JP4505872B2 - 高分子発光素子およびその製造方法 - Google Patents

高分子発光素子およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、漏れ電流が小さく、逆バイアス特性の優れた高分子発光素子(以下、高分子EL素子ということがある。)とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
バックライトや平面ディスプレイとして、有機蛍光色素を発光層とし、該発光層と有機電荷輸送化合物とを積層した二層構造を有する素子(特開昭59−194393号公報)が報告されている。また、高分子蛍光体を発光材料として用いた高分子EL素子(WO9013148号公開明細書、特開平3−244630号公報)が報告されている。これら有機発光材料を用いたエレクトロルミネッセンス素子は、低電圧直流駆動、高輝度に加えて多色の発光が容易に得られるという特徴がある。
【0003】
有機発光材料を用いたエレクトロルミネッセンス素子を種々のドットマトリックスの電極構造を有する平面ディスプレイに応用する場合、発光効率や寿命などの特性以外に漏れ電流や逆バイアス特性が重要となる。すなわち、該素子の順バイアス時の電流密度を抑制することなく、漏れ電流密度や逆バイアス印加時の電流が小さいほど優れた素子であると言われている。
【0004】
ここで、低分子化合物を発光材料に用いるものでは、真空蒸着法にて成膜し、正孔輸送層と発光層の積層構造を作成しているので、漏れ電流や逆バイアス特性は比較的良好であるが、大面積の素子を製造するのが困難であることや材料の熱分解から蒸着速度を高速にすることに限界があることなどが指摘されている。
【0005】
一方、高分子蛍光体を発光材料として用いると、塗布工程にて成膜することにより比較的大面積の素子が簡便に作成できることから、多くの試みがなされている。例えば、WO94/29883号公開明細書には高分子蛍光体からなる層を2層積層することが提案されている。この場合透明電極上に、可溶性中間体から共役系高分子を生成させ、不溶化して層を形成し、その上に、構造の異なる、有機溶媒に可溶なシアノ基を有する共役系高分子を積層することが開示されている。
また、汎用高分子や正孔輸送性高分子に、蛍光体や電荷輸送層を混合することも試みられている。この場合、特開平6−342690号公報および特開平5−29078号公報には、同一の高分子層に蛍光色素や電荷輸送層を混合することが記載されている。さらに、特開平11−31581号公報には、蛍光色素を含む高分子層と電荷輸送層を含む高分子層を積層することが報告されている。
【0006】
しかしながら、高分子蛍光体を含む発光層を一層用いた場合には、膜の欠陥のために、漏れ電流や逆バイアス時の電流が大きいなどの問題点があり、その解決策が求められていた。一方、蛍光色素や電荷輸送層を含有する高分子層を積層する場合には、それぞれの材料が混合する問題点が懸念された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、作成が容易であるという高分子の特徴を有し、漏れ電流や逆バイアスの電流が小さく、高発光効率、高耐熱性、長寿命な高分子発光素子およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、このような事情を鑑みて、高分子蛍光体を含む発光層を有する高分子発光素子において発光層を2度以上成膜して形成することで、漏れ電流密度が著しく低下し、発光効率および耐熱性、寿命特性に優れた高分子発光素子を与えることを見出し、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以上の発光層を有し、該2層以上の発光層は、それぞれ、同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類含み、陰極に対して陽極が+1Vになるように電圧を印加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値、および陰極に対して陽極が−1Vとなるように電圧を印加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、共に、10-5A/cm2以下である高分子発光素子に係るものである。
また、本発明は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上成膜することにより、2層以上の発光層を形成する高分子発光素子の製造方法に係るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の高分子発光素子は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以上の発光層を有し、該2層以上の発光層は、それぞれ、同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類含み、陰極に対して陽極が+1V、および陰極に対して陽極が−1Vとなるように電圧を印加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、共に、10-5A/cm2以下であることを特徴とする。
【0011】
上記の電流密度の絶対値のいずれかが、10-5A/cm2を越えるような場合は、ドットマトリックスの電極構造を有する平面ディスプレイ等の表示に適用した場合、素子の順バイアス時の電流密度を抑制され、表示ムラを生じる。このため、上記電流密度の絶対値が共に、10-5A/cm2以下である必要があり、10-7A/cm2以下であることが好ましい。ここで順バイアスとは、陰極に対して陽極に正の電圧を印加することをいい、逆バイアスとは、陰極に対して陽極に負の電圧を印加することをいう。
【0012】
本発明における高分子発光素子に用いられる高分子蛍光体としては、高分子で固体状態で蛍光を示すものであればよく、有機溶媒に可溶な共役系高分子が例示される。
可溶性の共役系高分子としてはポリフェニレンおよびその誘導体、複素5員環化合物の2,5位での重合体およびその誘導体、多環芳香族化合物が炭素−炭素結合で結合した重合体およびその誘導体、またはポリアリーレンビニレンおよびその誘導体が挙げられ、ポリアリーレンビニレンおよびその誘導体が好ましい。共役系高分子が可溶性であるためには、側鎖に長鎖の置換基を有するそれぞれの誘導体が好ましい。
【0013】
ポリアリーレンビニレンおよびその誘導体としては、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共役系高分子が好ましく、該繰り返し単位の構造にもよるが、下記式(1)で示される繰り返し単位が全繰り返し単位の70モル%以上であることがより好ましい。
【0014】
【化2】
−Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1)
該共役系高分子は、上記式(1)で示される繰り返し単位以外の繰り返し単位として、2価の芳香族化合物基もしくはその誘導体、2価の複素環化合物基もしくはその誘導体、またはそれらを組み合わせて得られる基などを含んでいてもよい。また、上記式(1)で示される繰り返し単位や他の繰り返し単位が、エーテル基、エステル基、アミド基、イミド基などを有する非共役の単位で連結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役部分が含まれていてもよい。
【0015】
高分子蛍光体が上記式(1)の繰り返し単位を含む共役系高分子の場合、上記式(1)のAr1としては、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基である。
【0016】
また、式(1)の繰り返し単位中のビニレン基に結合したR1、R2は、それぞれ独立に水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜20個の炭素原子を有するアリール基、4〜20個の炭素原子を有する複素環化合物基並びにシアノ基からなる群から選ばれる基である。
【0017】
具体的には、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基が好ましい。
【0018】
アリール基としては、フェニル基、4−C1〜C14アルコキシフェニル基(ここでC1〜C14は、炭素原子の数が1〜14であることを示す。以下も同様の意味で用いる。)、4−C1〜C14アルキルフェニル基、3−C1〜C14アルコキシフェニル基、3−C1〜C14アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基などが例示される。複素環化合物基としては2−ピリジル基、2−キノリル基などが例示される。
【0019】
上記式(1)の繰り返し単位を含む共役系高分子の具体例については、特開平3−244630号公報、特開平5−202355号公報、特開平6−73374号公報、特開平7−147190号公報、特開平7−278276号公報、特開平7−300580号公報、特開平9−35870号公報、特開平9−45478号公報、特開平9−111233号公報、特開平10−114891号公報、特開平10−324870号公報、WO9429883号公開明細書、WO9821262号公開明細書、WO9818996号公開明細書およびWO9827136号公開明細書に記載されるポリアリーレンビニレン類や特開平10−36487号公報に記載されるフルオレン系重合体等が好適に使用できる。
【0020】
本発明に用いる高分子蛍光体の分子量については、膜状態に影響することから、ポリスチレン換算の数平均分子量は、104〜108の範囲であることが好ましく、より好ましくは105〜108であり、105〜5x107の範囲であることがさらに好ましい。一方、重量平均分子量については、104〜108の範囲が例示され、好ましくは105〜108の範囲である。
【0021】
次に、本発明の高分子発光素子は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以上の発光層を有することが必要である。あまりにも多層では経済的に不利なので、2層〜5層が好ましく、より好ましくは2層または3層である。
また、これらの層を形成する場合に、連続して成膜し、それぞれの層を隣接して形成することが好ましい。
さらに、各発光層には、一種類の高分子蛍光体を用いてもよいし、複数の高分子蛍光体を混合して用いてもよいが、各発光層には少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含むことが必要である。また、発光層には他の低分子の蛍光体や電荷輸送材料を混合してもよい。
【0022】
また、陽極と発光層との間に導電性高分子を含むバッファー層を有している構造も本発明に含まれる。バッファー層として利用できる導電性高分子としては、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体、それらのドープ物が例示される。
【0023】
これらの構造からなる本発明の高分子EL素子の形状、大きさ、材質、製造方法等は該有高分子EL素子の用途等に応じて適宜選択される。
【0024】
本発明の高分子発光素子の製造方法は、少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上成膜することにより、2層以上の発光層を形成することにより製造することを特徴とする。
発光層は、2回以上の成膜方法により成膜することが必要である。あまりにも多数回では経済的に不利であり、2回から5回が好ましく、より好ましくは2回または3回である。また、これらの成膜のそれぞれの工程において、高分子蛍光体は、一種類を用いてもよいし、複数の高分子蛍光体を混合して用いてもよい。しかし、各成膜工程で得られる発光層には少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含む。また、発光層に高分子蛍光体を含んでいれば他の低分子の蛍光体や電荷輸送材料を混合してもよい。
【0025】
成膜方法としては、これらの有機溶媒可溶性の該高分子蛍光体を用いることにより、溶液から成膜する方法が混合溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去するだけでよく、製造上非常に有利であり、好ましい。
【0026】
溶液からの成膜方法としては、スピンコート法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコート法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法等の塗布法を用いることができる。
【0027】
発光層には例えば該高分子蛍光体以外の発光材料を混合使用してもよい。
該発光材料としては、公知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナフタレン誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ペリレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロキシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族アミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその誘導体などを用いることができる。
具体的には、例えば特開昭57−51781号、同59−194393号公報に記載されているもの等、公知のものが使用可能である。
【0028】
本発明において、透明または半透明の陽極の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられる。具体的には、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ(SnO2)等からなる導電性ガラスを用いて作成された膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いられ、ITO、ZnO、SnO2が好ましい。作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極として、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いてもよい。
【0029】
次に、本発明で用いる陰極の材料としては、イオン化エネルギー、仕事関数の小さい材料が好ましい。例えば、アルミニウム、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、インジウム−銀合金、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニウム合金、グラファイト、またはグラファイト層間化合物等が用いられる。
【0030】
陰極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート法等が用いられる。また陰極作製後、該高分子EL素子を保護する保護層を装着していてもよい。
【0031】
【実施例】
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
<数平均分子量の測定>
数平均分子量については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
【0032】
参考例1
<高分子蛍光体1の合成>
2−メトキシー5−(2’−エチルヘキシルオキシ)―p−キシリレンジクロライド3.32gをテトラヒドロフラン(以下、THFと略す)300gに溶解した溶液に、tert−ブトキシカリウム6.72gをTHF30gに溶解した溶液を、室温で滴下した後、引き続いて室温で7時間反応させた。次に、この反応液を、氷酢酸3.5mlを含むメタノール500ml中にそそぎこみ、生成した赤色の沈殿を、ろ過して、回収した。次に、この沈殿をエタノールで洗浄、続いて、エタノール/イオン交換水混合溶媒で繰り返し洗浄し、最後に、エタノールで洗浄した。これを減圧乾燥して重合体1.3gを得た。
【0033】
次に、この重合体をトルエンに溶解した。この重合体溶液をメタノール中にそそぎこみ、再沈精製した。沈殿を回収した後、これを減圧乾燥して重合体(高分子蛍光体1)1.0gを得た。該高分子蛍光体1のポリスチレン換算の数平均分子量は、7.6×104であった。該高分子蛍光体1の構造について、1H−NMR、IRスペクトルを検討したところ、ポリ(2−メトキシー5−(2’−エチルヘキシルオキシ)―p−フェニレンビニレン)に相当するスペクトルが得られた。
【0034】
実施例1
スパッタリングによって、200nmの厚みでITO膜を付けたガラス基板に、高分子蛍光体1の0.2重量%のクロロホルム溶液を用いて、スピンコーティング法により成膜したのち、さらにもう一度スピンコーティング法により成膜した。得られた層は均質な膜が得られた。次にこれを減圧下120℃で1時間乾燥した後、該発光層の上に、陰極としてアルミニウム−リチウム合金(Al:Li=99:1重量比)を50nm蒸着して、高分子発光素子を作製した。蒸着の時の真空度は、すべて8×10-6Torr以下あった。
この素子に順バイアスで1Vの電圧を印加すると、10-6A/cm2の電流密度であった。さらに電圧を印加すると5.2Vで100cd/m2で発光した。発光スペクトルは、高分子蛍光体1の蛍光スペクトルと一致した。
【0035】
実施例2
実施例1で高分子蛍光体1の溶液を3回スピンコーティング法により成膜した以外は、実施例1と同様に素子を作成した。
この素子に順バイアスで1Vの電圧を印加すると、10-6A/cm2の電流密度であった。さらに電圧を印加すると6.9Vで82cd/m2で発光した。発光スペクトルは、高分子蛍光体1の蛍光スペクトルと一致した。
【0036】
比較例1
実施例1で高分子蛍光体1の溶液を1回スピンコーティング法により成膜した以外は、実施例1と同様に素子を作成した。
この素子に順バイアスで1Vの電圧を印加すると、5.9x10-4A/cm2の電流密度であった。さらに電圧を印加すると3Vで100cd/m2で発光した。発光スペクトルは、高分子蛍光体1の蛍光スペクトルと一致した。
【0037】
【発明の効果】
本発明の高分子発光素子は、作成が容易であるという高分子の特徴を有し、漏れ電流が少なく、逆バイアス時の電流も小さく、高発光効率で高耐熱性、長寿命の素子を与えることから,バックライトやフラットパネルディスプレイ等の装置として好ましく使用できる。

Claims (5)

  1. 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以上の発光層を有し、該2層以上の発光層は、それぞれ、溶液から成膜する方法により形成され、同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類含み、陰極に対して陽極が+1Vになるように電圧を印加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、10-5A/cm2以下であることを特徴とする高分子発光素子。
  2. 高分子蛍光体が、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共役系高分子であることを特徴とする請求項1記載の高分子発光素子。
    【化1】
    −Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1)
    〔ここで、Ar1は、主鎖の共役結合に含まれる炭素原子数が4〜20個のアリーレン基または複素環化合物基である。R1、R2は、それぞれ独立に水素、1〜20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜20個の炭素原子を有するアリール基、4〜20個の炭素原子を有する複素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基を示す。nは、0または1である。〕
  3. 高分子蛍光体のポリスチレン換算の数平均分子量が104〜108であることを特徴とする請求項1または2記載の高分子発光素子。
  4. 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上溶液から成膜することにより、2層以上の発光層を形成して高分子発光素子を製造する方法であり、
    高分子蛍光体が、請求項2記載の式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共役系高分子であることを特徴とする高分子発光素子の製造方法。
  5. 少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上溶液から成膜することにより、2層以上の発光層を形成して高分子発光素子を製造する方法であり、
    高分子蛍光体が、請求項2記載の式(1)で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共役系高分子であり、
    高分子蛍光体のポリスチレン換算の数平均分子量が10 4 〜10 8 であることを特徴とする高分子発光素子の製造方法。
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