JP4497035B2 - 電子写真感光体の製造方法並びに電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
更に、近年の高解像度化や高画質化を指向した現像剤の微粒子化、球形度の高い化学重合トナーの実用化などに伴い、トナーの易転写性や高精度なクリーニング特性に対する要求が高まって来ている。
例えば、従来のレベリング剤は、感光層形成用の塗布液との相溶性に乏しいため、感光層形成工程での塗膜乾燥時や塗布液の比較的短期の保管の間に表面に移行し、表面層の極表面に偏析しやすい。このため、レベリング剤を使用した場合、初期的には表面エネルギーを効果的に低下させることができるものの、画像形成等に伴い感光体表面が繰り返し摺擦される間にレベリング剤が容易に削り取られてしまう。したがって、レベリング剤の効果が早期に無くなり、その持続性に課題があった。
さらに、前記最外層は、電荷輸送層であることが好ましい(請求項3)。
さらに、本発明の更に別の要旨は、上記の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部のうち、少なくとも一つを備えたことを特徴とする、電子写真感光体カートリッジに存する(請求項5)。
本発明の電子写真感光体の製造方法は、導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる電子写真感光体の製造方法であって、溶媒にポリオレフィンを溶解させた溶液を冷却して得られたポリオレフィン分散体を含有する塗布液を用いて、前記電子写真感光体の最外層を塗布法により形成するステップを有する。
1.溶媒にポリオレフィンを溶解させ、ポリオレフィン溶液を調製する。
2.前記ポリオレフィン溶液を冷却してポリオレフィンを析出させ、ポリオレフィン分散体を得る。
3.得られたポリオレフィン分散体を、前記電子写真感光体の最外層の材料を含有する塗布液に混合する。
なお、上記1〜3の各操作の前、操作中、操作の後に、適宜、その他の操作を行なうようにしてもよい。また、最外層を形成する前までのステップにおいて、どのような方法で感光体を製造するかは任意であるが、通常は、感光体の各層に含有させる物質を溶媒又は分散媒に溶解又は分散させて得られた塗布液を、支持体上に塗布することにより、感光体を製造する。
なお、溶解後析出前に、ポリオレフィン溶液を攪拌しても良い。攪拌に用いる攪拌装置に制限は無いが、例えばホモジナイザー等を用いることができる。
以下、この好ましい形態について、詳細に説明する。
最外層を形成する際には、まず、溶媒に原料ポリオレフィンを溶解させ、ポリオレフィン溶液とする。
使用する溶媒は、その溶媒の沸点以下の温度において原料ポリオレフィンを溶解することができ、また、原料ポリオレフィンの溶解後、温度を下げることによりポリオレフィン分散体を析出させることができるものであれば任意の溶媒を用いることができる。なかでも、通常30℃以下、好ましくは50℃以下の温度でポリオレフィンを所定濃度以上溶解しない溶媒が望ましい。なお、ここで所定濃度とは、ポリオレフィン分散体を実用的な量以上回収できる程度であり、通常100g/L以下、好ましくは30g/L以下のことを指す。
また、この溶媒は1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
ポリオレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン、イソプレン、ペンテン、メチルペンテン等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体などが挙げられる。中でも、感光体に用いた際の耐摩耗性、透明性、電気特性等を勘案すると、ポリエチレンまたはポリプロピレンが好ましく、特にはポリエチレンが好ましい。
また、ポリエチレンの製造方法としては、高圧法、メタロセン触媒を使う方法などの一般的な方法を用いることが好ましい。中でも、メタロセン触媒を使う方法が透明度の高いポリエチレンを得ることができるため、より好ましい。
さらに、ポリエチレンは結晶化度が通常65%以上、また、通常75%以下が好ましい。
原料ポリオレフィンを溶媒に溶解させた後、溶媒温度を溶解時よりも低下させて、ポリオレフィン溶液からポリオレフィン分散体を析出させる。ポリオレフィン分散体は、溶媒中に分散したポリオレフィンの微小な粒子として得ることができ、ポリオレフィン溶液は、溶媒中にポリオレフィン分散体が分散した分散液となる。原料ポリオレフィンは通常、分子が絡まった塊状態となっているが、一旦溶解させた後で析出させることにより、ポリマー分子は絡まることなく個々に分離した微粒子状態となり、これにより、前記の微小な粒子としてポリオレフィン分散体を得ることができると考えられる。
また、溶解時から温度を低下させる際の冷却速度も任意であるが、通常1℃/分以上、好ましくは3℃/分以上、特に好ましくは5℃/分以上が望ましい。この際、ポリオレフィン溶液に低温の溶媒を投入するようにすれば、速やかに冷却を行なうことができるため、好ましい。
さらに、析出時には、攪拌しながら冷却を行なうことが好ましい。
次に、ポリオレフィン分散体を塗布液と混合する。
塗布液は、製造する感光体の最外層を形成するための材料を溶媒又は分散媒中に含有するものである。例えば、通常は、感光体の最外層として電荷発生層を設ける場合には塗布液は電荷発生物質及びバインダー樹脂を含有し、最外層として電荷輸送層を設ける場合には塗布液は電荷輸送物質及びバインダー樹脂を含有し、最外層として保護層を形成する場合には保護材料を含有する。ただし、製造した感光体を用いて画像形成した場合に、形成される画像の解像度を向上させる観点から、最外層は電荷輸送層であることが好ましい。なお、塗布液については、感光体の構成と共に後で詳述する。
以上の手順により、ポリオレフィン分散体を含有する塗布液が得られる。ただし、ポリオレフィン分散体を含有する塗布液を安定なものとするには、塗布液の粘度、塗布液中のポリオレフィン分散体粒子の平均粒径、塗布液中のポリオレフィン分散体粒子の最大粒径、塗布液中のポリオレフィン分散体粒子の最大粒径と最小粒径との差などを適当なものに調整することが望ましい。
また、ポリオレフィン分散体粒子の平均粒径は、通常0.3μm以上、好ましくは1μm以上、また、通常5μm以下、好ましくは3μm以下とすることが望ましい。
さらに、ポリオレフィン分散体粒子の最大粒径は通常10μm以下、好ましくは5μm以下とすることが望ましい。
また、ポリオレフィン分散体粒子の最小粒径は、通常0.3μm以上、好ましくは1μm以上とすることが望ましい。
次に、ポリオレフィン分散体と混合した塗布液を用いて、感光体の最外層を塗布法により形成する。具体的には、最外層以外の層を導電性支持体に形成したものの表面に、ポリオレフィン分散体と混合した塗布液を塗布し、乾燥させることにより、最外層を形成する。
また、上記の形態ではポリオレフィン分散体と最外層用塗布液とを別々に用意し、それを混合する形態を説明したが、例えば、ポリオレフィンの溶解及び析出を行なう溶媒中に、予め最外層の材料(例えば、後述する電荷発生物質、電荷輸送物質、バインダー樹脂など)を混合させておいてもよい。これにより、ポリオレフィン分散体と最外層形成用の塗布液とを混合させる工程を省略することができる。
本発明の感光体は、導電性支持体上に、電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなるものであり、その最外層が、上述した方法によりポリオレフィン分散体を含有する層として形成されたものである。ここで、導電性支持体上に積層する、とは、導電性支持体表面に直接積層される場合だけではなく、導電性支持体上に他の任意の層を介して積層される場合も含むこととする。最外層を、上述した方法によりポリオレフィン分散体を含有する層として形成することで、感光体の電気特性、潤滑性、表面離型性、及び持続性を向上させることができる。
本発明の電子写真感光体に用いられる導電性支持体は、導電性を有する任意の材料で形成することができる。導電性支持体の材料の具体例としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料;金属、カーボン、酸化錫や銅粉末等の導電性粉体などを混合して導電性を付与した樹脂材料;アルミニウム、銅、パラジウム、酸化スズ、酸化インジウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性材料で表面に導電性層を設けたポリエステル等の樹脂、ガラス、紙などが主なものとして挙げられる。また、金属材料で形成された導電性支持体の表面に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いてもよい。
また、導電性支持体の形態も任意であり、例えば、ドラム状、シート状、ベルト状、ロール状などのものが用いられる。
導電性支持体の具体例として、アルミニウムドラムを用いた場合には、JISで規定されている例えば3000番台、5000番台、6000番台等のアルミニウム合金の押し出し・引き抜き管或いはそれらを切削加工したものが導電性支持体として用いて好適である。
さらに、導電性支持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていても良い。また、導電性支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものでも良い。さらに、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。その表面粗さの程度としては、十点平均粗さRzで、通常1.5μm以下が望ましい。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。
下引き層としては、例えばアルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層;ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸、セルロース類、ゼラチン、デンプン、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミドなどの有機層などが使用される。
続いて、導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)形成される感光層について説明する。
感光層は、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二層を有した積層型感光層となっている。なお、先に述べたように、積層型感光層としては、導電性支持体側から電荷発生層、電荷輸送層をこの順に積層して設ける順積層型感光層と、逆に電荷輸送層、電荷発生層の順に積層して設ける逆積層型感光層とがあり、いずれを採用することも可能であるが、最もバランスの取れた光導電性を発揮できる順積層型感光層が好ましい。
電荷発生層は、電荷発生物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。また、電荷発生層が感光体の最外層となる場合、電荷発生層は上述したポリオレフィン分散体も含有する。
このような電荷発生層は、具体的には、例えば電荷発生物質等とバインダー樹脂とを溶媒または分散媒に溶解又は分散させて塗布液を作製し、これを、順積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に、塗布、乾燥して得ることができる。また、電荷発生層が感光体の最外層となる場合には、電荷発生層形成用の塗布液にはポリオレフィン分散体が混合されることになる。
また、オキシチタニウムフタロシアニン顔料としては、アモルファス様態のものは勿論のこと、各種の結晶形のものを用いることができる。その中でも特に、CuKαを線源とする粉末X線回折スペクトルにおいてブラッグ角(2θ±0.2゜)27.1°もしくは27.3°に明瞭なピークを有することを特徴とするオキシチタニウムフタロシアニンは、非常に高い電荷発生効率を有しており、より好適に電荷発生物質として用いることができる。
なお、電荷発生物質は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
さらに、電荷発生層が感光体の最外層となる場合、ポリオレフィン分散体をポリオレフィンの溶解及び析出に用いた溶媒と共に塗布液に加えるときには、ポリオレフィンの溶解及び析出に用いた溶媒を、塗布液の溶媒や分散媒として用いてもよい。
さらに、電荷発生層の膜厚も任意であるが、通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上、また、通常2μm以下、好ましくは0.8μm以下である。
さらに、塗布方法についても特に制限はなく、公知の塗布方法を任意に用いることができる。具体例としては、最外層形成時と同様の塗布方法が挙げられる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。また、電荷輸送層が感光体の最外層となる場合、電荷輸送層は上述したポリオレフィン分散体も含有する。
このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶媒または分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。また、電荷輸送層が感光体の最外層となる場合には、電荷輸送層形成用の塗布液にはポリオレフィン分散体が混合されることになる。
上述したように、通常は、この電荷輸送層によって感光体の最外層を構成することが好ましい。
さらに、電荷輸送層が感光体の最外層となる場合、ポリオレフィン分散体をポリオレフィンの溶解及び析出に用いた溶媒と共に塗布液に加えるときには、ポリオレフィンの溶解及び析出に用いた溶媒を、塗布液の溶媒や分散媒として用いてもよい。
また、電荷輸送層の膜厚も任意であるが、通常10μm以上、好ましくは15μm以上、また、通常60μm以下、好ましくは45μm以下である。
さらに、塗布方法についても特に制限はなく、公知の塗布方法を任意に用いることができる。具体例としては、最外層形成時と同様の塗布方法が挙げられる。
また、上述した電荷発生層や電荷輸送層を感光体の最外層とするほか、これら電荷発生層や電荷輸送層の上に更に別の層を設け、これを表面層とし、この表面層を最外層としてもよい。
例えば、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、最表面層として保護層を設けても良い。
保護層に用いる導電性材料に制限は無い。例えば、TPD(N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス−(m−トリル)ベンジジン)等の芳香族アミノ化合物、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化錫、酸化チタン、酸化錫−酸化アンチモン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛等の金属酸化物などを用いることが可能であるが、これに限定されるものではない。
うに構成することが好ましい。電気抵抗が上記範囲より高くなると残留電位が上昇しカブリの多い画像となってしまう虞がある。一方、上記範囲より低くなると、画像のボケ、解像度の低下が生じてしまう虞がある。また、保護層は像露光に照射される光の透過を実質上妨げないように構成されることが望ましい。保護層の膜厚は通常0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上、また、通常20μm以下、好ましくは10μm以下で設けられる。
さらに、塗布方法についても特に制限はなく、公知の塗布方法を任意に用いることができる。
次に、本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。
トナー像の記録紙P上への転写後、定着装置7を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで、最終的な画像が得られる。
ただし、画像形成装置としては、反転現像を用いたものが、本発明の感光体の特徴において特に高い効果が現れる。
ポリエチレン(AlliedSignal社製A−C6;原料ポリエチレンペレット;数平均分子量約2000;140℃での溶融粘度375cps)及びトルエンの重量比3:7の混合液を80〜90℃まで加熱溶解させた。これにより、ポリエチレンはトルエンに溶解したポリエチレン溶液を得た。
その後、得られたポリエチレン溶液中のトルエンに対して2.85倍重量の25℃のトルエンを加えて、ポリエチレン溶液を冷却し、ポリエチレン粒子(10重量%トルエン溶液のLeads & Northrup社製粒度分析計(商品名MicrotracUPA150(MODEL9230))によって測定した数平均粒径3.30μmのポリエチレン分散体)を析出させた。
トルエン中にポリエチレン分散体が分散した分散液の代わりに、原料ポリエチレンペレット、トルエン及びTHFの重量比5:9:36の混合液と、同重量の直径3mmを中心径とするガラスビーズとを混合したものをペイントシェーカーで3時間攪拌して得られた分散液を用いた他は塗布液A1の作製と同様にして、ポリエチレン分散体の代わりに原料ポリエチレンを含有する塗布液A2を作製した。
電荷輸送物質{式(1)}50重量部、ポリカーボネート樹脂{式(2)}100重量部、及びシリコーンオイル0.05重量部をTHF−トルエン混合溶媒(重量比:80/20)に溶解させることで、固形分濃度21重量%の塗布液A3を得た。
下引き層用分散液は、次のようにして製造した。即ち、平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3重量%の量のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、高速流動式混合混練機((株)カワタ社製「SMG300」)に投入し、回転周速34.5m/秒で高速混合して得られた表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、疎水化処理酸化チタンの分散スラリーとした。
製した。また、ポリビニルブチラール{電気化学工業(株)製、商品名デンカブチラール#6000C}5部を1,2−ジメトキシエタン95部に溶解し、固形分濃度5%のバインダー溶液b1を作製した。
00部、適量の1,2−ジメトキシエタンと、適量の4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2とを加え、固形分濃度4.0%、重量比が1,2−ジメトキシエタン:4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2=9:1の電荷発生層用分散液β2を調製した。
先に下引き層を塗布したシリンダーをこの電荷発生層用分散液に浸漬し、その乾燥後の重量が0.4g/m2(膜厚約0.4μm)となるように電荷発生層を形成した。
次に、この電荷発生層を形成したシリンダーを塗布液A1に浸漬塗布することにより、乾燥後の膜厚25μmの電荷輸送層を設け、感光体P1を得た。
電荷輸送塗布液A1に代えて、電荷輸送塗布液A2を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体P2を得た。
電荷輸送塗布液A1に代えて、電荷輸送塗布液A3を使用した以外は、実施例1と同様にして感光体P3を得た。
以下の方法により、各感光体P1〜P3の評価を行なった。結果を表1に示す。なお、表1において○は結果が良好であることを示し、×は結果が悪いことを表わす。
電子写真学会測定標準に従って作製された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404−405頁記載)を使用し、感光体を一定回転数で回転させ、帯電、露光、電位測定、除電のサイクルによる電気特性評価試験を行なった。その際、初期表面電位を−700Vとし、露光は780nm、除電は660nmの単色光を用いた。
、除電光照射後の残留電位(Vr)と、表面電位を−700Vから−350Vまで半減させるのに要した露光量(半減露光量)とを測定した。VL測定に際しては、露光−電位測定に要する時間を100msとした。また、測定環境は、温度25℃、相対湿度50%下で行なった。半減露光量は感度を表す指標であり、これが小さいほど感度が良好であることを表わす。また、半減露光量、VL及びVrの値の絶対値が小さいほど、電気特性が良好であることを示す。
新東科学株式会社製表面性測定機HEIDON−14を用いて、潤滑性の指標として、感光体とSOFPAD(旭化成)との摩擦係数を測定した。摩擦係数が小さいほど、潤滑性が良好であることを示す。
協和界面化学社製自動接触角計「CA−VP型」を用いて、温度25℃、相対湿度50%の環境下、純水を約1μLガラスシリンダーから電子写真感光体上に滴下し、滴下1秒後の純水に対する接触角を測定し、この測定値の5回の平均値を表面離型性を表わす指標として算出した。接触角が大きいほど、表面離型性が良好であることを表わす。
感光体を市販のレーザープリンター(Lexmark社製S2450)に装着して、温度25℃、湿度50%RHの環境下において、30000枚のプリントを行ない画像の評価を行なった。また、その際の感光体の表面状態を目視にて観察した。
また、水に対する接触角が大きいことから、実施例1の感光体P1は、比較例1,2の感光体P2,P3よりも表面離型性に優れることが確認された。
さらに、実施例1の感光体P1は、半減露光量、VL及びVrの絶対値が実用に耐える程度に小さく、十分な電気特性を有していることが分かる。
したがって、以上の結果から、本発明の感光体は、電気特性、潤滑性、表面離型性、及び持続性に優れた電子写真感光体であるといえる。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (6)
- 導電性支持体上に電荷発生層と電荷輸送層とを積層してなる電子写真感光体の製造方法であって、
溶媒にポリエチレンを溶解させた溶液を冷却して得られた、平均粒径が1μm以上5μm以下のポリエチレン分散体を含有する塗布液を用いて、前記電子写真感光体の最外層を塗布法により形成するステップを含む
ことを特徴とする、電子写真感光体の製造方法。 - 前記溶媒として、芳香族炭化水素を用いる
ことを特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。 - 前記最外層が、電荷輸送層である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子写真感光体の製造方法。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法により製造された
ことを特徴とする、電子写真感光体。 - 請求項4に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部のうち、少なくとも一つを備えたことを特徴とする、電子写真感光体カートリッジ。 - 請求項4に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電部と、
帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部と、
該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部とを備えたことを特徴とする、画像形成装置。
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