JP4494585B2 - シールドトンネル用セグメントとその製作方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路トンネル等の大きな断面のトンネルの覆工構造をシールド工法で構築する場合に使用される鋼製または、合成構造のシールドトンネル用セグメントとその製作方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、シールド工法では、主として土水圧に抵抗する一次覆工構造として、鋼製セグメント・コンクリートセグメント・もしくは合成セグメントを現場でリング状に組立てて、その内側に防食・防火・止水・美観等の目的のために、必要に応じて現場打ちコンクリート等で二次覆工を施して、トンネル覆工構造を構築していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
シールド工法は、これまで設計や施工技術の進歩により、様々なトンネルに適用されており、様々な断面形状のトンネルや大断面のトンネル等が構築されている。しかし、トンネル断面の大型化、断面形状の複雑化にしたがって、トンネル覆工に作用する断面力が増大し、それに対応すべく、トンネルの一次覆工構造を構築するセグメントの大型化、重量増大を招き、これが輸送性、搬送性、施工性の低下、重機の大型化等の問題や、それに伴う建設コストアップが課題となっている。
【0004】
本発明者の研究結果によると、従来の鋼製セグメントでは、主桁と側板と継手板は、各々がセグメントに必要な土水圧抵抗機能、止水機能、継手機能など複数の機能を負担するように構成されており、それが各部材の構成の複雑化と、それによる製作コストの高騰等をもたらす要因となっているとの知見を得た。
【0005】
本発明者は、前記の知見にもとづいて、さらに研究した結果、セグメント各部材の機能を分担化することによりセグメント構成の簡潔化、製作コストの低廉化等の面で改良できることが分かった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の課題を解決するため、前記の知見にもとづいて、次のように構成した。
第1の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁端部に主桁に垂直な突出板がT字状になるように設けられ、T字状突出板には隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔が設けられ、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に前記ボルト挿通孔に挿通される高力ボルトによる引張り接合によって同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とする。
第2の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁がスキンプレート側に設けられた上フランジ部材または/および主桁のトンネル内空側に設けられた下フランジ部材とウェブ部材で構成され、前記フランジ端部には主桁に垂直な突出板が設けられ、当該突出板には隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔が設けられており、かつ、ウェブ端部には複数列・複数段にボルト挿通孔を設け、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に添接板を介して前記ボルト挿通孔に挿通される高力ボルトによる摩擦接合によって同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とする。
第3の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、トンネル内空側がスキンプレートに平行で、主桁に固着された開口のない鋼板で閉塞されていることを特徴とする。
第4の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記主桁間または主桁と側板間に、断面U字形状または角断面鋼管からなる縦リブが固着されていることを特徴とする。
第5の発明に係るシールドトンネル用合成セグメントは、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記鋼製セグメントの一部分または全体にコンクリートが充填され、ウェブ部材が、上フランジ部材と下フランジ部材のフランジ直角方向に配置され、前記上フランジ部材と前記下フランジ部材とを連結するせん断補強筋(鉄筋、鋼板、形鋼、または鋼管)であることを特徴とする。
【0017】
の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板を一体成形し、前記スキンプレートと側板に継手板を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置し、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0018】
の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置し、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0019】
の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0020】
の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板とを一体成形し、前記側板とスキンプレートに継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0021】
10の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0022】
11の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0023】
12の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板を一体成形し、前記スキンプレートと前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けたフランジ部材と、複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0024】
13の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有するフランジ部材と、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される、前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0025】
14の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法は、スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有するフランジ部材と、複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される、前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とする。
【0026】
15の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、スキンプレートと継手板と側板と縦リブと、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板より大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記スキンプレートと前記継手板と縦リブとで構成される一面開放の直方体の内部に、主桁を取付けるためのガイドを有する縦リブが配置されたことを特徴とする。
【0027】
16の発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、第1発明〜第15発明のいずれか1つの発明において、前記鋼製セグメントが、主桁を取付ける前にあっては仮設用の鋼製セグメントであり、当該仮設用の鋼製セグメントに本設用の主桁を取付けるためのガイドを有することを特徴とする。
【0028】
【作用】
第1〜第16の発明では、シールドトンネル用鋼製セグメントの構成要素である主桁と、スキンプレートと、継手板と、側板の各構造の機能を次のように分離した。
【0029】
▲1▼、主桁:この主桁をセグメントの主構造として位置づけ、当該主桁には、土水圧に抵抗する機能を持たせ、端部に継手構造を有している。
▲2▼、スキンプレート:止水機能および、土水圧の主桁への伝達機能を持たせる。
▲3▼、継手板:止水機能を持たせる。
▲4▼、側板:止水機能および、リング継手機能を持たせる。
▲5▼、縦リブ:側板に接して縦リブを設けるときは、この縦リブが、シールドマシンの推力ジャッキの反力受け機能を持つ。
【0030】
因みに、従来の鋼製セグメントでは、主桁と側板が共に、セグメントの主構造をなしており、両者が共働して土水圧に抵抗しており、かつ、止水およびリング継手の機能を果たしており、また、継手板は、止水およびセグメント継手機能を有している。つまり、従来の鋼製セグメントでは、前述のように、主桁と側板と継手板は、それぞれが前述の複数の機能を果し得るために必要な構成とされており、それが各部材の構成の複雑化、製作コストの高騰等をもたらしている。
【0031】
本発明では、これら各部材の機能の分担化により構成の簡潔化、製作コストの低廉化等の面で改良されている。
【0032】
まず、第1〜第5の発明の作用を説明する。第1発明〜第5発明では、前記のように、鋼製セグメントの各構成部材の機能を分離したことにより、以下のような作用効果がある。(なお、第1〜第5の発明の作用は、第発明以下においても、共通している。)
【0033】
(1)、主構造である主桁を別ラインで加工してから、セグメント外殻に組み込めるため加工しやすく、加工精度も高い。
(なお、この場合、セグメント継手、リング継手構造は特に限定せず、ボルト引張り接合、高力ボルト摩擦接合、現場溶接接合など、何れでもよい。)
(2)、側板と継手板の強度は、止水のため最低限度でよいので、低コストである。
(3)、側板と継手板とスキンプレートの溶接および、継手板と主桁とスキンプレートの溶接が止水溶接でよいため、セグメント外殻の加工精度が高い。
(4)、鋼製セグメントの全体構成が、シンプルである。
【0035】
の発明にあっては、主桁を上下フランジ部材およびウェブ部材で構成したことによる、作用は以下の通りである。
つまり、道路トンネルや鉄道トンネルなどの大断面のシールドトンネルは、空間を有効利用するために、異形断面(矩形断面や楕円形など)となることが多い。このようなトンネルでは曲げモーメントが卓越することが多いが、
(1)、この曲げモーメントが卓越する場合、前記本発明の構成によると、覆工厚を薄くすることができる。(上下フランジ部材+ウェブ部材は曲げに対して、効率的な形状(つまり、断面係数が大きい)である。)
(2)、ウェブ部材は、鋼板、H形鋼などの形鋼や、鋼管等を用いることができる。
【0037】
発明にあっては、セグメント継手を、T字形状の突出板を有するボルト引張り接合としたことによる作用は以下の通りである。
(1)、高強度、高剛性な継手構造であるため、覆工厚を薄くすることができる。
(2)、格段に少ないボルト本数で、高強度、高剛性な継手にできるので、それにより、急速施工が可能となる。その上、土水圧によりトンネル周方向に圧縮力が卓越する場合には、圧縮側フランジ付近のボルトを省略して、突出板同士の支圧接合構造としたり、継手断面に引張り力が作用しない場合には、ボルトを省略することが可能である。それにより、一層の急速施工が可能になる。
(3)、第1発明の継手構造は、ボルト締めにより、セグメント同士を前後に引き寄せることができるため、主桁の前後(長手方向)の精度管理は比較的ルーズでよいため、低い施工精度で製作することが可能である。
(5)、引張りボルト接合であるため、高い止水性能が容易に得られる。
(6)、突出板を別ラインで製造してからセグメント鋼殻に組み込むことが可能なため、加工精度が高く、生産性も高い。
【0038】
発明の鋼製セグメントによる作用効果は、次のとおりである。
(1)、断面に作用する曲げモーメントによって発生する、トンネル周方向の引張力をボルト引張接合によって伝達し、断面に作用するせん断力を添接板を介しての高力ボルト摩擦接合によって伝達するので、前述の第1発明と同様の作用効果が奏される。
【0039】
発明にあっては、主桁を介して、スキンプレートと平行にトンネル内空側に開口のない鋼板(後述の発明の実施形態では仕上げ部材という)を配設した場合の作用効果は、次のとおりである。
(1)、鋼製セグメントを接合する際の、作業者の足場となる。
(2)、曲げ性能が高い鋼製セグメントが実現できる。
(3)、防食、耐火工が容易である。
(4)、局部座屈、横倒れ座屈し難い。
(5)、加工度が小さいため、製造コストが低い。
(6)、セグメント内部にコンクリートを打設して、合成セグメントとする場合の型枠の 代りとなる。
【0041】
の発明にあっては、U字状または角鋼管の縦リブを設けたことによる作用効果は、次のとおりである。
従来、鋼製セグメントの縦リブは、セグメント組立て時、推進力(圧縮力)による縦リブの座屈防止のために、L字形状をしているので、大断面のトンネルをシールドマシンで構築する場合、過大な推進力を伝えるために多くの縦リブが必要となり、リング継手の締付けのためのスペースを確保することができず、リング継手の締付けが困難あった。しかるに、第発明のように、縦リブがU字状または角鋼管であることで、リング継手の締付けが容易である。
【0042】
の発明にあっては、鋼製セグメントの一部分または全体にコンクリートが充填されることで当該鋼製セグメントの強度が一層向上する。
【0043】
の発明にあっては、主桁のウェブ部材が、上フランジ部材と下フランジ部材とを連結するせん断補強筋であるので、主桁が軽量でしかも強度が向上し、コンクリートとの結合が確実である。
【0044】
の発明にあっては、スキンプレートと側板とを一体に成形する場合の作用効果は、次のとおりである。すなわち、溶接量が少く済ませられるので、高い加工精度でセグメントの製造が可能である。(例えば、プレスなどにより、スキンプレートと側板を一体成形してよい。)
【0045】
の発明にあっては、スキンプレートと継手板とを一体に成形する場合の作用効果は、次のとおりである。すなわち、前記と同様に溶接量が少く済ませられるので、高い加工精度でセグメントの製造が可能である。(例えば、プレスなどにより、スキンプレートと継手板を一体成形してよい。)
【0046】
の発明にあっては、スキンプレートと側板と継手板とを一体に成形する場合の作用効果は、次のとおりである。すなわち、第6、7発明よりも、さらに溶接量が少く済ませられるので、一層高い加工精度でセグメントの製造が可能である。(例えば、プレスなどにより、スキンプレートと継手板と側板を一体成形してよい。)
【0047】
の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0048】
10の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0049】
11の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0050】
12の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0051】
13の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0052】
14の発明にあっては、第発明の高い加工精度でのセグメント製造の可能性に加えて、第発明の高力ボルト引張り接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が相乗的に奏される。
【0053】
15の発明にあっては、縦リブと主桁との溶接量がないので、加工精度、コスト的に有利である。つまり、従来の鋼殻内部に主桁を複数配置する鋼製セグメントの場合は、特に、縦リブと主桁との溶接量が非常に多くなり、加工精度、コストなどが悪化するが、本発明ではこのような不具合がない。
【0054】
16の発明にあっては、仮設用のセグメントを組立ててから、本設の主桁構造となる主桁を後で増設するトンネル構築する工法を実施する際において、セグメントに本設時の土水圧に抵抗できる主桁を増設するためのガイドを予め設けておくことで、施工の省力化、工期の短縮が可能である。
【0055】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメント構造と、これを施工する実施の形態を図を参照して詳細に説明する。
【0056】
図1〜図4は、実施形態1として、本発明の基本構造を示し、図1は、複数の鋼製セグメント1を用いて、断面矩形でかつ、大断面の道路トンネル(以下、トンネルという)2を構築する工程における仮設状態を示す一部縦断正面図、図2は、図1において、覆工内面に構築された鋼製セグメントに、コンクリートが充填された状態の拡大断面図、図3は、図2のA−A断面図、図4は鋼製セグメントの構築前の斜視図と側面図と断面図である。
【0057】
図1において、鋼製セグメント1は、トンネル2の1次覆工としてトンネル内面に配置されて支保工3で仮設支持され、型枠13を介してかつ内外の主鉄筋14、15で補強されて、鋼製セグメント1内にコンクリートが打設される。このコンクリート9が硬化した後、支保工3は撤去され、鋼製セグメント1は本設構となる。なお、図1では、トンネル2内に所定間隔で構築される複数本の柱は図示省略されている。
【0058】
鋼製セグメント1は、図4に示すように、スキンプレート4と、継手板5および側板6と、前記側板6の内側に配置される複数本の主桁7を組立てて構成される。
【0059】
ところで、前記実施形態1を始め、後述の各実施形態の全体に共通する特徴的な構成は、鋼製セグメント1が、主桁7と、スキンプレー4と、継手板5と、側板6の各構造の機能が分離するように構成されていることである。そして、主桁7には専ら強度を負担させることで、当該主桁7をセグメントの主要構造として位置づけており、スキンプレー4と、継手板5と、側板6には、専ら止水機能、継手機能のみを負担させるもので、それ故、これら部材の強度は、止水機能、継手機能を発揮させる上で、必要最小限度に構成されていることである。
【0060】
各実施形態に共通する点と、相異する点を、図4を参照して説明する。図において、鋼製セグメント1の主桁7の桁高が側板6および、継手板5よりも大きく設けられている点が各実施形態に共通する点である。また、各実施形態において相異する点は、主桁7等の具体的構造がそれぞれ相異することである。
【0061】
図4の実施形態1から説明すると、前記主桁7は、フラットな鋼板7aで構成されると共に、この主桁7の桁高は継手板5および側板6よりも大きく、また、当該主桁7の両端部には、同一リングの隣接するセグメントと連結するためのセグメント継手構造として、継手板5が設けられている。また、前記側板6と主桁7との間および、主桁7と主桁7の間には先端が彎曲した鉤状の縦リブ8が溶接されている。
【0062】
前記鋼製セグメント1は、図3に示すように、トンネル2の地山10側にスキンプレート4を配置し、同一リングの隣接するセグメント間では、継手板5同士を当接し、継手板5に設けられたボルト挿通孔12(このボルト挿通孔は、複数段、複数列に設けても良い。)に例えば、ボルト11を挿通して各鋼製セグメント1が引張り接合される。また、図2に示すようにリング間も前記と同様に、トンネル軸方向に隣接する鋼製セグメント1の側板6同士を当接し、ボルト挿通孔12にボルト11を挿通して引張り接合される。
【0063】
また、図2、図3の例では、スキンプレート4と所定の間隔離して、トンネル内空側にトンネル内面仕上げ用の2次覆工を兼ねる型枠13が配置され、また、前記主桁7の間において、これと平行に複数の外側主鉄筋14と内側主鉄筋15が配置される。
【0064】
前述のように配置された鋼製セグメント1の内部にコンクリートが打設されて、トンネル覆工が構築される。
【0065】
図1の実施形態1の鋼製セグメント1では、前述の通り、主桁7と、スキンプレー4と、継手板5と、側板6の各構造の機能が分離するように構成されていて、鋼製セグメント1の主構造として位置づけられる主桁7には、土水圧に抵抗する機能を持たせ、端部に継手板5を溶接している。スキンプレート4には、止水機能および、土水圧の主桁7への伝達機能を持たせ、継手板5には止水機能を持たせている。また、側板6には、止水機能および、リング継手機能を持たせる。側板6に接して設けられる縦リブ8には、シールドマシンの推力ジャッキの反力受け機能を持たせている。
【0066】
したがって、実施形態1の鋼製セグメント1において、側板6と継手板5の強度は、止水のため最低限度でよいので、低コストである。また、側板6と継手板5とスキンプレート4の溶接および、継手板5と主桁7とスキンプレート4の溶接は止水溶接でよいため、セグメント外殻の加工精度が高い。また、主構造である主桁7を別ラインで加工してから、セグメント外殻に組み込めるため加工しやすく、加工精度も高い。
【0067】
前記の場合、セグメント継手、リング継手の構造は特に限定されず、前述のボルトの引張り接合のほか、高力ボルト摩擦接合、現場溶接接合など、何れでもよい。
【0068】
図5は、実施形態2を示す。この実施形態2では、主桁7が、複数の斜材7bで構成されるトラス構造であること、また、斜材7bを介してトンネル内空側にスキンプレート4と平行に型枠を兼ね、平板状の仕上げ鋼板17が設けられていること、この点が実施形態1と相異する。前記スキンプレート4の下面と、前記仕上げ鋼板17の上面には長手方向に所定間隔で、上下で配置位置を一つ置きにずらしながら、かつ、幅方向に複数平行にガセットプレート18が溶接されていて、斜材7bの上端と下端は、前記ガセットプレート18の両側を挟むように配置され、両部材に連結ボルト19を挿通することで、斜材7bを介してスキンプレート4と仕上げ鋼板17が結合された鋼製セグメント1が構成される。
【0069】
実施形態2の鋼製セグメント1でも、実施形態1と同様にトンネル内面に仮設され、複数の補強鉄筋で補強されてコンクリート9が打設され、その硬化により本設となり、覆工構造が完成する。この場合、トラス構造の主桁7がコンクリートと一体となって、鋼製セグメント1の強度を専ら負担するので、スキンプレート4と、側板6と継手板5などは、強度を必要としない止水機能や、継手機能を分担すればよく、これら部材の構造を簡易化でき、低コスト化できる。
【0070】
さらに、実施形態2によると、主桁をトラス構造としたことにより、以下の作用も奏される。
(1)、各部材が、小型、軽量であり、現場でボルト接合により主桁を組立てるので、セグメントを現場で組立てて、仮設後に本設構造とすることが可能である。
(2)、セグメント重量が軽量であるため、輸送、搬送、組立てコストが安い。
(3)、トラスの各部材間と仕上げ鋼板17を利用して、作業者や、様々な部品、工具等が移動できるので、作業性がよい。
【0071】
図6、図7、図8は実施形態3、4,5を示す。図6の実施形態3には、鋼製セグメント1の主桁7が側板6および継手板5よりも桁高のH形鋼7cで構成された例が示されている。H形鋼7cの上フランジ部材20は、スキンプレート4の内側に溶接され、下フランジ部材21とウェブ部材22はトンネル内空側に位置している。
【0072】
図7の実施形態4には、鋼製セグメント1の主桁7が上下のH形鋼23、24および、両H形鋼23、24を溶接部26を介して連結する連結鋼板25で構成された例が示されている。上部のH形鋼23の上フランジ部材23aは、スキンプレート4の内側に溶接され、連結鋼板25と上、下部のH形鋼23、24はトンネル内空側に位置している。
【0073】
図8の実施形態5には、鋼製セグメント1の主桁7が上下の厚鋼材27、28および両厚鋼材27、28を溶接部26で連結する連結鋼板25で構成された例が示されている。上部の厚鋼材27は、スキンプレート4の内側に溶接され、連結鋼板25と上、下部の厚鋼材27、28は、トンネル内空側に位置している。
【0074】
実施形態3、4、5の各鋼製セグメント1でも、実施形態1、2と同様にトンネル内面に仮設され、複数の内外の主鉄筋14,15で補強されてコンクリート9が打設され、その硬化により本設となり、覆工構造が完成する。
【0075】
実施形態3、4、5において、図6に示すH形鋼7cの主桁7、図7に示す上下のH形鋼23、24および両H形鋼23、24を連結する連結鋼板25からなる主桁7、図8に示す上下の厚鋼材27、28および、両厚鋼材27、28を連結する連結鋼板25からなる主桁7は、いずれもコンクリート9と一体となって、鋼製セグメント1の強度を専ら負担するので、スキンプレート4と、側板6と継手板5などは、強度を必要としない止水機能や、継手機能を分担すればよく、これら部材の構造を簡易化でき、低コスト化できる。
【0076】
図9は実施形態6を示す。図9の実施形態6には、セグメントの主桁7が、図8と同じ上下の厚鋼材27、28および両厚鋼材27、28が溶接部26で連結する連結鋼板25で構成され、この主桁7の端部には、添接板(図示省略)を介してセグメント間を高力ボルト摩擦接合により連結するためのボルト挿通孔29が複数列・複数段に設けられている。
【0077】
実施形態6において、セグメント継手を高力ボルト摩擦接合としたことにより、以下の作用を奏する。
(1)、高強度、高剛性な継手構造であるため、覆工厚を薄くすることができる。
(2)、主桁7を鋼殻内部に設置するため、2面摩擦接合とすることができ、コストダウンが可能である。(つまり、従来のボルト削減、主桁と側板を兼ねているセグメント構造では、1面摩擦接合となり、本構造の2倍のボルト本数が必要)
(3)、ボルト締めにより、セグメント同士を前後に引き寄せることができるので、主桁の前後(長手方向)の精度管理は比較的ルーズでよく、低い施工精度で製作することが可能である。
【0078】
図10は、請求項に対応するものとして、実施形態7を示す。図10の実施形態7では、セグメントの主桁7が、図8と同じ上下の厚鋼材27、28および両厚鋼材27、28を溶接部26で連結する連結鋼板25で構成され、この主桁7の端部に当該主桁7に垂直な突出板32が主桁7と相俟って横断面T字状になるように設けられ、このT字状突出板32には、隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔29が設けられている。隣接する両セグメントの突出板32を接合し、各ボルト挿通孔29に高力ボルトを挿通して締結することで、当該高力ボルトによる引張り接合によって隣接するセグメントと連結される。
【0079】
実施形態7において、セグメント継手を、主桁7と相俟ってT字形状となる突出板32を有するボルト引張り接合としたことにより、以下の作用を奏する。
(1)、高強度、高剛性な継手構造であるため、覆工厚を薄くすることができる。
(2)、少ないボルト本数で、高強度、高剛性の引張りボルト接合のセグメント継手とすることができる。そのため急速施工が可能となる。その上、土水圧によりトンネル周方向に圧縮力が卓越する場合には、圧縮側フランジ付近のボルトを省略して、突出板同士の支圧接合構造としたり、継手断面に引張り力が作用しない場合には、ボルトを省略することが可能である。それにより、一層の急速施工が可能になる。
【0080】
図11は、請求項に対応するものとして、実施形態8を示す。図11の実施形態8には、セグメントの主桁7が、上部の厚鋼材27および下部の仕上げ鋼板17を溶接部26で連結する連結鋼板25で構成される。この主桁7の端部において、両厚鋼材27、28の端部には主桁7に垂直な突出板32が設けられ、当該突出板32には隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔29が設けられている。また、連結鋼板25の端部には複数列・複数段にボルト挿通孔33を設け、添接板(図示省略)を介して、高力ボルト摩擦接合によって隣接するセグメントと連結されている。
【0081】
実施形態8では、隣接する両セグメントの突出部32を接合し、ボルト挿通孔29に連結ボルト19を挿通して締結することで、隣接する両セグメントをボルト引張り接合すると共に、更に、添接板を隣接する両セグメントの主桁7間に跨って添接し、添接板と主桁7の各ボルト挿通孔29に高力ボルト30を挿通して締結することで、当該高力ボルト30による摩擦接合によって隣接するセグメントと連結される。
【0082】
実施形態8においては、あたかも実施形態6、7の継手構造を組み合わせたごとき鋼製セグメントにより、これら実施形態6、7と同様の作用効果が奏される。
【0083】
図12は、請求項に対応するものとして、実施形態9を示す。図12の実施形態9には、セグメントの主桁7が、図8と同じ上部の厚鋼材27および当該厚鋼材27に溶接部26で連結する連結鋼板25で構成され、この連結鋼板25のトンネル内空側の内端縁にスキンプレート4に平行な、開口のない内空側鋼板34(図5の仕上げ鋼板17に相当する)で閉塞されている例を示す。
【0084】
実施形態9において、主桁7を介して、スキンプレート4と平行にトンネル内空側に内空側鋼板34を配設することで、次の作用を奏する。
(1)、鋼製セグメント1を接合する際の、作業者の足場となる。
(2)、曲げ性能が高い鋼製セグメントが実現できる。
(3)、防食、耐火工が容易である。
(4)、局部座屈、横倒れ座屈し難い。
(5)、加工度が小さいため、製造コストが低い。
(6)、セグメント内部にコンクリートを打設して、合成セグメントとする場合の型枠代わりとなる。
【0085】
図13、図14、図15は実施形態10、11,12を示す。各実施形態において、セグメントの主桁7は、連結鋼板25の上下部にそれぞれ、上部鋼部材35と下部鋼部材36を溶接して構成され、かつ、隣接する下部鋼部材36間に隙間37が設けられ、トンネル内空側が開放断面とされている。なお、図13〜図15の各実施形態において、下部鋼部材36の断面形状が、図示のように、縦長矩形断面、逆T字状断面、角鋼管断面等の相異する点を除いて、他の構成は各実施形態で共通である
【0086】
実施形態10,11,12において、主桁7が設けられるスキンプレート4の内側、つまり、トンネル内空側に隙間37を有する場合の作用効果は、次のとおりである。
(1)、トンネル内空側からアクセスして鋼製セグメントを接合する際の作業が容易である。
(この場合、下フランジ部材の形状は、(トンネル内空側に開口を有する限り)どのような形状でもよい。例えば、前述のように鋼板を用いて縦長(スキンプレートに垂直)にしても良いし、T字形状でも良いし、鋼管や形鋼を用いても良い。)
【0087】
図16、図17は、いずれも請求項に対応するものとして、実施形態13、14を示す。各実施形態において、セグメントの主桁7は、連結鋼板25の上下部にそれぞれ上部鋼部材35と下部鋼部材36を溶接して構成され、かつ、隣接する下部鋼部材36間に隙間37が設けられ、トンネル内空側が開放断面とされている点は、先の実施形態と同じである。そして、図16、図17の実施形態13、14における特徴的な構成は、前記主桁7間または主桁7と側板6間に、断面U字形状の縦リブ38または角断面鋼管からなる縦リブ39が固着されていることである。
【0088】
実施形態13,14のU字状縦リブ38または角鋼管の縦リブ39を設けたことによる作用効果は、次のとおりである。すなわち、従来、鋼製セグメントの縦リブは、セグメント組立て時、推進力(圧縮力)による縦リブの座屈防止のために、L字形状をしているので、大断面のトンネルをシールドマシンで構築する場合、過大な推進力を伝えるために多くの縦リブが必要となり、リング継手の締付けのためのスペースを確保することができず、リング継手の締付けが困難あった。しかるに、実施形態13,14のように、縦リブ38,39がU字状またはボックス断面であることで、リング継手の締付けが容易である。
【0089】
図18、図19は実施形態15、16を示す。各実施形態において、セグメントの主桁7は鋼板7aで構成され、上部フランジ部材20がスキンプレート4に固着されると共に、下端縁には内空側を閉塞するように、スキンプレート4と平行に仕上げ鋼板17が固着されている。また、図18の実施形態15では、鋼製セグメント1の全体にコンクリート40が充填されており、図19の実施形態16では、スキンプレート4の内側に接して、鋼製セグメント1の一部分にコンクリート40が充填されている。
【0090】
図18、図19の実施形態15、16によると、鋼製セグメント1が合成構造とされているので、セグメント強度が向上するとともに、現場でのコンクリート打設作業を低減できる。
【0091】
図20、図21は、それぞれ請求項に対応するものとして、実施形態17、18を示す。この実施形態17、18では、鋼製セグメント1の全体にコンクリート40が充填されている点と、内空側に仕上げ鋼板17が、スキンプレート4と平行に設けられている点は図18の実施形態9と同じであるが、主桁7の構成が実施形態9と相異している。
【0092】
すなわち、図20の実施形態17では、主桁7は、上フランジ部材41および下フランジ部材42と、当該上下のフランジ部材41、42と直角方向に配置され、かつ、長手方向に一定間隔毎に配置されて、両フランジ部材を面上で溶接部43を介して連結する、L形鋼からなるウェブ部材44とから構成される。ウェブ部材44は、せん断補強筋として機能し、図示例ではL形鋼からなるが、鉄筋、鋼板、または鋼管でもよい。上フランジ部材41は、スキンプレート4の内側に溶接され、下フランジ部材42は内空側に仕上げ鋼板17に溶接されている。
【0093】
図21の実施形態18では、主桁7の上フランジ部材41および下フランジ部材42と、ウェブ部材44との結合構造が、図20の実施形態17と若干相異している。図21の実施形態18では、当該上下のフランジ部材41、42と直角方向に配置されるL形鋼の2つのウェブ部材44の上下端部で、それぞれ上下のフランジ部材41、42を挟み、各部材のボルト挿通孔にボルト45を挿通することで、上下のフランジ部材41、42とウェブ部材44とが結合される。
【0094】
図20、図21の実施形態17、18によると、主桁7は、上下のフランジ部材41、42とウェブ部材44からなるので、鋼製セグメント1の強度が一層向上すると共に、合成構造とされているので、この点でもセグメント強度が向上し、さらに、現場でのコンクリート打設作業を低減できる。
【0095】
図22以下は、請求項以下の製セグメントの製作方法に対応し、これらの実施形態を示す。
【0096】
図22は、請求項に対応する実施形態19を示す。この実施形態19では、スキンプレート4と側板6を一体成形し、前記スキンプレート4と側板6に継手板5を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板6よりも桁高の大きな複数本の主桁7と、縦リブ8とを配置し、必要度に応じて部材間の当接する所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させている。
【0097】
実施形態19では、スキンプレート4と側板6とを一体に成形することで、溶接量が少く済ませられるので、高い加工精度でセグメントの製造が可能である。例えば、プレスなどにより、スキンプレート4と側板6を一体成形してよい。実施形態19おいて、高力ボルト摩擦接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が奏される構成については、図示省略する。
【0098】
図23は、請求項に対応する実施形態20を示す。この実施形態20では、 スキンプレート4と継手板5を一体成形し、前記スキンプレート4と継手板5に側板6を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板6よりも桁高の大きな複数本の主桁7と、縦リブ(図示省略)を配置し、必要度に応じて各部材が当接する所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させている。
【0099】
実施形態20では、スキンプレート4と継手板5とを一体に成形することで、溶接量が少く済ませられるので、高い加工精度でセグメントの製造が可能である。例えば、プレスなどにより、スキンプレート4と継手板5を一体成形してよい。実施形態20でも、高力ボルト摩擦接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が奏される構成については、図示省略する。
【0100】
図24は、請求項に対応する実施形態21を示す。この実施形態21では、 スキンプレート4と側板6と継手板5を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板6と継手板5を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板6よりも桁高の大きな複数本の主桁7と、縦リブ8とを配置して、必要度に応じて各部材を当接する所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させている。
【0101】
実施形態21では、スキンプレート4と側板6と継手板5とを一体に成形することで、溶接量が少く済ませられるので、実施形態19、20比べて、さらに高い加工精度でセグメントの製造が可能である。例えば、プレスなどにより、スキンプレート4と側板6と継手板5を一体成形してよい。実施形態21でも、高力ボルト摩擦接合によるセグメント継手部の高強度、高剛性、高止水性等の作用が奏される構成については、図示省略する。
【0102】
なお、請求項14、図22、23、24に示す実施形態19、20、21と、図10、11に示す実施形態7、8とを組合わせてなるものであり、これらについては、図示説明を省略する。
【0103】
図25、図26、図27は、請求項1516に対応するものとして、実施形態22、23,24を示す。図25の実施形態22では、スキンプレート4と、継手板5と、側板6と、縦リブ38と、前記側板6の内側に配置される複数本の主桁7とを組立てて構成される鋼製セグメント1において、前記スキンプレート4と、継手板5と、側板6で構成される一面開放の直方体の内部において、前記スキンプレート4の内面に断面U字形の縦リブ38が溶接され、縦リブ38に主桁7を取付けるためのガイド部材50が溶接されている。
【0104】
さらに説明すると、図25の実施形態22では、H形鋼7cからなる各主桁7の上フランジ51が、鉤部50aが所定間隔はなれて対向した一対のガイド部材50の間で抱持され、かつ、鉤部50aのボルト孔を挿通して螺合する固定ボルト52の先端で、主桁7の上フランジ51下面を縦リブ38側に押し付けることで、当該主桁7を縦リブ38側に固定している。
【0105】
図26の実施形態23では、所定間隔離れて平行する一対のH形鋼7cからなる主桁7の下フランジ同士が繋がって、仕上げ鋼板17を形成しており、この点が実施形態22と相異し、他の点では、実施形態22と同じである。
【0106】
図27の実施形態24では、所定間隔離れて平行する、一対のH形鋼7cからなる主桁7の上下フランジ同士がそれぞれ繋がって上部連結フランジ51を形成しており、この点が実施形態22、23と相異し、他の点では、実施形態22、23と同じである。
【0107】
なお、本発明は前記の実施形態に限定されず、これらを適宜変形して実施することができる。
【0108】
【発明の効果】
本発明に係るシールドトンネル用鋼製セグメントは、主桁と、スキンプレートと、継手板と、側板の各構造の機能を分離して、主構造となる主桁には、土水圧に抵抗する機能と、端部に継手機能を持たせ、スキンプレートには、止水機能および、土水圧の主桁への伝達機能をもたせ、継手板には、止水機能を持たせ、側板には止水機能および、リング継手機能を持たせ、また、側板に接して縦リブを設けるときは、この縦リブに、セグメント組立て用ジャッキの推力伝達機能を持たせるように構成した。それにより、本発明に係る鋼製セグメントは、従来に比べて、構成が簡潔で、加工し易く、加工精度も高く、また、側板と継手板の強度は、止水のため最低限度でよく、これらが相俟って製作費が低コストとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図3の鋼製セグメントを用いて、矩形断面でかつ、大断面の道路トンネルを構築する際の仮設状態を示す一部縦断正面図である。
【図2】図1において、覆工内面に構築された鋼製セグメントに、コンクリートが充填された状態の拡大断面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】(A)、(B)(C)は、本発明の基本構造を示す実施形態1の鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図5】(A)、(B)(C)は、実施形態2に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図6】(A)、(B)(C)は、実施形態3に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図7】(A)、(B)(C)は、実施形態4に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図8】(A)、(B)(C)は、実施形態5に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図9】(A)、(B)(C)は、実施形態6に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図10】(A)、(B)(C)は、実施形態7に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図と断面図である。
【図11】(A)、(B)は、実施形態8に係る鋼製セグメントの斜視図と側面図である。
【図12】実施形態9に係る鋼製セグメントの説明図である。
【図13】実施形態10に係る鋼製セグメントの斜視図である。
【図14】実施形態11に係る鋼製セグメントの斜視図である。
【図15】実施形態12に係る鋼製セグメントの斜視図である。
【図16】(A)、(B)は、実施形態13に係る鋼製セグメントの正面図と側断面図である。
【図17】(A)、(B)は、実施形態14に係る鋼製セグメントの正面図と側断面図である。
【図18】(A)、(B)は、実施形態15に係る鋼−コンクリート合成セグメントの断面図と側断面図である。
【図19】(A)、(B)は、実施形態16に係る鋼−コンクリート合成セグメントの断面図である。
【図20】(A)、(B)は、実施形態17に係る鋼−コンクリートの合成セグメントの断面図と側断面図である。
【図21】(A)、(B)は、実施形態18に係る鋼−コンクリートの合成セグメントの断面図と側断面図である。
【図22】実施形態19に係る鋼製セグメントの製作過程を示す分解斜視図である。
【図23】実施形態20に係る鋼製セグメントの製作過程を示す分解斜視図である。
【図24】実施形態21に係る鋼製セグメントの製作過程を示す分解斜視図である。
【図25】(A)、(B)、(C)は、実施形態22に係る鋼製セグメントの縦断面図と側断面図と横断平面図である。
【図26】(A)、(B)は、実施形態23に係る鋼製セグメントの断面図と側断面図である。
【図27】(A)、(B)は、実施形態24に係る鋼製セグメントの断面図と側断面図である。
【符号の説明】
1 鋼製セグメント
2 トンネル
3 支保工
4 スキンプレート
5 継手板
6 側板
7 主桁
8 縦リブ
9 コンクリート
10 地上
11 ボルト
12 ボルト挿通孔
13 型枠
14 外側主鉄筋
15 内側主鉄筋
17 仕上げ鋼板
18 ガッセットプレート
19 連結ボルト
20 上フランジ部材
21 下フランジ部材
22 ウェブ部材
23 上部H形鋼
24 下部H形鋼
25 連結鋼板
26 溶接部
27 上部厚鋼板
28 下部厚鋼板
29 ボルト挿通孔
32 突出板
33 ボルト挿通孔
34 内空側鋼板
35 上部鋼部材
36 下部鋼部材
37 隙間
38 縦リブ
39 縦リブ
40 コンクリート
41 上フランジ
42 下フランジ
43 溶接部
44 ウェブ部材
45 ボルト
46 係止板
47 外れ防止板
48 係止溝
49 せん断補強筋
50 ガイド部材
50a 鉤部
51 上フランジ
51a 下フランジ
52 固定ボルト

Claims (16)

  1. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁端部に主桁に垂直な突出板がT字状になるように設けられ、T字状突出板には隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔が設けられ、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に前記ボルト挿通孔に挿通される高力ボルトによる引張り接合によって同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメント。
  2. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁がスキンプレート側に設けられた上フランジ部材または/および主桁のトンネル内空側に設けられた下フランジ部材とウェブ部材で構成され、前記フランジ端部には主桁に垂直な突出板が設けられ、当該突出板には隣接するセグメントと連結するためのボルト挿通孔が設けられており、かつ、ウェブ端部には複数列・複数段にボルト挿通孔を設け、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に添接板を介して前記ボルト挿通孔に挿通される高力ボルトによる摩擦接合によって同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメント。
  3. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、トンネル内空側がスキンプレートに平行で、主桁に固着された開口のない鋼板で閉塞されていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメント。
  4. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記主桁間または主桁と側板間に、断面U字形状または角断面鋼管からなる縦リブが固着されていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメント。
  5. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記鋼製セグメントの一部分または全体にコンクリートが充填され、ウェブ部材が、上フランジ部材と下フランジ部材のフランジ直角方向に配置され、前記上フランジ部材と前記下フランジ部材とを連結するせん断補強筋(鉄筋、鋼板、形鋼、または鋼管)であることを特徴とするシールドトンネル用合成セグメント。
  6. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板を一体成形し、前記スキンプレートと側板に継手板を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置し、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  7. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して、一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置し、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  8. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  9. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板とを一体成形し、前記側板とスキンプレートに継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  10. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  11. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有する前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  12. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板を一体成形し、前記スキンプレートと前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けたフランジ部材と、複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  13. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと継手板を一体成形し、前記スキンプレートと継手板に側板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有するフランジ部材と、端部に複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される、前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  14. スキンプレートと、継手板および側板と、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成され、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられていることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法であって、
    スキンプレートと側板と継手板を鋼板による打ち抜きで一体成形し、前記側板と継手板を溶接により水密的に固着して一面開放の直方体を形成し、この直方体の内部に、端部にボルト挿通孔を設けた主桁に垂直な突出板を有するフランジ部材と、複数列・複数段にボルト挿通孔を有するウェブ部材とで構成される、前記側板よりも桁高の大きな複数本の主桁と、縦リブとを配置して、必要度に応じて所要個所に、必要の強度を付与できるだけの溶接長をもって溶接を行って、前記各部材を一体化させることを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメントの製作方法。
  15. スキンプレートと継手板と側板と縦リブと、前記側板の内側に配置される複数本の主桁とを組立てて構成される鋼製セグメントであって、前記主桁の桁高は前記側板よりも大きく、前記主桁の両端部には、前記継手板よりトンネル内空側に同一リングの隣接するセグメントと連結するための継手(セグメント継手)構造が設けられ、前記スキンプレートと前記継手板と縦リブとで構成される一面開放の直方体の内部に、主桁を取付けるためのガイドを有する縦リブが配置されたことを特徴とするシールドトンネル用鋼製セグメント。
  16. 前記鋼製セグメントが、主桁を取り付ける前にあっては、仮設用の鋼製セグメントであり、当該仮設用の鋼製セグメントに本設用の主桁を取付けるためのガイドを有する請求項1〜請求項15のいずれか1項に記載のシールドトンネル用鋼製セグメント。
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