JP4507774B2 - アクリル樹脂組成物及びその用途 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、光学フィルムの伸縮等により生じる応力集中に対して耐性を持ち、光学積層体の白抜けや色ムラを抑制するとともに、光学積層体における光学フィルムと粘着剤層との間の浮き、剥れや、粘着剤層内での発泡を一層抑制し得る、粘着剤に好適なアクリル樹脂系物質;そのアクリル樹脂系物質を含有する粘着剤;その粘着剤と光学フィルムとからなる粘着剤付光学フィルム;その粘着剤付光学フィルムの粘着剤層を介して光学フィルムとガラス基板とが積層されてなる光学積層体を提供することである。
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を表し、R 2 は炭素数1〜14のアルキル基又はアラルキル基を表し、R 2 におけるアルキル基の水素原子又はアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)
で表される(メタ)アクリル酸エステル(以下「単量体(a)」と呼ぶことがある)に由来する構造単位(a)、
分子内に一つのオレフィン性二重結合と少なくとも一つの5員環以上の複素環基とを有する単量体(以下「単量体(b)」と呼ぶことがある)に由来する構造単位(b)、及び
分子内に少なくとも二つのオレフィン性二重結合を有する単量体(以下「単量体(c)」と呼ぶことがある)に由来する構造単位(c)を含有し、
アクリル樹脂(1)100重量部に対する構造単位(a)の含有量が 70〜99.85重量部、構造単位(b)の含有量が 0.1〜20重量部、そして構造単位(c)の含有量が0.05〜5重量部であるアクリル樹脂。
カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基及びイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも一つの極性官能基と一つのオレフィン性二重結合とを分子内に有する単量体(以下「単量体(e)」と呼ぶことがある)に由来する構造単位(e)を含有し、
アクリル樹脂(2)100重量部に対する構造単位(a)の含有量が65重量部以上、そして構造単位(e)の含有量が0.05〜20重量部である直鎖状アクリル樹脂。
本発明のアクリル樹脂(1)及び(2)に用いられる単量体(a)は、下記式(A)で表される(メタ)アクリル酸エステルである。
式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基又はアラルキル基を表し、R2 におけるアルキル基の水素原子又はアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。
炭素数1〜14のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。炭素数14までのアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基、ベンズヒドリル基、トリチル基などが挙げられる。
R2 の置換基であってもよい炭素数1〜10のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。
(2)100重量部に対し、65重量部以上である。
少なくとも一つの5員環以上の複素環基とは、炭素数5以上、好ましくは炭素数5〜7の脂環式炭化水素基内の少なくとも一つのメチレン基が、窒素原子、酸素原子又は硫黄原子などのヘテロ原子で置換されている基をいう。
単量体(b)の具体例としては、アクリロイルモルホリン、ビニルカプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドン、テトラハイドロフルフリルアクリレート、テトラハイドロフルフリルメタクリレート、カプロラクトン変性テトラハイドロフルフリルアクリレートなどを挙げることができる。また、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレートなどのように、ヘテロ原子が3員環及び7員環を構成している単量体は、7員環の複素環基を持つことから、単量体(b)である。さらに、2,5−ジヒドロフランなどのように、オレフィン性二重結合が複素環基に含まれていてもよい。単量体(b)として、異なる2種類以上の単量体を用いてもよい。
単量体(b)としては、中でも、N−ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン又はこれらの混合物が好適である。
[c−2]/[c−1]≦1/5
単量体(d)の中でも、アクリル酸イソボルニル、アクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸イソボルニル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ジシクロペンタニルは、入手が容易なことから好ましい。
単量体(e)としては、中でも、極性官能基が水酸基である単量体や極性官能基がカルボキシル基である単量体が好ましく、とりわけ、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリル酸、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好適である。
一方、アクリル樹脂(2)における構造単位(e)の含有量は、アクリル樹脂(2)
100重量部に対し、0.05〜20重量部であり、好ましくは0.1〜15重量部程度である。アクリル樹脂(2)中の構造単位(e)の含有量が 0.05重量部以上であると、得られるアクリル樹脂の凝集力が向上する傾向にあることから好ましく、その量が20重量部以下であると、ガラス基板と粘着剤層との浮き、剥れが抑制される傾向にあることから好ましい。
アクリル樹脂(1)及びアクリル樹脂(2)の製造方法としては、例えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法、懸濁重合法などが採用される。アクリル樹脂の製造においては、通常、重合開始剤が用いられる。重合開始剤は、アクリル樹脂の製造に用いられる全ての単量体の合計100重量部に対して0.001〜5重量部程度使用される。
(25℃)の粘度が、10Pa・s 以下、さらには0.1〜7Pa・sの範囲にあることが好ましい。その粘度が10Pa・s 以下であると、高温高湿下での接着性が向上し、ガラス基板と粘着剤層との間の浮き剥がれが低下する傾向があり、しかもリワーク性が向上する傾向にあることから好ましい。
(重合例1)
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌機を備えた反応器に、酢酸エチル222部を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としたあと、内温を70℃に昇温した。アゾビスイソブチロニトリル 0.65部を酢酸エチル 12.5部に溶かした溶液を全量添加したあと、内温を69〜71℃に保ちながら、 単量体(a)としてアクリル酸ブチル93.9部、単量体(b)としてN−ビニル−2−ピロリドン4.3部、及び単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート 1.8部の混合溶液を3時間かけて反応系内に滴下した。その後、内温69〜71℃で5時間保温し、反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は212mPa・sであった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約4260000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は482000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル 85.1部及び単量体(b)としてN−ビニル−2−ピロリドン 13.1部を用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は235mPa・sであった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2510000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は314000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル 92.8部及び単量体(b)としてアクリロイルモルホリン 5.4部を用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。 得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は172mPa・sであった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2740000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は442000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル 92.3部、単量体(b)としてテトラヒドロフルフリルアクリレート6部、及び単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート 1.7部を用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は121 mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約1480000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は396000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル 93.6部、単量体(b)としてN−ビニル−2−ピロリドン 4.3部、及び単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート1.8部に加えて、単量体(e)としてアクリル酸0.3部を用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は122 mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約1240000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は321000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル180.0部及びメタクリル酸イソブチル40.9部、単量体(b)としてビニルカプロラクタム 26.7部、単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート 4.4部、並びに単量体(d)としてアクリル酸イソボルニル 3.9部を用いる以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は 172mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2741000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は387500であった。
冷却管、窒素導入管、温度計及び攪拌機を備えた反応器に、酢酸エチル184部を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としたあと、内温を70℃に昇温した。アゾビスイソブチロニトリル(以下「AIBN」という)0.63部を酢酸エチル10.0部に溶かした溶液を全量添加したあと、内温を69〜71℃に保ちながら、単量体(a)としてアクリル酸ブチル65.0部及びイソブチルアクリレート8.9部、単量体(b)としてビニルカプロラクタム 6.1部、単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート1.4部、並びに単量体(d)としてアクリル酸イソボルニル1.3部の混合溶液を3時間かけて反応系内に滴下した。その後、内温69〜71℃で5時間保温し、反応を完結した。 得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は381mPa・sであった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2120000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は367000であった。
酢酸エチル 192.3部、AIBN 0.65部、単量体(a)としてアクリル酸ブチル65.0部及びイソブチルアクリレート9.2部、単量体(b)としてビニルカプロラクタム 9.0部、単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート 1.5部、並びに単量体(d)としてアクリル酸イソボルニル 1.3部を用いる以外は、重合例7とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は153 mPa・s であった。 GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2010000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は343000であった。
酢酸エチル 1155.7部、AIBN 3.2部、単量体(a)としてアクリル酸ブチル450.0部及びメチルメタクリレート19.9部、単量体(b)としてN−ビニル−2−ピロリドン 22.1部、単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート
9.1部、並びに単量体(d)としてアクリル酸イソボルニル8.2部を用いる以外は、重合例7とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は258mPa・sであった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約4170000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は483000であった。
酢酸エチル 185.0部、AIBN 0.58部、単量体(a)としてアクリル酸ブチル60.0部及びメチルメタクリレート3.2部、単量体(b)としてアクリロイルモルホリン13.4部、単量体(c)としてトリプロピレングリコールジアクリレート1.4部、並びに単量体(d)としてアクリル酸イソボルニル 6.5部を用いる以外は、重合例7とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は162 mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約
3080000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は430000であった。
重合例1と同様の反応容器に、酢酸エチル96部、単量体(a)としてアクリル酸ブチル98.9部、及び単量体(e)として4−ヒドロキシブチルアクリレート1.1部を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不含としたあと、内温を55℃に昇温した。2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル) 0.018部を酢酸エチル4部に溶かした溶液を全量添加したあと、内温を54〜56℃に保ちながら3時間保温した。このとき、単量体の濃度は50%であった。その後、仕込まれた単量体(a)及び(e)の合計濃度が5%ずつ低下するように、3時間おきに酢酸エチルを添加し、単量体濃度が15%になった時点からさらに3時間保温して、反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分は 15.4%であり、粘度は6350 mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約3740000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は
1350000であった。
単量体(a)98.2部及び単量体(c)1.8部を用い、単量体(b)を用いない以外は、重合例1とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分を30%に調整したところ、粘度は251 mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約2250000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は559000であった。
単量体(a)としてアクリル酸ブチル 93.7部、単量体(b)としてN−ビニルピロリドン4.3部、及び単量体(e)として4−ヒドロキシブチルアクリレート2.0部を用いる以外は、重合例11とほぼ同様にして反応を完結した。得られたアクリル樹脂溶液の不揮発分は19.4%で、粘度は51600mPa・s であった。GPCの光散乱法による重量平均分子量は約3768000、ポリスチレン換算の重量平均分子量は1466000であった。
<アクリル樹脂組成物及びそれを含む粘着剤の製造>
重合例1で得られたアクリル樹脂溶液をアクリル樹脂(1)の溶液とし、重合例11で得られたアクリル樹脂溶液をアクリル樹脂(2)の溶液とし、アクリル樹脂(1)の不揮発分40部、及びアクリル樹脂(2)の不揮発分60部となるように混合して、不揮発分19.5%のアクリル樹脂組成物の酢酸エチル溶液を得た。この溶液の粘度は3540mPa・s であった。得られた溶液の不揮発分100部に、架橋剤であるポリイソシアネート系化合物(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン製)の不揮発分 0.13部と、シラン系化合物(商品名:KBM−403、信越シリコーン製) 0.2部とを混合し、粘着剤を製造した。
このようにして得られた粘着剤を、離型処理されたポリエチレンテレフタレートフィルム(リンテック社製、商品名:PET3811)の離型処理面にアプリケーターを用いて乾燥後の厚さが25μmになるように塗布し、90℃で1分間乾燥させ、シート状の粘着剤を得た。次いで、光学フィルムとして偏光フィルム(ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させて延伸したものの両面をトリアセチルセルロース系保護フィルムで挟んで3層構造にしたフィルム)を用い、この光学フィルム上に、前記で得られた粘着剤を有する面をラミネーターによって貼り合せたのち、温度40℃、相対湿度50%の条件で14日間熟成させ、粘着剤付光学フィルムを得た。続いて、その粘着剤付光学フィルムを液晶セル用ガラス基板(コーニング社製、1737)の両面にクロスニコルになるように貼着した。これを80℃、乾燥下で96時間保管した場合(条件1)と、60℃、相対湿度90%で96時間保管した場合(条件2)のそれぞれについて、保管後の光学積層体における耐久性及び白ヌケの発現状態を目視で観察した。結果を下記要領で分類し、表1にまとめた。
耐久性の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が全くみられない。
○ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がほとんどみられない。
△ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がやや目立つ。
× :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が顕著にみとめられる。
白ヌケの発現状態の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :白ヌケが全くみられない。
○ :白ヌケがほとんど目立たない。
△ :白ヌケがやや目立つ。
× :白ヌケが顕著にみとめられる。
リワーク性の評価は、次のように行った。まず、前記粘着剤付光学フィルムを25mm×150mmの試験片に裁断した。次に、この試験片を貼付装置(富士プラスチック機械(株)製の「ラミパッカー」)を用いて液晶セル用ガラス基板(コーニング社製、1737)に貼付し、50℃、5kg/cm2(490.3kPa )で20分間オートクレーブ処理を行った。続いて、その剥離試験用光学積層体を23℃、相体湿度50%の雰囲気中にて720時間保管した後、23℃、相対湿度50%の雰囲気中にてこの貼着試験片を300mm/min の速度で180°方向に剥離し、剥離後のガラス板表面の状態を観察して、下記要領で分類した結果を表1に示した。
◎ :ガラス板表面に曇り及び糊残りが全くみられない。
○ :ガラス板表面に曇り等がほとんど認められない。
△ :ガラス板表面に曇り等が認められる。
× :ガラス板表面に糊残りが認められる。
アクリル樹脂(1)及び(2)としてそれぞれ表1及び表2に記載のものを用い、両者を各表中、「アクリル樹脂組成物」の「(1)/(2)不揮発分重量比」の欄に示した割合〔ここで、「(1)/(2)」は「アクリル樹脂(1)/アクリル樹脂(2)」を意味する〕で混合し、その他は実施例1に準じて、アクリル樹脂組成物、粘着剤、粘着剤付光学フィルム及び光学積層体を製造した。得られた光学積層体の評価を実施例1と同様に行い、実施例2〜10の結果を実施例1の結果とともに表1に、比較例1〜3の結果を表2に、それぞれ示した。なお、比較例1はアクリル樹脂(1)中に構造単位(b)を含有しないアクリル樹脂組成物からなる粘着剤を用いた結果であり、比較例2及び3はアクリル樹脂(2)のみからなる粘着剤を用いた結果である。
*1:アクリル樹脂(1)の構造単位(a)+(b)+(c)+(d)+(e)=100部
*2:アクリル樹脂(2)の構造単位(a)+(e)=100部
*3:アクリル樹脂(2)は、構造単位(b)及び(c)を含有しない。
Claims (11)
- 下記アクリル樹脂(1)及びアクリル樹脂(2)を含有し、両者の合計100重量部に対するアクリル樹脂(1)の含有量が5〜50重量部であることを特徴とするアクリル樹脂組成物;
アクリル樹脂(1): 下式(A)
(式中、R 1 は水素原子又はメチル基を表し、R 2 は炭素数1〜14のアルキル基又はアラルキル基を表し、R 2 におけるアルキル基の水素原子又はアラルキル基の水素原子は炭素数1〜10のアルコキシ基によって置換されていてもよい。)
で表される(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(a)、
分子内に一つのオレフィン性二重結合と少なくとも一つの5員環以上の複素環基とを有する単量体に由来する構造単位(b)、及び
分子内に少なくとも二つのオレフィン性二重結合を有する単量体に由来する構造単位
(c)を含有し、
アクリル樹脂(1)100重量部に対する構造単位(a)の含有量が 70〜99.85重量部、構造単位(b)の含有量が 0.1〜20重量部、そして構造単位(c)の含有量が0.05〜5重量部であるアクリル樹脂;
アクリル樹脂(2): 前記式(A)で表される(メタ)アクリル酸エステルに由来する構造単位(a)、及び
カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基及びイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも一つの極性官能基と一つのオレフィン性二重結合とを分子内に有する単量体に由来する構造単位(e)を含有し、
アクリル樹脂(2)100重量部に対する構造単位(a)の含有量が65重量部以上、そして構造単位(e)の含有量が0.05〜20重量部である直鎖状アクリル樹脂。 - 構造単位(b)を構成する単量体が、N−ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム及び/又はアクリロイルモルホリンである請求項1に記載のアクリル樹脂組成物。
- アクリル樹脂(1)がさらに、分子内に一つのオレフィン性二重結合と、少なくとも一つの脂環式構造を有する単量体に由来する構造単位(d)を含有し、アクリル樹脂(1)100重量部に対する構造単位(d)の含有量が 0.1〜15重量部である請求項1又は2に記載のアクリル樹脂組成物。
- アクリル樹脂(1)がさらに、カルボキシル基、水酸基、アミド基、アミノ基、エポキシ基、オキセタニル基、アルデヒド基及びイソシアネート基からなる群より選ばれる少なくとも一つの極性官能基と、一つのオレフィン性二重結合とを分子内に有する単量体に由来する構造単位(e)を含有し、アクリル樹脂(1)100重量部に対する構造単位
(e)の含有量が20重量部以下である請求項1又は2に記載のアクリル樹脂組成物。 - 請求項1〜5のいずれかに記載のアクリル樹脂組成物100重量部に対して、架橋剤を0.01〜3重量部及び/又はシラン系化合物を0.01〜5重量部配合してなることを特徴とする粘着剤。
- 光学フィルムの片面又は両面に請求項6に記載の粘着剤を積層してなることを特徴とする粘着剤付光学フィルム。
- 光学フィルムが、偏光フィルム及び/又は位相差フィルムである請求項7に記載の粘着剤付光学フィルム。
- 光学フィルムが、さらにアセチルセルロース系フィルムを保護フィルムとして貼着してなるものである請求項8に記載の粘着剤付光学フィルム。
- 粘着剤付光学フィルムの粘着剤層に、さらに剥離フィルムを積層してなる請求項7〜9のいずれかに記載の粘着剤付光学フィルム。
- 請求項7〜9のいずれかに記載の粘着剤付光学フィルムの粘着剤層にガラス基材を積層してなることを特徴とする光学積層体。
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