JP4505531B2 - タイヤ検査装置のリム交換装置及びリム交換方法 - Google Patents
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Description
この特許文献1のリム交換装置で上スピンドルに対して上リムを取り付ける場合には、上スピンドルに取り付けられた永久磁石で上リムを上スピンドルに磁着させる。また、上スピンドルから上リムを取り外す場合には、上リムを下方に押圧する離脱手段を上スピンドル側に設けておき、この離脱手段を用いて上スピンドルから上リムを引き離すことで上リムが上スピンドルから取り外すようになっている。
即ち、本発明に係るタイヤ検査装置のリム交換装置は、タイヤを挟持可能な上リム及び下リムと、これら上下の各リムをそれぞれの軸心を同軸にさせて保持する上スピンドル及び下スピンドルと、上スピンドルを当該上スピンドルの軸心回りで回転自在に支持する上スピンドルハウジングを保持する上部フレームとを有するタイヤ検査装置に設けられて、前記上スピンドルに永久磁石で固定された上リムを交換するリム交換装置であって、前記上スピンドルには、前記上リムを磁着する永久磁石が前記軸心まわりに複数設けられており、前記上スピンドルから径外側に離れた上リムの表面に接して該表面を押圧する構成とされ且つ前記永久磁石により磁着された上リムを前記上スピンドルから引き離す力を発生させるための離脱手段が前記上部フレームに固定されていることによって、上リムの表面を押圧する構成とされている当該離脱手段は、前記上スピンドルと一体に回転不能な構成とされていることを特徴とするものである。
なお、前記離脱手段としては、前記上部フレームに垂下状態で設けられて下向きに押圧力を発生するアクチュエータと、このアクチュエータの押圧力を用いて下端部で上リムを押圧する押圧部材と、を有しており、当該アクチュエータ及び押圧部材が前記上スピンドルと一体に回転不能な構成とされている構成を採用することができる。
また、前記上リムが前記上スピンドルに磁着されており、この上リムは、前記タイヤのビード部を支持するリム外周部を有し、このリム外周部にその上面より突出する高さに形成され前記アクチュエータによる押圧力を受ける被押圧面部が設けられていてもよい。このようにすれば、小径の上リムに対しても押圧部材又は押圧棒での押圧がしやすくなる。
図1に模式的に示されるように、本発明のタイヤ検査装置1は、検査対象のタイヤTを水平状態で搬送する搬送ローラ2の上方を跨ぐように設置されたフレーム3内に配備されている。このフレーム3は、上スピンドル14を回転自在に支持する上スピンドルハウジング6を保持する上部フレーム3aと、上部フレーム3aを支持する下部フレーム3bと、を備えている。この上スピンドルの下方には下スピンドル16が設けられており、下部フレーム3bには下スピンドル16を回転自在に支持する下スピンドルハウジング7が備えられている。
なお、図1の紙面の上下をタイヤ検査装置1を説明する際の上下方向とする。また、上スピンドル6の回転軸心から半径方向に離れる方向をタイヤ検査装置1を説明する際の径外側、径外側から回転軸心に近づく方向を径内側とする。
図2及び図3に示されるように、上スピンドル14の下端側には、外周面から径方向外方(径外方向)に張り出したフランジ部17が形成されている。フランジ部17の下面は平坦に形成されており、この平坦な下面には上方に向かって窪んだ上側の装着孔18が上スピンドル14の回転軸心回りに複数形成されている。これらの装着孔18には上リム4を上スピンドル14に磁着する上側の永久磁石9がそれぞれ装着されている。
図4に示されるように、下スピンドル16の上端は上方に向かってテーパ状に形成されており、上スピンドル14の係合部15に係合可能となっている。また、下スピンドル16におけるテーパ状に形成された部分の下側には、径方向外方(径外方向)に張り出したフランジ部20が形成されている。フランジ部20の上面は平坦に形成されており、この平坦な上面には下方に向かって窪んだ下側の装着孔21が下スピンドル16の回転軸心回りに複数形成されている。これらの装着孔21には下リム5を下スピンドル16に磁着する下側の永久磁石10がそれぞれ装着されている。
図1に示されるように、回転ドラム8は、上下方向を向く軸周りに円筒状に形成されたドラム部22と、このドラム部22を回転自在に支持するドラム支持体23とを備えている。回転ドラム8は、上部フレーム3aに対してスライドレール24を用いてドラム支持体23を水平方向に移動させることで、ドラム部22の外周面に形成された模擬路面をタイヤTに接触・離反させることができるように構成されている。
図2及び図3に示されるように、離脱手段50は、上側の永久磁石9が上リム4を上スピンドル14側に引き寄せる際の力を上回る力で上リム4を下向きに押圧するためのものである。第1実施形態の離脱手段50は、上スピンドル14から径外側に距離をあけて配備されると共に上部フレーム3aに垂下状態で設けられるブラケット25と、このブラケット25の下部に設けられるアクチュエータ26と、アクチュエータ26の押圧力を用いてその下端部で上リム4を押圧する押圧部材51とを有している。
押圧部材51の下端部は、上スピンドル14に保持された上リム4に対し、永久磁石9が取り付けられたフランジ部17を有する上スピンドル14の外周から径方向外方に離れた位置を押圧できるようになっている。
すなわち、まず離脱手段50のアクチュエータ26を作動させると、アクチュエータ26で永久磁石が上リム4を上スピンドル14側に引き寄せる際の力を上回る押圧力が下向きに発生する。そして、この下向きの押圧力は押圧部材51を介して上リム4の上面に伝達され、上スピンドル14に対して上リム4が確実且つ迅速に離脱されることになる。
「第2実施形態」
次に、本発明に係る上リム交換装置11の第2実施形態を説明する。
押圧部材51は、上リム4の外周側に向く面だけ(片側)を内方へ傾斜させたクサビ型(逆台形)に形成されており、上端側から下端側に向かうに連れて径方向の幅を狭くして上端に比べて小面積の下端で上リム4を押圧できるように形成されている。
なお、押圧部材51は、片側だけでなく両側を絞るように傾斜させたクサビ型でもよい。またクサビ型に限らず、テーパ形(逆円錐形)にしてもよいし、下になるほど段階的に細くなるような逆階段型にしてもよい。
「第3実施形態」
次に、本発明に係る上リム交換装置11の第3実施形態を説明する。
また、被押圧面部53がリム外周部52よりも上方へ突出して形成されているため、アクチュエータ26からの押圧力が直接リム外周部52に作用することはなく、リム外周部52の変形を防止できる。さらに、被押圧面部53の突出高さをアクチュエータ26の昇降ストロークが一定となるように形成すれば、上リム4の交換に伴っていちいちストローク調整のような面倒な作業を行う必要がなくなり、リム交換作業を効率的に行うことが可能となる。
「第4実施形態」
次に、本発明に係る上リム交換装置11の第4実施形態を説明する。
具体的には、アクチュエータ26の下端には昇降リング54がネジ部を用いて連結されており、アクチュエータ26を作動させると昇降リング54が上下に移動するようになっている。昇降リング54は、上スピンドル14から径外側に距離をあけて配備されており、その下側には押圧棒55が取り付けられている。押圧棒55は、上下方向に沿った丸棒や角棒(四角棒状や六角棒状等)であって、昇降リング54の周方向に所定間隔をおいて複数本配置されている。押圧棒55は上端部が昇降リング54に固定されて昇降リング54と一体に上下移動自在とされており、下方へ垂設された押圧棒55の下端で上リム4を押圧できるようになっている。
本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、発明の本質を変更しない範囲で各部材の形状、構造、材質、組み合わせなどを適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、本発明の上リム交換装置11が下スピンドル16が上昇して上スピンドル14と連結され、この下スピンドル16の上昇位置でタイヤTの検査が行われるタイヤ試験機1に設けられたものを例示した。しかし、本発明の上リム交換装置11は、例えば上スピンドル14が下降して下スピンドル16と連結され、上スピンドル14の下降位置でタイヤTの検査が行われるタイヤ試験機1に設けることもできる。
例えば、第2実施形態では押圧部材51を先細り形状にしたものを例示したが、押圧部材51に代えて第4実施形態の押圧棒55を先細り形状に形成することもできる。また、第3実施形態で例示した被押圧面部53は、第3実施形態だけに限定されるものではない。例えば、第4実施形態の押圧棒55で押圧される上リム4に被押圧面部53を設けても良い。
2 搬送ローラ
3 フレーム
3a上部フレーム
3b下部フレーム
4 上リム
5 下リム
6 上スピンドルハウジング
7 下スピンドルハウジング
8 回転ドラム
9 上側の永久磁石
10 下側の永久磁石
11 上リム交換装置
12 下リム交換装置
13 駆動モータ
14 上スピンドル
15 係合部
16 下スピンドル
17 上側のフランジ部
18 上側の装着孔
20 下側のフランジ部
21 下側の装着孔
22 ドラム部
23 ドラム支持体
24 スライドレール
25 ブラケット
26 アクチュエータ
50 離脱手段
51 押圧部材
52 リム外周部
53 被押圧面部
54 昇降リング
55 押圧棒
T タイヤ
Claims (7)
- タイヤを挟持可能な上リム及び下リムと、これら上下の各リムをそれぞれの軸心を同軸にさせて保持する上スピンドル及び下スピンドルと、上スピンドルを前記軸心回りで回転自在に支持する上スピンドルハウジングを保持する上部フレームとを有するタイヤ検査装置に設けられて、前記上スピンドルに永久磁石で固定された上リムを交換するリム交換装置であって、
前記上スピンドルには、前記上リムを磁着する永久磁石が当該上スピンドルの軸心まわりに複数設けられており、
前記上スピンドルから径外側に離れた上リムの表面に接して該表面を押圧する構成とされ且つ前記永久磁石により磁着された上リムを前記上スピンドルから引き離す力を発生させるための離脱手段が前記上部フレームに固定されていることによって、上リムの表面を押圧する構成とされている当該離脱手段は、前記上スピンドルと一体に回転不能な構成とされていることを特徴とするタイヤ検査装置のリム交換装置。 - 前記離脱手段は、前記上部フレームに垂下状態で設けられて下向きに押圧力を発生するアクチュエータと、このアクチュエータの押圧力を用いて下端部で上リムを押圧する押圧部材と、を有しており、当該アクチュエータ及び押圧部材が前記上スピンドルと一体に回転不能な構成とされていることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ検査装置のリム交換装置。
- 前記離脱手段は、前記上スピンドルから径外側に距離をあけて配備されると共に前記上部フレームに垂下状態で設けられるブラケットを備えており、このブラケットの下部に前記アクチュエータが設けられていることを特徴とする請求項2に記載のタイヤ検査装置のリム交換装置。
- 前記押圧部材は、前記上スピンドルから径外側に距離をあけて配備されると共に前記アクチュエータによって昇降自在とされた昇降リングと、この昇降リングに対しその周方向に所定間隔をおいて複数配置されると共に前記昇降リングに固定された状態で下方へ垂設された押圧棒とを有していることを特徴とする請求項2または3に記載のタイヤ検査装置のリム交換装置。
- 前記押圧部材又は押圧棒の下端側が、先細り形状とされていることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のタイヤ検査装置のリム交換装置。
- 前記上リムが前記上スピンドル軸に磁着されており、この上リムは、前記タイヤのビード部を支持するリム外周部を有し、このリム外周部にその上面より突出する高さに形成されて前記アクチュエータによる押圧力を受ける被押圧面部が設けられていることを特徴とする請求項2〜5のいずれかに記載のタイヤ検査装置のリム交換装置。
- タイヤを挟持可能な上リム及び下リムと、これら上下の各リムをそれぞれの軸心が上下方向に一致する配置で保持する上スピンドル及び下スピンドルと、上スピンドルを前記軸心回りで回転自在に支持する上スピンドルハウジングを保持する上部フレームとを有するタイヤ検査装置で、前記上スピンドルの軸心まわりに複数設けられた永久磁石で固定された上リムを当該上スピンドルから引き離すに際しては、
前記上スピンドルから径外側に離れた上リムの表面に接して該表面を押圧する構成とされ且つ前記永久磁石により磁着された上リムを前記上スピンドルから引き離す力を発生させるための離脱手段を、前記上部フレームに固定することによって前記上スピンドルと一体に回転しないように設けておき、
上リムの表面を押圧する構成とされている当該離脱手段で、前記上スピンドルから径外側に離れた上リムの表面を下向きに押圧することにより、前記永久磁石により磁着された上リムを前記上スピンドルから引き離すことを特徴とするタイヤ検査装置のリム交換方法。
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