JP4501218B2 - 殺虫組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、殺虫組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン(以下、本化合物と記す。)は、例えば特開平7−179448号公報に記載される如く殺虫活性成分として知られた化合物である。また、本化合物を含む殺虫活性成分を有効成分とする殺虫組成物についても知られている(例えば特開平8−217606号公報)。
しかしながら、本化合物を含有する殺虫組成物においては、製剤形態によって(例えば特開平8−217606号公報に具体的に記載された油剤等)、長期間の保存によりその駆除効果の低下を来たす場合があることが判明した。
【0003】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは検討を重ねた結果、殺虫成分としての本化合物と、特定の化合物とを含有する殺虫組成物が、組成物を製造し、長期間経過した後においても、害虫に対して安定した優れた駆除効果を発揮し得ることを見い出し、本発明に至った。
すなわち本発明は、本化合物及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを含有する殺虫組成物(以下、本発明組成物と記す。)を提供するものである。
【0004】
【発明の実施の形態】
本発明組成物における本化合物と1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの重量比は1:1〜1:999の範囲が好ましく、更に好ましくは1:2〜1:999の範囲である。
【0005】
本発明組成物中の本化合物の含有量はその製剤形態、施用形態等により変わり得るが、通常0.01〜50重量%の範囲である。本発明組成物は特に、後述するスポットオン剤、ポアオン剤等の比較的本化合物濃度の高い製剤において好ましく用いられ得る。その場合の本化合物の含有量は、例えば0.1〜40重量%程度である。
【0006】
本発明組成物中の1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの含有量は、通常0.1〜99.99重量%の範囲である。前記の如く比較的本化合物濃度の高い製剤においては、例えば60〜99.9重量%程度である。
【0007】
本発明組成物では、本化合物の他に、更にピレスロイド系化合物やカーバメート系化合物等の他の殺虫成分、忌避剤や共力剤等を加えることにより殺虫効力を高め、より優れた殺虫組成物とすることが期待される。
【0008】
かかる他の殺虫成分としては、例えば、アレスリン、テトラメスリン、プラレトリン、フェノトリン、レスメトリン、シフェノトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、デルタメトリン、トラロメトリン、シフルトリン、フラメトリン、イミプロトリン、エトフェンプロクス、フェンバレレート、フェンプロパスリン、シラフルオフェン、ビフェントリン、トランスフルスリン等のピレスロイド化合物、ジクロルボス、フェニトロチオン、テトラクロロビンホス、フェンチオン、クロルピリホス、ダイアジノン等の有機燐化合物、プロポキサー、カルバリル、メトキサジアゾン、フェノブカルブ等のカーバメート化合物、ルフェヌロン、クロルフルアズロン、ヘキサフルムロン、ジフルベンズロン、シロマジン、トリフルムロン、テフルベンズロン、フルフェノクスロン、フルアズロン、トリアズロン、1−(2,6−ジフルオロベンゾイル)−3−[2−フルオロ−4−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]ウレア等のキチン形成阻害物質、ピリプロキシフェン、メトプレン、ハイドロプレン、フェノキシカルブ等の幼若ホルモン様物質、アセタミプリド、ニテンピラム、チアクロプリド、チアメトキサム、ニトロイミノヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン誘導体等のネオニコチノイド系化合物、N−フェニルピラゾール系化合物等を挙げることができる。
【0009】
忌避剤としては、例えば、N,N−ジエチル−m−トルアミド、リモネン、リナロール、シトロネラール、メントール、メントン、ヒノキチオール、ゲラニオール、ユーカリプトール、インドキサカルブ、カラン−3,4−ジオール等を挙げることができる。
【0010】
共力剤としては、例えば、PBO、MGK264、S421、IBTA等を挙げることができる。
【0011】
本発明組成物においては、溶剤を適宜含有することも可能である。溶剤としては例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類、炭酸プロピレン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等のアルキル−ピロリドン類、キシレン、トルエン、ケロシン、軽油、ヘキサン等の芳香族または脂肪族炭化水素類、ジクロロメタン、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、クエン酸トリエチル等のオキシ酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、アセトニトリル、イソブチロニトリル等のニトリル類、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の酸アミド類、大豆油、綿実油等の植物油、水等が挙げられる。もちろん1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを実質的に溶剤として兼用することもできる。
【0012】
また、BHT、BHA等の酸化防止剤;モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、カプリル酸モノグリセライド、カプリン酸モノグリセライド、イソステアリン酸モノグリセライド、モノカプリル酸プロピレングリコール等の乳化剤なども適宜、含有し得る。
【0013】
本発明組成物の製剤形態としては、水溶剤、乳剤、エアゾール製剤等が挙げられる。
本発明組成物を、水溶剤(例えば後述するスポットオン処理、ポァオン処理等に適する)として用いる場合には、本化合物及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、必要により他の殺虫成分、忌避剤、共力剤等の他に、通常はエチルアルコール、ベンジルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール等のグリコール類、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールモノアルキルエーテル類、炭酸プロピレン等のアルキル−ピロリドン類、水等が本発明組成物中に含有される。該水溶剤は通常、各成分を混合することにより得ることができる。
【0014】
本発明組成物を、乳剤として用いる場合には、本化合物及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、必要により他の殺虫成分、忌避剤、共力剤等の他に通常は、乳化剤が含有される。該乳剤は通常、各成分を混合することにより得ることができる。
本発明組成物をエアゾール製剤として用いる場合には、本化合物及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、必要により他の殺虫成分、忌避剤、共力剤、溶剤、乳化剤等の他に、ジメチルエーテル、プロパン、n−ブタン、イソブタン等の噴射剤が含有される。この場合、噴射剤と噴射剤以外の成分との重量比は、通常1:1〜1:10の範囲である。該エアゾール製剤は、予め噴射剤以外の成分を耐圧容器中で混合しておき、これに噴射剤を注入することにより得ることができる。
【0015】
また本発明組成物は、その施用形態により、前記製剤形態のまま、あるいは製剤を、水、アルコール類等により所定濃度に希釈した形態で施用される。
本発明組成物は、通常、有害昆虫に直接、あるいは生息場所(植物、動物体、土壌等)に、噴霧、滴下、注加、塗布等、通常の方法により施用され、害虫駆除に用いられる。
【0016】
本発明組成物をイヌ、ネコ等のペットや、牛、羊等の家畜等の動物(宿主動物)の外部寄生虫防除に用いる場合、例えばスポットオン処理、ポアオン処理等の局所処理法により宿主動物へ適用することができ、これにより動物の外部寄生虫を効率的に駆除することができる。
【0017】
スポットオン処理法は、宿主動物の肩胛骨背部の皮膚等に液状の製剤(通常は水溶剤)を滴下することにより、外部寄生虫を駆除する方法である。
ポアオン処理は、宿主動物体の背中線に沿って液状の製剤(通常は水溶剤)を注ぎ、次いで該製剤が体表に広がることにより、外部寄生虫を駆除する方法である。
【0018】
例えば宿主動物に施用するときには、宿主動物の生体重1kg当たり、本化合物量に換算して、通常、0.1〜1000mg/kgの範囲にて経皮、経口、経腸的に施用する。また動物以外の床面、屋外等に施用するときには、通常、0.1〜1000mg/m2程度が施用される。
【0019】
本発明組成物は、農業害虫、衛生害虫、動物害虫等にて知られている種々の有害節足動物(本明細書においては該有害節足動物を総称して害虫と記す場合がある。)に対して有効である。例えば、半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等。
【0020】
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等。
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、(Aedes aegypti)、(Aedes albopictus)等のエーデス属、(Anopheles sinensis)等のアノフェレス属、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類等。
【0021】
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等。
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等。
【0022】
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)等。
膜翅目害虫:アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラバチ(Athalia japonica)等のハバチ類等。
直翅目害虫:ケラ類、バッタ類等。
隠翅目害虫:ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等。
シラミ目害虫:コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ (Phthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ヒツジジラミ(Dalmalinia ovis)等。
シロアリ目害虫:ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等。
【0023】
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus) 、オウシマダニ(Boophilus microplus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等。
線虫類:ミナミネグサレセンチュウ(Pratylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Pratylenchus fallax)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)等が挙げられる。
【0024】
本発明組成物は、特にハエ類、カ類、ゴキブリ類、マダニ類、ノミ類、シラミ類、シロアリ類等の家屋内害虫や動物外部寄生虫の防除に適している。
【0025】
【実施例】
以下、実施例にて本発明をより詳細に説明する。
実施例1
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン1.0g、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン2.0g及び脱イオン水1.0gに、イソプロピルアルコールを加えて全体を10gとし、製剤1を得た。
【0026】
実施例2
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの量を3.0gとした以外は実施例1と同じ操作を行うことにより製剤2を得た。
【0027】
実施例3
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの量を5.0gとした以外は実施例1と同じ操作を行うことにより製剤3を得た。
【0028】
実施例4
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン1.0gに1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを加えて全体を10gとし、製剤4を得た。
【0029】
実施例5
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン1.0g、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン2.0g、ジエチレングリコールモノエチルエーテル6.0g及び脱イオン水1.0gを混合し、製剤5を得た。
【0030】
実施例6
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン0.1gに1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを加えて全体を10gとし、製剤6を得た。
【0031】
実施例7
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン10重量部、ピリプロキシフェン1重量部、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン20重量部、ベンジルアルコール25重量部、脱イオン水10重量部およびジエチレングリコールモノエチルエーテル34重量部を混合し、製剤を得る。
【0032】
実施例8
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン0.1重量部を1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン10重量部に溶解しエアゾール缶に入れ、水を加えて全体で20重量部とする。エアゾール缶にエアゾールバルブを装着した後、ジメチルエーテル/液化石油ガス 9/1混合物80重量部を充填し、エアゾールを得る。
【0033】
比較例1
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン0.01g、ピペロニルブトキサイド0.04gに、白灯油(アイソパーG:エクソン化学)を加えて全体を10gとし、比較製剤1を得た。
【0034】
比較例2
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン1.0gにイソプロピルアルコールを加えて全体を10gとし、比較製剤2を得た。
【0035】
比較例3
1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン0.1g、ピペロニルブトキサイド0.4gに、白灯油(アイソパーG:エクソン化学)を加えて全体を10gとし、比較製剤3を得た。
【0036】
試験例1
製剤1〜5及び比較製剤1および2を製造後、すぐにその10gを各々ガラス瓶内に入れ、冷蔵庫内で18日間保存した。
保存後の各製剤にイソプロピルアルコールを添加し、本化合物を0.025重量%含有する希釈液を調製した。
チャバネゴキブリ成虫10頭(雄5頭、雌5頭)を入れたプラスチック容器(直径9.5cm、高さ4cm、底部16メッシュ金網)を、CSMAチャンバー(幅46cm、奥行46cm、高さ70cm:Standard of Chemical Specialties Manufacturers Association)の底部に置いた。前記希釈液1.5mlをCSMAチャンバー上部より供試ゴキブリに直撃噴霧した。噴霧30秒後、ゴキブリの入った容器を取り出し、全ゴキブリを別の清潔なプラスチック容器(200ml)内に移し、餌と水を与えた。薬剤処理3日後に致死を観察した。各3反復実施した。
また、製剤1〜5及び比較製剤1および2を製造後、保存を行わず、直ちに前記と同様の希釈液の調製及びチャバネゴキブリに対する効力試験を実施した。
結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
DMI: 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンの略
【0038】
試験例2
製剤1〜5及び比較製剤1〜2を製造後、すぐにその10gを各々ガラス瓶内に入れ、冷蔵庫内で18日間保存した。
保存後の各製剤にイソプロピルアルコールを添加し、本化合物を0.05重量%含有する希釈液を調製した。
マウス(生体重約30g)の体表に該希釈液2mlをガラスアトマイザーを用いて均一に噴霧処理した。このマウスを金網にて挟み、固定し、900mlガラス瓶内に入れた。ネコノミ成虫20頭を、この瓶内に入れ、該マウスに寄生させた。寄生1日後に致死を観察した。各3反復実施した。結果を表2に示す。
また、製剤1〜5及び比較製剤1〜2を製造後、保存を行わず、直ちに前記と同様の希釈液の調製及びネコノミに対する効力試験を実施した。
結果を表2に示す。
【0039】
【表2】
DMI: 1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン
【0040】
試験例3
製剤6及び比較製剤3を製造後、すぐにその10gを各々ガラス瓶内に入れ、冷蔵庫内にて30日間保存した。
製剤投与前日にネコノミ成虫30頭をネコ(生体重約3kg)に寄生させた。保存後の各製剤0.4mlをピペットを用いてネコ肩胛骨背部の皮膚に塗布した。投与3日後にノミ取り櫛を用いて寄生ノミ数を数えた。
また、製剤7及び比較製剤3を製造後、保存を行わず、直ちに前記と同じネコノミに対する効力試験を実施した。
尚、ブランクとして、無処理のネコに上記と同様にネコノミを寄生させた場合のネコノミ寄生数を調査し、以下の式により防除率を算出した。
防除率(%)=(C−T)÷C×100
C:無処理群でのノミ寄生率、
T:製剤処理群でのノミ寄生率
各1反復実施した。結果を表3に示す。
【0041】
【表3】
【0042】
【発明の効果】
本発明の殺虫組成物は、長期保存しても、害虫に対して安定した優れた駆除効果を発揮する。
Claims (5)
- 1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジン及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを含有する殺虫組成物。
- 1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジンと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの重量比が1:1〜1:999の範囲である請求項1に記載の殺虫組成物。
- 1−メチル−2−ニトロ−3−[(3−テトラヒドロフリル)メチル]グアニジンと1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンとの重量比が1:2〜1:999の範囲である請求項1に記載の殺虫組成物。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の殺虫組成物を、宿主動物の体表に処理することを特徴とする宿主動物の外部寄生虫を防除する方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の殺虫組成物を、害虫の虫体または害虫の生息場所に施用することを特徴とする害虫駆除方法。
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