JP4506119B2 - ディジタルサブトラクション装置およびディジタルアンギオグラフィ装置並びにディジタルサブトラクション像の表示方法 - Google Patents

ディジタルサブトラクション装置およびディジタルアンギオグラフィ装置並びにディジタルサブトラクション像の表示方法 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
この発明は、医療分野、工業分野などに用いられる、被検体の撮像部位をX線透視撮像してその撮像部位のサブトラクション像を得るディジタルサブトラクション装置に係り、特に、所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像に基づいてサブトラクションを行う技術に関する。
従来のディジタルサブトラクション装置としては、例えば、医療分野で用いられる、被検体の所定の撮像部位のサブトラクション像を得るディジタルアンギオグラフィ装置がある。この装置では、造影剤が投与される前の被検体の所定の撮影部位をX線透視撮影装置で撮影し、造影剤が投与された被検体の同じ部位を撮影する。造影剤が投与される前のX線透過像(以下、これを「マスク像」という)は血管像などの高周波数成分がない画像であるとともに、造影剤が投与された被検体のX線透過像(以下、これを「ライブ像」という)は血管像などの高周波成分が残っている画像であり、両画像とのサブトラクションを行ってサブトラクション像を得ている。
かかる方法では、造影剤の投与の前後で2回にわたって被検体を撮影するので、効率的でないうえに被検体の体動などによって両画像間の撮影部位がずれる可能性がある。そこで、近年では、造影剤が投与された被検体の所定部位を1回のみ撮影し、ライブ像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像をマスク像として求め、ライブ像とそのマスク像とのサブトラクションを行っている。かかる方法では、造影剤の投与後の被検体を1回のみ撮影するので、効率的で、かつ両画像間の撮影部位がずれることもない(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、X線透視撮像毎に、関心物の空間的形状(大きさや形など)の傾向が異なるような場合において、全てに渡って適正なしきい値を用意しておくことは事実上不可能であり、標準値から外れた関心物、すなわち、設定されたしきい値では十分に除去されない関心物については、好適なサブトラクション像を得ることができないという問題がある。そこで、サブトラクション像を表示させて対話的に設定しながら、与えられた変更指示に従ってしきい値を変更することで上述した問題を解決することが試みられている(例えば、特許文献2参照。)。
特開平08−308823号公報(第2−4頁、図3) 特開2002−354341号公報(第3−8頁、図3)
しかしながら、上述した特許文献2の場合には、次のような問題がある。以下、図11を参照して説明する。図11は各画像をプロファイルとして模式的に表した図である。図11(a)は、太い血管のときのライブ像およびマスク像に関するプロファイル、図11(b)は、同じく太い血管のときのサブトラクション像に関するプロファイル、図11(c)は、細い血管のときのライブ像およびマスク像に関するプロファイル、図11(d)は、同じく細い血管のときのサブトラクション像に関するプロファイルである。また、図11(a)および図11(c)中の実線はライブ像に関するプロファイル、破線はマスク像に関するプロファイル、図11(b)および図11(d)中の実線はサブトラクション像に関するプロファイル、2点鎖線はライブ像に関するプロファイルである。
すなわち、しきい値を変更するだけでは、それによって得られたサブトラクション像において、例えば血管像のX線透過値が本来の値よりも低下してしまう現象が発生してしまう。
太い血管の場合には、血管のエッジ部分を除いては低周波であるので、図11(a)に示すように、マスク像に関するプロファイルはライブ像に対してほとんど除去されない。このように高周波成分の除去の効果が小さいので、サブトラクション像に関するプロファイルは、図11(b)に示すように、エッジ部分を除いて透過値はほとんど0の値をもつが、エッジ部分は強調されているので好適なサブトラクション像を得ることができる。
一方、細い血管の場合には、好適なサブトラクション像を得るためには、太い血管のときと相違して、細い血管像そのものを強調する必要がある。しかし、図11(c)に示すように、太い血管のときと比較して高周波成分の除去の効果が大きいので、マスク像に関するプロファイルはライブ像に対して除去される結果、図11(d)に示すように、サブトラクション像のX線透過値は、本来のライブ像のものよりも低くなってしまう。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、被検体の撮像部位のサブトラクション像を好適に得ることができるディジタルサブトラクション装置を提供することを目的とする。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、被検体の所定の撮像部位のサブトラクション像を得るためのディジタルサブトラクション装置であって、(a)前記撮像部位にX線を照射し、その部位のX線透過像を撮像するX線透視手段と、(b)前記X線透過像をディジタルデータに変換するデータ変換手段と、(c)前記ディジタルデータに変換されたX線透過像から、あるいは前記ディジタルデータに変換されたX線透過像に関する画像である基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像を得る周波数特性変換手段と、(d)前記基本画像と高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行い、その撮影部位のサブトラクション像を求める演算手段と、 (e)前記演算手段によるサブトラクションの際に基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う重み付け差分調整手段と、(f)前記差分演算係数の調整指示が入力される操作盤と、(g)前記サブトラクション像を表示するモニタとを備え、(h)前記演算手段は、前記操作盤より与えられた調整指示により前記差分演算係数を調整して重み付けを対話的に変更したサブトラクション像を前記モニタにリアルタイムで表示させることを特徴とするものである。
〔作用・効果〕請求項1に記載の発明によれば、被検体の所定の撮像部位に対して、X線透視手段でX線透過像を撮像し、データ変換手段でディジタルデータに変換する、あるいはデータ変換手段でディジタルデータに変換後にX線透過像に関する画像である基本画像を得る。このディジタルデータに変換されたX線透過像、あるいは基本画像は、関心物の高周波数成分が残っている画像であり、これをライブ像として用いる。一方、周波数特性変換手段は、ディジタルデータに変換されたX線透過像から、あるいはその基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像を得る。この高周波数成分除去画像は、関心物の高周波数成分が除去された画像であり、これをマスク像として用いる。演算手段は、ライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求める。この演算手段によるサブトラクションの際に、重み付け差分調整手段は、基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う。基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行うので、基本画像と高周波数成分除去画像との結果に応じて、好適なサブトラクション像になり得る任意の差分演算係数を設定することができ、その重み付けによって被検体の撮像部位のサブトラクション像を好適に得ることができる。
なお、重み付け差分調整手段は、基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う際には、通常に用いられる表示手段に表示した基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて手動で行ってもよいし、基本画像と高周波数成分除去画像との画素値の結果に基づいて、通常に用いられる演算手段によって自動で行ってもよい。
請求項1のディジタルサブトラクション装置において、与えられた変更指示に従ってしきい値周波数を変更するしきい値周波数変更手段を備えるの(請求項3に記載の発明)が好ましい。請求項1の発明としきい値周波数変更手段とを組み合わせることで、しきい値周波数の変更指示により、しきい値周波数変更に係る新たなサブトラクション像が得られるので、適正なしきい値を対話的に設定することができ、被検体の撮像部位のサブトラクション像をより一層好適に得ることができる。
この発明のディジタルサブトラクション装置において、基本画像の一例は、ディジタルデータに変換されたX線透過像である(請求項4に記載の発明)。この一例の場合には、X線透過像でもある基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像を得て、演算手段は、ライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求める。
基本画像の他の一例は、以下のようなものがある。すなわち、ディジタルサブトラクション装置は、ディジタルデータに変換されたX線透過像の高周波数成分を強調した画像である高周波数成分強調画像を得る第2の周波数特性変換手段を備え、基本画像はその高周波数成分強調画像であって、X線透過像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去することで高周波数成分除去画像を得る(請求項5に記載の発明)。この一例の場合には、演算手段は、高周波数成分強調画像でもあるライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求める。この高周波数成分強調画像と高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行うことで、その撮像部位の関心物をより強調したサブトラクション像を求める。従って、関心物をより強調したサブトラクション像を得る場合であっても、サブトラクション像を好適に得ることができる。
また、基本画像のさらなる他の一例は、以下のようなものがある。すなわち、ディジタルサブトラクション装置は、ディジタルデータに変換されたX線透過像を順次取り込み、複数回数分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求める積分処理手段を備え、基本画像はその平均画像であって、基本画像である平均画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去することで高周波数成分除去画像を得る(請求項6に記載の発明)。この一例の場合には、基本画像であるライブ像(平均画像)から請求項1に記載の発明と同様の処理で高周波数成分除去画像を得ているので、ライブ像およびマスク像のS/N比が向上する。演算手段は、平均画像でもあるライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求めているので、高画質なサブトラクション像を得る場合であっても、サブトラクション像を好適に得ることができる。
以上の説明から明らかなように、この発明によれば、重み付け差分調整手段を備え、その重み付け差分調整手段が、演算手段によるサブトラクションの際に基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行うので、その重み付けによって被検体の撮像部位のサブトラクション像を好適に得ることができる。
以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明する。
図1は、本実施例に係るX線ディジタルアンギオグラフィ装置の全体構成を示す正面図であり、図2は、X線透視装置を側面から見た図であり、図3は、画像処理部の構成を示すブロック図である。
本実施例のX線ディジタルアンギオグラフィ装置は、ベッド1、X線透視手段としてのX線透視装置2、画像処理部3、表示手段としてのモニタ4、制御部5、操作盤6などを備えて構成されている。
ベッド1は、床面に設置されたベッド基台11と天板12を備えている。被検体Mは天板12上に載置される。この天板12はモータ13の駆動で水平移動可能であり、天板12上の被検体MとX線透視装置2との相対的な位置関係を被検体Mの体軸方向に変位することができる。モータ13の駆動制御は、制御部5により行われる。
X線透視装置2は、X線管21、撮像系22を支持するC型アーム23がベッド1の近傍に定置された装置基台24の上部に支持されて構成されている。C型アーム23は、モータ25の駆動で図2の矢印方向に変位可能に装置基台24に支持されており、X線管21、撮像系22を被検体Mの体軸回りに変位可能に構成し、X線透過像の撮像方向の調整が可能となっている。モータ25の駆動制御は制御部5により行われる。
X線管21と撮像系22とはC型アーム23の両端部に取り付けられており、天板12上の被検体Mを挟み込んだ状態で対向配置されている。X線管21から被検体Mの任意の撮像部位に向けて照射され、被検体Mを透過したX線は、撮像系22で受像され、その部位のX線透過像が撮像される。X線管21からのX線の照射は、X線高電圧発生装置26から所定の電力(X線管電圧およびX線管電流)がX線管21に供給されて行われる。X線高電圧発生装置26からX線管21への所定の電力の供給は制御部5に制御されて行われる。撮像系22は、イメージインテンシファイアやテレビカメラなどで構成されている。撮像されたX線透過像は画像処理部3に与えられる。
画像処理部3は、図3に示すように、データ変換手段としてのA/D(アナログtoディジタルデータ)変換器31、高周波除去手段としての周波数特性変換回路32、遅延回路33、演算手段としての演算器34、階調変換回路35、D/A(ディジタルtoアナログ)変換器36で構成されている。さらには、後述するライブ像を記憶するライブ像メモリ部33a、マスク像を記憶するマスク像メモリ部32aを備えて構成されている。これらのメモリ部32a,33aは、ROM(Read-OnlyMemory)やRAM(Random-AccessMemory)などに代表される記憶媒体などで構成されている。周波数特性変換回路32は、この発明における周波数特性変換手段に相当し、演算器34は、この発明における演算手段に相当する。
造影剤が投与された被検体Mの所定の撮像部位のX線透過像が撮像されると、撮像系22からのその像の画像信号(アナログ信号)は、A/D変換器31でディジタルデータに変換され基本画像が得られる。この基本画像は、骨格などの低周波数成分や、造影剤が投与された血管像などの高周波数成分を含んだ画像であり、これをライブ像として用いる。この基本画像(ライブ像)は、周波数特性変換回路32と遅延回路33とに与えられる。周波数特性変換回路32は、基本画像から血管像などの高周波数成分を除去しマスク像を得る。演算器34では、遅延回路33を経て供給されるライブ像と、周波数特性変換回路32を経て供給されるマスク像とのサブトラクションを行いサブトラクション像を求めて階調変換回路35に与える。階調変換回路35では、サブトラクション像をモニタ4に表示したとき見やすい画像にするために、サブトラクション像を構成する各画素の濃度を調整(全画素を対象に、各画素の濃度に所定濃度を加算したり減算する)する。階調変換されたサブトラクション像はD/A変換器36に与えられ、そこでD/A変換されてモニタ4に表示される。遅延回路33は、周波数特性変換回路32での処理時間による時間的な遅れを補償するために設けており、これにより、ライブ像とマスク像とが同期されて演算器34に供給される。なお、画像処理部3を構成する各部の動作制御は、制御部5により行われる。
遅延回路33に与えられたライブ像は、ライブ像メモリ部33aに書き込まれて記憶され、モニタ4での表示時や、後述する重み付け処理の時にライブ像メモリ部33aから読み出される。周波数特性変換回路32に与えられて得られたマスク像は、マスク像メモリ部32aに書き込まれて記憶され、モニタ4での表示時や、後述する重み付け処理の時にマスク像メモリ部32aから読み出される。
周波数特性変換回路32は、基本画像(ライブ像)から血管像などの高周波数成分を除去して高周波数成分除去画像(マスク像)を得る。この周波数特性変換回路32は、図3に示すように、しきい値変更手段7に接続されており、しきい値変更手段7から変更指示(しきい値周波数を変更させるための指示)が与えられるようになっており、この変更指示に従ってしきい値周波数が変更される。このしきい値変更手段7は、制御部5の機能のうちで画像処理部3の周波数特性変換回路32を制御する機能と、操作盤6の機能のうちでしきい値周波数の変更指示を制御部5に与える機能とを備えたものであり、制御部5および操作盤6の構成のうちの一部の構成に属するものである。しきい値変更手段7は、この発明におけるしきい値周波数変更手段に相当する。
高周波数成分除去画像を得るには、以下のようにする。すなわち、基本画像を構成する周波数成分を空間/周波数変換処理で取り出し、所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去し、これに周波数/空間変換処理を施して、基本画像からしきい値周波数以上の周波数成分を除去した高周波数成分除去画像を得ている。上述した空間/周波数変換処理としては、FFT(高速フーリエ変換)、カルーネン・レーベ変換、DCT(離散コサイン変換)、アダマール変換などの各変換方式がある。また、空間/空間変換処理としては、前記空間/周波数変換処理の逆変換(逆FFT、逆カルーネン・レーベ変換、逆DCT、逆アダマール変換など)がある。
上述した演算器34は、基本画像(ライブ像)と高周波数成分除去画像(マスク像)とのサブトラクションを行い、サブトラクション像を求める。この演算器34は、図3に示すように、差分演算係数調整部8に接続されており、このサブトラクションの際に、差分演算係数調整部8は、モニタ4での基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う。この差分演算係数調整部8は、制御部5の機能のうちで画像処理部3の演算器34を制御する機能と、操作盤6の機能のうちで差分演算係数の調整指示を制御部5に与える機能とを備えたものであり、制御部5および操作盤6の構成のうちの一部の構成に属するものである。差分演算係数調整部8は、この発明における重み付け差分調整手段に相当する。
図1,図2に戻って、制御部5は、操作盤6からの各種の指示などによって、各装置、各部の駆動制御や動作制御を行う。例えば、制御部5は、操作盤6から、差分演算係数の調整指示を受けると、差分演算係数を調整して調整された差分演算係数を演算器34に与える。この制御部5は、例えば、後述する動作を実現するプログラムを遂行するCPU(中央処理装置)で構成されている。
操作盤6は、撮像部位や条件の設定、処理開始指示、差分演算係数を調整する調整指示などを、操作者が行うためのものである。操作盤6における、フィルタサイズを変更する構成としては、例えば、マウス、トラックボール、キーボード、ジョイスティックなどの入力装置が挙げられる。
上記構成を有する本実施例装置の動作を以下に説明する。
まず、被検体Mのある1箇所の撮像部位(例えば胸部)のサブトラクション像を得る場合の動作を説明する。
この場合、まず、操作者により操作盤6から設定された撮像部位や条件(撮像方向など)に従って、制御部5は、モータ13を駆動制御して被検体Mを載置した天板12を水平移動させ、設定された撮像部位(胸部とする)を、X線管21、撮像系22の間の撮像位置に位置させ、モータ25を駆動制御してX線管21、撮像系22を被検体M(の撮像部位)の体軸回りに変位させ、撮像方向を調節する。この状態を図4に示す。図4では、撮像部位SBの下方からX線を照射してX線透過像を撮像するように撮像方向が調節されている。
次に、被検体Mに造影剤を投与する。なお、造影剤を投与してから上記位置合わせ動作などを行ってもよい。いずれにしても、以下の撮像動作の前に、被検体Mに造影剤を投与しておき、撮像部位SBに造影剤が拡散した状態で操作者が操作盤6から処理開始を指示し、以下の撮像動作が実行される。
処理開始が指示されると、制御部5はX線高電圧発生装置26を制御して、X線管21に所定の電力を供給させてX線を照射させ、造影剤が拡散された撮像部位SBのX線透過像を撮像させる。そして、制御部5は、画像処理部3の各部を制御して、基本画像(ライブ像)を得るとともに、その基本画像からマスク像を求める。このライブ像は、ライブ像メモリ部33aに一時的に記憶されるとともに、このマスク像は、マスク像メモリ部32aに一時的に記憶される。そして、サブトラクション像を得るために、各メモリ部32a,32bに一時的に記憶された各画像を読み出す。各メモリ部32a,32bから読み出されたライブ像とマスク像とのサブトラクションを行わせサブトラクション像をモニタ4に表示させる。
従って、ある撮像部位のサブトラクション像を得るための被検体へのX線照射は1回でよく、1フレームの基本画像からマスク像とライブ像を得ているので、被検体の体動によるマスク像とライブ像の画像のずれも完全に無い。
ここで仮に、モニタ4に表示されたサブトラクション像が好適なものでない場合には、操作者は操作盤6によってしきい値周波数の変更指示を入力するとともに、差分演算係数の調整指示を入力する。なお、この発明ではしきい値周波数の変更指示に関する入力は必ずしも必要ではない。ここで、差分演算係数の調整指示について図5を参照して説明する。図5(a)は、モニタ4に表示されたサブトラクション像に関するプロファイルであり、図5(b)は、差分演算係数を調整して重み付けによって得られた新たなサブトラクション像に関するプロファイルである。図5では、説明の便宜上、ライブ像に関するプロファイルを2点鎖線で図示するが、モニタ4での表示の際には、マスク像メモリ部32aから読み出されたマスク像や、ライブ像メモリ部33aから読み出されたライブ像をも表示させてもよい。
サブトラクション像のX線透過値が、図5(a)に示すように、本来のライブ像のものよりも低くなってしまう場合には、差分演算調整係数を調整して重み付けを行う。例えば、ライブ像のプロファイルをXとし、マスク像のプロファイルをYとし、それぞれの差分演算係数をA,Bとし、重み付けされた新たなサブトラクション像のプロファイルをZとしたときには、次式(1)で表される。
Z=A*X+B*Y+C…(1)
ここで、Cは、重み付けによって変更されるプロファイルの調整値であって、必ずしも必要でない。
上記(1)式でA=1,B=−1とした場合には、重み付けがされていない状態となる。A,Bを、モニタ4で表示されたプロファイルの結果に基づいて、操作者は適宜調整を行う。例えば、図5(b)に示すようにサブトラクション像のX線透過値のピークが本来のライブ像に一致するように、AとBとを等倍にしてA,Bを調整してもよい。差分演算係数の調整は、AとBとを等倍にするのに限定されず、Aを固定,Bのみを調整してもよいし、Aのみを調整、Bを固定してもよいし、A,Bの双方を互いに違う倍数で調整してもよいのは言うまでもない。
また、操作盤6からしきい値周波数の変更指示を制御部5が受けた場合には、操作盤6からの変更指示に応じたしきい値周波数に変更する。そして、ライブ像メモリ部33aに記憶しておいたディジタルデータとしての基本画像(ライブ像)を読み出すとともに、マスク像メモリ部32aに記憶しておいた高周波数成分除去画像(マスク像)を読み出すようにする。周波数特性変換回路32は、しきい値周波数の変更がある場合には変更のあったしきい値周波数に基づいて高周波数成分除去画像を求め、しきい値周波数の変更がない場合には所定のしきい値周波数に基づいて高周波数成分除去画像を求める。
操作盤6から差分演算係数の調整指示を制御部5が受けると、算器34により、基本画像(ライブ像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしつつ、差分演算係数を調整して重み付けによって得られたサブトラクション像は、階調変換回路36やD/A変換器36を介して、新たなサブトラクション像として、モニタ4にリアルタイムに表示される。このように、操作盤6への調整指示入力から、差分演算係数の調整指示に係る重み付けされた新たなサブトラクション像のモニタ4への表示までは、即時に行われる。従って、調整指示に係る重み付けされた新たなサブトラクション像がモニタ4にリアルタイムに表示されるので、適正な差分演算係数を対話的にリアルタイムに設定することができ、モニタ4に表示されるサブトラクション像をモニタリングしながら好適なサブトラクション像を表示させることができる。
次に、被検体MとX線透視装置2との相対的な位置関係を被検体Mの体軸方向に変位させて、例えば、図6に示すように、胸部から腹部にかけての領域SR内の複数の撮像部位のサブトラクション像を得る場合の動作を説明する。なお、この実施例では、X線透視装置2を固定し、これに対して被検体Mを載置した天板12を水平移動するように構成しているが、撮像状況をわかり易くするために、図6では、天板12上の被検体Mを固定し、これに対してX線透視装置2(X線管21、撮像系22)が変位しているように描いている。
この場合、制御部5は、最初の撮像部位(図では、撮像領域SRの左端部側の撮像部位)を撮像位置に位置させ、撮像方向を調節する。そして、以下の撮像動作の前に被検体Mに造影剤を投与しておく。
被検体Mの各撮像部位(領域SR)に造影剤が拡散し、処理開始が指示されると、上記1箇所の撮像領域SBのサブトラクション像を求めた手順と同様の手順で、最初の撮像部位のサブトラクション像を求め、天板12を図6の左方向に定速で移動させながら、以降の各撮像部位が撮像位置に位置するごとに、その撮像部位のサブトラクション像を順次求めていく。
従って、被検体とX線透視装置との相対的な位置関係を被検体の体軸方向に変位させて、複数の連続する撮像部位に対するサブトラクション像を得る場合であっても、被検体へのX線曝射線量を必要最小限とし、被検体の体動や撮像する部位のずれなどに起因する、各撮像部位ごとの対となるマスク像とライブ像との画像のずれを完全に無くしている。
ここで仮に、上述の領域SRを撮像している途中で好適なサブトラクション像が得られなくなった場合について説明する。好適なサブトラクション像が得られなくなると、操作者は操作盤6によって差分演算係数の調整指示を入力し、操作盤6から差分演算係数の調整指示を制御部5が受けると、算器34により、基本画像(ライブ像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしつつ、差分演算係数を調整して重み付けによって得られた新たなサブトラクション像がモニタ4にリアルタイムに表示されるので、適正な差分演算係数を対話的にリアルタイムに設定することができ、モニタ4に表示されるサブトラクション像をモニタリングしながら好適なサブトラクション像を表示させることができる。
すなわち、上述の構成を備えた本実施例装置によれば、演算器34によるサブトラクションの際に、差分演算係数調整部8は、基本画像(ライブ像)と高周波数成分除去画像(マスク像)とのモニタ4での結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う。基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行うので、基本画像と高周波数成分除去画像との結果に応じて、好適なサブトラクション像になり得る任意の差分演算係数(本実施例ではA,B)を設定することができ、その重み付けによって被検体の撮像部位のサブトラクション像を好適に得ることができる。
本実施例では、基本画像(ライブ像)は、ディジタルデータに変換されたX線透過像である。この場合には、X線透過像でもある基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去して高周波数成分除去画像(マスク像)を得て、ライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求める。
また、本実施例では、しきい値変更手段7を組み合わせることで、しきい値周波数の変更指示により、しきい値周波数変更に係る新たなサブトラクション像が得られるので、適正なしきい値を対話的に設定することができ、被検体の撮像部位のサブトラクション像をより一層好適に得ることができる。
なお、天板12を固定し、X線透視装置2を天板12上の被検体Mの体軸方向に移動させることで、被検体とX線透視装置との相対的な位置関係を被検体の体軸方向に変位させるように構成してもよい。
また、被検体Mのある部位(例えば、胸部)を撮像位置に位置させた状態で、図7に示すように、X線管21、撮像系22をその部位の回り(体軸回り)に回転変位させながら、各撮像方向からのサブトラクション像を求めることもあるが、このような場合であっても、上記各動作と同様に、被検体MへのX線曝射線量を必要最小限とし、各撮像方向からのサブトラクション像を求めるための一対のマスク像とライブ像とに画像のずれが生じることがない。
この発明は、上記の実施例に限られるものではなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した実施例での重み付けは上記(1)式によって行われたが、これに限定されず、通常用いられている重み付けであればよい。
(2)上述した実施例では、モニタ4に表示した基本画像と高周波数成分除去画像との結果(実施例ではモニタ4に表示したサブトラクション像)に基づいて、操作者が操作盤6を介して入力を行うことで、差分演算係数の調整指示を手動で行ったが、モニタ4などに代表される表示手段に表示せずに基本画像と高周波数成分除去画像との画素値の結果に基づいて演算手段によって自動で行ってもよい。もちろん、モニタ4に表示して基本画像と高周波数成分除去画像との画素値の結果に基づいて演算手段によって自動で行ってもよい。例えば、しきい値周波数と差分演算係数との相関関係を予め求め、その相関関係をデータベース化することにより操作者による調整作業がより簡易なものとなる。
モニタ4での基本画像と高周波数成分除去画像との結果は、サブトラクション像に限定されるものでなく、各基本画像、高周波数成分除去画像であってもよいし、サブトラクション像をも含めて、それらの画像を重ね合わせて重畳表示させたものでもよい。
(3)上述した実施例では、基本画像(ライブ像)は、ディジタルデータに変換されたX線透過像であったが、後述する高周波数成分強調画像であってもよいし、同じく後述する平均画像であってもよい。基本画像が高周波数成分強調画像の場合については、図8のブロック図を参照して説明するとともに、基本画像が平均画像の場合については、図9、図10のブロック図を参照して説明する。
先ず、図8について説明する。この図8では、ディジタルデータに変換されたX線透過像の高周波数成分を強調するための第2の周波数特性変換回路71を付設したことを特徴とする。ディジタルデータに変換されたX線透過像の高周波数成分を強調する処理は、例えば、空間/周波数変換して得られた各X線透過像の周波数成分のうちの高周波数成分部分を増分させ、それを周波数/空間変換することで実現できる。第2の周波数特性変換回路71ではこのような処理を実現するように構成される。
この場合には、演算器34は、高周波数成分強調画像でもあるライブ像(基本画像)からマスク像(高周波数成分除去画像)をサブトラクションしてサブトラクション像を求め
る。
この高周波数成分強調画像と高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行うことで、関心物(例えば血管像)がより強調されたサブトラクション像を得ることができる。また、関心物(例えば血管像)がより強調されたサブトラクション像を得る場合であっても、サブトラクション像をモニタ4にリアルタイムに表示させることができる。
次に、図9、図10について説明する。この図9では、複数回分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求める積分処理部81を付設したことを特徴とする。積分処理部81は、図10(a)に示すように、第2の階調変換回路91と加算器92とメモリ93とで構成してもよいし、図10(b)に示すように加算器92とメモリ93と除算器94とで構成してもよい。
例えば、N回分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求める場合、図10(a)の構成では、順次与えられるX線透過像の濃度(X線透過像を構成する各画素の濃度)を第2の階調変換回路91で1/Nにするように階調変換させ、加算器92で、メモリ93に記憶されている加算画像に加算していく。ただし、最初のX線透過像が与えられるときには、メモリ93には何も記憶されていない。
また、図10(b)の構成では、加算器92で、順次与えられるX線透過像を、メモリ93に記憶されている加算画像(最初のX線透過像が与えられるときには、メモリ93には何も記憶されていない)に順次加算していき、最後に、メモリ93に記憶されたN回分のX線透過像の加算結果を除算器94で1/Nにする。
つまり、図10(a)および図10(b)のいずれの場合においても、ディジタルデータに変換されたX線透過像を順次取り込み、N回分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求める。
この場合には、基本画像であるライブ像(平均画像)から上述した実施例と同様の処理で高周波数成分除去画像を得ている。すなわち、複数回分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求めることにより、X線透過像のS/N比を向上させることができ、この発明では、この平均画像でもある基本画像からマスク像とライブ像とを求めるので、マスク像とライブ像とのS/N比をまとめて向上させることができ、高画質なサブトラクション像を得ることができる。また、高画質なサブトラクション像を得る場合であっても、サブトラクション像をモニタ4にリアルタイムに表示させることができる。
なお、例えば、ある撮像部位に対する1撮像方向からのサブトラクション像を得る場合には、その撮像部位に1方向からのみX線照射してX線透過像を撮像する動作をN回繰り返すことになる。従来装置においても、マスク像やライブ像のS/N比を向上させるために、マスク像とライブ像をそれぞれ複数(N)回分撮像し、各画像の平均画像を求めることがあるが、この場合、被検体へのX線照射は、マスク像とライブ像を別々に撮像するので、2×N回行うことになる。これに対して、この変形例では被検体へのX線照射は従来装置の半分でよい。
また、被検体とX線透視装置との相対的な位置関係を被検体の体軸方向に変位させながら、複数の撮像部位のサブトラクション像を得る場合には、対象となる撮像部位の相前後する複数の撮像部位で撮像された複数回分のX線透過像からその対象となる撮像部位の平均画像を求めるようにしてもよい。ある部位の周回方向にX線管、撮像系を回転変位させながら複数の撮像方向からのサブトラクション像を得る場合も同様に、対象となる撮像方向の相前後する複数の撮像方向から撮像された複数回分のX線透過像からその対象となる撮像方向からの平均画像を求めるようにしてもよい。これらの場合でも、被検体へのX線曝射線量は従来の場合(従来装置で同様の手順で平均画像を求める場合)の半分になる。
(4)上述した実施例では、基本画像を構成する周波数成分を空間/周波数変換処理で取り出し、所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去し、これに周波数/空間変換処理を施して、基本画像からしきい値周波数以上の周波数成分を除去した高周波数成分除去画像を得ていたが、実空間上で直線形状で表されるテンプレートフィルタでもって基本画像の高周波数成分を実空間上で除去して高周波数成分除去画像を得てもよい。テンプレートフィルタ形状の一例は、互いに直交するX,Y,Z軸で表される、実空間上の3次元直交座標系において、X,Y軸方向を前記テンプレートフィルタの矩形形状の底面大きさとし、Z軸方向を前記テンプレートのゲインとした四角柱形状であり、他の一例は、X,Y軸方向を前記テンプレートフィルタの矩形形状の底面大きさとし、Z軸方向を前記テンプレートのゲインとし、Z軸方向に先細りとなる立体形状であって、かつ、テンプレートフィルタのZ方向の少なくとも中央から先細りの先端部にかけて角錐形状であってもよい。
この発明の実施例に係るディジタルアンギオグラフィ装置の全体構成を示す正面図である。 X線透視装置を側面から見た図である。 実施例装置に備えられた画像処理部の構成を示すブロック図である。 ある1箇所の撮像部位のサブトラクション像を得る場合の動作を説明するための図である。 (a)はモニタに表示されたサブトラクション像に関するプロファイル、(b)は差分演算係数を調整して重み付けによって得られた新たなサブトラクション像に関するプロファイルとして模式的にそれぞれ表した図である。 被検体の体軸方向の複数の撮像部位のサブトラクション像を得る場合の動作を説明するための図である。 ある部位に対する複数の撮像方向からのサブトラクション像を得る場合の動作を説明するための図である。 変形例に係る画像処理部の構成を示すブロック図である。 さらなる変形例に係る画像処理部の構成を示すブロック図である。 (a),(b)は図9の積分処理部の構成を示すブロック図である。 (a)〜(d)は従来における各画像をプロファイルとして模式的に表した図である。
2…X線透視装置
3…画像処理部
7…しきい値変更手段
8…差分演算係数調整部
31…A/D変換器
32…周波数特性変換回路
34…演算器
M…被検体

Claims (8)

  1. 被検体の所定の撮像部位のサブトラクション像を得るためのディジタルサブトラクション装置であって、
    (a)前記撮像部位にX線を照射し、その部位のX線透過像を撮像するX線透視手段と、
    (b)前記X線透過像をディジタルデータに変換するデータ変換手段と、
    (c)前記ディジタルデータに変換されたX線透過像から、あるいは前記ディジタルデータに変換されたX線透過像に関する画像である基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像を得る周波数特性変換手段と、
    (d)前記基本画像と高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行い、その撮影部位のサブトラクション像を求める演算手段と、
    (e)前記演算手段によるサブトラクションの際に基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行う重み付け差分調整手段と、
    (f)前記差分演算係数の調整指示が入力される操作盤と、
    (g)前記サブトラクション像を表示するモニタとを備え
    (h)前記演算手段は、前記操作盤より与えられた調整指示により前記差分演算係数を調整して重み付けを対話的に変更したサブトラクション像を前記モニタにリアルタイムで表示させる
    ことを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  2. 被検体の所定の撮像部位のサブトラクション像を得るためのディジタルサブトラクション装置であって、
    (a)前記撮像部位にX線を照射し、その部位のX線透過像を撮像するX線透視手段と、
    (b)前記X線透過像をディジタルデータに変換するデータ変換手段と、
    (c)前記ディジタルデータに変換されたX線透過像から、あるいは前記ディジタルデータに変換されたX線透過像に関する画像である基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去した画像である高周波数成分除去画像を得る周波数特性変換手段と、
    (d)前記基本画像と高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行い、その撮影部位のサブトラクション像を求める演算手段と、
    (i)前記演算手段によるサブトラクションの際に基本画像と高周波数成分除去画像との結果に基づいて、それぞれの画像に対して差分演算係数を調整して重み付けを行うのに前記しきい値周波数と前記差分演算係数との相関関係が予め求められたデータベースを参照して重み付けを行う重み付け差分調整手段と、
    (j)前記しきい値周波数の変更指示が入力される操作盤と、
    (k)前記操作盤より与えられた変更指示に従って前記所定のしきい値周波数を変更するしきい値周波数変更手段と
    を備えることを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  3. 請求項に記載のディジタルサブトラクション装置において、
    前記操作盤は前記しきい値周波数の変更指示も入力され、前記操作盤より与えられた変更指示に従って前記しきい値周波数を変更するしきい値周波数変更手段
    を備えることを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  4. 請求項1から3いずれか1つに記載のディジタルサブトラクション装置において、
    前記基本画像は、前記ディジタルデータに変換された前記X線透過像である
    ことを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  5. 請求項1から3いずれか1つに記載のディジタルサブトラクション装置において、
    前記ディジタルデータに変換されたX線透過像の高周波数成分を強調した画像である高周波数成分強調画像を得る第2の周波数特性変換手段を備え、
    前記基本画像は、前記高周波数成分強調画像であって、前記高周波数成分除去画像は、X線透過像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去して得られる
    ことを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  6. 請求項1から3いずれか1つに記載のディジタルサブトラクション装置において、
    前記ディジタルデータに変換された前記X線透過像を順次取り込み、複数回数分の撮像で得られたX線透過像の平均画像を求める積分処理手段を備え、
    前記基本画像は、前記平均画像であって、前記高周波成分除去画像は、基本画像である平均画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去して得られる
    ことを特徴とするディジタルサブトラクション装置。
  7. 請求項1から6いずれか1つに記載のディジタルサブトラクション装置において、
    前記所定の部位の血管画像を撮像する
    ことを特徴とするディジタルアンギオグラフィ装置。
  8. ディジタルサブトラクション装置におけるサブトラクション像の表示方法において、
    (m)X線透過像をディジタルデータに変換するデータ変換過程と、
    (n)前記ディジタルデータに変換されたX線透過像から、あるいは前記ディジタルデータに変換されたX線透過像に関する画像である基本画像から所定のしきい値周波数以上の周波数成分を除去して高周波数成分除去画像を得る周波数特性変換過程と、
    (o)操作盤より前記基本画像と前記高周波数成分除去画像に対して重み付けを行う差分演算係数を調整指示する差分演算係数調整指示過程と、
    (p)前記差分演算係数調整指示過程により調整指示された差分演算係数を前記基本画像と前記高周波数成分除去画像に対して調整して重み付けを行う重み付け差分調整過程と、
    (q)重み付けがされた前記基本画像と重み付けがされた前記高周波数成分除去画像とのサブトラクションを行うことでサブトラクション像を求める演算過程と、
    (r)前記サブトラクション像をリアルタイムでモニタに表示する表示過程とを備え、
    (s)前記差分演算係数調整指示過程(o)から前記表示過程(r)までの過程を繰り返す
    ことを特徴とするディジタルサブトラクション像の表示方法。
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