JP2024035979A - 圧力測定方法及び圧力測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる圧力測定方法及び圧力測定装置、圧力測定方法を用いた欠陥予測方法、並びに欠陥予測方法を用いたダイカスト成形品の検査方法を提供する。【解決手段】ダイカスト装置において溶湯を射出するプランジャが、溶湯の射出後、後退を開始してから所定位置に停止するまでの間、プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する。【選択図】図4B
Description
本発明は、圧力測定方法及び圧力測定装置、圧力測定方法を用いた欠陥予測方法、並びに欠陥予測方法を用いたダイカスト成形品の検査方法に関するものである。
成形型のキャビティに溶湯を加圧注入する場合に、キャビティを複数の体積要素に分割し、溶湯の温度変化に基づいて体積要素毎に溶湯の流動が停止する凝固時間を算出し、凝固時間に基づいて体積要素毎に加圧注入の圧力が作用する押湯作用時間を算出し、凝固時間と押湯作用時間を対比して体積要素毎に出力値を算出し、出力値に基づいて引け巣が発生する範囲を判定する鋳造解析方法が知られている(特許文献1)。
しかしながら、上記従来技術では、溶湯射出後のダイカスト装置の状態と成形品の欠陥との関係については何ら記載がなく、改善の余地がある。
本発明が解決しようとする課題は、溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる圧力測定方法及び圧力測定装置、圧力測定方法を用いた欠陥予測方法、並びに欠陥予測方法を用いたダイカスト成形品の検査方法を提供することである。
本発明は、ダイカスト装置において溶湯を射出するプランジャが、溶湯の射出後、後退を開始してから所定位置に停止するまでの間、プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定することによって上記課題を解決する。
本発明によれば、溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[成形システムの構成]
図1は、本発明に係る成形システム10を示すブロック図である。成形システム10はダイカストにより成形品を成形する装置群であり、図1に示すように、ダイカスト装置1と、表示装置2と、制御装置3とを備える。また、制御装置3は、制御装置3における処理に必要な情報が格納されたサーバSと接続している。成形システム10を構成する各装置は、有線LAN規格、無線LAN規格などの各種通信規格に対応する通信インターフェースにより接続され、互いに情報を授受できる。
図1は、本発明に係る成形システム10を示すブロック図である。成形システム10はダイカストにより成形品を成形する装置群であり、図1に示すように、ダイカスト装置1と、表示装置2と、制御装置3とを備える。また、制御装置3は、制御装置3における処理に必要な情報が格納されたサーバSと接続している。成形システム10を構成する各装置は、有線LAN規格、無線LAN規格などの各種通信規格に対応する通信インターフェースにより接続され、互いに情報を授受できる。
ダイカスト装置1は、溶融した金属(以下、「溶湯」とも言う。)を高速且つ高圧で成形型に射出して金属成形品を鋳造する装置である。本実施形態では、ダイカスト装置1を用いて成形された金属成形品をダイカスト成形品と言うこととする。ダイカスト装置1は、たとえば、ダイカスト成形品の材料となる金属を溶融させて溶湯にする加熱炉と、溶湯を成形型に射出する筒状のスリーブと、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャと、成形型の型締め機構及びプランジャに圧力を加える油圧装置と、成形型などを冷却する冷却装置と、成形型の可動側を移動させるトグル装置とを備える。なお、プランジャの一部(たとえば先端部分)の、スリーブの内面と摺動する摺動部分をチップとも言う。またこれに加え、ダイカスト装置1は、メディアを用いてダイカスト成形品のバリを除去する装置、ダイカスト成形品を次の工程に搬出する装置(たとえばロボットアーム及び無人搬送車)などを備えていてもよい。
ダイカスト成形品に用いる金属は、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、銅などの非鉄金属及びそれらの合金であり、たとえば、Al-Si-Cu系のADC12、Mg-Al-Zn系のMDC1D、Zn-Al-Cu系のZDC1などが挙げられる。また、成形型は、SKD61のような工具用鋼からなる金型であり、たとえば鋼材を切削して製作する。
表示装置2は、成形システム10の稼働に従事するオペレータに対して情報を提供する装置であり、ダイカスト装置1に設けられた液晶ディスプレイ、オペレータが装着するウェアラブル端末のディスプレイなどが挙げられる。表示装置2は、オペレータが制御装置3に指示を入力するための入力装置を備えてもよい。入力装置としては、ユーザの指触又はスタイラスペンによって入力されるタッチパネル、ユーザの音声による指示を取得するマイクロフォンなどが挙げられる。また、表示装置2は、出力装置としてのスピーカーを備えてもよい。
制御装置3は、ダイカスト装置1及び表示装置2の動作を制御して協働させ、ダイカスト成形品を成形させる装置である。制御装置3は、たとえばコンピュータであり、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)31と、プログラムが格納されたROM(Read Only Memory)32と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)33とを備える。CPU31は、ROM32に格納されたプログラムを実行し、制御装置3が有する機能を実現するための動作回路である。
制御装置3は、ダイカスト装置1の動作を制御するため、ダイカスト装置1に備え付けられたセンサから、装置の状態を示す情報を取得する。たとえば、制御装置3は、プランジャに設けられた圧力センサから、溶湯を成形型に射出する射出圧力の情報を取得する。また、制御装置3は、プランジャを移動させる油圧装置に設けられたセンサから、プランジャを移動させるときにプランジャに加えるプランジャ圧力を取得する。これに加え、制御装置3は、ロッドを移動させる油圧装置に設けられたセンサから、溶湯を成形型に射出する射出速度の情報を取得してもよい。またこれに加え、制御装置3は、プランジャ(特にチップ)の位置を示す射出位置の情報と、成形型のキャビティの真空度の情報とを取得してもよい。なお、射出位置は、溶湯を射出する前のプランジャの先端部分(つまりチップ)の初期位置を0mmとし、成形型に近づく方向を正の方向とする。
制御装置3は、オペレータにダイカスト装置1の状態を通知するため、ダイカスト装置1から取得した情報を表示装置2に表示させる。この場合に、制御装置3は、オペレータがダイカスト装置1の状態を確認しやすいように、ダイカスト装置1のセンサから取得した値をグラフに変換して表示装置に出力し、表示させてもよい。たとえば、制御装置3は、図2に示すような射出圧力の波形を表示装置2に表示させる。
図2は、表示装置2に表示される射出圧力の波形の一例を示す図である。ダイカストの成形プロセスは、図2に示すように、低速且つ低圧で成形型に溶湯を射出する低速射出工程と、低速射出工程より高速且つ高圧で溶湯を射出する高速射出工程と、溶湯を射出した後に鋳巣の発生を抑制する増圧工程とを含む。低速射出工程では、スリーブ内の空気を巻き込まないように0.1~0.7m/s程度の射出速度で溶湯を射出し、高速射出工程では、成形型のキャビティの大部分(おおよそ90~95%)に溶湯が充填された後、キャビティの限られた未充填空間に溶湯を充填させるため、2~3m/s程度の射出速度で溶湯を押し込む。低速射出工程の射出圧力は、おおよそ5MPa以下であり、高速射出工程の射出圧力は、10MPa程度である。
増圧工程では、プランジャはほとんど移動せず(すなわち、射出速度はほぼ0m/s)、高速射出工程の射出圧力より高い射出圧力(具体的には30~70MPa程度)の圧力を溶湯に加え続ける。これにより、溶融した金属がキャビティで固化して収縮する際に生じる成形品の変形を抑制し、成形品の内部に鋳巣(特に引け巣)が発生することを抑制できる。このように、成形型のキャビティに溶湯を充填した後に追加の溶湯を射出することを押湯とも言う。
図3Aは、図2に示す低速射出工程及び高速射出工程におけるスリーブとプランジャの縦断面図の一例である。図3Aでは、図面右側においてスリーブが成形型のゲート(図示しない)と連通しており、油圧装置を用いてプランジャに図面右方向に移動する圧力を加え、図3Aに示す溶湯を、ゲートを通じて成形型に射出する。このように、高速且つ高圧で成形型に溶湯を射出すると、スリーブの内面とプランジャの摺動部分との間に強い摩擦が生じ、プランジャの移動(つまりスリーブの内面と摺動部分との摺動)に大きな抵抗(摩擦力)が生じることがある。このような抵抗の発生をカジリ現象とも言う。
カジリ現象が発生する原因としては、スリーブの内面と摺動部分との潤滑不足、プランジャの移動の制御不良、高速射出工程及び増圧工程において発生する、スリーブと摺動部分との隙間のバリなどが挙げられる。カジリ現象によりスリーブの内面とプランジャの摺動部分との間に強い摩擦力(具体的には、SKD-61のような高温工具鋼からなるスリーブの内面に傷が付く摩擦力)が発生すると、溶湯の射出圧力が上下に変化し、図2に示す射出圧力波形が乱れる。これにより、射出中に溶湯が空気を巻き込みやすくなり、ブローホールの欠陥が発生しやすくなる。また、射出圧力が上下に変化することで適切な押湯ができず、引け巣が発生しやすくなる。
カジリ現象は、溶湯を射出するときだけでなく、溶湯を射出した後、プランジャが所定位置(たとえば、射出位置が0mmとなる初期位置)まで後退する間にも発生し得る。たとえば図3Bに示すように、成形型に溶湯の射出を射出した後、図3Aに示すプランジャが図面左方向の所定位置(図示しない)まで後退する間に、スリーブの内面と摺動部分との間に強い摩擦力が発生する。
これまでは、オペレータが、カジリ現象が発生したときの異音を感知することで、カジリ現象の発生を確認していた。つまり、カジリ現象の発生を自動的に検出する装置はなかった。上述のとおり、カジリ現象が発生すると、ダイカスト装置を用いて成形したダイカスト成形品に欠陥(引け巣及びブローホール)が発生するため、オペレータがカジリ現象の発生に気が付かないと、不良品となるダイカスト成形品を大量に成形することになる。特に、カジリ現象が発生する初期の段階では、オペレータが聞きとれるような大きな異音は発生しないため、カジリ現象が発生していても、オペレータがダイカスト装置1を稼働し続けることがあった。
そこで、本実施形態の制御装置3は、カジリ現象の発生を自動的に検出し、ダイカスト成形品における欠陥の発生を予測するため、図1に示すように欠陥予測装置4及び検査装置5を備えることとした。欠陥予測装置4は、その一部として圧力測定装置を含むものであり、プランジャを移動させるためにプランジャに加えられるプランジャ圧力からカジリ現象の発生を検出し、ダイカスト成形品における欠陥の発生を予測するための装置である。検査装置5は、欠陥予測装置4を用い、ダイカスト成形品が検査基準(特に内部欠陥の検査基準)を満たすか否かを判定するための装置である。
欠陥予測装置4及び検査装置5は、たとえば、制御装置3と同様のコンピュータである。本実施形態では、欠陥予測装置4及び検査装置5は制御装置3に含まれ、欠陥予測装置4及び検査装置5における処理は、制御装置3のCPU31、ROM32及びRAM33を用いて行われるものとする。ROM32に格納されたプログラムは、欠陥予測装置4及び検査装置5がそれらの機能を実現するためのプログラムを備え、CPU31がROM32に格納されたプログラムを実行することで、当該機能が実現される。
図1には、欠陥予測装置4の機能を実現する機能ブロックとして、測定部41、判定部42、算出部43及び予測部44を便宜的に抽出して示し、検査装置5の機能を実現する機能ブロックとして、取得部51、記録部52、出力部53及び稼働部54を便宜的に抽出して示す。以下、図1に示す各機能ブロックが有する機能について説明する。
まず、欠陥予測装置4の測定部41、判定部42、算出部43及び予測部44について説明する。
測定部41は、ダイカスト装置1において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する機能を有する。当該機能を有する測定部41が圧力測定装置に対応する。測定部41の機能を用いたプランジャ圧力の測定を、図4A~4Bを用いて説明する。
制御装置3は、たとえば、プランジャを移動させる油圧装置に設けられたセンサから、プランジャを移動させるときにプランジャに加えられたプランジャ圧力を取得し、図4Aに示すようなプランジャ圧力の波形を表示装置2に表示させる。図4Aに示すグラフの横軸は時間[秒]であり、縦軸はプランジャ圧力[MPa]である。図4Aに示すプランジャ圧力の波形は、左から順番にP1~P4の4つのピークを有し、これらのピークがダイカスト装置における各工程に対応している。具体的には、ピークP1からピークP2までの間が低速射出工程に対応し、ピークP2からピークP3までの間が高速射出工程及び増圧工程に対応し、ピークP3からピークP4までの間が次の射出サイクルの準備工程に対応し、ピークP4以降が待機工程に対応する。
ピークP1の圧力は、溶湯の射出を開始するときに、静止しているプランジャを前方に押し出すための圧力であり、プランジャが前進を開始した後はほぼ一定の圧力を加え続ける。ピークP2の圧力は、低速射出工程から高速射出工程に遷移するときに、プランジャを加速するための圧力であり、増圧工程に遷移した後は、比較的高圧を加え続けてプランジャが停止した状態を維持するようにする。そして、ピークP3の手前で、溶湯を成形型に射出する工程は完了する。
ピークP3の圧力は、溶湯の射出の完了後、静止しているプランジャを後方に戻す(引張る)ための圧力であり、プランジャが後退を開始した後はほぼ一定の圧力を加え続ける。ピークP4の圧力は、プランジャが所定位置(つまり、射出位置0mmの初期位置)にて待機するための圧力であり、プランジャを所定位置に停止させるフレームにプランジャを収納するための圧力である。つまり、図4に示すプランジャ圧力において、低速射出工程の開始時点(図4Aにおいて最も左側の点)と、待機工程の完了時点(図4Aにおいて最も右側の点)とにおいて、プランジャの射出位置は、所定位置(初期位置)である。また、ピークP3の手前、高速射出・増圧工程が完了した時点において、プランジャの射出位置は最大となる。図4Aに示すプランジャ圧力を測定したダイカスト装置では、射出位置の最大値は1077mmと設定されていた。
スリーブの内面と摺動する摺動部分との間にカジリ現象が発生していない場合は、図4Aに示すようなプランジャ圧力の波形が取得されるが、スリーブの内面と摺動する摺動部分との間にカジリ現象が発生すると、図4Bに示すように、低速射出工程においてプランジャが前進している間と、次の射出サイクルの準備工程にてプランジャが後退している間、スリーブの内面と摺動部分とに発生する摩擦力により、プランジャ圧力の波形が上下に変化するようになる。すなわち、摩擦力が発生した場合は、摩擦力がない場合よりもプランジャを移動させるのに追加の圧力が必要になるため、カジリ現象の発生に伴い、断続的に、プランジャ圧力が増加と減少を繰り返す。この場合に、摩擦力に対抗して強制的にプランジャを移動させるため、移動と共にプランジャが振動する。本発明の欠陥予測装置4は、このプランジャの振動を計測することで、カジリ現象が発生したことを検出する。
プランジャ圧力の波形からカジリ現象の発生を検出する場合に、ピークP3より手前の溶湯を射出する工程では、プランジャが高速で前進するため、カジリ現象によるプランジャ圧力の変化を認識しにくい。これに対し、ピークP3からピークP4の間では、プランジャが比較的低速且つ低圧で後退するため、カジリ現象によるプランジャ圧力の変化を認識しやすい。そこで、欠陥予測装置4は、測定部41の機能により、溶湯の射出後、プランジャが後退を開始してから停止するまでの間、プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する。プランジャが後退を開始する位置とは、具体的には、図4Bに示すピークP3の直後の位置であり、プランジャが停止する位置とは、具体的には、図4Bに示すピークP4の直前の位置である。
判定部42は、測定部41の機能により測定されたプランジャ圧力から、ダイカスト装置のスリーブの内面と、プランジャの一部である、スリーブの内面と摺動する摺動部分との間にカジリ現象が発生したか否かを判定する機能を有する。具体的には、判定部42は、スリーブの内面及びプランジャの摺動部分のうち少なくとも一方が破損する摩擦が発生したか否かを判定する機能を有する。欠陥予測装置4は、プランジャ圧力の波形から、カジリ現象が発生したか否かを判定するため、算出部43の機能により、所定時間ごとに、所定時間とプランジャ圧力との積を算出し、所定時間ごとに算出された当該積を足し合わせて積の総和を算出する。
図5Aに示すプランジャ圧力の波形を用いて、積の総和を算出の具体例を示す。図5Aは、図4Bに示す範囲Xを拡大して示す拡大図である。図5Aの横軸は時間[秒]で縦軸は圧力[MPa]である。欠陥予測装置4は、測定部41の機能により、制御装置3のCPU31の性能に応じた所定時間間隔(たとえば0.01~1秒間隔)でプランジャ圧力を取得する。図5Aに示すプランジャ圧力の場合、欠陥予測装置4は、図5Bに示すように、所定時間ごとに13個の積A1~A13を算出し、A1~A13を全て足し合わせて積の総和を算出する。一例として、所定時間が0.1秒であり、左から2番目に測定された圧力が26.1MPaであれば、積A2の値は2.61となる。
また、プランジャ圧力を測定したときのプランジャの移動速度が一定である場合、又は一定であるとみなせる場合(たとえば、移動速度の変化率が±5%以下の範囲である場合)は、所定時間にプランジャの移動速度を掛けて、プランジャの所定移動量毎にプランジャ圧力との積を求めてもよい。この場合、積A1~A13の単位は[mm]となる。たとえば、図5Bに示す場合において、所定時間が1秒であり、プランジャの移動速度が100mm/sであるときは、積A2は261[mm2]となる。
予測部44は、測定部41の機能により測定されたプランジャ圧力から、カジリ現象が発生したか否かを判定し、判定結果に基づいて、ダイカスト装置1を用いて成形された成形品における欠陥の発生を予測する機能を有する。欠陥予測装置4は、算出部43の機能により算出された積の総和が所定値以下である場合は、判定部42の機能により、カジリ現象は発生しないと判定する。これに対し、算出された積の総和が所定値より大きい場合は、カジリ現象が発生すると判定する。
そして、欠陥予測装置4は、予測部44の機能により、カジリ現象が発生しないと判定された場合は、成形品において欠陥が発生しないと予測し、カジリ現象が発生すると判定された場合は、成形品において欠陥が発生すると予測する。又はこれに代え、欠陥予測装置4は、予測部44の機能により、算出部43の機能により算出された積の総和が所定値以下である場合は、成形品において欠陥が発生しないと予測し、当該総和が所定値より大きい場合は、成形品において欠陥が発生すると予測してもよい。
なお、この欠陥には、引け巣及びブローホールのうち少なくとも一方が含まれる。引け巣及びブローホールはどちらも鋳巣であるが、引け巣は、溶湯が冷却する際の金属の収縮に起因するものであり、ブローホールは、溶湯射出時のガス(空気など)の巻き込みに起因するものである。
図6に示すグラフは、102個のダイカスト成形品について、図5Bに示す方法で、プランジャ圧力の検出範囲全体にわたって、所定時間ごとに求めた各ダイカスト成形品の積の総和を示すグラフである。図6のグラフの縦軸は面積[mm2]であり、横軸は成形品の識別番号であり、当該プランジャ圧力の検出範囲とは、プランジャが溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間のことである。なお、図6に示す102個のダイカスト成形品は、図4Aに示すプランジャ圧力の波形を出力したダイカスト装置1を用いて成形されたものである。
図6に示す場合では、所定値は、3.0×106と設定されたので、面積の総和が3.0×106[mm2]より大きい3個の成形品(図6に要検査として示した)において欠陥が発生すると予測する。これに対し、それら以外の99個の成形品は欠陥が発生しないと予測する。
所定値は必ずしも上記の値に限られず、ダイカスト成形品の欠陥を適切に予測できる範囲内で適宜の値を設定できる。具体的には、これまでに成形したダイカスト成形品について、算出部43の機能により積の総和を算出し、積の総和とダイカスト成形品の欠陥の有無との対応関係から、欠陥の発生を誤検出しない所定値を設定する。なお、ダイカスト成形品の欠陥は、たとえば成形品のCTスキャンのデータを欠陥解析機能を備えたソフトウェア(たとえばVGSTUDIO MAX)で処理することで検出できる。
なお、プランジャが溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間のプランジャ圧力について所定圧力を設定し、当該所定圧力より大きな圧力となった場合に、カジリ現象が発生し、成形品に欠陥が発生すると予測することもできるが、プランジャ圧力はカジリ現象が発生していない場合であっても、ある程度その値が上下に変動するため、圧力のみからカジリ現象の発生を予測すると、カジリ現象が発生したと誤認識する場合が多くなる。これに対し、所定時間ごとにプランジャ圧力と所定時間(又は所定移動量)との積を求め、求めた積を、プランジャが後退を開始してから停止するまでの間で足し合わせることで、プランジャが振動した頻度を見ることができ、精度よくカジリ現象の発生を予測できる。すなわち、カジリ現象が発生している場合は、カジリ現象が発生していない場合よりもプランジャ圧力が上昇する回数が多い(つまり、プランジャが振動する頻度が高い)ため、算出部43の機能により算出される積の総和が大きな値になる。
次に、検査装置5の取得部51、記録部52、出力部53及び稼働部54について説明する。
取得部51は、図1に示すサーバSから、過去にダイカスト装置1から出力されたプランジャ圧力を取得する機能を有する。検査装置5は、取得部51の機能によりサーバSからプランジャ圧力を取得し、当該プランジャ圧力には、成形品ごとに付された識別番号が関連付けられている。ダイカスト成形品の識別番号とプランジャ圧力との関連付けは、プランジャ圧力がサーバSに格納された後にサーバSの機能を用いて行ってもよく、ダイカスト装置1から出力された時点で検査装置5により行われてもよい。また、ダイカスト装置1から出力されるときに、ダイカスト装置1の機能により関連付けられてもよい。
また、取得部51は、サーバSから取得したプランジャ圧力を欠陥予測装置4に出力する機能と、欠陥予測装置4から、ダイカスト成形品における欠陥の発生の予測結果を取得する機能を有する。検査装置5は、欠陥予測装置4が、欠陥が発生しないと予測した場合は、記録部52の機能により、ダイカスト成形品が検査基準を満たすことを識別番号と対応させてサーバSに記録するとともに、出力部53の機能により、検査基準を満たすと判定されたダイカスト成形品を、合格製品として搬出する指示を表示装置2に出力する。記録部52の機能による記録のタイミングと、出力部53の機能による指示の出力のタイミングは、同時であってもよく、いずれか一方が他方より早いタイミング又は遅いタイミングであってもよい。
これに対し、欠陥予測装置4が、欠陥が発生すると予測した場合は、記録部52の機能により、ダイカスト成形品が検査基準を満たさないことを識別番号と対応させてサーバSに記録するとともに、出力部53の機能により、ダイカスト装置1の稼働を停止する指示をダイカスト装置1に出力し、ダイカスト装置1の稼働を停止させる。またこれに加え、欠陥予測装置4は、ダイカスト装置1の稼働を停止する指示を表示装置2に表示してもよい。さらに、欠陥予測装置4は、ダイカスト装置1の稼働を停止する指示を出力した後、ダイカスト装置1を点検する指示を表示装置2に出力してもよい。
本実施形態の検査基準とは、ダイカスト成形品を想定使用環境で使用した場合に破損が生じないための基準であり、ダイカスト成形品の形状及び材料などに因る。検査基準としては、引け巣の発生したの位置が、ボルト加工する穴同士の間に存在しないこと、引け巣及びブローホールが、ダイカスト成形品の形状を特徴付ける輪郭の表面近くに存在しないこと、漏洩試験を行った場合に鋳巣に起因した漏洩が生じないこと、引け巣の最小外接円の直径総和が所定範囲以下であることなどが挙げられる。
一例として、図6では、各ダイカスト成形品について、所定時間とプランジャ圧力との積を算出し、所定時間ごとに算出された当該積を、プランジャが溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの範囲で足し合わせ積の総和を求めており、積の総和が、図6に示す所定値(3.0×106)以下である場合は、欠陥予測装置4は、ダイカスト成形品が検査基準を満たすと予測する。この場合、検査装置5は、記録部52の機能により、当該成形品が検査基準を満たすことを識別番号と対応させてサーバSに記録する。またこれとともに、出力部53の機能により、当該成形品を合格製品として搬出する指示を表示装置2に表示し、オペレータに通知する。またこれに代え、又はこれに加え、ロボットアーム及び無人搬送車などの、ダイカスト成形品を次の工程に搬出する装置に対してダイカスト成形品を合格製品として搬出する指示を出力してもよい。
これに対し、算出部43の機能により求められた積の総和が、図6に示す所定値より大きい場合は、ダイカスト成形品が検査基準を満たさないと予測する。この場合、記録部52の機能により、成形品が検査基準を満たさないことを識別番号と対応させてサーバSに記録する。またこれとともに、出力部53の機能により、ダイカスト装置1を点検する指示を表示装置2に表示し、オペレータに通知する。またこれに代え、又はこれに加え、ダイカスト成形品を次の工程に搬出する装置に対し、ダイカスト成形品を、鋳巣の状態を解析する工程に搬出する指示を出力してもよい。検査装置5は、たとえば、ダイカスト成形品をCTスキャンを用いた非破壊検査に搬出する指示を出力する。
稼働部54は、ダイカスト装置1を点検する指示を出力した後、ダイカスト装置1の点検結果を取得した場合は、点検結果からダイカスト装置1が再稼働できるか否かを判定する機能を有する。また、稼働部54は、点検結果からダイカスト装置が再稼働できると判定した場合は、ダイカスト成形品を搬出する指示を出力するとともに、前記ダイカスト装置を再稼働させる機能を有する。
検査装置5は、稼働部54の機能により、たとえば、ダイカスト装置1のスリーブ及びプランジャ(特に摺動部分)に破損がないとする点検結果を取得した場合は、ダイカスト装置1の稼働を停止させる前に成形したダイカスト成形品を成形型から取り出し、搬出する指示を表示装置2に表示する。その後、ダイカスト装置1を再稼働させる指示を出力し、ダイカスト装置1を用いたダイカスト成形品の成形を再開する。これに対し、検査装置5は、ダイカスト装置1のスリーブ及びプランジャ(特に摺動部分)の少なくとも一方が破損していたという点検結果を取得した場合は、ダイカスト装置1の修理が完了した旨の情報を取得するまで、ダイカスト装置1を再稼働しない。
[システムにおける処理]
図7及び8を参照して欠陥予測装置4及び検査装置5が情報を処理する際の手順を説明する。図7は、本実施形態の成形システム10において実行される、情報の処理を示すフローチャートの一例である。以下に説明する処理は、検査装置5による処理を実行する指示を制御装置3が取得した場合に、制御装置3のプロセッサであるCPU31により実行される。
図7及び8を参照して欠陥予測装置4及び検査装置5が情報を処理する際の手順を説明する。図7は、本実施形態の成形システム10において実行される、情報の処理を示すフローチャートの一例である。以下に説明する処理は、検査装置5による処理を実行する指示を制御装置3が取得した場合に、制御装置3のプロセッサであるCPU31により実行される。
まず、ステップS1にて、検査装置5の取得部51の機能により、識別番号と、識別番号と関連付けられて出力されたプランジャ圧力とを取得し、欠陥予測装置4に出力する。ステップS2にて、欠陥予測装置4により、ダイカスト成形品における欠陥の発生を予測する。ステップS2における処理は、後述する。ステップS3にて、欠陥予測装置4により、ダイカスト成形品に欠陥が発生すると予測されたか否かを判定する。ダイカスト成形品に欠陥が発生しないと予測された場合は、ステップS4に進み、記録部52の機能により、ダイカスト成形品が検査基準を満たすことを識別番号と対応させて記録し、続くステップS5にて、出力部53の機能により、成形品を合格製品として搬出する指示を表示装置2に出力する。
これに対し、ダイカスト成形品に欠陥が発生すると予測された場合は、ステップS6に進み、記録部52の機能により、成形品が検査基準を満たさないことを識別番号と対応させて記録し、続くステップS7にて、出力部53の機能により、成形品の鋳巣の状態を解析する指示を表示装置に出力する。続くステップS8にて、ダイカスト装置1を点検する指示を表示装置2に出力する。
その後、ステップS9にて、稼働部54の機能により、ダイカスト装置1の点検結果を取得した場合には、続くステップS10にて、ダイカスト装置1が再稼働できるか否かを判定する。ダイカスト装置1が再稼働できると判定した場合は、ステップS11に進み、ダイカスト装置1からダイカスト成形品を搬出する指示を表示装置2に出力し、続くステップS12にて、ダイカスト装置1を再稼働する指示をダイカスト装置1に出力し、ルーチンの実行を終了する。これに対し、ダイカスト装置1が再稼働できないと判定した場合は、そのままルーチンの実行を終了する。
次に、図8を参照して欠陥予測装置4が情報を処理する際の手順を説明する。図8は、図7のステップS2のサブルーチンの一例である。以下に説明する処理は、欠陥予測装置4による処理を検査装置5が要求した場合に、制御装置3のプロセッサであるCPU31により実行される。
まず、ステップS21にて、測定部41の機能により、プランジャが後退を開始してから停止するまでの間のプランジャ圧力を取得し、続くステップS22にて、算出部43の機能により、所定時間とプランジャ圧力との積を算出する。ステップS23にて、所定時間毎に算出された積を、プランジャが後退を開始してから停止するまでで足し合わせて積の総和を算出し、続くステップS24にて、積の総和が所定値以下か否かを判定する。
積の総和が所定値以下である場合は、ステップS25に進み、判定部42の機能により、スリーブの内面及び/又はプランジャの摺動部分に破損が生じるする摩擦が発生しなかったと判定する。これに対し、積の総和が所定値より大きい場合は、ステップS26に進み、判定部42の機能により、スリーブの内面及び/又はプランジャの摺動部分に破損が生じるする摩擦が発生したと判定する。続くステップS27にて、予測部44の機能により、ステップS25及びS26の判定結果に基づいて欠陥の発生を予測し、続くステップS28にて、検査装置5に予測結果を出力する。
[本発明の実施態様]
以上のとおり、本実施形態によれば、ダイカスト装置1において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、前記溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、前記プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する、プロセッサにより実行される、圧力測定方法が提供される。これにより、溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる。
以上のとおり、本実施形態によれば、ダイカスト装置1において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、前記溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、前記プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する、プロセッサにより実行される、圧力測定方法が提供される。これにより、溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる。
また、本実施形態によれば、上述の圧力測定方法により測定された前記プランジャ圧力から、前記ダイカスト装置1を用いて成形された成形品における欠陥の発生を予測する、前記プロセッサにより実行される、欠陥予測方法が提供される。これにより、カジリ現象に起因する鋳巣欠陥の発生を予測できる。
また、本実施形態の欠陥予測方法によれば、前記欠陥は、引け巣及びブローホールのうち少なくとも一方であってもよい。これにより、引け巣及びブローホールを含む鋳巣の発生をより正確に予測できる。
また、本実施形態の欠陥予測方法によれば、前記プロセッサは、前記プランジャ圧力から、前記ダイカスト装置のスリーブの内面と、前記プランジャの一部である、前記内面と摺動する摺動部分との間に、前記内面及び前記摺動部分のうち少なくとも一方が破損する摩擦が発生したか否かを判定し、前記摩擦の判定結果から前記欠陥の発生を予測してもよい。これにより、スリーブとプランジャチップ(摺動部分)との間で強い摩擦が発生しているか否か(カジリ現象が発生しているか否か)を判定できる。
また、本実施形態の欠陥予測方法によれば、前記プロセッサは、前記プランジャの所定時間毎に、前記所定時間と前記プランジャ圧力との積を算出し、前記所定時間毎に算出された前記積を足し合わせて前記積の総和を算出し、前記総和が所定値以下である場合は、前記成形品において前記欠陥が発生しないと予測し、前記総和が前記所定値より大きい場合は、前記成形品において前記欠陥が発生すると予測してもよい。これにより、カジリ現象発生の誤検出を抑制できる。
また、本実施形態によれば、プロセッサにより実行される、ダイカスト成形品の検査方法において、前記プロセッサは、成形品毎に付された識別番号と、前記識別番号と関連付けられて出力された、前記成形品を成形したときのプランジャ圧力とを取得し、上述の欠陥予測方法により、前記成形品における前記欠陥の発生を予測し、前記欠陥が発生しないと予測した場合は、前記成形品が検査基準を満たすことを前記識別番号と対応させて記録するとともに、前記成形品を合格製品として搬出する指示を出力し、前記欠陥が発生すると予測した場合は、前記成形品が前記検査基準を満たさないことを前記識別番号と対応させて記録するとともに、前記ダイカスト装置の稼働を停止する指示を出力する、ダイカスト成形品の検査方法が提供される。これにより、検査基準を満たすダイカスト成形品のみを合格製品として搬出できる。
また、本実施形態のダイカスト成形品の検査方法によれば、前記プロセッサは、前記ダイカスト装置1の稼働を停止する指示を出力した後、前記ダイカスト装置1を点検する指示を出力し、点検結果を取得した場合は、前記点検結果から前記ダイカスト装置1が再稼働できるか否かを判定し、前記点検結果から前記ダイカスト装置1が再稼働できると判定した場合は、前記成形品を搬出する指示を出力するとともに、前記ダイカスト装置1を再稼働させてもよい。これにより、スリーブ及びプランジャチップ(摺動部分)に破損がない場合は、速やかにダイカスト成形品の成形を再開できる。
また、本実施形態によれば、ダイカスト装置1において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、前記溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、前記プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する測定部41を備える、圧力測定装置が提供される。これにより、溶湯射出後のダイカスト装置の状態を検出できる。
10…成形システム
1…ダイカスト装置
2…表示装置
3…制御装置
31…CPU(プロセッサ)
32…ROM
33…RAM
4…欠陥予測装置(圧力測定装置)
41…測定部
42…判定部
43…算出部
44…予測部
5…検査装置
51…取得部
52…記録部
53…出力部
54…稼働部
S…サーバ
A1~A13…積
P1,P2,P3,P4…ピーク
X…範囲
1…ダイカスト装置
2…表示装置
3…制御装置
31…CPU(プロセッサ)
32…ROM
33…RAM
4…欠陥予測装置(圧力測定装置)
41…測定部
42…判定部
43…算出部
44…予測部
5…検査装置
51…取得部
52…記録部
53…出力部
54…稼働部
S…サーバ
A1~A13…積
P1,P2,P3,P4…ピーク
X…範囲
Claims (8)
- ダイカスト装置において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、前記溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、前記プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する、プロセッサにより実行される、圧力測定方法。
- 請求項1に記載の圧力測定方法により測定された前記プランジャ圧力から、前記ダイカスト装置を用いて成形された成形品における欠陥の発生を予測する、前記プロセッサにより実行される、欠陥予測方法。
- 前記欠陥は、引け巣及びブローホールのうち少なくとも一方である、請求項2に記載の欠陥予測方法。
- 前記プロセッサは、
前記プランジャ圧力から、前記ダイカスト装置のスリーブの内面と、前記プランジャの一部である、前記内面と摺動する摺動部分との間に、前記内面及び前記摺動部分のうち少なくとも一方が破損する摩擦が発生したか否かを判定し、
前記摩擦の判定結果から前記欠陥の発生を予測する、請求項2に記載の欠陥予測方法。 - 前記プロセッサは、
前記プランジャの所定時間毎に、前記所定時間と前記プランジャ圧力との積を算出し、
前記所定時間毎に算出された前記積を足し合わせて前記積の総和を算出し、
前記総和が所定値以下である場合は、前記成形品において前記欠陥が発生しないと予測し、
前記総和が前記所定値より大きい場合は、前記成形品において前記欠陥が発生すると予測する、請求項2に記載の欠陥予測方法。 - プロセッサにより実行される、ダイカスト成形品の検査方法において、
前記プロセッサは、
成形品毎に付された識別番号と、前記識別番号と関連付けられて出力された、前記成形品を成形したときのプランジャ圧力とを取得し、
請求項2~5のいずれか一項に記載の欠陥予測方法により、前記成形品における前記欠陥の発生を予測し、
前記欠陥が発生しないと予測した場合は、前記成形品が検査基準を満たすことを前記識別番号と対応させて記録するとともに、前記成形品を合格製品として搬出する指示を出力し、
前記欠陥が発生すると予測した場合は、前記成形品が前記検査基準を満たさないことを前記識別番号と対応させて記録するとともに、前記ダイカスト装置の稼働を停止する指示を出力する、ダイカスト成形品の検査方法。 - 前記プロセッサは、
前記ダイカスト装置の稼働を停止する指示を出力した後、前記ダイカスト装置を点検する指示を出力し、
点検結果を取得した場合は、前記点検結果から前記ダイカスト装置が再稼働できるか否かを判定し、
前記点検結果から前記ダイカスト装置が再稼働できると判定した場合は、前記成形品を搬出する指示を出力するとともに、前記ダイカスト装置を再稼働させる、請求項6に記載のダイカスト成形品の検査方法。 - ダイカスト装置において、スリーブから成形型に溶湯を射出するプランジャが、前記溶湯の射出後に後退を開始してから停止するまでの間、前記プランジャに加えられるプランジャ圧力を測定する測定部を備える、圧力測定装置。
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JP2022140649A JP2024035979A (ja) | 2022-09-05 | 2022-09-05 | 圧力測定方法及び圧力測定装置 |
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