JP4505745B2 - ステータ位置の測定方法及び測定装置 - Google Patents
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Description
従って、ハイブリッド車に備えられるモータ駆動装置は、そのロータが変速機構側及びエンジン側に駆動連結されて、駆動力の授受が可能とされている。
さらに、近来、ハイブリッド車におけるモータ駆動装置に要求される性能との関係で、モータ駆動装置のロータの軸方向での厚みを増大させる必要が生じている。このような要請に答えるべく構成された、肉厚のモータ駆動装置の概略構成を、図1に模式的に示した。同図左側がエンジンEが配設されるエンジン室ER側に、同図右側が変速機構Tが配設される変速機構室TR側に対応する。
ステータコアSCは、図2に示す様に概略リング状の鋼板pを多数枚積層して構成されるものであり、鋼板p夫々の周方向の所定位相に設けられた固定部を積層方向に貫通する締結ボルトb1で、モータケースに締付け固定される。さらに、ステータコアSCを成す鋼板pには、周方向の所定位相において、かしめ或いは溶接処理等が施されており、鋼板p間の相対移動がある程度規制される。
磁性体又は導電体に選択的に感応する非接触型の変位センサを使用して、前記モータケースにより支持されて前記ロータの軸心を決める一対の軸支ベアリング位置を基準として前記変位センサを位置決めし、前記ステータを構成する磁性体又は導電体からなるステータコアの径方向表面の前記ロータの軸心に対する位置を測定し、前記ステータの位置を求める点にある。
また、このようにロータ軸心に対するステータの位置を正確に求めることができるため、後に挿入されるロータの軸心に対してステータの位置を正確且つ迅速に位置決め調整することができ、モータ駆動装置を高精度に組み立てることができる。
また、ステータコアの内径面の位置を正確に測定することができるため、後に挿入されるロータの軸心に対してステータコアの内径面の位置を正確に位置決め調整することができ、ロータの外径面とステータコアの内径面との隙間を極めて均一なものとなるようにモータ駆動装置を高精度に組み立てることができる。
前記変位センサを使用して、前記ステータコアの内径面の位置として、前記ティースの先端面の位置を測定する点にある。
また、ティースの先端面の位置を正確に測定することができるため、後に挿入されるロータの軸心に対してティースの先端面の位置を正確に位置決め調整することができ、ロータの外径面とティースの先端面との隙間を極めて均一なものとなるようにモータ駆動装置を高精度に組み立てることができる。
前記モータケースにより支持されて前記ロータの軸心を決める一対の軸支ベアリング位置を基準として前記支持体が位置決めされ、
前記変位センサが、前記支持体により、前記ステータを構成する磁性体又は導電体からなるステータコアの径方向表面の前記ロータの軸心に対する位置を測定可能に位置決めされ、
前記変位センサの出力に基づいて、前記ステータの位置を求めるように構成されている点にある。
そして、本発明に係るステータ位置の測定装置の第1特徴構成によれば、上述した本発明に係るステータ位置の測定方法の第1特徴構成を好適に実施して、同様の作用効果を発揮することができる。
そして、本発明に係るステータ位置の測定装置の第2特徴構成によれば、上述した本発明に係るステータ位置の測定方法の第2特徴構成を好適に実施して、同様の作用効果を発揮することができる。
前記変位センサが、前記支持体により、前記ステータコアの内径面の位置として、前記ティースの先端面の位置を測定可能に位置決めされている点にある。
そして、本発明に係るステータ位置の測定装置の第3特徴構成によれば、上述した本発明に係るステータ位置の測定方法の第3特徴構成を好適に実施して、同様の作用効果を発揮することができる。
即ち、電磁誘導による導電体内の渦電流の変化により当該導電体に対する距離を検出する渦電流型(高周波発振型と呼ぶ場合もある。)の変位センサを使用して、これまで説明した本発明に係るステータ位置の測定方法を実施し、導電体からなるステータコアの径方向表面の位置を、ステータコア以外の物質の影響を排除してより正確に測定することができる。
図1は、ミッションケースMC(モータケースの一例)内に収納され、組付け状態にあるモータ駆動装置M周りの断面構造を示す図面であり、図2は、モータ駆動装置Mを構成するステータSの支持及びロータRの支持構造を明らかにすべく、分解して示した図面である。図1において、左側がエンジンEが配設されるエンジン室ER側の部位であり、右側が変速機構Tが配設される変速機構室TR側の部位である。先にも示したように、モータ駆動装置MのロータRは、エンジンE及び変速機構Tと駆動連結可能に構成されており、それぞれに対して駆動力の授受が可能となっている。
また、このステータコイルSWは、ワニスが含浸されて、絶縁状態で固定されている。更に、鋼板p間も、ワニスが含浸されて、水等の浸入を防止した状態で固定されている。また、このようにワニスが含浸されていることで、熱伝導率が向上され、放熱性が向上されている。
図4〜8に、この測定調整装置1の構成を示した。
図4は、測定調整装置1の構成を示すための要部断面図であり、ミッションケースMC内にステータSを挿入した状態で、ステータSの位置を測定及び調整可能に測定調整装置1を配設した状況を示している。
図5は図4に対応する平面図であり、図6は図4のA−A断面を、図7は測定調整装置1のみを示した図面である。さらに、図8は、その分解図である。
即ち、装置1は、上記ケース側軸支部RAS2により軸径方向D2において位置決めされ、上記ノックピンnp及び位置決め孔18aにより軸方向D1及び軸周方向D3において位置決めされる。
尚、装置1をミッションケースMCに位置決めするための位置決め手段としては、上記ノックピンnp及び位置決め孔18aの代わりに、ボルト及びボルト穴等の別の手段を採用しても構わない。
以上、ステータ位置の測定調整装置1に関して、その位置決め構成を説明したが、以下、ステータSの位置の測定及びその位置の調整に関して説明する。
図4、図6、図7、図8に示す様に、変位センサ20が、支持体としてのセンサーバー3により、ステータSを構成するステータコアSCの内径面のロータRの軸心に対する位置を測定可能に支持されており、具体的には、軸周方向D3の4箇所に均等に備えられるセンサーバー3に、夫々、5個の変位センサ20が備えられている。
また、この変位センサ20は、上記渦電流型の変位センサのように、磁性体又は導電体に選択的に感応する非接触型の変位センサであることから、変位センサ20とステータコアSCとの間に介在する磁性体及び導電体以外からなる物質、特にステータコアSCの径方向表面に付着するワニスの影響を排除して、ステータコアSCの内径側端面t1の位置を正確に測定できる。
一方、先にも示したように、センサーバー3は軸周方向D3に4箇所均等に設けられているため、ステータSの軸周方向D3に沿った各部の位置も知ることができ、軸周方向D3において4箇所の変位センサ20の出力から、ステータSの円心位置を知ることができる。そして、軸方向D1の各位置におけるステータSの円心位置の平均値として、ステータSの軸心(図3(b)に示す平均軸心Ss)の位置を得ることができる。
即ち、本願に係る測定調整装置1では、センサーバー3により接続される一対の端面プレート2、及びこれら端面プレート2に付属の部材及び変位センサ20により測定手段が構成される。また、ロータの軸支部RASに対して、これを基準として変位センサ20を位置決めして支持する機構、具体的には、一対の端面プレート2、センサーバー3、ガイド軸8、及びピン係合部材18等により支持体が構成される。
図4、図7に示す様に、カム6の配設位置は、軸方向D1において、ステータコアSCの下端部に対応する位置とされている。この位置は、ステータコアSCがミッションケースMCに挿入された状態で、その座面MC1に当接する位置である。本例では、具体的には、カム6の下端面(底面)が、ステータコアSC(ステータS)の下端面を支持するミッションケースMCの座面MC1と略同一面上に位置するように、カム6を配置している。
後述するように、測定調整装置1を使用したステータ位置の調整は、ミッションケースMCの開口MCOが上側に開口した縦姿勢で行う。この状況では、ステータSの荷重は、座面MC1近傍にあるステータコアを構成する鋼板pにかかっており、この部位にある鋼板pの位置を調整することが最も好ましい。発明者らの検討では、調整において、縦姿勢が維持された状態で、ステータコアSCの鉛直方向(軸方向D1)上側部位をカム6で押動させた場合、ステータS自体が全体的に軸方向D1に対して傾くだけで、座面MC1に当接している鋼板pは移動し難く、偏心カム6による調整後、元の状態に戻り調整不良となる場合も発生した。
従って、測定調整装置1にあっては、上述のようにステータコアSCの下端近傍にカム位置を設定することで、軸周方向D3に均等配置された偏心カム6を利用して、軸周方向D3の各部において軸径方向D2のステータSの位置を適切に調整することができる。
本願に係る測定調整装置1では、センサーバー3により接続される一対の端面プレート2、及びこれら端面プレート2に付属の部材及びステ-タ位置調整機構4により調整手段が構成される。さらに、ステ-タ位置調整機構4は調整手段である調整具を成し、カム軸5はその回転軸を成す。
以下、測定調整装置1を使用して、ステータSの位置を測定するとともに、測定結果に基づいて調整を行い、ステータSをミッションケースMCに固定する一連の作業に関して説明する。
以下、順に説明する。
1 縦配置工程
作業装置10上に、ミッションケースMCを縦姿勢で配設する工程である。即ち、図9に示されているように、ミッションケースMCの端部開口MCOが上側に、ミッションケースMCに設けられるケース側軸支部RAS2が下側に来るように、ミッションケースMCを配設する。作業装置10に設けられる第1、第2センター軸9a,9bの軸Zと、ミッションケースMCにおいて決まっている仮想的なロータRの軸Zrは、当然一致させる。ここでは、この作業装置10が姿勢保持具を構成する。
図9に示す様に、ステータSを、縦姿勢にあるミッションケースMC内に挿入する。この挿入操作は、ステータSをミッションケースMC内に落とし込む状態で行われることとなり、ステータSは、ミッションケースMCに設けられている座面MC1から支持される。挿入完了状態で、ステータSは、その上下方向位置(軸方向D1位置)は確定し、ミッションケースMCとステータSとの間における相対位相(軸周方向D3位置)関係もほぼ定まる。一方、これまでも説明したように、水平方向(軸径方向D2位置)に関しては、僅かのがたが許される状態となる。
図9に示す様に、締結ボルトb1を使用して、ステータSをミッションケースMCに締付ける締め付け状態として仮止めする。この時の締結力は、ステータSをミッションケースMCに固定する場合の締結力とほぼ同一の締結力とする。このような締結操作を行うことで、ステータコアSCは、個々のくせに従って、図3(b)に示したように、変形する場合もある。
図10に示す様に、測定調整装置1を、ステータSが締付け状態にあるミッションケースMC内に配設する。この配設は、第2センター軸9bを使用して、測定調整装置1を搬送部14aで吊り下げながら、第1センター軸9aをガイド軸8に挿入した状態で行う。
この下降操作時、下側に位置されるガイド軸8の嵌込部8bは、ケース側軸支部RAS2を構成する軸支ベアリングBRG2により案内され、心出しされる。一方、上側に位置される方形プレート12の両端部位に設けられたピン係合部材18が、ノックピンnpにより位置決めされる。
この構造では、当該軸支ベアリングBRG2が心出しの用を果たすとともに、ノックピンnpも心出しの用を果たす。さらに、装置1全体が端面開口MCOにより下側から支持される。
図11に示す様に、測定調整装置1をミッションケースMC内に配設した状態で、変位センサ20を使用して、ステータコアSCに設けられているティースtの内径側端面t1の位置を各変位センサ20の出力として測定する。
変位センサ20の出力に基づいてステータSの位置を求めるように構成されたコンピュータ(図示せず)により、変位センサ20の出力を、上下方向で異なった位置にある変位センサ20毎に集め、異なった上下方向位置(軸方向D1位置)でのステータSの円心位置を、締付け状態におけるステータSの内径面の変形状態として求める。結果、図3(b)に示すように、座面MC1側から、ステータSの代表位置、上端近傍部位に渡って、それら各高さにおける円心位置が、個々に、軸方向D1とは直交する平面上の座標として求まる。ここでは、この演算処理を行うコンピュータがステータ位置導出手段を構成する。尚、上記ステータSの代表位置とは、軸方向D1の各位置におけるステータSの円心位置の平均値として求められたステータSの軸心の位置を示す。
尚、この測定工程において、ロータRとステータSの軸心位置が一致している場合には、後述する調整工程を行わずに、測定調整装置1をミッションケースMCから取り外し、ロータRを組み付けて、モータ駆動装置Mを完成させることができる。
図12に示す様に、締付け状態にあるステータSの締結ボルトb1による締付け状態を解除し、締結力が働かない開放状態とする。
ステータSの位置の調整は、図3(d)に示すように、ステータSの締付け状態において、ステータSの各高さにおける円心位置の平均値である平均軸心Ssが、仮想的に設定されるロータRの軸心Rsに対して所定の範囲内に収まる様に行う。そこで、上記コンピュータにより求まった各上下方向位置における円心位置の平均値を演算し、ステータSの平均軸心Ssを求める。そして、平均軸心Ssを目標範囲内に収めるのに適正な座面に当接する最下部の円心位置(図3(d)に示すSb)を目標調整位置として求める。ステータSの最下部の円心位置SbがミッションケースMCの座面MC1に当接する位置は、ステータSが締付け状態か開放状態かにより変化しないので、上記のような最下部の円心位置Sbを、ステータSの非締結状態における目標調整位置とする。この最下部の円心位置SbとロータRの軸心Rsとの関係を図3(c)に示した。尚、この目標調整位置は、ロータRの軸方向に沿ったステータSの代表位置においてステータSの内径面の平均軸心SsとロータRの軸心Rsとが一致するときのステータの位置として求められることになる。
即ち、上述した測定工程において、ロータRの軸心Rsに対して、図3(b)に示すように締付け状態とされたステータSの軸心Ssの偏心方向及び偏心距離aを上記偏心情報として求める。そして、上述した解除工程で開放状態とされ調整前のステータSの軸心Ssoを基準に、上記偏心情報として求めた偏心方向とは逆方向に、上記偏心状態として求めた偏心距離a分ずれた位置を、上記ステータSの目標調整位置とされる最下部の円心位置Sbとして導出する。よって、このように導出した円心位置Sbを最下部の位置としたステータSについては、締付け状態とすれば、その軸心Ssが、ロータRの軸心Rsと一致するものとなる。
即ち、上述した測定工程において、図3(b)に示すように締付け状態におけるステータSの軸心Ssを測定した後に、上述した解除工程で開放状態とされて調整前のステータSの軸心Ssoを測定する。その開放状態におけるステータSの軸心Ssoに対して、図3(b)に示すように締付け状態におけるステータSの軸心Ssの移動方向及び移動距離bを移動情報として求める。そして、ロータRの軸心Rsを基準に、上記移動情報として求めた移動方向とは逆方向に、上記移動状態として求めた移動距離b分ずれた位置を、上記ステータSの目標調整位置とされる最下部の円心位置Sbとして導出する。よって、このように導出した円心位置Sbを最下部の位置としたステータSについては、締付け状態とすれば、その軸心Ssが、ロータRの軸心Rsと一致するものとなる。尚、上記開放状態におけるステータSの軸心Ssの測定を、上記締付け状態におけるステータSの軸心Ssの測定よりも後に行うので、締付け状態におけるステータSの軸心Ssが既にロータRの軸心Rsと一致している場合には、その開放状態におけるステータSの軸心Rsの測定を省略し、作業時間を短縮することができる。
図12に示す様に、以上のようにして求まった適正な最下部の円心位置Sbに、ステータSの下部の位置を調整すべく、適正にカム軸5を回転操作することにより、ステータSを移動調整する。このステータSの移動調整は、カム軸5を回転操作して偏心カム6のカム面6sによりステータコアSCの内周面における軸周方向D3の一部を径方向外側へ押圧することで行う。この際、偏心カム6はステータコアSCの下端部に対応する位置に配置されているので、ステータSの最下部の円心位置が好適に移動され、調整される。
このようにすることで、ステータSは、締結ボルトb1の締付け状態において、その代表位置の平均軸心Ssが許容範囲内に来る位置とされる。
上記の調整工程を経た後、図13に示す様に、締結ボルトb1を使用して再度ステータSをミッションケースMCに締結固定する。以上の測定工程、調整工程を経ることで、締結状態で変形を伴うことがある積層型のステータコアSCを使用するモータ駆動装置Mにあっても、非常に高い精度で心出しを行うことができる。最終的に、代表位置mにおいて、ロータRとステータSの軸心が一致している状態を図3(d)に示した。
そして、このようにロータRの軸心RsとステータSの軸心Ssとが一致すれば、測定調整装置1をミッションケースMCから取り外し、ロータRを組み付けて、モータ駆動装置Mが完成する。
また、上記測定工程を行ってロータRの軸心RsとステータSの軸心Ssとが一致していることが確認できれば、測定調整装置1をミッションケースMCから取り外し、ロータRを組み付けて、モータ駆動装置Mを完成させることができる。
(1)上記の実施の形態では、ケース側軸支部に備えられる軸支ベアリングと、端部開口に備えられるノックピンの両方を用いて、測定調整装置の心出しを行ったが、上記実施の形態のように縦姿勢で、測定調整装置を鉛直方向に支持して作業を行い、測定調整装置の軸心をロータの軸心に合わせようとする場合、軸径方向の位置は、実質的に、上下方向のいずれか一方で決めることが可能となるため、ケース側軸支部に備えられる軸支ベアリングと、端部開口に備えられるノックピンのいずれか一方を基準として使用するものとしてもよい。
これまで説明してきた例では、一方の軸支部がケース側に、他方の軸支部がカバー側に設けられることとしたが、モータ駆動装置室を区画する一対の仕切りカバーを設け、両方の仕切りカバーがそれぞれ軸支ベアリングを保持するものとして一対の軸支部を設ける構成としてもよい。そこで、本願にあっては、特定の仕切りカバーに保持された軸支ベアリングを有して構成される軸支部を第一軸支部と呼び、この第一軸支部に対してロータ本体を挟んで反対側に位置される軸支部を第二軸支部と呼ぶ。
また、上記実施の形態にあっては、測定箇所の数と調整箇所の数とを同一としたが、異なった数としてもいっこうに構わない。
さらに、軸周方向D3における位相に関して、測定の対象とするステータ内径面部位の位相と、調整の対象とするステータ内径面部位の位相とが一致していても構わない。この場合は、ステータコアの調整を良好に行うための理由から、現在の偏心カムの軸方向の位置(座面に当接する鋼板を軸径方向に調整することができる位置)を守ったままで、その上方向部位に変位センサを取り付けて、測定を行うことが、測定・調整上、好ましい。この構成を採用する場合は、調整量の導出が容易となる。
また、上記の実施の形態においては、ステータSの内径面の軸方向D1に均等な間隔で配置された5箇所を変位センサ0による測定箇所としたが、この測定箇所の数はこれに限定されず、軸方向D1における、ステータSの両端側に位置する少なくとも2箇所を測定箇所とすれば、軸方向D1に沿ったステータSの概略の配置状態を測定することができる。但し、測定箇所の数が多いほど詳細なステータSの配置状態の測定が可能となる。
さらに、ステ-タコアの内周面の位置を検出できれば、任意のセンサを採用することができる。
2 端面プレート
3 センサーバー(支持体)
4 ステータ位置調整機構
5 カム軸
6 偏心カム
7 ピン
8 ガイド軸
9 センター軸
10 作業装置
12 方形プレート
13 連結プレート
14 搬送用ハンドル
18 ピン係合部材
20 変位センサ
BRG 軸支ベアリング
E エンジン
M モータ駆動装置
MC ミッションケース(モータケース)
np ノックピン
p 鋼板
R ロータ
RAS 軸支部
S ステータ
SC ステータコア
SW ステータコイル
T 変速機構
t ティース
Claims (7)
- モータケース、前記モータケースから軸支されて内部で回転するロータ、前記ロータと同心に前記ロータの外周に配設されるステータを備えたモータ駆動装置に関し、前記ロータの軸心に対する前記ステータの位置を測定するステータ位置の測定方法であって、
前記モータケース内に前記ステータを収容し、前記ロータが前記ステータ内に挿入されていないロータ未挿入状態で、
磁性体又は導電体に選択的に感応する非接触型の変位センサを使用して、前記モータケースにより支持されて前記ロータの軸心を決める一対の軸支ベアリング位置を基準として前記変位センサを位置決めし、前記ステータを構成する磁性体又は導電体からなるステータコアの径方向表面の前記ロータの軸心に対する位置を測定し、前記ステータの位置を求めるステータ位置の測定方法。 - 前記変位センサを使用して、前記ステータコアの径方向表面の位置として、前記ステータコアの内径面の位置を測定する請求項1に記載のステータ位置の測定方法。
- 前記ステータコアの内径側に複数のティースが突出形成され、
前記変位センサを使用して、前記ステータコアの内径面の位置として、前記ティースの先端面の位置を測定する請求項2に記載のステータ位置の測定方法。 - モータケース、前記モータケースから軸支されて内部で回転するロータ、前記ロータと同心に前記ロータの外周に配設されるステータを備えたモータ駆動装置に関し、前記ロータの軸心に対する前記ステータの位置を測定するステータ位置の測定装置であって、
磁性体又は導電体に選択的に感応する非接触型の変位センサを備えると共に、前記モータケース内に前記ステータを収容し、前記ロータが前記ステータ内に挿入されていないロータ未挿入状態で、前記モータケース内に位置決めされる支持体を備え、
前記モータケースにより支持されて前記ロータの軸心を決める一対の軸支ベアリング位置を基準として前記支持体が位置決めされ、
前記変位センサが、前記支持体により、前記ステータを構成する磁性体又は導電体からなるステータコアの径方向表面の前記ロータの軸心に対する位置を測定可能に位置決めされ、
前記変位センサの出力に基づいて、前記ステータの位置を求めるように構成されているステータ位置の測定装置。 - 前記変位センサが、前記支持体により、前記ステータコアの径方向表面の位置として、前記ステータコアの内径面の位置を測定可能に、前記ステータ内において位置決めされている請求項4に記載のステータ位置の測定装置。
- 前記ステータコアの内径側に複数のティースが突出形成され、
前記変位センサが、前記支持体により、前記ステータコアの内径面の位置として、前記ティースの先端面の位置を測定可能に位置決めされている請求項5に記載のステータ位置の測定装置。 - 前記変位センサが、渦電流型の変位センサである請求項4〜6の何れか一項に記載のステータ位置の測定装置。
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