JP4501405B2 - 車両用変速装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用変速装置に関する。
例えば自動二輪車等の小型車両に搭載されるエンジンには変速装置が装備されている。この変速装置は、クラッチ機構を介してクランクシャフトの回転が伝達されるカウンタシャフトと、例えばドライブチェーンを介して駆動輪である駆動輪に回転を伝達するドライブシャフトとを備え、両シャフトに歯数の異なる複数枚のミッションギヤを設けてこれらのミッションギヤの組み合わせを変えることによって変速(一次減速)を行っている。
ミッションギヤは、例えばシャフトと一体に回転し且つシャフト上を軸方向に摺動自在に設けられたギヤを有し、これらのギヤは常時噛合って回転する(常時噛合式変速装置の場合)と共に、各ギヤの側面にはドッグが形成されている。そして、自動二輪車の場合は初動シフト手段であるシフトペダルアームを足操作してシフトカムを回動させ、シフトカムの回動によってシフトフォークを摺動させて所定のギヤのドッグを隣接するギヤのドッグに噛み合わさせて回転一体化することによりミッションギヤの組み合わせを変えている。
シフトカムを回動させる機構の具体例としては、例えばシフトペダルアームの足動操作によりシフトペダルシャフトが回動操作されると、例えばその基端部がシフトペダルシャフトの端部に回動一体に設けられたシフトドライブプレートの自由端部が揺動し、この自由端部に設けられた例えば爪部がシフトカム側端に回動一体に設けられた例えばシフトストッパプレート端面の例えばシフトピンに係合してシフトカムを回動させるものがある。
また、シフトカムの段階回動に節度を与えるために、例えばシフトストッパプレートの外周部に複数の凹部を形成し、これらの凹部に例えばシフトストッパアームの端部を係合させている(例えば特許文献1〜4参照)。
特開平6−241316号公報(第3頁および図4乃至図6) 特開平11−115526号公報(第3、4頁、3図および図4) 特開2000−205352号公報(第5頁および図3乃至図6) 特開2002−120585号公報(第4頁および図1乃至図4)
しかしながら、上述したシフトカムを回動させる機構では、例えばシフトペダルアームを蹴るようなすばやいシフト操作を行い、且つシフトペダルアームの踏みが浅い場合、シフトストッパプレートが例えば第二速位置から第三速位置へ回動する途中でシフトドライブプレートが元の位置に戻ってしまい、シフトストッパアームの端部が隣接する二つの凹部間で止まってしまってシフトカムを所望の位置まで回動できない状態、いわゆる中間ニュートラル状態が発生する。
中間ニュートラル状態が発生した場合、通常はシフト操作を繰り返すことでシフトカムを正常な位置に回動することができるが、中間ニュートラル状態発生時はエンジンの回転が急上昇しているため、操縦者が慌ててシフト操作を行うと変速装置やシフトカムを回動させる機構に無理な力がかかり、好ましいものではない。
本発明は上述した事情を考慮してなされたもので、中間ニュートラル状態の発生を防止した車両用変速装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用変速装置は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載したように、変速装置を構成する複数のミッションギヤを移動させるシフトフォークと、回動することにより上記シフトフォークを作動させるシフトカムと、このシフトカムと回動一体に設けられたシフトストッパプレートと、上記変速装置を収納するケースに回動自在に支持されたシフトペダルシャフトと、このシフトペダルシャフトに設けられた初動シフト手段のシフト操作に連動して上記シフトカムを段階的に回動操作させるリンク機構とを備え、このリンク機構は、その基端部が上記シフトペダルシャフトに回動一体、且つ軸方向にスライド自在に設けられると共にその自由端部が上記シフトペダルシャフトを軸に揺動するシフトドライブプレートと、上記シフトストッパプレートに係合してこのシフトストッパプレートの回動を補助的に付勢したりその停止状態を保持したりするシフトストッパアームとを備え、上記シフトドライブプレートはその自由端部に、上記シフトストッパプレートの端面に突設された円筒形状のシフトピンに係合して上記シフトカムを正転および逆転させる二個の爪部と、上記二個の爪部の間であって、上記シフトピンに係合可能な小突起とを設けるとともに、上記二個の爪部には、シフトピンに対向する面にはシフトドライブプレートに対しほぼ直角に形成された直角面と、この直角面の裏側にシフトドライブプレート自由端部の揺動方向に向かって下る第一傾斜面と、上記シフトドライブプレートの基端部に向かって下る第二傾斜面とを、それぞれ形成する一方、上記小突起には、その頂部からシフトドライブプレートの揺動方向に向かって下る第三傾斜面を設け、シフト操作時にシフトストッパアームがシフトストッパプレートの定位置に係合する前に止まってしまう中間ニュートラル状態時には、上記小突起の第三傾斜面にシフトピンの端部を当接させ、シフトドライブプレートの自由端部をシフトピンから遠ざけるようにリフトさせるとともに、上記小突起に当接しているシフトピンに隣接したシフトピンの端部が爪部の、シフトドライブプレートの基端部側面に形成された第二傾斜面に当接し、シフトドライブプレートの自由端部をシフトピンから遠ざけるようにさらにリフトさせることにより、シフトストッパアームをシフトストッパプレートの定位置に停止させるように構成したものである。
さらに、上述した課題を解決するために、請求項2に記載したように、上記シフトドライブプレートの自由端部を、上記二個の爪部と二個の爪部の間に形成した小突起とを結ぶよう環状に形成するとともに、上記二個の爪部は上記小突起と上記シフトペダルシャフトとを結ぶ線を中心に略線対称に設けたものである。
本発明に係る車両用変速装置によれば、中間ニュートラル状態が発生せず、変速装置やシフトカムを回動させる機構に無理な力がかからない。また、シフトカムを回動させる機構各部の作動がスムーズになると共に、軽量化が図られ、剛性も高まる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る車両用変速装置を備える図示しない自動二輪車用エンジンの、クランクケースの右側面図である。また、図2は図1のII−II線に沿う断面図であり、図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。さらに、図4は図1のIV−IV線に沿う断面図である。
図1〜図4に示すように、クランクケース1の内部前方にはクランク室2が、後方にはミッション室3がそれぞれ形成される。クランク室2内にはクランクシャフト4が配置される。一方、ミッション室3内には変速装置5が設けられる。この変速装置5にはクランクシャフト4と平行に配置され、クランクシャフト4からの駆動力がクラッチ機構6を介して入力されるカウンタシャフト7と、図示しない駆動輪に駆動力を出力する駆動軸であるドライブシャフト8とが設けられる。
クランクシャフト4の一端、本実施形態においては右端、にはプライマリードライブギヤ9が回転一体に設けられると共に、カウンタシャフト7にはこのプライマリードライブギヤ9に噛合うプライマリードリブンギヤ10がカウンタシャフト7に回転自在に設けられ、プライマリードリブンギヤ10はクラッチ機構6のクラッチ本体11に回転一体に固着されてクランクシャフト4の回転駆動力をクラッチ機構6に伝達する。
また、カウンタシャフト7とドライブシャフト8とには歯数の異なる複数枚のミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fが設けられて変速装置5を構成し、これらのミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの組み合わせを変えて変速(一次減速)を行っている。
そして、ドライブシャフト8の一端は例えばミッション室3外に突出しており、この突出したドライブシャフト8の端部にドライブスプロケット14が設けられる。このドライブスプロケット14はドライブチェーン15を介して図示しない駆動輪に設けられた図示しないドリブンスプロケットに連結されており、このチェーン駆動で二次減速を行ってエンジン駆動力を駆動輪に伝達している。
クランクケース1の右側面にはクラッチ室16が形成され、その内部にクラッチ本体11が収納されると共に、クラッチ室16は着脱自在のクラッチカバー17によって塞がれる。
カウンタシャフト7とドライブシャフト8とに設けられたミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの組み合わせを変えることにより変速するように構成された変速装置5は、各シャフト7,8に複数個のミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fを備えた例えば六段変速式のものである。また、変速装置5は上述したミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの他にミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの組み合わせを変える手段であるシフト装置18を備える。そして、ミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fは各シャフト7,8を軸支する左右一対のベアリング19間にそれぞれ配置される。
ミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fのうち、カウンタシャフト7には六個の駆動ミッションギヤ12a〜12fが設けられる。ベアリング19間に配置された駆動ミッションギヤ12a〜12fのうち、最右端の駆動ミッションギヤ12aはカウンタシャフト7と一体に形成される。また、左側二個の駆動ミッションギヤ12bはカウンタシャフト7に回転一体に、12cはカウンタシャフト7に遊転自在に、且つそれぞれサークリップ20により軸方向に移動不可能に固着される。さらにこの最右端の駆動ミッションギヤ12aに隣接する駆動ミッションギヤ12dもカウンタシャフト7に遊転自在に、且つサークリップ20により軸方向に移動不可能に取り付けられる。そして残りの、中央部の二個の駆動ミッションギヤ12e,12fは結合されて一体化されており、例えばスプライン等によりカウンタシャフト7と回転一体、且つ軸方向に摺動可能に設けられる。
一方、ドライブシャフト8には六個の従動ミッションギヤ13a〜13fが設けられる。ベアリング19間に配置された従動ミッションギヤ13a〜13fのうち、両側部の従動ミッションギヤ13a,13bはドライブシャフト8に遊転自在に、且つサークリップ20により軸方向に移動不可能に取り付けられる。また、中央部の二個の従動ミッションギヤ13c,13dもドライブシャフト8に遊転自在に、且つサークリップ20により軸方向に移動不可能に固着される。さらに、両側部の従動ミッションギヤ13a,13bと中央部の二個の従動ミッションギヤ13c,13dとの間に配置された二個の従動ミッションギヤ13e,13fはそれぞれ例えばスプライン等によりドライブシャフト8と回転一体、且つ軸方向に摺動可能に設けられる。
また、各ミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの軸方向端面には対向するミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fの側面に結合可能なドッグ21が形成される。さらに、各シャフト7,8上を軸方向に移動可能な駆動ミッションギヤ12e,12fおよび従動ミッションギヤ13e,13fの略中央部外周面には後述するシフト装置18を構成するシフトフォーク26が係合可能な外周溝22が形成される。
図1に示すように、シフト装置18は主に初動シフト手段であるシフトペダルアーム(図示せず)と、シフトペダルシャフト23と、シフトカム24と、このシフトカム24を回動させるリンク機構25と、シフトフォーク26と、シフトフォークシャフト27とを有する。
カウンタシャフト7およびドライブシャフト8の下方には、これらのシャフト7,8と平行に配置されたシフトカム24が回動自在に軸支される。このシフトカム24は、例えば中空状に鋳造された円筒カムであり、その外周面に例えば略コの字状断面を有してこのシフトカム24の周方向に延在する、シフトカム24の軸方向に離間して設けられた複数条の、本実施形態においては三条のカム溝28が形成される。
一方、シフトカム24の後方にはクランクケース1に回動自在に支持されたシフトペダルシャフト23がカウンタシャフト7やドライブシャフト8と平行に配置される。詳細には図示しないが、シフトペダルシャフト23の左端部は例えばクランクケース1外に突出し、この突出部に足動操作用の図示しないシフトペダルアームの基端部が取り付けられる。また、シフトペダルシャフト23の右端部にはリンク機構25が設けられ、シフトペダルアームのシフト操作に連動してシフトカム24が段階的に回動操作される。
図5は、リンク機構25の拡大側面図であり、図6は図5のVI矢視図である。また、図7は図5のVII矢視図である。図4〜図7に示すように、リンク機構25は板状のシフトドライブプレート29を備え、このシフトドライブプレート29の基端部は上記シフトペダルシャフト23の右端部に回動一体、且つ軸方向にスライド自在に設けられると共に、シフトドライブプレート29はその自由端部がシフトペダルシャフト23を軸に揺動する。
シフトドライブプレート29はストッパ43によって揺動角度が規制されると共に、シフトペダルシャフト23の回動操作後リターンスプリング31によって所定の初期位置に戻される。さらに、シフトドライブプレート29はシフトドライブプレートスプリング32によってシフトペダルシャフト23の軸方向に常時付勢される。
一方、シフトカム24のリンク機構25側端、本実施形態においては右端にはシフトストッパプレート33がシフトカム24と回動一体に設けられる。シフトストッパプレート33の外周部には六段変速のための6つの凹部34a〜34fが60度の間隔で形成されると共に、例えば第一速用凹部34aと第二速用凹部34bとの間の凸部35頂点にはニュートラル用の凹部34nが形成される。
また、このシフトストッパプレート33の右端面には6つの円筒形状を有するシフトピン36が周方向に60度の間隔で一体的に突設され、これらのシフトピン36を側面から覆うよう、シフトドライブプレート29の自由端部が配置される。
さらに、シフトストッパプレート33近傍にはレバー状のシフトストッパアーム37が配置される。シフトストッパアーム37の基端部はクランクケース1に例えばボルト38によって回動自在に軸着されると共に、シフトストッパアーム37の自由端部にはローラ39が回動自在に軸支される。そして、シフトストッパアーム37はシフトストッパスプリング40によってローラ39がシフトストッパプレート33外周部のいずれかの凹部34a〜34fに係合するよう常時付勢されてシフトストッパプレート33の回動を補助的に付勢すると共に、シフトストッパプレート33をその停止状態で保持してシフトカム24の段階回動に節度を与える。
図8は、シフトドライブプレート29の、シフトカム24に対向した面の斜視図である。図4〜図8に示すように、シフトカム24に対向した面の、シフトドライブプレート29の自由端部には爪部41が設けられる。この爪部41はシフトペダルシャフト23の回動に伴ってシフトドライブプレート29がシフトペダルシャフト23を軸に揺動する際、シフトストッパプレート33右端面のシフトピン36の一つに係合してシフトカム24を回動させるものであり、爪部41はシフトカム24の正転用および逆転用の二個が設けられる。
これら二個の爪部41は、シフトドライブプレート29が所定の初期位置にあり、シフトストッパアーム37のローラ39がいずれかの凹部34a〜34fに係合している状態で、シフトペダルシャフト23を軸としてシフトドライブプレート29の揺動方向から一つのシフトピン36を挟むように配置されると共に、シフトピン36に対向する面にはシフトドライブプレート29に対しほぼ直角に形成された直角面41aが設けられる。さらに、これら二個の爪部41の、直角面41aの裏側にはシフトドライブプレート29自由端部の揺動方向に向かって下る第一傾斜面41bがそれぞれ形成されると共に、二個の爪部41の、シフトドライブプレート29の基端部側面にもこのシフトドライブプレート29の基端部に向かって下る第二傾斜面41cが形成される。
そして、これら二個の爪部41の間にはシフトピン36に係合可能な小突起42が設けられる。また、この小突起42にもその頂部からシフトドライブプレート29の揺動方向に向かって下る第三傾斜面42aが形成される。さらに、シフトドライブプレート29の自由端部は二個の爪部41と小突起42を結ぶよう、環状に形成されると共に、二個の爪部41は小突起42とシフトペダルシャフト23とを結ぶ線を中心に略線対称に設けられる。
ところで、ここでの所定の初期位置とは、特定の変速段(例えば第二速)を選択している状態を示しているのであり、シフトストッパアーム37のローラ39が凹部34nに係合する状態、すなわち、第一速と第二速の中間に位置するニュートラル状態は含まない。このニュートラル状態では、シフトドライブプレート29の小突起42の頂点と、シフトストッパプレート33右端面のシフトピン36の一つの頂点とが接触し、シフトドライブプレート29をリフトした状態にあり、通常の変速操作における作動状態とは異なるためである。
一方、図1〜図3に示すように、シフトカム24とカウンタシャフト7との間およびシフトカム24とドライブシャフト8との間にはそれぞれシフトフォークシャフト27がシフトカム24に近接して配置される。シフトフォークシャフト27は、カウンタシャフト7およびドライブシャフト8と平行に配設される。カウンタシャフト7側に配置されたシフトフォークシャフト27にはY字形状を有する例えば一本のシフトフォーク26の基端部26aが軸方向に摺動自在に軸装されると共に、ドライブシャフト8側に配置されたシフトフォークシャフト27には同様の形状を有する複数の、本実施形態においては二本のシフトフォーク26の基端部26aが軸方向に摺動自在に軸装される。そして、これらシフトフォーク26の基端部26aにはシフトフォークピン30が一体的に突設され、これらのシフトフォークピン30がそれぞれシフトカム24の対応するカム溝28内に摺動自在に遊嵌される。
さらに、シフトフォーク26の自由端部にそれぞれ形成されたフォーク部26bはカウンタシャフト7およびドライブシャフト8上を軸方向に移動可能に設けられた駆動ミッションギヤ12e,12fおよび従動ミッションギヤ13e,13fの外周溝22にそれぞれ係合し、これらのミッションギヤ12a〜12f,13a〜13fを回転自在に把持する。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図9(a)および(b)〜図16(a)および(b)は、リンク機構25によってシフトカム24を第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図である。なお、各図の(a)は図5に対応しており、各図の(b)は図7に対応している。
図9(a)および(b)はシフトドライブプレート29が所定の初期位置にあってシフトストッパアーム37のローラ39が第二速用凹部34bに係合している状態を示す。また、シフトドライブプレート29の自由端部に設けられた爪部41はいずれもシフトストッパプレート33右端面のシフトピン36に接触していない。
図10(a)および(b)において、図示しないシフトペダルアームの足動操作によりシフトペダルシャフト23が例えば時計回りに回動操作されると、シフトドライブプレート29の自由端部も時計回り方向に揺動し、二個の爪部41のうちの一個の直角面41aがシフトストッパプレート33右端面のシフトピン36の一つに係合してシフトカム24を時計回りに回動させる。シフトカム24が時計回りに回動するとシフトストッパアーム37のローラ39がシフトストッパプレート33外周部の第二速用凹部34bと第三速用凹部34cとの間の凸部35を頂点に向かって移動し、シフトストッパアーム37をシフトストッパスプリング40に抗して揺動させる。
図11(a)および(b)において、シフトペダルシャフト23がさらに回動操作されることによりシフトカム24もさらに回動し、シフトストッパアーム37のローラ39が凸部35の頂点に達する。そして、図12(a)および(b)において、シフトペダルシャフト23がさらに回動操作されることによりシフトカム24もさらに回動し、シフトストッパアーム37のローラ39が凸部35を乗り越えて第三速用凹部34cに向かって移動する。
図13(a)および(b)において、シフトドライブプレート29はストッパ43によってその揺動を停止し、シフトカム24の回動も停止して第二速位置から第三速位置へのシフト操作が終了する。このとき、シフトストッパアーム37のローラ39は第三速用凹部34cに係合し、シフトカム24の回動を規制する。
シフトペダルアームのシフト操作によってシフトカム24が回動すると、例えば図3において、シフトフォーク26がシフトカム24のカム溝28に合わせてシフトフォークシャフト27沿いに摺動し、これによって軸方向に移動可能なミッションギヤ12e,12f,13e,13fがカウンタシャフト7およびドライブシャフト8の軸方向に沿って摺動し、隣接する軸方向に移動不可能なミッションギヤ12c,12d,13a〜13dにドッグ結合あるいは切り放される。
ミッションギヤ12a〜12f,13a〜13f同士がドッグ結合すると、各シャフト7,8に遊転自在に取り付けられたミッションギヤ12c,12d,13a〜13dがドライブシャフト8に回転一体となるため、そのギヤのギヤ比に応じて変速されたクランクシャフト4の回転がカウンタシャフト7からドライブシャフト8に伝達される。
図14(a)および(b)において、シフトペダルアームの足動操作が終了すると、シフトペダルシャフト23はリターンスプリング31によって反時計回りに回動し、シフトドライブプレート29の自由端部も同様に反時計回り方向に揺動する。このとき、シフトピン36の端部が爪部41の直角面41a裏側に形成された第一傾斜面41bに当接し、シフトドライブプレート29の揺動に伴ってシフトドライブプレート29の自由端部をシフトペダルシャフト23の軸方向に、シフトピン36から遠ざけるようにリフトさせる。
図15(a)および(b)において、さらにシフトドライブプレート29の自由端部が反時計回り方向に揺動すると、爪部41の第一傾斜面41bに当接したシフトピン36はこの爪部41の頂部に乗り上げた形になり、シフトドライブプレート29が所定の初期位置に戻ると同時にシフトピン36は二個の爪部41間に入り、シフトドライブプレート29もシフトドライブプレートスプリング32によって初期状態に戻される。同時に、図16(a)および(b)に示すように、シフトストッパアーム37のローラ39が第三速用凹部34に係合してシフトストッパプレート33を停止状態で保持する。
以上をもって、リンク機構25によるシフトカム24の第二速位置から第三速位置へ回動操作、いわゆるシフトアップ操作が完了する。なお、例えば第三速位置から第四速位置へのシフトアップ操作や、第三速位置から第二速位置へのシフトダウン操作も同様の流れによって行われる。
ところで、従来例えばシフトペダルアームを蹴るようなすばやいシフト操作を行い、且つシフトペダルアームの踏みが浅い場合、シフトストッパプレート33が例えば第二速位置から第三速位置へ回動する途中でシフトドライブプレート29が初期位置に戻ってしまい、シフトストッパアーム37自由端部のローラ39が隣接する二つの凹部34間の凸部35頂点で止まってしまってシフトカムを所望の位置まで回動できない状態、いわゆる中間ニュートラル状態が発生する。
具体的には、図11(a)および(b)に示すように、シフトペダルシャフト23がさらに回動操作されることによりシフトカム24もさらに回動し、シフトストッパアーム37のローラ39が凸部35の頂点に達した時点で、図17(a)および(b)に示すように、シフトドライブプレート29が初期位置に戻ろうとする状態である。
シフトドライブプレート29が初期位置に戻ろうとすると、二個の爪部41間に設けられた小突起42の第三傾斜面42aにシフトピン36の端部が当接し、これらの第三傾斜面42aとシフトピン36とが協働してシフトドライブプレート29とシフトストッパプレート33との相対的な回動方向の付勢力を発生する。すなわち、図18(a)および(b)に示すように、シフトドライブプレート29の揺動に伴ってシフトドライブプレート29の自由端部をシフトペダルシャフト23の軸方向に、シフトピン36から遠ざけるようにリフトさせる。
このとき、シフトストッパプレート33はシフトストッパアーム37によって補助的に付勢されて回動しようとしているため、上記小突起42に当接しているシフトピン36に隣接したシフトピン36’の端部が爪部41の、シフトドライブプレート29の基端部側面に形成された第二傾斜面41cに当接し、図19(a)、(b)および図20に示すように、シフトドライブプレート29の自由端部をシフトペダルシャフト23の軸方向に、さらにシフトピン36から遠ざけるようにリフトさせる。
その結果、図21(a)、(b)および図22に示すように、シフトストッパプレート33は回動し続け、中間ニュートラル状態を発生させることなくシフトストッパアーム37のローラ39が第三速用凹部34cに係合し、図16(a)および(b)に示すように、シフトストッパプレート33を停止状態で保持してシフトアップ操作が完了する。
また、中間ニュートラル状態が発生しないので、シフト操作中にエンジンの回転が急上昇せず、操縦者が慌ててシフト操作を行うこともないので、変速装置5やシフトカム24を回動させるリンク機構25に無理な力がかからない。そして、シフトドライブプレート29の自由端部に設けられた爪部41や小突起42に傾斜面(第一傾斜面41b、第二傾斜面41c、第三傾斜面42a)を設けたことにより、各部の作動がスムーズになる。そして、シフトドライブプレート29の自由端部を、二個の爪部41と小突起42を結ぶよう、環状に形成すれば、それぞれ別個に延出させるより軽量化が図られ、剛性も高まる。
本発明に係る車両用変速装置の一実施形態を示す自動二輪車用エンジンの、クランクケースの右側面図。 図1のII−II線に沿う断面図。 図1のIII−III線に沿う断面図。 図1のIV−IV線に沿う断面図。 リンク機構の拡大側面図。 図5のVI矢視図。 図5のVII矢視図。 シフトドライブプレートの、シフトカムに対向した面の斜視図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によってシフトカムを第二速位置から第三速位置へ回動操作する流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によって中間ニュートラル状態の発生を防止させる流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によって中間ニュートラル状態の発生を防止させる流れを説明する図。 (a)および(b)はリンク機構によって中間ニュートラル状態の発生を防止させる流れを説明する図。 図19(a)のXX矢視図。 (a)および(b) 図21(a)のXXII矢視図。
符号の説明
1 クランクケース
5 変速装置
12a〜12f,13a〜13f ミッションギヤ
23 シフトペダルシャフト
24 シフトカム
25 リンク機構
26 シフトフォーク
29 シフトドライブプレート
33 シフトストッパプレート
36 シフトピン
37 シフトストッパアーム
41 爪部
41b 第一傾斜面
41c 第二傾斜面
42 小突起
42a 第三傾斜面

Claims (2)

  1. 変速装置を構成する複数のミッションギヤを移動させるシフトフォークと、回動することにより上記シフトフォークを作動させるシフトカムと、このシフトカムと回動一体に設けられたシフトストッパプレートと、上記変速装置を収納するケースに回動自在に支持されたシフトペダルシャフトと、このシフトペダルシャフトに設けられた初動シフト手段のシフト操作に連動して上記シフトカムを段階的に回動操作させるリンク機構とを備え、このリンク機構は、その基端部が上記シフトペダルシャフトに回動一体、且つ軸方向にスライド自在に設けられると共にその自由端部が上記シフトペダルシャフトを軸に揺動するシフトドライブプレートと、上記シフトストッパプレートに係合してこのシフトストッパプレートの回動を補助的に付勢したりその停止状態を保持したりするシフトストッパアームとを備え、上記シフトドライブプレートはその自由端部に、上記シフトストッパプレートの端面に突設された円筒形状のシフトピンに係合して上記シフトカムを正転および逆転させる二個の爪部と、上記二個の爪部の間であって、上記シフトピンに係合可能な小突起とを設けるとともに、上記二個の爪部には、シフトピンに対向する面にはシフトドライブプレートに対しほぼ直角に形成された直角面と、この直角面の裏側にシフトドライブプレート自由端部の揺動方向に向かって下る第一傾斜面と、上記シフトドライブプレートの基端部に向かって下る第二傾斜面とを、それぞれ形成する一方、上記小突起には、その頂部からシフトドライブプレートの揺動方向に向かって下る第三傾斜面を設け、シフト操作時にシフトストッパアームがシフトストッパプレートの定位置に係合する前に止まってしまう中間ニュートラル状態時には、上記小突起の第三傾斜面にシフトピンの端部を当接させ、シフトドライブプレートの自由端部をシフトピンから遠ざけるようにリフトさせるとともに、上記小突起に当接しているシフトピンに隣接したシフトピンの端部が爪部の、シフトドライブプレートの基端部側面に形成された第二傾斜面に当接し、シフトドライブプレートの自由端部をシフトピンから遠ざけるようにさらにリフトさせることにより、シフトストッパアームをシフトストッパプレートの定位置に停止させるように構成したことを特徴とする車両用変速装置。
  2. 上記シフトドライブプレートの自由端部を、上記二個の爪部と二個の爪部の間に形成した小突起とを結ぶよう環状に形成するとともに、上記二個の爪部は上記小突起と上記シフトペダルシャフトとを結ぶ線を中心に略線対称に設けたことを特徴とする請求項1記載の車両用変速装置。
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