JP4506431B2 - 溶融金属の流れ状態評価方法および装置 - Google Patents
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Description
溶融金属の流れ状態は鋳巣発生等の鋳造品質に大きく影響し、鋳造品質を悪化させる鋳巣の発生を抑制するためには、溶融金属を層流充填(乱れのない充填)させることが有効である。
従って、射出される溶融金属の流れ状態を検出して把握することは重要であり、例えば、特許文献1に記載されるように、渦電流センサを用いて溶融金属の流動状態を検出することが行われている。
また、金型のキャビティ内に接触式のセンサ(溶湯が実際にセンサに接触することで溶湯の流れを検出するセンサ)を複数設置して、各センサの溶湯の検出順序等に基づいて溶融金属の流れ状態を検出することも行われていたが、溶湯流れに乱れがあるときは、溶湯の実際の流れとセンサによる検出結果が異なる場合があって、精度良く検出することができなかった。
即ち、請求項1記載の如く、金型のキャビティ内に溶融金属を充填し、凝固させて成形品を鋳造する際に、金型のキャビティに渦電流センサを設置し、前記渦電流センサの周波数変化の検出値により、キャビティ内を流れる溶融金属の流れが、前記キャビティにおける渦電流センサの設置箇所に到達したことを検出するステップと、溶湯の射出開始から射出完了までの間における、前記渦電流センサの周波数変化の検出値が、予め設定された検出閾値を初めて超えた時刻、および、前記検出閾値を最後に超えた時刻を検出するステップと、前記渦電流センサの周波数変化の検出値が、検出閾値を初めて超えた時刻から、検出閾値を最後に超えた時刻までのゆらぎ時間を算出するステップと、算出したゆらぎ時間の長さに基づいて、溶湯流れの乱れの評価を行うステップと、を備える。
これにより、溶湯金属の流れの乱れの大きさを表わすゆらぎ時間が最も短くなるような射出条件パターンを抽出して、射出条件を即時に決定することができ、鋳巣等の欠陥の発生を抑えて高品質の鋳造製品を得ることができる。
また、非接触で溶湯の流れを検出することができ、現実の溶湯の流れを精度良く検出することが可能となる。
これにより、溶湯金属の流れの乱れの大きさを表わすゆらぎ時間が最も短くなるような射出条件パターンを抽出して、射出条件を即時に決定することができ、鋳巣等の欠陥の発生を抑えて高品質の鋳造製品を得ることができる。
また、非接触で溶湯の流れを検出することができ、現実の溶湯の流れを精度良く検出することが可能となる。
また、非接触で溶湯の流れを検出することができ、現実の溶湯の流れを精度良く検出することが可能となる。
ダイカストマシーン1は、プランジャロッド5aの先端に取り付けたプランジャチップ5bを、射出スリーブ3内に摺動自在に嵌装しており、射出スリーブ3内の溶湯(溶融金属)31をプランジャチップ5bにより押し出して、ランナ6を通じてゲート7から金型2のキャビティ21へ射出するように構成されている。
また、渦電流センサ14は、キャビティ21内における、ゲート7の近傍や、製品の肉厚が急激に変化する部位等といったように、溶湯31の流れの乱れが現れ易い箇所に設置されている。
高周波の磁界を発生している渦電流センサ14の配置部分に、測定対象である溶湯31が近づくと溶湯31側に渦電流が発生し、この渦電流の磁界によりコイル14aのインダクタンスが変化する。これに伴い流れる電流の周波数が変化するため、この周波数変化を利用して溶湯31の流れを検出するようにしている。そして、渦電流センサ14からは、周波数変化量に応じた出力値が出力される。
このように、非接触で溶湯31の流れを検出することができるので、現実の溶湯31の流れを精度良く検出することが可能である。
以下に、信号処理装置16にて行われる溶湯流れの評価について説明する。
図3に示すように、渦電流センサ14は、溶湯31の先端部がキャビティ21内における渦電流センサ14の設置箇所に到達すると、渦電流センサ14の電流周波数変化量が大きくなり、図4に示すようなセンサ出力が得られる。
信号処理装置16では、まず時刻検出部16aにて、センサ出力が最初に前記閾値Vbよりも大きくなった時点(時刻)T1、および最後に閾値Vbよりも大きくなった時点(時刻)T2を検出する(S02)。
次に、ゆらぎ時間算出部16bにて、前記時刻T1から時刻T2までの時間を「ゆらぎ時間Ta」として算出する(S03)。
さらに、評価部16cにて、算出したゆらぎ時間Taに基づいて、溶湯流れの乱れの評価を行う(S04)。
例えば、前述の図3に示した溶湯31は、乱れが無い層流状態でキャビティ21内に充填されているものであり、前記ゆらぎ時間Taは短い時間となる。
そして、溶湯31の流れの乱れが少ないときには溶湯31のゆらぎが小さく、先端面14bへの付着・剥離があまり繰り返し行われずに充填が完了するので、ゆらぎ時間が短くなり、溶湯31の流れの乱れが大きくなるに従ってゆらぎも大きくなるため、充填完了までに先端面14bへの付着・剥離が繰り返し行われることとなって、ゆらぎ時間が長くなる。
即ち、ゆらぎ時間の良否を判定するための時間閾値を予め設定しておき、算出したゆらぎ時間Taが設定された時間閾値より長いか否かを判定する(S41)。
判定の結果、算出したゆらぎ時間Taが時間閾値よりも長ければ、溶湯流れに乱れがあり、射出条件の最適化を行う必要があるとの評価を行う(S42)。
一方、算出したゆらぎ時間Taが時間閾値以下であった場合には、溶湯流れに乱れは無く、射出条件は適正な条件であって最適化を行う必要はないとの評価を行う(S43)。
これらの各条件を組み合わせた複数の射出条件パターンにて溶湯流れの乱れ評価を行い、ゆらぎ時間Taが時間閾値以下となる射出条件パターンを抽出して、射出条件を即時に決定することができる。これにより、鋳巣等の欠陥の発生を抑えて高品質の鋳造製品を得ることができる。
さらに、ゆらぎ時間Taが時間閾値以下となる射出条件パターンが複数抽出された場合、ゆらぎ時間Taが最も短くなるような射出条件パターンを選出することで、より鋳巣等の欠陥がない高品質の鋳造製品を得ることが可能となる。
なお、信号処理装置16の評価部16cによる評価結果は、出力装置17から出力される。該出力装置17は、渦電流センサ14の検出出力値である電流の周波数変化等のデータを出力・表示することも可能である。
図9において、第1部位に設置した渦電流センサ14のゆらぎ時間Taは、射出条件パターンDの場合のみ時間閾値Tb以下であり、第2部位に設置した渦電流センサ14のゆらぎ時間Taは、射出条件パターンDの場合のみ時間閾値Tb以下であり、第3部位に設置した渦電流センサ14のゆらぎ時間Taは、全ての射出条件パターンにおいて時間閾値Tb以下であった。
従って、この場合は、全ての渦電流センサ14の設置部位においてゆらぎ時間Taが時間閾値Tb以下であった射出条件パターンDが最良の射出条件パターンとして選出されることとなる。
2 金型
14 渦電流センサ
14a コイル
14b 先端面
16 信号処理装置
21 キャビティ
Claims (2)
- 金型のキャビティ内に溶融金属を充填し、凝固させて成形品を鋳造する際に、
金型のキャビティに渦電流センサを設置し、
前記渦電流センサの周波数変化の検出値により、キャビティ内を流れる溶融金属の流れが、前記キャビティにおける渦電流センサの設置箇所に到達したことを検出するステップと、
溶湯の射出開始から射出完了までの間における、前記渦電流センサの周波数変化の検出値が、予め設定された検出閾値を初めて超えた時刻、および、前記検出閾値を最後に超えた時刻を検出するステップと、
前記渦電流センサの周波数変化の検出値が、検出閾値を初めて超えた時刻から、検出閾値を最後に超えた時刻までのゆらぎ時間を算出するステップと、
算出したゆらぎ時間の長さに基づいて、溶湯流れの乱れの評価を行うステップと、
を備える溶融金属の流れ状態評価方法。 - 金型のキャビティ内を流れる溶融金属の流れの乱れ状態を、流れる電流の周波数変化により検出する渦電流センサと、
溶湯の射出開始から射出完了までの間で、前記渦電流センサの出力値が、予め設定された閾値を初めて超えた時刻、および、前記渦電流センサの出力値が、前記閾値を最後に超えた時刻を検出する時刻検出手段と、
前記渦電流センサの出力値が閾値を初めて超えた時刻から、前記渦電流センサの出力値が閾値を最後に超えた時刻までの時間を算出するゆらぎ時間算出手段と、
算出したゆらぎ時間の長さに基づいて、溶湯流れの乱れの評価を行う評価手段と、
を備えることを特徴とする溶融金属の流れ状態評価装置。
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JP2004338555A JP4506431B2 (ja) | 2004-11-24 | 2004-11-24 | 溶融金属の流れ状態評価方法および装置 |
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JP2006142360A JP2006142360A (ja) | 2006-06-08 |
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JPH05293624A (ja) * | 1992-03-13 | 1993-11-09 | Ryobi Ltd | 層流射出成形機及び層流射出成形方法 |
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2004
- 2004-11-24 JP JP2004338555A patent/JP4506431B2/ja not_active Expired - Fee Related
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