以下に、本発明に係る文字入力装置の第1の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は、携帯電話1として用いられる文字入力装置を示す図である。また、図2は、携帯電話 1の文字入力キーを集めた文字入力キー領域2を抜き出して示す図である。なお、文字入力装置は、携帯電話1以外に、操作キーにより文字入力可能な携帯端末やリモートコントローラ等として用いても良い。
携帯電話1の文字入力キー領域2には、図2に示すように、上下4段左右3列の計12個の文字入力キー21〜32が配置されている。ユーザは、文字入力キー21〜32を押して、数字や文字を入力できる。
図2に示すように、各文字入力キー21〜32は、次のような数字あるいは記号を入力できるように設定されている。上段左側から順に、文字入力キー21に数字「1」が、文字入力キー22に数字「2」が、文字入力キー23に数字「3」が、文字入力キー24に数字「4」が、文字入力キー25に数字「5」が、文字入力キー26に数字「6」が、文字入力キー27に数字「7」が、文字入力キー28に数字「8」が、文字入力キー29に数字「9」が、文字入力キー30に記号「*」が、文字入力キー31に数字「0」が、文字入力キー32に記号「#」が、それぞれ設定されている。
文字入力キー21〜29,31には、数字あるいは記号に加えて、文字が設定されている。文字入力キー21〜29,31の左側に表記されている数字の右側上段には、仮名文字が表記されている。また、これら数字の右側下段には、アルファベットの文字が表記されている。
また、文字入力キー28は、各文字入力キー22等により入力可能な複数の文字の中から、左から2番目の文字を指定する指定キーである。これを、中位指定キーとする。また、文字入力キー29は、各文字入力キー22等により入力可能な複数の文字の中から、右端の文字を指定する指定キーである。これを、右端指定キーとする。
ここで、同一言語の複数文字を入力可能な文字入力キーを複数文字入力キーと定義し、文字入力キーに含まれるものとする。また、文字入力キー以外に、クリアキー15のように、文字を入力しないキーもある。これらは、文字入力キーではないが、文字入力キーの上位概念に位置づけている操作キーに含まれるものとする。
指定キーとして、中位指定キーが文字入力キー28に設定されている。また、指定キーとして、右端指定キーが文字入力キー29に設定されている。
この携帯電話1の文字入力キー領域2は、特に、ローマ字による日本語入力に適したキー構成となっている。操作キーの数に制約のある携帯電話1のような小型機器では、仮名文字を各文字入力キーに設定した場合に比べて操作が簡単となる。また、最近のパソコン等の普及に伴い、日本語を入力するユーザの大半がローマ字を使って入力している。このため、ローマ字入力に取り組みやすいという利点がある。
さらに、ローマ字入力では、各文字の出現頻度に規則性がある。まず、母音の頻度が最も高い。従って、この実施の形態では、母音「A」、「I」、「U」、「E」、「O」の5文字と、頻出度の高い子音「K」、「S」、「T」、「N」、「H」の5文字を、単独打鍵の文字入力キーとして設定するようにしている。そして、それ以外の16文字の子音を、複数回目の打鍵で文字入力可能に設定している。このため、頻度に合わせた効率的な入力が可能となる。
各文字入力キー22,23,24,25,26,27,28,29,31には、日本語の子音を表す「K」、「S」、「T」、「N」、「H」、「M」、「Y」、「R」、「W」の子音が設定されている。これは、「か」行、「さ」行、「た」行、「な」行、「は」行、「ら」行、「や」行、「ま」行、「わ」行の子音が、「あかさたな」の順に並ぶように配慮して構成されたものである。
さらに、文字入力キー21に設定された「A」と合わせて、従来の携帯電話での仮名文字の「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」、「は」、「ま」、「や」、「ら」、「わ」の表記と完全に一致するように配慮して構成されている。
また、文字入力キー22、23、24、26には、中位指定キー28との連続打鍵で入力する文字文字入力キーとして、「G」、「Z」、「D」、「B」の各文字入力キーが配列されている。すなわち、「が」行、「ざ」行、「だ」行、「ば」行を入力する子音「G」、「Z」、「D」、「B」が、清音「か」行、「さ」行、「た」行、「は」行を入力する「K」、「S」、「T」、「H」に対応し、清音と濁音との対応がとれるように配列されている。
また、文字入力キー26には、右端指定キー29との連続打鍵で入力する文字文字入力キーとして、「P」の文字入力キーが配列されている。すなわち、「ぱ」行を入力する子音「P」が、清音「は」行を入力する母音「H」の文字入力キーに対応し、清音と半濁音との対応がとれるように配列されている。
また、右端指定キー29との連続打鍵で入力する文字入力キーとして、文字入力キー22には「C」が、文字入力キー23には「F」が、文字入力キー25には「J」が、文字入力キー27には「Q」が、文字入力キー28には「V」が、文字入力キー29には「X」が、それぞれ設定されている。そして、中位指定キー28との連続打鍵で入力する文字入力キーとして、文字入力キー25には「L」が設定されている。このように、従来の携帯電話で「C」、「F」、「J」、「Q」、「V」、「X」、「L」が表記された文字入力キーと同じ位置のキーに設定されるように配慮されている。
また、文字入力キー32には、中位指定キー28との連続打鍵で入力する文字として「、」が設定されると共に、右端指定キー29との連続打鍵で入力する記号として「。」が設定されている。さらに、文字入力キー31には、右端指定キー29との連続打鍵で入力する記号文字入力キーとして「−」が設定されている。
そして、日本語入力モードでは、記号「−」が長音「ー」として入力できるように設定されている。また、英語入力モードでは、読点「、」がカンマ「,」として、句点「。」がピリオド「.」として入力できるように設定されている。
また、文字入力キー21には、中位指定キー28との連続打鍵で入力する文字文字入力キーとして「/」が設定され、右端指定キー29との連続打鍵で入力する記号として「@」が設定されている。さらに、文字入力キー24には、右端指定キー29との連続打鍵で入力する記号として「’」が設定されている。さらに、文字入力キー30には、中位指定キー28との連続打鍵で入力する文字として左括弧「(」が設定され、右端指定キー29との連続打鍵で入力する記号として右括弧「)」が設定されている。
図3は、携帯電話1の内部処理を行う各構成部を示す図である。但し、数字、文字あるいは記号の入力に対する信号の流れ以外の処理については、その説明を省略する。各操作キー11〜16および21〜32からの押圧によりオン信号は、入力信号検出部35に受信される。すると、入力信号検出部35は、各操作キー11等の種類と押圧回数等を検出する。そして、入力信号検出部35は、その検出結果を入力信号処理部36に送信する。
入力信号検出部35では、各操作キー11等に基づく処理を行い、画像処理部38に信号を送る。また、操作キー16は、電話をかけるための操作キーである。このため、操作キー16がオンとなる場合には、電波発信部37に信号が送られて、電話をかけられるようになっている。一方、画像処理部38に送られた信号に基づき、各文字入力キー22等により設定された文字等が表示部3に表示される。
日本語入力モードに設定されている場合には、入力操作に応じた文字が出力されて液晶ディスプレイ3に表示される。すなわち、文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、30、31、32を押すと、「あ」、「K」、「S」、「T」、「N」、「H」、「い」、「う」、「え」、「お」が出力される。
また、中位指定キー28を押した後に、文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、「/」、「G」、「Z」、「D」、「L」、「B」、「M」、「Y」、「R」、「(」、「W」、「、」が出力される。また、右端指定キー29を押した後に、文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、「@」、「C」、「F」、「’」、「J」、「P」、「Q」、「V」、「X」、「)」、「−」、「。」が出力される。
すなわち、文字入力キー23を1回押すと「S」が選択され、続いて文字入力キー21を押すと「A」が選択される。このため、「S+A」となって「さ」が出力される。同様に、文字入力キー25、27を順に押すと、「N+I」で「に」が出力される。また、中位指定キー28を押した後に文字入力キー22を押すと「G」が選択され、続いて文字入力キー21を押すと「A」が選択される。このため、「G+A」となって「が」が出力される。このように、単独打鍵で「K」、「S」、「T」、「N」、「H」を選択、または中位指定キー28を押した後に文字入力キー27、28、29、31を押して「M」、「Y」、「R」、「W」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32の母音を押すことで、「か」行〜「わ」行の各清音が出力される。
さらに、中位指定キー28を押した後に、文字入力キー22、23、24、26を押して「G」、「Z」、「D」、「B」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32に母音を押すことで「が」、「ざ」、「だ」、「ば」行の各濁音が出力される。また、右端指定キー29を押した後に文字入力キー26を押して「P」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32の母音を押すことで「ぱ」、「ぴ」、「ぷ」、「ぺ」、「ぽ」の各文字が出力される。また、右端指定キー29を押した後に文字入力キー23を押して「F」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32の母音を押すことで「ふぁ」、「ふぃ」、「ふ」、「ふぇ」、「ふぉ」の各文字が出力される。
また、文字入力キー25を2回押すと、「N+N」で「ん」が出力される。さらに、子音と母音との間に中位指定キーとして文字入力キー28を押し、続けて文字入力キー28を押して「Y」を入力することで、拗音が出力される。例えば、文字入力キー23、28、28、30を順次1回づつ押すと、「S+Y+U」で「しゅ」が出力される。また、中位指定キー28を押した後に、文字入力キー22を押して「G」を選択した後に、文字入力キー28を2回押し、さらに文字入力キー30を押すと「G+Y+U」で「ぎゅ」が出力される。
また、子音と母音との間に文字入力キー26を押して「H」を入力することで、拗音が出力される。例えば、中位指定キー28を押した後に、文字入力キー24を押して「D」を選択した後に、文字入力キー26を押して「H」を入力し、続いて文字入力キー27を押すと、「D+H+I」で「でぃ」が出力される。同様に、文字入力キー24を押して「T」を選択した後に、文字入力キー26を押して「H」を入力し、続いて文字入力キー27を押すと、「T+H+I」で「てぃ」が出力される。
また、同じ子音を繰り返して入力した後で、母音を入力することで、促音「っ」を入力することができる。たとえば、文字入力キー23を2回押して、「SS」と入力した後、文字入力キー21を押して「A」を選択することで、「っさ」が出力される。また、文字入力キー24を2回押して「TT」と入力した後、文字入力キー21を押して「A」を選択することで、「った」が出力される。
また、「L」もしくは「X」につづいて母音を入力することによって、「ぁ」、「ぃ」、「ぅ」、「ぇ」、「ぉ」といった小文字の母音を出力することができる。
なお、中位指定キー28と文字入力キー28は同一の操作キーであるため、中位指定キー28の連続打鍵により、「Y」を入力できる。同様に右端指定キー29と文字入力キー29は同一の操作キーであるため、右端指定キー29の連続打鍵により、「X」を入力できる。
また、中位指定キー28を押した後に続けて文字入力キー29を押すことは、文字入力キー29を右端指定キーとしてではなく、文字入力キー29として押すことになる。この場合、文字入力キー29に中位指定キー28との連続打鍵で入力するように設定された「R」が入力される。同様に、右端指定キー29を押した後に続けて文字入力キー28を押すことは、文字入力キー28を中位指定キーとしてではなく、文字入力キー28として押すことになる。この場合、文字入力キー28に右端指定キー29との連続打鍵で入力するように設定された「V」が入力される。
なお、従来、携帯電話において50音配列の仮名を入力する場合や、英語でアルファベットを入力する場合には、同じ文字入力キーに設定された文字を連続して出力するときに、1文字毎にカーソル文字入力キーを押して「送り操作」を行って文字を確定していた。しかし、この実施の形態では、日本語入力にローマ字入力方式を用い、アルファベット各文字の入力に操作手順の重複がない。このため、日本語入力でも英語入力でも「送り操作」を必要としない。
また、この実施の形態では、日本語入力として仮名を入力する例を示したが、文字入力後に変換キー12を押して漢字変換機能を実行することで、仮名漢字交じりの一般的な日本語入力を行うこともできる。
また、仮名漢字変換を行う場合、文節の区切り直しや、文節の移動などの操作を、パソコン用のキーボードでは、シフトキーを押しながら、カーソルキーを押すことで行っている。このシフトキーの押し下げに相当する操作として、指定キーの押し下げを対応させることもできる。すなわち、指定キーを押しながら、あるいは押した後、カーソルキー11,13を押して文節の区切りなおし、文節の移動などの操作を行うこともできる。
このように、指定キーと機能キーの組み合わせで、機能キー単独で行う操作以外の操作を割り当てるように設定することで可能である。
一方、英語入力モードに設定されている場合には、入力操作に応じた文字が出力されて液晶ディスプレイ3に表示される。すなわち、文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、30、31、32を押すと、「A」、「K」、「S」、「T」、「N」、「H」、「I」、「U」、「E」、「O」が出力される。また、中位指定キー28を押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、「/」、「G」、「Z」、「D」、「L」、「B」、「M」、「Y」、「R」、「(」、「W」、「,」が出力される。また、右端指定キー29を押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、「@」、「C」、「F」、「’」、「J」、「P」、「Q」、「V」、「X」、「)」、「−」、「.」が出力される。
このようにすると、URLやメールアドレスの入力で頻繁に使用する「@」、「/」、「−」の記号や、日本語モードでは句読点、英語モードではピリオドとカンマを含めて、12個の文字入力キーで入力操作ができる。したがって、小型で携帯性に優れた携帯電話1を実現できる。また、従来の携帯電話で文字入力に使用されている文字入力キーが12個であることに比べて同じ数の文字入力キーで入力操作ができるので、従来の携帯電話にさらに文字入力キーを増やすという構造の変化を必要とせず、本発明の文字入力方式を導入できる。
また、アルファベット一文字に文字入力操作手順が一つとなるように、完全に一対一対応しているので、英語モードでも日本語モードでも「送り操作」を必要としない。その分、文字入力キー打鍵数を少なくでき、入力の操作性を向上できる。さらに、日本語モードと英語モードを切り替えても、迷わずに入力操作ができる。
また、パソコン等でローマ字入力に慣れた人には、親しみやすく入力手順も覚えやすい。また「でぃ」「ふぁ」「ぁ」「う゛」などの拗音を伴った文字入力や特殊な濁音の文字入力もパソコンのキーボードと同じローマ字方式で入力できる。
また、日本語のローマ字入力使用頻度の高い母音の文字「A」、「I」、「U」、「E」、「O」、を単独打鍵の文字グループに設定したため、これらの文字は文字入力キーを1回押すだけで入力できる。このため、「A」以外は複数回押さなければ母音を入力できない従来の携帯電話の文字配列に比べて、打鍵回数を少なくできる。このため、入力操作性を向上できて高速入力を行うことができる。
また、各文字入力キーを最大3回押せばどの文字でも入力でき、最大5回押さなければならない従来の携帯電話の文字配列に比べて、入力操作性を向上でき、高速入力を行うことができる。
また、一つの文字入力キーに配した2つおよび3つの文字は、中央の文字が中位指定キー28、右側の文字が右端指定キー29という対応になっている。このため、文字の指定がしやすくなる。
さらに、「か」行を入力する「K」と「が」行を入力する「G」とを文字入力キー22に、「さ」行を入力する「S」と「ざ」行を入力する「Z」とを文字入力キー23に、「た」行を入力する「T」と「だ」行を入力する「D」とを文字入力キー24に、「は」行を入力する「H」と「ば」行を入力する「B」とを文字入力キー26にそれぞれ設定している。
このため、関連する清音と濁音を同じ文字入力キーを用い、清音は単独打鍵、濁音は中位指定キー28の打鍵に続けて打鍵することで入力することができる。したがって、濁音用の文字入力キー位置を簡単に把握でき、入力操作も覚えやすくなり、高速入力が可能となる。
また、「は」行を入力する「H」と「ぱ」行を入力する「P」とを文字入力キー26にそれぞれ設定している。このため、関連する清音と半濁音を同じ文字入力キーを用い、清音は単独打鍵、半濁音は右端指定キー29の打鍵に続けて打鍵することで入力することができる。このため、半濁音用の文字入力キーの位置を簡単に把握でき、入力操作も覚えやすくなり、高速入力が可能となる。
さらに、従来の携帯電話の「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」・・の表記に対応してローマ字入力のガイドとなる「A」、「K」、「S」、「T」、「N」・・を表記している。このため、現在の携帯電話の文字入力方式との両用ができる。
また、日本語入力モードのまま中位指定キー28に続けて各数字を設定した文字入力キーを押して、その文字入力キーに設定れさた文字をディスプレイ3に出力し、その上で変換文字入力キー12を押して数字に変換すれば、入力モードを数字モードに切り替えることなく、数字を入力することが可能となる。すなわち、中位指定キー28に続けて、各数字が設定された文字入力キーを押した場合、記号または子音のアルファベットが出力される。このため、日本語として変換できない文字が出力される。
たとえば、中位指定キー28に続けて数字「1」が設定された文字入力キー21を押し、さらに中位指定キー28に続けて数字「2」が設定された文字入力キー22を押した場合、ディスプレイ3には「/G」と出力される。この出力された各文字および記号を、中位指定キー28に続けて押した文字入力キーの数字として変換すれば「12」と変換できる。このようにすれば、どの数字も日本語入力モードのまま変換操作によって入力できる。特に月日、時刻、型番など桁数の少ない数字を簡便に入力できる。
次に、本発明に係る文字入力装置の第2の実施の形態について、図4に基づいて説明する。なお、この実施の形態において、前記第1の実施の形態と同一またはこれに相当する構成部分には、同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略化する。この実施の形態は、英語専用となっている点が、前記第1の実施の形態と異なるが、基本的な構成は同じである。
文字入力キー22〜29、31、32には、各文字が設定されている。各文字入力キー22〜29、31の左側には、電話番号を入力する場合などに用いられる数字が表記されている。また、各数字の右側には、英語入力に用いられるアルファベットの文字が表記されている。
また、指定キーとして、文字入力キー25に中位指定キーが設定されている。また、文字入力キー26に右端指定キーが設定されている。
入力時には、入力操作に応じた文字が出力されて、液晶ディスプレイ3に表示される。文字入力キー22、23、24、27、28、29、31、32を押すと、「A」、「E」、「I」、「N」、「S」、「T」、「W」、「,」が出力される。また、中位指定キー25を押した後に文字入力キー22、23、24、25、26、27、28、29、31、32を押すと、「B」、「D」、「H」、「J」、「L」、「O」、「R」、「U」、「X」、「Y」が出力される。また、右端指定キー26を押した後に文字入力キー22、23、24、25、26、27、28、29、32を押すと、「C」、「F」、「G」、「K」、「M」、「P」、「Q」、「V」、「Z」が出力される。
この英語配列は、従来の携帯電話同様、「ABCDEFG・・・」のアルファベット順になるべく近い配列となるように配慮したものであり、配列の順序を変更した部分は、一つの文字入力キーに設定されたアルファベット群の並びの中に限定している。すなわち、文字入力キー23を例にとると、アルファベット順であれば、本来、「DEF」の順に文字が設定される。しかし、これを「EDF」の並びに変更している。また、文字入力キー24を例にとると、アルファベット順であれば、本来、「GHI」の順に文字が設定される。しかし、これを「IHG」の並びに変更している。また、文字入力キー28を例にとると、アルファベット順であれば、本来、「QRS」の順に文字が設定される。しかし、これを「SRQ」の並びに変更している。この配列の変更は、英語において使用頻度の高い「E」、「I」、「S」の文字を単独打鍵で入力できるように配慮されている。
このような文字配列では、英語において使用頻度の高い、「A」、「E」、「I」、「N」、「S」、「T」の文字を単独打鍵で入力することができるので、頻度に合わせた効率的な入力が可能となる。また、文字入力キー30を押すと、文章にスペース(空白)を入力することができる。
また、文字入力キー21を押した後に続けて文字を入力すると、文字入力キー21の打鍵の直後に入力した1文字が大文字となってディスプレイ3に出力されるように設定されている。さらに、文字入力キー21を押しながら、文字を入力すると、文字入力キー21を押し下げている間に入力した文字が、大文字となってディスプレイ3に出力されるように設定されている。すなわち、文字入力キー21が英文字の大文字と小文字の切替について、パソコン用キーボードのシフトキーと同様の機能を持つように設定されている。
ピリオド「.」の入力は、文字入力キー32を1回押してカンマ「,」を入力した後、続けて文字入力キー32を押すことで、ディスプレイ3に出力された「,」が「.」に変更されて出力されるように設定されている。
次に、本発明に係る文字入力装置の第3の実施の形態について、図5に基づいて説明する。なお、この実施の形態において、前記第1実施の形態および前記第2の実施の形態と同一またはこれらに相当する構成部分には、同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略化する。
この実施の形態は、韓国語専用となっている点が前記第1の実施の形態および前記第2の実施の形態と異なるが、基本的な構成は同じである。
文字入力キー21〜32には、各文字が設定されている。各文字入力キー21〜29、31の左側には、電話番号を入力する場合などに用いられる数字が表記されると共に、これら数字の右側には、韓国語入力に用いられるハングルの子音文字と母音文字が表記されている。
また、指定キーとして、中位指定キーが文字入力キー25に設定されている。また、指定キーとして、右端指定キーが文字入力キー26に設定されている。
入力時には、入力操作に応じた文字が出力されて液晶ディスプレイ3に表示される。また、中位指定キー25を押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、それぞれ左から第2番目に表記されているハングル文字等の文字が出力される。また、右端指定キー26を押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32を押すと、右端に表記されているハングル文字等の文字が出力される。
このハングルの子音文字、母音文字の配列は、ハングルの辞書の配列と近くなるように配慮したものである。すなわち、文字文字入力キーの左側から右側、1段目から4段目へと文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、そしてさらに4段目の左側から文字入力キー30、32の順に、子音文字を辞書順に設定し、二重子音については、それぞれに対応する子音と同じ文字入力キーに右端指定キー26との連続打鍵で入力できるように設定されている。
また、母音文字についても、中位指定キー25との連続打鍵で入力できるように、文字入力キーの左側から右側、1段目から4段目へと文字入力キー21、22、23、24、27、28、29、30、31、32に辞書順に設定されている。二重母音については、一部の文字以外は二重母音の一部を構成する母音文字と同じ文字入力キーに右端指定キー26との連続打鍵で入力できるように設定されている。また、上記一部の文字は、文字入力キー25、28に、右端指定キー26との連続打鍵で入力できるように設定されている。
このような文字配列では、韓国語のパソコン用文字入力キーボードとして一般的な2ボル式で配列されている子音文字、母音文字合わせて33文字を入力することができる。このため、2ボル式に準じて効率的な入力が可能となる。
「.」は、右端指定キー26に続けて文字入力キー32を押すことで、ディスプレイ3に出力されるように設定されている。「,」は「.」の入力の後にもう一度、右端指定キー26に続けて文字入力キー32を押すことで、ディスプレイ3に出力された「,」が「.」に変更されて出力されるように設定されている。
次に、本発明に係る文字入力装置の第4の実施の形態について、図6に基づいて説明する。なお、この実施の形態において、前記第1、第2、第3の実施の形態と同一またはこれらに相当する構成部分には、同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略化する。
この実施の形態は、中国語用となっている点が前記第2の実施の形態と異なるが、基本的な構成は同じである。
文字入力キー22〜29、31、32には、各文字が設定されている。各文字入力キー21〜29、31の左側には、電話番号を入力する場合などに用いられる数字が表記されると共に、これら数字の右側には、中国語のローマ字入力方式である、ピンイン入力に用いられるアルファベットの文字が表記されている。
また、指定キーとして、中位指定キーが文字入力キー25に設定されている。また、指定キーとして、右端指定キーが文字入力キー26に設定されている。
入力時には、入力操作に応じた文字が出力されて、液晶ディスプレイ3に表示される。すなわち、文字入力キー22、23、24、27、28、29、31、32を押すと、「A」、「E」、「I」、「N」、「S」、「T」、「W」、「,」が出力される。また、中位指定キー25を押した後に文字入力キー22、23、24、25、26、27、28、29、31、32を押すと、「B」、「D」、「H」、「J」、「L」、「O」、「R」、「U」、「X」、「Y」が出力される。また、右端指定キー26を押した後に文字入力キー22、23、24、25、26、27、28、29、32を押すと、「C」、「F」、「G」、「K」、「M」、「P」、「Q」、「V」、「Z」が出力される。
この配列は、前記第2の実施の形態と同様、「ABCDEFG・・・」のアルファベット順になるべく近い配列となるように配慮したものであり、一部アルファベットの順序を変更した部分によって、英語において使用頻度の高い「E」、「I」、「S」の文字を単独打鍵で入力できるように設定されている。このため、英単語や、英語の文書語を入力する際にも文字の出現頻度に応じて入力しやすいように配慮されている。
ピンイン入力における四声は、文字入力キー21と、文字入力キー30に設定されていて、文字入力キー30の単独打鍵で第1声が入力される。文字入力キー30に続けて中位指定キー25を押すと、第2声が入力される。また、文字入力キー21の単独打鍵で第3声が入力される。また、文字入力キー21に続けて中位指定キー25を押すと、第4声が入力される。
第2声と第4声の入力手順は、斜め右上への斜線で表す第2声では、文字入力キー30から中位指定キー25へと、文字入力キーの打鍵が斜め右上への順序となるように配慮したものであり、斜め右下への斜線で表す第4声では、文字入力キー21から中位指定キー25へと、文字入力キーの打鍵が斜め右下への順序となるように配慮したものである。
また、自動分かち書きを行うピンイン入力において、強制的に分かち書きを行う場合に入力するセミコロン「;」は、文字入力キー30に設定されている右端指定キー26に続けて文字入力キー30を打鍵することで入力できるように設定されている。
ピリオド「.」の入力は、文字入力キー32を1回押してカンマ「,」を入力した後、続けて文字入力キー32を押すことで、ディスプレイ3に出力された「,」が「.」に変更されて出力されるように設定されている。
次に、本発明に係る文字入力装置の第5の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、この実施の形態において、前記第1〜第4の実施の形態と同一またはこれらに相当する構成部分には、同一符号を付し、説明を省略あるいは簡略化する。
文字入力キー21〜29、31には、各文字が設定されている。各文字入力キー21〜29、31の左側には、電話番号を入力する場合などに用いられる数字文字が表記されている。また、これら数字の右側上段には、仮名による日本語入力に用いられる仮名文字が設定されると共に、数字の右側下段には、ローマ字による日本語入力や英語入力に用いられるアルファベットの文字が表記されている。
また、文字入力キー28に指定キーが設定されている。この実施の形態における指定キーは、前記第1〜第4の実施の形態の指定キーと異なり、ただ一つのみ設けられている。指定キー28を1回押すと、文字入力キー22等の左から第2番目の文字を指定できる。また、指定キー28を2回押すと、文字入力キー22等の右端の文字を指定できる。このため、文字入力キー29は、単独打鍵で「R」を入力できるキーとなる。「R」は、入力回数が決して少ない文字ではない。したがって、「R」を入力する手間数が少なくなることにより、入力回数の減少を図ることが出来る。
文字入力キー25には、指定キー28の1回打鍵との連続打鍵で入力する文字として、「L」が設定されている。そして、同様に、文字入力キー21には「F」が、文字入力キー22には「C」が、文字入力キー23には「J」が、文字入力キー27には「Q」が、文字入力キー30には「V」が、文字入力キー31には「X」が、それぞれ設定されている。
また、文字入力キー32には、指定キー28の1回打鍵との連続打鍵で入力する記号として「、」が設定され、指定キー28の2回打鍵との連続打鍵で入力する記号として「。」が設定されている。さらに、文字入力キー29には、指定キー28の1回打鍵との連続打鍵で入力する記号として「−」が設定されている。
そして、日本語入力モードでは記号「−」が長音「ー」として入力できるように設定されている。また、英語入力モードでは読点「、」がカンマ「,」として、句点「。」がピリオド「.」として、それぞれ入力できるように設定されている。
また、文字入力キー21には、指定キー28の2回打鍵との連続打鍵で入力する記号として「@」が設定されている。同様に、文字入力キー24には「!」が、文字入力キー25には「?」が、文字入力キー29には「/」が、それぞれ設定されている。
日本語入力モードに設定されている場合には、入力操作に応じた文字が出力されて、液晶ディスプレイ3に表示される。文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、29、30、31、32を押すと、「あ」、「K」、「S」、「T」、「N」、「H」、「い」、「R」、「う」、「え」、「お」が出力される。また、指定キー28を1回押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、29、30、31、32を押すと、「F」、「G」、「Z」、「D」、「L」、「B」、「M」、「ー」、「Y」、「W」、「、」が出力される。また、指定キー28を2回押した後に文字入力キー21、22、23、24、25、26、27、29、30、31、32を押すと、「@」、「C」、「J」、「!」、「?」、「P」、「Q」、「/」、「V」、「X」、「。」が出力される。
文字入力キー23を1回押すと「S」が選択され、続いて文字入力キー21を押すと「A」が選択される。このため、「S+A」となって「さ」が出力される。同様に、文字入力キー25、27を順に押すと「N+I」で「に」が出力される。また、指定キー28を1回押した後に文字入力キー22を押すと、「G」が選択され、続いて文字入力キー21を押すと「A」が選択される。このため、「G+A」となって「が」が出力される。
このように、単独打鍵で「K」、「S」、「T」、「N」、「H」、「R」を選択、または指定キー28を1回押した後に文字入力キー27、30、31を押して「M」、「Y」、「W」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32を押すことで、「か」行〜「わ」行の各清音が出力される。
さらに、指定キー28を1回押した後に文字入力キー22、23、24、26を押して「G」、「Z」、「D」、「B」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32を押すことで「が」、「ざ」、「だ」、「ば」行の各濁音が出力される。また、指定キー28を2回押した後に文字入力キー26を押して「P」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32の母音を押すことで、「ぱ」、「ぴ」、「ぷ」、「ぺ」、「ぽ」の各文字が出力される。また、指定キー28を押した後に文字入力キー21を押して「F」を選択した後、文字入力キー21、27、30、31、32を押すことで、「ふぁ」、「ふぃ」、「ふ」、「ふぇ」、「ふぉ」の各文字が出力される。
文字入力キー25を2回押すと「N+N」で「ん」が出力される。さらに、子音と母音との間に指定キー28を押し、続けて文字入力キー30を押して「Y」を入力することで、拗音が出力される。例えば、文字入力キー23,28,30,30を順次1回づつ押すと「S+Y+U」で「しゅ」が出力される。また、指定キー28を1回押した後に文字入力キー22を押して「G」を選択した後に、指定キー28、文字入力キー30を押して「Y」を選択し、さらに文字入力キー30を押すと「G+Y+U」で「ぎゅ」が出力される。
このようにすると、各文字入力キーを最大4回押せば、どの文字でも入力できる。さらに、出現頻度の高い文字ほど文字入力キーを押す回数を少なく設定している。このため、文字の出現頻度が考慮されず、最大5回押さなければならない従来の携帯電話の文字配列に比べて、入力操作性を向上でき、高速の入力操作を行うことができる。
一つの文字入力キーに配した3つの文字および記号は、左から2番目の文字または記号は、指定キー28を1回押したあと2番目に押して選択する。左から3番目の文字または記号は、指定キー28を2回押した後、3番目に押して選択する、という対応になる。このため、入力操作がわかりやすい。
さらに、ローマ字入力において、「か」行を入力する「K」と「が」行を入力する「G」とを文字入力キー22に、「さ」行を入力する「S」と「ざ」行を入力する「Z」とを文字入力キー23に、「た」行を入力する「T」と「だ」行を入力する「D」とを文字入力キー24に、「は」行を入力する「H」と「ば」行を入力する「B」とを文字入力キー26にそれぞれ設定したので、関連する清音と濁音を同じ文字入力キーを用い、清音は単独打鍵、濁音は指定キーの1回打鍵に続けて打鍵することで入力することができる。このため、濁音用の文字入力キーの位置を簡単に把握でき、入力操作も覚えやすくなり、高速に入力することができる。
また、「は」行を入力する「H」と「ぱ」行を入力する「P」とを文字入力キー26にそれぞれ設定したので、関連する清音と半濁音を同じ文字入力キーを用い、清音は単独打鍵、半濁音は指定キーの2回打鍵に続けて打鍵することで入力することができる。このため、半濁音用の文字入力キー位置を簡単に把握でき、入力操作も覚えやすくなり、高速に入力することができる。
さらに「や行」のみが対応の例外であるが、従来の携帯電話の「あ」、「か」、「さ」、「た」、「な」・・の文字入力キー表記に対応してローマ字入力のガイドとなる「A」、「K」、「S」、「T」、「N」・・を表記しているので、現在の携帯電話の文字入力方式との両用してもわかりやすい。なお、「や」の文字入力キー表記には「Y」は設定されていないものの、「や行」の仮名は「や」を文字入力キー表記した指定キー28を押してから「Y」を設定した文字入力キーを選択する。このため、「や」の仮名表記と「や行」の入力もある程度関連づけて覚えることができる。
また、指定キー28の1回打鍵に続けて各数字が設定された文字入力キーを押した場合、子音のアルファベットまたは記号が出力される。このため、日本語として変換できない文字が出力される。例えば、指定キー28の1回打鍵に続けて数字「1」が設定された文字入力キー21を押し、さらに、指定キー28の1回打鍵に続けて数字「2」が設定された文字入力キー22を押した場合、ディスプレイ3には「FG」と出力される。この出力された各文字を、指定キー28に続けて押した文字入力キーの数字として変換すれば「12」と変換できる。このようにすれば、どの数字も日本語入力モードのまま変換操作によって入力できるので、特に月日、時刻、型番など桁数の多くない数字では、簡便に入力できるようになる。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、次のような種々の変形が可能である。例えば、指定キーは、1個若しくは2個とせずに、3個以上としても良い。但し、指定キーを増やすと、文字入力装置の小型化が難しくなるので、1個若しくは2個が好ましい。
また、複数文字入力キーにアルファベットを4文字設定して、指定キーを最大3回まで押すようにしても良い。また、12個の操作キーの配列は、縦4段で横3列とせずに、縦3段で横4列としたり、縦2段で横6列あるいは縦6段で横2列とすることも可能である。さらに、操作キーの数を15個にしたり、9個とすることもできる。
また、指定キーの設置場所は、文字入力キー領域2の最上段あるいは最下段としても良い。また、複数文字入力キーの複数文字の設定順位は、出現確率の高い頻出文字を最初にしているが、母音より出現回数の多い子音を最初にせずに、母音を優先設定しても良い。例えば、図6において、複数文字入力キー27に表記されている「NOP」を、「ONP」としても良い。