JP2000306668A - 高分子発光素子およびその製造方法 - Google Patents

高分子発光素子およびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】作成が容易であるという高分子の特徴を有し、
漏れ電流や逆バイアスの電流が小さく、高発光効率、高
耐熱性、長寿命な高分子発光素子およびその製造方法を
提供する。 【解決手段】(1) 少なくとも一方が透明または半透明
である一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以
上の発光層を有し、該2層以上の発光層は、それぞれ、
同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類含み、陰極に対
して陽極が+1Vになるように電圧を印加したときに陽
極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値、および陰極
に対して陽極が−1Vとなるように電圧を印加したとき
に陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、共
に、10-5A/cm2以下である高分子発光素子。 (2)少なくとも一方が透明または半透明である一対の陽
極および陰極からなる電極間に、少なくとも一種類以上
の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上成膜す
ることにより、2層以上の発光層を形成する高分子発光
素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、漏れ電流が小さ
く、逆バイアス特性の優れた高分子発光素子(以下、高
分子EL素子ということがある。)とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】バックライトや平面ディスプレイとし
て、有機蛍光色素を発光層とし、該発光層と有機電荷輸
送化合物とを積層した二層構造を有する素子(特開昭5
9−194393号公報)が報告されている。また、高
分子蛍光体を発光材料として用いた高分子EL素子(W
O9013148号公開明細書、特開平3−24463
0号公報)が報告されている。これら有機発光材料を用
いたエレクトロルミネッセンス素子は、低電圧直流駆
動、高輝度に加えて多色の発光が容易に得られるという
特徴がある。
【0003】有機発光材料を用いたエレクトロルミネッ
センス素子を種々のドットマトリックスの電極構造を有
する平面ディスプレイに応用する場合、発光効率や寿命
などの特性以外に漏れ電流や逆バイアス特性が重要とな
る。すなわち、該素子の順バイアス時の電流密度を抑制
することなく、漏れ電流密度や逆バイアス印加時の電流
が小さいほど優れた素子であると言われている。
【0004】ここで、低分子化合物を発光材料に用いる
ものでは、真空蒸着法にて成膜し、正孔輸送層と発光層
の積層構造を作成しているので、漏れ電流や逆バイアス
特性は比較的良好であるが、大面積の素子を製造するの
が困難であることや材料の熱分解から蒸着速度を高速に
することに限界があることなどが指摘されている。
【0005】一方、高分子蛍光体を発光材料として用い
ると、塗布工程にて成膜することにより比較的大面積の
素子が簡便に作成できることから、多くの試みがなされ
ている。例えば、WO94/29883号公開明細書に
は高分子蛍光体からなる層を2層積層することが提案さ
れている。この場合透明電極上に、可溶性中間体から共
役系高分子を生成させ、不溶化して層を形成し、その上
に、構造の異なる、有機溶媒に可溶なシアノ基を有する
共役系高分子を積層することが開示されている。また、
汎用高分子や正孔輸送性高分子に、蛍光体や電荷輸送層
を混合することも試みられている。この場合、特開平6
−342690号公報および特開平5−29078号公
報には、同一の高分子層に蛍光色素や電荷輸送層を混合
することが記載されている。さらに、特開平11−31
581号公報には、蛍光色素を含む高分子層と電荷輸送
層を含む高分子層を積層することが報告されている。
【0006】しかしながら、高分子蛍光体を含む発光層
を一層用いた場合には、膜の欠陥のために、漏れ電流や
逆バイアス時の電流が大きいなどの問題点があり、その
解決策が求められていた。一方、蛍光色素や電荷輸送層
を含有する高分子層を積層する場合には、それぞれの材
料が混合する問題点が懸念された。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、作成
が容易であるという高分子の特徴を有し、漏れ電流や逆
バイアスの電流が小さく、高発光効率、高耐熱性、長寿
命な高分子発光素子およびその製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な事情を鑑みて、高分子蛍光体を含む発光層を有する高
分子発光素子において発光層を2度以上成膜して形成す
ることで、漏れ電流密度が著しく低下し、発光効率およ
び耐熱性、寿命特性に優れた高分子発光素子を与えるこ
とを見出し、本発明に至った。
【0009】すなわち本発明は、少なくとも一方が透明
または半透明である一対の陽極および陰極からなる電極
間に、2層以上の発光層を有し、該2層以上の発光層
は、それぞれ、同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類
含み、陰極に対して陽極が+1Vになるように電圧を印
加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の絶対
値、および陰極に対して陽極が−1Vとなるように電圧
を印加したときに陽極と陰極との間に流れる電流密度の
絶対値が、共に、10-5A/cm2以下である高分子発
光素子に係るものである。また、本発明は、少なくとも
一方が透明または半透明である一対の陽極および陰極か
らなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高分子蛍光
体を含有する材料を2度以上成膜することにより、2層
以上の発光層を形成する高分子発光素子の製造方法に係
るものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明の高分子発光素子は、少なくとも一方が透
明または半透明である一対の陽極および陰極からなる電
極間に、2層以上の発光層を有し、該2層以上の発光層
は、それぞれ、同一の高分子蛍光体を少なくとも一種類
含み、陰極に対して陽極が+1V、および陰極に対して
陽極が−1Vとなるように電圧を印加したときに陽極と
陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、共に、10-5
A/cm2以下であることを特徴とする。
【0011】上記の電流密度の絶対値のいずれかが、1
-5A/cm2を越えるような場合は、ドットマトリッ
クスの電極構造を有する平面ディスプレイ等の表示に適
用した場合、素子の順バイアス時の電流密度を抑制さ
れ、表示ムラを生じる。このため、上記電流密度の絶対
値が共に、10-5A/cm2以下である必要があり、1
-7A/cm2以下であることが好ましい。ここで順バ
イアスとは、陰極に対して陽極に正の電圧を印加するこ
とをいい、逆バイアスとは、陰極に対して陽極に負の電
圧を印加することをいう。
【0012】本発明における高分子発光素子に用いられ
る高分子蛍光体としては、高分子で固体状態で蛍光を示
すものであればよく、有機溶媒に可溶な共役系高分子が
例示される。可溶性の共役系高分子としてはポリフェニ
レンおよびその誘導体、複素5員環化合物の2,5位で
の重合体およびその誘導体、多環芳香族化合物が炭素−
炭素結合で結合した重合体およびその誘導体、またはポ
リアリーレンビニレンおよびその誘導体が挙げられ、ポ
リアリーレンビニレンおよびその誘導体が好ましい。共
役系高分子が可溶性であるためには、側鎖に長鎖の置換
基を有するそれぞれの誘導体が好ましい。
【0013】ポリアリーレンビニレンおよびその誘導体
としては、下記式(1)で示される繰り返し単位を1種
類以上含み、かつそれの繰り返し単位の合計が全繰り返
し単位の50モル%以上である共役系高分子が好まし
く、該繰り返し単位の構造にもよるが、下記式(1)で
示される繰り返し単位が全繰り返し単位の70モル%以
上であることがより好ましい。
【0014】
【化2】 −Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1) 該共役系高分子は、上記式(1)で示される繰り返し単
位以外の繰り返し単位として、2価の芳香族化合物基も
しくはその誘導体、2価の複素環化合物基もしくはその
誘導体、またはそれらを組み合わせて得られる基などを
含んでいてもよい。また、上記式(1)で示される繰り
返し単位や他の繰り返し単位が、エーテル基、エステル
基、アミド基、イミド基などを有する非共役の単位で連
結されていてもよいし、繰り返し単位にそれらの非共役
部分が含まれていてもよい。
【0015】高分子蛍光体が上記式(1)の繰り返し単
位を含む共役系高分子の場合、上記式(1)のAr1
しては、共役結合に関与する炭素原子数が4個以上20
個以下からなるアリーレン基または複素環化合物基であ
る。
【0016】また、式(1)の繰り返し単位中のビニレ
ン基に結合したR1、R2は、それぞれ独立に水素、1〜
20個の炭素原子を有するアルキル基、6〜20個の炭
素原子を有するアリール基、4〜20個の炭素原子を有
する複素環化合物基並びにシアノ基からなる群から選ば
れる基である。
【0017】具体的には、1〜20個の炭素原子を有す
るアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、デシル基、ドデシル基などが挙げられ、メ
チル基、エチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル
基、オクチル基が好ましい。
【0018】アリール基としては、フェニル基、4−C
1〜C14アルコキシフェニル基(ここでC1〜C14は、炭
素原子の数が1〜14であることを示す。以下も同様の
意味で用いる。)、4−C1〜C14アルキルフェニル
基、3−C1〜C14アルコキシフェニル基、3−C1〜C
14アルキルフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル
基などが例示される。複素環化合物基としては2−ピリ
ジル基、2−キノリル基などが例示される。
【0019】上記式(1)の繰り返し単位を含む共役系
高分子の具体例については、特開平3−244630号
公報、特開平5−202355号公報、特開平6−73
374号公報、特開平7−147190号公報、特開平
7−278276号公報、特開平7−300580号公
報、特開平9−35870号公報、特開平9−4547
8号公報、特開平9−111233号公報、特開平10
−114891号公報、特開平10−324870号公
報、WO9429883号公開明細書、WO98212
62号公開明細書、WO9818996号公開明細書お
よびWO9827136号公開明細書に記載されるポリ
アリーレンビニレン類や特開平10−36487号公報
に記載されるフルオレン系重合体等が好適に使用でき
る。
【0020】本発明に用いる高分子蛍光体の分子量につ
いては、膜状態に影響することから、ポリスチレン換算
の数平均分子量は、104〜108の範囲であることが好
ましく、より好ましくは105〜108であり、105
5x107の範囲であることがさらに好ましい。一方、
重量平均分子量については、104〜108の範囲が例示
され、好ましくは105〜108の範囲である。
【0021】次に、本発明の高分子発光素子は、少なく
とも一方が透明または半透明である一対の陽極および陰
極からなる電極間に、2層以上の発光層を有することが
必要である。あまりにも多層では経済的に不利なので、
2層〜5層が好ましく、より好ましくは2層または3層
である。また、これらの層を形成する場合に、連続して
成膜し、それぞれの層を隣接して形成することが好まし
い。さらに、各発光層には、一種類の高分子蛍光体を用
いてもよいし、複数の高分子蛍光体を混合して用いても
よいが、各発光層には少なくとも一種類の同一の高分子
蛍光体を含むことが必要である。また、発光層には他の
低分子の蛍光体や電荷輸送材料を混合してもよい。
【0022】また、陽極と発光層との間に導電性高分子
を含むバッファー層を有している構造も本発明に含まれ
る。バッファー層として利用できる導電性高分子として
は、ポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンお
よびその誘導体、それらのドープ物が例示される。
【0023】これらの構造からなる本発明の高分子EL
素子の形状、大きさ、材質、製造方法等は該有高分子E
L素子の用途等に応じて適宜選択される。
【0024】本発明の高分子発光素子の製造方法は、少
なくとも一方が透明または半透明である一対の陽極およ
び陰極からなる電極間に、少なくとも一種類の同一の高
分子蛍光体を含有する材料を2度以上成膜することによ
り、2層以上の発光層を形成することにより製造するこ
とを特徴とする。発光層は、2回以上の成膜方法により
成膜することが必要である。あまりにも多数回では経済
的に不利であり、2回から5回が好ましく、より好まし
くは2回または3回である。また、これらの成膜のそれ
ぞれの工程において、高分子蛍光体は、一種類を用いて
もよいし、複数の高分子蛍光体を混合して用いてもよ
い。しかし、各成膜工程で得られる発光層には少なくと
も一種類の同一の高分子蛍光体を含む。また、発光層に
高分子蛍光体を含んでいれば他の低分子の蛍光体や電荷
輸送材料を混合してもよい。
【0025】成膜方法としては、これらの有機溶媒可溶
性の該高分子蛍光体を用いることにより、溶液から成膜
する方法が混合溶液を塗布後乾燥により溶媒を除去する
だけでよく、製造上非常に有利であり、好ましい。
【0026】溶液からの成膜方法としては、スピンコー
ト法、キャスティング法、マイクログラビアコート法、
グラビアコート法、バーコート法、ロールコート法、ワ
イアーバーコート法、ディップコート法、スプレーコー
ト法、スクリーン印刷法、フレキソ印刷法、オフセット
印刷法等の塗布法を用いることができる。
【0027】発光層には例えば該高分子蛍光体以外の発
光材料を混合使用してもよい。該発光材料としては、公
知のものが使用できる。低分子化合物では、例えば、ナ
フタレン誘導体、アントラセンもしくはその誘導体、ペ
リレンもしくはその誘導体、ポリメチン系、キサンテン
系、クマリン系、シアニン系などの色素類、8−ヒドロ
キシキノリンもしくはその誘導体の金属錯体、芳香族ア
ミン、テトラフェニルシクロペンタジエンもしくはその
誘導体、またはテトラフェニルブタジエンもしくはその
誘導体などを用いることができる。具体的には、例えば
特開昭57−51781号、同59−194393号公
報に記載されているもの等、公知のものが使用可能であ
る。
【0028】本発明において、透明または半透明の陽極
の材料としては、導電性の金属酸化物膜、半透明の金属
薄膜等が用いられる。具体的には、インジウム・スズ・
オキサイド(ITO)、酸化亜鉛(ZnO)、酸化スズ
(SnO2)等からなる導電性ガラスを用いて作成され
た膜(NESAなど)や、金、白金、銀、銅等が用いら
れ、ITO、ZnO、SnO2が好ましい。作製方法と
しては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレー
ティング法、メッキ法等が挙げられる。また、該陽極と
して、ポリアニリンもしくはその誘導体、ポリチオフェ
ンもしくはその誘導体などの有機の透明導電膜を用いて
もよい。
【0029】次に、本発明で用いる陰極の材料として
は、イオン化エネルギー、仕事関数の小さい材料が好ま
しい。例えば、アルミニウム、インジウム、マグネシウ
ム、カルシウム、リチウム、マグネシウム−銀合金、マ
グネシウム−インジウム合金、インジウム−銀合金、リ
チウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合
金、リチウム−インジウム合金、カルシウム−アルミニ
ウム合金、グラファイト、またはグラファイト層間化合
物等が用いられる。
【0030】陰極の作製方法としては、真空蒸着法、ス
パッタリング法、また金属薄膜を熱圧着するラミネート
法等が用いられる。また陰極作製後、該高分子EL素子
を保護する保護層を装着していてもよい。
【0031】
【実施例】以下、本発明をさらに詳細に説明するために
実施例を示すが、本発明は、これらに限定されるもので
はない。 <数平均分子量の測定>数平均分子量については、ゲル
パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により
ポリスチレン換算の数平均分子量を求めた。
【0032】参考例1 <高分子蛍光体1の合成>2−メトキシー5−(2’−
エチルヘキシルオキシ)―p−キシリレンジクロライド
3.32gをテトラヒドロフラン(以下、THFと略
す)300gに溶解した溶液に、tert−ブトキシカ
リウム6.72gをTHF30gに溶解した溶液を、室
温で滴下した後、引き続いて室温で7時間反応させた。
次に、この反応液を、氷酢酸3.5mlを含むメタノー
ル500ml中にそそぎこみ、生成した赤色の沈殿を、
ろ過して、回収した。次に、この沈殿をエタノールで洗
浄、続いて、エタノール/イオン交換水混合溶媒で繰り
返し洗浄し、最後に、エタノールで洗浄した。これを減
圧乾燥して重合体1.3gを得た。
【0033】次に、この重合体をトルエンに溶解した。
この重合体溶液をメタノール中にそそぎこみ、再沈精製
した。沈殿を回収した後、これを減圧乾燥して重合体
(高分子蛍光体1)1.0gを得た。該高分子蛍光体1
のポリスチレン換算の数平均分子量は、7.6×104
であった。該高分子蛍光体1の構造について、1H−N
MR、IRスペクトルを検討したところ、ポリ(2−メ
トキシー5−(2’−エチルヘキシルオキシ)―p−フ
ェニレンビニレン)に相当するスペクトルが得られた。
【0034】実施例1 スパッタリングによって、200nmの厚みでITO膜
を付けたガラス基板に、高分子蛍光体1の0.2重量%
のクロロホルム溶液を用いて、スピンコーティング法に
より成膜したのち、さらにもう一度スピンコーティング
法により成膜した。得られた層は均質な膜が得られた。
次にこれを減圧下120℃で1時間乾燥した後、該発光
層の上に、陰極としてアルミニウム−リチウム合金(A
l:Li=99:1重量比)を50nm蒸着して、高分
子発光素子を作製した。蒸着の時の真空度は、すべて8
×10-6Torr以下あった。この素子に順バイアスで
1Vの電圧を印加すると、10-6A/cm2の電流密度
であった。さらに電圧を印加すると5.2Vで100c
d/m2で発光した。発光スペクトルは、高分子蛍光体
1の蛍光スペクトルと一致した。
【0035】実施例2 実施例1で高分子蛍光体1の溶液を3回スピンコーティ
ング法により成膜した以外は、実施例1と同様に素子を
作成した。この素子に順バイアスで1Vの電圧を印加す
ると、10-6A/cm2の電流密度であった。さらに電
圧を印加すると6.9Vで82cd/m2で発光した。
発光スペクトルは、高分子蛍光体1の蛍光スペクトルと
一致した。
【0036】比較例1 実施例1で高分子蛍光体1の溶液を1回スピンコーティ
ング法により成膜した以外は、実施例1と同様に素子を
作成した。この素子に順バイアスで1Vの電圧を印加す
ると、5.9x10-4A/cm2の電流密度であった。
さらに電圧を印加すると3Vで100cd/m2で発光
した。発光スペクトルは、高分子蛍光体1の蛍光スペク
トルと一致した。
【0037】
【発明の効果】本発明の高分子発光素子は、作成が容易
であるという高分子の特徴を有し、漏れ電流が少なく、
逆バイアス時の電流も小さく、高発光効率で高耐熱性、
長寿命の素子を与えることから,バックライトやフラッ
トパネルディスプレイ等の装置として好ましく使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K007 AB00 AB03 AB05 AB14 AB18 CA01 CB01 DA00 DB03 EB00 FA01 4J002 CE001 FD090 GQ00 4J032 CA07 CE03 CF05 CG02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも一方が透明または半透明である
    一対の陽極および陰極からなる電極間に、2層以上の発
    光層を有し、該2層以上の発光層は、それぞれ、同一の
    高分子蛍光体を少なくとも一種類含み、陰極に対して陽
    極が+1Vになるように電圧を印加したときに陽極と陰
    極との間に流れる電流密度の絶対値、および陰極に対し
    て陽極が−1Vとなるように電圧を印加したときに陽極
    と陰極との間に流れる電流密度の絶対値が、共に、10
    -5A/cm2以下であることを特徴とする高分子発光素
    子。
  2. 【請求項2】高分子蛍光体が、下記式(1)で示される
    繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれらの繰り返し
    単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以上である共
    役系高分子であることを特徴とする請求項1記載の高分
    子発光素子。 【化1】 −Ar1−(CR1=CR2n− ・・・・・(1) 〔ここで、Ar1は、主鎖の共役結合に含まれる炭素原
    子数が4〜20個のアリーレン基または複素環化合物基
    である。R1、R2は、それぞれ独立に水素、1〜20個
    の炭素原子を有するアルキル基、6〜20個の炭素原子
    を有するアリール基、4〜20個の炭素原子を有する複
    素環化合物基およびシアノ基からなる群から選ばれる基
    を示す。nは、0または1である。〕
  3. 【請求項3】高分子蛍光体のポリスチレン換算の数平均
    分子量が104〜108であることを特徴とする請求項1
    または2記載の高分子発光素子。
  4. 【請求項4】少なくとも一方が透明または半透明である
    一対の陽極および陰極からなる電極間に、少なくとも一
    種類の同一の高分子蛍光体を含有する材料を2度以上成
    膜することにより、2層以上の発光層を形成することを
    特徴とする高分子発光素子の製造方法。
  5. 【請求項5】高分子蛍光体が、請求項2記載の式(1)
    で示される繰り返し単位を1種類以上含み、かつそれら
    の繰り返し単位の合計が全繰り返し単位の50モル%以
    上である共役系高分子であることを特徴とする請求項4
    記載の高分子発光素子の製造方法。
  6. 【請求項6】高分子蛍光体のポリスチレン換算の数平均
    分子量が104〜108であることを特徴とする請求項4
    または5記載の高分子発光素子の製造方法。
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