JP4506880B2 - 美容飲料及びその製造方法 - Google Patents

美容飲料及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4506880B2
JP4506880B2 JP2008158416A JP2008158416A JP4506880B2 JP 4506880 B2 JP4506880 B2 JP 4506880B2 JP 2008158416 A JP2008158416 A JP 2008158416A JP 2008158416 A JP2008158416 A JP 2008158416A JP 4506880 B2 JP4506880 B2 JP 4506880B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactic acid
beverage
agar
collagen
acid bacteria
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008158416A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009296999A (ja
Inventor
潔 鈴木
雄毅 松居
泰正 山田
一郎 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Uha Mikakuto Co Ltd
Original Assignee
Uha Mikakuto Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Uha Mikakuto Co Ltd filed Critical Uha Mikakuto Co Ltd
Priority to JP2008158416A priority Critical patent/JP4506880B2/ja
Priority to CN2008101911105A priority patent/CN101569430B/zh
Priority to CN201210284858.6A priority patent/CN103054118B/zh
Publication of JP2009296999A publication Critical patent/JP2009296999A/ja
Priority to HK10100525.2A priority patent/HK1136751A1/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP4506880B2 publication Critical patent/JP4506880B2/ja
Priority to HK13111911.8A priority patent/HK1184341A1/xx
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Non-Alcoholic Beverages (AREA)

Description

本発明は、従来のコラーゲンペプチドといった保湿成分のみを含むのではなく、体の内面からの改善を伴って美容効果をさらに高めうる美容飲料を提供することに関する。
コラーゲンは動物組織における主要な構成タンパク質であり、皮膚、血管、内臓、骨等のいたるところに存在していることが知られている。特に、コラーゲンは皮膚の真皮部分に多く存在し、皮膚の弾力性に関わると共に、加齢に伴い減少し、皮膚のシワやタルミの原因になっていることからコラーゲンを補給するよう化粧品の中に含有させる美容化粧品が開発されてきた。近年では、食品として経口摂取により美肌効果を狙った食品も多々開発されている。しかし、コラーゲンを加水分解したコラーゲンペプチドに関しては、コラーゲン臭と呼ばれる独特の獣臭や動物臭だけでなく、低分子が原因として生じる不快味が原因となって、近年までは美味しく、且つ、手軽に摂取することは困難であった。低分子ほどコラーゲン臭及びエグ味がきつく、重量平均分子量(これより平均分子量と略記する)2,700以下のナノサイズコラーゲンペプチドのようなオリゴコラーゲンペプチドは強烈な臭いやエグ味を生じる。これらのコラーゲンペプチドは飲料やキャンディ、ゼリー、タブレット等の形態で摂る場合が多く、コラーゲン臭並びに不快味による違和感や不快感を生じるという問題があった。特に、美容飲食品としてのコラーゲン市場規模が国内外共に目覚しい成長を遂げていることから、コラーゲンペプチドを含有する食品中におけるコラーゲン臭の低減に関しては極めて重要な問題であった。そこで、本件出願人は、強烈なコラーゲン臭の不快味に対するマスキング効果を改善する技術を開発した結果、飲料の味が著しく改善された(特許文献1)。
また、コラーゲンの摂取だけでは皮膚の構成成分を摂取するという技術に変わりはなく、一定の効果しか得られない。即ち、肌の状態は栄養状態、便秘等内的要因、乾燥、紫外線等の外的要因等により大きく影響を受けるものである。従って、飲食品としてのコラーゲンを摂取するためには、特に内的要因を改善しながら、コラーゲンの摂取を行うことが重要である。
コラーゲンペプチドを含有する飲食品に関する従来の技術としては、例として特許文献2に示されているように、乳蛋白質加水分解物、コラーゲン蛋白質加水分解物、大豆蛋白質及びその加水分解物から選ばれる1種以上を含有する経口組成物に関する。皮膚の構成成分の摂取あるいは合成促進に直接的に依存しているものがある。しかし、体の内的又は外的要因に大きく左右されてしまうため、一定の効果しか得られていない。従って、今日のコラーゲン含有飲料には美肌効果に関する様々な成分を組み合わせることによってより効き目を持たせることが肝要である。
これまでにもコラーゲンペプチドと他の有効成分とを組み合わせた例がある。例として、特許文献3に記載のコラーゲン及び/又はコラーゲンペプチドと、ジンジャー抽出物とを含有することを特徴とする美容飲料、特許文献4に記載のコラーゲン及び大豆多糖類を含むことを特徴とする乳原料を含まない酸性飲料、特許文献5に記載のコラーゲンと水溶性グルコマンナンの2種の内、少なくとも1種が、焙煎麦抽出水にして、ピラチンを0.3mg/l以上含む水、に溶解された水溶液状健康飲料、特許文献6に記載の少なくとも馬鞭草の抽出物とコラーゲンとの混和物からなることを特徴とする美容飲料等について開示されている。これらは美容飲食品ではあるが、風味の良好性、コラーゲンペプチドの付加条件、効能の低減防止、飲みやすさの向上といったことを目的としており、コラーゲンペプチドとの相乗効果を狙っているわけではない。
本特許と同様にコラーゲン(ペプチド)の機能に伴って、他の物質との相乗効果で美容効果を期待することも商品として考えられており、例として特許文献7に記載の平均分子量が1,000〜10,000である魚類由来のコラーゲンペプチドと、ビタミンCと、ビタミンB2とを有効成分として含むことを特徴とする美肌促進剤、特許文献8に記載のコラーゲン及びその加水分解物より選択した1種又は2種以上と、4’,7−ジヒドロキシイソフラボン及びその誘導体より選択した1種又は2種以上を含有してなる美容効果に優れた食品等が開示されている。例示された特許は美容素材の掛けあわせによる相乗効果あるいはコラーゲン産生能力の相乗的向上化に関する内容である。しかし、肌の状態は特に栄養条件、便秘等体の内的要因に依存することが多いため、上記特許はそのような内的要因との相乗効果を意図しているわけではない。
乳酸菌とコラーゲンペプチド及び/又はセラミドを組み合わせた飲食品の開発も行われている。例として、特許文献9に記載の乳酸菌及びセラミドを有効成分として含有することを特徴とする美容食品、及び特許文献10に記載の食品素材を有効成分とする腸内菌そう改善組成物等について開示されている。何れの報文もコラーゲンペプチドの風味・体内吸収性の問題を解決することや乳酸菌等の腸内改善効果をさらに向上させることには触れていない。
特願2008−118059号 特開2002−255846号公報 特開2007−185109号公報 特開2000−152757号公報 特開2007−16079号公報 特開2006−296391号公報 特開2006−271235号公報 特開2004−238365号公報 特開2002−306129号公報 特開2004−254632号公報 特開2007−320946号公報
かかる事情に鑑み、本発明は、従来のコラーゲンペプチドと乳酸菌を組み合わせるだけでなく、コラーゲンペプチド含有飲料の風味を維持しながら、美容効果を従来のものよりもさらに向上させた飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、コラーゲンの吸収性及び良好な風味を維持するために本発明者らが以前特許文献1として提出したコラーゲンペプチド、酵母エキス、かつ植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を含有し、且つ同様に特願2007−160486号として提出した乳酸発酵した部分加水分解寒天を含有することによって風味良好なコラーゲン含有飲料でありながら、従来の美容効果が相乗的に向上することを見出し、本発明を完成するにいたった。
すなわち、本発明の要旨は、
(1)コラーゲンペプチド、
酵母エキス、
植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上、かつ
寒天分解物を乳酸菌で発酵させて得られた発酵組成物
を含有することを特徴とする美容飲料、
(2)前記飲料中に含まれるコラーゲンペプチドの内、分子量2,700以下のものが50%(w/w)以上含有することを特徴とする前記(1)に記載の美容飲料、
(3)前記飲料中に含まれる寒天分解物のうち6糖以下のものを80%(w/w)以上含有した乳酸発酵寒天分解物を含むことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の美容飲料、
(4)前記発酵組成物が、前記寒天分解物以外の糖質を添加せずに乳酸菌で発酵させて得られた発酵組成物である前記(1)〜(3)いずれか記載の美容飲料、
)水又は緩衝液にコラーゲンペプチド及び酵母エキスを添加し、その後植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を添加してコラーゲンペプチド溶液を調製する工程、
天を加水分解した後に乳酸菌によって発酵させたものを調製する工程、
上記の二種の工程で調製された成分を飲料に含有させる工程
を含むことを特徴とする前記(1)〜()いずれかに記載の美容飲料の製造方法
に関する。
本発明によれば、飲料中に添加する前のコラーゲンペプチドに、酵母エキスだけでなく、植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を併用して付加することにより、コラーゲンペプチド由来の臭みを簡単にマスキングすることができる。しかも、酵母エキスと植物由来カテキン、タンニン、ゆずポリフェノールの使用量は微量でも十分な効果が奏されるため、飲料本来の風味を損なうことなくコラーゲン臭の改善を成し遂げることが可能となる。
その上、本発明の美容飲料を継続的に摂取することで、乳酸菌で発酵したもの寒天オリゴ糖あるいはコンニャクオリゴ糖よりも摂取した人の健康状態、特に便秘・下痢等整腸状態を改善することができる。
以下に、本発明を詳細に説明する。
本発明の美容飲料は、コラーゲンペプチド、
酵母エキス、
植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上、かつ
乳酸菌で発酵させた寒天分解物及び/又はコンニャク分解物
を含有することを特徴とする。
本発明の美容飲料では、コラーゲンペプチドに対して特定量の酵母エキスと、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を併用することにより、コラーゲンペプチド由来の臭いを顕著に減少させることができるという優れた効果が奏される。
(コラーゲンペプチド)
本発明に用いられるコラーゲンペプチドは、コラーゲンあるいはゼラチン等の変性コラーゲンを酸やアルカリあるいは酵素等で加水分解させることで得られる。現在コラーゲンは豚、牛、鶏、魚等多様な動物から抽出されたものを食品として用いている。何れのコラーゲンも特有のコラーゲン臭が存在することが明らかである。中でも、コラーゲンを酵素等で加水分解させたものを用いた場合には、分解物中に存在するコラーゲン、コラーゲンペプチド、及びゼラチンによる様々な生理活性効果が期待されるので好ましい。
前記コラーゲンペプチドを作製する際に用いられる酵素としては、コラーゲンを部分加水分解できるものであればよく、例えば、パパイン、ブロメライン、アクチニジン、フィチン等のシステインプロテアーゼや、ペプシン、及びこれらの酵素を混合した酵素群等が挙げられるが、特に限定されるものではない。このような加水分解は、水又は各種バッファー等の緩衝液中で行われることが好ましい。本発明では、前記の加水分解された水溶液をそのまま使用してもよいし、乾燥処理等で粉末化したものを用いてもよい。
本発明の美容飲料に含まれるコラーゲンペプチドとしては、分子量2,700以下のコラーゲンペプチドを50%以上含有していることが、本発明の主旨であるマスキング効果を十分に有効化させるという観点から、好ましい。コラーゲンの分子量に関する情報は、粘度測定やHPLC及びゲルろ過法等の定量方法によって得られ、すでに公知の手法を使用することが可能である。なお、ここで分子量とは重量平均分子量をいう。
また、本発明では、原料コラーゲンやゼラチンの由来・処理方法の異なる各種のコラーゲンペプチドを当然使用できる。
前記ゼラチンの配合量は、美容飲料中において3〜30重量%が好ましく、7〜20重量%がより好ましい。
(酵母エキス)
前記酵母エキスとは、酵母を原料とした食品添加物であり、例えば、酵母由来の旨味成分(イノシン酸、グアニル酸)を多く含んだものや補足的に核酸あるいは乳酸菌等の他種類の菌主に由来する旨味物質を含有しても良い。酵母エキスが持つ旨味に関しては美容飲料の味調整においてあまり影響が無ければ、酵母の種類や特に酵母エキス中の旨味構成成分の組成の違いによる酵母エキスの種類は限定されない。近年、「乾燥酵母」という呼び名で呈味やマスキング作用を持つものも市販されているが、本発明で用いられる酵母エキスの中にはこのような乾燥酵母も含まれる。本発明の美容飲料中に含有される酵母エキスの量としては、0.01〜1重量%が好ましく、さらにマスキング効果に優れていながら美容飲料の風味が向上し、且つ酵母特有の風味を過剰に出現させないためには、0.1〜1重量%がより好ましい。
(植物由来カテキン、タンニン又はゆずポリフェノール)
本発明の美容飲料においては、植物由来カテキン、タンニン、ゆずポリフェノールの内一種類以上を必須成分としている。前記の成分はいずれも単独ではコラーゲン臭の低減効果はほとんどみられないが、前記酵母エキスと併用することで、優れたコラーゲン臭の低減効果が奏される。
前記のように植物由来カテキン、タンニン又はゆずポリフェノールと酵母エキスとを併用することで優れたコラーゲン臭の低減効果が奏されることは本発明者らが初めて見出した。これらの作用メカニズムの詳細は不明であるが、植物由来カテキン、タンニン又はゆずポリフェノールと、酵母エキス中に含まれる成分(例えば、旨み成分であるペプチドあるいはアミノ酸)と、コラーゲンペプチドとの間で複合体が形成されることで、コラーゲン臭を低減していると考えられる。
また、複合体の状態について、植物由来カテキン及びタンニンとゆずポリフェノールとは別の作用メカニズムによることが考えられる。
例えば、タンパク質及びタンニン(カテキンを含む)とが結合することに関しては渡辺らの研究(T. Watanabe, Y. Matuo, T. Mori, R. Sano, T. Tosa, I. Chibata, J. Solid−Phase Biochemistry, 3, 161(1978)、渡辺泰三,土佐哲也,坂田信行,布川弥太郎,推木 敏,三上重明,日本醸造協会雑誌,79, 193(1983))がある。
一方、ゆずポリフェノールは、タンパク質及び/又はペプチド間と結合することは技術的に知られておらず、ゆずポリフェノールに含まれるナリンジンの苦味成分が酵母エキスと共にコラーゲン臭の低減に作用していることが考えられる。
本発明で用いられるカテキンとしては、植物の幹、皮、葉、実等から抽出される天然物であり、化学式C15146で表されるフラボノイド及びその誘導体となるポリフェノールが挙げられる。カテキンは酸化による重合によってタンニンとなる成分である。
また、タンニンは、植物の幹、皮、葉、実等から抽出される天然物であり、環境に優しい物質である。タンニンには、ピロガロール系の加水分解型タンニンとカテコール系の縮合型タンニンがある。
カテキン、タンニンの由来植物としては、柿、茶、ゆず、イモ、ワイン、リンゴ、ブルーベリー、バナナ、栗皮、タマリンド、ミモザ、五倍子等が挙げられるが、特に限定されるものではない。
また、ゆずポリフェノールとは、「ゆず(柚子)」の植物体から熱水や含水エタノールにより抽出処理されて得られるポリフェノールをいう。抽出処理後には、必要に応じてろ過、精製、乾燥処理を施されてもよい。
本発明の美容飲料中における植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールの総量は0.1ppm〜100ppmが好ましく、苦味の度合いや沈殿の頻度の観点から、0.5ppm〜10ppmがより好ましい。
(乳酸菌で発酵させた寒天分解物)
本発明で用いられる寒天分解物は、部分加水分解作用を有する酸及び/又は酵素水溶液中で寒天を膨潤・液化させることで得られる。
前記寒天としては、オゴノリ(Gracilaria verrucosa)、オオオゴノリ(Gracilaria gigas)、マクサ(Gelidium amansii)、オバクサ(Pterocladia capillacea)、イタニグサ(Ahnfeltia plicata)等の紅藻類由来の素材が多く用いられるが、特に寒天原料の由来は限定されない。寒天の形態として、棒状・粉末・顆粒等の様々な種類が存在するが、本発明において特に限定されない。
また、加水分解時に用いられる酸としては、寒天を部分加水分解できるものであればよく、例えば、塩酸等の強酸、及び酢酸、クエン酸、フマル酸等の弱酸及びこれらの酸の混合物が挙げられるが、特に酸の種類については限定されない。また、酵素による加水分解を行ってもよく、その場合に用いられる酵素として、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、アガラーゼ、ガラクトシダーゼ等の食品用の加水分解酵素を使用することが可能である。
本発明において、寒天は酸処理あるいは酵素処理を行うが、必要であれば前述した方法を複合的に使用しても構わない。酸加水分解処理を行う際、例として述べると、予め0.5%〜20%の弱酸水溶液を作製しておき、その中に寒天を加える。さらに、80℃〜100℃まで加熱し、10分〜24時間前述した温度帯を維持する。寒天が分解しているかを確認するために溶液の一部を分取し、B型粘度計で測定した粘度(20rpm、30℃)が3.5Pa・s以下であることが好ましい。しかし、分解前の寒天がこの粘度以下である場合には、サイズ排除クロマトグラフィーや各種分子量分画法を用いて確認しても良い。また、酵素処理を行う際、例として述べると、予め酵素に最適な緩衝液を作製しておき、寒天量に適した酵素を可溶化しておく。さらに最適温度に溶媒を保持し、寒天を溶解していく。食品用のアガラーゼを使用できれば、高濃度(40%〜70%)の寒天溶液を最終的に得ることも可能である。
酵素部分分解のみを行った寒天は100℃まで加熱した後に冷却するか、加熱せずにそのまま乳酸発酵を行ってもよい。また、後述の乳酸発酵で用いる乳酸菌の生育条件を最適にするため、寒天水溶液のpHを5.5〜7.5に調整しておくのが好ましい。
以上のようにして得られる部分加水分解寒天は、部分加水分解処理した際に、pH4〜10、50℃の状態では完全にゲル化しておらず液状であること、及び1%の部分加水分解寒天溶液の粘度がB型粘度計で測定した場合(20rpm、30℃)に3.5Pa・s以下であるものが好ましい。
本発明では、前記部分加水分解寒天に乳酸菌を加えて乳酸発酵させる。
前記乳酸菌としては、ガラクトースを資化することができ、かつアガロオリゴ糖及び寒天を資化することが実質的にできないという資化性を兼ね備えた種あるいは株であればよい。なお、糖の資化とは、菌体が必要な炭素源として前記糖を用いて生育できることをいう。また、資化することができない寒天としては、通常の前記紅藻類由来の素材から作製されたものであり、アガロースとアガロペクチンを含むものであればよく、部分加水分解等の低分子化処理を施されたものも含まれる。
本発明では、このような特性を有する乳酸菌を用いることで、部分加水分解された寒天に含有される、悪玉菌等の資化要因となるガラクトースを低減させることができる。そのため、悪玉菌の増殖を抑えることで、部分加水分解寒天本来の整腸・美容効果が改善される。また、得られる美容飲料には乳酸菌が含まれるため整腸・美容効果をより一層向上することができる。しかも、部分加水分解寒天から除去するのに種々の煩雑な操作を必要としていたガラクトースを乳酸発酵に用いることで、より簡易に低減することができる。
したがって、本発明は、乳酸菌飲料に寒天類を入れたものや、寒天培地から乳酸菌を採取して乳酸発酵させて得られる乳酸菌飲料と比べて、整腸・美容効果及び製造し易さの点で、優れた効果を発現する。
本発明に使用される乳酸菌としては、以下のような菌が例示される。
エンテロコッカス(Enterococcus)属に属する菌: エンテロコッカス・マロドラタス (E. malodoratus)、フェシウム (E. faecium)、フェカーリス(E. faecalis)、デューランス(E. durans)、ラクトバチルス(Lactobacillus) 属に属する菌: ラクトバチルス・プランタラム(L. plantarum)、サリバリウス (L. salivarius)、ビフィダス (L. bifidus)、L.ブルガリカス (L. bulgaricus)、カゼイ(L. casei)、アシドフィルス (L. acidphilus)、ガセリ (L. gasseri)、ファーメンタム (L. fermentum)、ヘルベティカス (L. helveticus)、ユーグルティ (L. jugurti)、デルブルッキー・サブスピーシーズ・ブルガリカス (L. delbrueckii sub. bulgaricus)、デルブルッキー (L. delbrueckii)、ラムノーサス (L. rhamnosus)、ストレプトコッカス (Streptococcus)属に属する菌: ストレプトコッカス・サーモフィルス (S. thermophilus)、ボビス (S. bovis)、ミュータンス (S. mutans)、サンギス (S. sanguis)、クレモリス (S. cremoris)、ラクチス (S. lactis)、ラクトコッカス (Lactococcus)属に属する菌: ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・ラクチス (Lactococcus lactis sub. lactis)、ラクトコッカス・ラクチス・サブスピーシーズ・クレモリス (Lactococcus lactis sub. cremoris)、ラクトコッカス・ラクチス (Lactococcus lactis)、ロイコノストック(Leuconostoc)属に属する菌: ロイコノストック・メセンテロイデス (Leuconostoc mesenteroides)、ロイコノストック・デキストラニカム (Leuconostoc dextranicum)、ペジオコッカス(Pediococcus)属に属する菌: ペジオコッカス・ペントサセウス (Pediococcus pentosaceus)、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属に属する菌:ビフィドバクテリウム・ロンガム(B. longum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(B. breve)。
本発明においては、これらの乳酸菌群から選択される1種又は2種以上の菌体を用いて発酵を行うことが可能である。
本発明では、前記乳酸菌の乳酸発酵は、部分加水分解寒天中で乳酸菌を培養することで行うことができる。
前記乳酸発酵の条件(培養時の部分加水分解寒天のpH、培養温度等)は、乳酸菌の種類によって適宜調整すればよい。
中でも、寒天の効能をより向上させるという観点から、乳酸発酵時には、前記部分分解寒天を用いる以外は、乳酸菌の糖原となるような糖質を添加せずに発酵させることが本発明の大きな特徴のひとつである。即ち、加水分解処理によって生じた寒天由来のガラクトースによって乳酸菌が十分に増殖可能となり、これにより本発明の効果が好適な乳酸発酵の状態となることが確認されている。また、乳酸菌によってはホモ発酵あるいはヘテロ発酵に分けられるが、細胞外多糖等の乳酸菌生成物や場合によっては二酸化炭素や乳酸や酢酸も含み、さらに乳酸菌体も腸内改善に役立つことから、特に乳酸菌の発酵方法又は代謝産物の違いによって乳酸菌の種類は限定されない。
本発明ではガラクトースを資化させる乳酸発酵を行っているが、ヒトが栄養素として吸収してしまうガラクトースを減少させるという目的だけではなく、乳酸菌がガラクトースを資化することによって生じる細胞外多糖や乳酸及び乳酸菌体が持っている整腸・美容作用にも注目している。従って、発酵せずに高濃度の乳酸菌を付加したとしても、効果的な面では本発明の方法はより優れた方法である。
なお、一般的な乳酸菌は、特殊な糖原を加えた場合を除き、部分加水分解寒天以外の他の糖原を添加して乳酸発酵させたからといって、乳酸菌がヒトにとって特別に有益な物質を生成してくれることや増殖が著しく促進することは考え難い。しかも、他の糖原を添加することで、添加した糖原の量だけ寒天由来の単糖類が残存してしまう可能性がある。したがって、本発明では、寒天を高度利用する観点から、部分加水分解寒天以外の糖原を添加せずに乳酸発酵を行うことが好ましい。但し、糖原の添加は本発明を制限するものではなく、寒天を加水分解した際、及び乳酸発酵させた際に、寒天の機能性を損なわなければ、他の糖類を美容飲料中に添加してもよい。糖類としては、例えば、還元したものも含めて澱粉、単糖類、二糖類、オリゴ糖、糖アルコール、デキストリンが挙げられる。なお、これらの糖類は美容飲料中の乳酸菌が生菌である場合、該乳酸菌が資化できないものを選べばよく、また、前記乳酸菌が死菌である場合、糖類は特に限定されない。
また、前記乳酸発酵の終了は、菌体濃度、pH、ガラクトース量の条件により、確認することができる。乳酸発酵の終了を確認後、得られた発酵組成物を60℃以上で加熱処理することによって発酵を停止させることが好ましい。
中でも、乳酸発酵した寒天分解物としては、ヒトの整腸効果を促進させる観点から、寒天分解物のうち6糖以下のものを80%(w/w)以上含有しているものが好ましい。なお、6糖以下の成分の含有量は分子量分布分析法等によって測定することができる。
また、前記発酵組成物中に配合する部分加水分解寒天の量としては、0.001〜10重量%が好ましく、0.1〜1重量%がより好ましい。
(乳酸菌で発酵させたコンニャク分解物)
本発明で用いるコンニャク分解物は、コンニャクマンナンを部分加水分解作用を有する酵素水溶液中で膨潤・液化させることで得られる。
前記コンニャクマンナンとしては、あらかじめ80%(v/v)以上のエタノールで脱色・脱臭し乾燥するか、あるいはエタノール洗浄・乾燥しない市販のコンニャク粉を使用する。
また、酵素水溶液に用いる酵素としては、コンニャクマンナンを部分加水分解できるものであればよく、例えば、セルラーゼ、へミセルラーゼ、ペクチナーゼ、及びこれらの酵素を混合する粗酵素等が挙げられるが、特に限定はない。また、水溶液の媒体としては、水又は酢酸バッファー等の緩衝液が用いられる。
本発明において、前記コンニャク粉は、前記酵素水溶液と混合する前に、水又は温水に漬けて混合攪拌して、糊状とする必要はない。即ち、アスペルギルス属あるいはトリコデルマ属等の粗酵素か、あるいはその他のセルラーゼ及び/又はヘミセルラーゼ、ペクチナーゼ等の多糖分解酵素を10mM〜1Mクエン酸あるいは酢酸バッファー水溶液(pH4.0〜6.0;35〜60℃)中に溶解しておき、この酵素水溶液に徐々にコンニャク粉を加えていく。このとき、コンニャク粉は最大50〜70%(w/v)まで可溶であるが、溶液中での酵素反応が好適となるような粘度に調整する観点から、40%(w/v)以下となるようにするのが好ましい。ここで、コンニャク粉を徐々に加えることにより、マンナン糊を形成するよりも遥かに速やかにコンニャクマンナンが直接膨潤・液化される。この時、分割投入量、投入間隔時間、攪拌速度・攪拌方法、攪拌温度を厳密に規定することによって、コンニャクマンナンの分子量分布等の諸条件を固定し、再現性可能になる。
なお、酵素反応前に、予め、コンニャク粉を0.5%以上の濃度で温水中に溶解すると、酵素の最適温度である50℃前後の温度帯にした場合にゲル化してしまい、引き続き酵素処理をするときには酵素液の拡散や酵素反応を阻害する(固体なので酵素反応が低下する)要因となるため、好ましくない。
また、全てのコンニャク粉を投入してから5分〜1時間経過した後に100℃まで加熱してからその後冷却するか、加熱せずにそのまま乳酸発酵を行ってもよい。また、後述の乳酸発酵で用いる乳酸菌の生育条件を最適にするため、コンニャク混合液のpHを4.5〜5.5以上に調整しておくのが好ましい。
以上のようにして得られる部分加水分解コンニャクマンナンは、前記のような部分加水分解処理した際に、pH4〜10、50℃の状態では完全にゲル化しておらず液状であること、及び1%の部分加水分解コンニャク溶液の粘度がB型粘度計で測定した場合(20rpm、50℃)に3.5Pa・s以下であるものが好ましい。
本発明では、前記部分加水分解コンニャクマンナンに乳酸菌を加えて乳酸発酵させる。
前記乳酸菌としては、グルコース、マンノース及びセロビオースを資化することができ、かつマンノオリゴ糖、コンニャクマンナンを資化することが実質的にできないという資化性を兼ね備えた種あるいは株であればよい。なお、糖の資化とは、菌体が必要な炭素源として前記糖を用いて生育できることをいう。
前記乳酸菌としては、前記寒天の発酵に使用される菌が例示される。中でも、本発明において、前記乳酸菌としては、前記のような糖資化性を備えていていれば、ビフィドバクテリウム属の乳酸菌も使用できる。また、コンニャクマンナンが本来持つ異臭の改善効果が大きい観点から、アシドフィルス菌のように酸味を生産する乳酸菌を使用することが好ましい。
前記乳酸菌の乳酸発酵は、部分加水分解コンニャクマンナン中で乳酸菌を培養することで行うことができる。
前記乳酸発酵の条件(培養時の部分加水分解コンニャクマンナンのpH、培養温度等)は、乳酸菌の種類によって適宜調整すればよい。
中でも、コンニャクマンナンの効能をより向上させるという観点から、乳酸発酵時には、前記コンニャクマンナンを用いる以外は、乳酸菌の糖原となるような糖質を添加せずに発酵させることが本発明の大きな特徴のひとつである。即ち、加水分解処理によって生じたコンニャクマンナン由来の一部の糖質(単糖及び二糖)によって乳酸菌が十分に増殖可能となり、これにより本発明の効果が奏される好適な乳酸発酵の状態となることが確認されている。また、乳酸菌によってはホモ発酵あるいはヘテロ発酵に分けられるが、細胞外多糖等の乳酸菌生成物や場合によっては二酸化炭素や乳酸や酢酸も含み、さらに乳酸菌体も腸内改善に役立つことから、特に発酵代謝方法についての違いによって乳酸菌の種類は限定されない。
なお、一般的な乳酸菌は、特殊な糖原を加えた場合を除き、部分加水分解コンニャクマンナン以外の他の糖原を添加して乳酸発酵させた場合、乳酸菌がヒトにとって有益な物質を精製してくれることや増殖が著しく促進することは考え難い。しかも、他の糖原を添加することで、この添加した糖原の量だけコンニャクマンナン由来の単糖類や二糖類が残存してしまう。したがって、本発明では、コンニャクマンナンを高度利用する観点から、部分加水分解コンニャクマンナン以外の糖原を添加せずに乳酸発酵を行う。
また、前記乳酸発酵の終了は、菌体濃度、pH、グルコース量等により、確認することができる。乳酸発酵の終了を確認後、得られた発酵組成物を加熱処理することによって酵素反応を停止させることが好ましい。
中でも、乳酸発酵したコンニャク分解物としては、ヒトの整腸効果を促進させる観点から、コンニャク分解物のうち6糖以下のものを80%(w/w)以上含有しているものが好ましい。
また、前記発酵組成物中に配合する部分加水分解コンニャクマンナンの量としては、0.001〜10重量%が好ましく、0.1〜1重量%がより好ましい。
なお、本発明では、前記寒天分解物又はコンニャク分解物の発酵組成物中において、乳酸菌は生菌であればよいが、死菌でもよい。これは、先にも述べているように死んだ乳酸菌の細胞は腸内に存在する有害物質を吸着し、体外に排泄する働きを持っており、即ち食物繊維が腸管内を掃除するのと同じ効果を期待できるからである。また、乳酸菌の摂取量としては、前記発酵組成物中において1x106〜1x1012個/mLが好ましい。
(その他の成分)
また、本発明の美容飲料は、例えば、コンニャクマンナンを加水分解した際、及びそれを乳酸発酵させた際に、単糖や二糖(グルコース、マンノース、セロビオース)が十分量生じているため、適度な甘味性を備えたものであるが、美容飲料の機能性を損なわなければ、他の糖類を美容飲料中に添加してもよい。糖類としては、例えば、還元したものも含めて澱粉、単糖類、二糖類、オリゴ糖、糖アルコール、デキストリンが挙げられる。なお、これらの糖類は、美容飲料中の乳酸菌が生菌である場合、該乳酸菌が資化できないものを選べばよく、また、前記乳酸菌が死菌である場合、糖類に特に限定はない。
また、本発明の美容飲料は、必要であれば、糖類、香料、甘味料、果汁、炭酸、及び、機能性物質等の公知の飲料で使用され得る成分(飲料成分)を含んでいてもよいが、特に限定はない。
例えば、本発明の美容飲料は、コラーゲンペプチド、コンニャク等が有する特有の臭いが顕著に改善されたものであるため、香料を添加することによって所望の風味を付与することができる。また、香料によっては、風味の改善のためだけでなく、副交感神経優位の状態を作り出してリラックス状態を誘引することで、胃液や唾液の分泌を促進し、血管が拡張して手や足が温かくなるため、コンニャクマンナンの効能がより促進されると考える。従って、そのような特殊な香料を美容飲料中に添加することも本発明には含まれる。
前記糖類、香料、甘味料、果汁、機能性物質、炭酸、機能性物質の有無や量に関しては、本発明の美容飲料の風味や機能性を損なわない量であれば、特に限定はない。
また、本発明は、コンニャク以外の供給源由来のグルコマンナンを使用した場合でも、同様の作用効果が得られる。したがって、コンニャクマンナン以外のグルコマンナンも使用することができる。
(製造方法)
前記のような構成を有する本発明の美容飲料の製造方法としては、
水又は緩衝液にコラーゲンペプチド及び酵母エキスを添加し、その後植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を添加してコラーゲンペプチド溶液を調製する工程、
寒天及び/又はコンニャクを加水分解した後に乳酸菌によって発酵させたものを調製する工程、
上記の二種の工程で調製された成分を飲料成分に含有させる工程
を含むことを特徴とする。
前記緩衝液としては、酢酸バッファー、クエン酸バッファー、炭酸バッファー等が挙げられる。
また、水又は緩衝液に添加するコラーゲンペプチド、酵母エキス、物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールの量は、最終的な飲料組成物とした時の量が前記の範囲になる量であればよい。
前記コラーゲンペプチド溶液を調製する条件としては、特に限定はなく、各成分が変質したり、劣化しない温度条件で各成分を混合すればよい。
前記寒天またはコンニャクを加水分解する条件、次いで乳酸発酵させる条件は、前記のとおりであればよい。
前記コラーゲンペプチド溶液と乳酸発酵させた寒天分解物及び/又はコンニャク分解物とを混合する条件としては、特に限定はなく、各成分が変質したり、劣化しない温度条件で各成分を混合すればよい。
なお、本発明で用いるコラーゲンペプチド、酵母エキス、カテキン、タンニン、ゆずポリフェノール、寒天、コンニャク(マンナン)、乳酸菌、寒天やコンニャクマンナンの部分加水分解処理に用いる酵素等は、いずれも日本において食品の製造に使用されているものであり、安全性に関して問題はない。
本発明の美容飲料の摂取量の目安として、コラーゲンペプチドの濃度は肌の水分値を維持するために少なくとも5,000mg/日以上摂取することが推奨されるが、好ましくは10,000mg/日以上摂取することが好ましい。また、その際には発酵した部分加水分解寒天及び/又は発酵した部分加水分解コンニャクは、コラーゲンの効果を向上するために少なくとも0.5g/日以上摂取することが好ましい。
本発明の美容飲料は、例として、飲料組成物から水を除いた顆粒や粉体、打錠物及び/又はゼリーの形態で保持しても良く、最終的に水等に希釈して飲料(ドリンクゼリーを含む)として摂取可能であれば良い。
以下実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら制約されるものではない。
(実施例1)
コラーゲンペプチド及び発酵寒天、発酵コンニャクの作製例を以下に示す。
(マスキングコラーゲンペプチドの製造方法)
あらかじめ分子量分布を測定した際に半量以上が分子量2,700以下である豚由来コラーゲンペプチド(SCP−3100;新田ゼラチン社製)を使用する。10mM以下のクエン酸バッファー溶液(クエン酸は酸味料に含まれる)にコラーゲンペプチド(分子量2,700以下のコラーゲンペプチド含有量65%)を溶解し、その後、0.001%(w/v)酵母エキス(SK酵母エキスHU;日本製紙ケミカル社製)及び10ppm茶カテキンを添加した。最終的に飲料中にコラーゲンペプチド水溶液及び糖類・香料・酸味料を添加して飲料を作製した。
(発酵寒天の製造方法)
あらかじめ塩酸溶液(0.5% 塩化水素)を85℃から95℃までの温度帯で恒温にする。攪拌しながら3%溶液になるように粉末寒天(伊奈寒天(株); S−6)を前記塩酸溶液に加える
。全て加えた後に1時間恒温で攪拌しながら放置する。1時間後、寒天水溶液が液化していることを確認した後に温度を50℃以下に下げる。さらにクエン酸ナトリウムを加えてpH 7.0に中和する。その後、乳酸菌Lactobacillus acidophilusを1x108個/mlの濃度になるように添加し、38℃で8時間静置培養した。培養完了後に85℃で15分間の加熱によって酵素反応を停止させる。最終的に乳酸菌の密度は5x108〜5x1010個/mlになった。以後このようにして得られた組成物を発酵寒天と呼ぶ。6糖以下の成分の含有量は、陽イオン交換カラムを用いたゲルろ過クロマトグラフィー(GFC)によって測定したところ、95%(w/w)であった。
(発酵コンニャクの製造方法)
あらかじめアスペルギルス・ニガー由来の粗酵素であるヘミセルラーゼ「アマノ90」(天野エンザイム社製)0.6gを10mMクエン酸バッファー溶液(pH4.5)1L中に溶解した。酵素溶解後に40℃から50℃までの温度帯で恒温にした。その後、コンニャク粉100gを三等分(40g・30g・30g)にして8分おきに攪拌しながら前記酵素水溶液に加えた。全て加えた後に1時間恒温で攪拌しながら放置した。1時間後、コンニャク粉(コンニャクマンナン)が膨潤・液化していることを確認した後に温度を38℃に下げた。さらにクエン酸ナトリウムを加えてpH6.5に引き上げた。その後、乳酸菌Lactobacillus acidophilusを1x108個/mlの濃度になるように添加し、38℃で8時間静置培養した。培養完了後に85℃で15分間の加熱によって酵素反応を停止させた。最終的に乳酸菌の密度は5x108〜5x1010個/mlになった。以後このようにして得られた組成物を発酵コンニャクと呼ぶ。6糖以下の成分の含有量は、陽イオン交換カラムを用いたゲルろ過クロマトグラフィー(GFC)によって測定したところ、85%(w/w)であった。
実施例1で示したコラーゲンペプチド及び発酵寒天を含有する飲料の組成を表1で示す。飲料1ではコラーゲンペプチドと発酵寒天を含み、飲料2では発酵コンニャク及びコラーゲンペプチドを含む。プラセボは比較例であり前述した成分を含まない。なお、飲料2は参考例である。
Figure 0004506880
(実施例2)
(自律神経活動測定による飲料の生理的機能に対する影響の検討)
12時間ごとの明暗周期(8時〜20時まで点灯)下に24℃の高温動物室にて1週間以上飼育した体重300gのWistar系雄ラットを使用した。餌(オリエンタル酵母、MF)及び水は自由摂取させた。実験当日は3時間絶食させた後ウレタン麻酔し、尻尾の皮膚動脈交感神経もしくは胃副交感(迷走)神経を銀電極で吊り上げ、Tanidaらの方法を使用して神経活動を測定した。これらの測定値が落ち着いた時期(13時頃)にドリンクを先端の丸い注射針と注射筒を用いて経口投与し、これらの自律神経活動の変化を測定した。経口投与量は1mlで投与速度は1ml/1分で行った。手術開始から測定終了まで保温装置にて体温(ラット直腸温)を35.0±0.5℃に保つようにした。比較実験として表1に記載の比較例の飲料を使用してプラセボとし、1ml/1分で同様の条件で経口投与することで行った。自律神経の活動のデータは5分間毎の5秒あたりの発火頻度(pulse/5s)の平均値にて解析し投与前の値を100%として百分率で表した。データは平均値±標準誤差で示した。統計検定は分散分析法(ANOVA with repeated measures)及びMann−Whitney U−testにて行った。
なお、前記分散分析法は、Tanida M et al. : Neurosi. Lett. 389: 109−114, 2005に記載の手順に基づいて行った。
(皮膚動脈交感神経活動に対する飲料1の経口投与効果)
飲料1を1ml経口投与し、皮膚動脈交感神経活動(Cutaneous−SNA)に対する影響を検討した結果を図1に示す。図1は投与前値を100%として5分間毎の活動量の平均値を計算してその平均値±標準誤差として表したものを示す。対照実験としてはプラセボの1mlを経口投与した。プラセボの経口投与はCutaneous−SNAを若干上昇させて行った(図1)。それに対して、飲料1の1mlの経口投与はCutaneous−SNAを徐々にではあるが低下させて行った(図1)。対照実験として行ったプラセボ投与時の変化と比較して、飲料1の経口投与はCutaneous−SNAを有意に(P<0.0005, F=26.1 by ANOVA)低下させることが明らかになった。表1に飲料1もしくはプラセボの原液を経口投与する直前(0分)のCutaneous−SNAの神経活動の値(spikes/5 s)を示す。これら両群の0分値の値の間にはMann−Whitney U−testにて有意差は認められなかった。
(胃副交感神経に対する飲料1の経口投与効果)
図2には胃副交感神経活動(GVNA)について、投与前値を100%として5分間毎の平均活動量を計算してその平均値±標準誤差として表したものを示す。対照実験としてはプラセボの10倍希釈液(1/10)を1ml経口投与した。プラセボの10倍希釈液の経口投与はGVNAを殆ど変化させなかった(図)。それに対して、飲料1の10倍希釈液(1/10)1mlの経口投与はGVNAを徐々に著明に上昇させた(図)。対照実験として行ったプラセボの10倍希釈液の投与時の変化と比較して、飲料1の10倍希釈液の経口投与はGVNAを有意に(P<0.0005, F=28.0 by ANOVA)上昇させることが明らかになった。表2に飲料1の10倍希釈液もしくはプラセボの10倍希釈液を経口投与する直前(0分)のGVNAの神経活動の値(spikes/5 s)を示す。これら両群の両者0分値間にはMann−Whitney U−testにて有意差は認められなかった。
Figure 0004506880
飲料2に関してもプラセボと比較した結果、飲料1とほぼ同様の結果を得た。
上記実験の結果から、1)飲料1及び2の経口投与は皮膚動脈交感神経(Cutaneous−SNA)の活動を有意に低下させる、2)飲料1及び2の10倍希釈液の経口投与は胃副交感神経活動(GVNA)を著明に有意に上昇させることが明らかになった。
即ち、1)飲料1及び2が皮膚動脈交感神経活動を低下させ、血流を上昇させて、皮膚の保湿度を高める効果を持つこと、並びに、2)飲料1及び2が胃や腸の副交感神経の活動を高めて消化管の蠕動を促進し、便通改善効果や食欲増進効果をもつことが明らかとなった。従って、コラーゲンペプチドが皮膚の保湿成分を高め、発酵寒天及び発酵コンニャクが便通改善効果や食欲増進効果に機能していることが示唆された。
(実施例3)
(本発明の美容飲料の美肌機能の検証)
被験者20人を10人ずつA班及びB班に分割し、実施例1で得られた飲料1又は2と比較例1、2の飲料を摂取させて美容効果について検討した。比較例1、2の飲料は、表3に示す組成とした以外は実施例1と同様にして調製した。
Figure 0004506880
被験者は30代〜50代女性をランダムに選択した。
A班の被験者は14日間飲料1又は2を始めに飲み続け、その後7日間休んだ後に比較例1を14日間飲んだ。
B班の被験者は14日間比較例1を始めに飲み続け、その後7日間休んだ後に飲料1又は2を14日間飲んだ。
被験者は14日間の個々の飲料を飲んだ後に肌質を肌カウンセリングシステム(エチュード, Moritex Corp.)を使用して解析し、肌の油分、水分、弾力、きめ、しみ、しわ、角質に対するポイントの総計によって、前後半で服用した飲料の肌への効果の差異を判断した。また、被験者が見た目で明らかな変化が生じていないときにはポイントの総計差に関わらずほぼ変化なしとした。これらの結果を表4に示す。
Figure 0004506880
上記の試験の結果、A班とB班での飲料の効果の出かたに関しては、特に大きな差異は認められなかった。表4で示しているようにオリゴ糖を含まない比較例1と飲料1及び2を比較した場合には、発酵寒天又は発酵コンニャクの有無によって効果に大きな差異が生じた。
そこで、同様のオリゴ糖としてガラクトオリゴ糖を整腸効果が認められる範囲である1日1g飲むように比較例2との肌への効果感を比較した結果、およそ2倍の被験者で発酵寒天及び発酵コンニャクのほうが肌への効果があるという結果を得た。また、便通の悪い被験者の方がより効果が現れやすい傾向はあるが、便通の良い人でも特に問題なく効果を得ることが可能であった。
上記実験から、1)発酵寒天又は発酵コンニャクを添加することによって、肌質の改善が促されることが明らかとなった。2)従来のオリゴ糖よりも、発酵寒天及び発酵コンニャクが肌質の改善には効果的であることが示唆された。これは、発酵によって生じた第三物質の影響や、寒天オリゴ糖やグルコマンナン由来オリゴ糖が本来備えている機能性、例えば、解毒作用や抗癌作用等、による影響、あるいはオリゴ糖を餌として増殖することが可能な特異的な乳酸菌の働きが重要であることが考えられる。
以上、説明したように、本発明のマスキングされたコラーゲンペプチド及び発酵寒天及び/又は発酵コンニャクを付加した飲料はコラーゲン臭も少なく、良好な飲料として楽しむことが可能である。しかも、前述した成分を組み合わせて飲料に添加することによって相乗的に作用して優れた美肌促進効果が、期待できる。
図1は、実施例2で行った皮膚動脈交感神経活動(Cutaneous−SNA)に対する経口投与効果の結果を示すグラフである。 図2は、実施例2で行った胃副交感神経活動に対する経口投与効果の結果を示すグラフである。

Claims (5)

  1. コラーゲンペプチド、
    酵母エキス、
    植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上、かつ
    寒天分解物を乳酸菌で発酵させて得られた発酵組成物
    を含有することを特徴とする美容飲料。
  2. 前記飲料中に含まれるコラーゲンペプチドの内、分子量2,700以下のものが50%(w/w)以上含有することを特徴とする請求項1に記載の美容飲料。
  3. 前記飲料中に含まれる寒天分解物のうち6糖以下のものを80%(w/w)以上含有した乳酸発酵寒天分解物を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の美容飲料。
  4. 前記発酵組成物が、前記寒天分解物以外の糖質を添加せずに乳酸菌で発酵させて得られた発酵組成物である請求項1〜3いずれか記載の美容飲料。
  5. 水又は緩衝液にコラーゲンペプチド及び酵母エキスを添加し、その後植物由来カテキン、タンニン及びゆずポリフェノールからなる群より選ばれる1種類以上を添加してコラーゲンペプチド溶液を調製する工程、
    天を加水分解した後に乳酸菌によって発酵させたものを調製する工程、
    上記の二種の工程で調製された成分を飲料成分に含有させる工程
    を含むことを特徴とする請求項1〜いずれかに記載の美容飲料の製造方法。
JP2008158416A 2008-04-30 2008-06-17 美容飲料及びその製造方法 Active JP4506880B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008158416A JP4506880B2 (ja) 2008-06-17 2008-06-17 美容飲料及びその製造方法
CN2008101911105A CN101569430B (zh) 2008-04-30 2008-10-06 饮料组合物及其制造方法
CN201210284858.6A CN103054118B (zh) 2008-04-30 2008-10-06 饮料组合物及其制造方法
HK10100525.2A HK1136751A1 (en) 2008-04-30 2010-01-18 Beverage composition and manufacturing method thereof
HK13111911.8A HK1184341A1 (en) 2008-04-30 2013-10-23 Beverage composition and manufacturing method thereof

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008158416A JP4506880B2 (ja) 2008-06-17 2008-06-17 美容飲料及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009296999A JP2009296999A (ja) 2009-12-24
JP4506880B2 true JP4506880B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=41544566

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008158416A Active JP4506880B2 (ja) 2008-04-30 2008-06-17 美容飲料及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4506880B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101409764B1 (ko) 2013-02-21 2014-06-19 주식회사한국야쿠르트 피부 주름 개선 효능을 가지는 우뭇가사리 주정추출 유산균 발효물 및 이를 유효성분으로 함유하는 제품
JP2017006077A (ja) * 2015-06-24 2017-01-12 キリン株式会社 ビールらしい苦味や後キレを有するビールテイスト飲料
KR102547189B1 (ko) * 2022-06-21 2023-06-23 이흥병 발효 곤약 페이스트를 이용한 습식곤약쌀의 제조방법
KR102537721B1 (ko) * 2022-06-22 2023-05-31 이흥병 발효 곤약 페이스트를 이용한 곤약 국수의 제조 방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09191852A (ja) * 1996-01-19 1997-07-29 Sennosuke Tokumaru 健康食品
WO2005049869A1 (ja) * 2003-11-21 2005-06-02 Tama-Tlo Corporation 有機化合物の加水分解方法
JP2006282675A (ja) * 1997-11-11 2006-10-19 Takara Bio Inc 藻類由来の生理活性物質を利用した医薬、食品または飲料
JP2008079565A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Toyo Suisan Kaisha Ltd 濁りおよび沈殿が防止された植物ポリフェノールとコラーゲンを含む飲食品、並びに飲食品における濁りおよび沈殿の防止方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09191852A (ja) * 1996-01-19 1997-07-29 Sennosuke Tokumaru 健康食品
JP2006282675A (ja) * 1997-11-11 2006-10-19 Takara Bio Inc 藻類由来の生理活性物質を利用した医薬、食品または飲料
WO2005049869A1 (ja) * 2003-11-21 2005-06-02 Tama-Tlo Corporation 有機化合物の加水分解方法
JP2008079565A (ja) * 2006-09-28 2008-04-10 Toyo Suisan Kaisha Ltd 濁りおよび沈殿が防止された植物ポリフェノールとコラーゲンを含む飲食品、並びに飲食品における濁りおよび沈殿の防止方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009296999A (ja) 2009-12-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5263064B2 (ja) コラーゲンペプチド含有ゼリー及びその製造方法
CN101569430B (zh) 饮料组合物及其制造方法
CN101272794B (zh) 含有纤维寡糖的组合物
JP5119404B2 (ja) 乳発酵物の製造方法
JP4163631B2 (ja) 無辛味品種トウガラシの発酵組成物及びその利用
CN113115884A (zh) 复合肽固体饮料及其制备方法和应用
CN107593925A (zh) 一种黑豆黑木耳豆奶及其制备方法
JP4506880B2 (ja) 美容飲料及びその製造方法
KR101170495B1 (ko) 함초가 함유된 가공소금 및 제조방법
KR101181402B1 (ko) 어린 콜라겐 및 식용식물추출물을 포함하는 떡 조성물 및 면류용 조성물
JP2009112234A (ja) ビール粕醗酵処理物
CN115025129B (zh) 含乳酸杆菌的组合物及其预防及/或改善皮肤老化的用途
JP2008307028A (ja) 飲料組成物及びその製造方法
JP2010100663A (ja) タマネギ発酵物を含有する酵素阻害剤
JP2005097222A (ja) タマネギ発酵物
KR102351730B1 (ko) 흰목이버섯 발효 콜라겐 펩타이드 조성물 및 이의 제조방법
JP2010053120A (ja) 経口用肌改善剤、これを含有する食品、ならびに肌を改善する方法
JP2006006156A (ja) 肝機能強化性健康食品
KR101421677B1 (ko) 장 기능 및 변비 개선 효과를 나타내는 유산균을 이용한 치커리 화이바 발효물의 제조방법
JP5246069B2 (ja) グミキャンディおよびその製造方法
JP2013034444A (ja) マッコリ風味飲料用粉末又は顆粒、及びそれを用いる飲料の調製方法
JP4623041B2 (ja) 飲料組成物及びその製造方法
KR101784091B1 (ko) 베리류를 함유하는 발효유의 제조방법 및 그로부터 제조된 발효유
CN103054118B (zh) 饮料组合物及其制造方法
WO2018016393A1 (ja) デオキシリボ核酸保存用組成物およびその製造方法、デオキシリボ核酸を保存する方法、乳酸菌産生物およびその使用方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100406

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100419

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4506880

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250