JP4492991B2 - 遮断器 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
この発明は、請求項1の上位概念に従って、絶縁媒体、特に六フッ化硫黄(SF6 )ガスを充填された回転対称に形成されて長手方向軸線に沿って延びていて、中心接触ピンと定格電流接点を備える別の定格電流路とをもつ出力電流路を有する少なくとも一個の消弧室と、中心接触ピンと定格電流接点を操作する一個の駆動ロッドとを備えた遮断器に関する。
【0002】
【従来技術】
ドイツ特許出願公開第19613568号明細書とドイツ特許出願公開第19613569号明細書の両出願公開明細書から、特に発電機開閉器として高電圧回路に挿入され得る遮断器が公知である。この遮断器は消弧媒体や絶縁媒体として六フッ化硫黄ガスを充填されている円筒状に形成された消弧室を有する。この消弧室は出力電流経路を有し、消耗一定の消耗接点がその出力電流経路内に位置し、ブリッジ接点によって接続状態に接続されて、更に消耗接点は定格電流接点を備える別の定格電流経路を有する。両電流経路における接点はレバ−ロッドを介して駆動手段により作動され、レバ−ロッドは定格電流接点がいつもブリッジ接点より小さい速度で移動可能であるように配置されている。遮断の場合には定格電流接点とブリッジ接点は共に勢い良く移動するけれども、いつもまず最初に定格電流接点が中断されて、遮断すべき電流が出力電流経路を流れる。出力電流経路は電流を更にその最終的遮断まで通電する。この種の遮断器は通常には比較的に高い駆動エネルギ−を必要とする。接点の遮断行程の終わりにおける可動部材の運動エネルギ−、特に比較的に大きい質量を有する定格電流接点の運動エネルギ−は費用を賭けて減衰されなければならない。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
この発明の課題は、独立した請求項にて特徴としている如く、格安に製造する遮断器を創作することである。
【0004】
この発明により得られた利点は、遮断器が僅かな駆動エネルギ−で済むので、弱くて格安な駆動手段を備えていることにある。
【0005】
遮断器は、絶縁媒体、特に六フッ化硫黄(SF6 )ガスを充填された回転対称に形成されて長手方向軸線に沿って延びている消弧室を有する。消弧室は中心接触ピンと定格電流接点を備える別の定格電流路とをもつ出力電流路を有する。消弧室は、中心接触ピンと定格電流接点を移動させる駆動ロッドにより作動される。駆動ロッドは定格電流が中断される間に遮断過程の始めに接触ピンが接触ピン死点位置にとどまるように配置されている。その後に接触ピンが定格電流接点より速い中間速度で遮断方向に移動できる。定格電流接点は遮断行程の終わり頃に定格電流接点死点位置に到着する。定格電流接点が遮断運動を終わった後に初めて接触ピンが遮断位置に到達する。接続過程の始めには、接続ア−クの早め点弧が行われる間に定格電流接点はこの定格電流接点死点位置にとどまる。定格電流接点はこの方法で好都合にア−クによる損傷から保護される。
【0006】
遮断器は、定格電流接点と連結されて少なくとも一個の可動性第一ピストン−シリンダ装置が設けられ、その装置内で圧縮容積における消弧室を充填する絶縁媒体の一部が遮断の際にピストンによって圧力を作用される。そのように発生された圧力を作用された絶縁媒体は、これはしばしば六フッ化硫黄ガスであり、ア−クの吹消しを助けるために使用されていて、それにより遮断器の遮断力が特に僅かな遮断電流の場合にも有利に改良される。
【0007】
特に好ましくは、この遮断器の場合には遮断行程の終わり頃に定格電流接点を有する運動エネルギ−の少なくとも一部が接触ピンの加速度のために且つ接触ピンと連結した圧縮ピストンの運動のために駆動ロッドによって利用できると言う結果になる。この利点が利用されるならば、駆動手段は実質的により弱く設計されて、それは格安になる。
【0008】
この発明の他の構成は従属請求項の対象である。
【0009】
この発明、その他の構成とそれにより達成できる利点は、次に可能な実施手段だけを図示する図面に基づいて詳細に説明される。
【0010】
総ての図面では、同じ作用要素は同じ符号を備えている。この発明の直接的理解のために必要ない総ての要素は図示されていない、つまり、記載されていない。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は遮断された状態における強力に簡略されて図示された遮断器1の第一実施態様を通る部分断面を示す。遮断器1は、ここで共通の長手方向軸線3に沿って延びて組み立てられ、この軸線に集中的に配置されている消弧室2を有する。消弧室2は図示されていない駆動手段により駆動ロッド4を介して駆動される。駆動手段として例えば従来の動力蓄積駆動手段が設けられている。駆動側で消弧室2は長手方向軸線3に集中的に配置されて気密に金属ケ−シング5と連結されていて、その金属ケ−シングは駆動ロッド4を取り囲み、消弧室2と反対を向いた面に電流案内用の図示されていない接続部を備えている。ケ−シング5は第一排気容積6を取り囲む。
【0012】
駆動手段と反対を向いた面では消弧室2は長手方向軸線3に集中的に配置されて圧力密の金属性の排気ケ−シング7と接続され、その排気ケ−シングは消弧室2と反対を向いた面に電流案内用の図示されていない接続部を備えている。排気ケ−シング7は第2排気容積8を取り囲む。ケ−シング5と排気ケ−シング7とは長手方向軸線3に集中的に配置されて気密な絶縁管9によって固定的且つ気密に互いに接続されており、この構造部材により取り囲む容積は六フッ化硫黄(SF6 )ガスで充填されていて、圧力を作用される。この遮断器1のために期待すべき外部温度に応じて充填圧がおよそ5バ−ルから8バ−ルまでの範囲において設けられている。ケ−シング5と排気ケ−シング7とは、図示されていない絶縁パイプにより支持されて、ア−スに対して絶縁される。駆動手段から駆動ロッド4への動力伝達は電気絶縁構造部材により行われる。
【0013】
消弧室2は定格電流経路とその経路と平行に中心に配置されて軸方向に延びる出力電流経路とを有する。定格電流経路は遮断器1の接続状態で排気ケ−シング7から変形されて環状に形成された接点載置面10を介して、軸方向に移動可能な定格電流接点11を介してケ−シング5に形成された接点載置面12へ且つケ−シング5を通して貫通案内されている。出力電流経路は遮断器1の接続状態で排気ケ−シング7から接点フィンガ−装置13、ブリッジ接点として役立つ中心に配置された接触ピン14、ケ−シング5と電気伝導的に接続されて内部に螺旋接点16を配置した接点保持体15を介してケ−シング5へ且つこのケ−シング5を通して貫通案内されている。けれども、定格電流経路が中断されるときに始めて、出力電流経路によって十分な電流が流れる。
【0014】
定格電流接点11の作動はここで単に概略的に示されている駆動ロッド4と連結されたリング17によって行われる。リング17は周辺に分布された複数のラム18を介して外部消弧室容積19内で移動自在に配置された定格電流接点11と機械的に連結されている。ラム18はケ−シング5の消弧室2に向いた前壁における一致する開口に案内されている。その上に、リング17は、同様にケ−シング5の消弧室2に向いた前壁における一致する開口に案内されているピストンロッド20と連結されている。ピストンロッド20は各ピストン21と連結されて、ピストンが各円筒状に形成された圧縮容積22を外部消弧室容積19から分離する。多数の個々のピストン21が各付属する圧縮容積22を備えて集中的に長手方向軸線3を中心に配置されているけれども、個々に環状に形成されたピストンは個々に環状に形成された圧縮容積を分離することが想像でき、この一個のピストンがピストンロッドの傾斜を回避するために複数のピストンロッドと一緒に作動される。
【0015】
各圧縮容積22は流通路23によって共通蓄積容積24と接続している。蓄積容積24は、円筒状に形成された電気絶縁分離壁25によって圧力密に外部消弧室容積19から分離している内部消弧室容積と見做される。蓄積容積24の中心には消耗一定の接点フィンガ−装置13と接触ピン14の先端との間の領域にア−ク領域26が設けられている。接点フィンガ−装置13の中心に開口27が設けられていて、ア−ク領域26を排気容積8と接続させる。ケ−シング5の駆動手段と反対を向いた前壁を開放する他の開口28は、ア−ク地域26を排気容積8と接続させる。ア−ク領域26に直接に接続する領域では、この開口28は、絶縁材、例えばPTFEから成るノズル状に形成されたライニング29を備えていて、ライニングは接触ピン14を接続位置で比較的狭く取り囲む。
【0016】
接触ピン14は、駆動側でシリンダ31内に滑動するピストン30と連結されている。シリンダ31はケ−シング5の駆動手段と反対を向いた前壁に形成されている。ピストン30の駆動側面に圧縮容積32が設けられていて、圧縮容積は遮断位置の到達前に接触ピン14の運動を減衰するために役立つ。接触ピン14の遮断運動の残りの期間中に圧縮容積32は流通路33によって蓄積容積24と接続している。
【0017】
駆動ロッド4は互いに平行に延びている四つの固定回転軸線34、35、36と37を有する。それら回転軸線34、35、36と37は図1の切断面と垂直に、それで長手方向軸線と垂直に延びていている。回転軸線34は電気絶縁材料から成る図示されていない回転軸の軸線であり、その回転軸はアングルレバ−38の頂点を図示されていないア−ス電位に位置する駆動手段と固定的に連結させる。この電気絶縁回転軸は気密な回転ブッシングによってケ−シング5の壁を通して案内されている。
【0018】
金属アングルレバ−38はその両脚の端に二つの旋回点39と40を有する。旋回点39には第一部分駆動ロッドのレバ−41が連接されていて、レバ−41はアングルレバ−38を固定回転軸線35を中心に回転するアングルレバ−43の頂点の旋回点42と連結させる。旋回点42はアングルレバ−43の脚の一方の端に位置していて、その他方の脚がその端に第二旋回点44を有し、その旋回点にレバ−45が連接されている。レバ −45の他方の面は旋回点46によってリング17に連接されている。リング17の傾斜しない作動を保証するために、この記載されたレバ−連結部は二つの互いに対向する箇所にリング17を備えている。図3から、この記載されたリング17を備えるレバ−連結部はより明確である。
【0019】
アングルレバ−38の旋回点40には第二部分駆動ロッドのレバ−47が連接されていて、レバ−47はアングルレバ−38を固定回転軸線36を中心に回転するアングルレバ−49の頂点の旋回点48と連結させる。旋回点48はアングルレバ−49の脚の一方の端に位置していて、その他方の脚がその端に第二旋回点50を有し、その旋回点にレバ−51が連接されていて、レバ−51はアングルレバ−49を固定回転軸線37を中心に回転するアングルレバ−53の可動旋回点52と連結させる。回転軸線37はアングルレバ−53の一方の脚の端と連結される。旋回点52はアングルレバ−53の頂点に位置し、その間に他の旋回点54はアングルレバ−53の他方の脚の端に設けられている。この他の旋回点54にレバ−55が連接されていて、そのレバ−はアングルレバ−53を旋回点56と連結させる。旋回点56は軸方向に移動可能な接触ピン14の駆動側端の取り付けられている。
【0020】
駆動ロッド4は、遮断の際にいつも第一部分駆動ロッドにより作動された定格電流接点11をまっ先に開き、第一に死点位置を保つ接触ピン14が第二部分ロッドにより作動された後に初めて定格電流経路を中断するように配置されている。接触ピン14の全行程と中間速度は常に定格電流接点11の全行程と中間速度より大きい。接触ピン14は加速段階後に実質的に大きい最大速度で移動し、その最大速度はおよそ10 m/sec から20 m/sec までの範囲にあり、定格電流接点11はおよそ2 m/sec から6 m/sec までの範囲の最大速度で移動する。
【0021】
接続の際にいつも最初に接触ピン14が移動し、電流回路を閉鎖し、その後に初めてその回路は定格電流接点死点位置を保つ定格電流接点11の始めに接続する。遮断の際の運動経過は図6に時間に依存して図示されている。図6の曲線Aは行程H3 を進む駆動手段の運動を図示し、曲線Bは行程H1 を進む定格電流接点11或いはピストン21の運動を図示し、曲線Cは行程H2 を進む接触ピン14の運動を図示する。接触ピン14が定格電流接点11より実質的に大きい行程を進み、そして接触ピンが定格電流接点11より実質的に大きい最大速度で移動することは、明らかに認められる。
【0022】
図2は接続された状態における遮断器1の強力に簡略されて図示された第一実施態様を示す。図6ではこれは時点T1 と一致する。アングルレバ−38は、遮断器1を図1に図示された遮断位置から図2に図示された接続位置へ移動するために、駆動手段によって反時計針方向に回転された。反時計針方向におけるアングルレバ−38の回転の際に遮断器1の遮断が行われる。アングルレバ−38の脚の間の角度と脚の長さの変動によって駆動ロッド4は各駆動すべき開閉器タイプの当該行程と速度を極めて簡単に且つ段階無しに適合できる。それ以上の適合のために駆動ロッド4の残りの構造部材も適切に修正され得る。
【0023】
図3、図4と図5は遮断運動の経過における遮断器1の異なる独特の位置を示す。図3は定格電流経路の中断直後の位置における遮断器1を示し、定格電流接点11は接点載置面10から真直ぐに分離され、図6にてこれは時点T2 と一致する。アングルレバ−38はおよそ反時計針方向に回転されて、リング17とそのリングと一緒に定格電流接点11とピストン21は長手方向軸線3と平行に矢印57の方向に移動する。動力はアングルレバ−38からレバ−41、アングルレバ−43やレバ−45を介してリング17と固定的に連結された出張り58へ伝達されて、出張りには旋回点46が支承されている。既に詳述したように、この出張り58と対称に、他のこの種の出張りやその出張りと連結された同種のレバ−連結部が設けられている。定格電流接点11が既に遮断方向に移動するにもかかわらず、出力電流経路の接触ピン14は接続位置にとどまる。定格電流接点11と同時にピストン21が移動し、圧縮容積22における絶縁媒体を圧縮し始める。矢印59が示される如く、圧力を作用させる媒体が流通路23を通して圧縮容積22から蓄積容積24へ流出し、ここで媒体がまず第一に蓄積される。けれども、接触ピン14を作動する第二部分駆動ロッドはまず第一に接触ピン死点位置にとどまる。
【0024】
定格電流接点11と単数或いは複数のピストン21は比較的長く更に遮断方向に移動するけれども、第二部分駆動ロッドの接触ピン死点位置を越えるとすぐに、接触ピン14が図4から明らかなように、比較的に大きい最大速度でその遮断行程を開始する。図6ではこれは時点T3 に一致する。ピストン30は圧縮容積32における絶縁媒体を圧縮する。矢印60が示すように、圧力を作用させる媒体が流通路33を通して圧縮容積32から蓄積容積24に流入し、ここで、媒体がまず最初に蓄積される。
【0025】
行程H1 に到達すると、定格電流接点11は比較的大きい質量によって制限されて著しい運動エネルギ−を有する。この運動エネルギ−は駆動ロッド4を介して接触ピン14に与えられ、接触ピン14が接触ピンを更に加速するために、この時点T3 までなかなかその最大遮断速度を達成されない。それ故に、駆動手段は接触ピン14の加速の際に好ましくはこの利用できない運動エネルギ−によって支援されるので、遮断器1の駆動手段はかなり弱く設計され、それで安価に構成され得る。
【0026】
図5は出力電流経路における接点分離直後の遮断器1を示し、耐消耗性接点フィンガ−装置13と接触ピン14との間でア−ク61がともり、ア−ク領域26とそれと一緒に蓄積容積24を加熱する。けれども熱いガスの一部がすでに開口27を通してア−ク領域26から排気容積8へ流出する。図6ではこれは時点T4 に一致する。定格電流接点11とピストン21はすでに最終的遮断位置に到達したので、圧力を作用させる絶縁媒体が圧縮容積22から蓄積容積24へ流出しない。接触ピン14と連結するピストン30は圧縮容積32における絶縁媒体を圧縮し、そこを支配している圧力条件がこれを許すときにア−ク61の吹き消しを助けるために絶縁媒体が流通路33を通して蓄積容積24へ流出する。
【0027】
接触ピン14はさらに遮断方向に移動し、開口28を開放し、この開口はア−ク領域26から排気容積8への熱いガスの追加流れを可能とする。この領域においてア−ク61の冷却は特に強力であるから、通常には接触ピン14が最終的遮断位置に到達する前に消弧が生じる。この遮断位置に到達の直前にピストン30は流通路33の入口を閉じるので、遮断位置に到達の際に接触ピン14の残りの運動エネルギ−を有効に減衰するために、圧縮容積32のとどまる残りは今から空気減衰容積として利用され得る。図1に図示された遮断位置は時点T5 にて最終的に到達される。
【0028】
遮断器1の接続運動は前記遮断運動と逆方向に生じる。接続過程の始めには定格電流接点11は、既に移動する接触ピン14と耐消耗性接点フィンガ−装置13との間の接続ア−クの早め点弧が行われる間に定格電流接点死点位置にとどまる。定格電流接点が接続方向に勢いよく移動した後に初めて、接続ア−クがもはやともらない時に、即ち接触ピン14が耐消耗性接点フィンガ−装置13に到着される時に定格電流接点が定格電流回路を閉じる。
【0029】
図7a,図7bと図7cには、接続された状態における遮断器1の第二実施態様が図示されている。図6ではこの位置は時点T1 に一致する。消弧室2と排気ケ−シング7は第一実施態様の場合と同じに構成されている。ケ−シング5内には補助的に部分的に貫通した中間壁62が挿入されていて、その中間壁は長手方向軸線3に垂直に延びている。排気容積6は中間壁62の消弧室2の反対を向いた面まで延びている。排気容積6はケ−シング5に気密に形成する壁63によって閉鎖されていて、その壁は長手方向軸線3に垂直に延びている。
【0030】
中間壁62と壁63には、図7aに示される如く、互いに正確に対向して且つ互いに平行な案内溝64と65が形成されていて、リンクプレ−ト66用案内として役立つ。案内溝64と65は長手方向軸線3に対して半径方向に延びている。このリンクプレ−ト66は電気絶縁引張ロッド67によって図示されていない駆動手段と接続されて矢印68の方向に上方へ移動できる。引張ロッド67は気密にケ−シング5の壁を通して貫通案内される。リンクプレ−ト66には案内溝69と70が形成されていて、それら案内溝にボルト71の端が案内されている。ボルト71は片側で接触ピン14と固定的に連結された保持フォ−ク72に固定されている。図7cから明らかなように、保持フォ−ク72はリンクプレ−ト66を包囲するので、ボルト71は上方から案内溝69と70へ係合できる。保持フォ−ク72はボルト71が案内溝69と70への係合を損なわないように構成されている。保持フォ−ク72は中間壁62に軸方向に案内されている。
【0031】
図7bと図7cから明らかなように、中間壁62と壁63には、案内溝64と65と平行に且つこれらから間隔を置いた他の案内溝73と74が形成されていて、それら案内溝はリンクプレ−ト75用案内として役立つ。このリンクプレ−ト75は電気絶縁引張ロッド76によって図示されていない駆動手段と接続されて矢印77の方向に移動できる。引張ロッド76は気密にケ−シング5の壁を通して貫通案内される。リンクプレ−ト75には案内溝78と79が形成されていて、それら案内溝にボルト80の端が案内されている。ボルト80は片側でリング17と固定的に連結された保持フォ−ク81に固定されている。図7cから明らかなように、保持フォ−ク81はリンクプレ−ト75を包囲するので、ボルト80は上方から案内溝78と79へ係合できる。保持フォ−ク81は案内溝78と79から離脱しないように構成されている。保持フォ−ク81は中間壁62に軸方向に案内されている。
【0032】
定格電流接点11とピストン21の作動の際にリング17の傾斜を回避するために、リンクプレ−ト66の他面にはこのリンクプレ−ト66に対してリンクプレ−ト75と同じ間隔に他の同種のリンクプレ−ト82が設けられており、リンクプレ−ト82はリンクプレ−ト75と同じく形成案内されて作動され、それ故にその保持はもはや記載する必要がない。
【0033】
図8aには接触ピン14の作動用のリンクプレ−ト66が概略的に図示されている。案内溝69における矢印83は、リンクプレ−ト66が遮断器1の遮断の際に上方に引き上げられる時にボルト71が移動される方向を指示する。ボルト71により保持フォ−ク72が、そのボルトにより接触ピン14が遮断方向における軸方向に移動される。駆動手段の速度と案内溝79の曲線形状は接触ピン14が図6における曲線Cに図示された運動を完了するように選択されている。
【0034】
接触ピン14が遮断位置に到達する直前に、図示されていないばねにより作用されるフラップ84がこのばねに逆らって案内溝69の壁のくぼみに押圧されているので、ボルト71が通過できる。ボルト71がフラップ84を通過したら直ぐに、フラップ84は案内溝69を封鎖していて、ボルト71が図示されていないばねの力によって図8aに図示された位置に戻される。接続の際には、リンクプレ−ト66が下方へ押圧されると、ボルト71が案内溝70で矢印85の方向に移動される。それ故に、遮断器1のこの第二実施態様の接続運動の経過は遮断器1の第一実施態様の接続運動の経過とは異なっている。接触ピン14が接続位置に到達する直前に、図示されていないばねにより作用されるフラップ86はこのばねに逆らって両側に押圧されているので、ボルト71が通過できる。ボルト71がフラップ86を通過したら直ぐに、フラップ86は案内溝70を封鎖していて、接触ピン14とそれと一緒にボルト71がその最終的接続位置にある。
【0035】
図8bには定格電流接点11とピストン21の作動用のリンクプレ−ト75が概略的に図示されている。案内溝78における矢印87は、リンクプレ−ト75が遮断器1の遮断の際に上方に引き上げられる時にボルト80が移動される方向を指示する。ボルト80により保持フォ−ク81が、そのボルトによりリング17が遮断方向における軸方向に移動される。駆動手段の速度と案内溝78の曲線形状はリング17とリングと共に定格電流接点11が図6における曲線Bに図示された運動を完了するように選択されている。定格電流接点11がその遮断位置に到達する直前に、図示されていないばねにより作用されるフラップ88がこのばねに逆らって側面に押圧されているので、ボルト80が通過できる。ボルト80がフラップ88を通過したら直ぐに、フラップ88は案内溝78を封鎖する。接続の際にリンクプレ−ト75が下方へ押圧されると、ボルト80が案内溝79で矢印89の方向に移動される。それ故に、遮断器1のこの第二実施態様の接続運動の経過は遮断器1の第一実施態様の接続運動の経過とは異なっている。定格電流接点11がその接続位置に到達する直前に、図示されていないばねにより作用されるフラップ90はこのばねに逆らって両側に押圧されているので、ボルト80が通過できる。ボルト80がフラップ90を通過したら直ぐに、フラップ90は案内溝79を封鎖していて、定格電流接点11とそれらと一緒にボルト80がその最終的接続位置にある。リンクプレ−ト82は既に詳述したように、ここに記載されたリンクプレ−ト75と正確に同じに構成されている。
【0036】
引張ロッド67と76用の気密な貫通孔の数を減らすために、この作動要素はケ−シング5の内部で共通作動のために集中され得るので、ケ−シング5の壁を通る唯一個の貫通孔のみが必要である。しかし、原理的には、調整可能な運動経過の大きな多様性を達成するために、接触ピン14と定格電流接点11とを二つの別の駆動手段により移動することが可能である。
【0037】
図9aと図9bは、図6におけるおよそ時点T4 に一致する位置における遮断器1を示す。図9aは接触ピン14の作動を示し、図9bは定格電流接点死点位置における定格電流接点11を示す。耐消耗性接点フィンガ−装置13と接触ピン14との間にア−ク61がともり、ア−ク領域26とそれと一緒に蓄積容積24を加熱する。けれども、熱いガスの一部がすでにア−ク領域26から流出する等、これはすでに以前に記載されていた。図10aと図10bは、最終的に遮断された状態における遮断器1の強力に簡略されて図示された第二実施態様を示す。
【0038】
遮断器1は、大きな電流が例えば発電所にて発電機の下流領域に発生し得るような特に大きな電流のために、特に大きな定格電流や短絡電流のためにも、配置されている。特に誤って大きな短絡電流が流れると、電流経路の傍における総ての金属部品において漂浮電流が生じる。それ故に、漂浮電流により生じた重大な損傷を回避するために、金属部材が金属的に接触できないように、駆動ロッド4の金属部材を形成することは、意味のあることとわかていた。
【0039】
記載された運動経過は油圧駆動手段によって極めて簡単に達成できる。この種の駆動手段は特にこれが多くの発電所における場合のような他の目的のためにすでに油圧制御手段が配置されている所で有益であるから、他の格安な駆動態様が配置され得るために、別の油圧装置が製造される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】遮断された状態における強力に簡略されて図示された遮断器の第一実施態様を通る部分断面を示す。
【図2】接続された状態における強力に簡略されて図示された遮断器のこの実施態様を示す。
【図3】遮断運動の経過における遮断器の第一実施態様の異なる独特の位置を示す。
【図4】遮断運動の経過における遮断器の第一実施態様の異なる独特の位置を示す。
【図5】遮断運動の経過における遮断器の第一実施態様の異なる独特の位置を示す。
【図6】遮断器の第一実施態様のひとつの遮断状態の運動経過を示す。
【図7a】接続された状態における強力に簡略されて図示された遮断器の第二実施態様を通るそれぞれの部分断面を示す。
【図7b】接続された状態における強力に簡略されて図示された遮断器の第二実施態様を通るそれぞれの部分断面を示す。
【図7c】接続された状態における強力に簡略されて図示された遮断器の第二実施態様を通るそれぞれの部分断面を示す。
【図8a】遮断器の第二実施態様の強力に簡略された構造的細部を示す。
【図8b】遮断器の第二実施態様の強力に簡略された構造的細部を示す。
【図9a】遮断運動の経過における遮断器の第二実施態様の二つの独特の位置を示す。
【図9b】遮断運動の経過における遮断器の第二実施態様の二つの独特の位置を示す。
【図10a】遮断運動の経過における遮断器の第二実施態様の二つの独特の位置を示す。
【図10b】遮断運動の経過における遮断器の第二実施態様の二つの独特の位置を示す。
【符号の説明】
1.....遮断器
2.....消弧室
3.....長手方向軸線
4.....駆動ロッド
5.....ケ−シング
6.....排気容積
7.....排気ケ−シング
8.....排気容積
9.....絶縁パイプ
10....接点載置面
11....定格電流接点
12....接点載置面
13....接点フィンガ−装置
14....接触ピン
15....接点保持体
16....螺旋接点
17....リング
18....ラム
19....外部消弧室容積
20....ピストンロッド
21....ピストン
22....圧縮容積
23....流通路
24....蓄積容積
25....分離壁
26....ア−ク領域
27、28....開口
29....ライニング
30....ピストン
31....シリンダ
32....圧縮容積
33....流通路
34、35、36、37....固定回転軸線
38....アングルレバ−
39、40....旋回点
41....レバ−
42....旋回点
43....アングルレバ−
44....旋回点
45....レバ−
46....旋回点
47....レバ−
48....旋回点
49....アングルレバ−
50....旋回点
51....レバ−
52....旋回点
53....アングルレバ−
54....旋回点
55....レバ−
56....旋回点
57....矢印
58....出張り
59、60....矢印
61....ア−ク
62....中間壁
63....壁
64、65....案内溝
66....リンクプレ−ト
67....引張ロッド
68....矢印
69、70....案内溝
71....ボルト
72....保持フオ−ク
73、74....案内溝
75....リンクプレ−ト
76....引張ロッド
77....矢印
78、79....案内溝
80....ボルト
81....保持フオ−ク
82....リンクプレ−ト
83....矢印
84....フラップ
85....矢印
86....フラップ
87....矢印
88....フラップ
89....矢印
90....フラップ
A.....駆動手段の運動曲線
B.....定格電流接点11の運動曲線
C.....接触ピン14の運動曲線
H1 ....定格電流接点11の行程
H2 ....接触ピン14の行程
H3 ....駆動手段の行程
T1 −T5 ....時点

Claims (15)

  1. 絶縁媒体、特に六フッ化硫黄(SF6 )ガスを充填された回転対称に形成されて長手方向軸線(3)に沿って延びていて、中心接触ピン(14)と定格電流接点(11)を備える別の定格電流路とをもつ出力電流路を有する少なくとも一個の消弧室(2)と、中心接触ピン(14)と定格電流接点(11)を操作する一個の駆動ロッド(4)とを備えた遮断器において、
    駆動ロッド(4)は、定格電流路が中断される間に遮断過程の始めに接触ピン(14)が接触ピン死点位置にとどまるように形成されており、
    その後に接触ピン(14)が定格電流接点(11)より速い中間速度で遮断方向に移動でき、
    定格電流接点(11)は遮断行程の終わり頃に定格電流接点死点位置に到着し、
    定格電流接点(11)が遮断運動を終わった後に初めて接触ピン(14)が遮断位置に到達することを特徴とする遮断器。
  2. 接続過程の始めには定格電流接点(11)は接続ア−クの早め点弧が行われる間に定格電流接点死点位置にとどまることを特徴とする請求項1に記載の遮断器。
  3. 定格電流接点(11)と連結されて少なくとも一個の可動性第一ピストン−シリンダ装置が設けられ、その装置内で圧縮容積(22)における絶縁媒体の一部が遮断の際にピストン(21)によって圧力を作用されることを特徴とする請求項1或いは請求項2に記載の遮断器。
  4. 遮断行程の終わり頃に定格電流接点(11)運動エネルギ−の少なくとも一部を有し、接触ピン(14)の加速度用の駆動ロッド(4)によって利用できることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の遮断器。
  5. 接触ピン(14)の全行程と中間速度はいつも定格電流接点(11)の全行程と中間速度より大きいことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の遮断器。
  6. 接触ピン(14)は最大接続速度或いは最大遮断速度で10m/sec から20m/sec までの範囲にて駆動されており、そして定格電流接点(11)は最大接続速度或いは最大遮断速度で2m/sec から6m/sec までの範囲にて駆動されていることを特徴とする請求項5に記載の遮断器。
  7. 少なくとも一個の第二ピストン−シリンダ装置が設けられ、その装置内で圧縮容積(32)における絶縁媒体の一部が遮断の際に接触ピン(14)と連結されたピストン(30)によって圧力を作用されるので、この絶縁媒体の一部がア−クの吹き消しのために使用でき、そしてさらに圧縮容積(32)が接触ピン(14)の遮断行程の終わり頃に減衰容積として役立つことを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか一項に記載の遮断器。
  8. 駆動ロッド(4)は二つの部分ロッド、即ち第一部分駆動ロッドと第二部分駆動ロッドから成り、その内の第一部分駆動ロッドが定格電流接点(11)とピストン(21)を作動するために設けられ、第二部分駆動ロッドが接触ピン(14)を作動するために設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の遮断器。
  9. 第一第二の部分駆動ロッドは頂点において固定回転軸線(34)を中心に回転可能なアングルレバ−(38)の各一個の脚に連接されており、そして第一第二の部分駆動ロッドはそれぞれに遮断の場合及び接続の場合に同じ経路をそれぞれに逆方向に運行することを特徴とする請求項8に記載の遮断器。
  10. 第一部分駆動ロッドの場合にレバ−(41)はアングルレバ−(38)を頂点が第二固定回転軸線(35)を中心に回転できる第二アングルレバ−(43)の第一脚と連結されており、第二アングルレバ−(43)の第二脚は旋回点(46)を備えるレバ−(45)によりリング(17)に連結されており、第二部分駆動ロッドの場合にレバ−(47)はアングルレバ−(38)を頂点が第三固定回転軸線(36)を中心に回転できる第三アングルレバ−(49)の第一脚と連結されており、第三アングルレバ−(49)の第二脚は可動旋回点(52)を備えるレバ−(51)により第四アングルレバ−(53)の頂点に連結し、この場合に第四アングルレバ−(53)の第一脚が第四固定回転軸線(37)を中心に回転でき、その間に第二脚がレバ−(55)によって接触ピン(14)に取り付けた軸方向に移動可能な旋回点(56)と枢着に連結されていることを特徴とする請求項8に記載の遮断器。
  11. 第一部分駆動ロッドは一個の第一可動リンクプレ−ト(66)を備えており、第二部分駆動ロッドは少なくとも一個の第二可動リンクプレ−ト(75)を備えていて、第一可動リンクプレ−ト(66)と少なくとも一個の第二可動リンクプレ−ト(75、82)は共通に或いは別々に駆動可能に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の遮断器。
  12. 両部分駆動ロッドの少なくとも一方が接続の際や遮断の際にそれぞれ一個の少なくとも一部に異なる経路を運行することを特徴とする請求項11に記載の遮断器。
  13. 第二可動リンクプレ−ト(75、82)は二重に形成されていて、この両リンクプレ−ト(75、82)がそれぞれに同じ間隔で第一リンクプレ−ト(66)の両側に配置されていることを特徴とする請求項11或いは請求項12に記載の遮断器。
  14. リンクプレ−ト(66、75、82)には案内溝(69、70、78、79)が加工されており、リンクプレ−ト(66、75、82)のためにボルト(71、80)が案内溝(69、70、78、79)と作用しており、ボルト(71、80)は保持フオ−ク(72、81)に保持されており、この保持フオ−ク(72、81)が長手方向軸線(3)と平行に移動可能に案内されていることを特徴とする請求項11乃至請求項13のいずれか一項に記載の遮断器。
  15. 案内溝(69、70、78、79)はフラップ(84、86、88、90)を備えていて、ボルト(71、80)が接続の際や遮断の際に異なる経路を案内されていることを保証することを特徴とする請求項14に記載の遮断器。
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