JP4498491B2 - 角速度検出素子 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、自動車のナビゲーションシステムや姿勢制御等に用いられる振動型の角速度検出素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から機械式の回転ジャイロスコープを用いた角速度検出装置が、飛行機や船舶の慣性航法装置として使われている。
この機械式回転ジャイロスコープは、高安定かつ高性能を有しているが、形状が大きく、価格も高く、寿命も短いという欠点があった。
【0003】
近年、この機械式回転ジャイロスコープに代わるものとして、振動式の角速度検出素子を用いた振動式ジャイロスコープの実用化が進められている。
この角速度検出素子は、エリンバ等の恒弾性金属材料で形成された細長い振動体と、交流電圧を加えてその振動体を駆動するための圧電素子と、回転にともなうコリオリ力によって生じる角速度に比例した振動を検出するための圧電素子とからなっている。
【0004】
たとえば、特開平6−241815号公報に振動式の角速度検出素子を用いた振動式ジャイロスコープが提案されている。その概略を図15及び図16によって簡単に説明する。
【0005】
この図15及び図16に示す角速度検出素子は、エリンバなどの金属材料を細長い正三角柱状に成形して振動体91とし、その各面の長手方向の中央部に、それぞれ駆動及び検出用の圧電素子92,93と帰還用の圧電素子94を接着している。そして、支持部材95,96を振動体91の振動の節に溶接し、その支持部材95,96を、図16に示すように基部97に固定して角度検出素子全体を保持している。
【0006】
この角速度検出素子において、振動体91の駆動およびび検出用の圧電素子92,93と帰還用の圧電素子94とに、この振動体91の共振周波数と同じ周波数の交流電圧を印加することによって、振動体91は図15に示すy軸方向に共振振動を持続する。
【0007】
このとき、振動体91がz軸方向すなわち長さ方向に回転軸をもつ回転角速度ωを受けると、コリオリ力がx軸方向に発生し、圧電素子92と圧電素子93は正負が逆で大きさが等しい電圧を発生する。
この二つの圧電素子92と93の出力電圧を、図示していない差動増幅器の2つの入力端子にそれぞれ入力させて、重畳されている交流電圧を除去して発生電圧のみとし、さらに共振周波数で同期検波することにより、角速度の大きさに応じた検出信号を得ることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の振動式の角速度検出素子には、次のような問題が指摘されている。
第1に、三角柱状の振動体の振動の節をその稜線部の2点で支持部材に溶接して角度検出素子全体を保持しているため、耐衝撃性が悪いという問題がある。
【0009】
第2に、振動体の振動の節の位置に支持部材を精度良く溶接する必要があるが、これはかなり困難を伴う作業であり、組立工程が多くなるために、価格が高くなるという問題がある。
第3に、角速度を検出すべき回転の軸が振動体の長さ方向となり、振動体の長さで角速度検出素子全体の高さが決まるため、小型化に制限があるという問題もある。
【0010】
この発明は、このような従来の振動式角速度検出素子における問題点を解決するためになされたものであり、耐衝撃性が高く、低価格化を実現でき、小型化も可能な角速度検出素子を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この発明による角速度検出素子は、上記の目的を達成するため、外周面と内周面の少なくとも一方に発振用の圧電素子又は電極を有するリング状の第1の振動子と、外周面と内周面の少なくとも一方に角速度検出用の圧電素子又は電極を有し、第1の振動子と同心のリング状の第2の振動子と、支持部と、第1の振動子の中心に対して点対称な4箇所の振動の節の位置と第2の振動子とをそれぞれ接続する第1の接続部と、第2の振動子と支持部とを第1の接続部から45度ずれた振動の節の位置でそれぞれ接続する第2の接続部とを備えている。そして、上記第1,第2の振動子と支持部と第1,第2の接続部とが略一定の厚さの平面構造をなしており、上記第1,第2の振動子の振動方向はいずれも上記平面構造の平面に平行で、上記角速度検出用の圧電素子又は電極によって上記平面に垂直な方向の軸の回りに回転する角速度を検出するように構成されている。
【0012】
上記第1の振動子を第2の振動子の内側に配置し、支持部を第2の振動子の外側に配置するか、あるいは第1の振動子を第2の振動子の外側に配置し、支持部を第2の振動子の内側に配置してもよい。
【0013】
上記第1,第2の振動子を金属又はシリコンによって形成するか、圧電性を示す単結晶によって形成するとよい。
その圧電性を示す単結晶としては、水晶単結晶,タンタル酸リチウム単結晶,およびホウ酸リチウム単結晶のうちのいずれかを用いることができる。
この角速度検出素子全体、すなわち上記第1,第2の振動子と支持部と第1,第2の接続部とを、同一材料(上記各材料のいずれか)によって一体に形成することができる。
【0014】
上記第1の振動子は、振動の腹の部分に発振用の圧電素子又は電極を有するリング状の振動子とし、第2の振動子は、第1の振動子の発振用の各電極に対して45°ずつずれた位置、あるいはその第1の振動子の発振用の電極と対応する位置にそれぞれ角速度検出用の圧電素子又は電極を有するリング状の振動子として構成することができる。
そのリング状の第1の振動子及び第2の振動子と上記第1,第2の接続部と支持部とを、圧電性を示す単結晶によって一体に形成することもできる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
〔第1の実施形態:図1〜図4〕
まず、この発明による角速度検出素子の第1の実施形態を、図1から図4を参照して説明する。
【0019】
図1はその角速度検出素子の構造を示す平面図、図2はその角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図、図3は角速度検出素子の第1の振動子の振動の状態を示す説明図、図4は角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの第1の振動子と第2の振動子の振動の状態を示す説明図である。
図2を除く各図において、中心点Pを通る4本の放射状の1点鎖線は45°間隔で、それぞれ第1の振動子1の各節と各腹の中央を通るように描かれている。
【0020】
図1に示す角速度検出素子100は、第1の振動子1と第2の振動子2と支持部20と、第1の振動子1の振動の節と第2の振動子2とを接続する第1の接続部3〜6と、第2の振動子2と支持部20とを接続する第2の接続部7〜10とからなる。
【0021】
これらの第1,第2の振動子1,2と支持部20と第1,第2の接続部3〜10は、略一定の厚さの平面構造をなし、第1の振動子1と第2の振動子2はいずれも共通の中心点Pに対して点対称の形状を有する。この例では第1の振動子1と第2の振動子2とが同心のリング状に形成されている。しかし、円形のリング状に限らず、方形や楕円形などの無端枠状、あるいはいずれか一方の振動子が円板状などの板状であってもよい。
【0022】
この角速度検出素子100は、外形が正方形の支持部20を構成する材料によって、ウエットエッチングやドライエッチング等の化学的加工法により、第1,第2の振動子1,2と第1,第2の接続部3〜10が支持部20と一体に形成される。
その構成材料は、温度特性の良いエリンバ等の金属材料、シリコン基板、あるいは圧電性を有する単結晶である水晶単結晶,タンタル酸リチウム単結晶,ホウ酸リチウム単結晶などを使用する。ここでは、金属材料を用いた場合の例を説明する。
【0023】
第1の振動子1は一番内側に形成し、中心点Pに対して点対称な振動の節の位置に設けた第1の接続部3,4,5,6によって、その外側に形成された第2の振動子2に接続している。その第1の振動子1の各第1の接続部間の振動の腹の部分の内周面に、4個の発振用の圧電素子11,12,13,14が90°ずつ位置をずらしてそれぞれ円弧状に接着されている。
【0024】
第2の振動子2は第1の振動子の外側に形成し、第1の接続部3,4,5,6を45度回転した位置に設けた、中心点Pに対して点対称な第2の接続部7,8,9,10によつて、その外側の支持部20に接続している。このように、点対称な4点支持構造にすることにより、耐衝撃性が向上する。
その第2の振動子2の各第2の接続部間の外周面に、4個の角速度検出用の圧電素子15,16,17,18がそれぞれ円弧状に接着されている。
【0025】
そして、図2に示すように、この角速度検出素子100の第1の振動子1に設けられた発振用の圧電素子11〜14のうち、対向する一対の圧電素子11,12は、それぞれ引出線30,31を介して発振回路21の入力線32に接続され、他の対向する一対の圧電素子13,14は、それぞれ引出線28,27を介して発振回路21の出力線29に接続される。
【0026】
これらの発振用の圧電素子11〜14と発振回路21とによって、第1の振動子1は、図1に示す第1の接続部3〜6に近接した各点43,44,45,46が振動の節となる共振モードで振動される。
【0027】
一方、この角速度検出素子100の第2の振動子2に設けられた角速度検出用の圧電素子15〜18のうち、対向する一対の圧電素子15,16は、それぞれ引出線37,36を介して検出回路23の第1の入力線35と接続する。他の対向する一対の圧電素子17,18は、それぞれ引出線33,34を介して検出回路23の第2の入力線38と接続する。この第2の振動子2は、図1に示す第2の接続部7〜10に近接した各点47,48,49,50が振動の節となる。
【0028】
検出回路23の出力は検波回路24の第1の入力となり、発振回路21の出力は移相回路22の入力となり、移相回路22の出力は検波回路24の第2の入力となる。検波回路24の出力はローパスフィルタ25に入力し、ローパスフィルタの出力端子26には、角速度に比例した電圧が出力される。
【0029】
次に、このように構成された角速度検出素子100の動作について説明する。角速度検出素子100の第1の振動子1は、上述したように圧電素子11〜14と発振回路21によって振動され、図1に示す各点3〜6が振動の節になるように面内屈曲振動する。このときの共振周波数f0 は数1によって求められる。
【0030】
【数1】
【0031】
ここに、αn,m は共振周波数定数であり、nは周辺次数、mは振動次数である。ここではn=2、m=1のモードを用いる。このときのα2,1 の値は第1の振動子1の外半径aと内半径bとの比b/aにより決定される。
たとえばb/a=0.9のときは、α2,1=0.17118 である。また、Eはヤング率、ρは密度、σはポアソン比を表わしている。
【0032】
この第1の振動子1の振動の1サイクルは図3に示すように4つの状態を遷移する。第1の状態では、(a)に示すように第1の振動子1の形状は真円である。このとき発振回路21の出力によって、第1の振動子1の上下の振動の腹の点51,53に外向きの力が、それと90°ずれた左右の振動の腹の点52,54に内向きの力が働くように圧電素子11〜14を駆動すると第2の状態に移る。
【0033】
第2の状態では、第1の振動子1は図3の(b)に示すように、上下方向に伸張し、左右方向に縮小した楕円形となる。このとき点43〜46は振動の節であるので変形しない。したがって、図1に示した第1の接続部3〜6には力が伝わらないので、第2の振動子2は何ら影響を受けず、振動することはない。
【0034】
第3の状態では、図3の(c)に示すように、第1の振動子1の形状は再び真円となる。このとき、発振回路21の出力によって、第1の振動子1の左右の振動の腹の点52,54に外向きの力が、上下の振動の腹の点51,53に内向きの力が働くように圧電素子11〜14を駆動すると第4の状態に移る。
【0035】
第4の状態では、第1の振動子1は図3の(d)に示すように、上下方向に縮小し、左右方向に伸張した楕円形となる。このときも点43〜46は振動の節であるので変形しない。したがって、図1に示した接続部3〜6には力が伝わらないので、第2の振動子2は何ら影響を受けず、振動することはない。
このように、上記4状態を遷移しても、第2の振動子2は第1の振動子1から何ら影響を受けないため、第2の振動子2の外周面に設けた圧電素子15〜18には検出電圧は発生しない。したがって、非回転時には検出出力は発生しない。
【0036】
つぎに、図4によって、第1の振動子1が紙面に平行な面内で振動しているとき、紙面に垂直な回転軸の回りに回転角速度ω(円弧状矢印で示す)を受けた場合の動作を説明する。
【0037】
図4の(a)では、図3の(a)に対応した第1の振動子1の形状が真円のときの状態を示している。この状態では、第1の振動子1は上下の振動の腹の点51,53は外向きに速度V1,V2で、左右の振動の腹の点52,54は内向きに速度V3,V4で振動しており、この状態のときに各々の振動の速度が最大になっている。
速度V1と速度V2は大きさが同じで方向が逆であり、速度V3と速度V4も大きさが同じで方向が逆である。これらの振動の腹の点51〜54に速度と直角な方向にコリオリ力F1,F3,F2,、F4が働く。
【0038】
これらのコリオリ力F1〜F4がベクトル的に合成されて、第1の振動子1の振動の節に力が働く。
その結果、図4の(b)に示すように、振動の節44,46には外向きの力F5,F6が、振動の節43,45には内向きの力F7,F8がそれぞれ作用し、第1の振動子1は、一対の節44と46を結ぶ直線を長軸とする楕円状に変形する。
【0039】
第1の振動子1の振動の節に接続した第2の振動子2は、第1の接続部3〜6を介して第1の振動子とともに合成されたコリオリ力F5〜F8を受けて、第1の振動子1と同じ方向を長軸とする楕円状に変形する。
【0040】
それによって、第2の振動子2に接着された図1に示す一対の圧電素子15,16はともに伸張するように変形されて検出電圧Esを発生する。また、他の一対の圧電素子17,18はともに縮小するように変形されて、圧電素子15,16の検出電圧とは逆極性の検出電圧−Esを発生する。
【0041】
さらに、図4の(c)では、図3の(c)に対応した第1の振動子1の形状が真円のときの状態を示している。
この状態においては、第1の振動子1は上下の振動の腹の点51,53は内向きの速度−V1,−V2、左右の振動の腹の点52,54は外向きの速度−V3、−V4で、それぞれ振動しており、この状態のときに各々の振動の速度が最大になっている。
【0042】
速度−V1と速度−V2は大きさが同じで方向が逆であり、速度−V3と速度−V4も大きさが同じで方向が逆である。これらの振動の腹の点51〜54に速度と直角方向に(a)とは逆方向のコリオリ力−F1,−F3,−F2,−F4が働く。
【0043】
このコリオリ力−F1〜−F4がベクトル的に合成されて、第1の振動子1の振動の節に力が働く。
その結果、図4の(d)に示すように、第1の振動子1の振動の節44,46には内向きの力−F5,−F6が、振動の節43,45には外向きの力−F7,−F8が作用し、第1の振動子1は、一対の節43と45とを結ぶ直線を長軸とする楕円状に変形する。
【0044】
第1の振動子1の振動の節に接続した第2の振動子2は、第1の接続部3〜6を介して第1の振動子とともに合成されたコリオリ力−F5〜−F8を受けて、第1の振動子1と同じ方向を長軸とする楕円状に変形する。
【0045】
その第2の振動子2に接着された一対の圧電素子15,16はともに縮小するように変形されて検出電圧−Esを発生する。また、他の一対の圧電素子17,18はともに伸張するように変形されて、圧電素子15,16の検出電圧とは逆極性の検出電圧Esを発生する。
【0046】
これらの検出電圧Esと−Esは、図2に示した検出回路23の一方の入力と他方の入力となり、検出回路23内の差動増幅器で加算されて出力2Esとなる。この出力は検波回路24の第1の入力信号となり、発振回路21の出力を90度移相する移相回路22の出力による第2の入力信号により検波され、さらにローパスフィルタ25を通して角速度に比例した直流出力となる。
【0047】
〔第2の実施形態:図5〕
つぎに、この発明による角速度検出素子の第2の実施形態を図5によって説明する。図5はその角速度検出素子の構造を示す図1と同様な平面図であり、図1と対応する部分に同一の符号を付している。
【0048】
この角速度検出素子100′は、リング状の第1の振動子1をリング状の第2の振動子2の外側に配置し、第2の振動子2の内側に円板状の支持部20′を同心状に配置している。そして、第1の振動子1の振動の各節と第2の振動子2とをそれぞれ第1の接続部3〜6で接続し、支持部20′と第2のの振動子2とを第1の接続部3〜6に対して45°ずれた位置に設けた第2の接続部によって接続している。
【0049】
第1の振動子1の内周面には4個の発振用の圧電素子11〜14が接着され、第2の振動子2の外周面には4個の角速度検出用の圧電素子15〜18が、第1の振動子1の各圧電素子11〜14に対して45°ずれた位置に接着されている。 この角速度検出素子100′の各部も、第1の実施形態の角速度検出素子100と同様な金属材料によって一体に形成され、略一定の厚さの平面構造をなす。
この角速度検出素子100′の振動および角速度検出の動作は、前述した第1の実施形態の角速度検出素子100と同じであるので、その説明は省略する。
【0050】
これらの実施形態においては、角速度検出素子を金属材料によって形成する例を示したが、前に述べたように、角速度検出素子を形成する材料はこれに限定するものではなく、シリコンや、あるいは水晶単結晶,タンタル酸リチウム単結晶,ホウ酸リチウム単結晶等の圧電性を示す単結晶を使用してもよい。
【0051】
なお、第1,第2の振動子1,2を圧電性を示す単結晶で形成した場合には、発振用の圧電素子11〜14および角速度検出用の圧電素子15〜18に代えて、それぞれ発振用の電極を第1の振動子に、角速度検出用の電極を第2の振動子2に蒸着またはスパッタリング法により形成すればよい。
【0052】
〔第3の実施形態:図6及び図7〕
次に、この発明による角速度検出素子の第3の実施形態を、図6及び図7によって説明する。
図6はその角速度検出素子の構造を示す図1と同様な平面図であるが、支持部の図示を省略している。図7はその角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図である。これらの図において、図1及び図2と対応する部分には同一の符号を付している。
【0053】
図6に示す角速度検出素子200も、第1の振動子1および第2の振動子2と、第1の振動子1の振動の節と第2の振動子2とを接続する第1の接続部3,4,5,6と、第2の振動子2と支持部20とを接続する第2の接続部7,8,9,10と、図示しない支持部20とが、略一定の厚さの平面構造をなしている。なお、支持部20は図1に示した実施形態と同様に第2の振動子2を囲むように一体に形成してもよいし、各第2の接続部7〜10毎に設けてもよい。
【0054】
この角速度検出素子200も、同一の構成材料から、ドライエッチングやウエットエッチング等の化学的加工法により一体に形成される。
その構成材料は、単結晶で圧電性を有する水晶,タンタル酸リチウム,ホウ酸リチウム等を使用する。ここでは、単結晶水晶のZ板を用いた場合の例で説明する。
この単結晶水晶のZ板は、図6に示す紙面に垂直なZ軸(光軸)方向に一定の厚みを有し、X軸(電気軸)を横方向、Y軸(機械軸)を縦方向とする。
【0055】
図6に示す、角速度検出素子200の第1の振動子1と第2の振動子2は同心のリング状に形成し、第1の振動子1を第2の振動子2の内側に形成して、中心点Pに対して点対称の位置(第1の振動子1の振動の節の点43〜46に近い位置)に設けた第1の接続部3〜6によって第2の振動子2に接続している。振動子1は4つづつの振動の節と腹とを有する。
【0056】
そして、第1の振動子1の第1の振動の節43と第4の振動の節46との間の振動の腹の部分の内周面と外周面に、発振用の電極61と62をそれぞれ蒸着により形成する。また、第2の振動の節44と第3の振動の節45との間の振動の腹の部分の内周面と外周面にも、発振用の電極63と64とをそれぞれ蒸着により形成する。これらの各電極61〜64は、水晶のX軸(電気軸)と直交し、Y軸(機械軸)とはほぼ平行になる。
【0057】
そして、図7に示すように、発振用の電極61と63は接続線により発振回路21の入力線32に接続する。また、発振用の電極62と64とは接続線により発振回路21の出力線29に接続する。
これらの発振用の電極61〜64と発振回路21とにより、第1の振動子1は、接続部3〜6に近接した点が振動の節43,44,45,46となる共振モードで振動される。
【0058】
リング状の第2の振動子2は第1の振動子1の外側に形成され、第1の接続部3〜6を45度回転した点対称な位置に設けた第2の接続部7〜10によって、支持部20に接続している。
この第2の振動子2には、第1の振動子1の発振用の電極61と62に隣接して対応する部分に、角速度検出用の電極65,68と66,67を形成する。また、第1の振動子1の発振用の電極63と64に隣接して対応する部分に、角速度検出用の電極69,71と70,72を形成する。
【0059】
これらの各電極65〜72は、それぞれ支持部7,9の近傍で分離されているが、水晶のX軸(電気軸)と直交し、Y軸(機械軸)とほぼ平行になっている。
そして、図7に示すように、電極67,65,71,70は接続線によって共通に接続されて検出回路23の第1の入力線35に接続される。また、電極68,66,72と69は接続線によって共通に接続されて、検出回路23の第2の入力線38に接続される。第2の振動子2は、接続部7〜10に近接した点が振動の節47,48,49,50となる。
【0060】
発振回路21,移相回路22,検出回路23,検波回路24,およびローパスフィルタ25の機能は、図2よって説明した第1の実施形態の場合と同じであり、ローパスフィルタ25の出力端子26には、この角速度検出素子200が図6に曲線矢印で示すように紙面に垂直な方向の軸の回りに回転する角速度ωを受けたちきに、その角速度に比例した電圧が出力される。
【0061】
この角速度検出素子200の動作原理も前述した第1の実施形態の角速度検出素子100について、図3および図4によって説明したのと同様である。
但し、第2の振動子2がコリオリ力を受けて楕円形に変形したとき、角速度検出用の電極65,66と71,72が形成された部分と、角速度検出用の電極67,68と69,70が形成された部分とでは、縮小と伸張が逆の変形をするが、いずれも、正負の検出電荷Qsを発生する。
【0062】
その正負の検出電荷Qsを検出回路23内の電流電圧変換回路によって出力電圧Esに変換する。その後の信号処理は、図2によって説明した第1の実施形態の場合と同様である。
この第3の実施形態においても、図5に示した第2の実施形態の角速度検出素子のように、リング状の第1の振動子1をリング状の第2の振動子2の外側に配置し、その第2の振動子2の内側に同心円板状の支持部を配置するようにしてもよい。
【0063】
また、角速度検出素子の構成材料として単結晶水晶のZ板を用いた例を説明したが、前に述べたように、この構成成材料としては、タンタル酸リチウム単結晶や、ホウ酸リチウム単結晶などの、圧電性を示す他の単結晶材料を用いてもよい。さらに、エリンバ等の金属やシリコン基板を用いることもできるが、その場合には、第1の振動子1には発振用の圧電素子を、第2の振動子2には角速度検出用の圧電素子を接着すればよい。
【0064】
〔参考例:図8乃至図14〕
次に、この発明を応用した角速度検出素子の参考例を、図8乃至図14によって説明する。
図8はその角速度検出素子の構造を示す図1と同様な平面図であるが、支持部の図示を省略している。図9はその角速度検出素子の各電極の接続関係を示すための図8のA−A線に沿う切断面の模式的な拡大端面図、図10はその角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図である。これらの図において、図1及び図2と対応する部分には同一の符号を付している。
【0065】
図8に示す角速度検出素子300も、同一の構成材料からドライエッチングやウエットエッチング等の化学的加工法により一体に形成され、全体が略一定の厚さの平面構造をなしている。
【0066】
その構成材料としては、単結晶で圧電性を有する水晶板、シリコン基板、または温度特性の良いエリンバ等の金属材料等を使用する。ここでは、第3の実施形態と同様に、単結晶水晶Z板を用いた例を説明する。
この単結晶水晶のZ板は、図8に示す紙面に垂直なZ軸(光軸)方向に一定の厚みを有し、X軸(電気軸)を横方向、Y軸(機械軸)を縦方向とする。
【0067】
そして、この角速度検出素子300は、図8に示すように、中心点Pを共通にする同心リング状の第1の振動子1と第2の振動子2と第3の振動子40とを備えている。
第1の振動子1は一番内側に形成し、中心点Pに対して点対称の位置に設けた第1の接続部3,4,5,6によって外側の第3の振動子40に接続している。
【0068】
その第3の振動子40は、Y軸方向の2箇所に設けた第3の接続部41,42によって一番外側の第2の振動子2に接続している。
さらに、その第2の振動子2は、第1の接続部3,4,5,6とそれぞれ対応する角度位置に設けられた第2の接続部7,8,9,10によって、その外側の支持部20に接続されている。その支持部20は、図示を省略しているが、図1に示した第1の実施形態の支持部20と同様に一体に形成してもよいし、各第2の接続部7,8,9,10に対して個々に設けてもよい。
【0069】
そして、図8におけるX軸方向に平行なA−A線に沿う断面の模式的な拡大端面図である図9に明示するように、第1の振動子1の振動の節43と46の間の振動の腹となる円弧状の部分の上下左右の各面に、発振用の電極11a,11b,11c,11dが形成されている。この第1の振動子1の振動の節44と45の間の振動の腹となる円弧状の部分の上下左右の各面にも、発振用の電極12a,12b,12c,12dが形成されている。
【0070】
また、第2の振動子2の第2の接続部7と10の間の円弧上の部分の上下左右の各面に、角速度検出用の電極16a,16b,16c,16dが形成され、第2の接続部8と9の間の円弧状の部分の上下左右の各面にも、角速度検出用の電極18a,18b,18c,18dが形成されている。
これらの各電極は、全て中心点Pに対して点対称であり、中心点P通るY軸に関しても左右対称である。
【0071】
そして、図9及び図10に示すように、第1の振動子1の発振用の電極11c,11dと12a,12bを接続して発振回路21の入力線32(D1)に接続する。また、発振用の電極11a,11bと12c,12dとを接続して発振回路21の出力線29(D2)に接続する。これらの発振用の電極と発振回路21とにより、第1の振動子1は、接続部3〜6に近接した点が振動の節43〜46となる共振モードで振動される。
【0072】
第2の振動子2の角速度検出用の電極16c,16dと18a,18bを接続して検出回路23の第1の入力線35(S1)に接続する。また、角速度検出用の電極16a,16bと18c,18dを接続して検出回路23の第2の入力線38(S2)に接続する。
【0073】
そして、図10に示すように、検出回路23の出力を検波回路24に入力させ、発振回路21の出力に同期して検波し、その検波出力をローパスフィルタ25に入力させ、出力端子26に角速度検出素子300が受けた角速度に比例した電圧を出力する。この場合、前述の各実施形態の図2および図7で説明した回路における移相回路は不要になる。
【0074】
次に、この角速度検出素子300の動作原理を説明する。
この角速度検出素子300の第1の振動子1が、発振用の電極11a〜11dと12a〜12d及び発振回路21に駆動されて、図8に示す43,44,45,46が振動の節になるように、共振周波数f0 で面内屈曲振動する点は、前述の各実施形態と同様である。
【0075】
そして、回転角速度を受けていない場合には、第1の振動子1の振動の1サイクルは図3の(a),(b),(c),(d)に示した4つの状態(真円→上下方向に伸張した楕円形→真円→左右方向に伸張した楕円形)を遷移する。
このときも振動の節43〜46は変形しないので、第1の接続部3,4,5,6には力が伝わらない。そのため、第3の振動子40は何ら影響を受けず、振動することはない。
【0076】
したがって、第3の振動子40に接続した第2の振動子2も第1の振動子1の振動の影響を受けず、第2の振動子2上の検出用の各電極には検出電荷は発生しない。したがって、非回転時には検出出力は発生しない。
【0077】
つぎに、第1の振動子1が図8における紙面に平行な面内で振動しているときに、紙面に垂直な回転軸の回転角速度ωを受けた場合の動作を、図11から図14を用いて説明する。
【0078】
まず、第1の状態は、図3の(a)に対応した図11の(a)に示す第1の振動子1の形状が真円のときである。このとき、振動の腹51,53は外向きの速度V1,V2、振動の腹52,54は内向きの速度V3,V4で振動しており、この状態のときに各々の振動の速度が最大になっている。速度V1と速度V2は大きさが同じで方向が逆であり、速度V3と速度V4も大きさが同じで方向が逆である。これらの振動の腹51,52,53,54に速度と直角方向にコリオリ力F1,F3,F2,F4が働く。
【0079】
そのリオリ力F1,F2,F3,F4がベクトル的に合成されて、第1の振動子1の振動の節43,44,45,46に力が働く。そして、図11の(b)に示すように、振動の節44,46には外向きの力F5,F6が、振動の節43,45には内向きの力F7,F8が働き、第1の振動子1は、振動の節44と46とを結ぶ直線を長軸とする楕円形に変形する。
【0080】
第1の振動子1の振動の節43,44,45,46に接続した第3の振動子40は第1の接続部3,4,5,6を介して第1の振動子1と共に合成されたコリオリ力F5,F6,F7,F8を受けて、第1の振動子1と同じ方向を長軸とする楕円形に変形する。
しかしながら、第3の振動子40の振動の節に接続部41,42を介して接続した第2の振動子2はその振動の影響を受けず、振動しない。
【0081】
次に、第2の状態は、図12の(a)に示すように、第1の振動子1の変位が上下方向に最大になる。このとき、第1の接続部4,6は内向きの速度V5,V6となり、第1の接続部3,5は外向きの速度V7,V8となる。速度V5と速度V6は大きさが同じで方向が逆であり、速度V7と速度V8も大きさが同じで方向が逆である。
【0082】
これらの第1の接続部3,4,5,6に接続した第3の振動子40の振動の節に相当する各部分も同じ速度となり、コリオリ力F9,F10,F11,F12を受ける。
さらに、その外側の第2の振動子2は、図12の(b)に示すように接続部41,42を介してベクトル的に合成されたコリオリ力F13,F14を受け、上下方向を長軸とする楕円形に変形する。
【0083】
このとき、第1の振動子1は最大の応力を受けるため、発振回路21の出力電圧は最大となる。そして、第2の振動子2が変形されて角速度検出用の電極16a〜16dと18a〜18dに最大値|Qs|の検出電荷が発生する。第1の振動子1と第2の振動子2の振動は同相になり、図10に示した発振回路21の出力電圧と検出回路23出力とが同相になるため、検波のための移相回路は必要としない。
【0084】
次に、第3の状態は、図3の(c)に対応した図13の(a)に示す第1の振動子1の形状が真円のときである。
このとき、図11の(a)の状態とは反対に、第1の振動子1の振動の腹51,53は、内向きの速度−V1,−V2、振動の腹52,54は外向きの速度−V3,−V4で振動しており、この状態のときに各々の振動の速度が最大になっている。速度−V1と速度−V2は、大きさが同じで方向が逆であり、速度−V3と速度−V4も大きさが同じで方向が逆である。
【0085】
これらの振動の腹51,52,53,54に、速度と直角方向にコリオリ力−F1,−F3,−F2,−F4が働く。
このコリオリ力−F1,−F2,−F3,−F4がベクトル的に合成されて、第1の振動子1の振動の節43,44,45,46に力が働く。
すなわち、図13の(b)に示すように、振動の節44,46には内向きの力−F5,−F6が、振動の節43,45には外向きの力−F7,−F8が働き、第1の振動子1は、振動の節43と45を結ぶ直線を長軸とする楕円形に変形する。
【0086】
第1の振動子1の振動の節43,44,45,46に接続した第3の振動子40は、第1の接続部3,4,5,6を介して第1の振動子1とともに合成されたコリオリ力−F5,−F6,−F7,−F8を受けて、第1の振動子1と同じ方向を長軸とする楕円形に変形する。
しかしながら、第3振動子40の節に接続部41,42を介して接続した第2の振動子2は振動の影響を受けず振動しない。
【0087】
次に、第4の状態は、図14の(a)に示すように、第1の振動子1の変位が左右方向に最大になる。このとき第1の接続部4,6は外向きの速度−V5,−V6となり、第1の接続部3,5は内向きの速度−V7,−V8となる。速度−V5と速度−V6は大きさが同じで方向が逆であり、速度−V7と速度−V8も大きさが同じで方向が逆である。
【0088】
これらの第1の接続部が接続した第3の振動子40の振動の節に相当する各部分も同じ速度となり、図14の(a)に示すコリオリ力−F9,−F10,−F11,−F12を受ける。
さらに、第2振動子2は、図14の(b)に示すように、第3の接続部41,42を介してベクトル的に合成されたコリオリ力−F13,−F14を受け、左右方向を長軸とする楕円形に変形する。このとき、駆動電圧は図12に示した状態と逆極性で最大となる。
【0089】
第2の振動子2が変形されると、角速度検出用の電極16a〜16dと18a〜18dに、図12の(b)に示した場合と逆極性の最大値−|Qs|の検出電荷が発生する。このときも検出電荷は発振回路21の出力と同相になる。
【0090】
この検出電荷Qsは検出回路23の第1の入力線35(S1)と第2の入力線38(S2)に与えられ、検出回路23内のトランスインピーダンス回路で電圧に変換されて出力電圧Esとなる。
この出力電圧Esは検波回路24の第1の入力に供給され、発振回路21の出力が供給される第2の入力に同期して検波され、さらにローパスフィルタ25を通して角速度に比例した直流出力となる。
【0091】
この角速度検出素子の構成材料は、単結晶水晶Z板に限らず、タンタル酸リチウム単結晶、ホウ酸リチウム単結晶等の圧電性を示す他の単結晶材料、あるいはシリコン基板や金属材料を使用してもよい。但し、シリコン基板や金属材料を使用する場合には、第1の振動子に設ける発振用の電極および第2の振動子に設ける角速度検出用の電極に代えて、それぞれ発振用の圧電素子および角速度検出用の圧電素子を設ける。
【0092】
また、第1,第2,第3の振動子が同心のリング状に形成されている例を説明したが、必ずしも円形のリングでなくとも、共通の中心点に対して点対称な形状であればよく、正方形,長方形,楕円形等の閉ループ状であってもよい。
【0093】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の角速度検出素子は、角速度検出素子全体を略一定の厚さの平面構造で、その各振動子をそれぞれ点対称な4点で支持するため、耐衝撃性が向上する。
また、全体を同一材料からエッチング等の化学的加工法により一体に形成することができるため、支持部材を振動子に溶接する必要がなく、組立工程が簡単になり、低価格化を実現できる。
【0094】
さらに、各振動子の振動が、いずれも回転の角速度の軸に対して垂直な面内振動となるため、角速度検出素子全体の薄型化と小型化とが可能になる。特に構成材料としてシリコン基板を用いると、発振回路や検出回路の半導体集積回路化プロセスにおいて、角速度検出素子の形状を1mm角以下にして同一基板上に形成することができるため、角速度検出装置装置全体も非常に小型化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による角速度検出素子の第1の実施形態の構造を示す平面図である。
【図2】図1に示した角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図である。
【図3】図1に示した角速度検出素子の第1の振動子の振動の状態を示す説明図である。
【図4】図1に示した角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの第1の振動子と第2の振動子の振動の状態を示す説明図である。
【図5】この発明による角速度検出素子の第2の実施形態の構造を示す平面図である。
【図6】この発明による角速度検出素子の第3の実施形態の構造を示す平面図である。
【図7】図6に示した角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図である。
【図8】 この発明を応用した角速度検出素子の参考例の構造を示す平面図である。
【図9】図8に示した角速度検出素子の各電極の接続関係を示すための同図のA−A線に沿う切断面の模式的な拡大端面図である。
【図10】図8及び図9に示した角速度検出素子を用いた角速度検出装置のブロック構成図である。
【図11】図8に示した角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの振動の第1の状態を示す説明図である。
【図12】同じくその角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの振動の第2の状態を示す説明図である。
【図13】同じくその角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの振動の第3の状態を示す説明図である。
【図14】同じくその角速度検出素子が回転の角速度を受けたときの振動の第4の状態を示す説明図である。
【図15】従来の角速度検出素子の一例を示す斜視図である。
【図16】同じくその角速度検出素子の側面図である。
【符号の説明】
1:第1の振動子 2:第2の振動子
3,4,5,6:第1の接続部
7,8,9,10:第2の接続部
11,12,13,14:発振用の圧電素子
11a〜11d,12a〜12d:発振用の電極
15,16,17,18:角速度検出用の圧電素子
16a〜16d,18a〜18d:角速度検出用の電極
20,20′:支持部 21:発振回路
22:移相回路 23:検出回路
24:検波回路 25:ローパスフィルタ
26:出力端子 40:第3の振動子
41,42:第3の接続部
43,44,45,46:第1の振動子の振動の節
47,48,49,50:第2の振動子の振動の節
51,52,53,54:第1の振動子の振動の腹
61,62,63,64:発振用の電極
65〜69,70〜72:角速度検出用の電極
100,100′,200,300:角速度検出素子
Claims (10)
- 外周面と内周面の少なくとも一方に発振用の圧電素子又は電極を設けたリング状の第1の振動子と、
外周面と内周面の少なくとも一方に角速度検出用の圧電素子又は電極を設け、前記第1の振動子と同心のリング状の第2の振動子と、
支持部と、
前記第1の振動子の中心に対して点対称な4箇所の振動の節の位置と前記第2の振動子とをそれぞれ接続する第1の接続部と、
前記第2の振動子と前記支持部とを前記第1の接続部から45度ずれた振動の節の位置でそれぞれ接続する第2の接続部と
からなり、
前記第1,第2の振動子と前記支持部と前記第1,第2の接続部とが略一定の厚さの平面構造をなしており、前記第1,第2の振動子の振動方向はいずれも前記平面構造の平面に平行で、前記角速度検出用の圧電素子又は電極によって前記平面に垂直な方向の軸の回りに回転する角速度を検出するように構成したことを特徴とする角速度検出素子。 - 前記第1の振動子は前記第2の振動子の内側に配置され、前記支持部は前記第2の振動子の外側に配置されている請求項1記載の角速度検出素子。
- 前記第1の振動子は前記第2の振動子の外側に配置され、前記支持部は前記第2の振動子の内側に配置されている請求項1記載の角速度検出素子。
- 前記第1,第2の振動子が、金属又はシリコンによって形成されている請求項1記載の角速度検出素子。
- 前記第1,第2の振動子が、圧電性を示す単結晶によって形成されている請求項1記載の角速度検出素子。
- 前記圧電性を示す単結晶が、水晶単結晶,タンタル酸リチウム単結晶,およびホウ酸リチウム単結晶のうちのいずれかである請求項5記載の角速度検出素子。
- 前記第1,第2の振動子と前記支持部と前記第1,第2の接続部とが、同一材料によって一体に形成されている請求項1記載の角速度検出素子。
- 前記第1の振動子は、振動の腹の部分にそれぞれ前記発振用の圧電素子又は電極を設けたリング状の振動子であり、
前記第2の振動子は、前記第1の振動子の発振用の各電極に対して45°ずつずれた位置にそれぞれ角速度検出用の圧電素子又は電極を設けたリング状の振動子である請求項1記載の角速度検出素子。 - 前記第1の振動子は、振動の腹の部分に前記発振用の圧電素子又は電極を設けたリング状の振動子であり、
前記第2の振動子は、前記第1の振動子の発振用の電極と対応する位置に角速度検出用の圧電素子又は電極を設けたリング状の振動子である請求項1記載の角速度検出素子。 - 前記リング状の第1の振動子及び第2の振動子と前記第1,第2の接続部と前記支持部とが、圧電性を示す単結晶によって一体に形成されている請求項8又は9記載の角速度検出素子。
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