの略中央部に至る適数段の切込み2a,2b,2cが設けられる(図7参照)。もっとも、成形前、すなわち、組立て前は展開状態である(図6参照)。図中、2dはそれぞれ後に述べる横仕切り板3a,3b,3cとの係合を容易にするために広げて打ち抜かれたガイド部である。
【0012】
本発明の方法では、前記縦仕切り板1が平面コ字状に自動成形保持れると同時に(図7参照)、前記縦仕切り板1の連結部1aからその両側片1b,1cの略中央部に至る所定段の切込み2a,2b,2cと対向する位置に所定枚の横仕切り板3a,3b,3cが所定段に自動供給される(図8参照)。
【0013】
さらに前記横仕切り板3a,3b,3cには、前記縦仕切り板1側の先端部から略中央部に至る前記縦仕切り板1の両側片1b,1cを受入れる切込み4a,4bがそれぞれ設けられている(図8参照)。図中、4cはそれぞれ前記縦仕切り板1との係合後に容易に分離しないように前記縦仕切り板1の両側片1b,1cの先端部に係止する係止部である。
【0014】
その後、前記横仕切り板3a,3b,3cが一括押圧され、該横仕切り板3a,3b,3cのそれぞれの切込み4a,4bが前記縦仕切り板1のそれぞれの切込み2a,2b,2cに同時係合させられて組立てが完了し中仕切り板Aが完成する(図9参照)。
【0015】
なお、前記横仕切り板3a,3b,3cの前記切込み4a,4bの開口部には、前記縦仕切り板1との係合後に容易に分離することがないように該縦仕切り板1側に係止する係止部4cが設けられている。
【0016】
さらに図10以下には、前記方法によって組立てられた中仕切り板Aを包装用容器、例えば、段ボールケースCに充填する概略図が示されている。
【0017】
すなわち、図面実施の一形態では、前記のごとく組立てられた中仕切り板Aが、その後の段ボールケースCへの充填工程のレイアウト上、横方向に倒され(図10参照)、つぎに前記縦仕切り板1の連結部1aを底部に位置させて起立させられ(図11参照)、さらに段ボールケースCの供給方向に合わせて旋回させられた後、図示しないシャッター上に移送され(図12参照)、該シャッター下方に段ボールケースCが供給されたことを確認して前記シャッターを開いて前記段ボールケースC内に下降充填させるものである(図13参照)。
【0018】
つぎに本発明の装置の実施の一形態を説明する。図中、5は前記縦仕切り板1のマガジン部であり、図面実施の一形態では、後述する成形装置部6に向けて前下がりに構成した無端状チェーン7上に前記縦仕切り板1が重ね合わされて集積されている。
【0019】
前記無端状チェーン7上に集積された縦仕切り板1は、詳細を図示していないが最前面に位置した縦仕切り板1が自然落下することがないように予め構成され、さらに該最前面の縦仕切り板1に対向させて、吸盤8を有する揺動杆9がエアシリンダ10により可動自在に設けられている。
【0020】
そして、前記揺動杆9の吸盤8を前記最前面の縦仕切り板1に吸着させて復帰させることにより、前記マガジン部5から縦仕切り板1を一枚づつ引き出し、さらに前記吸盤8の吸着を解除することにより所定位置に落下させることができるように構成されている。
【0021】
図中、11は所定位置に落下させた前記縦仕切り板1の両側端から設けられた成形用ガイド板であり、先細りに構成され、機体F側に固定されている。さらに該成形用ガイド板11の先細り先端位置には、前記縦仕切り板1を平面コ字状に成形保持する複数の成形枠12が回動自在に設けられる。
【0022】
また、前記成形用ガイド板11の前記成形枠12の反対には、該成形用ガイド板11部に供給された縦仕切り板1中央の連結部1aを押圧する雄型枠13が往復動自在に設けられる。
【0023】
前記雄型枠13は、予め前記縦仕切り板1の連結部1aと略同大に構成され、図面実施の一形態では、スライダー14に支持され、該スライダー14が駆動リンク15により往復動させられる構成になっている。
【0024】
つぎに前記成形枠12の詳細を説明する。該成形枠12は、図面実施の一形態では、中仕切り板の組立ての迅速化を図るため、図4に示すごとく、放射状に四個設けられ、それぞれ90度ずづ回動するように構成されている。
【0025】
そして前記成形枠12はそれぞれ前記縦仕切り板1及び前記雄型枠13の受入れる間隔をあけて設けられ、さらにそれぞれ前記成形用ガイド板11側を少々拡開して、前記縦仕切り板1及び前記雄型枠13を受入れ易く構成されている。
【0026】
さらに前記それぞれの成形枠12の両側部には、前記横仕切り板3a,3b,3cの両端がそれぞれ案内保持させられる溝16を有するガイド杆17がそれぞれ三本設けられる。
【0027】
すなわち、前記成形枠12内においてコ字状に成形保持された縦仕切り板1のそれぞれの切込み2a,2b,2cに対する前記横仕切り板3a,3b,3cの一括押圧による同時係合時に、該横仕切り板3a,3b,3cが案内保持されるものである。
【0028】
つぎに前記横仕切り板3a,3b,3cの供給部18について述べる。図中、19は前記横仕切り板3a,3b,3cのマガジン部であり、多数枚の横仕切り板3a,3b,3cが重ね合わされ、その切込み4a,4bを前記成形枠12方向、すなわち、前記縦仕切り板1のマガジン部5に対向させて集積され、該縦仕切り板1のマガジン部5と同様に最下面に位置した横仕切り板3a(3b,3c)が自然落下しないように予め構成されている。
【0029】
さらに前記最下面の横仕切り板3a(3b,3c)に対向させて、吸盤20を有する引出杆21が設けられ、前記最下面の横仕切り板3a(3b,3c)を前記吸盤20で吸着して下方に引き出し、下方の支持レール22上に載置した後、前記吸盤20の吸着が解除されるように構成されている。
【0030】
前記のごとくして、支持レール22上に供給された横仕切り板3a(3b,3c)は、つぎに前記縦仕切り板1の切込み2a,2b,2cと対向する位置に所定段に自動供給される。
【0031】
その詳細が図3に示されている。すなわち、それぞれ内側間隔を、略前記横仕切り板3a(3b,3c)の間隔として、無端状チェーン23,24がそれぞれ二連設けられる。
【0032】
そして、前記それぞれの無端状チェーン23,24の外側全体に、前記縦仕切り板1の切込み2a,2b,2cと同間隔をあけて横仕切り板3a,3b,3cの保持杆25が設けられる。さらに、該それぞれの保持杆25の外側面には前記横仕切り板3a,3b,3cの両端が案内保持される溝26が設けられる。
【0033】
前記構成において、まず、前記支持レール22上に供給された、例えば、横仕切り板3aが、プッシャー27によって、前記支持レール22と水平位置にある保持杆25の溝26に供給保持される。
【0034】
つぎに、前記無端状チェーン23,24のそれぞれ内側が上昇させられ、前記保持杆25の溝26に保持された横仕切り板3aが前記成形枠12に供給される縦仕切り板1の切込み2aと2bの間隔分上昇させられる。
【0035】
前記時点で、予め、前記マガジン部19から前記支持レール22上に供給されたつぎの横仕切り板3bが前記プッシャー27によって、前記支持レール22と水平位置に上昇したつぎの保持杆25の溝26に案内保持される。
【0036】
同様にして、予め、前記マガジン部19から前記支持レール22上に供給されたつぎの横仕切り板3cが前記プッシャー27によって、前記支持レール22と水平位置に上昇した保持杆25の溝26に案内保持される。以上の状態が図3に示されている。
【0037】
前記のごとくして、前記無端状チェーン23,24間に、前記縦仕切り板1の切込み2a,2b,2cと同間隔、所定段に保持された横仕切り板3a,3b,3cは、前記成形枠12内による縦仕切り板1のコ字状成形と同時に、プッシャー28により一括押圧され、図8、図9に示すごとく同時に係合させられて中仕切り板Aが完成する。
【0038】
その後、前記成形枠12が90度回動させられ、その間に前記無端状チェーン23,24間の保持杆25間にそれぞれ次の横仕切り板3a,3b,3cが順次案内保持され、同時に上部に位置した成形枠12で成形された縦仕切り板1に一括押圧及び同時に係合が行われ、順次繰り返される。
【0039】
以上が本発明の方法及び該方法を実施する装置の実施の一形態であるが、図1及び図5には、中仕切り板Aを包装用箱である段ボールケースCに自動充填する例が示されている。
【0040】
まず、前記中仕切り板Aを保持した成形枠12が90度回転させられる(図5及び図10参照)。この段階では、中仕切り板Aは横倒しの状態である。したがって、この段階で段ボールケースCに中仕切り板Aを充填する場合には、該段ボールケースCも横倒し状態に供給しなければならず、その取扱に困難が伴う。この地点が図1ではD部である。
【0041】
つぎに前記のごとく、成形枠12の90度回転により横倒し状態の前記中仕切り板Aがプッシャー29により横方向の水平位置に保持された受け枠30に移行させられ、さらに放射状に設けられた前記受け枠30が90度回転させられる(図5及び図11参照)。この段階では、中仕切り板Aは起立状態である。したがって、そのままの状態で段ボールケースCに充填が可能である。この地点が図1のE点である。
【0042】
しかしながら、図面実施の一形態では、段ボールケースCの供給装置及び該段ボールケースCへの充填工程へのレイアウトの関係で前記起立状態の中仕切り板Aをさらに直角方向に送り、送った地点で起立状態を保ったまま、その下方に供給される段ボールケースCの移送方向に合わせて90度回動させている。この地点がF点である。
【0043】
つぎに前記段ボールケースCの移送方向に設けたシャッター31部に移送して、下方に供給された段ボールケースCに充填する構成になっている(図12及び図13参照)。
【0044】
本発明の方法及び装置によれば、縦仕切り板が一枚もので自動成形されるため、その取扱いがきわめて容易であり、放射状に設けられ回動自在の成形枠に順次自動成形保持され、同時に所定枚の横仕切り板を一括押圧により前記縦仕切り板に同時に係合させるため中仕切り板の組立ての迅速化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中仕切り板自動組立装置及び包装用箱への充填装置の概略平面図である。
【図2】図1の要部正面図である。
【図3】横仕切り板供給部の一部省略斜視図である。
【図4】縦仕切り板と横仕切り板の組立て部の斜視図である。
【図5】中仕切り板の起立部の斜視図である。
【図6】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図7】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図8】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図9】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図10】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図11】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図12】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【図13】中仕切り板の組立てから包装用箱への充填工程を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1 縦仕切り板
1a 連結部
1b,1c 両側片
2a,2b,2c 切込み
3a,3b,3c 横仕切り板
4a,4b 切込み
12 成形枠
18 横仕切り板供給部
27 プッシャー
Claims (2)
- 平面コ字状に成形され連結部から両側片の略中央部に至る適数段の切込みが設けられた縦仕切り板の前記切込みに、先端部から略中央部に至る前記縦仕切り板の両側片を受入れる切込みを有する所定枚の横仕切り板を係合させて組立てられる中仕切り板の自動組立方法であり、放射状に設けられて回動自在の成形枠によって展開状態の縦仕切り板を平面コ字状に自動成形保持すると同時に、前記縦仕切り板の適数段の切込みに対向する位置に適数段に自動供給された所定枚の横仕切り板を前記縦仕切り板の適数段の切込みに一括押圧により同時係合させ、前記成形枠を回動させて前記縦仕切り板の平面コ字状の成形及び横仕切り板の一括押圧による同時係合を繰り返すことを特徴とする中仕切り板の自動組立方法。
- 平面コ字状に成形され連結部から両側片の略中央部に至る適数段の切込みが設けられた縦仕切り板の前記切込みに、先端部から略中央部に至る前記縦仕切り板の両側片を受入れる切込みを有する所定枚の横仕切り板を係合させて組立てられる中仕切り板の自動組立装置であり、放射状に設けられ展開状態の縦仕切り板を平面コ字状に自動成形保持して回動自在の成形枠と、該成形枠に自動成形保持された前記縦仕切り板の適数段の切込みに対向する位置に所定枚の横仕切り板を自動供給する横仕切り板供給部と、前記縦仕切り板の平面コ字状の自動成形と同時に前記横仕切り板供給部に供給された前記所定枚の横仕切り板を前記縦仕切り板の適数段の切込みに一括押圧により同時係合させるプッシャーとからなることを特徴とする中仕切り板の自動組立装置。
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