JP4495033B2 - Icハンドラー - Google Patents

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Description

本発明は、電子部品を所定の温度に加熱するヒーターを備えたICハンドラーに関するものである。
従来のICハンドラーとしては、例えば特許文献1または特許文献2に開示されているように、被検査用電子部品を所定の温度に加熱した状態で検査用ソケットに装填する構成のものがある。特許文献1に示されているICハンドラーに用いられている検査用ソケットには、検査中に電子部品の温度が低下することがないようにヒーターが設けられている。また、このICハンドラーにおいて電子部品を検査用ソケットに装填する吸着式部品移動装置にも、移動中に電子部品の温度が低下することがないようにヒーターが装備されている。
特許文献2に示されているICハンドラーには、電子部品を所定の温度に加熱するためのホットプレートが装備されている。このホットプレートは、電子部品を収納する多数の凹陥部が上方に向けて開放するように形成されており、ヒーターによって加熱される。
実用新案登録第2544015号公報(第1図) 特開平11−333775号公報(第3図)
上述した特許文献1および特許文献2に記載されている従来のICハンドラーでは、ヒーターによって加熱される部材(検査用ソケット、吸着ノズルおよびホットプレート)の位置が熱膨張により初期の位置に対してずれるおそれがあった。これらの部材の位置が熱膨張によって変化すると、吸着ノズルによる電子部品の吸着、移載、検査用ソケットへの装填などの電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができなくなってしまう。
本発明はこのような問題を解消するためになされたもので、検査用ソケット、吸着ノズルおよびホットプレートの位置が熱膨張により変化したとしても電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができるICハンドラーを提供することを目的とする。
この目的を達成するために、本発明に係るICハンドラーは、被電子部品が装填される検査用ソケットと電子部品加熱用ヒーターとが設けられたテストヘッドを支持する基台と、水平方向に移動する吸着ノズルを有し前記検査用ソケットに電子部品を装填する部品移動装置と、前記検査用ソケットを上方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、相対的に温度が低い状態の検査用ソケットを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態の検査用ソケットを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することにより検査用ソケットの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、この位置ずれ量検出手段が検出した検査用ソケットの位置ずれ量分だけ前記部品移動装置の移動量を補正する補正手段とを備えているものである。
請求項2に記載したICハンドラーは、ヒーターを備えかつ被検査用電子部品を収納する複数の部品収納用凹陥部が形成されたホットプレートと、水平方向に移動する吸着ノズルを有し前記部品収納用凹陥部に対して電子部品の受け渡しを行う部品移動装置と、前記ホットプレートを上方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、相対的に温度が低い状態のホットプレートを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態のホットプレートを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することによりホットプレートの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、この位置ずれ量検出手段が検出したホットプレートの位置ずれ量分だけ前記部品移動装置の移動量を補正する補正手段とを備えているものである。
請求項3に記載したICハンドラーは、ヒーターによって加熱された状態で被検査用電子部品を吸着する吸着ノズルと、前記吸着ノズルを水平方向に移動させる部品移動装置と、前記吸着ノズルを下方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、相対的に温度が低い状態の吸着ノズルを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態の吸着ノズルを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することにより吸着ノズルの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、この位置ずれ量検出手段が検出した吸着ノズルの位置ずれ量分だけ部品移動装置による吸着ノズルの移動量を補正する補正手段とを備えているものである。
請求項4に記載したICハンドラーは、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載したICハンドラーにおいて、撮像装置は、撮像を予め定めた時間が経過するまで一定時間毎に繰り返し行い、位置ずれ量検出手段は、前記繰り返し行われる撮像により得られた画像データのうち撮像時期が連続する二つの画像データを比較することにより被撮像物の位置ずれ量を検出するものである。
請求項5に記載したICハンドラーは、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載のICハンドラーにおいて、撮像装置は、撮像を予め定めた時間が経過するまで撮像間隔が次第に長くなるように繰り返し行い、位置ずれ量検出手段は、前記繰り返し行われる撮像により得られた画像データのうち撮像時期が連続する二つの画像データを比較することにより被撮像物の位置ずれ量を検出するものである。
請求項6に記載したICハンドラーは、請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載したICハンドラーにおいて、ヒーターにより加熱される被加熱部材の温度を検出する温度センサを備え、撮像装置は、撮像を、前記温度センサによって検出された前記被加熱部材の温度変化の大きさが小さくなるにしたがって次第に撮像間隔が長くなるように行うものである。
本発明によれば、検査用ソケットの熱膨張による位置の変化が相殺されるように部品移動装置の移動量が補正される。したがって、本発明によれば、検査用ソケットの位置が熱膨張により変化したとしてもこの検査用ソケットに対して電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができるICハンドラーを提供することができる。
請求項2記載の発明によれば、ホットプレートの熱膨張による位置の変化が相殺されるように部品移動装置の移動量が補正される。したがって、この発明によれば、ホットプレートの位置が熱膨張により変化したとしてもこのホットプレートに対して電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができるICハンドラーを提供することができる。
請求項3記載の発明によれば、吸着ノズルおよび吸着ノズルを支持する部材の熱膨張による位置の変化が相殺されるように部品移動装置の移動量が補正される。したがって、この発明によれば、吸着ノズルの位置が熱膨張により変化したとしてもこの吸着ノズルを使用して電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができるICハンドラーを提供することができる。
請求項4ないし請求項6記載の発明によれば、温度が上昇している途中であっても電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができるICハンドラーを提供することができる。
以下、本発明に係るICハンドラーの一実施の形態を図1ないし図22によって詳細に説明する。
図1は本発明に係るICハンドラーの平面図である。同図においては、トレイ支持装置やストッカーをこれらの上にトレイが載置されていない状態で描いてある。図2は図1におけるII−II線断面図、図3は部品移動装置の構成を説明するための斜視図、図4はヘッドユニットの斜視図、図5は単位ユニットの動作方向を説明するための斜視図で、同図は二つの単位ユニットのみが描いてある。図6は単位ユニットの側面図で、同図においては構成部材の連結部分を破断して示す。この破断位置を図1中にVI−VI線によって示す。図7は吸着ノズル部分を拡大して示す断面図である。
図8はトレイ支持装置の構成を示す図で、同図(a)は側面図、同図(b)は正面図である。図9はトレイ移載装置とトレイ支持装置の動作を説明するための平面図、図10ないし図13はトレイ移載装置とストッカーの動作を説明するための正面図、図14はICハンドラーの概略構成を示す斜視図である。図15はテストヘッドの平面図、図16はホットプレートの平面図である。
図17はホットプレートの装着状態を示す縦断面図、図18はホットプレートの熱膨張による変形を模式的に示す平面図である。図19は制御系の構成を示すブロック図、図20は吸着ノズル用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャート、図21はホットプレート用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャート、図22はソケット用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャートである。
これらの図において、符号1で示すものは、この実施の形態によるICハンドラーを示す。
このICハンドラー1は、図1および図2に示すように、基台2の後端部(図1においては上端部であって、図2においては右側の端部)に位置する検査領域Aと、前記基台2の前後方向の略中央部に位置する部品領域Bとの間において後述する部品移動装置3,4によって電子部品5(図2および図6参照)を移動させるものである。なお、本明細書中においては、図1において上下方向を装置の前後方向としてY方向といい、図1において左右方向を装置の左右方向としてX方向といい、紙面に直交する方向を単にZ方向という。
前記基台2の検査領域Aには開口2aが設けられ、被検査用の電子部品5が載置される検査用ソケット6が複数配設されたテストヘッド8が、この開口2aの下方において基台2に着脱可能に固着されている。前記検査用ソケット6は、基台2内においてICハンドラー1とは独立に床に載置される検査装置本体7(図2参照)に、テストヘッド8を介してあるいは直接に、不図示の検査用電流ケーブルを介して連結されている。また、この検査用ソケット6は、上方から電子部品5(図2および図6参照)が装填される構成が採られ、基台2のX方向の略中央部に配設されている。この実施の形態においては、4個の検査用ソケット6が設けられている。これらの検査用ソケット6は、X方向に並ぶ2個の検査用ソケット6,6がY方向に2組並ぶように設けられている。電子部品5の検査は、検査用ソケット6に電子部品5が載置された状態で、電子部品5と検査装置本体7との間で検査用電流を入出力することにより実施される。前記検査用電流ケーブルのいずれか一方の端部あるいは中間部には、脱着可能なコネクタが配置されている。
前記テストヘッド8には、図15に示すように、画像認識用ピン8aが設けられている。このピン8aは、各検査用ソケット6においてY方向の中央であって、X方向の両側となる位置に位置付けられている。また、このテストヘッド8には、この検査用ソケット6を所定の温度に加熱するためのヒーター9が設けられている。
この実施の形態によるICハンドラー1においては、上述したように検査用ソケット6をヒーター9によって加熱する構成を採っているから、検査用ソケット6とテストヘッド8との熱膨張により検査用ソケット6の基台2に対する位置が変化するおそれがある。検査用ソケット6の基台2に対する位置が変化すると、部品移動装置3,4によって電子部品5を検査用ソケット6に正しく装填することができなくなる。このため、この実施の形態によるICハンドラー1においては、このような熱膨張に起因して生じる検査用ソケット6の位置ずれを後述する制御手段200(図19参照)によって定期的に修正する構成が採られている。
前記基台2の上には、この基台2の前端部に位置する複数のストッカー11,11‥‥と、これらのストッカー11と前記検査用ソケット6との間に位置するトレイ支持装置12と、前記ストッカー11とトレイ支持装置12との間で後述するトレイT(図2参照)を移動させるトレイ移載装置13と、基台2のX方向の両端部に位置する固定レール14によって支持された第1の部品移動装置3および第2の部品移動装置4と、これらの部品移動装置3,4によって吸着されて移動する電子部品5を下方から撮像するための複数の基台側撮像装置15とが設けられている。これらの基台側撮像装置15は、検査用ソケット6とトレイ支持装置12との間において基台2のX方向の中央に対して左側と右側とに振り分けられるような位置にそれぞれX方向に並ぶ状態で2個ずつ設けられている。以下、上述した基台2上の各装置について詳細に説明する。
前記ストッカー11は、図2に示すように、複数のトレイTを上下方向に重ねた状態で収容する構造のもので、図1に示すように、X方向に並ぶ状態で複数設けられている。前記トレイTは、図9に示すように、プラスチックによって平面視においてY方向に長い長方形の皿状に形成されている。このトレイTには、図示してはいないが、電子部品5を収納するための凹陥部が上方に向けて開口する状態で多数形成されている。
前記ストッカー11は、図1、図2および図14に示すように、最下部に位置する平面視四角形状の枠体21と、この枠体21の後端部に立設された断面L字状の後側支柱22と、前記枠体21の前端部に立設された断面L字状の前側支柱23と、前記枠体21に設けられたトレイ支持用のフック24(図10〜図13参照)などを備えている。図14においては、複数のストッカーのうちX方向の両端部に位置するストッカーのみが描いてある。
このストッカー11は、図2に示すように、前記基台2の前端部上に設けられたストッカー用フレーム25の上に搭載されている。このストッカー用フレーム25は、図1には図示していない。このストッカー用フレーム25における前記ストッカー11の枠体21の下方となる部位には、トレイ出し入れ口26(図2参照)が形成されている。
ストッカー11の前記枠体21は、内部の開口部分に水平状態のトレイTを上下方向に装填することができるように形成されている。
前記後側支柱22と前側支柱23は、長方形状のトレイTの四隅を嵌合状態で保持するように位置付けられている。前側支柱23は、図2に示すように、後側支柱22より低くなるように形成されている。
前記フック24は、ストッカー11内のトレイTを支えるためのもので、平面視において前記枠体21の開口部分内に先端部が臨む前進位置と、この先端部が開口部分の外に出る後退位置との間で往復可能に枠体21に支持されている。また、各フック24には、前進位置と後退位置とのいずれか一方にフック24を移動させるアクチュエータ27(図15参照)が接続されている。
このフック24の前記先端部は、図示してはいないが、トレイTの側部に側方へ向けて開口するように形成された凹陥部内に係入するように形成されている。なお、図10〜図13に図示したフック24は、トレイTを支持している状態と放した状態とを容易に判別することができるように、前記先端部によってトレイTの下端を支承する構造として描いてある。また、このフック24は、上述したように平行移動する構造の他に、平面視において先端部が前記開口部分内に臨む横状態と、先端部が下方を指向するようにフック全体が約90°回り、先端部が前記開口部分の外に出る縦状態との間で回動する構造を採ることもできる。
前記トレイ支持装置12は、前記部品領域Bを構成するもので、図1に示すように、X方向に一列に並ぶように3台設けられている。これらのトレイ支持装置12には、図9に示すように、未検査の電子部品5が収納された部品供給用トレイT1と、検査後に良品であると判定された電子部品5を収納する良品用トレイT2と、検査後に不良品であると判定された電子部品5を収納する不良品用トレイT3とが支持されている。これら3台のトレイ支持装置12のうち、両側のトレイ支持装置12の外側部には、電子部品5を予め定めた検査温度に加熱するためのホットプレート30が設けられている。
これらのホットプレート30,30は、図16および図17に示すように、板状に形成されており、ヒーター30aの上に載置されている。このホットプレート30の上部には、複数の部品収納用凹陥部30bがX方向とY方向とに並ぶように設けられている。
前記ヒーター30aは、平面視においてホットプレート30よりX方向とY方向に大きくなる長方形状に形成され内部に発熱体(図示せず)が設けられており、図17に示すように、後述する部品領域移動装置31の板状支持台32の上に複数の支持用ピン30cを介して支持されている。また、このヒーター30aの上面は、平坦に形成され、ホットプレート30が載置されている。このヒーター30aの上面には、ホットプレート30を所定の位置に位置決めするための位置決め用ピン30dが立設されている。
この位置決め用ピン30dは、ヒーター30aにおけるY方向の中央であってX方向の両端部となる位置に取付けられている。また、これらの位置決め用ピン30dは、図16に示すように、ホットプレート30のY方向の一端部(図16においては上側の端部)に穿設された貫通孔からなるピン孔30eと、ホットプレート30の他端部に形成された切欠き30fとに嵌合する。
ホットプレート30の上面に設けられた符号30gで示すものは、後述するヘッド側撮像装置87によって撮像される画像認識用ピンである。この画像認識用ピン30gは、ホットプレート30の四隅となる部位にそれぞれ突設されている。
前記ホットプレート30の例えばヒーター30aに対する位置は、ホットプレート30の熱膨張により変化するおそれがある。ホットプレート30の位置が変化すると、部品移動装置3,4によって電子部品5を部品供給用トレイT1からホットプレート30に移載するときや、ホットプレート30から取出すときに電子部品の受け渡しを正しく行うことができなくなる。このため、この実施の形態によるICハンドラー1においては、このような熱膨張に起因して生じるホットプレート30の位置ずれを後述する制御手段200(図19参照)によって定期的に修正する構成が採られている。
前記3台のトレイ支持装置12とホットプレート30は、後述する部品領域移動装置31によって支持された状態で一体的にX方向に移動する。なお、このトレイ支持装置12の台数は3台に限定されることはなく、必要に応じて増加したり減少させたりすることができる。各トレイ支持装置12は、図1、図2、図8および図9に示すように、後述する部品領域移動装置31の板状支持台32の上に設けられたトレイ昇降用シリンダ33と、X方向に間隔をおいて互いに対向するように前記板状支持台32の上に立設された一対の縦板34と、これらの縦板34の内側にそれぞれ設けられたベルトコンベア35と、前記2枚の縦板34,34の上端部どうしの間に横架された前側受圧板36および後側受圧板37と、前記縦板34のY方向の途中の部位に設けられた一対の側部ガイド部材38,38と、装置後側の端部に設けられたトレイ用ストッパー39{図8(a)参照}などによって構成されている。
前記トレイ昇降用シリンダ33は、ピストンロッド33aが上下方向に移動するように板状支持台32の上に固定され、ピストンロッド33aによって後述するトレイ昇降用プレート40を昇降させる。なお、図8はシリンダ33を支持する部材を省略して描いてある。
前記トレイ昇降用プレート40は、トレイTの下面を支承するためのもので、平面視においてY方向に長くなる長方形状に形成されており、前記板状支持台32に昇降ガイド41によって昇降自在に支持されている。このトレイ昇降用プレート40は、前記一対のベルトコンベア35,35の間にこれらのベルトコンベア35に対して接触することがないように挿入されている。
このように形成されたトレイ昇降用プレート40は、前記シリンダ33の駆動により、ベルトコンベア35の搬送面より低くなるような待機位置(図2参照)と、前記搬送面より高い位置であってトレイTが後述する前側受圧板36と後側受圧板37とに押付けられるような上昇位置との間で昇降する。
前記縦板34は、ベルトコンベア35を前端部から後端部にわたって側方から囲むような長さに形成されている。
前記ベルトコンベア35は、トレイTの両側部を支承しながらトレイTをY方向に搬送し、トレイ支持装置12内へのトレイTの搬入とトレイ支持装置12からのトレイTの搬出とを行うためのものである。このベルトコンベア35の駆動軸42は、3台のトレイ支持装置12をX方向に貫通するように形成され、これらのトレイ支持装置12の全てのベルトコンベア35を同時に駆動する。
前記前側受圧板36と後側受圧板37は、トレイTの上下方向の位置を決めるともにトレイTの歪みを矯正するためのものである。これらの前側受圧板36と後側受圧板37の下面は、前記シリンダ33とトレイ昇降用プレート40とによって上昇させられたトレイTの上面が下方から当接するように平坦に形成されている。前記前側受圧板36には、図8(a)に示すように、ベルトコンベア35によって搬入されたトレイTの端部を検出するための光学式センサ43が設けられている。
前記側部ガイド部材38は、トレイTのX方向の位置を決めるためのもので、図1に示すように、平面視において縦板34の上端部からベルトコンベア35の上方へ延びるように形成されている。この側部ガイド部材38の延在部分の下面は、図示してはいないが、上方に向かうにしたがって次第に側部ガイド部材38の先端に向かうように傾斜している。すなわち、ベルトコンベア35によってトレイ支持装置12内に搬入されたトレイTが前記シリンダ33とトレイ昇降用プレート40とによって上昇させられることにより、このトレイTは、側部ガイド部材38の前記下面に両側部が下方から接触し、一対の側部ガイド部材38によってX方向に位置決めされる。
前記トレイ用ストッパー39は、ベルトコンベア35によってトレイ支持装置12内に搬送されたトレイTの搬送方向の位置を決めるためのもので、図8(a)に示すように、トレイTの後端面(トレイ支持装置12内に搬入されるトレイTの進行方向前側の端面)が当接する縦面が形成されている。このトレイ用ストッパー39は、前記板状支持台32または縦板34にブラケット(図示せず)を介して支持されている。
前記部品領域移動装置31は、図1、図2および図8(b)に示すように、基台2上でX方向に延びる一対の固定レール44と、これらの固定レール44にX方向に移動自在に支持されたスライダ45と、このスライダ45に支持された前記板状支持台32と、この板状支持台32と前記スライダ45とをX方向に移動させるボールねじ式の駆動装置46(図9参照)とから構成されている。このボールねじ式の駆動装置46は、図1および図2に示すように、前記両固定レール44,44どうしの間でX方向に延びるボールねじ軸47を回転させ、このボールねじ軸47に螺合するとともに板状支持台32に一体的に設けられたナット部材48を移動させる。
前記トレイ移載装置13は、図1、図2、図9〜図13に示すように、基台2上でX方向に延びる固定レール51と、この固定レール51にX方向に移動自在に支持されたスライダ52と、このスライダ52をX方向に所定量だけ移動させるボールねじ式の駆動装置53と、前記スライダ52の上に固定された支持板54と、この支持板54の上に設けられた2組の移載装置本体55,55と、前記固定レール51と上述したトレイ支持装置12との間に位置する中継用コンベア56などによって構成されている。
前記2組の移載装置本体55は、上述したストッカー11に下方からトレイTを搬入したりストッカー11の下端部からトレイTを搬出するためのもので、複数のストッカー11の並設ピッチと同一のピッチとなるようにX方向に並べられている。
これらの移載装置本体55は、前記支持板54の上にY方向に並ぶ状態で固定された第1のシリンダ61および第2のシリンダ62と、これらのシリンダ61,62のX方向の両側において前記支持板54に立設された一対の縦板63,63と、これらの縦板63の内側にそれぞれ設けられた一対のベルトコンベア64,64などによってそれぞれ構成されている。
前記第1および第2のシリンダ61,62は、ピストンロッド61a,62aが上下方向に移動するように前記支持板54に固定され、ピストンロッド61a,62aによって後述するトレイ支承部材65を昇降させる。これらの第1および第2のシリンダ61,62のうち装置後側(図2においては右側)に位置する第1のシリンダ61のピストンロッド61aの移動ストロークは、第2のシリンダ62のピストンロッド62aの移動ストロークより長くなるように形成されている。このように移動ストロークが異なる2種類のシリンダ61,62を装備しているのは、後述するようにトレイ支承部材65の上昇位置を相対的に高い位置と相対的に低い位置との2段階に切換えるためである。
前記トレイ支承部材65は、トレイTの下面を支承するためのもので、平面視においてY方向に長くなる長方形状に形成されており、前記支持板54または縦板63に設けられた昇降ガイド(図示せず)によって昇降自在に支持されている。また、このトレイ支承部材65は、図10〜図13に示すように、後述する一対のベルトコンベア64,64の間にこれらのベルトコンベア64に対して接触することがないように挿入されている。なお、図10〜図13においては、トレイ移載装置13の動作を理解し易いように、トレイ支承部材65は模式的に描いてある。
さらに、このトレイ支承部材65の平面視における大きさは、例えば図10(b)に示すように、移載装置本体55が前記ストッカー11の直下に位置決めされている状態でトレイ支承部材65が上昇することによって、このトレイ支承部材65がストッカー用フレーム25のトレイ出し入れ口26内に入ることができるような大きさに形成されている。
このように形成されたトレイ支承部材65は、第1のシリンダ61と第2のシリンダ62の駆動により、ベルトコンベア64の搬送面より低くなるような待機位置(図2参照)と、前記搬送面より高い位置であってストッカー11の下端部近傍の後述する上昇位置との間で昇降する。
第1のシリンダ61によってトレイ支承部材65を上昇させた場合のトレイ支承部材65の上昇位置は、例えば図13(a)に示すように、ストッカー11内の最も下に位置するトレイTがトレイ支承部材65によって前記フック24より上に押し上げられるような位置に設定されている。一方、第2のシリンダ62によってトレイ支承部材65を上昇させた場合のトレイ支承部材65の上昇位置は、図11(a)に示すように、フック24に支持されたストッカー11内の最も下に位置するトレイTに、トレイ支承部材65に載せられたトレイTが下から重ねられるような位置に設定されている。
前記トレイ移載装置13のベルトコンベア64は、トレイTの両側部を支承しながらトレイTをY方向に搬送するためのもので、図2に示すように、搬送面が水平になるように縦板63に装着されている。前記搬送面の高さは、上述したトレイ支持装置12のベルトコンベア35の搬送面と略同じ高さに位置付けられている。
前記中継コンベア56は、図1および図2に示すように、トレイTの両側部を支承しながらトレイTをY方向に搬送するベルトコンベア66を備え、上述したトレイ支持装置12のベルトコンベア35と、トレイ移載装置13のベルトコンベア64との間でトレイTの受け渡しを行うように構成されている。また、この中継コンベア56のベルトコンベア66は、トレイ支持装置12のベルトコンベア35およびトレイ移載装置13のベルトコンベア64とトレイTの搬送方向が一致するように動作する。
前記第1の部品移動装置3と第2の部品移動装置4は、基台2のY方向に延びる中心線に対して線対称となるように形成されている。このため、ここにおいては、図1において左側に位置する第1の部品移動装置3について説明し、第2の部品移動装置4については、第1の部品移動装置3と同一符号を付して詳細な説明は省略する。
第1の部品移動装置3は、図1〜図6に示すように、基台2のX方向の端部上でY方向に延びる一対の固定レール14,14と、これらの固定レール14にY方向に移動自在に支持されたY方向移動部材71と、このY方向移動部材71をY方向に移動させるボールねじ式の第1のY方向駆動装置72と、前記Y方向移動部材71にX方向に移動自在に支持された支持部材73(図3参照)と、この支持部材73を前記Y方向移動部材71に対してX方向に移動させるボールねじ式の第1のX方向駆動装置74(図3参照)と、前記支持部材73に設けられたヘッドユニット75などによって構成されている。この第1の部品移動装置3と第2の部品移動装置4の前記駆動装置72,74と、後述するヘッドユニット75内の各装置の動作は、後述する制御手段200によって制御される。
前記固定レール14は、図1に示すように、基台2上に複数設けられたストッカー11のうち最も外側に位置するストッカー11とX方向の同一位置であって、かつ前記最も外側に位置するストッカー11から装置の後方に離間するような位置に配設されている。
前記Y方向移動部材71は、図3に示すように、前記固定レール14,14にスライド部材(図示せず)を介して接続された基部71aと、この基部71bの上端部から側方(図3においては右方)に突出する一対の腕部71bとを備えている。これらの腕部71bは、Y方向に間隔をおいて並ぶように設けられており、ガイド部材71cを介して前記支持部材73をX方向に移動自在に支持している。前記ガイド部材71cは、支持部材73に設けられたレール73aを上方から支える構造が採られている。
前記Y方向移動部材71をY方向に駆動する第1のY方向駆動装置72は、図1に示すように、Y方向に延びる状態で前記固定レール14に対して回転自在に支持されたボールねじ軸76と、このボールねじ軸76の途中に螺合しかつY方向移動部材71に固着したナット部材(図示せず)と、前記ボールねじ軸76における装置後側の端部に接続されたモータ79などによって構成されている。
前記支持部材73は、図3に示すように、開口73bを有する平面視長方形の板状に形成されており、Y方向の両端部が前記レール73aを介して前記Y方向移動部材71に支持されている。
この支持部材73をX方向に駆動する第1のX方向駆動装置74は、図3に示すように、Y方向移動部材71の上部に設けられたモータブロック81と、このモータブロック81に回転自在に支持されたボールねじ軸82と、このボールねじ軸82に螺合しかつ支持部材73に固着したナット部材82aと、前記ボールねじ軸82の一端部(第1の部品移動装置3においては左側の端部)に接続されたモータ83などによって構成されている。前記ナット部材82aは、支持部材73における開口73bを有する枠状部84とは反対側の端部に取付けられている。
前記ヘッドユニット75は、図1および図4に示すように、前記枠状部84のX方向延在部分84aに取付けられた4個の単位ユニット85によって構成されている。
これらの4個の単位ユニット85は、図1に示すように、平面視において前記4個の検査用ソケット6と同様にX方向とY方向とに並べられている。この実施の形態によるヘッドユニット75には、前記検査用ソケット6を上方から撮像するためのヘッド側撮像装置86,87が設けられている。ヘッド側撮像装置86は検査ソケット6の撮像に用いられ、ヘッド側撮像装置87はトレイ支持装置12に搬送されるトレイTの撮像に用いられる。所定のタイミングで撮像されるトレイTの所定の凹陥部あるいはフィデューシャルマークの位置から、ベルトコンベア35の搬送誤差、ボールねじ式駆動装置46の駆動量の補正量が算出される。これら補正量が加味されて、部品領域移動装置31上の各トレイTは、電子部品5の吸着、載置に際して正しい位置に配置される。
これらの撮像装置86,87は、前記枠状部84のY方向の両端部に設けられている。
前記各単位ユニット85は、図6に示すように、前記枠状部84の前記X方向延在部分84aに取付けられたX方向支持部材91と、このX方向支持部材91の下部にX方向に移動自在に装着されたX方向スライダ92と、このX方向スライダ92をX方向に駆動するボールねじ式の第2のX方向駆動装置93と、前記X方向スライダ92の下部に一体に形成されたY方向支持部材94と、このY方向支持部材94の下部にY方向に移動自在に装着されたY方向スライダ95と、このY方向スライダ95をY方向に駆動するボールねじ式の第2のY方向駆動装置96と、前記Y方向スライダ95の下部にブラケット97を介して取付けられたZ方向支持部材98と、このZ方向支持部材98にZ方向に移動可能に支持された吸着ヘッド99と、この吸着ヘッド99を昇降させるZ方向駆動装置100などによって構成されている。この単位ユニット85によって、本発明でいう吸着ノズル移動装置が構成されている。
前記X方向支持部材91とX方向スライダ92との間と、Y方向支持部材94とY方向スライダ95との間には、いわゆるクロスローラガイドなどの直動案内用の部材101が介装されている。前記第2のX方向駆動装置93は、X方向支持部材91にX方向に延びる状態で回転自在に支持されたボールねじ軸102と、このボールねじ軸102の一端部に接続されたモータ103(図4〜図6参照)と、ボールねじ軸102の途中に螺合しかつX方向スライダ92に固着したナット部材104とから構成されている。この第2のX方向駆動装置93のモータ103は、図4に示すように、前記枠状部84のX方向延在部分84aに沿うように装備されている。
前記第2のY方向駆動装置96は、図6に示すように、Y方向に延びる状態で前記Y方向支持部材73に回転自在に支持されたボールねじ軸110と、このボールねじ軸110の一端部に接続されたモータ111と、前記ボールねじ軸110の途中に螺合しかつY方向スライダ95に固着したナット部材112とから構成されている。この第2のY方向駆動装置96のモータ111は、図4に示すように、前記枠状部84からY方向の両側に突出するように装備されている。
この第2のY方向駆動装置96と前記第2のX方向駆動装置93は、上述した第1のY方向駆動装置72と第1のX方向駆動装置74に較べてナット部材104,112の移動量が少なくなり、またナット部材104,112の位置(従動側の部材の位置)を決める際の分解能が高くなるように構成されている。
前記Z方向支持部材98は、図6に示すように、Z方向に延びる筒状に形成されており、内部に後述するZ方向駆動装置100のボールねじ軸113と、後述する吸着ヘッド99を昇降自在に支持するガイド部材(図示せず)などを収容している。
Z方向駆動装置100は、図6に示すように、Z方向に延びる状態で前記Z方向支持部材98に回転自在に支持された前記ボールねじ軸113と、Z方向支持部材98の上端部に支持されかつ前記ボールねじ軸113の上端部に接続されたモータ114と、前記ボールねじ軸113の途中に螺合しかつ後述する吸着ヘッド99に結合されたナット部材115とから構成されている。
前記吸着ヘッド99は、図6に示すように、前記Z方向支持部材98のガイド部材に嵌合するとともにZ方向駆動装置100のナット部材115に結合され、ヘッドユニット75に対して昇降する昇降部121と、この昇降部121に回動自在に支持され、昇降部121に対して上下方向の軸線回りに回動する中空のシャフトからなる回動部122とから構成されている。この回動部122の中空部は、空気吸引装置(図示せず)に接続されている。
前記昇降部121は、前記回動部122を収容するように筒状に形成されている。この昇降部121の上端部には、前記回動部122を回転させるモータ123を有する回転駆動装置124が取付けられている。このモータ123は、回転軸(図示せず)の軸線が上下方向を指向するように装備されており、前記回動部122の上端部に接続されている。この回動部122の下端部は、図7に示すように、電子部品5を吸着するための吸着ノズル125が着脱可能に取付けられており、昇降部121の下端部を構成するホルダー126に軸受127によって回転自在に支持されている。
前記吸着ノズル125は、下端に吸着面が形成され、前記回動部122とともに前記昇降部121に対してZ方向の軸線回りに回動できるように構成されている。すなわち、この吸着ノズル125は、前記第2のX方向駆動装置93の駆動によりヘッドユニット75に対してX方向に移動し、前記第2のY方向駆動装置96の駆動によりヘッドユニット75に対してY方向に移動する。また、吸着ノズル125は、Z方向駆動装置100の駆動用より昇降し、回転駆動装置124の駆動により回動する。
前記ホルダー126の下端部には、前記吸着ノズル125を介して電子部品5を所定温度に加熱するためのヒーター128が取付けられている。このヒーター128は、環状に形成されており、軸心部に前記回動部122が遊嵌状態で貫通している。このヒーター126の内周面と回動部122の外周面との間には断面環状の隙間Sが形成されている。この隙間Sの上端部は、前記ホルダー126に支持された上側シール部材129によって液密にシールされ、前記隙間Sの下端部は、ヒーター128に支持された下側シール部材130によって液密にシールされている。この隙間S内には、流動性と熱伝導性とを有する充填材131が充填されている。この充填材131としては、例えばシリコングリスを使用することができる。すなわち、ヒーター128は、前記充填材131を介して前記回動部122と対向していることになる。
前記ヒーター128の給電用ケーブル132は、可撓性を有するものが用いられており、前記昇降部121に沿わせて前記回転駆動装置124側に延ばされ、さらに、前記モータ123のケーブル(図示せず)とともに保護部材133(図6参照)に収容された状態でZ方向駆動装置100側に延ばされている。前記保護部材133は、上下方向に屈曲可能に形成されており、吸着ヘッド99の昇降動作に追従して屈曲する。
ヒーター128を装備した吸着ヘッド99は、ヒーター128の熱による各部材の熱膨張によって、Z方向駆動装置100に対する水平方向の位置が変化するおそれがある。このように吸着ヘッド99の位置が変化した場合は、吸着ノズル125の位置も変化してしまう。この実施の形態によるICハンドラー1においては、このような熱膨張に起因して生じる吸着ノズル125の位置ずれを後述する制御手段200(図15参照)によって定期的に修正する構成が採られている。
制御手段200は、図19に示すように、基本動作制御手段201と、吸着ノズル移動手段202と、吸着ノズル用位置ずれ量検出手段203と、ホットプレート用位置ずれ量検出手段204と、ソケット用位置ずれ量検出手段205と、補正手段206と、メモリ207とを備えている。
前記基本動作制御手段201は、前記トレイ支持装置12、トレイ移載装置13、基台側撮像装置15、フック用アクチュエータ27、部品領域移動装置31、第1のX方向駆動装置74、第1のY方向駆動装置72、ヘッド側撮像装置86、ヘッド側撮像装置87、検査用ソケット6のヒーター9、ホットプレート30のヒーター30aおよび吸着ヘッド99のヒーター128などの各装置の動作を制御する。
また、この基本動作制御手段201は、検査装置本体7内の制御装置と不図示の連係用ケーブルで結ばれ、複数の検査用ソケット6への各電子部品5の各吸着ノズル125による装着が終了した情報を検査装置本体7内の制御装置に伝達し、検査装置本体7内の制御装置は検査が終わったことと検査結果の情報を、前記制御手段へ伝達する。さらに、この基本動作制御手段201は、検査が終わったことと検査結果の情報を受けて、検査済みの電子部品5が良品である場合には良品用トレイT2へ、不良品である場合には不良品用トレイT3にそれぞれ電子部品5を移載するように、ヘッドユニット75を制御する。
吸着ノズル移動手段202は、4個の単位ユニット85にそれぞれ設けられた第2のX方向駆動装置93と、第2のY方向駆動装置96と、Z方向駆動装置100および回転駆動装置124の動作を制御する。詳述すると、前記制御手段200は、検査機本体7内の制御装置と不図示の連係用ケーブルで結ばれ、複数の検査ソケット6への各電子部品の各吸着ノズルによる装着が終了した情報を検査機本体7内の制御装置に伝達し、検査機本体7内の制御装置は検査が終わったことと検査結果の情報を、制御手段200へ伝達する。また、前記制御手段200は、検査が終わったことと検査結果の情報を受けて、検査済みの電子部品が良品である場合には良品用トレイT2へ、不良品である場合には不良品用トレイT3にそれぞれ電子部品を移載するように、吸着ノズル移動手段204を制御する。
吸着ノズル用位置ずれ量検出手段203は、熱膨張による吸着ノズル125の位置ずれを検出するためのもので、基台側撮像装置15によって吸着ノズル125を撮像した画像データを使用して位置ずれを検出する。この実施の形態による位置ずれ量検出手段203は、ヒーター128によって加熱されていない状態(相対的に温度が低い状態)の吸着ノズル125を基台側撮像装置15によって撮像した画像データと、ヒーター128の通電開始後に予め定めた時間T1が経過した後の(相対的に温度が高い状態)の吸着ノズル125を前記基台側撮像装置15によって撮像した画像データとを比較することにより、吸着ノズルの熱膨張による位置ずれ量を検出する。この位置ずれ量は、X方向のずれ量ΔXと、Y方向のずれ量ΔYとして検出する。この実施の形態では、前記検出動作は、ICハンドラー1の自動運転が開始された後、予め定めた時間T2毎に行われる。基台側撮像装置15によって撮像した画像データはメモリ207に記憶させておく。
補正手段206は、吸着ノズル125の位置を示すデータを前記位置ずれ量ΔX,ΔYだけ補正する。この補正により、基本動作制御手段201が第1のX方向駆動装置74や第1のY方向駆動装置72によってヘッドユニット75を移動させるときに使用する吸着ノズル125の位置データが更新される。すなわち、この吸着ノズル用位置ずれ量検出手段203が検出した吸着ノズル125の位置ずれ量分だけ第1および第2の部品移動装置3,4の移動量(吸着ノズル125の移動量)が補正されることになる。なお、この補正手段206は、吸着ノズル125の位置を補正する他に、後述するように検査用ソケット6やホットプレート30の位置データをも補正する。
ホットプレート用位置ずれ量検出手段204は、熱膨張によるホットプレート30の位置ずれを検出するためのもので、ヘッド側撮像装置87によってホットプレート30の4個の画像認識用ピン30gを撮像した画像データを使用して位置ずれを検出する。この実施の形態によるホットプレート用位置ずれ量検出手段204は、ヒーター30aによって加熱されていない状態(相対的に温度が低い状態)のホットプレート30の前記ピン30gをヘッド側撮像装置87によって撮像した画像データと、ヒーター30aの通電開始後であって、ホットプレート30の温度が使用可能温度に達した後の(相対的に温度が高い状態)のホットプレート30の前記ピン30gをヘッド側撮像装置87によって撮像した画像データとを比較することにより、画像認識用ピン30gの位置ずれ量を検出する。この位置ずれ量は、各画像認識用ピン30gについてX方向のずれ量とY方向のずれ量として検出する。
ホットプレート30は、装置後側(図16において上側)に穿設されたピン孔30eに嵌合する位置決めピン30dによってヒーター30aに対する移動が規制されている。このため、このホットプレート30の熱膨張による延びは、前記ピン30dを中心とするように生じる。すなわち、ホットプレート30において熱膨張は、図18に示すように、同図中に白丸で示した熱膨張前の部位が黒丸で示す位置に変位するように生じる。
ホットプレート用位置ずれ量検出手段204は、四箇所の画像認識用ピン30gの位置に基づいて演算によりホットプレート30の各部品収納用凹陥部30bの位置(座標)を算出する。この演算では、図18に示すように、例えば、熱膨張後のホットプレート30の四箇所の画像認識用ピン30gの位置から補間法によって各部品収納用凹陥部30bの熱膨張後の仮想位置を求める。
この実施の形態では、前記検出動作は、ICハンドラー1の自動運転が開始された後、予め定めた時間T3毎に行われる。ヘッド側撮像装置87によって撮像した画像データはメモリ207に記憶させておく。
前記補正手段206は、ホットプレート30の各部品収納用凹陥部30bの位置を示すデータを前記仮想位置となるように補正する構成が採られている。この補正により、基本動作制御手段201が第1のX方向駆動装置74や第1のY方向駆動装置72によってヘッドユニット75を移動させるときに使用する各部品収納用凹陥部30bの位置データが更新される。すなわち、このホットプレート用位置ずれ量検出手段204が検出したホットプレート30の各部品収納用凹陥部30bの位置ずれ量分だけ第1および第2の部品移動装置3,4の移動量(吸着ノズル128の移動量)が補正されることになる。
ソケット用位置ずれ量検出手段205は、熱膨張による検査用ソケット6の位置ずれを検出するためのもので、検査用ソケット6の近傍に設けられた画像認識用ピン8aをヘッド側撮像装置86によって撮像した画像データを使用して位置ずれを検出する。この実施の形態によるソケット用位置ずれ量検出手段205は、ヒーター9によって加熱されていない状態(相対的に温度が低い状態)の検査用ソケット6の近傍にある前記ピン8aをヘッド側撮像装置86によって撮像した画像データと、ヒーター9の通電開始後であって、検査用ソケット6の温度が使用可能温度に達した後(相対的に温度が高い状態)の検査用ソケット6の近傍にある前記ピン8aを前記ヘッド側撮像装置86によって撮像した画像データとを比較することにより、検査用ソケット6の熱膨張による位置ずれ量を検出する。なお、画像認識用ピン8aの代わりに検査用ソケット6の接触子(図示せず)をヘッド側撮像装置86により撮像し、検査用ソケット6の位置ずれ量を検出することもできる。
検査用ソケット6の前記位置ずれ量は、X方向のずれ量とY方向のずれ量として検出する。この実施の形態では、前記検出動作は、ICハンドラー1の自動運転が開始された後、予め定めた時間T4毎に行われる。この時間T4は、吸着ノズル125の位置ずれ量を繰り返し検出するときの時間T2や、ホットプレート30の位置ずれ量を繰り返し検出するときの時間T3と同一とすることができる。
前記ヘッド側撮像装置86によって撮像した画像データはメモリ207に記憶させておく。
前記補正手段206は、検査用ソケット6の位置を示すデータを前記位置ずれ量だけ補正する。この補正により、基本動作制御手段201が第1のX方向駆動装置74や第1のY方向駆動装置72によってヘッドユニット75を移動させるときに使用する検査用ソケット6の位置データが更新される。すなわち、このソケット用位置ずれ量検出手段205が検出した検査用ソケット6の位置ずれ量分だけ第1および第2の部品移動装置3,4の移動量(吸着ノズル125の移動量)が補正されることになる。
次に、電子部品5を所定の検査温度に昇温させた状態で検査を行うときのICハンドラー1の動作を説明する。
この実施の形態によるICハンドラー1では、電子部品5を検査用ソケット6に装填する動作を開始する以前に、各ヒーター9,30a,128に通電し、検査用ソケット6と、ホットプレート30と、吸着ノズル125とを所定の温度に昇温させる。
また、このICハンドラー1では、前記加熱を開始する以前に検査用ソケット6の近傍の画像認識用ピン8aと、ホットプレート30の画像認識用ピン30gと、吸着ノズル125とを基台側撮像装置15、ヘッド側撮像装置86、ヘッド側撮像装置87とにより撮像し、これらの画像データ(冷間時の画像データ)によって検査用ソケット6、ホットプレート30および吸着ノズル125の基本となる位置を検出する。この検出データは、メモリ207に記憶させておく。ここでは、先ず、吸着ノズル125の位置ずれを補正するための動作を図20に示すフローチャートによって説明する。なお、後述するように、ホットプレート30の位置ずれを補正するための動作は図21に示すフローチャートによって説明し、検査用ソケット6の位置ずれを補正するための動作は図22に示すフローチャートによって説明する。
先ず、このICハンドラー1は、図20に示すフローチャートのステップS1〜S2に示すように、ヒーター128による加熱を開始して時間T1が経過した後、ステップS3で示すように、吸着ノズル125を部品撮像装置15により撮像し、この画像データにより吸着ノズル125の位置を測定する。次に、このICハンドラー1は、ステップS4において、前記測定により得られた吸着ノズル125の位置と、冷間時に予め測定してある吸着ノズルの基本となる位置とを比較し、吸着ヘッド99の変位量(吸着ノズル125の位置ずれ量)ΔX,ΔYを演算により求める。
その後、ステップS5において、補正手段206によって吸着ノズル125の位置データが熱膨張による変位を補正した値に補正された後、ステップS6において、ICハンドラー1が後述するように自動運転を開始する。この実施の形態によるICハンドラー1は、ステップS7〜S10に示すように、自動運転中に前回の測定から予め定めた時間T2が経過した後に前回の測定手順と同一の測定手順によって吸着ノズル125の位置を測定し、ICハンドラー1が有する吸着ノズル125の位置データを熱膨張による変位が補正された値に補正する。
このICハンドラー1は、自動運転中に何らかの原因により装置が停止したり、予定していた検査が全て終了した場合、ステップS11〜S13に示すように、吸着ノズル125の位置データをリセットした後に再始動処理を行う。
ホットプレート30の熱膨張による位置ずれを補正するためには、図21に示すフローチャートのステップP1〜P3に示すように、ヒーター30aによる加熱を開始してホットプレート30が設定温度(例えば使用可能温度)に達し、その温度を維持するようになった後、ステップP4で示すように、ホットプレート30の画像認識用ピン30gをヘッド側撮像装置87により撮像し、この画像データによりホットプレート30の画像認識用ピン30gの位置を測定する。次に、このICハンドラー1は、ステップP5において、前記測定により得られた画像認識用ピン30gの位置と、冷間時に予め測定してある画像認識用ピン30gの基本となる位置とを比較し、ホットプレート30の変位量(ホットプレート30の位置ずれ量)を演算により求める。
その後、ステップP6において、前記変位量から各部品収納用凹陥部30bの仮想位置を演算により求め、各部品収納用凹陥部30bの位置データを、熱膨張による変位を補正した値に補正する。このように部品収納用凹陥部30bの位置データが補正された後、ICハンドラー1が後述するように自動運転を開始する。この実施の形態によるICハンドラー1は、ステップP7に示すように、自動運転中に前記の測定から予め定めた時間T3が経過した後に前回の測定手順と同一の測定手順によって各部品収納用凹陥部30bの位置を求め、ICハンドラー1が有する部品収納用凹陥部30bの位置データを熱膨張による変位が補正された値に補正する。また、このICハンドラー1は、自動運転中に何らかの原因により装置が停止したり、予定していた検査が全て終了した場合、ステップP8〜P10に示すように、再始動処理や停止処理を行う。このステップP8〜P10においては、前記図20に示すフローチャートのステップS11〜S13における動作と同等の動作が行われる。
検査用ソケット6の熱膨張による位置ずれを補正するためには、図22に示すフローチャートのステップP11〜P13に示すように、ヒーター9による加熱を開始して検査用ソケット6が設定温度(例えば使用可能温度)に達し、その温度を維持するようになった後、ステップP14で示すように、検査用ソケット6の近傍に位置する画像認識用ピン8aをヘッド側撮像装置86により撮像し、この画像データにより前記ピン8aの測定する。次に、このICハンドラー1は、ステップP15において、前記測定により得られた画像認識用ピン8aの位置と、冷間時に予め測定してある画像認識用ピン8aの基本となる位置とを比較し、検査用ソケット6の変位量(検査用ソケット6の位置ずれ量)を演算により求める。
その後、このICハンドラー1は、検査用ソケット6の位置データを熱膨張による変位を補正した値に補正する。このように検査用ソケット6の位置データが補正された後、ICハンドラー1が後述するように自動運転を開始する。この実施の形態によるICハンドラー1は、ステップP16に示すように、自動運転中に前記の測定から予め定めた時間T4が経過した後に前回の測定手順と同一の測定手順によって検査用ソケット6の位置を求め、ICハンドラー1が有する検査用ソケット6の位置データを熱膨張による変位が補正された値に補正する。また、このICハンドラー1は、自動運転中に何らかの原因により装置が停止したり、予定していた検査が全て終了した場合、ステップP17〜P19に示すように、再始動処理や停止処理を行う。このステップP17〜P19においては、前記図20に示すフローチャートのステップS11〜S13における動作と同等の動作が行われる。
このICハンドラー1が前記自動運転によって電子部品5を検査用ソケット6に装填するときには、先ず、ストッカー11からトレイ移載装置13によって部品供給用トレイT1をトレイ支持装置12に搬送し、第1または第2の部品移動装置3,4によって前記トレイT1の上の電子部品5をホットプレート30に移載し所定温度に加熱した後に検査用ソケット6に移動させる。
ストッカー11から部品供給用トレイT1をトレイ移載装置13によってトレイ支持装置12に搬送するためには、先ず、図10(a)に示すように、所望のストッカー11の下方に移載装置本体55を移動させ、第1のシリンダ61によってトレイ支承部材65を上昇位置に上昇させるとともに、第2のシリンダ62を伸長状態とする。このとき、前記トレイ支承部材65はストッカー11内の最も下に位置するトレイT1に接触する。次に、同図(b)に示すように、ストッカー11のフック24を後退させ、同図(c)に示すように、第1のシリンダ61のピストンロッド61aを下降させる。
このピストンロッド61aの下降により、トレイ支承部材65とストッカー11内の多数のトレイTが下降し、第2のシリンダ62のピストンロッド62aによって支承されるようになる。その後、図11(a)に示すように、前記フック24を前進させ、同図(b)に示すように、第2のシリンダ62のピストンロッド62aを下降させる。このようにピストンロッド62aが下降することにより、トレイ支承部材65とトレイT1とが下がり、トレイT1がベルトコンベア64上に支承される。
次に、このベルトコンベア65と、中継コンベア56のベルトコンベア66と、トレイ支持装置12のベルトコンベア35とを同一方向に動作させる。これらのベルトコンベアが動作することにより、前記トレイT1は、ストッカー11の下方から中継コンベア56を通ってトレイ支持装置12内に搬送される。なお、このときには、トレイ支持装置12のトレイ昇降用プレート40を待機位置に位置付けておく。
3台のトレイ支持装置12のうち他の2台のトレイ支持装置12には、良品用トレイT2と不良品用トレイT3とを上述した動作と同様の動作により搬送する。このときには、部品領域移動装置31によってトレイ支持装置12をX方向に移動させ、良品用トレイT2または不良品用トレイT3を搬入するトレイ支持装置12を中継コンベア56の搬送方向の下流側に位置付ける。
トレイT1がトレイ支持装置12内に搬入され、センサ43によってトレイT1の搬送方向後側の端部が検出されることにより、前記ベルトコンベアが停止する。また、このときには、トレイT1の搬送方向前側の端部がストッパー39に当接することによって、トレイT1が搬送方向(Y方向)に位置決めされる。このようにベルトコンベア35が停止した後、トレイ支持装置12のシリンダ33によってトレイ昇降用プレート40とともにトレイT1を上昇させる。
このようにトレイT1が上昇すると、このトレイT1は、一対の側部ガイド部材38,38によってX方向に位置決めされ、前側受圧板36および後側受圧板37とトレイ昇降用プレート40とによって挟圧されることにより歪みが矯正される。このため、トレイT1は、トレイ支持装置12にX方向とY方向とに位置決めされた状態で保持される。
トレイT1がトレイ支持装置12に保持された後、第1の部品移動装置3または第2の部品移動装置4の第1のX方向駆動装置74と第1のY方向駆動装置72との駆動によりヘッドユニット75がトレイT1の上方に移動する。その後、Z方向駆動装置100の駆動により各吸着ヘッド99が下降して4個の吸着ノズル125によってトレイT1上の4個の電子部品5を吸着する。このとき、ヘッドユニット75は、吸着ノズル125の位置(X方向とY方向のピッチ)がトレイT1の部品収納用凹陥部の位置(X方向とY方向のピッチ)と一致するように第2のX方向駆動装置93と第2のY方向移動装置96とを動作させる。そして、いずれかの基準とする吸着ノズル125が、この吸着ノズル125に対応することになる基準となる部品収納用凹陥部の真上に来るように、第1のY軸方向駆動装置72および第1のX軸方向駆動装置74を動作させて、ヘッドユニット75を移動制御する。
吸着ノズル125が電子部品5を吸着した後、ヘッドユニット75は、第1のX方向駆動装置74と第1のY方向駆動装置72の駆動により、基台側撮像装置15の上方を通過してからホットプレート30の上方に移動し、電子部品5をホットプレート30の部品収納用凹陥部30b内に移載する。基台側撮像装置15の上方をヘッドユニット75が通過することにより、この基台側撮像装置15によって電子部品5が下方から撮像され、このICハンドラー1の制御手段200によって、吸着ノズル125に対する電子部品5の位置が検出される。その後、ヘッドユニット75は、電子部品5の位置がホットプレート30の複数の部品収納用凹陥部30bの位置と一致するように第2のX方向駆動装置93と、第2のY方向駆動装置96と、回転駆動装置124とを動作させる。この動作が終了した後、Z方向駆動装置100の駆動により電子部品5を下降させ、電子部品5をホットプレート30上に移載する。
ホットプレート30上に電子部品5を載置してから所定の時間が経過した後、すなわち電子部品5が検査温度に昇温された後、この電子部品5は、再び吸着ノズル125によって吸着され、部品移動装置3,4によって検査用ソケット6に装填される。この装填時にも基台側撮像装置15によって撮像した画像データに基づいて電子部品5の位置を検査用ソケット6の位置と一致するように補正する。
このときの電子部品5の位置の修正は、ヘッドユニット75が検査用ソケット6の上方に移動するまでの間に実施される。なお、検査用ソケット6の位置は、ヘッドユニット75に設けられたヘッド側撮像装置86により検査用ソケット6を撮像することによって検出する。この撮像と検査用ソケット6の位置検出は、例えば検査用ソケット6の交換時に行う。
しかる後、ヘッドユニット75は、吸着ヘッド99を下降させて4個の電子部品5を同時に検査用ソケット6に装填する。このように検査用ソケット6に電子部品5が装填されることにより、部品検査装置7によって電子部品5に対して所定の検査が行われる。検査中には、他方の部品移動装置4が前記同様にトレイT1上の電子部品5を吸着し、検査用ソケット6の近傍に移動して前記検査が終了するまで待機する。
検査終了後、ヘッドユニット75は、検査用ソケット6から電子部品5を上昇させ、3個あるトレイ支持装置12のうち良品用トレイT2または不良品用トレイT3が位置するトレイ支持装置12の上方に移動し、これらのトレイT2,T3に電子部品5を移載する。この移載時にヘッドユニット75は、前記トレイT2またはトレイT3の部品収納用凹陥部の位置と現在の電子部品5の位置とが一致していない場合は、これが一致するように第2のX方向駆動装置93、第2のY方向駆動装置96および回転駆動装置124を動作させ、電子部品5の位置を修正する。そして、いずれかの基準とする吸着ノズル125が、この吸着ノズル125に対応することになる基準となる部品収納用凹陥部の真上に来るように、第1のY軸方向駆動装置72および第1のX軸方向駆動装置74を動作させて、ヘッドユニット75を移動制御する。
トレイ支持装置12に保持されている部品供給用トレイT1上の電子部品5が全て取出されこのトレイT1が空になったり、良品用トレイT2または不良品用トレイT3が検査後の電子部品5で満たされたときは、図9(a)に示すように、これらの返却用のトレイT4を一つずつトレイ支持装置12から中継コンベア56を介して2組の移載装置本体55のうち一方に移動させる。
次に、同図(b)に示すように、トレイ移載装置13を動作させて2組の移載装置本体55をX方向に移動させ、他方の移載装置本体55を中継コンベア56と対向させる。そして、同図(c)に示すように、前記他方の移載装置本体55に予め載せておいた新たなトレイT5を中継コンベア56経由で前記トレイ支持装置12に搬送する。このように前記他方の移載装置本体55上から前記新たなトレイT5が搬出された後、前記一方の移載装置本体55を所定のストッカー11の下方に移動させ、返却用のトレイT4をストッカー11内に収納する。
返却用のトレイT4のストッカー11への収納は、図12および図13に示すように行う。すなわち、先ず、図12(a),(b)に示すように、トレイ移載装置13の第2のシリンダ62によって返却用のトレイT4をストッカー11の最下端に位置する他のトレイTに下方から接触させ、ストッカー11のフック24を後退させる。この後、同図(c)に示すように、第1のシリンダ61によって、返却用のトレイT4とともに前記他のトレイTを含むストッカー11内の全てのトレイTをトレイ1枚分押上げ、図13(a)に示すように、フック24を前進させる。このようにフック24が前進した後に第1および第2のシリンダ61,62のピストンロッド61a,62aを下降させる。
上述したように構成されたICハンドラー1によれば、検査用ソケット6の熱膨張による位置の変化と、ホットプレート30の熱膨張による位置の変化と、吸着ノズル125の熱膨張による位置の変化とがそれぞれ相殺されるように第1および第2の部品移動装置3,4の移動量が補正される。
したがって、この実施の形態によれば、検査用ソケット6の位置や、ホットプレート30の部品収納用凹陥部30bの位置や、吸着ノズル125の位置が熱膨張により変化したとしても第1および第2の部品移動装置3,4による電子部品5の受け渡し動作を正しく行うことができる。
また、この実施の形態によるICハンドラーにおいては、自動運転中に一定時間(時間T2、時間T3、時間T4)毎に位置ずれの検出を行っているから、検査用ソケット6、ホットプレート30および吸着ノズル125の温度が上昇している途中であったとしても位置ずれを相殺することができ、電子部品の受け渡し動作を正しく行うことができる。なお、一定時間毎に行う位置ずれの検出は、予め定めた時間が経過するまで行い、それ以降は装置が停止または再始動されるまで行わないようにすることができる。この構成を採ることにより、位置ずれ検出動作が不必要に行われるようなことがなくなり、ICハンドラーが行う検査の効率を向上させることができる。
位置ずれの検出を繰り返し行うに当たっては、予め定めた時間が経過するまでの間に撮像間隔が次第に長くなるようにして行うことができるし、被加熱部材の温度変化の大きさが小さくなるにしたがって次第に撮像間隔が長くなるようにして行うこともできる。被加熱部材の温度変化は被加熱部材の近傍に設けた温度センサによって検出することができる。検査用ソケット6の温度を検出するためには、例えば図15に示すように、テストヘッド8における検査用ソケット6の近傍の部位に取付けた温度センサ8bを使用する。
上記各実施の形態においては、ICハンドラーは、テストヘッド8が基台2に脱可能に固着されている。このため、テストヘッド8を基台2に装着して部品検査をすれば、基台が載置される床に基台から遊離してテストヘッドを載置するICハンドラーに較べ、外部環境の振動が床に伝達される場合であっても検査用ソケット6への吸着ノズル125の位置合わせを正確に実施できる。
ICハンドラー1内の制御装置と検査装置本体7とは、不図示の信号線で連結され、ICハンドラー1は、電子部品5の検査時、検査装置本体7と連係して動作するので、検査装置本体7をICハンドラー1の一部としても良い。この場合、動作プログラムを一つで構成したり、制御装置を一つにまとめることが有効である。また、検査装置本体7を床に載置するのではなく、基台2の不図示の下部構造部材に載置させるようにしても良い。これにより、部品検査装置としての動作検査を、ICハンドラー1の生産向上で実施することもできる。また、一体としての運搬もできる。
テストヘッド8は、基台2に脱可能に固着され、検査用ソケット6と検査装置本体7とを結ぶ不図示の検査用ケーブルはいずれか一端あるいは中間部に不図示のコネクタが配置されるので、検査対象の電子部品5が変更されるに対応して、検査用プログラムの変更を除けば、交換検査装置本体7に影響を与えることなく簡単にテストヘッド8の交換により、部品検査を実施することができる。ICハンドラー1内の制御装置と検査装置本体7の制御装置とは、不図示の信号線で情報の受け渡しを行い、それぞれの部品移載プログラムと部品検査プログラムを連係は取りながら並列実施しても良いが、ICハンドラー1内の制御装置で、部品移載制御と、部品検査制御の両方を実施させるようにしても良い。
本発明に係るICハンドラーの平面図である。 図1におけるII−II線断面図である。 部品移動装置の構成を説明するための斜視図である。 ヘッドユニットの斜視図である。 単位ユニットの動作方向を説明するための斜視図である。 単位ユニットの側面図である。 要部を拡大して示す断面図である。 トレイ支持装置の構成を示す図である。 トレイ移載装置とトレイ支持装置の動作を説明するための平面図である。 トレイ移載装置とストッカーの動作を説明するための正面図である。 トレイ移載装置とストッカーの動作を説明するための正面図である。 トレイ移載装置とストッカーの動作を説明するための正面図である。 トレイ移載装置とストッカーの動作を説明するための正面図である。 ICハンドラーの概略構成を示す斜視図である。 テストヘッドの平面図である。 ホットプレートの平面図である。 ホットプレートの装着状態を示す縦断面図である。 ホットプレートの熱膨張による変形を模式的に示す平面図である。 制御系の構成を示すブロック図である。 吸着ノズル用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャートである。 ホットプレート用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャートである。 ソケット用位置ずれ量検出手段の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1…ICハンドラー、3,4…部品移動装置、5…電子部品、6…検査用ソケット、8…テストヘッド、9…ヒーター、15…基台側撮像装置、86,87…ヘッド側撮像装置、125…吸着ノズル、128…ヒーター、200…制御手段、203…吸着ノズル用位置ずれ量検出手段、204…ホットプレート用位置ずれ量検出手段、205…ソケット用位置ずれ量検出手段、206…補正手段。

Claims (6)

  1. 被電子部品が装填される検査用ソケットと電子部品加熱用ヒーターとが設けられたテストヘッドを支持する基台と、
    水平方向に移動する吸着ノズルを有し前記検査用ソケットに電子部品を装填する部品移動装置と、
    前記検査用ソケットを上方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、
    相対的に温度が低い状態の検査用ソケットを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態の検査用ソケットを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することにより検査用ソケットの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
    この位置ずれ量検出手段が検出した検査用ソケットの位置ずれ量分だけ前記部品移動装置の移動量を補正する補正手段とを備えていることを特徴とするICハンドラー。
  2. ヒーターを備えかつ被検査用電子部品を収納する複数の部品収納用凹陥部が形成されたホットプレートと、
    水平方向に移動する吸着ノズルを有し前記部品収納用凹陥部に対して電子部品の受け渡しを行う部品移動装置と、
    前記ホットプレートを上方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、
    相対的に温度が低い状態のホットプレートを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態のホットプレートを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することによりホットプレートの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
    この位置ずれ量検出手段が検出したホットプレートの位置ずれ量分だけ前記部品移動装置の移動量を補正する補正手段とを備えていることを特徴とするICハンドラー。
  3. ヒーターによって加熱された状態で被検査用電子部品を吸着する吸着ノズルと、
    前記吸着ノズルを水平方向に移動させる部品移動装置と、
    前記吸着ノズルを下方から撮像する撮像装置とを備えるとともに、
    相対的に温度が低い状態の吸着ノズルを前記撮像装置が撮像した画像データと、相対的に温度が高い状態の吸着ノズルを前記撮像装置が撮像した画像データとを比較することにより吸着ノズルの位置ずれ量を検出する位置ずれ量検出手段と、
    この位置ずれ量検出手段が検出した吸着ノズルの位置ずれ量分だけ部品移動装置による吸着ノズルの移動量を補正する補正手段とを備えていることを特徴とするICハンドラー。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載のICハンドラーにおいて、
    撮像装置は、撮像を予め定めた時間が経過するまで一定時間毎に繰り返し行い、
    位置ずれ量検出手段は、前記繰り返し行われる撮像により得られた画像データのうち撮像時期が連続する二つの画像データを比較することにより被撮像物の位置ずれ量を検出することを特徴とするICハンドラー。
  5. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載のICハンドラーにおいて、
    撮像装置は、撮像を予め定めた時間が経過するまで撮像間隔が次第に長くなるように繰り返し行い、
    位置ずれ量検出手段は、前記繰り返し行われる撮像により得られた画像データのうち撮像時期が連続する二つの画像データを比較することにより被撮像物の位置ずれ量を検出することを特徴とするICハンドラー。
  6. 請求項1ないし請求項3のうちいずれか一つに記載のICハンドラーにおいて、
    ヒーターにより加熱される被加熱部材の温度を検出する温度センサを備え、
    撮像装置は、撮像を、前記温度センサによって検出された前記被加熱部材の温度変化の大きさが小さくなるにしたがって次第に撮像間隔が長くなるように行うことを特徴とするICハンドラー。
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