JP6549801B2 - 内燃機関用回転電機 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、2016年8月29日に日本に出願された特許出願第2016−166916号を基礎としており、基礎の出願の内容を、全体的に、参照により援用している。
この明細書における開示は、内燃機関用回転電機、パルサリング、およびパルサリングの製造方法に関する。
特許文献1は、内燃機関用回転電機、およびそれに設けられるリラクタリングを開示する。リラクタリングは、信号用発電機のパルサ、パルサリング、シグナルリングなど多様な呼び名を有する。リラクタリングは、センサとともに用いられる。リラクタリングは、内燃機関の回転角度を示す信号をセンサに発生させるために、センサと対向する面に検出可能な形状を有している。例えば、所定の角度毎に配置された複数の歯と、基準位置などを示すための欠け歯を有する。例えば、リラクタリングは、内燃機関用回転電機のロータの外周に装着される。なお、リラクタリングは、パルサリングと称呼される。
特許第3951104号公報
従来技術の構成では、パルサリングにおいて高い機械的な精度が得られない。例えば、従来構成では、パルサリングと内燃機関の回転軸との間には、ヨークと、ボス部がある。このため、内燃機関の回転軸に対して、パルサリングの位置精度を高めることが困難であった。また、ヨークの外周に熱かしめされるパルサリングは、周方向および/または径方向における変形を避けられない場合がある。パルサリングの位置、または形状の誤差は、パルサリングによって生じるパルス信号を不正確にする。別の観点において、従来技術では、回転軸に沿った検出部(歯)の長さを大きくするために、多数の板を積層する必要がある。
上述の観点において、または言及されていない他の観点において、内燃機関用回転電機、パルサリング、およびパルサリングの製造方法にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、パルサリングの誤差が小さい内燃機関用回転電機を提供することである。
開示される他のひとつの目的は、変形し難いパルサリングを提供することである。
開示されるさらに他のひとつの目的は、長い検出部を有するパルサリングの製造方法を提供することである。
ここに開示された内燃機関用回転電機は、界磁のための筒部(42)と底板部(43)とを有する鉄椀としてのヨーク(41)と、内燃機関の回転軸(14)に固定される固定部(52)を有するボス部材(51)と、回転軸の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部を有しており、ボス部材に設けられ径方向外側に面する外面(56)に接触する接触部(64)を有するパルサリング(61)と、軸方向に関してヨーク、ボス部材およびパルサリングを締結し、ヨークおよびパルサリングをボス部材に固定する締結部材(71、81)とを備え、ボス部材は、パルサリングとヨークとを貫通しているボス筒部(53)を有し、ボス筒部は、ボス筒部の外周に外面としての第1外面(56)と、接触部の径方向内側において隙間を介して接触部と対向する第2外面(55)とを有し、第2外面の直径より第1外面の直径が大径である。
ここに開示された内燃機関用回転電機は、界磁のための筒部(42)と底板部(43)とを有する鉄椀としてのヨーク(41)と、内燃機関の回転軸(14)に固定される固定部(52)を有するボス部材(51)と、回転軸の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部を有しており、ボス部材に設けられ径方向外側に面する外面(256)に接触する接触部(264)を有するパルサリング(61)と、軸方向に関してヨーク、ボス部材およびパルサリングを締結し、ヨークおよびパルサリングをボス部材に固定する締結部材(271、281)とを備え、パルサリングは、接触部を提供する開口部(264)をパルサリングの中央に有し、ボス部材は、ヨークを貫通しているボス筒部(53)、およびボス筒部の一端から径方向に広がるフランジ部(54)を有し、パルサリングは、フランジ部の径方向外側に配置されており、ボス部材は、フランジ部の外周に径方向内側へ凹んだ逃げ部(259)有し、パルサリングは、開口部から逃げ部の中に延び出し締結部材の軸方向への締結力を受けるタブ部(269)を有する。
開示される内燃機関用回転電機によると、パルサリングは、接触部においてボス部材の外面に接触する。これにより、パルサリングは径方向に位置決めされる。パルサリングは、軸方向へ締結されてボス部材に固定される。よって、径方向および周方向に関するパルサリングの変形が抑制される。よって、パルサリングの誤差が小さい内燃機関用回転電機が提供される。
ここに開示されたパルサリングは、内燃機関の回転軸(14)の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部(67、367)を有している。パルサリングは、回転軸に固定される固定部(52)を有するボス部材(51)に設けられた外面(56、256)に接触する接触部(64、264)と、軸方向に関して締結力を与えてパルサリングをボス部材に固定する締結部材(71、281)を受け入れ、貫通穴(65、266)とを備える。
開示されるパルサリングは、接触部においてボス部材と接触する。これにより、パルサリングは径方向に位置決めされる。パルサリングは、軸方向へボス部材に直接的に、または間接的に固定される。よって、径方向および周方向に関するパルサリングの変形が抑制される。よって、変形し難いパルサリングが提供される。
開示されるパルサリングの製造方法は、内燃機関の回転軸(14)の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部(367)を有しているパルサリングの製造方法である。製造方法は、板部(62)および複数の突出片(360)を有する中間物を母材からプレスにより切断する工程と、母材の厚さよりも大きい軸方向長さ(AL)を有する特徴部を形成するように突出片を曲げる曲げ工程とを備える。
開示されるパルサリングの製造方法によると、パルサリングは、プレスによって切断する工程と、曲げ工程とによって製造される。パルサリングの製造方法は、追加的な切削工程を排除するものではない。突出部は、曲げ工程により、特徴部を形成するように曲げられる。特徴部は、母材の厚さよりも大きい軸方向長さ(AL)を有する。よって、母材に制限されることなく長い特徴部が形成される。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
第1実施形態の内燃機関システムを示すブロック図である。 第1実施形態の回転電機を示す断面図である。 ロータを示す側面図(ヨーク側)である。 ロータを示す側面図(ボス側)である。 ロータを示す斜視図である。 ロータを示す図5のVI−VI線における斜視断面図である。 第2実施形態の回転電機のロータを示す断面図である。 ロータを示す斜視図である。 ロータを示す図8のIX−IX線における斜視断面図である。 第3実施形態のパルサリングを示す斜視部分断面図である。
図面を参照しながら、複数の実施形態を説明する。複数の実施形態において、機能的におよび/または構造的に対応する部分および/または関連付けられる部分には同一の参照符号、または百以上の位が異なる参照符号が付される場合がある。対応する部分および/または関連付けられる部分については、他の実施形態の説明を参照することができる。
第1実施形態
図1において、内燃機関システム1は、内燃機関(ENG)2と、その制御システムとを備える。内燃機関2は、車両、船舶、航空機などの乗り物に搭載されている。内燃機関2は、乗り物の主要な動力源として、または補助的な動力源として利用される。
内燃機関2は、補助機器(AUX)3を備える。例えば、補助機器3は、乗り物の動力源として利用するための機器である。例えば、補助機器3は、変速機、またはクラッチである。内燃機関2は、点火装置(SPK)4と、燃料供給装置(FLS)5とを備える。例えば、点火装置4は、内燃機関2を点火させる。点火装置4は、点火時期を外部制御可能である。燃料供給装置5は、内燃機関2に燃料を供給する。燃料供給装置5は、吸気通路に燃料を噴射する燃料噴射器などを備える。燃料供給装置5は、燃料供給量、燃料供給時期などを外部制御可能である。
内燃機関システム1は、内燃機関用の回転電機(GNR)6を備える。回転電機6は、発電電動機、または交流発電機スタータ(AC Generator Starter)とも呼ばれる。回転電機6は、ステータ21と、ロータ31とを有する。ステータ21は、内燃機関2またはその付属物に固定されている。ステータ21は、外突極型である。ロータ31は、内燃機関2のクランク軸またはクランク軸と連動する回転軸に固定されている。
内燃機関システム1は、回転電機6のための電力変換回路(VRG/INV)7を有する。電力変換回路7は、回転電機6からの発電電力の電圧を調整する電圧調整回路として機能する。また電力変換回路7は、回転電機6をモータとして機能させるインバータ回路として機能する。電力変換回路7は、電圧調整回路およびインバータ回路として機能してもよく、電圧調整回路のみとして機能してもよい。電力変換回路7は、単相または多相の電力変換回路を提供する。回転電機6の用途の一例は、車両用の内燃機関2と連結される発電電動機である。回転電機6は、例えば、鞍乗り型車両に、多くの場合は二輪車に利用することができる。
内燃機関システム1は、乗り物に搭載された電気システムなどの電気負荷(LRD)8を有する。電気負荷8は、乗り物に搭載されたバッテリを含む。電力変換回路7は、回転電機6が発電機として機能するとき、出力される交流電力を整流し、電気負荷8に電力を供給する整流回路を提供する。電力変換回路7は、回転電機6を電動機として機能させる駆動回路を提供する。電力変換回路7は、回転電機6を電動機として機能させるための回転位置信号を回転電機6から受信する。電力変換回路7は、検出された回転位置に応じて回転電機6への通電を制御することにより回転電機6を電動機として機能させる。例えば、インバータとしての電力変換回路7は、検出された回転位置に応じて、複数のスイッチング素子のオン状態、オフ状態を切り替える。
内燃機関システム1は、回転角信号SGNを出力するためのセンサ(SNR)9を備える。回転角信号SGNは、パルス信号とも呼ばれる。センサ9は、回転電機6に設けられたパルサリングに対向するように設置されている。センサ9は、内燃機関2の回転角度を高い精度をもって検出する。回転角信号SGNは、所定の回転角度ごとの位置を示す角度信号と、基準位置を示す基準信号とを含む。
センサ9は、磁気センサと呼ばれる。磁気センサは、磁気抵抗素子(MRE:Magneto Resistive Element)を利用して、パルサリングの複数の特徴部を検出する。センサ9は、ホール素子を利用してもよい。また、センサ9は、磁石と検出コイルとを含む電磁ピックアップによって提供されてもよい。
内燃機関システム1は、制御装置(ECU)10を備える。制御装置10は、センサ9から供給される回転角信号SGNを受信する信号処理回路を提供する。制御装置10は、回転角信号SGNに基いて、点火装置4および/または燃料供給装置5を制御する。点火装置4と燃料供給装置5とは、内燃機関2の補助機器である。点火装置4と燃料供給装置5とは、制御可能な機器である。制御システムは、点火装置4と燃料供給装置5と制御する。制御システムは、これらの機器を制御する機能と、制御システムの自己診断する機能とを有する。自己診断は、機器の状態(正常または異常)、その変化、変化の時期などを記憶する。時期は、内燃機関2の回転角度を含む場合がある。例えば、0°から360°の間、または0°から720°の間の回転角度が記憶される。自己診断情報は、ダイアグシステムなどに利用される。
制御装置10は、電子制御装置(Electronic Control Unit)である。制御装置10は、少なくともひとつの演算処理装置(CPU)と、プログラムとデータとを記憶する記憶媒体としての少なくともひとつのメモリ装置(MMR)とを有する。制御装置は、コンピュータによって読み取り可能な記憶媒体を備えるマイクロコンピュータによって提供される。記憶媒体は、コンピュータによって読み取り可能なプログラムを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。記憶媒体は、半導体メモリまたは磁気ディスクなどによって提供されうる。制御装置は、ひとつのコンピュータ、またはデータ通信装置によってリンクされた一組のコンピュータ資源によって提供されうる。プログラムは、制御装置によって実行されることによって、制御装置をこの明細書に記載される装置として機能させ、この明細書に記載される方法を実行するように制御装置を機能させる。
図2は、回転電機6のロータ31を示す断面図である。図中には、補助機器3、回転軸14、ボディ13、ステータ21、永久磁石32が図示されている。ボディ13は、内燃機関2と機械的に一体である。ボディ13は、内燃機関2のケース、変速機のケースなどによって提供されている。回転軸14は、内燃機関2のクランク軸と連動している。回転軸14は、後述するボス部材51と嵌合するためのテーパ面を有する。ステータ21は、固定子巻線と、外突極型の固定子コアとを有する。ステータ21は、ボディ13に固定されている。永久磁石32は、界磁を提供する。永久磁石32は、後述するヨーク41の内面に固定されている。
ロータ31は、界磁子である。ロータ31は、全体がカップ状である。ロータ31は、回転軸14の端部に連結されている。回転軸14とロータ31とは、キー溝に配置されたウッドラフキーによって回転方向に連結される。キー溝の位置、およびウッドラフキーの位置は、ピストン位置と所定の位置関係で対応している。よって、回転軸14とロータ31とが、回転方向に関して規定の位置で固定される。ロータ31は、回転軸14とともに回転する。ロータ31は、カップ状のヨーク41を有する。ヨーク41は、永久磁石32のための外ヨークを提供する。ロータ31は、永久磁石32によって回転磁界を提供する。
ロータ31は、ヨーク41、ボス部材51、およびパルサリング61を備える。ヨーク41、ボス部材51、およびパルサリング61は、軸方向に関して積層されている。パルサリング61は、ヨーク41とボス部材51との間に配置されている。パルサリング61は、一方の面でヨーク41と接触している。パルサリング61は、他方の面でボス部材51と接触している。パルサリング61は、内面でボス部材51と接触している。
ヨーク41は、筒部42と底板部43とを有する。筒部42は、界磁である永久磁石32のための磁路部材である。ヨーク41は、磁束の通路として形成されている。ヨーク41は、鉄椀とも呼ばれる。ヨーク41は、ボス部材51の一部を受け入れる開口部44を有する。開口部44は、ヨーク41の中央に設けられている。ヨーク41は、後述する第1締結部材71を位置づけるための逃げ部45を有する。逃げ部45は、貫通穴によって提供されている。ヨーク41は、後述する第2締結部材81を位置づけるための貫通穴46を有する。
ボス部材51は、回転軸14の端部にロータ31を固定するための部材である。ボス部材51は、回転軸14と嵌合する嵌合部材である。ボス部材51は、中央部分に回転軸14に固定される固定部52が形成された筒部53を有する。固定部52は、貫通穴である。固定部52は、回転軸14と嵌合するように回転軸14のテーパ面に対応するテーパ穴である。ボス部材51は、筒部53から径方向外側に延びるフランジ部54を有する。筒部53とフランジ部54とは、連続する鉄材料によって一体に形成されている。
筒部53は、回転軸14を受け入れ、回転軸14と嵌合するボスである。固定部52は、キー機構が配置されている。キー機構は、回転軸14と回転方向に噛み合うことによって、回転軸14とボス部材51とを位置決めする。筒部53は、フランジ部54から片方へ突出するように形成されている。筒部53は、フランジ部54からヨーク41側へのみ突出している。言い換えると、筒部53の一端から、フランジ部54は延び出している。筒部53は、底板部43とパルサリング61とを貫通している。
筒部53は、外面55を有する。外面55は、開口部44の径方向内側に位置し、開口部44と対向している。外面55は、切削加工された円筒外面でもある。筒部53は、外面56を有する。外面56は、円筒面である。外面56は、切削加工された切削面でもある。外面56は、パルサリング61の径方向内側に位置する。外面56は、パルサリング61に接している。外面56は、外面55より径が大きい。外面56は、軸方向に関して外面55とフランジ部54との間に位置している。
ボス部材51の製造工程において、外面56は、切削されている。固定部52も切削されている。固定部52は、切削面である。固定部52と外面56とは、ボス部材51を共通の回転中心に固定した共通の固定状態で切削加工されている。ボス部材51が把持され、固定部52が切削される同じ回転中心において、外面56が加工されている。その意味で、外面56は、固定部52と連続した加工面である。外面56は、第1外面と呼ばれる。外面55は第2外面と呼ばれる。第2外面の直径より第1外面の直径が大径である。
外面56は、パルサリング61のための位置決め面とも呼ばれる。外面56は、パルサリング61と接触するだけで、パルサリング61を変形させない。よって、パルサリング61の径方向および周方向への変形を防止しながら、パルサリング61をボス部材51に対して位置決めすることができる。
フランジ部54は、筒部53の一端から径方向に広がっている。フランジ部54は、凹部57を有する。凹部57は、補助機器3の配置を可能とする。凹部57は、軸AXに沿った短い距離の中に、回転電機6と補助機器3とを配置することを可能とする。これにより、小型の内燃機関システム1が提供される。
フランジ部54は、ボス部材51にヨーク41およびパルサリング61を連結するための連結機構を有する。フランジ部54は、第1締結部材71を受け入れる貫通穴58を有する。貫通穴58は、第1締結部材71のための座面を提供している。座面は、テーパ面である。貫通穴58は、パルサリング61へ向けて径が小さくなっている。
フランジ部54は、第2締結部材81を受け入れる逃げ部59を有する。逃げ部59は、軸方向に関して第2締結部材81から締結力(締付け力)を受けない。逃げ部59と第2締結部材81との間には、隙間が形成されている。逃げ部59は、第2締結部材81のための収容空洞を提供している。逃げ部59は、貫通穴である。
パルサリング61は、センサ9によって検出可能な磁性をもつ材料製である。パルサリング61は、鉄など磁性をもつ金属製である。パルサリング61は、円形の板部62を有する。
板部62は、筒部53を受け入れるための開口部64を有する。開口部64は、板部62の中央に設けられている。開口部64の内面は、筒部53の外面56と接している。よって、開口部64は、外面56との接触部を提供している。パルサリング61は、外面56に対して径方向に位置決めされている。パルサリングは固定部52に対しても径方向に位置決めされていると言える。開口部64の内面は、パルサリング61に設けられた位置決め面である。板部62は、第1締結部材71を受け入れるための貫通穴65を有する。板部62は、第2締結部材81を受け入れるための貫通穴66を有する。
パルサリング61は、回転軸14の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部を有する。パルサリング61は、複数の特徴部として、パルサリング61外周に凹凸部をもつ。凹凸部は、歯部63と呼ばれる。歯部63は、角度信号をセンサ9に発生させるための複数の歯と複数の隙間をもつ。
パルサリング61は、複数の特徴部、すなわち歯部63を固定部52の径方向外側に位置づけるように、ボス部材51に固定されている。歯部63は、固定部52のうち、ヨーク41から離れた端部の径方向外側にある。この配置は、歯部63の位置に関する安定性を向上させる。
歯部63における径方向の最も外側面は、ヨーク41の径方向の最も外側面より外側にある。歯部63における径方向の最も外側面は、ボス部材51の径方向の最も外側面より外側にある。歯部63における底面は、ヨーク41の外側面と等しいか、ヨーク41の外側面より数ミリ内側または外側である。歯部63における底面は、ボス部材51の外側面と等しいか、ボス部材51の外側面より数ミリ内側または外側である。
パルサリング61は、ヨーク41およびボス部材51より径方向外側へ歯部63を突出させるように形成されている。言い換えると、パルサリング61は、ヨーク41およびボス部材51より径方向外側へ歯部63を突出させるように、配置されている。歯部63は、センサ9による歯部63の検出を容易にする。また、歯部63は、ヨーク41またはボス部材51から歯部63への磁気的な影響を抑制する。
第1締結部材71は、パルサリング61をボス部材51に固定する。第1締結部材71は、軸方向に関して締結力を与える。第1締結部材71は、ボス部材51とパルサリング61とを回転軸14の軸AXに沿って締結している。複数の第1締結部材71が設けられている。図示の例では、3つの第1締結部材71が軸AXの周りに配置されている。第1締結部材71は、リベットである。第1締結部材71は、「貫通穴58または65に形成したネジおよびスクリュー」、または「ボルトおよびナット」によって提供されてもよい。
パルサリング61がボス部材51に位置決めされ、しかも固定される。これにより、回転軸14、ボス部材51、およびパルサリング61が、高い精度で固定される。特に、外面56にパルサリング61が接することで、径方向に関して高い精度が得られる。第1締結部材71は、軸AXに沿って、すなわち軸方向に関してボス部材51とパルサリング61とを締結している。よって、径方向および/または周方向に関するパルサリング61の変形が抑制される。隣接する歯部63の周方向の所定角度ピッチおよび/または歯部63の径方向の所定の寸法が維持される。
パルサリング61は、ヨーク41の筒部42の径方向外側にない。ただし、パルサリング61は、筒部42より大きい外径を有する。パルサリング61は、底板部43とボス部材51との間の径方向外側に位置している。このためステータ21および永久磁石32からの漏れ磁束の影響が抑制される。漏れ磁束は、センサ9による検出にノイズを与える磁束の擾乱を生じる。パルサリング61は、磁束の擾乱を受けにくい位置に設置される。
第2締結部材81は、ヨーク41をパルサリング61に固定する。第2締結部材81は、軸方向に関して締結力を与える。第2締結部材81は、ヨーク41とパルサリング61とを軸AXに沿って締結している。複数の第2締結部材81が設けられている。図示の例では、3つの第2締結部材81が軸AXの周りに配置されている。第2締結部材81は、リベットである。第2締結部材81は、「貫通穴46または66に形成したネジおよびスクリュー」、または「ボルトおよびナット」によって提供されてもよい。
第1締結部材71の軸RX71は、軸AXと平行である。第2締結部材81の軸RX81は、軸AXと平行である。軸AXと軸RX71とは、軸間距離RD71だけ離れている。軸AXと軸RX81とは、軸間距離RD81だけ離れている。軸間距離RD71は、軸間距離RD81より小さい。
なお、締結の語に代えて、締め付け、締め上げ、締め合わせが用いられてもよい。例えば、第1締結部材71は、それ自身が堅く締められることによってパルサリング61をボス部材51に堅く締め付ける。ボス部材51とパルサリング61とは、第1締結部材71によって堅く締め上げられている。
図3は、ロータ31をヨーク41側から見た側面図である。ヨーク41の筒部42は、底板部43から紙面手前に向けて延び出している。ボス部材51の筒部53は、パルサリング61および底板部43を貫通して延び出している。固定部52は、キー溝52aを有する。パルサリング61は、複数の凸部67を有する。ひとつの凸部67は、両側に隙間を有するひとつの歯である。凸部67は、センサ9によって検出される検出対象部を提供する。凸部67と凸部67との間の隙間は、センサ9によって検出されない非検出対象部を提供する。パルサリング61は、基準部68を有する。基準部68は、いわゆる欠け歯部によって提供されている。
複数の第1締結部材71は、軸AXを中心とする円周上に配置されている。円の半径は軸間距離RD71である。ロータ31は、3つの第1締結部材71を有する。3つの第1締結部材71のそれぞれは、三角形の頂点にある。複数の第2締結部材81は、軸AXを中心とする円周上に配置されている。円の半径は軸間距離RD81である。ロータ31は、3つの第2締結部材81を有する。3つの第2締結部材81のそれぞれは、三角形の頂点にある。3つの第1締結部材71が形成する三角形と3つの第2締結部材81が形成する三角形は、60°ずれている。すべての締結部材71、81は、ロータ31の動的なバランスに配慮して、換言すると重心位置のズレを抑制するように配置されている。
図2および図3において、ひとつの凸部67は、周方向幅CWと、軸方向長さALと、径方向高さRHをもつ。複数の歯は、所定の同じ寸法をもつ。凸部67と凸部67の間には、隙間(凹部)が設けられている。歯部63は、基準信号をセンサ9に発生させるための基準部68を有する。基準部68は、複数の凸部67が形成する間隔と異なり、多くの間隔より広い間隔の欠け歯部によって提供されている。基準部68は、複数の凸部67のそれぞれがもつ周方向幅CWより長い長歯部によって提供されてもよい。
パルサリング61の製造方法において、パルサリング61の母材は、少なくとも軸方向長さALの厚さを有する。母材は、軸方向長さALより厚くても良い。この厚さは、経済的に利用可能なプレス加工の利用を妨げる。歯部63を所要の形状に加工するために、母材を切削加工することによりパルサリング61が造られている。パルサリング61の製造方法において、板部62は、軸方向長さALに等しい厚さ、または軸方向長さALよりわずかに大きいに厚さが与えられている。
図示されないが、ボス部材51とパルサリング61とは、周方向に関して位置決めされている。すなわち、ボス部材51のキー溝52aと、パルサリング61の基準部68とは、所定の位置関係に位置付けられている。
図4は、ロータ31をボス部材51側から見た側面図である。ボス部材51は、凹部57を有する。複数の第1締結部材71と複数の第2締結部材81とは、凹部57の中、凹部57の底面の中に位置している。しかも、複数の第1締結部材71と複数の第2締結部材81とは、凹部57に突出していない。これにより、補助機器3との干渉が回避される。
図5は、ロータ31の斜視図である。複数の第1締結部材71は、底板部43から突出していてもよい。複数の第2締結部材81は、底板部43からヨーク41内へ頭部だけが突出している。
図6は、図5のVI−VI線における断面を示す斜視的な断面図である。第1締結部材71は、ボス部材51とパルサリング61とを締結している。第2締結部材81は、パルサリング61とヨーク41とを締結している。第1締結部材71と第2締結部材81との両方は、2つの部材を締結するだけであるから、緩みにくい。
回転電機6の製造方法は、順序に関係なく、ステータ21を製造する工程と、ロータ31を製造する工程とを有する。さらに、ステータ21とロータ31とを内燃機関2に組み付けることによって、ステータ21とロータ31とを組み合わせる工程とを有する。ロータ31の製造方法は、順序に関係なく、ヨーク41を製造する工程、ボス部材51を製造する工程、およびパルサリング61を製造する工程を有する。
ボス部材51の製造方法では、ボス部材51をひとつのチャック装置で把持する。この把持状態において、固定部52と外面56とが切削加工される。パルサリング61の製造方法では、母材から、板部62と歯部63とが削り出される。板部62には、開口部64が開設される。
ロータ31の製造方法は、ボス部材51とパルサリング61とのための第1工程を有する。この第1工程は、ボス部材51にパルサリング61を組み付ける工程と、その後に、第1締結部材71を締結する工程とを有する。ボス部材51とパルサリング61とは、周方向に関して位置決めされる。パルサリング61は、ボス部材51の外面56によって径方向および周方向へ位置決めされ、ボス部材51のフランジ部54に板部62が固定される。
第1工程と同時に、または前に、または後に、パルサリング61とヨーク41のための第2工程を有する。この第2工程は、パルサリング61にヨーク41を組み付ける工程と、その後に、第2締結部材81を締結する工程とを有する。開口部44は、外面55から離れているから、開口部64と外面56との接触が妨げられることはない。また、第1締結部材71および第2締結部材81は、開口部64と外面56との接触を維持しながら、軸方向への締結を行う。
回転電機6の製造方法は、ヨーク41、ボス部材51およびパルサリング61を組み立てた後に、それら部材を切削する工程を有していてもよい。例えば、パルサリング61の精度を高めるために、あるいは全体の動的なバランスのためにパルサリング61が切削されてもよい。
この実施形態によると、パルサリング61をボス部材51に固定した。よって、高い精度が得られる。また、外面56に、開口部64を接触させている。このため、径方向に関して高い精度が得られる。また、第1締結部材71は、ボス部材51とパルサリング61を軸方向に締結している。よって、パルサリング61の径方向および/または周方向の変形を回避することができる。
第2実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、ボス部材51とパルサリング61との間、およびパルサリング61とヨーク41との間を、機械的に直列的に連結している。これに代えて、この実施形態では、ボス部材51とヨーク41との間、およびヨーク41とパルサリング61との間を、機械的に直列的に連結している。
図7は、この実施形態に係るロータ31の断面図である。図中には、筒部53に形成されたキー溝52aが図示されている。キー溝52aは、図示されないキーを受け入れることにより、ボス部材51と回転軸14とを周方向に位置決めする。
ロータ31は、ヨーク41と、ボス部材51と、パルサリング61とを有する。ヨーク41とボス部材51とが直接的に接するように積層されている。ヨーク41とボス部材51とが直接的に接するように積層されている。2つの部材の間には、薄い部材が挟まれていてもよい。パルサリング61は、ボス部材51、特にそのフランジ部54より径方向外側に配置されている。
ヨーク41は、筒部42と底板部43とを有する。底板部43は、ボス部材51を受け入れるための開口部44を中央に有する。底板部43は、貫通穴245を有する。貫通穴245は第1締結部材271を受け入れる。貫通穴245の縁は、第1締結部材271のための座面である。底板部43は、貫通穴46を有する。貫通穴46は、第2締結部材281を受け入れる。貫通穴46の縁は、第2締結部材281の座面である。
ボス部材51は、固定部52が形成された筒部53を有する。ボス部材51は、ヨーク41の底板部43を貫通している。ヨーク41は、筒部53を受け入れる開口部44を有している。筒部53は、開口部44と対向する外面55を有する。開口部44と外面55とは接触している。これにより、ヨーク41は、径方向に関してボス部材51に高い精度で位置決めされる。
ボス部材51は、フランジ部54を有する。フランジ部54は、中央部に筒部53を有する。筒部53とフランジ部54とは、一体である。フランジ部54の軸方向における厚さは、パルサリング61の軸方向の厚さより小さい。底板部43の同じ面の上に、フランジ部54と板部62とが配置されている。このため、ロータ31の背面、図中右側の面には、凹部257が形成される。凹部257は、パルサリング61の径方向内側に位置している。
フランジ部54は、外面256を有する。外面256は、花弁の外側に対応している。外面256は、固定部52とともに切削加工される。ボス部材51が把持され、固定部52が切削されるとき、同じ回転中心において、外面256が加工されている。その意味で、外面256は、固定部52と連続した加工面である。外面256は、第1外面と呼ばれる。外面55は第2外面と呼ばれる。第2外面の直径より第1外面の直径が大径である。
フランジ部54は、貫通穴58を有する。貫通穴58は、第1締結部材271を受け入れる。貫通穴58は、テーパ状の部分を有する。貫通穴58は、第1締結部材271の座面を提供する。フランジ部54の径方向外側の縁には、逃げ部259が形成されている。逃げ部259は、フランジ部54の仮想的な外周から、径方向内側へ凹んでいる。逃げ部259は、フランジ部54の径方向外側の縁に設けられた切欠部でもある。フランジ部54は、逃げ部259によって、外形が花弁状である。
パルサリング61は、板部62と歯部63とを有する。パルサリング61は、両面を貫通する開口部264を有する。開口部264は、大きい。板部62は、細い環である。開口部264は、フランジ部54の外面256に接している。よって、開口部264は、外面256との接触部を提供している。
パルサリング61は、開口部264の中に、複数のタブ部269を有する。タブ部269は、板部62と同一の連続した材料によって一体に形成されている。タブ部269は、開口部264の中へ向けて板部62から延び出している。タブ部269は、開口部264によって形成された接触部から径方向内側に向けて延び出しているともいえる。タブ部269は、ヨーク41に接するように板部62から延び出している。
タブ部269は、貫通穴266を有する。貫通穴266は、第2締結部材281を受け入れる。貫通穴266の縁は、第2締結部材281の座面である。よって、貫通穴266は、軸方向に関して締結力を与えてパルサリング61をボス部材51に間接的に固定する第2締結部材281を受け入れる。タブ部269は、逃げ部259の中に位置付けられている。タブ部269の位置と大きさは、逃げ部259の中に位置付けられるように設定されている。言い換えると、逃げ部259の大きさおよび位置は、タブ部269を受け入れるように設定されている。
第1締結部材271は、フランジ部54と底板部43とを締結している。第1締結部材271は、ヨーク41をボス部材51に固定している。第2締結部材281は、底板部43とタブ部269とを締結している。第2締結部材281は、パルサリング61をヨーク41に固定している。
第1締結部材271の軸RX271は、軸AXと平行である。第2締結部材281の軸RX281は、軸AXと平行である。軸AXと軸RX271とは、軸間距離RD271だけ離れている。軸AXと軸RX281とは、軸間距離RD281だけ離れている。軸間距離RD271は、軸間距離RD281より小さい。
図8は、ロータ31の斜視図である。ロータ31は、3つの第1締結部材271と、3つの第2締結部材281を有する。すべての締結部材271、281は、ロータ31の動的なバランスに配慮して配置されている。3つの逃げ部259は、フランジ部54を花弁状にしている。3つのタブ部269は、リングとも呼べる板部62の内側に突出している。
図9は、図8のIX−IX線における斜視断面図である。図示されるように、逃げ部259とタブ部269とは遊嵌している。一方、開口部264は、外面256に接している。パルサリング61は、第1締結部材271、底板部43、および第2締結部材281を介して、間接的にボス部材51に固定されている。ただし、パルサリング61は、開口部264と外面256との接触によって、ボス部材51に対して位置決めされている。
この実施形態でも、パルサリング61の変形を抑制しながら、パルサリング61のボス部材51に対する位置決めと、パルサリング61のボス部材51に対する固定とを実現することができる。
第3実施形態
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例である。上記実施形態では、パルサリング61は、歯部63に対応する厚さをもつ板部62を有している。これに代えて、この実施形態では、薄い板部362が採用される。
図10は、パルサリング61を示す斜視的な、かつ部分的な断面図である。パルサリング61は、センサ9によって検出可能な磁性を示す材料製である。パルサリング61は、プレス加工が可能な厚さの母材から製造されている。板部62には、母材の表面が残されている。板部62の主要な面は、軸AXに対して垂直な平面である。パルサリング61は、中央に開口部64を有する。パルサリング61は、板部62の中に、第1締結部材および第2締結部材のための貫通穴65、66を有する。パルサリング61は、板部62の径方向RD外側の縁に沿って凹凸部を有する。凹凸部は、歯部63と呼ばれる。
歯部63は、複数の凸部367を有する。凹部は、複数の凸部367の間の空間によって提供される。複数の凸部367は、図示されない基準部68も形成している。複数の凸部367は、板部62から径方向RD外側に放射状に延び出している。
ひとつの凸部367は、先行する実施形態の凸部67に相当する。凸部367は、断面がほぼ正方形である。凸部367は、L字型の棒状である。凸部367は、軸AXと平行な軸方向ADに延びる柱部367aを有している。凸部367は、板部62と柱部367aの一端とを連結する連結部367bを有している。L字型のひとつの辺が柱部367aによって提供され、L字型の他の辺が連結部367bによって提供されている。凸部367のうち径方向RDの外側に面する部分は、周方向CDに沿って周方向幅CWを有している。この部分が、センサ9によって検出される検出対象部である。
柱部367aと連結部367bとが検出対象部としての軸方向長さALを提供している。軸方向長さALは、板部62の厚さよりも大きい。柱部367aは、板部62の厚さより長い軸方向長さALを提供する。
パルサリングの製造方法は、母材をプレスによって切断する工程と、プレスにより切断された中間物を曲げる曲げ工程とを備える。母材をプレスにより切断する工程は、中間物を母材から切断する。例えば、母材から中間物が打抜かれる。なお、切断する工程と、曲げる工程とは、同時に、共通のプレス加工機械の中で実行されてもよい。
中間物は、円形の板部62を有する。中間物は、凸部367に対応する位置に突出片360を有する。突出片360は、径方向RDに沿って真っ直ぐに延びている。突出片360は棒状である。中間物は、板部62の縁に沿って複数の突出片360を有する。複数の突出片360は、板部62の径方向外側へ放射状に延びる。
中間物を曲げる工程では、突出片360が曲げられる。突出片360は、軸方向に延びる柱部367aと、板部62と柱部367aの一端とを連結する連結部367bとを形成するように曲げられる。突出片360は、柱部367aと連結部367bとを提供できる長さを有している。突出片360は、軸方向ADへ曲げられる。突出片360は、直角に曲げられる。突出片360は、母材の厚さよりも大きい軸方向長さALを有する凸部367を形成するように曲げられる。これにより、特徴部としての凸部367が形成される。
パルサリング61の製造方法は、突出片360を捻る工程を有していてもよい。また、パルサリング61の製造方法は、プレス加工の前または後に、パルサリング61を切削加工する追加的な切削工程の存在を排除しない。パルサリング61の製造方法は、切削工程を有していてもよい。例えば、ロータ31を組み立てた後に、パルサリング61を切削してもよい。
パルサリング61は、先行する実施形態に用いることができる。凸部367は、ヨーク41よりも径方向外側に配置される。ヨーク41は、ボス部材51よりも径方向外側に配置される。ヨーク41またはボス部材51から径方向外側に離れた位置に、複数の柱部367aが位置付けられる。なお、ヨーク41またはボス部材51の径方向外側面に複数の柱部367aが接して位置付けられてもよい。また、連結部367bなしで板部62の縁に接して柱部367aを設けてもよい。
この実施形態によると、柱部367aは、板部62の厚さより長い軸方向長さALを提供する。このため、経済的に利用可能なプレス加工を用いることができる厚さの母材から、パルサリング61を製造することができる。言い換えると、比較的薄い母材から、厚さより大きい軸方向長さALを有するパルサリング61を製造することができる。
他の実施形態
この明細書における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記実施形態では回転電機6としてスタータとして機能できる電動発電機を例示した。これに代えて、回転電機6は、発電機でもよい。
上記実施形態では、ヨーク41とボス部材51、および/またはヨーク41とパルサリング61が軸方向に積層して配置される。これらの積層される部材には、冷却用の貫通穴を設けてもよい。例えば、ヨーク41の底板部43に貫通穴を設け、ボス部材51、およびパルサリング61の対応する部位にも貫通穴を設けてもよい。
上記実施形態では、凹凸によってパルサリング61を提供している。これに代えて、センサ9によって検出可能な多様なパルサリング61を採用することができる。例えば、凹部に代えて貫通穴を形成したパルサリングを採用することができる。また、凹部または貫通穴に非磁性材料を満たしてもよい。また、磁気的なセンサ9に代えて、光学式センサが用いられる場合には、パルサリングも光学的に検出可能な部材とされる。
上記実施形態では、パルサリング61は板部62を有する。板部62は、歯部63への磁束の擾乱を抑制するように、フラックスバリヤと呼ばれる磁性体絞り部を有していてもよい。磁性体絞り部は、スロット状隙間、または溝によって提供される。例えば、パルサリング61がヨーク41に接している場合には、フラックスバリヤによりヨーク41から歯部63への磁束の擾乱を抑制できる場合がある。
上記実施形態では、切削加工またはプレス加工により母材からパルサリング61が製造される。これに代えて、パルサリング61は、圧粉成形工程、または焼結工程を経由して製造される成形品でもよい。ボス部材51とパルサリング61との径方向における接触およびボス部材51とパルサリング61との軸方向における締結は、成形品の割れを抑制する。
上記実施形態において、リベットの頭部の形状は、締結対象物から突出する形状、または締結対象物の中に埋没する形状を採用することができる。リベットの頭部の形状は、リベットと他の部材との干渉を回避するように設定可能である。例えば、半球形、皿形など多様な頭部の形状を採用可能である。
第1実施形態では、第1締結部材71は、ボス部材51とパルサリング61とを締結し、第2締結部材81は、パルサリング61とヨーク41とを締結している。第2実施形態では、第1締結部材271は、ボス部材51とヨーク41とを締結し、第2締結部材281は、ヨーク41とパルサリング61とを締結している。すなわち、上記実施形態では、3つの部材の間に直列的な締結関係が形成されている。
これらに代えて、第1締結部材71がボス部材51とヨーク41とを締結し、第2締結部材81がボス部材51とパルサリング61とを締結してもよい。また、第1締結部材71がボス部材51とパルサリング61とを締結し、第2締結部材81がボス部材51とヨーク41とを締結してもよい。すなわち、3つの部材の間に並列的な締結関係が形成されてもよい。また、締結部材が、ボス部材51、パルサリング61、およびヨーク41の3つの部材の積層体を軸方向に締結してもよい。この場合、3つの部材の積層順序に対応する直列的な締結関係が形成されている。パルサリング61は、軸方向に関して、直接的または間接的に、ボス部材51に締結され、固定される。
1 内燃機関システム、 2 内燃機関、 3 補助機器、 4 点火装置、
5 燃料供給装置、 6 回転電機、 7 電力変換回路、 8 電気負荷、
9 センサ、 10 制御装置、 13 ボディ、 14 回転軸、
21 ステータ、 31 ロータ、 32 永久磁石、 41 ヨーク、
42 筒部、 43 底板部、 44 開口部、 45 逃げ部、 46 貫通穴、
51 ボス部材、 52 固定部、 53 筒部、 54 フランジ部、
55 外面、 56 外面、 57 凹部、 58 貫通穴、 59 逃げ部、
61 パルサリング、 62 板部、 63 歯部、 64 開口部、
65 貫通穴、 66 貫通穴、 67 凸部、 68 基準部、
71、271 第1締結部材、 81、281 第2締結部材、
RD71、RD271、RD81、RD281 軸間距離、
360 突出片、367 凸部、 367a 柱部、 367b 連結部。

Claims (9)

  1. 界磁のための筒部(42)と底板部(43)とを有する鉄椀としてのヨーク(41)と、
    内燃機関の回転軸(14)に固定される固定部(52)を有するボス部材(51)と、
    前記回転軸の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部を有しており、前記ボス部材に設けられ径方向外側に面する外面(56)に接触する接触部(64)を有するパルサリング(61)と、
    軸方向に関して前記ヨーク、前記ボス部材および前記パルサリングを締結し、前記ヨークおよび前記パルサリングを前記ボス部材に固定する締結部材(71、81)とを備え、
    前記ボス部材は、
    前記パルサリングと前記ヨークとを貫通しているボス筒部(53)を有し、
    前記ボス筒部は、前記ボス筒部の外周に
    前記外面としての第1外面(56)と、
    前記接触部の径方向内側において隙間を介して前記接触部と対向する第2外面(55)とを有し、
    前記第2外面の直径より前記第1外面の直径が大径である内燃機関用回転電機。
  2. 前記パルサリングは、前記接触部を提供する開口部(64)を前記パルサリングの中央に有する請求項1に記載の内燃機関用回転電機。
  3. 前記ボス部材は、前記ボス筒部の一端から径方向に広がるフランジ部(54)を有し、
    前記パルサリングは、前記底板部と前記フランジ部との間に配置されている請求項1または請求項2に記載の内燃機関用回転電機。
  4. 前記第2外面は、前記ヨークと対向する請求項3に記載の内燃機関用回転電機。
  5. 界磁のための筒部(42)と底板部(43)とを有する鉄椀としてのヨーク(41)と、
    内燃機関の回転軸(14)に固定される固定部(52)を有するボス部材(51)と、
    前記回転軸の角度位置に応じた信号を発生させる複数の特徴部を有しており、前記ボス部材に設けられ径方向外側に面する外面(256)に接触する接触部(264)を有するパルサリング(61)と、
    軸方向に関して前記ヨーク、前記ボス部材および前記パルサリングを締結し、前記ヨークおよび前記パルサリングを前記ボス部材に固定する締結部材(271、281)とを備え、
    前記パルサリングは、前記接触部を提供する開口部(264)を前記パルサリングの中央に有し、
    前記ボス部材は、前記ヨークを貫通しているボス筒部(53)、および前記ボス筒部の一端から径方向に広がるフランジ部(54)を有し、
    前記パルサリングは、前記フランジ部の径方向外側に配置されており、
    前記ボス部材は、前記フランジ部の外周に径方向内側へ凹んだ逃げ部(259)有し、
    前記パルサリングは、前記開口部から前記逃げ部の中に延び出し前記締結部材の軸方向への締結力を受けるタブ部(269)を有する内燃機関用回転電機。
  6. 前記ボス部材は、前記フランジ部の外周に前記外面を有し、かつ前記外面を第1外面として、前記ボス筒部の外周に前記ヨークと対向する第2外面を有し、前記第2外面より前記第1外面が大径である請求項5に記載の内燃機関用回転電機。
  7. 前記固定部と前記外面とは、前記ボス部材を切削することにより形成された切削面である請求項1から請求項6のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  8. 前記パルサリングは、複数の前記特徴部を前記固定部の径方向外側に位置づけるように、前記ボス部材に固定されている請求項1から請求項7のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
  9. 前記締結部材は、リベットであり、
    前記締結部材は、
    前記パルサリングを前記ボス部材に固定する第1締結部材(71)、および前記ヨークを前記パルサリングに固定する第2締結部材(81)、または、
    前記ヨークを前記ボス部材に固定する第1締結部材(271)、および前記パルサリングを前記ヨークに固定する第2締結部材(281)を備え、
    前記回転軸の軸(AX)と前記第1締結部材との軸間距離(RD71、RD271)は、前記軸と前記第2締結部材との軸間距離(RD81、RD281)より小さい請求項1から請求項8のいずれかに記載の内燃機関用回転電機。
JP2018537007A 2016-08-29 2017-07-18 内燃機関用回転電機 Active JP6549801B2 (ja)

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