JP4508910B2 - a−Si電子写真用感光体の製造方法 - Google Patents

a−Si電子写真用感光体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は電子写真用感光体の製造方法に関する。
複写機やプリンタ等に用いられている電子写真用感光体の電子写真用感光体層には、数μm程度〜数mm程度の大きさの成膜欠陥、キズ、ピンホール等の欠陥が存在することがあり、そのような欠陥は、大きさが20μm程度の微小なものであっても、電子写真画像上に数倍から数十倍の大きさの黒点や白点等の画像欠陥となったり、電子写真用感光体の絶縁破壊の原因となったりする。
例えば、優れた耐摩耗性や耐熱性、光感度特性、無公害性などを特徴とするアモルファスシリコン電子写真用感光体(以下、アモルファスシリコンをa−Siと略記する)の場合、図5に示すように、a−Si電子写真用感光体400は、円筒状あるいは板状のアルミニウム合金などから成る導電性基401の上に、グロー放電分解法などのPCVD法により厚さ20〜80μmのa−Si光導電層402が形成され、その層上に例えばアモルファスシリコンカーバイド(a−SiC)やアモルファスカーボン(a−C)などから成る厚さ0.1〜1μmの表面層403が積層されているものである。そして、このような層構成によって、アナログ複写機、デジタル複写機などの用途に応じて、電子写真特性の調整を各種ドーパント元素や成膜パラメータの選択で帯電能、残留電位、光感度及び表面硬度、耐環境特性などが所要特性に改善されている。
しかし、PCVD法によって導電性基体に作製されるa−Si感光層の課題として、わずかなゴミや欠陥、ピット、介在物を基点に球状に成長、もしくは断面方向から見た場合に漏斗状や扇状に成長する異常成長欠陥(例えば図5中の符号405で指し示すような突起)がある。
そこで、このような欠陥を電子写真用感光体製造時の検査工程において検出して選別する必要があるが、従来その検査方法としては、画像評価により検出する方法や、電子写真用感光体に電圧を印加した時に電子写真用感光体に流れ込む電流により検出する方法が行なわれていた。
この画像評価により検出する方法では、電子写真用感光体を複写機やプリンタ等の画像形成装置に装着して数枚の画像を作成し、その画像上に現れた黒点や白点を目視で確認して、欠陥の有無を評価する(例えば、特許文献1参照)。
一方、電流により検出する方法では、電子写真用感光体表面に種々の手段により電圧を印加して、欠陥部に流れる過大電流や欠陥の有無による電流変化を検出して、欠陥の有無を評価する。
例えば、電圧を印加した導電性ローラを電子写真用感光体表面に圧接した状態で移動させて、欠陥部において電子写真用感光体の導電性支持体から導電性ローラへ流れる過大電流を検知することによって、欠陥部を検出する(例えば、特許文献2参照)。
また、遮光した電子写真用感光体の表面に電荷を帯電させた後、所定光量で微小径の光を光学系により照射した時の帯電電荷の移動に伴う電流変化を検出し、その変化から電子写真用感光体の欠陥を検出する(例えば、特許文献3参照)。
また、電子写真用感光体の表面に10cm2以下の面積で平均粒径50μm以下の導電性粒子を粒子接触手段としての電極により接触させ、導電性粒子と電子写真用感光体との間に電圧印加手段により電圧を印加した際にそれらの間に流れる電流を電流検出手段により検出し、その検出電流の変化に基づいて電子写真用感光体の欠陥の有無を検出する装置が開示されている(例えば、特許文献4参照)。
特開昭62−189477号公報 特公平2−43134号公報 特開昭63−200178号公報 特開平7−151724号公報
しかしながら、特許文献1のように画像評価により検出する方法では、印刷画質まで求める等のレベルアップした場合、評価画像を用いて間接的に評価するために欠陥検出の精度が不十分となり易く、また、その画像を作成するための画像形成装置及び作業者が必要となると共に、検査者が目視で評価するために、多くの人手や時間を必要とし、大量にかつ自動で処理することが困難であるという問題点があった。更に、多数の電子写真用感光体について評価画像を作成するには、大量の現像剤や用紙が必要であり、そのため検査コストが高くなるという問題点もあった。
また、特許文献2のように導電性ローラを電子写真用感光体表面に圧接する方法では、微小な欠陥や凹状の欠陥に対してはローラの接触がそれら欠陥を十分にカバーしきれないために、欠陥の検出精度あるいは分解能が必ずしも十分ではないという問題があった。
また、特許文献3の装置では、電子写真用感光体の遮光や帯電のための手段を必要とし、加えて所望の光を電子写真用感光体に照射するための光学系が必要なために、装置が複雑化するという問題点があった。
更にまた、特許文献4では、欠陥を検出するために電子写真用感光体と導電性粒子の間に一定電圧を印加して電流の変化を検出する装置があった。しかし、この場合、検出条件によっては、電子写真用感光体表面を絶縁破壊してしまう問題があった。
本発明は上記に鑑みて提案されたもので、その目的は、電子写真用感光体上の欠陥を破壊することなく高精度に検出することが可能な電子写真用感光体の製造方法を提供することにある。
本発明は、PCVD法によって導電性基体上にa−Si光導電層を形成して更にa−SiC表面保護層を積層してなる円筒状のa−Si電子写真用感光体表面を研磨して、前記a−Si電子写真用感光体の表面の突起状の異常成長欠陥を平坦化する工程と、
前記a−Si電子写真用感光体と前記a−Si電子写真用感光体の表面を撮影する画像素子とを前記a−Si電子写真用感光体の周方向に相対的に動かし、前記a−Si電子写真用感光体の表面に光を照射し、前記a−Si電子写真用感光体で反射される反射光を前記画像素子で受光し、前記画像素子の出力を処理して前記a−Si電子写真用感光体の異常成長欠陥を検査する工程と
この順に行うことを特徴とするa−Si電子写真用感光体の製造方法である
本発明の電子写真用感光体の製造方法を用いることにより、電子写真用感光体上の欠陥を破壊することなく高精度に検出して、良好な特性の電子写真用感光体を製造することができる。
本発明は、電子写真用感光体の表面を研磨し、研磨した電子写真用感光体の表面を撮影可能な画像素子とを電子写真用感光体の周方向に相対的に動かしながら、電子写真用感光体の表面に光を照射し、電子写真用感光体で反射される反射光を前記画像素子で受光し、画像素子の出力を処理して電子写真用感光体の欠陥を検出する電子写真用感光体の欠陥検出方法である。
まず、本発明を適用可能な欠陥検出器と、それを用いた欠陥検出方法について図1を用いながら説明する。
図1は本発明の製造方法における欠陥検査を実施可能な装置である。本発明を実施するためには、まず、円筒状電子写真用感光体と画像素子が相対的に動作可能な構成とし、例えば、電子写真用感光体周方向に関しては、画像素子を固定して電子写真用感光体を周方向に回転させるか、電子写真用感光体を固定し画像素子を電子写真用感光体周方向に移動させる、あるいは、その両方によって実施する構成が考えられる。また、電子写真用感光体軸方向に関しては、画像素子を固定して電子写真用感光体を軸方向に移動させるか、電子写真用感光体を固定し画像素子を電子写真用感光体軸方向に移動させる、あるいは、その両方によって実施する構成が考えられる。図1の検査装置は、電子写真用感光体101を周方向に自転させるサーボモータ102と電子写真用感光体の周方向位置を検知可能なエンコーダー103を具備した電子写真用感光体自転装置と、画像素子106を具備したカメラ107を電子写真用感光体軸方向に対して並行に移動可能なステッピングモータ104を具備し、モータコントロールボード110によってサーボモータ102およびステッピングモータ104を制御する構成になっている。
電子写真用感光体表面を撮影する画像素子は電子写真用感光体表面を必要な分解能で撮影できれば特に制限はなく、CCDエリアセンサ、CCDラインセンサ等の画像素子が挙げられ、必要な分解能を得られる光学系を設置することも可能である。特に曲率のある電子写真用感光体を撮影する本発明ではラインセンサを円筒状電子写真用感光体の軸方向に並行な位置に設置することが好ましい構成である。図1の装置では分解能4.8μmのCCDラインセンサと2倍の光学レンズを用いて、分解能2.4μmを得ている。また、電子写真用感光体からの反射光から欠陥検査を行う本発明においては、欠陥サイズを精度良く検出するために、光をカメラと同軸に照射する構成が好ましい。図1の装置では、同軸ハロゲン照明108を使用し、カメラ107部から同軸に電子写真用感光体101表面に光を照射する構成となっている。欠陥検査は画像素子の幅を電子写真用感光体周方向一周分に渡って検査を行い、センサ幅の検査完了したらステッピングモータ104によってカメラ107を電子写真用感光体軸方向に移動させて、電子写真用感光体101全域あるいは、少なくとも画像形成領域に渡って検査を行う。もちろん、電子写真用感光体101の自転とカメラ107の軸移動を同時に行い、電子写真用感光体101表面を螺旋状に検査しても構わない。
なお、本発明の製造方法における欠陥検査方法は、電子写真用感光体に反射される反射光によって検査を行うため、電子写真用感光体表面に付着したゴミや塵などが検査結果に影響を及ぼす。そこで、電子写真用感光体表面に付着したゴミや塵などを除去する、あるいは電子写真用感光体へのゴミや塵の付着を防止しながら検査することが好ましい。電子写真用感光体表面に付着したゴミや塵の除去策、あるいは、付着防止策として、イオン送風器によって帯電付着したダストを除去あるいは付着防止する方法が挙げられる。本発明の製造方法における検査方法に好適なイオン送風器の一例として、ヒューグルエレクトロニクス株式会社製 AC型イオン送風器(型番:MODEL 20/20 ACN)が挙げられる。別のダスト除去方法として、粘着ロールを用いて電子写真用感光体表面に付着したゴミや塵を強制的に除去する方法が挙げられる。本発明の製造方法における検査方法に好適な粘着ロールの一例として、三共株式会社製 粘着特殊ロール(商品名:CLEANSYS HAND ROLLER 型番:HR−350)が挙げられる。
続いて、画像素子によって受光した反射光はキャプチャーボードを介してコンピュータに画像データとして取り込まれ、画像処理を施すことによって、電子写真用感光体の欠陥を検出する。画像処理は様々な方法があるが、最も簡単な一例として、画像データをある閾値によって2値化し、欠陥を検出する方法が挙げられる。
なお、本発明では電子写真用感光体に研磨処理を施してから、上記の欠陥検査方法を行うことに特徴がある。
通常、複写機、ファクシミリ、プリンタなどの電子写真装置では、表面に光導電体層が設けられた電子写真用感光体の外周面を一様に帯電させ、ついで被複写体の被複写像を露光させることにより前記電子写真用感光体の外周面上に静電潜像を形成し、さらに該電子写真用感光体上にトナーを付着させることでトナー像を形成し、これを複写用紙などに転写させて複写が行なわれる。
このようにして電子写真装置で複写を行った後には、電子写真用感光体の外周面上にトナーが一部残留するため、該残留トナーを除去する必要がある。残留トナーの除去は、クリーニングブレード、ファーブラシ、マグネットブラシ等を用いたクリーニング工程によって行なわれるのが一般的である。
上記クリーニング時のトナー付着を防止して、良好な画像形成を達成するために、特開2001−330978では、導電性基体上に少なくともアモルファスSiを含む感光層および表面保護層を順次積層してなる電子写真用感光体において、電子写真用感光体の10μm×10μmの範囲における表面粗さRaが15nm以上100nm以下としている。
このような表面粗さを持った電子写真用感光体では、電子写真用感光体表面で入射光が散乱されるため、画像素子は散乱される反射光のうち画層素子方向に反射された反射光を受光し、画像データを得ることになる。こうして得られた画像データを画像処理することによって、欠陥を検出するが、研磨処理を施さない場合、欠陥は表面に対して凸形状であるため、正常部よりも反射光が弱くなり、正常部よりも暗く検出されることになる。検出精度を上げるためには正常部と欠陥部のコントラストを向上することが望ましいが、正常部を明るくするために入射光を強くすると欠陥部での反射光も強くなってしまい、思い通りに正常部と欠陥部のコントラスト差を向上させることができないだけでなく、欠陥の境界が不明瞭となって、検査精度を低下する傾向があった。
一方、表面研磨を行い、欠陥部を平化すると同軸光源によって照射された入射光は正常部に比べ欠陥部で強く反射されることになり、コントラストアップが可能なうえ、欠陥の境界部が明確になり、検査精度を向上することができる。また、ゴミや塵などの付着物の殆どは暗く検出されるため、欠陥部を正確に検出することができる。
本発明に適した研磨方法の一例として、特開2001−318479号公報の電子写真用感光体の後処理方法が挙げられる。特開2001−318479号公報の研磨方法を図2を用いて説明する。図2で示す形態の研磨装置は、a−Si電子写真用感光体200の両端を弾性支持する電子写真用感光体支持機構220を有する。電子写真用感光体支持機構220は具体的には空気圧ホルダで、本例ではブリヂストン社製空気圧式ホルダ(商品名:エアーピック、型番:PO45TCA*820)を用いた。
電子写真用感光体200には、研磨テープ231を巻回して電子写真用感光体200に押圧させる加圧弾性ローラ230が隣接して配置されている。研磨テープ231は送り出しロール232より、定量送り出しロール234とキャプスタンローラ235で定量に送り出され、電子写真用感光体200と加圧弾性ローラ230の間を通って、巻き取りロール233に巻き取られる。研磨テープ231の送り速度は定量送り出しロール234の回転速度を制御することで制御される。
研磨テープ231としては通常ラッピングシートと呼ばれるものが好ましく、砥粒としてはSiC、Al23、Fe23などが用いられる。ここでは、富士フイルム社製ラッピングテープLT−C2000を用いた。
電子写真用感光体支持機構220による電子写真用感光体200の弾性支持方式としては、図3(a)に示すように電子写真用感光体200の両端開口に、空気圧で膨らませるゴム膨張体を用いた空気圧式ホルダ222,224をすぼめた状態で矢印A方向に挿入し、次いで図3(b),(c)に示すように空気圧式ホルダ222,224内に49×104N/m2(5kgf/cm2)程度の空気を送り込み矢印Bのように膨張させて電子写真用感光体200を支持し、ホルダユニットごと回転駆動し、電子写真用感光体200を回転させる。挿入ガイドとして、電子写真用感光体200との嵌め合いの緩い、潤滑性に富み、弾性を有するガイドフランジ221,223を設けてもよい。そのガイドの材質としては、ポリアセタール(POM)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)等の樹脂が好ましい。電子写真用感光体を支持する弾性力は空気圧式ホルダへの空気圧で制御され、びびり、突入ショックなどの微少振動は空気圧式ホルダのゴムにより吸収緩和される。
保持台240は、電子写真用感光体200と加圧弾性ローラ230との圧力調整を行うため、0.01mm程度の精度で前後進(図3中矢印241の制御方向)が可能になるよう電子写真用感光体支持機構220を保持している。電子写真用感光体支持機構220の前後進はステッピングモータに代表されるような機構を利用する。
次に、本発明の方法での検査が適するa−Si電子写真用感光体の製造方法の概要を図4を参照して説明する。
a−Si感光層は高周波プラズマCVD(以下、「PCVD」と略す。)法により製造される。図4に示す装置は、電子写真用感光体の製造に使用する一般的なPCVD装置である。このPCVD装置は、堆積装置500、原料ガス供給装置および排気装置(ともに図示せず)を備えて構成されている。
堆積装置500には縦型の真空容器からなる反応容器501を有し、この反応容器501内の周囲には容器の縦方向に延びる原料ガス導入管503が複数本配設され、ガス導入管503の側面には、長手方向に沿って多数の細孔が設けられている。反応容器501内の中心には、螺旋状に巻いたヒータ502が縦方向に延設され、電子写真用感光体ドラムの基体となる円筒体511は、容器501内の上部の蓋501aを開けて挿入され、ヒータ502を内側にして容器501内に垂直に設置される。また、反応容器501の側面の一方に設けた凸部504から高周波電力が供給される。
反応容器501の下部には、原料ガス導入管503に接続された原料ガス供給管505が取り付けられ、この供給管505は、供給バルブ506を介して図示しないガス供給装置に接続されている。また、反応容器501の下部には排気管507が取り付けられ、この排気管507はメイン排気バルブ508を介して図示しない排気装置(真空ポンプ)に接続されている。排気管507には、他に真空計509、サブ排気バルブ510が取り付けられている。
上記の装置を用いたPCVD法によるa−Si感光層は次のように形成される。まず、反応容器501内に電子写真用感光体ドラムの基体となる円筒体511をセットし、蓋501aを閉じた後、図示しない排気装置により容器501内を所定の低圧以下の圧力まで排気し、以後排気を続けながら、ヒータ502により円筒体511を内側から加熱して、円筒体511を20℃〜450℃の範囲内の所定の温度に制御する。円筒体511が所定の温度に維持されたら、所望の原料ガスをそれぞれの流量制御器(図示せず)により調節しながら、導入管503を通って反応容器501内に導入する。導入された原料ガスは反応容器501内を満たした後、排気管507を通って容器501外に排気される。
このようにして、原料ガスが満たされた反応容器501内が所定の圧力になって安定したことを真空計509により確認したら、図示しない高周波電源(13.56MHzのRF帯域、または50〜150MHzのVHF帯域など)により、高周波を所望の投入電力量で容器501内に導入し、容器501内にグロー放電を発生させる。このグロー放電のエネルギによって、原料ガスの成分が分解してプラズマイオンが生成され、円筒体511の表面に珪素を主体としたa−Si堆積膜が形成される。この際、ガス種、ガス導入量、ガス導入比率、圧力、基体温度、投入電力、膜厚などのパラメータを調整することにより様々な特性のa−Si堆積層を形成することにより、電子写真特性、具体的には電気特性、表面エネルギ、また基体表面形状の補助手段も用いながら表面層表面の形状を制御することができる。
このようにして円筒体511の表面にa−Si堆積層が所望の膜厚で形成されたら、高周波電力の供給を止め、供給バルブ506等を閉じて、反応容器501内への原料ガスの導入を停止し、一層分のa−Si堆積層の形成を終える。同様の操作を複数回繰り返すことにより所望の多層構造のa−Si感光層を有する電子写真用感光体ドラムが製造される。
以上において、ガス導入管503の長手方向上に分布した細孔から反応容器501内に導入される原料ガスの導入管503の長手方向での流量分布、排気管からの排ガスの流出速度、放電エネルギ等を調整することによって、円筒体511上のa−Si堆積層の長手方向に沿った電子写真特性を制御することができる。
上記の製法で、電子写真用感光体の導電性基体上にゴミが付着していた場合を例に、図5を用いて、本発明で研磨処理される異常突起の成長過程を説明する。導電性基体401上に付着したごみ413に電界が集中し、通常部分より堆積速度が速くなる。このごみ413を基点とした堆積膜は、放射状に成長を続け、ごみの付着の無い正常な堆積膜と押し合って、その正常部に対し概ね60度前後の角度で境界面406を形成し、せめぎあいながら成長しているものと推察される。
その結果、境界部に窪み407を形成しながら球状の突起405が形成される。図5で水準線409と規定している箇所は、この窪みを含まず、突起左右の正常面の水準を指す。また、断面観察により、球状突起405においても、層構成が通常部分と同様に形成される。
突起部分は正常部分に比べて電気抵抗が低く、画像欠陥となる。また突起部分は、電子写真用感光体膜上面から見た場合、通常きれいな円形となるが、ごみ413の形によっては楕円形、方形状となる場合もある。水準線409からの高さは、1〜20μm程度で電子写真用感光体膜上面から見た直径とほぼ比例する場合が多いが、ごみの形状によっては直径が小さいにもかかわらず高さが高いものもある。電界の集中による異常な成長が原因と考えられるので、このように例外的なものも多い。
さらに、本発明の実施形態について具体的な数値や材料等を挙げて詳述する。
直径80mm、長さ358mm、肉厚3mmのアルミニウム筒状基体の表面に鏡面加工を施して洗浄した後、図5に示したPCVD装置にて厚み30μmのa−Si光導電層を積層し、更にSiH4、CH4を用いて厚み0.5μmのa−SiC表面保護層を積層し、a−Si電子写真用感光体を作製した。上記のようにして作製した電子写真用感光体の表面をオリンパス測定顕微鏡(STM−UM)で観察したところ、直径5〜100μm、高さ0.5〜12μmの突起状欠陥が存在した。この電子写真用感光体を幅360mmの研磨テープであるラッピングテープ(富士フイルム製LT−C2000)を介してJISゴム硬度30の加圧ローラで約0.8kgに加圧した後、テープスピードを50mm/minにし、かつ電子写真用感光体回転速度40rpmにて処理したところ、良好な研磨がされ、最大長10μmの突起状欠陥を10個ランダムに選び、オリンパス測定顕微鏡(STM−UM)で観察したところ、平坦化研磨された部分の最大長が研磨前の欠陥の最大長に対して90%以上であった。
次いで、図1の装置を用いて直径5〜100μmの欠陥について検出を行った。なお、電子写真用感光体表面を撮影するCCDラインセンサの出力、すなわち画像平均濃度が256階調(0が暗、255が明)の約120程度になるようにハロゲン光光源の光量を調整し、240以上の明るさを示す部分を欠陥部として検出を行った。
比較例1
実施例1で検査を実施した電子写真用感光体を電子写真装置(キヤノン製iR5000)に設置し、べた黒画像を形成し画像欠陥から電子写真用感光体の欠陥検査を行った。本比較例では5枚のべた黒画像の形成を行い、電子写真用感光体周期で発生する大きさ0.1mm以上の画像欠陥で評価を行った。その結果、5枚全部に発生する画像欠陥と、画像毎に画像欠陥が発生したり、発生しなかったりするものがあり、電子写真用感光体の全ての欠陥を漏れなく検出することは困難であった。
実施例1で得られた検査結果と比較例1で得られた検査結果とを比較したところ、実施例1では、比較例1では検出されたり、検出されなかったりした電子写真用感光体の欠陥も漏れなく検査することができ、比較例1で画像欠陥として現れた電子写真用感光体の欠陥を、ほぼ100%で検出することができた。一方、比較例1の方法では、べた黒画像1枚だけにでも画像欠陥を発生させた欠陥の総数に対して、5枚のべた黒画像全てに画像欠陥として現れた電子写真用感光体の欠陥は、総数の約80%程度であった。
また、実施例1の検査方法で大きさが10μmと判断された欠陥を10個選び、オリンパス測定顕微鏡(STM−UM)によって各欠陥を観察・サイズ測定し、大きさの誤差を求めたところ最も誤差の大きい欠陥で約50%であった。
また、実施例1の方法で検出された欠陥の取り込み画像を全てチェックし、そのうちゴミや塵等の付着物であるものを数え、全欠陥数に対する割合を求めたところ、約5%程度がゴミや塵等の付着物であることが分かった。なお、欠陥と付着物はその形状から容易に判断することができた。
実施例1の電子写真用感光体について実施例1と同様の方法で検査を行った。ただし、図1の装置にイオン送風器(ヒューグルエレクトロニクス株式会社製 AC型イオン送風器 型番:MODEL 20/20 ACN)と、粘着ロールの(三共株式会社製製 CLEANSYS HAND ROLLER 型番:HR−350)を設置し、電子写真用感光体表面を清掃しながら評価を行った。
本実施例で検出された欠陥の取り込み画像を全てチェックし、そのうちゴミや塵等の付着物であるものを数え、全欠陥数に対する割合を求めたところ、ゴミや塵等の付着物は1%未満であり、ゴミや塵等の影響を低減することができた。
本実施例では、実施例1で検査したa−Si電子写真用感光体に対して、幅360mmのラッピングテープ(富士フイルム製LT−C2000)を介してJISゴム硬度40の加圧ローラで約0.5kgに加圧し、テープスピードを60mm/minにし、かつ電子写真用感光体回転速度40rpmにて更に研磨を行った。その結果、最大長10μmの突起状欠陥を10個ランダムに選び、オリンパス測定顕微鏡(STM−UM)で観察したところ、平坦化研磨された部分の最大長が研磨前の欠陥の最大長に対して95%以上となった。
研磨後、実施例1と同様の装置・方法によって欠陥検査を行ったところ、実施例1と比べて欠陥総数は殆ど変わらなかったが、実施例1と同様に大きさが10μmの欠陥を10個選び、オリンパス測定顕微鏡(STM−UM)で各欠陥を観察・サイズ測定し、大きさの誤差を求めたところ最も誤差の大きい欠陥で約25%に良化した。
比較例2
実施例1および2で評価を行った電子写真用感光体について、研磨処理を施す前に図1の装置を用いて、欠陥検査を行った。ただし、電子写真用感光体表面を撮影するCCDラインセンサの出力、すなわち画像平均濃度が256階調(0が暗、255が明)が約120程度になるようにハロゲン光光源の光量を調整し、50以下の明るさを示す部分を欠陥部として検出を行った。検査の結果、実施例1および2で検出された全欠陥数の80%程度しか検出することはできなかった。
本発明実施に適した欠陥検査装置の概略図である。 本発明に適した電子写真用感光体研磨装置の概略図である。 電子写真用感光体の弾性支持方式の概略図である。 a−Si電子写真用感光体の製造装置を示す模式的断面図である。 a−Si電子写真用感光体の欠陥部断面図である。
符号の説明
101 電子写真用感光体
106 画像素子

Claims (4)

  1. PCVD法によって導電性基体上にa−Si光導電層を形成して更にa−SiC表面保護層を積層してなる円筒状のa−Si電子写真用感光体表面を研磨して、前記a−Si電子写真用感光体の表面の突起状の異常成長欠陥を平坦化する工程と、
    前記a−Si電子写真用感光体と前記a−Si電子写真用感光体の表面を撮影する画像素子とを前記a−Si電子写真用感光体の周方向に相対的に動かし、前記a−Si電子写真用感光体の表面に光を照射し、前記a−Si電子写真用感光体で反射される反射光を前記画像素子で受光し、前記画像素子の出力を処理して前記a−Si電子写真用感光体の異常成長欠陥を検査する工程と
    この順に行うことを特徴とするa−Si電子写真用感光体の製造方法。
  2. 前記a−Si電子写真用感光体の異常成長欠陥を検査する工程、前記画像素子の幅で前記a−Si電子写真用感光体を周方向に渡って検査し、前記画像素子を前記a−Si電子写真用感光体の軸方向に移動させることによって、前記a−Si電子写真用感光体の画像形成領域について検査する工程である請求項1に記載のa−Si電子写真用感光体の製造方法。
  3. 前記画像素子にラインセンサを用いる請求項1または2に記載のa−Si電子写真用感光体の製造方法。
  4. 前記a−Si電子写真用感光体表面を研磨して、前記a−Si電子写真用感光体の表面の突起状の異常成長欠陥を平坦化する工程、前記a−Si電子写真用感光体を保持し回転させ、弾性ローラに巻回させた研磨テープを前記a−Si電子写真用感光体の表面に押圧させながら前記研磨テープを送ることによって、前記a−Si電子写真用感光体の表面を研磨して、前記a−Si電子写真用感光体の表面の異常成長欠陥平坦化する工程である請求項1乃至のいずれか1項に記載のa−Si電子写真用感光体の製造方法。
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