JP2006314840A - ドラム式洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 乾燥した温風を効率よく生成する空気の加熱構造を備えた洗濯物の乾燥機能を設けたドラム式洗濯乾燥機を提供する。
【解決手段】 送風ファン15の回転駆動により水槽3内から排気した空気を除湿管路16で除湿した後、送風管路18から加熱管路19に送りヒータ20で加熱した温風を送風口22から内装3内に送風する循環送風経路の形成により洗濯物を乾燥させる。加熱管路19は耐熱性且つ難燃性の樹脂により形成されているのでヒータ20の熱が外部放散されることが少なく、ヒータ20による乾燥空気の加熱を効率よく行うことができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、水槽内に水平方向もしくは水平方向から傾斜した方向に回転自在に支持された回転ドラム内で洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の各工程を行うドラム式洗濯乾燥機に関するものである。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、水及び空気を通過させる多数の透孔が周面に形成された有底円筒形の回転ドラムを水平方向もしくは水平方向から傾斜した方向にして水槽内に配設し、回転ドラムを回転駆動できるように構成される。前記水槽には、その正面側に扉によって開閉可能に衣類出入口が形成されており、衣類出入口から回転ドラム内に洗濯物を投入して水槽内への注水及び排水、回転ドラムの回転を制御することにより洗濯、すすぎ、脱水の各工程を行うことができる。更に、水槽内の空気を排気して除湿部及び加熱部を通して再び水槽内に戻す循環送風経路を形成することにより、回転ドラム内に収容した洗濯物を乾燥させる乾燥工程を行うことができ、前記洗濯、すすぎ、脱水の各工程に加えて乾燥工程も可能なドラム式洗濯乾燥機に構成することができる。
このようなドラム式洗濯乾燥機として、前記乾燥工程を円滑に実施するための構成について多数の提案がなされており、例えば、特許文献1に示す構成が知られている。
特開平11−333185号公報(第3〜5頁、図1)
脱水後の洗濯物のように濡れた状態にある洗濯物を効率よく乾燥させるには、所要温度に加熱した乾燥した空気を回転ドラム内に送風する必要があり、水槽内から排気した空気に含まれる水分を除湿部において除湿した後、加熱部のヒータによって所要温度に加熱して水槽内に送風する。
循環送風経路は水槽内に連通しているため、洗濯やすすぎの工程においては水や泡などが空気流路に侵入する状態があり、侵入した水や泡などが循環送風経路を構成する送風ファンなどの構成要素に流れ込まない管路構造が要求され、何らかの異常によって水や泡などが異常侵入した場合には、洗濯乾燥機の動作を停止する必要がある。
本発明が目的とするところは、洗濯やすすぎの工程においては水や泡などが空気流路に侵入する状態があり、水や泡などが循環送風経路を構成する送風ファン等の構成要素に流れ込みにくい管路構造を備えるとともに、何らかの異常によって水や泡などが異常侵入した場合には、洗濯乾燥機の動作を停止するドラム式洗濯乾燥機を提供することにある。
上記目的を達成するための本願第1発明のドラム式洗濯乾燥機は、多数の透孔が形成され洗濯物を収容する回転ドラムと、前記回転ドラムをその回転軸が水平方向もしくは正面側から背面側に向けて下向きに傾斜した方向になるように内部に配設した水槽と、前記水槽の背面側に取り付けられ前記回転ドラムを回転駆動するモータと、内部に送風手段、除湿手段及び加熱手段を有し一端が前記水槽に設けた排気口に接続されるとともに他端が前記水槽の背面に設けた送風口に接続された循環送風経路とを備え、前記水槽内への給水、前記水槽内からの排水及び前記モータの回転の制御により洗濯、すすぎ、脱水の各工程を実施すると共に、前記送風手段が回転駆動することにより、前記水槽内の空気が、前記排気口から前記循環送風経路内に排気され、前記循環送風経路内で前記除湿手段により除湿された後、前記加熱手段で加熱され、その後前記送風口から前記水槽内に送風されることで循環し洗濯物を乾燥する乾燥工程を実施するドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路は、前記水槽の背面上方で前記モータの回りに前記送風口を下流側起点として形成され、前記送風手段は、前記循環送風経路の円弧最上部内径の下端位置より上流側に設けられ、前記送風口より上流側で前記円弧最上部内径の下端位置より下流の位置に、前記水槽内からの水の侵入を検知する水位検知手段が設けられたことを特徴とする。
上記構成によれば、洗濯やすすぎの工程においては水や泡などが空気流路に侵入する状態があり、水や泡などが循環送風経路を構成する送風ファン等の構成要素に流れ込みにくい管路構造とすることができるとともに、水位検知手段は、水槽内への注水制御の異常等の原因によって水槽内に通じる送風口から加熱管路に侵入した水の水位が円弧状流路の最上部位置を越えてしまうような異常な水位になった状態を検知するので、水位異常の検知に対応する制御により水が送風ファン等の構成要素に侵入することによる損傷の発生を未然に防止することができる。
本発明によれば、洗濯やすすぎの工程においては水や泡などが空気流路に侵入する状態があり、水や泡などが循環送風経路を構成する送風ファン等の構成要素に流れ込みにくい管路構造とすることができるとともに、水位検知手段は、水槽内への注水制御の異常等の原因によって水槽内に通じる送風口から加熱管路に侵入した水の水位が円弧状流路の最上部位置を越えてしまうような異常な水位になった状態を検知するので、水位異常の検知に対応する制御により水が送風ファン等の構成要素に侵入することによる損傷の発生を未然に防止することができる。
図1は、実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機1の構成を示すもので、筐体6内に図示しないサスペンション構造によって水槽3が宙吊り状態に配設され、前記水槽3内に有底円筒形に形成された回転ドラム2がその軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設されている。前記水槽3の正面側には回転ドラム2の開口端に通じる衣類出入口11が形成され、筐体6の正面側に形成された上向き傾斜面に設けられた開口部を開閉可能に閉じる扉9を開くことにより、前記衣類出入口11を通じて回転ドラム2内に対して洗濯物を出し入れすることができる。扉9が上向き傾斜面に設けられているため、洗濯物を出し入れする作業を腰を屈めることなく実施でき、一般には横向きにある開口部から洗濯物を出し入れするドラム式洗濯機の作業性の悪さが改善されている。
前記回転ドラム2には、その周面に水槽3内に通じる多数の透孔8が形成され、内周面の複数位置に攪拌突起(図示せず)が設けられている。この回転ドラム2は水槽3の背面側に取り付けられたモータ7によって正転及び逆転方向に回転駆動される。また、前記水槽3には、注水管路12及び排水管路13が配管接続され、図示しない注水弁および排水弁の制御によって水槽3内への注水及び排水がなされる。
前記扉9を開いて回転ドラム2内に洗濯物及び洗剤を投入してドラム式洗濯乾燥機1の運転を開始させると、水槽3内には注水管路12から所定量の注水がなされ、モータ7により回転ドラム2が回転駆動されて洗濯工程が開始される。回転ドラム2の回転により、回転ドラム2内に収容された洗濯物は回転ドラム2の内周壁に設けられた攪拌突起によって回転方向に持ち上げられ、持ち上げられた適当な高さ位置から落下する攪拌動作が繰り返されるので、洗濯物には叩き洗いの作用が及んで洗濯がなされる。所要の洗濯時間の後、汚れた洗濯液は排水管路13から排出され、回転ドラム2を高速回転させる脱水動作により洗濯物に含まれた洗濯液を脱水し、その後、水槽3内に注水管路12から注水してすすぎ工程が実施される。このすすぎ工程においても回転ドラム2内に収容された洗濯物は回転ドラム2の回転により攪拌突起4により持ち上げられて落下する攪拌動作が繰り返されてすすぎ洗いが実施される。
このドラム式洗濯乾燥機1には、回転ドラム2内に収容した洗濯物を乾燥する機能が設けられており、水槽3内の空気を排気して除湿し、加熱した乾燥した空気を再び水槽3内に送風する循環送風経路が形成されている。図2は、前記循環送風経路の構成を示すもので、循環送風経路内に配設された送風ファン15を回転駆動することにより、循環送風経路に空気の流れが発生して洗濯物を収容した回転ドラム2内の空気は透孔8を通じて水槽3の排気口21から除湿管路16に排気される。除湿管路16は給水管路12から供給される水の噴霧等により冷却されているので、水槽3内から排気された水分を含む空気は冷却されて水分が結露して除湿される。
除湿管路16に接続する送風管路18は、衣類出入口11の近傍に配設された糸屑回収フィルタ17を通して水槽3の背面側に空気を導く管路に形成されており、水槽3の背面側に配設された加熱管路19に接続している。図3に示すように、加熱管路19は、水槽3の背面に取り付けられたモータ7の上方に略円弧状に形成され、その内部には送風管路18との接続位置に送風ファン15が配設され、他端には水槽3内に通じる送風口22が形成され、円弧状の屈曲部位にヒータ(加熱手段)20が配設されている。この加熱管路19を通過する空気はヒータ20によって所定温度に加熱され、乾燥した加熱空気として送風口22から水槽3内に送風され、透孔8を通じて回転ドラム2内に送給されるので、回転ドラム2の回転により攪拌される洗濯物は乾燥した加熱空気に水分が奪われて乾燥が進行する。この空気の循環を所要時間繰り返すことにより洗濯物の乾燥がなされる。
上記加熱管路19は、ヒータ20が配設されているので高温に耐え得る材質で構成する必要があり、特に送風ファン15による送風能力が何らかの原因によって低下又は停止したような場合には400℃近い温度に曝されることになる。そのため従来は金属材料によって形成されていたが、金属は熱伝導性が大きいためヒータ20の熱が外部放散されて空気の加熱に費やされる空気加熱量が低下し、加熱効率が低下する問題があった。本実施形態の構成においては、加熱管路19は耐熱性且つ難燃性の合成樹脂材料によって形成し、軽量化と同時に熱伝導によるヒータ20による加熱効率の低下を抑制している。
加熱管路19は、図4(a)に示すように、樹脂成形により水槽3側の下ケース23と筐体6側の上ケース24とをそれぞれの端縁に形成した嵌合部23a,24aで嵌合接合することによりヒータ20を収容する管路に形成することができる。ヒータ20の配設位置には、図4(b)に示すように、金属薄板(不燃材料)25を取り付けることにより、下ケース23及び上ケース24はヒータ20の熱に直接曝されることがなく、耐熱性をより高めることができる。前記金属薄板25はヒータ20の輻射熱によって温度上昇するが、その熱は流通する空気に奪われるので空気を加熱することになり、温度上昇は抑えられる。
洗濯またはすすぎの工程において、加熱管路19には送風口22を通じて水槽3内から水や泡が侵入するので、前記ヒータ20の加熱管路19内に配置された部分は電気的に絶縁されたシーズヒータとして形成されており、複数位置で支持金具26により上ケース24に支持されている。また、加熱管路19の送風方向下流側、即ち送風口22に近い側の外面には温度ヒューズ(温度検出手段)27が取り付けられており、ヒータ20による加熱温度が異常上昇したことを検出してヒータ20への通電回路を遮断する。
図5は、前記温度ヒューズ27の取り付け位置の構成を示すもので、温度ヒューズ27は上ケース24の外面に固定された保持金具28に保持され、この保持金具28に対向する上ケース24の内面側にはヒータ20を支持する支持金具26が固定されている。ヒータ20の熱は支持金具26から上ケース24を通じて保持金具28に伝熱するので、ヒータ20が異常温度上昇した状態を温度ヒューズ27によって検出することができ、伝熱温度が温度ヒューズ27の溶断温度に達したとき、温度ヒューズ27を溶断させて回路遮断することができる。
また、加熱管路19は、図3に示すように、モータ7の上方に略円弧状に形成されているので、送風口22から侵入した水しぶきや泡が、円弧最上部内径の下端位置を越えて送風ファン15に至りにくい構成となっている。
また、従来、加熱管路は、水槽の上方の筐体内に設けていたが、モータ7の上方の空いた空間に加熱管路19を略円弧状に形成することにより、空間を有効に活用することができ、筐体6の高さを低くすることができるので、コンパクトで使い勝手のよいドラム式洗濯乾燥機にすることができる。
さらに、加熱管路19には、図3に示すように、一対の水位検知接点(水位検知手段)29が配設されており、何らかの異常により水槽3内の水位が異常に上昇したことを検知する構成が設けられている。水槽3内から送風口22を通じて加熱管路19内に侵入した水が水位検知接点29の一対の接点間をつなぐ状態になると、一対の水位検知接点29の間が水によって導通されるので、水位の異常上昇が検知されて注水及び排水の制御により異常な水位上昇による故障の発生を防止することができる。加熱管路19は円弧状に形成されており、水位検知接点29は円弧最上部内径の下端位置より下の位置に配設されているので、水槽3内からの水の侵入が水位検知接点29を越えると下向き傾斜になって送風ファン15や送風管路18に流れ込む状態になる以前に異常水位を検知し、それに対応する処置を実行させることができる。
本発明によれば、洗濯やすすぎの工程においては水や泡などが空気流路に侵入する状態があり、水や泡などが循環送風経路を構成する送風ファン等の構成要素に流れ込みにくい管路構造とすることができるとともに、水位検知手段は、水槽内への注水制御の異常等の原因によって水槽内に通じる送風口から加熱管路に侵入した水の水位が円弧状流路の最上部位置を越えてしまうような異常な水位になった状態を検知するので、水位異常の検知に対応する制御により水が送風ファン等の構成要素に侵入することによる損傷の発生を未然に防止することができるドラム式洗濯乾燥機を提供することができる。
実施形態に係るドラム式洗濯乾燥機の要部構成を示す断面図。 同上構成における循環送風経路の構成を示す断面図。 循環送風経路を構成する加熱管路内の構成を示す平面図。 加熱管路の断面図。 温度ヒューズ取り付け部位の構成を示す断面図。
符号の説明
1 ドラム式洗濯乾燥機
2 回転ドラム
3 水槽
7 モータ
8 透孔
15 送風ファン(送風手段)
16 除湿管路(除湿手段)
18 送風管路
19 加熱管路
20 ヒータ(加熱手段)
21 排気口
22 送風口
25 金属薄板(不燃性材料)
26 支持金具
27 温度ヒューズ(温度検出手段)
29 水位検知接点(水位検知手段)

Claims (2)

  1. 多数の透孔が形成され洗濯物を収容する回転ドラムと、前記回転ドラムをその回転軸が水平方向もしくは正面側から背面側に向けて下向きに傾斜した方向になるように内部に配設した水槽と、前記水槽の背面側に取り付けられ前記回転ドラムを回転駆動するモータと、内部に送風手段、除湿手段及び加熱手段を有し一端が前記水槽に設けた排気口に接続されるとともに他端が前記水槽の背面に設けた送風口に接続された循環送風経路とを備え、前記水槽内への給水、前記水槽内からの排水及び前記モータの回転の制御により洗濯、すすぎ、脱水の各工程を実施すると共に、前記送風手段が回転駆動することにより、前記水槽内の空気が、前記排気口から前記循環送風経路内に排気され、前記循環送風経路内で前記除湿手段により除湿された後、前記加熱手段で加熱され、その後前記送風口から前記水槽内に送風されることで循環し洗濯物を乾燥する乾燥工程を実施するドラム式洗濯乾燥機において、前記循環送風経路は、前記水槽の背面上方で前記モータの回りに前記送風口を下流側起点として形成され、前記送風手段は、前記循環送風経路の円弧最上部内径の下端位置より上流側に設けられ、前記送風口より上流側で前記円弧最上部内径の下端位置より下流の位置に、前記水槽内からの水の侵入を検知する水位検知手段が設けられたことを特徴とするドラム式洗濯乾燥機。
  2. 循環送風経路は、水槽の背面上方でモータの回りに送風口を下流側起点として略円弧状に形成されたことを特徴とする請求項1記載のドラム式洗濯乾燥機。

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