JP4504388B2 - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents

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Description

本発明は、霧化ユニットを備え、乾燥された衣類等の洗濯物にミストを供給して、衣類等に入ったシワを低減するドラム式洗濯乾燥機に関するものである。
従来、乾燥工程で、衣類等の洗濯物が入った回転ドラムを高速度で回転させ、乾燥させる間において、洗濯物が回転ドラムの内側壁などに張り付きながら乾燥されるため、乾燥された後の衣類等にシワが入るのが避けられず、このような衣類等をさらにハンガー等に架けて干す際にシワを伸ばすための手間を加えたり、さらにその後にアイロンがけを行ったりといったことが必要であった。
そこで、最近、微細な液滴からなるミストを発生する霧化ユニットを備え、衣類等の入った回転ドラムにミストを導入して、乾燥工程で衣類等に入った静電気やシワを低減する洗濯乾燥機や、衣類を収容する乾燥室にミストを導入して、衣類等を乾燥・脱臭する衣類乾燥機が開発されており、例えば、下記特許文献1、2に示されるような構成を有するものが知られている。
特許文献1に開示された洗濯乾燥機40では、図7(a)に示すように、筐体41内部に弾性的に吊支した外槽42と、外槽42内に回転自在に配設されて洗濯物を収容する内槽43と、内槽43内に温風を送風する送風手段44(循環用送風機)と、送風手段44により送風される空気を加熱する加熱手段45と、熱交換器を有し、送風手段44による温風を循環させる温風循環経路46とを備え、噴霧装置47が、温風循環経路46(温風供給路)の加熱手段45(ヒータ)を経た内槽43への温風供給口48近傍に設けられ、乾燥工程において温風循環経路内へミストを噴霧するよう構成されている。そして、乾燥
工程にて衣類を撹拌した際に発生する静電気を除去し、静電気による人体への不快感を解消するとともに、乾燥終了後の衣類のシワを低減することができるとされている。
また、特許文献2に開示された衣類乾燥機50では、図8に示すように、衣類を収納する乾燥室51と、この乾燥室51内に供給する温風を発生する温風発生機構(ブロア53、ヒータ54)や乾燥室3内に供給する電解ミストを発生する電解ミスト発生機構(エアポンプ55、電解ミスト発生器56)およびそれらの制御部57を備え、電解ミスト発生機構から発生した電解ミストを温風発生機構の加熱手段(ヒータ54)の後段(下流側)に供給して、加熱手段(ヒータ54)からの熱風と混合することにより電解ミストを高温化して乾燥室51に供給している。このような衣類乾燥機によれば、乾燥とともに脱臭を行うことができ、省スペース、低コスト化が可能で、長期間の使用による脱臭性能の低下も問題とならないとされている。
特開2003−311067号公報 特開2006−158585号公報
このような霧化ユニット(噴霧装置47、電解ミスト発生器56)を備える洗濯乾燥機や衣類乾燥機においては、霧化ユニットで発生するミストを衣類の置かれた場所にまで導き入れる際に、導入管路の管壁等にできるだけ衝突させることなく、すなわち、管壁等に凝結して損失されることなく、効率的に多くのミストを衣類の置かれた場所に送り込むことが重要である。そして、このようにして、ミストを衣類の置かれた場所に充満させ、衣類に付着させて効率的に湿らせながら、乾燥することにより、衣類等のシワを低減させることができる。
しかしながら、特許文献1に開示された洗濯乾燥機40では、送風手段44が加熱手段45の上流側で、噴霧装置47に対向するように配置されており、送風手段44で発生した温風が噴霧装置47に直接当たるように構成されている。したがって、噴霧装置47から噴霧されたミストの一部はそのまま内槽43内の衣類に達するものの、その他の大部分は温風循環経路46の内壁面46aに衝突し、多くが内壁面46aで凝縮して水滴となって損失された後、内槽43へ達することになる。また、粒径の小さなミストは、温風に当たると、気化してしまうことになり、内槽43に達することができない。この洗濯乾燥機40では、ミストが内壁面46aに衝突するときの破砕効果によりマイナスイオンが発生して静電気の除電効果を高めることができるとしているが、噴霧装置47から噴霧されたミストの大部分が途中で消失して内槽43内の衣類にまで届かず、衣類を湿らせて、シワを有効に低減するのは困難であるという問題があった。
さらに、この洗濯乾燥機40に用いられている噴霧装置47は、図7(a)に示すように、給水管に接続される入水口47aと、ミストを噴射する噴霧口47bとを有し、乾燥工程において温風循環経路46内へミストを噴霧するように構成されており、単に入水口47aから供給された水を内部機構により機械的にミスト状態にして噴霧口47bから噴射するものである。したがって、噴霧口47bから噴射されるミストは、粗大な液滴を主体とするものであり、浮遊性に劣るため、この洗濯乾燥機40では、ミストを内槽43内の隅々にまで十分充満させることができず、衣類全体を湿らせることができず、乾燥終了後に衣類全体にわたってシワを有効に低減することができないという問題があった。
また、特許文献2に開示された衣類乾燥機50では、電解ミスト発生器56が乾燥室5
1の下部に設けられた機械室52に配置され、電解ミスト発生器56から発生した電解ミストをヒータ54の下流側に供給して、ヒータ54からの熱風と混合することにより電解ミストを高温化した上で、ダクト室59から上方に向けて放出し、複数のスリットや孔が形成された吹き出し部51a(乾燥室51の底板)を通して吹き出して乾燥室51に供給している。このような構成においては、吹き出し部51aに複数のスリットや孔が形成されているとは言え、大部分のミストはスリットや孔の形成されていない底板の下面に衝突して、凝縮して水滴となって損失されることになる。したがって、このような衣類乾燥機50では、電解ミスト発生器56から発生したミストの大部分が途中で消失して、乾燥室51内の衣類にまで届かないため、衣類を湿らせて、シワを低減することまではできないという問題があった。さらに、このように水滴が形成されて湿気たダクト室59に熱風が供給されるため、湿気の多い熱風が乾燥室51にも導入され、多少の脱臭効果は期待できても、衣類を十分に乾燥させることはできなかった。
本発明は、以上のような課題に鑑みて為されたものであり、霧化ユニットで発生したミストを回転ドラム内に導入して充満させ、衣類表面を効果的に湿らせて、衣類に入ったシワを効果的に低減することができるドラム式洗濯乾燥機を提供することを目的としている。
請求項1に係る発明のドラム式洗濯乾燥機は、多数の透孔が形成され、洗濯物を収容して回転駆動される回転ドラムが水槽内に設けられ、該水槽内への給水、排水および前記回転ドラムの回転の制御により洗濯、すすぎ、脱水の各工程を実施するとともに、送風手段により前記水槽内の空気を除湿手段および加熱手段を備えた循環送風経路を通して循環させることにより洗濯物の乾燥工程を実施するドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路における前記送風手段の下流側の位置で前記循環送風経路から分岐して、前記循環送風経路の前記水槽に至る途中で前記循環送風経路に再接続されるバイパス風路と、該バイパス風路に接続され、前記バイパス風路にミストを供給し、かつ使用上限温度を有する霧化ユニットと、を備え、前記バイパス風路における前記循環送風経路との分岐位置から前記霧化ユニットとの接続位置に至る間の分岐細径管路の風路断面積を、前記循環送風経路の風路断面積よりも小さく設定し、前記送風手段により前記バイパス風路に空気が送給されると、前記霧化ユニットで発生したミストが、前記バイパス風路と前記循環送風経路を経由して前記水槽に落とし込まれ、前記回転ドラム内に導入されることを特徴とするものである。
請求項1の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、霧化ユニットで発生したミストを回転ドラム内に導入するため、霧化ユニットが、循環送風経路とは別に設けられたバイパス風路に接続され、霧化ユニットで発生したミストが、パイパス風路との接続位置からバイパス風路および循環送風経路を流れ、回転ドラム内に導入されることになる。したがって、霧化ユニットで発生したミストを、回転ドラム内に導入して充満させることができ、衣類表面を効果的に湿らせることができるとともに、このような状態の衣類を乾燥することにより、衣類に入ったシワを効果的に低減することができる。
請求項2の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路が、前記送風手段から前記水槽に至る途中で略鉛直方向から略水平方向に屈曲されて、その間に最上位位置が存在するように構成され、前記霧化ユニットが、前記循環送風経路における最上位位置よりも高い位置で前記パイパス風路に接続され、前記バイパス風路にミストを供給することを特徴とするものである。
請求項2の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、循環送風経路が、送風手段から水槽に至る途中で略鉛直方向から略水平方向に屈曲されて、その間に最上位位置が存在する
ように形成されており、霧化ユニットが、循環送風経路におけるこの最上位位置よりも高い位置でパイパス風路に接続されているため、霧化ユニットで発生したミストが、パイパス風路との接続位置からその自重により加速されるようにして、バイパス風路および循環送風経路を流れ落ち、水槽に落とし込まれ、回転ドラム内に導入されることになる。
請求項3の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1または2に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路の下流端部が、前記バイパス風路との接続位置より下位位置で、前記水槽の背面に設けられた導風口に接続され、前記霧化ユニットで発生したミストが、前記循環送風経路から該導風口を介して前記水槽に落とし込まれ、前記回転ドラム内に導入されることを特徴とするものである。
請求項3の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、導風口が水槽の背面に設けられているため、洗濯乾燥機筐体内の後方空間を利用して、霧化ユニットとの距離を比較的短く設定することができ、また、導風口が循環送風経路とバイパス風路との接続位置より下位に位置するため、霧化ユニットで発生したミストが、パイパス風路との接続位置からその自重により加速されるようにして、バイパス風路および循環送風経路を流れ落ち、この導風口を介して円滑に水槽に落とし込まれ、回転ドラム内に導入されることになる。
請求項4の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記バイパス風路において、前記循環送風経路との分岐位置から前記霧化ユニットとの接続位置に至る間の風路断面積が、前記霧化ユニットとの接続位置から前記循環送風経路への再接続位置に至る間の風路断面積よりも小さく設定されていることを特徴とするものである。
請求項4の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、乾燥空気送風管路に加熱された乾燥空気を送給するときに、乾燥空気送風管路の再接続位置からバイパス風路への圧力損失を増大させ、乾燥空気送風管路の再接続位置からバイパス風路側に加熱された乾燥空気が逆流するのを有効に防止することができる。
請求項5の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記バイパス風路において、前記循環送風経路との分岐位置から前記バイパス風路側に入った位置に逆流防止手段が設けられていることを特徴とするものである。
請求項5の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、乾燥空気送風管路に加熱された乾燥空気を送給するときに、乾燥空気送風管路の再接続位置からバイパス風路側に加熱された乾燥空気が逆流するのを有効に防止することができる。
請求項6の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1〜5のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路における前記バイパス風路との分岐位置と再接続位置との間に、風路切替手段を備え、該風路切替手段が、前記送風手段から送給される空気の風量に応じて作動して、該空気の風量が所定の風量値以下である場合には前記バイパス路に空気を送給し、該空気の風量が所定の風量値を超える場合には前記循環送風経路に空気を送給することを特徴とするものである。
請求項6の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、風路切替手段は、送風手段から送給される空気の風量がある所定の風量値を超える場合には、空気を循環送風経路を経由して回転ドラムに送給することにより、通常の乾燥工程を行うことができる。また、空気の風量がある所定の風量値以下である場合には、空気をバイパス風路に導入し、バイパス風路の途中で霧化ユニットで発生したミストをこの空気流中に混合拡散して、回転ドラムに
送給することにより、シワ低減効果を目的とした工程を行うことができる。このように、風路切替手段は、送風手段から送給される空気の風量に応じて、その送給される先の風路を切り替えることができ、簡単な構成で容易に、しかも速やかに通常の乾燥工程とシワ低減効果を目的とした工程との切替に対応することができる。
請求項7の発明に係るドラム式洗濯乾燥機は、請求項1〜6のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機において、前記霧化ユニットが、洗濯乾燥機筐体の適所に固定され、前記バイパス風路における前記霧化ユニットとの接続位置から前記循環送風経路への再接続位置に至る間の管路が、可撓性を有する風路部材により構成されていることを特徴とするものである。
請求項7の発明に係るドラム式洗濯乾燥機によれば、霧化ユニットとの接続位置から循環送風経路への再接続位置に至る間のバイパス風路が可撓性を有することにより、回転ドラムの回転時あるいはその始動・停止時において水槽が振動を受けても、この間のバイパス風路で振動を吸収して、洗濯乾燥機筐体に固定された霧化ユニットにまでその振動が伝達されるのを防止することができる。これにより、霧化ユニットは、回転ドラムの回転あるいはその始動・停止に伴う振動の影響を受けることなく、特性変動や性能劣化、故障等を引き起こすことがなくなる。
本発明によれば、霧化ユニットで発生したミストを、回転ドラム内に導入して充満させることができ、衣類表面を効果的に湿らせることができる。そして、このような状態の衣類を乾燥することにより、衣類に入ったシワを効果的に低減することができる。
本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の構造を説明するための側面断面図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の循環送風経路および霧化ユニットの配置を説明するための筐体背面側から見た斜視図である。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の循環送風経路とバイパス風路、霧化ユニットとの接続を説明するための筐体背面側から見た一部を切り欠いて示す断面図であり、風路切替手段により風路が循環送風経路側に切り替えられた状態を示す。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の循環送風経路とバイパス風路、霧化ユニットとの接続を説明するための筐体背面側から見た一部を切り欠いて示す断面図であり、風路切替手段により風路がバイパス風路側に切り替えられた状態を示す。 本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の霧化ユニットの構造を説明するための(a)は側面断面図であり、(b)は背面断面図である。 本発明の別の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の霧化ユニットの構造を説明するための背面断面図である。 (a)は従来の霧化ユニットを備える洗濯乾燥機の構造を説明するための断面図であり、(b)はその霧化ユニットの構造を説明するための断面図である。 従来の霧化ユニットを備える衣類乾燥機の構造を説明するための断面図である。
以下、本発明のドラム式洗濯乾燥機に係る最良の実施の形態について、図面に基づき説明する。なお、下記に開示される実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の技術的範囲は、実施の形態で開示された内容ではなく、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれると解されるべきである。
まず、本発明の実施の形態に係る霧化ユニットを備えたドラム式洗濯乾燥機の構造・動作について、図1〜図3に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の構造を説明するための側面断面図であり、図2は、ドラム式洗濯乾燥機の循環送風経路および霧化ユニットの配置を説明するための筐体背面側から見た斜視図である。また、図3および図4は、ドラム式洗濯乾燥機の循環送風経路とバイパス風路、霧化ユニットとの接続を説明するための筐体背面側から見た一部を切り欠いて示す断面図であり、図3は風路切替手段により風路が循環送風経路側に切り替えられた状態を示し、図4は風路切替手段により風路がバイパス風路側に切り替えられた状態を示す。
まず、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機1は、洗濯乾燥機筐体2内に図示しないサスペンション構造によって水槽3が宙吊り状態に配設され、水槽3内に有底円筒形に形成された回転ドラム4がその軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設されている。水槽3の正面側には回転ドラム4の開口端に通じる衣類出入口が形成され、洗濯乾燥機筐体2の正面側に形成された上向き傾斜面に設けられた開口部を開閉可能に閉じる扉5を開くことにより、衣類出入口を通じて回転ドラム4内に対して洗濯物を出し入れすることができる。扉5が上向き傾斜面に設けられているため、洗濯物を出し入れする作業を、腰を屈めることなく実施でき、一般には横向きにある開口部から洗濯物を出し入れするドラム式洗濯機の作業性の悪さが改善されている。
回転ドラム4には、その周壁4aおよび底壁4bに水槽3内に通じる多数の透孔4cが形成されるととともに、その底壁4bには、水槽3に形成された導風口18に対向する円周方向に沿った複数位置に底面開口(図示せず)が形成されており、さらに、周壁4a内面の複数位置に攪拌突起4dが設けられている。この回転ドラム4は、水槽3の背面側に取り付けられたモータ6によって正転および逆転方向に回転駆動される。また、水槽3には、給水管路7および排水管路8が配管接続され、図示しない給水弁および排水弁の制御によって水槽3内への給水および水槽3内からの排水がなされる。
扉5を開いて開口部から回転ドラム4内に洗濯物および洗剤を投入して、ドラム式洗濯乾燥機1の運転を開始すると、水槽3内には給水管路7から所定量の注水がなされ、モータ6により回転ドラム4が回転駆動されて洗濯工程が開始される。回転ドラム4の回転により、回転ドラム4内に収容された洗濯物は回転ドラム4の内周壁に設けられた攪拌突起によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する攪拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで洗濯がなされる。
所要の洗濯時間が経過した後、汚れた洗濯液は排水管路8から排出され、回転ドラム4を高速で回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた洗濯液を脱水し、その後、水槽3内に給水管路7から給水してすすぎ・脱水工程が実施される。このすすぎ・脱水工程においても、回転ドラム4内に収容された洗濯物は、回転ドラム4の回転により攪拌突起により持ち上げられて落下する攪拌動作が繰り返され、すすぎ洗いが実施される。そして、すすぎ洗いを実施した後、再度、回転ドラム4を高速で回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた水を脱水して、すすぎ・脱水工程を終了する。
このドラム式洗濯乾燥機1には、回転ドラム4内に収容した洗濯物を乾燥する機能が設けられ、水槽3内の空気を排気して除湿し、加熱した乾燥空気を再び水槽3内に送風する循環送風経路9が設けられている。この循環送風経路9の途中には、洗濯乾燥機筐体2内の下位の位置に、蒸発器10などの除湿手段、凝縮器11などの加熱手段および送風ファン12などの送風手段が設けられている。循環送風経路9は、水槽3から送風ファン12に至る間の循環空気導入管路13と、送風ファン12から水槽3に至る間の乾燥空気送風管路14とで構成されており、乾燥空気送風管路14に平行して、乾燥空気送風管路14
から分岐して再び乾燥空気送風管路14に接続されるバイパス風路20が設けられ、バイパス風路20における上位位置に霧化ユニット30が設けられている。また、乾燥空気送風管路14のバイパス風路20との分岐位置の下流側に、送風ファン12により送り出された乾燥空気の風路を、乾燥空気送風管路14またはバイパス風路20に切り替える風路切替手段としてのパッシブダンパー23(風路切替手段)が設けられている。
送風ファン12を高速で回転駆動することにより、循環送風経路9に空気の流れが発生して、そのときの空気の量(風量)は所定の風量値以上となる。このとき、パッシブダンパー23は、その空気の流れにより跳ね上げられて、開状態となる。したがって、循環送風経路9に発生した空気の流れは、水槽3および回転ドラム4内に流入するとともに、洗濯物を収容した回転ドラム4内の湿気た空気は、周壁4aに設けられた透孔4cを通じて水槽3から送風ファン12側への循環空気導入管路13に排気され、送風ファン12の上流に位置する蒸発器10により水分を結露させて除湿されるとともに、凝縮器11との熱交換により加熱されることにより、高温の乾燥空気とされる。
この加熱された乾燥空気は、送風ファン12から水槽3への乾燥空気送風管路14に送り出されて、水槽3に設けられた導風口18を介して水槽3内に送り込まれる。水槽3内に送り込まれた高温の乾燥空気は、回転ドラム4の底壁4bに設けられた底面開口および透孔4cを通じて回転ドラム4内に導入され、衣類などの洗濯物の間を流通し、乾燥させながら、湿った空気となって周壁4aに設けられた透孔4cから水槽3へと抜け、再度、循環空気導入管路13へと導入される。このような循環送風経路9(循環空気導入管路13、乾燥空気送風管路14)での空気の循環により乾燥工程が実施される。
ここで、本実施の形態に係るドラム式選択乾燥機1には、後述する霧化ユニット30および、送風ファン12を回転駆動して乾いた衣類のシワをのばして低減させることを目的とした「シワのばしコース」が設けられている。この「シワのばしコース」においては、蒸発器10および凝縮器11を停止させるとともに、送風ファン12を低速で回転駆動して、循環送風経路9に送り出す空気の量(風量)を所定の風量値未満まで低下させることにより、乾燥空気送風管路14の途中に設けられたパッシブダンパー23を閉状態とし、空気の流通経路をパイパス風路20に切り替える。と同時に、霧化ユニット30を起動させ、霧化ユニット30で微細な液滴からなるミスト25を発生させ、このミスト25をバイパス風路20を流通する空気に混入して、ミスト25の混じった空気にしてバイパス風路20を経由して水槽3に送り込み、回転ドラム4内に導入する。このようにして、回転ドラム4内の隅々にまでミスト25を充満させることにより、衣類表面を湿らせて、乾燥状態にある衣類のシワを低減させるシワ低減効果を持たせた工程が実行される。さらに、その後、霧化ユニット30を停止させ、送風ファン12を高速で回転駆動させてパッシブダンパー23を開放させるとともに、蒸発器10および凝縮器11を動作させて、通常の乾燥運転を実施して、衣類を乾燥させながらその衣類のシワをのばすことができる。
また、上記の「シワのばしコース」においては、上記のようにミスト25でシワを低減することが可能であるとともに、さらに以下の原理により脱臭効果も期待できるものである。通常、臭いは、臭い成分が分子として衣類表面に付着している。例えば、タバコ、焼肉の臭いなどがそうであるが、この臭い分子にミスト25がぶつかることで、臭い分子を水の分子自身に溶かし込む作用により、衣類から脱離させる。そして、このようなミスト処理後に、乾燥運転を行い、臭い成分が溶解している水を高温低湿な空気により蒸発させることで、臭い分子が衣類に再付着することを防止し、脱臭することが可能となる。
乾燥空気送風管路14は、洗濯乾燥機筐体2内の後方(水槽3の背面側)の空間において、上流側から順に、下部管路15、可撓ダクト16および上部管路17をもって構成されており、上部管路17の下流端の下方に連通口17aが開口され、この連通口17aが
水槽3の背面上部に設けられた導風口18に接続されている。上部管路17は、その下方部分においては筐体2の中央寄りに傾斜(略鉛直方向)して立ち上げられ、途中で略90°屈曲されて、その上方部分においては水槽3の導風口18に向けて下方に傾斜(略水平方向)している。蒸発器10で除湿され、凝縮器11で加熱された乾燥空気は、乾燥空気送風管路14を経由して、導風口18から水槽3およびその内部に位置する回転ドラム4に送り込まれる。
上部管路17の屈曲された部分(屈曲部)から下流側にかけて(導出口17aの上流側端面がかかる位置まで)、上部管路17を上下に仕切る隔壁17bが設けられ、そして、この隔壁17bで仕切られた上方側の屈曲部に後述のミスト導出ダクト22の再接続部22aが接続されている。このように、ミスト導出ダクト22の再接続部22aが乾燥空気送風管路14における最上位の位置に接続されている。霧化ユニットで発生したミスト25は、この再接続部22aから隔壁17bで仕切られた上方の風路を経由して上部管路17(乾燥空気送風管路14)に導入され、導風口18から水槽3およびその内部に位置する回転ドラム4に送り込まれる。
可撓ダクト16は、可撓性を有する管材を用いて構成され、回転ドラム3の回転あるいは始動・停止に伴う下部管路15の振動が送風ファン12側に伝達されるのを防止している。
バイパス風路20は、この乾燥空気送風管路14における送風ファン12の下流側の位置で乾燥空気送風管路14から分岐される分岐細径管路21と、乾燥空気送風管路14の水槽3に至る途中で乾燥空気送風管路14に再接続されるミスト導出ダクト22で構成されており、霧化ユニット30は、このバイパス風路20の分岐細径管路21とミスト導出ダクト22との間に接続されている。
ミスト導出ダクト22は、可撓性を有する管材を用いて構成されている。ミスト導出ダクト22が可撓性を有することにより、回転ドラム4の回転時あるいはその始動・停止時において水槽3が振動を受けても、ミスト導出ダクト22で振動を吸収して、洗濯乾燥機筐体2に固定された霧化ユニット30にまでその振動が伝達されるのを防止している。
また、分岐細径管路21は、その上流端に位置する分岐部21aで乾燥空気送風管路14の下部管路15に接続される小径の管材を用いて構成されており、その風路断面積がミスト導出ダクト22の風路断面積よりも小さく設定されている。乾燥工程において、乾燥空気送風管路14に加熱された乾燥空気を送給するときに、乾燥空気送風管路14の再接続部22aからバイパス風路20への圧力損失を増大させ、乾燥空気送風管路14の再接続部22aからバイパス風路20側に加熱された乾燥空気が逆流するのを有効に防止することができる。
さらに、上記したように、乾燥空気送風管路14におけるバイパス風路20との分岐部21aと再接続部22aとの間の管路内部に、風路切替手段としてのパッシブダンパー23が設けられている。パッシブダンパー23は、バタフライ弁形式の簡単な構造を有するものであり、送風ファン12(上流)側から乾燥空気送風管路14に送給されようとする空気の風量(風圧)に応じて開閉して、空気の風量(風圧)が所定の風量(風圧)値以下であるときには閉じて、バイパス経路20に空気を送給するとともに、所定の風量(風圧)値を超えたときには開いて、乾燥空気送風管路14に空気を送給する。
本実施の形態において、通常の乾燥工程では、送風ファン12を回転速度5800rpmで回転させ、乾燥空気送風管路14に2.2m3 /minの風量の乾燥空気が送り込まれるが、このときにはパッシブダンパー23を開いた状態が維持され、乾燥空気は乾燥空
気送風管路14を経由して水槽(回転ドラム)内に送給される。一方、ミストの混じった空気によりシワ低減効果を持たせた「シワのばしコース」では、送風ファン12を回転速度2500rpm以下で回転させ、乾燥空気送風管路14に0.75m3 /min以下の風量の空気が送り込まれるが、このときにはパッシブダンパー23を閉じた状態が維持され、空気はバイパス風路20を経由して水槽(回転ドラム)内に送給される。このため、パッシブダンパー23では、上記の所定の風量値として1〜1.5m3 /minの値が設定されている。そして、パッシブダンパー23は、この風量値に応じて、空気の風路を、通常の乾燥工程では乾燥空気送風管路14に、シワ低減効果を持たせた「シワのばしコース」ではバイパス風路20に簡単に、かつ速やかに切り替えることができる。このように、風路切替手段の一例としてのパッシブダンパー23は、送風ファン12から送給される空気の風量に応じて、その送給される先の風路を切り替えることができ、簡単な構成で容易に、しかも速やかに通常の乾燥工程とシワ低減効果を持たせた「シワのばしコース」との切り替えに対応することができる。
次に、本発明に係る霧化ユニットの構成について、図5および前掲の図面に基づき詳細に説明する。図5は、本発明の実施の形態に係るドラム式洗濯乾燥機の霧化ユニットの構造を説明するための(a)は側面断面図であり、(b)はその背面断面図である。
霧化ユニット30は、乾燥空気送風管路14(上部管路17)の最上位に位置する屈曲部より上方の位置に配設され、洗濯乾燥機筐体2の適所に固定されている。霧化ユニット30は、ミスト発生源としての水26を貯留する水溜め容器31と、水溜め容器31の底壁31aに密着させて配置され、水溜め容器31に貯留された水26に対して超音波振動を加える超音波振動子32と、水溜め容器31に水26を注入する注水装置33と、水溜め容器31内の水温を測定する水温センサ35と、を備えて構成されている。
水溜め容器31は、ミスト発生源としての水26を貯留する略直方体状の容器であり、水槽3寄りの側壁31bがその上部において水槽3側に拡幅されて空気導入部31cが形成されており、水溜め容器31の上部が蓋板31dで密閉されている。
この空気導入部31cの下面に設けられた空気導入口31eに、下方からバイパス風路20の分岐細径管路21の下流端が接続されて、分岐細径管路21を経て送給された空気が空気導入口31e、空気導入部31cを介して水溜め容器31内に導入される。また、水溜め容器31の水槽3寄りの側壁31bにミスト導出口31fが形成されており、バイパス風路20のミスト導出ダクト22の上流端が接続されている。
そして、水溜め容器31が、洗濯乾燥機筐体2内の背面側の上方であって、乾燥空気送風管路14が配設される側の筐体2の側板パネルに密着して固定され、霧化ユニットで発生したミストをバイパス風路20(ミスト導出ダクト22)に送り出すミスト導出ダクト22とのミスト導出口31fが、バイパス風路20の上位位置であって、しかも、乾燥空気送風管路14の最上位位置にある屈曲部および再接続部22aよりも高い位置に位置するように配設されている。
また、水溜め容器31の水槽寄りの側壁31bには、注水装置33から水26を注入する注水口31gが設けられ、さらに、底壁31aには、注入された水26をオーバーフローさせ、一定の水位に保つ堰31hが立設されている。なお、この堰31hからオーバーフローした水26は、側壁31bの下位部分に設けられた排水口31iから排出され、この排水口31iに接続された排水経路(図示せず)を介し、排水管路8を経由して機外に排出される。
超音波振動子32は、超音波振動を発生させる圧電素子の振動面32aを水溜め容器3
1の底壁31aに密着させて配置されており、圧電素子を作動させることにより、超音波発信方向32b(振動面32aに垂直な方向)に超音波振動が伝達されて水溜め容器31内に液柱27が形成される。この液柱27の形成に伴い、水溜め容器31内には液柱27に沿って上昇し、側壁31b内面に沿って下降および上昇する、水26および空気の対流が発生する。それとともに、この液柱27を通して伝達された超音波振動が水26の表面を微細に振動させ、液柱27の先端付近の表面張力を弱めて、液柱27の微細な振動に応じた微細な液滴であるミスト25(霧)を発生させ、このミスト25は、前記した水26の対流運動に押し出されるようにして超音波発信方向32bに向けて放出され、水26および空気の対流に従って側壁31b内面に沿って下降および上昇し、その後、貯留された水26の表面および側壁31b内面に沿ってミスト導出口31fおよびミスト導出ダクト22を介して上部管路17に放出される。超音波振動子32の超音波発信方向32bは、鉛直方向からミスト導出口31fに対して遠ざかる方向に向けて傾斜させており、空気が空気導入部31cから水溜め容器31内に導入され、さらにミスト導出口31fから導出される際に、その空気の流れを余り乱さない位置でミスト25を発生させるように配慮されている。
注水装置33は、洗濯乾燥機筐体2内の上部に配置されて、水溜め容器31においてミスト25発生により消費された水26を補給するためのものであり、注水装置33の下方に設けられた給水口33aと水溜め容器31の注水口31gとの間は注水ホース34によって接続され、その間の適所に開閉弁(図示せず)を備えている。注水装置33は、霧化ユニット30を起動させた最初の段階で、開閉弁を開いて、注水装置33の給水口33aから注水ホース34を介して水26を送給する。この起動初期における注水動作は、休止中に蒸発等により減った水溜め容器31内の水26を補充し、常に一定水位の状態下で霧化ユニット30を運転するためのものである。
水温センサ35は、サーミスタ等を用いて構成され、水溜め容器31内の水温を測定するものである。水温センサ35により測定された水温が超音波振動子32の使用上限温度を超えた場合には、注水装置33から水26を補給して、水温を下げ、常に水溜め容器31内の水温が超音波振動子32の使用上限温度を超えないようにする。
本実施の形態において、乾燥空気送風管路14は、上述したように屈曲部において最上位位置が存在するように形成されているが、霧化ユニット30が、乾燥空気送風管路14におけるこの最上位位置(屈曲部、再接続部22a)よりも高い位置で、側壁31bに設けられたミスト導出口31fでパイパス風路20(ミスト導出ダクト22)に接続されている。このため、霧化ユニット30で発生したミスト25は、ミスト導出口31fからパイパス風路20に導入され、空気流に乗り、ミスト導出ダクト22および上部管路17の隔壁17bで仕切られた上方の風路を経由して乾燥空気送風管路14を流れ落ち、導風口18を介して水槽3に落とし込まれ、回転ドラム4内に導入されることになる。
しかも、導風口18が水槽3の背面(本実施の形態では背面の上部位置)に設けられているため、洗濯乾燥機筐体2内の後方空間を利用して、霧化ユニット30との距離を比較的短く設定することができ、また、導風口18が乾燥空気送風管路14とバイパス風路20との再接続部22aより下位に位置するため、霧化ユニット30で発生したミスト25が、ミスト導出口31fからその自重により加速されるようにして、ミスト導出ダクト22および乾燥空気送風管路14を流れ落ちることになる。
また、送風ファン12が洗濯乾燥機筐体2内の下位の位置に配置され、この送風ファン12からバイパス風路20に空気が送り込まれるので、ミスト25が導入される霧化ユニット30のミスト導出口31fでは、送風ファン12からの風圧(動圧)の影響を受けることなく、ミスト25が空気流中に導き入れられることになる。
さらに、本実施の形態においては、水溜め容器31のミスト導出ダクト22に繋がるミスト導出口31f近辺に複数の整流フィン36(整流手段)を設けている。整流フィン36は、ミスト導出口31fから水溜め容器31側に入った位置で水溜め容器31を水平に横断する板状の部材により構成され、水溜め容器31内で発生したミスト25をミスト導出ダクト22の中心方向に向けて整流(方向転換)するためのものであり、複数の整流フィン36はそれぞれミスト導出ダクト22の中心方向に向けて傾斜して水溜め容器31の側壁31bに取り付けられている。このように、超音波振動子32の超音波発信方向32bを鉛直方向からミスト導出口31fから遠ざかる方向に向けて傾斜させ、さらに、このミスト導出口31f周辺に整流フィン36を設けることにより、水溜め容器31内で発生してミスト導出口31fからバイパス風路20に導入されるミスト25が、ミスト導出ダクト22を流通する空気流に向けて送り込まれ、さらに、この空気流内で均一に混合拡散された状態で、空気流に乗ってミスト導出ダクト22から乾燥空気送風管路14に送り出され、水槽3に落とし込まれ、さらに回転ドラム4内に導入されることになる。
霧化ユニット30により発生するミスト25は、その粒径により浮遊性や表面張力(濡れ性)などの特性が異なる。すなわち、粒径10μm未満の超微細ミストは、ドライミストとも呼ばれ、極めて微細であるため、表面張力が高く、浮遊性が高いが、物に付着したときの濡れ性が低いといった特徴を有している。粒径10〜50μmの微細ミストは、ウェットミストとも呼ばれ、上記のドライミストと比較して粒子径が相対的に大きいため、表面張力が弱く、物に付着したときの濡れ性が高いといった特徴を有している。粒径50μmを越える比較的粗大なミストは、水滴に近い性質を持っている。
そして、本実施の形態においては、霧化ユニット30で発生したミスト25は、ミスト導出ダクトへのミスト導出口31fから再接続部22a、さらに導風口18まで移動する間にミスト導出ダクト22や乾燥空気送風管路14の管壁などに衝突したり、あるいは、互いに凝集したりして、次第に粗大ミストやウェットミストも脱落分離され、ドライミストがその存在比率を増していく。そして、浮遊性の高いドライミストを主体とする状態で回転ドラム4内に導入される。ここで、ドライミストを主体とする状態のミスト25とは、ドライミストが体積存在率で全体の50%を超える状態であり、レーザ回折散乱法による測定装置で測定されミスト25の粒度分布において、平均粒径(メディアン径D50 )が10μm以下である状態を意味する。
「シワのばしコース」において、このようなドライミストを主体とするミスト25を回転ドラム4内に導入する際に、送風ファン12を2500rpm以下の回転速度(通常の乾燥工程における定格の回転速度の1/5〜1/2)で回転させ、このような比較的弱い風量でバイパス風路20に空気を流通させることにより、浮遊性の高いドライミストを主体とするミスト25を強制的にミスト導出ダクト22、上部管路17を経由して導風口18から回転ドラム4内に押し込むことができる。さらに、この状態で回転ドラム4を45rpm程度の回転速度で静かに回転させることにより、浮遊性の高いドライミストを主体とするミスト25を回転ドラム4内の隅々にまで充満させることができ、回転ドラム4内にある衣類は乾燥し、かつ温度が低い状態にあるので、ミストを衣類表面に凝縮させて、衣類全体を効果的に湿らせることができる。そして、このような状態の衣類を乾燥することにより、衣類に入ったシワを効果的に低減することができる。
(上記実施の形態における変形例)
上記の実施の形態では、水溜め容器31内に堰31dを設け、霧化ユニット30を起動させる最初の段階で、注水装置33から水溜め容器31に水26を注入して、堰31dからオーバーフローさせる動作を自動的に行うように構成していたが、図6に示すように、圧力検知式等の水位センサ37を水溜め容器31の底壁31aもしくはその周辺部に設け
、堰31dを無くしても良い。そして、この水位センサ37により測定された水位が、水溜め容器31の底壁31aから所定水位(例えば、20mm)未満であるときに、注水装置33から水溜め容器31に水26を注入するように構成すれば良い。これにより、霧化ユニット30を起動させる最初の段階で注水装置33から水溜め容器31に自動的に注水する動作を行うことなく、過度に水位が低下している場合にだけ注水動作を実行することにより、水溜め容器31内の水位を所定水位以上に保って、超音波振動子32が劣化しやすくなるのを防止することができる。
また、上記の実施の形態では、分岐細径管路21の風路断面積をミスト導出ダクト22の風路断面積よりも小さく設定し、乾燥空気送風管路14に加熱された乾燥空気を送給するときに、乾燥空気送風管路14の再接続部22aからバイパス風路20側に空気が逆流するのを防止したが、これに代えて、乾燥空気送風管路14の再接続部22aからバイパス風路20側に入った部分に逆止弁などからなる逆流防止手段を設けてもよい。この逆流防止手段によっても、容易に再接続部22aからバイパス風路20側への空気の逆流を防止することができる。
さらに、上記の実施の形態では、霧化ユニット30を洗濯乾燥機筐体2の適所に固定し、バイパス風路20におけるミスト導出ダクト22を可撓性を有する管材により構成していたが、霧化ユニット30を水槽3側の適所に固定しても良い。この場合、必ずしも、バイパス風路20における霧化ユニット30との接続部21aから乾燥空気送風管路14への再接続位部22aに至る間の管路を可撓性を有する管材(ミスト導出ダクト22など)で構成しなくてもよい。
なお、上記の実施の形態では、霧化ユニット30内のミスト発生源として水26を用いた例を説明したが、用途に応じて、Agイオン電解液、洗剤液、消臭液、除菌液等を用いてもよく、それぞれの液剤(ミスト発生源)に対応した効果を得ることができる。
上記の実施の形態では、回転ドラムを傾斜配置したドラム式洗濯乾燥機を例にとって、本発明の技術的内容を説明したが、回転ドラムを水平方向に配した(回転ドラムの軸心を鉛直方向に配した)洗濯機にも本発明の技術的内容を適用することができ、また、乾燥機を伴わない洗濯機にも適用することができる。
1 ドラム式洗濯乾燥機
2 洗濯乾燥機筐体
3 水槽
4 回転ドラム
9 循環送風経路
10 蒸発器(除湿手段)
11 凝縮器(加熱手段)
12 送風ファン(送風手段)
18 導風口
20 バイパス風路
25 ミスト
26 水(液体)
30 霧化ユニット
31 水溜め容器
31e 接続口
32 超音波振動子
33 注水装置
34 注水ホース
35 水温センサ
36 整流フィン

Claims (7)

  1. 多数の透孔が形成され、洗濯物を収容して回転駆動される回転ドラムが水槽内に設けられ、該水槽内への給水、排水および前記回転ドラムの回転の制御により洗濯、すすぎ、脱水の各工程を実施するとともに、送風手段により前記水槽内の空気を除湿手段および加熱手段を備えた循環送風経路を通して循環させることにより洗濯物の乾燥工程を実施するドラム式洗濯乾燥機において、
    前記循環送風経路における前記送風手段の下流側の位置で前記循環送風経路から分岐して、前記循環送風経路の前記水槽に至る途中で前記循環送風経路に再接続されるバイパス風路と、
    該バイパス風路に接続され、前記バイパス風路にミストを供給し、かつ使用上限温度を有する霧化ユニットと、を備え、
    前記バイパス風路における前記循環送風経路との分岐位置から前記霧化ユニットとの接続位置に至る間の分岐細径管路の風路断面積を、前記循環送風経路の風路断面積よりも小さく設定し、
    前記送風手段により前記バイパス風路に空気が送給されると、前記霧化ユニットで発生したミストが、前記バイパス風路と前記循環送風経路を経由して前記水槽に落とし込まれ、前記回転ドラム内に導入されることを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  2. 前記循環送風経路が、前記送風手段から前記水槽に至る途中で略鉛直方向から略水平方向に屈曲されて、その間に最上位位置が存在するように構成され、前記霧化ユニットが、前記循環送風経路における最上位位置よりも高い位置で前記パイパス風路に接続され、前記バイパス風路にミストを供給することを特徴とする請求項1に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  3. 前記循環送風経路の下流端部が、前記バイパス風路との接続位置より下位位置で、前記水槽の背面に設けられた導風口に接続され、前記霧化ユニットで発生したミストが、前記循環送風経路から該導風口を介して前記水槽に落とし込まれ、前記回転ドラム内に導入されることを特徴とする請求項1または2に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  4. 前記バイパス風路において、前記循環送風経路との分岐位置から前記霧化ユニットとの
    接続位置に至る間の風路断面積が、前記霧化ユニットとの接続位置から前記循環送風経路への再接続位置に至る間の風路断面積よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  5. 前記バイパス風路において、前記循環送風経路との分岐位置から前記バイパス風路側に入った位置に逆流防止手段が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  6. 前記循環送風経路における前記バイパス風路との分岐位置と再接続位置との間に、風路切替手段を備え、該風路切替手段が、前記送風手段から送給される空気の風量に応じて作動して、該空気の風量が所定の風量値以下である場合には前記バイパス路に空気を送給し、該空気の風量が所定の風量値を超える場合には前記循環送風経路に空気を送給することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機。
  7. 前記霧化ユニットが、洗濯乾燥機筐体の適所に固定され、前記バイパス風路における前記霧化ユニットとの接続位置から前記循環送風経路への再接続位置に至る間の管路が、可撓性を有する風路部材により構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のドラム式洗濯乾燥機。
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