JP4487575B2 - 有害節足動物防除剤 - Google Patents

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Description

本発明は、有害節足動物防除剤及び有害節足動物の防除方法に関する。
式(A)
Figure 0004487575
で示されるオキサジアジン化合物が有害節足動物防除活性を有することが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、式(B)
Figure 0004487575
で示されるエステル化合物が有害節足動物防除活性を有することも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特表平6−504777号公報 特開昭54−9269号公報
しかしながら、これらの化合物の有害節足動物防除活性は、必ずしも十分ではない場合があることから、より優れた有害節足動物防除剤の開発が望まれている。
本発明者は、かかる状況下に鋭意検討した結果、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物とを有効成分として含有する有害節足動物防除剤が、各々の化合物を単独で用いた場合には防除効果が不十分な害虫種をも効果的に防除でき、しかも相乗的な協力作用を発揮することにより各々の処理薬量を低減できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は
式(A)
Figure 0004487575
で示されるオキサジアジン化合物(以下、化合物(A)と記す。)と、式(B)
Figure 0004487575
で示されるエステル化合物とを有効成分として含有することを特徴とする有害節足動物防除剤、及び式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物との有効量を有害節足動物又は有害節足動物の生息場所に施用することを特徴とする有害節足動物の防除方法を提供する。
本発明の有害節足動物防除剤は、優れた有害節足動物防除効力を有する。
本発明の有害節足動物防除剤は、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物とを有効成分として含有することを特徴とする。
本発明の有害節足動物防除剤を構成する式(A)で示される化合物(メチル 7−クロロ−2,5−ジヒドロ−2−[[(メトキシカルボニル)[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ]カルボニル]インデノ[1,2−e][1,3,4]オキサジアジン−4a(3H)カルボキシレート)は、特表平6−504777号公報に記載された化合物であり、該公報に記載された方法に従って製造することができる。また、(S)−メチル 7−クロロ−2,5−ジヒドロ−2−[[(メトキシカルボニル)[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ]カルボニル]インデノ[1,2−e][1,3,4]オキサジアジン−4a(3H)カルボキシレートは一般名インドキサカルブとしてE.I.DuPont社より提供されている。さらに、(RS)−メチル 7−クロロ−2,5−ジヒドロ−2−[[(メトキシカルボニル)[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]アミノ]カルボニル]インデノ[1,2−e][1,3,4]オキサジアジン−4a(3H)カルボキシレート(インドキサカルブMP)のフロアブル製剤は商品名「トルネード10FL」としてクミアイ化学工業株式会社より提供されている。
なお、式(A)で示される化合物に存在する不斉炭素の絶対立体配置は、有害節足層物防除効力の点からS配置のものが好ましい。即ち、式(A)で示される化合物のうちS体またはS体に富むものが好ましく用いられる。
また、本発明の有害節足動物防除剤を構成する式(B)で示される化合物は、特開昭54−9269号公報に記載された化合物であり、該公報に記載された方法に従って製造することができる。
本発明の有害節足動物防除剤が、防除効力を示す有害節足動物としては、例えば有害昆虫類や有害ダ二類、具体的には例えば以下のものが挙げられる。
半翅目害虫:ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)等のウンカ類、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cincticeps)、タイワンツマグロヨコバイ(Nephotettix virescens)等のヨコバイ類、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)等のアブラムシ類、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavetus)等のカメムシ類、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)等のコナジラミ類、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、サンホーゼカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、シトラススノースケール(Unaspis citri)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、イセリヤカイガラムシ(Icerya purchasi)等のカイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等。
鱗翅目害虫:ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ワタノメイガ(Notarcha derogata)、ノシメマダラメイガ(Plodia interpunctella)等のメイガ類、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、トリコプルシア属、ヘリオティス属、ヘリコベルパ属等のヤガ類、モンシロチョウ(Pieris rapae)等のシロチョウ類、アドキソフィエス属、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、コドリンガ(Cydia pomonella)等のハマキガ類、モモシンクイガ(Carposina niponensis)等のシンクイガ類、リオネティア属等のハモグリガ類、リマントリア属、ユープロクティス属等のドクガ類、コナガ(Plutella xylostella)等のスガ類、
ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)等のキバガ類、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)等のヒトリガ類、イガ(Tinea translucens)、コイガ(Tineola bisselliella)等のヒロズコガ類等。
双翅目害虫:アカイエカ(Culex pipiens pallens)、コガタアカイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)等のイエカ類、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopictus)等のエーデス属、シナハマダラカ(Anopheles sinensis)等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ(Musca domestica)、オオイエバエ(Muscina stabulans)等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエバエ類、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antiqua)等のハナバエ類、ミバエ類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、ブユ類、アブ類、サシバエ類、ハモグリバエ類等。
鞘翅目害虫:ウエスタンコーンルームワーム(Diabrotica virgifera virgifera)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata howardi)等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)等のコガネムシ類、メイズウィービル(Sitophilus zeamais)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、アズキゾウムシ(Callosobruchuys chienensis)等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)等のゴミムシダマシ類、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)等のハムシ類、シバンムシ類、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)等のエピラクナ類、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイムシ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等。
ゴキブリ目害虫:チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ワモンゴキブリ(Periplaneta americana)、トビイロゴキブリ(Periplaneta brunnea)、トウヨウゴキブリ(Blatta orientalis)等。
アザミウマ目害虫:ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)等。
膜翅目害虫:ヒメアリ等のアリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、ニホンカブラバチ(Athalia japonica)等のハバチ類等。
直翅目害虫:ケラ類、バッタ類等。
隠翅目害虫:ネコノミ(Ctenocephalides felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等。
シラミ目害虫:コロモジラミ(Pediculus humanus corporis)、ケジラミ (Phthirus pubis)、ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ヒツジジラミ(Dalmalinia ovis)等。
シロアリ目害虫:ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、イエシロアリ(Coptotermes formosanus)等。
ダニ目害虫:ナミハダニ(Tetranychus urticae)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、オリゴニカス属等のハダニ類、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)等のフシダニ類、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)等のホコリダニ類、ヒメハダニ類、ケナガハダニ類、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis flava)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanicus)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツマダニ(Ixodes persulcatus) 、オウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)等のマダニ類、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)等のコナダニ類、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)、ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides ptrenyssnus)等のヒョウヒダニ類、ホソツメダニ(Cheyletus eruditus)、クワガタツメダニ(Cheyletus malaccensis)、ミナミツメダニ(Cheyletus moorei)等のツメダニ類、ワクモ類等。
本発明の有害節足動物防除剤において、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物との重量比は、通常50:1〜1:10の割合、好ましくは20:1〜1:4の割合である。
本発明の有害節足動物防除剤は、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物との混合物そのものであってもよいが、通常はさらに固体担体、液体担体、及び/又はガス状担体等を混合し、必要により界面活性剤その他の製剤用補助剤を添加して、乳剤、油剤、粉剤、粒剤、水和剤、フロアブル剤、マイクロカプセル剤、ペースト状製剤、泡沫剤、エアゾール剤、炭酸ガス製剤、シート製剤、樹脂製剤、燻煙剤、毒餌剤等に製剤化されている。
これらの製剤は、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物とを合計量にして、通常0.005〜90重量%含有する。
製剤化の際に用いられる固体担体としては、例えば粘土類(カオリンクレー、珪藻土、ベントナイト、フバサミクレー、酸性白土等)、合成含水酸化珪素、タルク、セラミック、その他の無機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、尿素、塩安等)等の微粉末及び粒状物等があげられる。
液体担体としては、例えば水、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、フェノキシエタノール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ドデシルベンゼン、フェニルキシリルエタン、メチルナフタレン等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸エチル、アジピン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化炭素等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)、炭酸プロピレン及び植物油(大豆油、綿実油等)が挙げられる。
ガス状担体としては、例えばフルオロカーボン、ブタンガス、LPG(液化石油ガス)、ジメチルエーテル及び炭酸ガスがあげられる。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、等の非イオン界面活性剤、及びアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩当の陰イオン界面活性剤が挙げられる。
その他の製剤用補助剤としては、固着剤、分散剤、着色剤及び安定剤等、具体的には例えばカゼイン、ゼラチン、糖類(でんぷん、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸等)、リグニン誘導体、ベントナイト、合成水溶性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸類等)、PAP(酸性りん酸イソプロピル)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの混合物)、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー、アリザリン染料、アゾ染料、フタロシアニン染料が挙げられる。
本発明の有害節足動物防除剤は、その製剤形態によって式(A)で示されるオキサジアジン化合物を製剤化したものと、式(B)で示されるエステル化合物を製剤化したものとを混合することによっても調製することができ、また、施用時に混用することもできる。
本発明の有害節足動物防除法方法は、通常、本発明の有害節足動物防除剤を有害節足動物又は有害節足動物の生息場所(植物体、土壌、家屋内、動物体等)に施用することにより行われるが、式(A)で示されるオキサジアジン化合物又はその製剤と式(B)で示されるエステル化合物又はその製剤とを予め混合することなく、同時期に有害節足動物又は有害節足動物の生息場所に施用することも可能である。この場合に、式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物との使用割合は、重量比で通常50:1〜1:10の割合、好ましくは20:1〜1:4の割合である。
本発明の有害節足動物防除剤を農業分野の有害節足動物防除に用いる場合、その施用量は10000m2あたりの式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常1〜10000gである。本発明の有害節足動物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化されている場合は、通常有効成分濃度が0.01〜10000ppmとなるように水で希釈して施用し、粒剤、粉剤等は通常そのまま施用する。
これらの製剤や製剤の水希釈液は、有害節足動物又は有害節足動物から保護すべき作物等の植物に直接散布処理してもよく、また耕作地の土壌に生息する有害節足動物を防除するために、該土壌に処理してもよい。
また、シート状やひも状に加工した樹脂製剤を作物に巻き付ける、作物近傍に張り渡す、株元土壌に敷く等の方法により処理することもできる。
本発明の有害節足動物防除剤を家屋内に生息する有害節足動物(例えば、ハエ、蚊、ゴキブリ)の防除に用いる場合、その施用量は、面上に処理する場合は処理面積1m2あたりの式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.01〜1000mgであり、空間に処理する場合は処理空間1m3あたりの式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.01〜500mgである。本発明の有害節足動物防除剤が乳剤、水和剤、フロアブル剤等に製剤化されている場合は、通常有効成分濃度が0.1〜1000ppmとなるように水で希釈して施用し、油剤、エアゾール剤、燻煙剤、毒餌剤、シート製剤等はそのまま施用する。
本発明の有害節足動物防除剤を木質資材を加害する有害節足動物(例えばシロアリ)の防除に用いる場合、本発明の有害節足動物防除剤は木質資材を加害する有害節足動物、木質資材を加害する有害節足動物の生息場所、又は建築資材等の木質資材に施用される。施用に際しては、塗布(式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.01〜30g/m2)、散布(式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.1〜300g/m2)、及び接着剤混入(式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.1〜100g/m3)等の方法が採用される。
本発明の有害節足動物防除剤を動物(イヌ、ネコ等のペット;ウシ、ヒツジ等の家畜等)の外部寄生害虫防除に用いる場合は、本発明の有害節足動物防除剤を動物に塗る、本発明の有害生物防除剤で動物を洗う等の方法で施用する。この場合の施用量は、動物の体重1kgあたりの式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との合計量で通常0.1〜1000mgである。
本発明の有害節足動物防除剤は他の殺虫剤有効成分、及び/又はPBO、S−421、MGK−264、IBTA、サイネピリン500等の共力剤等と共に用いることもできる。
以下、本発明を製剤例及び試験例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
まず、製剤例を示す。なお、部は重量部を表す。
製剤例1
化合物(A)2.5部;化合物(B)2.5部;ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル8部;ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム2部;及びキシレン85部を混合して、乳剤を得る。
製剤例2
化合物(A)10部;化合物(B)10部;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3部;リグニンスルホン酸ナトリウム3部;及び珪藻土74部をジェットエアーミルで均一に混合粉砕して水和剤を得る。
製剤例3
化合物(A)1部;化合物(B)1部;タルク48部;及びクレー50部を均一に混合攪拌して粉剤を得る。
製剤例4
化合物(A)10部と化合物(B)5部とにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム5部、ベントナイト30部及びクレー50部を加え、十分攪拌混合する。次いで、この混合物に適量の水を加え、さらに攪拌し、造粒機で製粒し、通風乾燥して粒剤を得る。
製剤例5
ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート5部、1%ザンサンガム水溶液20部、スメクタイト系鉱物3部及び水57部を均一に混合し、ここに化合物(A)10部と化合物(B)5部とを加えててよく攪拌した後、サンドミルで湿式粉砕して、フロアブル剤を得る。
製剤例6
化合物(A)0.2部と化合物(B)0.1部とを脱臭灯油59.7部に溶解し、エアゾール容器に入れる。該エアゾール容器にバルブを取り付け、該バルブ部分を通じて液化石油ガス(LPG)40部を加圧充填することにより油性エアゾールを得る。
製剤例7
化合物(A)0.1部;化合物(B)0.2部;キシレン5部;及びトリクロロエタン5部を混合し、この混合物に脱臭灯油89.7部を加えて、油剤を得る。
次に、本発明の有害節足動物防除剤の効力を試験例により示す。
試験例1
インドキサカルブMP(以下、第1成分と記す。)、イミプロトリン(以下、第2成分と記す。)各々2gと、キシレン/ソルポールSM200X(界面活性剤;東邦化学工業株式会社)=85/15の混合物98gとを混合し、第1成分の製剤及び第2成分の製剤を得た。第1成分の製剤と第2成分の製剤とを所定比率で混合し、試験用製剤を得た。この試験用製剤を水で所定濃度に希釈して、試験用薬液を調製した。
一方、一辺70cmの立方体ガラス箱の下部中央に木製三角柱容器(1辺3.5cmの正三角形、高さ15cm)を縦に置き、この中にチャバネゴキブリ10頭(雄5頭、雌5頭)を入れた。このガラス箱に前記試験用薬液4.2mlをスプレーガンを用いて噴霧処理した。処理10分後、チャバネゴキブリを餌と水を入れたプラスチック容器に移し、4日間放置した。その後、チャバネゴキブリの生死を観察し、致死率を求めた。結果を表1に示す。
Figure 0004487575
試験例2
一辺70cmの立方体ガラス箱にイエバエ成虫20頭(雄10頭、雌10頭)を放った。このガラス箱に試験例1と同様に調製した試験用薬液2.1mlをスプレーガンを用いて噴霧処理した。処理10分後、イエバエを餌と水を入れたプラスチック容器に移し、2日間放置した。その後、イエバエの生死を観察し、致死率を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0004487575
試験例3
一辺70cmの立方体ガラス箱にアカイエカ雌成虫20頭を放った。このガラス箱に試験例1と同様に調製した試験用薬液2.1mlをスプレーガンを用いて噴霧処理した。処理10分後、アカイエカを餌と水を入れたプラスチック容器に移し、1日間放置した。その後、アカイエカの生死を観察し、致死率を求めた。結果を表3に示す。
Figure 0004487575
試験例4
試験例1と同様に調製した所定濃度の試験用薬液10mlと滅菌土壌200gとを混合し、24時間放置した。この土壌を直径9cmのシャーレに移し、ここにシロアリ職蟻10頭を放ち3日間放置した。その後、シロアリの生死を観察し、致死率を求めた。結果を表4に示す。
Figure 0004487575
試験例5
第1成分0.05g及び第2成分0.05gを脱臭灯油49.9gに溶解し、エアゾール容器に入れた。このエアゾール容器にバルブを取り付け、バルブを通してジメチルエーテル50gを加圧充填し、試験用エアゾール剤を得た。
一方、直径10cm、高さ4.6cmのプラスチック容器に土壌50gを入れ、この上にヒメアリ10頭を放った。このプラスチック容器の上方60cmから、前記試験用エアゾール剤0.2gを噴霧処理した。処理後、プラスチック容器内に餌を入れ、3日間放置した。その後、ヒメアリの生死を観察したところ、致死率は100%であった。
本発明の有害節足動物防除剤は、優れた有害節足動物防除効力を有することから、有害節足動物の防除に有用である。

Claims (4)

  1. 式(A)
    Figure 0004487575
    で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)
    Figure 0004487575
    で示されるエステル化合物とを有効成分として含有することを特徴とするゴキブリ防除剤。
  2. 式(A)で示されるオキサジアジン化合物と式(B)で示されるエステル化合物との重量比が、50:1〜1:10の範囲内である請求項1記載のゴキブリ防除剤。
  3. 式(A)
    Figure 0004487575
    で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)
    Figure 0004487575
    で示されるエステル化合物との有効量をゴキブリ又はゴキブリの生息場所に施用することを特徴とするゴキブリの防除方法。
  4. 式(A)で示されるオキサジアジン化合物と、式(B)で示されるエステル化合物との重量比が50:1〜1:10の範囲内である請求項3記載のゴキブリの防除方法。
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