JP3235494B2 - 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法 - Google Patents

短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法

Info

Publication number
JP3235494B2
JP3235494B2 JP33398996A JP33398996A JP3235494B2 JP 3235494 B2 JP3235494 B2 JP 3235494B2 JP 33398996 A JP33398996 A JP 33398996A JP 33398996 A JP33398996 A JP 33398996A JP 3235494 B2 JP3235494 B2 JP 3235494B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tunnel
bolt
short
segment
long
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP33398996A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10169386A (ja
Inventor
雅由 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kajima Corp
Original Assignee
Kajima Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kajima Corp filed Critical Kajima Corp
Priority to JP33398996A priority Critical patent/JP3235494B2/ja
Publication of JPH10169386A publication Critical patent/JPH10169386A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3235494B2 publication Critical patent/JP3235494B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シールドトンネル
の一次覆工用セグメントに、複数のセグメントを連結し
てリングを形成する際には、トンネルの軸直角方向を短
ボルトで連結し、大断面のシールドトンネルを掘削する
際には、長ボルトを併用して、継手部の強度及び剛性を
強化する短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大
断面トンネルの構築方法に関する。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】従来、こ
の種のセグメントの継手構造としては連結すべきセグメ
ント20の連結面20aにおいて、両セグメント20の
継手板21を連結用ボルト22によって締めつける、所
謂ボルト継手構造が一般に知られている。図4は従来の
鋼製セグメントの継手構造を示す図である。
【0003】しかし、従来の継手構造における曲げや引
張り応力の伝達は、継手板21を介して行われる。その
ため、このような従来の継手構造では、継手板21に応
力が集中して継手板21が変形してしまうことがある。
図5は曲げモーメントが作用した時の変形状態を示す図
であり、図6は引張り力が作用した時の変形状態を示す
図である。
【0004】このように継手板21が変形してしまう
と、連結すべき両セグメント20の連結において、両セ
グメント20の連結面20aを隙間なく当接させること
ができなくなる。従って連結すべき各セグメントで構成
するシールドトンネルの止水や覆工板としての形状維持
という一次覆工用部材としての機能を果たさなくなる。
(継手部が止水、強度、変形の面で弱部になる)出願人
は、これまで大断面トンネルを効率よく、かつ経済的に
構築する方法として、複数の小断面シールドトンネルa
近接して構築し、該小断面シールドトンネルaどうし
を互いに接合したのちに、該小断面シールドトンネルa
によって構成される大断面のトンネルA内を在来工法に
よって掘削することにより、大断面トンネルを構築する
方法を開発した。
【0005】図7は小断面シールドトンネルを近接して
構築し、その後大断面のトンネルを構築する工程図であ
り、(a)は小断面トンネルaを近接して構築した図で
ある。(b)は(a)で構築した小断面トンネルa同士
を接続し、躯体コンクリートを打設した図である。
(c)は(b)で躯体コンクリートを打設後、大断面ト
ンネルAの内部土砂を掘削して大断面トンネルAを構築
する図である。
【0006】この場合、大断面トンネルAの内部土砂掘
削後は、小断面トンネルaの覆工材が大断面Aの構造部
材として機能することになる。
【0007】従って、セグメントが大断面トンネルAの
引張り部材としての機能を果たすためには、このセグメ
ント同士の連結部の剛性及び強度が大きいことが要求さ
れ、かつ躯体コンクリートとの一体性が要求されること
になる。
【0008】本発明はこのような事実に着目し創案され
たもので、覆工用セグメントが小断面にある間は短ボル
トでセグメント同士を連結し、大断面のトンネルとする
前に長ボルトの接合を加えて、継手部の強度及び剛性を
高くする短ボルト、長ボルト併用式セグメントによって
大断面トンネルを構築することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1は、セグメント
のトンネル軸直角方向の継手手段として短ボルトと長ボ
ルトを併用した短ボルト、長ボルト併用式セグメントを
用いた大断面トンネルの構築方法であり、該セグメント
で複数の小断面シールドトンネルを構築する際には、ト
ンネル軸直角方向、トンネル軸方向ともに短ボルトで接
合し、該小断面シールドトンネルどうしを接合して大断
面トンネルを構築する際には、前記セグメントのトンネ
ル軸方向の長ボルトを挿通する孔に長ボルトを挿通し
て、接合強化することを特徴とする短ボルト、長ボルト
併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法であ
ることを主旨とする。
【0010】請求項2は、前記セグメントは、トンネル
軸直角方向に通る主桁と、両端に取着された継手板と、
前記主桁に直交する方向に所定の間隔をあけて設けられ
た複数枚のリブよりなる鋼枠の底に、覆工板となる鋼板
を取着し、前記鋼製の枠の継手板とリブには、トンネル
軸直角方向に連結用の長ボルトを挿通する孔を穿設し、
前記継手板には短ボルトを挿通する孔を穿設し、トンネ
ル軸方向の両端の主桁には、トンネル軸方向連結用の短
ボルトを挿通する孔を穿設してなるものであることを特
徴とする請求項1記載の短ボルト、長ボルト併用式セグ
メントによる大断面トンネルの構築方法であることを主
旨とする。
【0011】請求項3は、前記セグメントは、ダクタイ
ル鋳鉄でなることを特徴とする請求項1記載の短ボル
ト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの
構築方法であることを主旨とする。
【0012】請求項4は、前記セグメントは、鋼製より
なる枠に、コンクリートを充填してなることを特徴とす
る請求項1記載の短ボルト、長ボルト併用式セグメント
による大断面トンネルの構築方法であることを主旨とす
る。
【0013】次に本発明の作用について説明する。小
断面シールドトンネルを近接して構築し、その後大断面
のトンネルを構築する場合、大断面トンネルAの内部土
砂掘削後は、小断面トンネルaの覆工材が大断面Aの構
造部材として機能することになる。従って、セグメント
同士の連結部の剛性及び強度が大きいことが要求され、
かつ躯体コンクリートとの一体性が要求されることにな
る。この発明ではセグメントが大断面トンネルAの引張
り部材としての機能を有効に果たす。また内圧を受ける
トンネルの場合も同様に、構築時トンネル完成時で荷重
が異なる場合に適用して有効である。
【0014】長ボルトを使用しているので、従来の短
ボルトのみの接合の場合に比べて、セグメントの接合部
に応力が集中することなく、接合部から長ボルトのボル
ト頭またはナットまでの部材を介して応力が伝達される
ので、応力は接合部で分散され、接合部の局所変形また
は脆性破壊を起こさない。
【0015】特に短ボルトを先に締結し、長ボルトは
後刻締結するため長ボルトには先行応力がなくボルトの
強度上有利であり、大断面トンネルの引張り構造材とし
ての剛性も高めることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
の形態を説明する。
【0017】図1は本願発明に用いる短ボルト、長ボル
ト併用式セグメントの一例を示す全体の構成の斜視図で
ある。
【0018】セグメント20は6本のトンネル軸直角方
向に伸びる主桁1と、両端に溶接された継手板2と、該
主桁1に直角な方向に複数枚のリブ3と、覆工板となる
鋼板4とから形成される。継手板2とリブ3には長手ボ
ルトを挿通する孔5と、継手板2には短ボルト用の孔6
をトンネル軸方向に交互に穿設する。リブには長手ボル
トの控え孔(図示せず)を設けることは言うまでもな
い。さらに両側の主桁にもトンネル軸方向の連結のため
の、短ボルト孔を設ける。以上は、鋼製またはダクタイ
ル鋳鉄製のセグメントであるが、それぞれのボルト締結
のためにボックスを設けて升形空間にコンクリートを充
填して、合成セグメントとすることも可能である。
【0019】図2は、継手板2の別の短ボルト、長ボル
ト併用式セグメント実施例を示す図である。
【0020】図3も、また別の実施例で、継手板2は矩
形でなく、短ボルト用の孔6のみを穿設した縦突出部
が、5等分した片側の主桁1から2番目、4番目にあ
り、長ボルトは継手板2の突出部がない部分のリブから
リブに渡した例であり、(a)は斜視図、(b)は組み
立て上面図である。
【0021】
【発明の効果】本発明の効果は次の通りである。小断
面シールドトンネルを近接して構築し、その後大断面の
トンネルを構築する場合、大断面トンネルAの内部土砂
掘削後は、小断面トンネルaの覆工材が大断面Aの構造
部材の一部として機能することになる。従って、セグメ
ント同士の連結部の剛性及び強度が大きいことが要求さ
れ、かつ躯体コンクリートとの一体性が要求されること
になる。この発明では小断面シールドトンネルを構築す
る際には短ボルトが用いられ、大断面のトンネルを構築
する際には長ボルトが併用されるので、大断面トンネル
Aの引張り部材としての機能を有効に果たす。また内圧
を受けるトンネルの場合も同様に、施工時とトンネル完
成時で荷重が異なる場合に適用して有効である。
【0022】長ボルトを使用しているので、従来の短
ボルトのみの接合の場合に比べて、セグメントの接合部
に応力が集中することなく、接合部から長ボルトのボル
ト頭またはナットまでの部材を介して応力が伝達される
ので、応力は接合部で分散され、接合部の局所変形また
は脆性破壊を起こさない。
【0023】特に短ボルトを先に締結し、長ボルトは
後刻締結するため長ボルトには先行応力がなくボルトの
強度上有利であり、大断面トンネルの引張り構造部材と
しての剛性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の短ボルト、長ボルト併用式セグメン
トの一例を示す全体の構成の斜視図である。
【図2】 継手板2の別の実施例を示す図である。
【図3】 別の実施例で、継手板2は矩形でなく、短ボ
ルト用の孔6のみを穿設した縦突出部が、5等分した片
側の主桁1から2番目、4番目にあり、長ボルトは継手
板2の突出部がない部分のリブからリブに渡した例であ
り、(a)は斜視図、(b)は組み立て上面図である。
【図4】 従来の鋼製セグメントの継手構造を示す図で
ある。
【図5】 従来のセグメント構造に曲げモーメントが作
用した時の変形状態を示す図である。
【図6】 従来のセグメント構造に引張り力が作用した
時の変形状態を示す図である。
【図7】小断面シールドトンネルを近接して構築し、そ
の後大断面のトンネルを構築する工程図であり、(a)
は小断面トンネルaを近接して構築した図である。
(b)は(a)で構築した小断面トンネルa同士を接続
し、躯体コンクリートを打設した図である。(c)は
(b)で躯体コンクリートを打設後、大断面トンネルA
の内部土砂を掘削して大断面トンネルAを構築する図で
ある。
【符号の説明】
1……主桁、2……継手板、3……リブ、4……覆工板
となる板、5……長ボルトを挿通する孔、5a……長ボ
ルト、6……短ボルトの締結用孔、6a……短ボルト、
7……トンネル軸方向をボルト締結するためのボルト孔 20……セグメント、20a……連結面、21……継手
板、22……連結用ボルトa……小断面シールドトンネ
ル、A……大断面のトンネル

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セグメントのトンネル軸直角方向の継手
    手段として短ボルトと長ボルトを併用した短ボルト、長
    ボルト併用式セグメントを用いた大断面トンネルの構築
    方法であり、該セグメントで複数の小断面シールドトン
    ネルを構築する際には、トンネル軸直角方向、トンネル
    軸方向ともに短ボルトで接合し、該小断面シールドトン
    ネルどうしを接合して大断面トンネルを構築する際に
    は、前記セグメントのトンネル軸直角方向の長ボルトを
    挿通する孔に長ボルトを挿通して、接合強化することを
    特徴とする短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる
    大断面トンネルの構築方法。
  2. 【請求項2】 前記セグメントは、トンネル軸直角方向
    に通る主桁と、両端に取着された継手板と、前記主桁に
    直交する方向に所定の間隔をあけて設けられた複数枚の
    リブよりなる鋼枠の底に、覆工板となる鋼板を取着し、
    前記鋼製の枠の継手板とリブには、トンネル軸直角方向
    に連結用の長ボルトを挿通する孔を穿設し、前記継手板
    には短ボルトを挿通する孔を穿設し、トンネル軸方向の
    両端の主桁には、トンネル軸方向連結用の短ボルトを挿
    通する孔を穿設してなるものであることを特徴とする請
    求項1記載の短ボルト、長ボルト併用式セグメントによ
    る大断面トンネルの構築方法。
  3. 【請求項3】 前記セグメントは、ダクタイル鋳鉄でな
    ることを特徴とする請求項1記載の短ボルト、長ボルト
    併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法。
  4. 【請求項4】 前記セグメントは、鋼製よりなる枠に、
    コンクリートを充填してなることを特徴とする請求項1
    記載の短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断
    面トンネルの構築方法。
JP33398996A 1996-12-13 1996-12-13 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法 Expired - Fee Related JP3235494B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33398996A JP3235494B2 (ja) 1996-12-13 1996-12-13 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP33398996A JP3235494B2 (ja) 1996-12-13 1996-12-13 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10169386A JPH10169386A (ja) 1998-06-23
JP3235494B2 true JP3235494B2 (ja) 2001-12-04

Family

ID=18272255

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP33398996A Expired - Fee Related JP3235494B2 (ja) 1996-12-13 1996-12-13 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3235494B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108571328B (zh) * 2018-06-29 2023-08-04 西南交通大学 一种地层交界段盾构隧道管片衬砌结构及设计方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10169386A (ja) 1998-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3483196B2 (ja) トンネル構築工法
JP3235494B2 (ja) 短ボルト、長ボルト併用式セグメントによる大断面トンネルの構築方法
JP4040174B2 (ja) セグメント
JP3031191B2 (ja) 大断面トンネルの施工方法
JP4954226B2 (ja) プレストレストコンクリート構造体
JP4287542B2 (ja) セグメント構造体
JP3449236B2 (ja) 鋼製セグメントの継手構造および継手方法
JPH11287097A (ja) セグメント
JP4494585B2 (ja) シールドトンネル用セグメントとその製作方法
JP2545626Y2 (ja) Pc梁
JPH10169387A (ja) 長ボルト式合成セグメント
JP2000204893A (ja) セグメント
JPH0349199Y2 (ja)
JPH11190096A (ja) 合成セグメント構造
JP2003343196A (ja) コンクリート中詰鋼製セグメントの連結構造
JP4437971B2 (ja) セグメントの連結構造
JP3122245B2 (ja) セグメントの継手構造
JP4050845B2 (ja) 鋼製セグメントおよび合成セグメント
JP3865463B2 (ja) 鋼製セグメントの継手方法
JPH03212599A (ja) セグメント
JP3543140B2 (ja) 鉄骨鉄筋コンクリート造連続地下壁を利用した合成壁及びその施工方法
JPH05202696A (ja) シールド施工方法
JPH11210388A (ja) シールドトンネルの覆工用セグメントの継手構造
JP2000154697A (ja) 鋼製セグメント
JP3722473B2 (ja) 掘削用エレメント

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20010828

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100928

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130928

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees