JP4507859B2 - 酸化ジルコニウム質敷粉 - Google Patents
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しかし、この方法においても焼結温度が高くなると、被焼結物表面と酸化ジルコニウム粉末の接着及び粉末同士の接着がおこるため、被焼結物の不良が発生したり敷粉の再利用ができずに大量の産業廃棄物が発生してしまうという問題があった。
BET比表面積の測定はJIS−R1626(1996)「ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法」に則り、BET1点法で行った。
300ccのビーカーに0.2重量%ヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液と測定したい酸化ジルコニウム粉末またはスラリーを入れて良く攪拌した後、超音波発生機(日本精機製作所、US−300)に5分間かけ、0.2重量%のスラリーを製作した。粒度分布計を用い、調製したスラリーの二次粒子径を測定し、累積分布が50%に相当する、いわゆるメジアン径を平均二次粒子径とした。粒度分布計としては堀場製作所製LA200を用いた。
酸化ジルコニウム質敷粉を走査型電子顕微鏡(エリオニクス、ESA−2000)で観察し、電子線三次元測定法のうちの二次電子方式による表面形態観察機能を用い、任意の点に電子線をあて、放射される二次電子線から表面の凹凸を測定し算術平均高さRaを求めた。1サンプルにつき5点、10サンプル測定し、単純平均して表面粗さとした。
表面粗さを求めるために測定した50点の標準偏差を求めた。
敷粉を実体顕微鏡(オリンパス、SZX12)で観察して画像を取り込み、画像処理して円相当径を求め、平均円相当径を求めて平均球径とした。測定数量は100個とした。
焼結体密度をJIS R 6125(1995)の人造研削材の比重の測定方法により求め、その焼結密度を理論密度で除した値を百分率で表した値を相対密度とした。ここで、理論密度は以下の式により求めた。
真球度とは実体顕微鏡で観察し、敷粉の最小短径を最大径で除した値で、100個の平均値とした。
粉末をX線回折し、その回折強度から次式によって算出した。ただし、回折強度はローレンツ因子による補正後の値を使用した。
酸化チタン粉末64.47重量%、炭酸バリウム35.31重量%、炭酸マンガン0.32重量%となるように配合し、ヘンシェルミキサーで15分間混合後、電気炉で1070℃5時間焼結した。得られた粉末を媒体攪拌ミルを用いて2時間、純水中にて湿式粉砕し、バインダーとしてPVAを1重量%添加後、噴霧乾燥してチタン酸バリウム粉末を得た。98MPaの圧力でプレス成形し約φ10mm、厚み1mmの成形体を得た。
使用後の敷粉を回収し、実体顕微鏡で500個の形状を観察した。接着している敷粉の個数を全体の個数で割った値を100分率で表した値を敷粉同士の接着率とした。1%未満を◎、1〜2%を○、2%を超えた場合を×とした。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として2.8モル%となるように加え、これに硫酸アンモニウム水溶液を添加した後アンモニア水を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、970℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.4μm。
相対密度:99%
表面粗さ:0.09μm
標準偏差:0.02μm
真球度 :0.96
立方晶率:12%。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として2.8モル%となるように加え、硫酸ナトリウム水溶液を添加した後さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、980℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.4μm。
相対密度:97%
表面粗さ:0.1μm
標準偏差:0.03μm
真球度 :0.78
立方晶率:9%。
凹状酸化アルミニウムセッターに得られた敷粉を敷き、チタン酸バリウム成形体をのせて大気雰囲気で1350℃で2時間焼結した。焼結後の被焼結物と敷粉の接着指数は0.48、敷粉同士の接着率は1%であった。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として2.3モル%となるように加え、硫酸ナトリウム水溶液を添加した後さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、980℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.3μm。
相対密度:99%
表面粗さ:0.06μm
標準偏差:0.06μm
真球度 :0.95
立方晶率:3%。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として5モル%となるように加え、硫酸ナトリウム水溶液を添加した後さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、980℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.4μm。
相対密度:97%
表面粗さ:0.07μm
標準偏差:0.03μm
真球度 :0.78
立方晶率:100%。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として8モル%となるように加え、硫酸ナトリウム水溶液を添加した後さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、940℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.3μm。
相対密度:96%
表面粗さ:0.15μm
標準偏差:0.05μm
真球度 :0.77
立方晶率 :100%。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として3モル%となるように加え、硫酸アンモニウム水溶液を添加した後さらにアンモニウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、980℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.5μm。
表面粗さ:0.09μm
標準偏差:0.02μm
真球度 :0.93
立方晶率:0%。
凹状酸化アルミニウムセッターに得られた敷粉を敷き、チタン酸バリウム成形体をのせて大気雰囲気で1350℃で2時間焼結した。焼結後の被焼結物と敷粉の接着指数は5.07、敷粉同士の接着率は98%であった。また、セッターの被焼結物を置いてあった部分が茶色に着色し、敷き粉も付着してしまった。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として2.8モル%となるように加え、硫酸ナトリウム水溶液を添加した後さらに水酸化ナトリウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、980℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.5μm。
相対密度:99%
表面粗さ:0.02μm
標準偏差:0.01μm
真球度 :0.95
立方晶率:11%。
市販の酸化ジルコニウム粉末東ソー株式会社製TZ−3YEを原料粉末とした。粉末の諸元は以下のとおりであった。
平均二次粒子径:0.6μm。
相対密度:99%
表面粗さ:0.04μm
標準偏差:0.02μm
真球度 :0.94
立方晶率:3%。
オキシ塩化ジルコニウム水溶液に塩化イットリウム水溶液を濃度として2.3モル%となるように加え、硫酸アンモニウム水溶液を添加した後さらにアンモニウム水溶液を加えて水酸化物を共沈させ、得られた共沈物を遠心分離機で水洗し、乾燥した後、1050℃で2時間焼結して粉体を得た。
平均二次粒子径:0.8μm。
次に、上記粉末を用いて転動造粒し、成形球体を得た。得られた成形球体を篩い分けした後、大気中にて1,380℃で2時間焼結し、再度篩い分けした。得られた敷粉の諸元を以下に示す。
相対密度:98%
表面粗さ:0.87μm
標準偏差:0.17μm
真球度 :0.78
立方晶率:3%。
Claims (3)
- 酸化ジルコニウム質焼結球体からなる酸化ジルコニウム質敷粉であって、前記酸化ジルコニウム質敷粉の表面粗さが0.05〜0.15μmであり、かつ、標準偏差が0.05μm以下であって、酸化ジルコニウム質敷粉中の立方晶系酸化ジルコニウム含有量が5〜20モル%である酸化ジルコニウム質敷粉。
- 酸化ジルコニウム質敷粉を構成する酸化ジルコニウム質焼結球体の平均球径が10〜200μmである請求項1に記載の酸化ジルコニウム質敷粉。
- JIS R 6125(1995)で規定された人造研削材の比重の測定方法により求められた酸化ジルコニウム質焼結球体の密度を、該酸化ジルコニウム質焼結球体の理論密度で除した相対密度が98%以上であり、かつ、酸化ジルコニウム質焼結球体の真球度が0.8以上である請求項1または2記載の酸化ジルコニウム質敷粉。
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