JP4493999B2 - プラズマ成膜装置及び該装置を用いた膜形成方法 - Google Patents

プラズマ成膜装置及び該装置を用いた膜形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体集積回路やディスプレイ装置などの電子デバイスの製造を目的として試料基板上に各種材料の薄膜を形成するためのプラズマ成膜装置及び該装置を用いた膜形成方法に関する。特に本発明は、高品質の金属や金属化合物薄膜を低温で形成するためのプラズマ成膜装置及び成膜方法に関する。
減圧容器内で対向するターゲットに電圧を印加し、スパッタリングによって飛び出したターゲット粒子を、近傍に設置した試料基板上に付着させて薄膜を形成する方法は、例えばNFTS(New Facing Targets Sputtering、新対向ターゲット式スパッタ法)などの技術として知られている。
また、いわゆる固体ソース電子サイクロトロン共鳴(Electron Cyclotron Resonance、ECR)プラズマ成膜法が知られており、この方法は既に特許化されている(特許文献1及び2)。この方法は、ECRで発生したプラズマを利用し、そのプラズマの周囲に配置したターゲットに電圧を印加することによりプラズマに含まれるイオンをターゲットに加速して入射させることでスパッタリング現象を生ぜしめ、放出したターゲット粒子を近傍に設置した試料基板上に付着させて薄膜を形成する技術である。
従来のこの種の装置においては、試料基板に付着する薄膜の膜厚に分布が生じてしまい、試料基板全面に渡って均一に成膜することが困難であった。
このような膜厚分布を軽減させ、均一に成膜する手段の1つとして、ターゲットに対して基板を傾けて配置したうえで回転させる、いわゆる傾斜回転成膜法がある(特許文献3)。この方法は均一性の改善には極めて効果が大であり、直径30cmの大面積基板においても±5%以内の均一性を十分に確保することが可能である。しかしながら、傾斜して配置することや、真空中で回転することなどから、機構が複雑になり、装置コストが高くなるなどの欠点があった。
従来の装置における他の問題として、金属化合物薄膜を反応性成膜するときの安定性を確保することが困難となる場合があることが挙げられる。固体ソースECRプラズマ成膜法の大きな特徴として、金属ターゲットとアルゴン・酸素混合ガスとを用いて化合物薄膜を形成する反応性成膜がある。このような反応性成膜において、酸素流量をある微小な範囲に制御すると、ターゲット表面から金属元素がスパッタされて飛び出し、試料基板上に吸着した後に酸素が付着・反応して金属酸化物薄膜が形成されるようなプロセスで薄膜が成長する。これに対し、酸素流量を多くしていくとターゲット表面に酸素が付着して酸化し、酸化物の状態でスパッタされて飛び出すモードになる。前者のように、ターゲットから金属元素のままで飛び出す場合をメタルモード成膜、酸化物として飛び出す場合を酸化物モード成膜という。メタルモード成膜では、金属のスパッタリング効率が酸化物に比べて圧倒的に高いことから、成膜速度が大きく取れるという大きな利点がある。一方で、酸素雰囲気中でターゲット表面を常に安定に金属の状態で保つことが難しく、成膜中に何らかの要因でターゲット表面が酸化されて酸化物モードに移行してしまう問題があった。メタルモード成膜を安定に保持できる酸素流量範囲をメタルモードマージンと言い、この範囲が広いほど安定な成膜が可能となる。Siターゲットを用いたSiO成膜や、Alターゲットを用いたAl成膜では十分なマージンが確保できるが、その他の高融点金属酸化物成膜などでは十分でない場合が多く、特にTiO成膜では、これまで安定なメタルモード成膜が極めて困難であった。
特許第1553959号公報 特許第1462543号公報 特許第3208439号公報
以上述べたように、従来の装置においては、基板上に均一に成膜するためには複雑な構造の機構を用いる必要があり、容易で均一性の高い成膜法が望まれていた。また、TiOなどの薄膜を安定にメタルモード成膜する装置が望まれていた。
本発明の第1の目的は、プラズマ付着装置において大面積の基板上に薄膜を高均一に成膜する装置及び方法を提供することにある。また、第2の目的は、金属化合物を安定にメタルモード成膜する方法を提供することにある。
本発明の第1は、改良されたプラズマ成膜装置に関する。
本発明の装置の詳細な実施形態は、マイクロ波と磁界の相互作用による電子サイクロトロン共鳴放電を利用して減圧下においてプラズマを生成するように構成されたプラズマ生成室と、薄膜を形成すべき試料基板を設置するための試料台を備えた試料室と、前記プラズマ生成室と前記試料室との間に配置され、生成されたプラズマのプラズマ流を前記試料室に引き出すためのプラズマ引き出し窓と、前記プラズマ生成室から前記試料室に向けて磁界強度が所定の勾配で弱くなる発散磁界の磁界分布を持つ磁界発生手段と、前記プラズマ引き出し窓と前記試料台との間に前記プラズマ流を取り囲み、中心軸が前記試料基板の中心を通るように配置されたターゲットからなり、前記プラズマ流の一部のイオンにより、前記ターゲットをスパッタし、スパッタ粒子を前記プラズマ流に取り込んで前記試料基板にまで輸送して入射させ、前記試料基板上に前記ターゲット材料を含む薄膜を形成するようにしたプラズマ成膜装置であって、前記試料基板と前記ターゲットとの間の空間に、スパッタ粒子の少なくとも一部が前記試料基板の中央部分に到達しないように阻止するためのリング状の開口を有する遮蔽板を配置し、その遮蔽板とターゲットとの距離または前記遮蔽板の開口部の平均直径を可変可能となっていることを特徴とする。
本発明の別の実施形態のプラズマ成膜装置は、減圧に維持できる容器内に、少なくとも、試料基板を設置するための試料台と、試料台から一定の間隔をおいて配置された、貫通溝を有するターゲットまたは1組以上の互いに相対向して配置されたターゲットと、ターゲットから試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構とを有するプラズマ成膜装置であって、前記試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構が、貫通溝の内面またはターゲットの相対向した面に傾斜を設けたターゲットであり、この傾斜は、貫通溝の面または対向した面が試料基板に近い側から、試料基板から最も離れた側に向けて離れるような傾斜であることを特徴とする。
本発明の第2は、プラズマ成膜装置を用いた成膜方法に関する。この方法は、マイクロ波と磁界の相互作用による電子サイクロトロン共鳴放電を利用して減圧下においてプラズマを生成するように構成されたプラズマ生成室と、薄膜を形成すべき試料基板を設置するための試料台を備えた試料室と、前記プラズマ生成室と前記試料室との間に配置され、生成されたプラズマのプラズマ流を前記試料室に引き出すためのプラズマ引き出し窓と、前記プラズマ生成室から前記試料室に向けて磁界強度が所定の勾配で弱くなる発散磁界の磁界分布を持つ磁界発生手段と、前記プラズマ引き出し窓と前記試料台との間に前記プラズマ流を取り囲み、中心軸が前記試料基板の中心を通るように配置されたターゲットからなり、前記プラズマ流の一部のイオンにより、前記ターゲットをスパッタし、スパッタ粒子を前記プラズマ流に取り込んで前記試料基板にまで輸送して入射させ、前記試料基板上に前記ターゲット材料を含む薄膜を形成するようにしたプラズマ成膜装置を用い、前記試料基板と前記ターゲットとの間の空間に、スパッタ粒子の少なくとも一部が前記試料基板の中央部分に到達しないように阻止するためのリング状の開口を有する遮蔽板を配置し、その遮蔽板とターゲットとの距離または遮蔽板の開口部の平均直径を可変することによって、前記基板上に形成する薄膜の膜厚のバラツキを最小に抑えることを特徴とする
本発明の装置及び成膜方法では、大きな膜厚分布を抑制し、高均一な成膜が実現できる。また、ターゲット表面での原子のスパッタ速度を低下させること無く基板上への薄膜の成膜速度を下げることができ、化合物薄膜成膜時のメタルモードマージンを向上させることができる。
更に、本発明の一実施形態である遮蔽板の構造を、ターゲット近傍と試料室との間の気体のコンダクタンスを小さくするように工夫することで、メタルモードマージンが更に大きくできる。
本発明の第1は、改良された固体ソースECRプラズマ成膜装置である。以下に図面を参照して本発明を説明する。
第1図は、固体ソースECRプラズマ成膜装置の概略構造を示したものである。同図において、プラズマ生成室1と試料室2とは大気から隔離された密閉空間となっており、プラズマ引出し窓3を介して繋がっている。試料台4に置かれた試料基板5上に薄膜を形成するには、まず、プラズマ生成室1と試料室2を、排気路6を通して真空ポンプにより真空排気した後、ガス導入口(A)7または(B)8からガスを導入し所定の圧力に保持する。次いで、プラズマ生成室1の周囲に置かれた2つの磁気コイル9に電流を流して磁界を発生させた後、矩形導波管10に導かれたマイクロ波11をプラズマ生成室下部のマイクロ波導入窓12を通して真空側に導入する。これにより、プラズマ生成室1内で電子サイクロトロン共鳴が生じ、ECRプラズマが発生する。プラズマ生成室1で発生したプラズマは、発散磁界に沿ってプラズマ引出し窓3から試料基板5へプラズマ流13として流れ込む。この状態でスパッタ電源14を投入してターゲット15に電圧を印加すると、ECRプラズマ中のイオンがターゲット15に向かって加速を受け、そのイオン衝撃によってターゲット構成原子が真空中に放出される。ターゲット15から飛び出した粒子はあらゆる方向に進み、試料基板5上に薄膜を形成する。
図1の装置において、ターゲットからスパッタされた粒子は、一般に、ターゲット表面に対して垂直方向の成分が最も多くなるような余弦則に従って放出する。例えば、円筒状のターゲットにおいても、ターゲット表面全体から放出した粒子のうち、試料室に置かれた試料基板に向かうものだけが成膜に寄与する。このため、通常の配置関係においては、試料基板の中央が厚く、周囲が薄くなるような同心円状の膜厚分布となる。例えば、内径100mm、高さ40mmのターゲットを用いて成膜した場合、基板上に形成される薄膜の膜厚は中央から5cm離れた位置では中央よりも10%近く薄くなる。
このように、固体ソースECRプラズマ成膜装置では、試料基板上に均一に成膜することが困難であった。本発明は図1に示される装置のこの問題点を改良したことを第1の特徴とする。
本発明において、ターゲットは、貫通溝を有するターゲットまたは1組以上の互いに相対向して配置されたターゲットであることが好ましい。これらの具体例としては、円筒形、角柱形の貫通溝を有する筒状ターゲット、または、対向配置された少なくとも1つの一対のターゲットなどを挙げることができる。円筒形や角柱形の貫通溝を有するターゲットの場合、ターゲットの貫通溝は試料基板に対して垂直な方向を向いており、貫通溝の面からスパッタ粒子が放出される。また、対向配置されたターゲットの場合、対向面は試料基板に対して垂直であり、この対向面からスパッタ粒子が放出される。
ターゲットの材質としてはあらゆる固体材料が利用でき、代表的なものとして、シリコン、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、炭素、バナジウム、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、ニオブ、コバルト、ニッケル、亜鉛などのほか、STOやPZTなどの化合物も用いられる。
ターゲットの大きさは、ターゲットの材料、成膜条件などにより適宜選択すればよいが、例えば円筒状のターゲットの場合、内径50mm〜500mm、高さ10mm〜100mmのターゲットを用いることができる。
また、本発明では、成膜する際にアルゴンやキセノンなどの不活性ガス以外に酸素、窒素、フッ素などの反応性ガスを組み合わせて用いることができる。このような混合ガスを用いれば、ターゲットが単体金属の場合でもシリコン酸化物やシリコン窒化物、アルミナなどの酸化物、窒化物のほか、あらゆる化合物薄膜を形成することができ、これらに対して本発明の効果がある。本発明では不活性ガスと、酸素、窒素またはフッ素などの反応性ガスの混合比は、0%から100%の範囲で可変である。
本発明は、ターゲットと試料基板との間に、スパッタ粒子の通過を抑制することにより試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構を有する点が特徴である。この機構の第1の態様は、試料基板とターゲットとの間の任意の位置に設けられた遮蔽板である。遮蔽板は、円筒状ターゲットに対してはリング状であることが好ましい。また、スパッタの際のメタルモードマージンを大きくするために、遮蔽板の構造をターゲット近傍と試料室との間の気体のコンダクタンスを小さくするように工夫することも好ましい。このような工夫は、遮蔽板をリング状とし、リング外周部とその取り付け周囲との間の密閉性を十分に確保する構造とすることである。
遮蔽板がリング状である場合、その内径は成膜条件によって異なるが、例えばターゲットの内径の50%から90%とすることができる。また、遮蔽板にはSUSやチタン、アルミニウムなどのあらゆる金属の他、石英やアルミナなどの絶縁体、シリコンのような半導体などを用いることができる。
試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構の第2の態様は、ターゲットの貫通溝の面または対向するターゲットの対向面に設けた傾斜構造である。本発明の傾斜構造は、貫通溝の面または対向するターゲットの対向面が、基板に近い側から遠い側に向けて広がるように傾斜されていることが好ましい。この傾斜の角度は、5°〜15°が好ましい。
本発明の第2は、上記装置を用いた成膜方法である。本発明の方法は、電子サイクロトロン共鳴で発生させたプラズマの周囲に配置したターゲットに電圧を印加することにより、プラズマに含まれるイオンをターゲットに加速して入射させることでスパッタリング現象を生ぜしめ、放出したターゲット粒子を、近傍に配置した試料基板上に付着させて薄膜を形成する成膜方法において、飛来するターゲット粒子の粒子分布を制御する機構を介して成膜することを特徴とする。
本発明の方法では、不活性ガス単独、または不活性ガスと、酸素、窒素またはフッ素などの反応性ガスの混合ガスを使用することができる。混合ガスを用いる場合、ガスの混合比は、0%から100%の範囲で可変である。
本発明の成膜方法では、ターゲットは第1の発明で説明した通りである。ターゲット粒子の粒子分布を制御する機構の第1の態様は遮蔽板である。特に、ターゲットの形状が円筒形である場合には、遮蔽板はリング状であることが好ましい。このような円筒ターゲットでは、遮蔽板をリング状とし、リング外周部とその取り付け周囲との間の密閉性を十分に確保する構造とすることが望ましい。遮蔽板がリングである場合の材質や内径などは第1の発明で説明した通りである。また、該手段の第2の態様は、ターゲットに設けた傾斜構造である。傾斜の構造は第1の発明で説明した通りである。
これらのターゲット粒子の粒子分布を制御する機構を用いて成膜することで、試料基板上に均一に薄膜を形成することが可能となる。また、ターゲット近傍と試料基板の存在する空間との間の気体のコンダクタンスを小さくすることにより、混合ガスを用いた場合であってもターゲット表面の酸化等を抑制でき、メタルモードマージンを大きくできる。
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明する。
(実施例1)
円筒型ターゲットと試料基板との間に遮蔽板を設置することによって、試料基板上に形成される膜厚分布を均一化した実施例を第2図に示す。同図のターゲット15は、内径100mm、高さ40mmの円筒状をなし、その上下面は、ターゲットと電気的に真空絶縁された金属シールド16によってカバーされている。またターゲットの外周面は、バッキングチューブ17と呼ばれる金属製の裏板を介して水冷される構造となっている。このため、ターゲット原子がスパッタされて飛び出す領域はターゲット内周面のみである。試料基板は、中心位置を円筒ターゲットの中心に一致させて、ターゲット上端からおよそ200mm離れた上方に置かれている。このような配置関係の装置において、ターゲット上端から12mmの距離に様々な内径Dを有するリング状の遮蔽板18を設置した。ターゲットは電気的に周囲から絶縁されており、ECRプラズマを発生させた後に、ターゲットにRFパワーを印加することによりターゲット元素がスパッタされて飛び出すことになる。
このような配置において、試料基板上に形成される薄膜の膜厚分布をシミュレーションした結果を第3図に示す。
ここでは、ターゲット表面から飛び出す粒子の密度分布は、ターゲット表面の垂線となす角度をθとしたときにcosθに比例するものと仮定している。シミュレーションでは、ターゲット表面一点から放出して基板表面に到達する粒子を、ターゲット表面全面にわたって積分している。また、気相中でのガス衝突による散乱効果についても考慮している。図から明らかなように、遮蔽リングの内径Dをターゲット内径と同一の100mmとした場合、すなわち遮蔽しない状態では大きな膜厚分布が見られる一方で、リング径を小さくするに従って中央部の膜厚が減少し、均一性が改善されている。遮蔽リングの内径Dを86mmとしたときに、ほぼ平坦な分布が得られている。それ以上にリング径を小さくすると中央の膜厚が薄くなり凹状の分布となってしまう。
遮蔽リングを挿入することによって膜厚の均一性が改善されるメカニズムは、第2図に示した単純なモデルを用いて説明することができる。簡単のために、ターゲット中央部におけるスパッタリング現象に着目すると、この点から飛び出す粒子はあらゆる方向に進むが、そのうちターゲット表面に対して垂直方向の成分が最も多く、それ以外の角度成分は余弦則に従って小さくなる。図2の実線矢印で示した粒子は、気相中でのある程度の衝突を経て試料基板の周囲に付着する成分であり、一方、破線矢印方向に進む粒子の大部分は試料基板の中央に付着する。遮蔽リングを挿入すると、図からも明らかなように、破線の成分は遮蔽リングに遮断されて試料基板には到達できない。このような現象はターゲット全面から飛び出した粒子について同様に生じるので、試料基板上にはこれらを全て集めたような膜厚分布で薄膜が形成される。遮蔽リングを挿入することによって、平均的には試料基板の中央部分の付着量をカットしたような効果が得られ、均一性が向上することとなる。
第4図は、遮蔽リングの内径Dを80mmに固定したまま、ターゲット上端との距離を0〜32mmの間で可変したときの膜厚分布をシミュレーションした結果である。内径は同じでも距離を近づけることによって均一化の効果が強化されるが、その分だけ成膜速度の低下が目立ってくる。内径80mmの場合には、20mm程度離した位置が最も高均一となっている。
第5図は、Siターゲットを用いて実際にSiO膜を形成した結果を示している。この成膜の条件として、圧力約0.1Paのもとで、ガス流量(ガス:アルゴン)を20SCCMとしたうえで、マイクロ波パワー、RFパワーとも500Wを使用した。遮蔽リング(材質:SUS)とターゲットとの距離Hは12mmに固定し、リング径Dを可変とした。遮蔽リングの無い従来構造では、基板中心から±30mmの面内で±4.61%の膜厚分布があるのに対し、内径80mmの遮蔽リングを用いることによって±1.39%にまで改善されている。第6図はAlターゲットを用いてAlを成膜した結果である(成膜条件は、上記と同じである)。SiO膜と同様に、膜厚分布は従来構造の±5.75%から±1.26%にまで改善されることが確認される。実験で得られた膜厚分布とシミュレーション結果との間には多少のずれが見られるが、リング径を小さくしていくと中央が凹状になる傾向は一致している。シミュレーションとの差異の要因としては、メタルモード成膜においてターゲットの全表面が酸化されないで、ある一定の領域のみが酸化されることが一要因と考えられる。そのほかにも、ターゲットから放出される粒子が一般にはcosθに比例し、nの値がターゲットの結晶構造や表面状態によって変わること、気相中での散乱効果がガス圧力に依存することなど、シミュレーション上の問題が考えられる。これらについてはパラメータを合わせ込むことで、更にシミュレーションの精度を向上させることが可能である。
以上に示した結果から分かるように、遮蔽リングの内径Dとターゲットからの距離Hを変化させることによって、試料基板上の膜厚分布を均一化することが可能となる。しかしながら最適な均一条件は、ターゲット材料やガス種、ガス圧力、マイクロ波パワー、RFパワーなど諸々の成膜条件によって変化する。また、成膜を続けるとターゲット材料が消耗して内径が大きくなり、必要なリングの内径もわずかに変わってくる。このような状況に対応するために、各種内径を有する遮蔽リングをいくつか用意しておいて、必要に応じて取り替えることで対応可能である。リングを交換する代わりに、リングに上下機構を付加してターゲットとの距離を変えることによっても分布の最適化が可能である。内径を変えるには部品を交換しなければならないが、上下機構であれば、成膜しながらでも可変可能であり、利便性が高い。ECRプラズマにおいては遮蔽リングは電気的にフローティングにするのが望ましく、石英やアルミナなどの絶縁材料で製作するか、または保持部分を絶縁材料とするのが好ましい。
上記実施例では、固体ソースECRプラズマ成膜法において、円筒型ターゲットを用いる場合について説明したが、ECRプラズマを用いない一般的なスパッタ法においても、ターゲットからの放出分布は原理的に同じであり、上記と同等の効果が得られる。また、プラズマの生成手段に拘わらず、ターゲット形状が円筒型でなく板状の二枚のターゲットが対向して配置された対向ターゲットの場合にも、その断面構造は第2図に示されているものと同様であり、従って、同等の効果が得られる。対向ターゲットは必ずしも平行に配置する必要はなく、場合によっては多少、試料基板側の間隔を広げた方が成膜速度が向上して具合が良い場合がある。円筒ターゲットについても、試料基板側に数度程度ラッパ状に開いた構造で、成膜速度が向上することが実験的に確認されている。
ターゲット材料としてはあらゆる固体材料が利用でき、代表的なものとして、シリコン、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、炭素、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル、亜鉛などのほか、STOやPZTなどの化合物も用いられる。また、成膜する際にアルゴンやヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンなどの不活性ガス以外に酸素や窒素、フッ素などの反応性ガスを組み合わせて用いれば、ターゲットが単体金属の場合でもシリコン酸化物やシリコン窒化物、アルミナなどの酸化物、窒化物のほか、あらゆる化合物薄膜を形成することができ、これらに対して本発明の効果がある。
ここで、特に原子量の大きな材料、例えばジルコニウムやモリブデン、ハフニウム、タンタル、タングステンのようなターゲットを用いる場合には、図3〜図6に示すような平坦な膜厚分布となりにくい場合があることに注意を払う必要がある。これは、ターゲットからの放出粒子が重いために、スパッタガスであるアルゴンによる十分な散乱を受けないで直進する傾向が強い場合であり、このために基板の中心から半径方向に膜厚の凹凸が生じることになる。このような現象を軽減するために、散乱効果の大きいクリプトンやキセノンなどの希ガスをスパッタガスとして用いる方法がある。散乱効果は、衝突する粒子同士の大きさや重さに大きく影響されるので、ターゲット材料に対して最も効率的なスパッタガスを選択するとよい。キセノンなどは高価なガスであるので、必要とする最小限の消耗量とするために、例えばアルゴンガスで50%程度まで希釈してもよい。
膜厚分布をより均一にする他の方法として、リングの形状に工夫を加えることが考えられる。例えば、内径80mm程度のリングの内周全体にわたって、高さ、幅とも4mm程度の突起を4mm間隔で設け、歯車状とすることにより、膜厚分布をよりなめらかにすることができる。突起の高さや幅は例えば、1mm程度から10mm程度の範囲で分布が最適となるように選択可能である。また、その形状は矩形でなく三角形状としてもよい。さらに、リングの内周部分を歯車状にしないで、数mm前後のメッシュを配置してもよい。要するに、ターゲットからの放出粒子のリング内側での遮蔽性を内周境界で0〜100%に明確に分離することなく、10〜90%程度の遮蔽性をもって設定できる手段であれば、どのような仕組みであってもよい。
(実施例2)
第2の実施例では、遮蔽リング(材質:高純度アルミナ(純度99.99%))を設置した第2図と同様な装置構造を用いてTiO膜を形成した。第7図は、遮蔽リングの内径Dを従来の100mmから80mmまで変化させたときの基板上のTiO膜厚分布を示している。遮蔽リングとターゲットとの距離Hは12mmに固定し、圧力約0.03Paのもとでアルゴン流量を7SCCMとしたうえで、マイクロ波パワー、RFパワーとも600Wに設定して成膜した。膜厚分布の結果は第1の実施例と同様な傾向が得られているが、最適な均一性はリング内径Dを84mmとした場合である。
遮蔽リングが無い従来のTiO成膜に関しては、単に均一性だけでなく、いくつかの大きな問題があった。その第1点として、メタルモードマージンが小さいことが挙げられる。第8図は、Tiターゲットを用いてTiO膜を形成するときに、ターゲットの直流電位成分Vdcが酸素流量に対してどのように変化するかを調べたものである。アルゴンガスを20SCCM流して圧力0.1Pa程度に保持した状態で、マイクロ波パワー、RFパワーとも500W印加している。酸素流量0SCCM、すなわちアルゴンガスのみの場合には、ターゲットから飛び出したチタン原子がそのまま試料基板上に到達してチタン薄膜が形成されるが、酸素を添加した場合には一定酸素流量以上においてTiO薄膜が形成されることになる。一方、ターゲット表面に着目すると、酸素流量が少ない間はターゲット表面にはチタン金属が露出しているが、酸素流量を増大させていくと過剰な酸素がターゲット表面に吸着して酸化膜で覆われるようになる。表面が酸化物で覆われると2次電子放出係数などの違いによってインピーダンスが下がり、パワーを一定とした場合にはその分だけ電圧Vdcの絶対値は小さくなる。同図でもその変化を読み取ることができ、4.5SCCM前後で|Vdc|が僅かに低下している。このように、Vdcの変化を調べることによって、ターゲット表面の酸化状態を判定することが可能である。第8図において、酸素流量を増大させたときに|Vdc|は高い値から低い値に移り、それ以外の領域では酸素流量に対してほぼ一定の値を示している。酸素流量を多い方から下げた場合には|Vdc|は必ずしも4.5SCCM付近で高い値に戻るわけではなく、2SCCM程度でようやく元に戻る。このように、ターゲット表面が一旦酸素で覆われるとスパッタ効率が低いために除去されない状態が保持されて、ヒステリシス特性を示すことになる。このヒステリシスが大きい、すなわち酸素流量の差異と|Vdc|変化量との積が大きいと、メタルモードマージンが高くなって成膜が安定に維持される。しかしながら、第8図の特性はVdcの差異が小さく、マージンは十分とは言えない。第9図は、遮蔽リング(D=80mm)を用いたうえ、アルゴン流量7SCCM、マイクロ波パワー/RFパワーを600Wとして成膜条件を最適化した場合の同様な特性である。Vdcの変化量が100V程度まで大きくなり、十分なメタルモードマージンが得られている。
遮蔽リングによってメタルモードマージンが改善される理由としては、以下のようなメカニズムがある。メタルモード成膜においては、試料基板側に十分な酸素供給して酸化を促進する一方で、ターゲット表面の酸化は確実に防ぐことが要件となる。遮蔽リングを設置した場合の第1の効果として、ターゲット表面のスパッタ速度は何ら変わらないのに対し、試料基板上の成膜速度は半分程度にまで低下することが挙げられる。これにより、ターゲット表面を従来と同等に金属状態に保ちながら、より長い時間、試料基板上に酸素供給を行うことができ、より確実に酸化膜を形成することが可能となる。遮蔽リングの第2の効果としては、試料室側とターゲットとの間に遮蔽リングを設置することによって、気体のコンダクタンスが抑制される影響がある。すなわち、遮蔽リングによって試料室側からターゲットへの酸素の供給が抑制され、試料基板側には十分に酸素を供給しつつターゲット表面の酸化を防ぐことが可能となる。
遮蔽リングの上述の効果により、TiOの膜質が大きく改善されることになる。従来の通常のメタルモードで形成したTiO膜は絶縁特性が不十分で導電性を示していたが、遮蔽リングを用いることで確実に絶縁性の薄膜が得られるようになった。結晶性に関しても従来はほぼアモルファス状であったのに対し、より安定なルチル型またはアナターゼ型の結晶構造が得られるようになった。また、このような結晶性の違いにより、光学的な屈折率も、これまでは2.3〜2.4の範囲でばらついていたが、安定に2.5以上に制御できるようになった。また、これまで、1枚ごとの成膜再現性が問題となっていたが、第10図に示すように、多数枚の基板上に成膜速度や屈折率の大きな変動無く安定に成膜できるようになった。
上記実施例では、固体ソースECRプラズマ成膜法において、円筒型ターゲットを用いる場合について説明したが、ECRプラズマを用いない一般的なスパッタ法においても、ターゲットからの放出分布は原理的に同じであり、上記と同等の効果が得られる。また、プラズマの生成手段に拘わらず、ターゲット形状が円筒型でなく板状の二枚またはそれ以上のターゲットが対向して配置された対向ターゲットの場合にも、その断面構造は第2図に示されているものと同様であり、従って、同等の効果が得られる。
ターゲット材料としてはあらゆる金属ターゲットで効果があり、代表的なものとして、シリコン、アルミニウム、ベリリウム、マグネシウム、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、炭素、バナジウム、ニオブ、タンタル、クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル、亜鉛などが利用される。また、成膜する際の不活性ガスとしては、一般的なアルゴン以外にヘリウムやネオン、クリプトン、キセノンなどでも本発明の効果があり、更に反応性ガスとしても酸素以外に窒素やフッ素などを用いることができる。
(実施例3)
互いに対向するターゲットに傾斜を設けることによって、試料基板上の膜厚分布を均一化した実施例を第11図に示す。同図は、第1の実施例を示す第2図において遮蔽リング18を用いる代わりに、傾斜ターゲット19を利用したものである。ターゲットの内径や高さなどの寸法は第1の実施例と同一である。また、成膜の条件も実施例1と同じである。このような配置において、試料基板上に形成される薄膜の膜厚分布をシミュレーションした結果を第12図に示す。傾斜ターゲットの角度は、傾斜が無い場合を0度とし、最大15度まで可変した。この結果によれば、円筒状ターゲットの傾斜を10度としたときが最も均一な分布が得られることが分かる。これは、第11図からも理解されるように、傾斜無しのターゲット表面から飛び出す例えば破線に示すような方向成分は、傾斜を付けることによって実線のように傾斜分だけ試料基板の外周方向に向くことになり、基板中央部の膜厚が減少して高均一化される。
ただし、シミュレーションにはいくつかの前提条件(例えば、ターゲット表面全面からの粒子の放出分布、気相中での散乱効果)があり、これらのパラメータは成膜条件によって変動する。従って、最適な傾斜角度はターゲット材料や成膜圧力などによって最適化する必要があることは言うまでもない。
ECR成膜装置の構造を示す概略図である。 第1の実施例における装置の主要部の構造を示す概略図である。 遮蔽リングの内径を変えたときの膜厚分布のシミュレーション結果を示す図である。 遮蔽リングとターゲットとの距離を変えたときの膜厚分布のシミュレーション結果を示す図である。 第1の実施例でSiO膜を形成したときの膜厚分布の測定結果を示す図である。 第1の実施例でAl膜を形成したときの膜厚分布の測定結果を示す図である。 本発明でTiO膜を形成したときの膜厚分布の測定結果を示す図である。 従来のTiO成膜におけるVdc−O流量特性を示す図である。 本発明を用いたTiO成膜におけるVdc−O流量特性を示す図である。 本発明を用いてTiOを多数基板上に成膜したときの成膜速度と屈折率の測定結果を示す図である。 第3の実施例における装置の主要部の構造を示す概略図である。 ターゲットの傾斜角を変えたときの膜厚分布のシミュレーション結果である。
符号の説明
1 プラズマ生成室
2 試料室
3 プラズマ引出し窓
4 試料台
5 試料基板
6 排気路
7 ガス導入口(A)
8 ガス導入口(B)
9 磁気コイル
10 矩形導波管
11 マイクロ波
12 マイクロ波導入窓
13 プラズマ流
14 スパッタ電源
15 ターゲット
16 シールド
17 バッキングチューブ
18 遮蔽リング
19 傾斜ターゲット

Claims (3)

  1. マイクロ波と磁界の相互作用による電子サイクロトロン共鳴放電を利用して減圧下においてプラズマを生成するように構成されたプラズマ生成室と、薄膜を形成すべき試料基板を設置するための試料台を備えた試料室と、前記プラズマ生成室と前記試料室との間に配置され、生成されたプラズマのプラズマ流を前記試料室に引き出すためのプラズマ引き出し窓と、前記プラズマ生成室から前記試料室に向けて磁界強度が所定の勾配で弱くなる発散磁界の磁界分布を持つ磁界発生手段と、前記プラズマ引き出し窓と前記試料台との間に前記プラズマ流を取り囲み、中心軸が前記試料基板の中心を通るように配置されたターゲットからなり、前記プラズマ流の一部のイオンにより、前記ターゲットをスパッタし、スパッタ粒子を前記プラズマ流に取り込んで前記試料基板にまで輸送して入射させ、前記試料基板上に前記ターゲット材料を含む薄膜を形成するようにしたプラズマ成膜装置であって前記試料基板と前記ターゲットとの間の空間に、スパッタ粒子の少なくとも一部が前記試料基板の中央部分に到達しないように阻止するためのリング状の開口を有する遮蔽板を配置し、その遮蔽板とターゲットとの距離または前記遮蔽板の開口部の平均直径を可変可能となっていることを特徴とするプラズマ成膜装置。
  2. マイクロ波と磁界の相互作用による電子サイクロトロン共鳴放電を利用して減圧下においてプラズマを生成するように構成されたプラズマ生成室と、薄膜を形成すべき試料基板を設置するための試料台を備えた試料室と、前記プラズマ生成室と前記試料室との間に配置され、生成されたプラズマのプラズマ流を前記試料室に引き出すためのプラズマ引き出し窓と、前記プラズマ生成室から前記試料室に向けて磁界強度が所定の勾配で弱くなる発散磁界の磁界分布を持つ磁界発生手段と、前記プラズマ引き出し窓と前記試料台との間に前記プラズマ流を取り囲み、中心軸が前記試料基板の中心を通るように配置されたターゲットからなり、前記プラズマ流の一部のイオンにより、前記ターゲットをスパッタし、スパッタ粒子を前記プラズマ流に取り込んで前記試料基板にまで輸送して入射させ、前記試料基板上に前記ターゲット材料を含む薄膜を形成するようにしたプラズマ成膜装置を用い、前記試料基板と前記ターゲットとの間の空間に、スパッタ粒子の少なくとも一部が前記試料基板の中央部分に到達しないように阻止するためのリング状の開口を有する遮蔽板を配置し、その遮蔽板とターゲットとの距離または遮蔽板の開口部の平均直径を可変することによって、前記基板上に形成する薄膜の膜厚のバラツキを最小に抑えることを特徴とする薄膜の形成方法
  3. 減圧に維持できる容器内に、少なくとも、試料基板を設置するための試料台と、試料台から一定の間隔をおいて配置された、貫通溝を有するターゲットまたは1組以上の互いに相対向して配置されたターゲットと、ターゲットから試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構とを有するプラズマ成膜装置であって、前記試料基板に飛来する粒子分布を制御する機構が、貫通溝の内面またはターゲットの相対向した面に傾斜を設けたターゲットであり、この傾斜は、貫通溝の面または対向した面が試料基板に近い側から、試料基板から最も離れた側に向けて離れるような傾斜であることを特徴とするプラズマ成膜装置
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