JP4251060B2 - アクリル樹脂、該樹脂を含有する粘着剤、及び該粘着剤を積層してなる光学積層体 - Google Patents
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Description
光学積層体の製造方法としては、まず、光学フィルムに粘着剤を積層して粘着剤付光学フィルムを得、続いて、粘着剤の面にガラス基材を積層する方法が、一般に用いられている。
かかる問題を解消するために、粘着剤として、アクリル樹脂に可塑剤を配合してなる粘着剤(例えば、特許文献1)などが提案されている。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基またはアラルキル基を表す。R2のアルキルまたはアラルキル基は炭素数が1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよい。)
本発明に用いられる単量体(a)は、式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルである。
(式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は炭素数1〜14のアルキル基またはアラルキル基を表す。R2のアルキルまたはアラルキル基は炭素数が1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよい。)
単量体(a)として、異なる2種類以上の単量体(a)を用いてもよい。
単量体(b)として、2種以上の単量体(b)を使用してもよい。
単量体(b)の中でも、分子内に2個の(メタ)アクリロイル基を有するモノマーが好ましい。
単量体(c)として、2種以上の単量体(c)を使用してもよい。
単量体(c)の中でも、極性官能基がカルボキシ基及び水酸基である単量体が好適である。
共役ジエン化合物とは、分子内に共役二重結合を有するオレフィンであり、具体例としては、イソプレン、ブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。
芳香族ビニルとは、ビニル基と芳香族基を有する化合物であり、具体例としては、スチレン、メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、トリエチルスチレン、プロピルスチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、ヘプチルスチレン、オクチルスチレン、フロロスチレン、クロロスチレン、ブロモスチレン、ジブロモスチレン、ヨードスチレン、ニトロスチレン、アセチルスチレンおよびメトキシスチレン、ジビニルベンゼンなどのスチレン系単量体;ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニルカルバゾールなどの含窒素芳香族ビニルなどが挙げられる。
アクリル樹脂に含有されるビニル系単量体に由来する構造単位は、通常、アクリル樹脂を構成する全ての構造単位100重量部に対し、5重量部以下、好ましくは0.05重量部以下、とりわけ好ましくは、実質的に含有しないことが好ましい。
ここで、有機溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等の脂肪族アルコール類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類などが挙げられる。
アクリル樹脂の分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)の光散乱法による重量平均分子量が、通常、5×105以上、好ましくは2×106以上である。重量平均分子量が5×105より高い場合、高温高湿下での接着性が向上し、光学フィルムと粘着剤層との間の浮剥れが低下する傾向があり、しかもリワーク性が向上する傾向にあることから好ましい。
ここで、剥離フィルムは、粘着剤層を形成する際の基材である。熟成中や粘着剤付光学フィルムとして保存する際に塵や埃などの異物から粘着剤層を保護する基材である場合もある。剥離フィルムの具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアリレート等の各種樹脂からなるフィルムを基材とし、この基材の粘着剤層との接合面に、離型処理(シリコーン処理等)が施されたものなどが挙げられる。
<アクリル樹脂の製造例>
単量体(a)としてアクリル酸ブチル95部、単量体(b)としてエチレングリコールジアクリレート0.2部及び単量体(c)としてアクリル酸4−ヒドロキシブチル4部の混合溶液を調製した。別途、冷却管、窒素導入管、温度計、撹拌機を備えた反応器に、酢酸エチル233部を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置換したあと、内温を70℃に昇温した。アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNという)0.05部を該反応器に添加したあと、内温を65〜75℃に保ちながら、調製された混合溶液を3時間かけて該反応器内に滴下した。その後70℃で5時間保温し、反応を完結した。固形分30.5%、重量平均分子量約820万のアクリル樹脂の酢酸エチル溶液を得た。該溶液を固形分30%に調整した粘度は4600mPa・s(4.6Pa・s)であった。
得られたアクリル樹脂の酢酸エチル溶液に、硬化剤であるポリイソシアネート系化合物(商品名:コロネートL、日本ポリウレタン(株)製、固形分0.1部)と、シラン系化合物であるγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(固形分0.2部)とを混合させた。
このようにして得られた粘着剤をポリエチレンテレフタレート製剥離フィルム(リンテック社製、商品名:PET3801)に塗布し、乾燥後の粘着剤層が25μmになるように調整した後、90℃にて1分間乾燥させた。次いで、光学フィルムとして180μmの偏光フィルム(ポリビニルアルコールにヨウ素を吸着させて延伸したものの両面にトリアセチルセルロース系保護フィルムで挟んだ3層構造にしたフィルム)を用い、該光学フィルム上に、得られた剥離フィルムから粘着剤層をラミネーターで積層した後、温度40℃、湿度50%の条件で14日間熟成させて粘着剤付光学フィルムを得た。
液晶セル用ガラス基板(日本板硝子(株)製 ソーダライムガラス)の両面に前記で得られた粘着剤付光学フィルムの粘着剤層を直交ニコルになるように積層し、光学積層体を得た。これを80℃、Dryで500時間保管した場合(条件1)と、60℃、90%RHで500時間保管した場合(条件2)について、それぞれの保管後の光学積層体における耐久性および白抜けの発現状態を目視で観察した。結果を下記要領で分類し、表1にまとめた。
白ヌケの発現状態の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :白ヌケが全くみられない。
○ :白ヌケがほとんど目立たない。
△ :白ヌケがやや目立つ。
× :白ヌケが顕著にみとめられる。
耐久性の評価は、以下の4段階で行った。
◎ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が全くみられない。
○ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がほとんどみられない。
△ :浮き、剥れ、発泡等の外観変化がやや目立つ。
× :浮き、剥れ、発泡等の外観変化が顕著にみとめられる。
リワーク性の評価は次のように行った。まず、前記粘着剤付光学フィルムを25mm×150mmの試験片に切断した。次に、この試験片を貼付装置(富士プラスチック機械(株) ラミパッカー)を用いて液晶セル用ガラス基板(日本板硝子(株)製 ソーダライムガラス)に積層し、50℃、5kg/cm2(490.3kPa)で20分間オートクレーブ処理を行い、剥離試験用光学積層体を得た。続いて、該剥離試験用光学積層体を23℃、相対湿度50%の雰囲気中にて720時間保管し、23℃、相対湿度50%の雰囲気中にてこの貼着試験片を300mm/minの速度で180°方向に剥離し、得られたガラス板表面の状態を観察した。結果を下記要領で分類し、表1にまとめた。
◎ :ガラス板表面に曇りおよび糊残りが全くみられない。
○ :ガラス板表面に曇り等がほとんど認められない。
△ :ガラス板表面に曇り等が認められる。
× :ガラス板表面に糊残りが認められる。
実施例2〜3は、重合開始剤であるAIBNを表1に記載の重量で用いる以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂、粘着剤及び光学積層体を製造した。得られたアクリル樹脂及び光学積層体の評価結果を表1にまとめた。
比較例1は、単量体(b)を用いないことと、重合開始剤であるAIBNを表1に記載の重量で用いること以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂、粘着剤及び光学積層体を製造した。得られたアクリル樹脂及び光学積層体の評価結果を表1にまとめた。
比較例2は、単量体(b)を用いないこと、重合開始剤であるAIBNを表1に記載の重量で用いること、および、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液をメタノール中に添加し、沈殿して得られたものから溶媒を分別し、再び、アクリル樹脂の酢酸エチル溶液とすること以外は実施例1と同様にしてアクリル樹脂、粘着剤及び光学積層体を製造した。得られたアクリル樹脂及び光学積層体の評価結果を表1にまとめた。
Claims (3)
- 粘着剤と光学フィルムとを含む粘着剤付光学フィルムであって、前記粘着剤が、下記単量体(a)、(b)及び(c)に由来する構造単位を含むアクリル樹脂と、硬化剤及び/又はシラン系化合物とを配合してなる粘着剤であり、前記光学フィルムが、偏光フィルム及び/又は位相差フィルムであることを特徴とする粘着剤付光学フィルム。
(a):式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステル
(式中、R 1 は水素原子またはメチル基を表し、R 2 は炭素数1〜14のアルキル基またはアラルキル基を表す。R 2 のアルキルまたはアラルキル基は炭素数が1〜10のアルコキシ基で置換されていてもよい。)
(b):分子内に式(2)で表される(メタ)アクリロイル基を少なくとも2個含有するモノマー
(式中、R 3 は水素原子またはメチル基を表す。)
(c):カルボキシル基、水酸基、アミド基、エポキシ基、オキセタニル基、アミノ基、アルデヒド基及びイソシアネート基からなる群から選ばれる少なくとも一つの極性官能基と、一つのオレフィン性二重結合とを分子内に含有するモノマー - 光学フィルムが、基板フィルムを貼合してなるものである請求項1に記載の粘着剤付光学フィルム。
- 請求項1または2に記載の粘着剤付光学フィルムと、ガラス基材とを含む光学積層体。
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