JP4486846B2 - 疎水性繊維用深色化剤、それを用いた深色化方法およびそれにより処理された疎水性繊維染色加工物 - Google Patents

疎水性繊維用深色化剤、それを用いた深色化方法およびそれにより処理された疎水性繊維染色加工物 Download PDF

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Description

本発明は、染色加工された疎水性繊維用の深色化剤、それを用いた深色化方法およびそれにより処理された疎水性繊維染色加工物に関する。更に詳しくは、酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカ微粒子とポリエーテル変性ポリシロキサンを含有する深色化剤であって、染色の深味を改善し、吸水性を持つ、疎水性繊維用の疎水性深色化剤、それを用いた深色化方法およびそれにより処理された疎水性繊維染色加工物に関する。
染色された繊維の深色化方法は、20年以上前に提案され、現在に至るまで種々の深色化剤、深色化方法が提案されており、既に実用化されている技術もある。深色化技術は、染色された繊維表面に微細な凸凹を付与し、光の反射、屈折等で色の深味を改善するもので、凸凹付与剤としては、シリカ微粒子、ウレタン系樹脂エマルジョン、アクリル系樹脂エマルジョン等が提案されている。
シリカ微粒子系の深色化剤は、例えば特許文献1〜5に記載されている。シリカ微粒子系の深色化剤は、特許文献1に記載されているように、基本的には、シリカ微粒子を含む水性懸濁液からなるものである。
特許文献2では、シリカ微粒子水溶液をアミノ基を有するシランカップリング剤で処理した深色化剤の提案があるが、撥水性があり吸水性タイプではない。特許文献3、4では、ポリエステル繊維に予めエポキシ化合物を処理したのち、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカ微粒子で処理するもので、疎水性繊維での吸水性は期待できない。特許文献5では、シリカ微粒子とポリシロキサン化合物とからなる深色化剤の提案があるが、吸水性を重視した疎水性繊維への適用については何ら記載がない。
ウレタン系樹脂エマルジョンの深色化剤は、特許文献6に提案されている。これらのウレタン系樹脂エマルジョンは、樹脂構造上から吸水性は期待できず、また、一般に深色化剤処理時の処理浴安定性に問題があり、浸漬処理法など簡単な処理法の適用は難しい。
従来提案されているポリエステル繊維用の深色化剤は、深色化処理を行うと、撥水性が付与されてしまい、吸水性が損なわれるという問題があった。
特開昭56−112583号公報 特開平2−259160号公報 特開平3−269171号公報 特開平4−214482号公報 特開平9−256280号公報 特開平9−3774号公報
本発明の課題は、染色加工された疎水性繊維(例えばポリエステル系繊維、CDP繊維、ナイロン繊維、ウール繊維等)とその混紡品(例えばポリエステル繊維/セルロース繊維、ポリエステル繊維/ウール繊維、ポリエステル繊維/ウレタン繊維等)に対して、吸水性を持つ深色化剤を提供するものである。
本発明者等は前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、シリカ微粒子水溶液を酸性条件下、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理し、ついでポリエーテル変性ポリシロキサンを混合する事により、吸水性等に優れる、疎水性繊維用深色化剤を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカ微粒子とポリエーテル変性ポリシロキサンを含有することを特徴とする疎水性繊維用深色化剤に関する。
更に本発明は、染色加工された疎水性繊維を、上記の疎水性繊維用深色化剤で処理することを特徴とする深色化方法に関する。
更に本発明は、上記の疎水性繊維用深色化剤で処理された疎水性繊維染色加工物に関する。
本発明の深色化剤で染色加工された疎水性繊維を処理することによって、吸水性、深色性が優れた繊維染色加工物を得ることが出来る。
本発明の深色化剤は、酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカ微粒子とポリエーテル変性ポリシロキサンを含有するものであり、好ましくは、シリカ微粒子の水溶液を酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理し、次いでポリエーテル変性ポリシロキサンを混合する事により得られる。
本発明において、酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤で処理するために用いるシリカ微粒子としては、その粒径が通常30〜85nmのものが用いられ、既に水溶液の形態で市販されているものを用いることができる。
アミノ基を有するシランカップリング剤としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(アミノエーテル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等、一般に市販されているシランカップリング剤を用いることができる。
酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤で処理する際の、シリカ微粒子に対するアミノ基を有するシランカップリング剤の使用割合は、通常5〜20重量%であり、アミノ基を有するシランカップリング剤の使用割合がこの範囲より少ないと得られる深色化剤の耐洗濯堅牢度が低下し、使用割合がこの範囲より大きいと深色化剤の安定性が低下する。
シリカ微粒子をアミノ基を有するシランカップリング剤により酸性条件下で処理するにあたり、使用する酸性物質としては、無機酸、有機酸を挙げられ、好ましくは、蟻酸、酢酸、グリコール酸、コハク酸、マレイン酸等の1価または2価の有機酸である。処理pHは、6以下であればよく、特にpH3〜5であると得られる深色化剤の経時安定性が向上する。酸性条件下での処理にあたりシリカ微粒子水溶液中のシリカ微粒子濃度は通常5〜20重量%である。濃度がこの範囲より低いと処理時間が長くなり、濃度がこの範囲より高いと溶液の安定性が低下する。シリカ微粒子、酸性物質、アミノ基を有するシランカップリング剤の混合順序は、特にこだわらないが、酸性条件下のシリカ微粒子水溶液に、シランカップリング剤の水溶液またはアルコール溶液を加えることが好ましい。このように混合した後に、通常、室温で数時間放置することにより、シリカ微粒子を酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤により処理することができる。
本発明に用いるポリエーテル変性ポリシロキサンは、シラン基含有ポリシロキサンに、アリルアルコールのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドまたは、これらランダムまたはブロック共重合体からなるポリエーテルを付加させたものである。これらのポリエーテル変性ポリシロキサンは、既に一般に市販されているものを用いることができる。
このように親水性のあるポリエーテル変性ポリシロキサンを混合することにより、得られる深色化剤の吸水性が大幅に向上し、しかも繰り返し洗濯耐性が優れたものになる。これは、シランカップリング剤との組み合わせが、吸水性効果の低下を防止すると推測される。
ポリエーテル変性ポリシロキサンの使用割合は、シリカ微粒子に対して通常3〜30重量%であり、5〜20重量%が好ましい。
酸性条件下でアミノ基を有するシランカップリング剤により処理されたシリカ微粒子の水溶液へのポリエーテル変性ポリシロキサンの混合方法は特に限定されないが、より均一な分散のためポリエーテル変性ポリシロキサンをアルコール等に溶解したものを混合することが好ましい。
かくして得られる本発明の深色化剤は、DYEMER 05(井上化学工業所社製)として市場から入手することもできる。
本発明の深色化剤を適用するのに適した疎水性繊維としては、例えば、ポリエステル繊維、アセテート繊維、ポリアクリルニトリル繊維、羊毛、絹、ナイロン等のポリアミド繊維等の単独またはこれらの混紡繊維が挙げられる。更には、これらと他の繊維、例えば、木綿、キュープラ、レーヨン、ポリノジック、麻、リヨセル繊維等との混紡または交織品などを挙げることができる。
本発明の深色化剤の適用対象は染色加工された疎水性繊維であり、分散染料、カチオン染料、酸性染料などを用いた公知の方法に従って染色加工された疎水性繊維に対して、本発明の深色化剤は効果がある。
分散染料による染色加工方法としては、例えばポリエステル繊維等をpH4.5に調整された水性溶媒中に浸漬し、加圧下130℃、60分間染色を行う。分散染料による染色加工方法では、染色工程終了後、水洗、湯洗の後、ハイドロサァルファイト2g/Lと苛性ソーダ2g/Lを含むアルカリ還元浴にて80℃で洗浄を行い、染色を終了する。
カチオン染料による染色加工方法としては、例えばカチオン可染型ポリエステル繊維等をpH4.5に調整された水性溶媒中に浸漬し、加圧下120℃、30分間染色を行う。
酸性染料による染色加工方法としては、例えばナイロン繊維やウール繊維等を弱酸性に調整された水性溶媒中に浸漬し、100℃、60分間染色を行う。
これらの染色工方法により染色加工された疎水性繊維に対する本発明の深色化剤による深色化方法は、浸染処理法、パッド処理法などの公知の方法により行うことが出来る。浸染処理法による染色加工された疎水性繊維の深色化法としては、例えば染色加工布100部(浴比1:20)を、深色化剤2〜10部で30〜60℃で30分処理を行う。
パッド処理法による染色加工された疎水性繊維の深色化法としては、例えば深色化剤50部に水を加え全量1000部のパッド浴を作製し、このパッド浴に染色加工布をパディングした後、マングルにより絞り率80%で絞り、絞った布を100℃で3分乾燥後、150℃で3分間乾熱処理を実施して、深色化剤を染色加工布に固着させることができる。
本発明の深色化法は、上記したように浸染処理法、パッド処理法などにより行うことが出来るが、より簡単な浸漬法でも充分安定した処理をすることも出来る。その際、染色加工した疎水性繊維100重量部に対し、深色化剤を0.5〜90重量部、好ましくは5〜30重量部、更に好ましくは3〜6重量部で処理する。
本発明は、染色加工された疎水性繊維に対し、本発明の深色化剤で処理することによって、深色化、吸水性に優れた染色加工物が得られる。かくして得られる繊維の耐光性、洗濯性、水堅牢度、摩擦堅牢度も良好である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明は、これらに限定されるものではない。実施例において%および部は、質量基準である。
分散染料により染色加工されたポリエステル繊維の深色化処理
(1)深色化剤
深色化剤としてDYEMER 05(井上化学工業所社製)を用いた。このDYEMER 05は、粒子径40〜50nmのシリカ微粒子の20%水溶液に、蟻酸およびγ−アミノプロピルトリエトキシシランのメタール溶液を加えてpH4の酸性条件下で処理した後に、ポリエーテル変性ポリシロキサン(SH−190オイル、東レ・ダウコーニング社製)を混合して得られたものであり、最終組成は、シリカ微粒子20%水溶液41%、蟻酸1.9%、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン0.6%、メタール3.5%、ポリエーテル変性ポリシロキサン1.5%および水51.5%である。
(2)ポリエステル試験布の作成
分散染料(カヤロンポリエステル ブラック ECX 300;日本化薬社製)を疎水性繊維に対して5%使用して公知公用の方法で染色加工し、試験布を作成した。
(3)浸染処理法による深色化処理
染色加工された試験布100部(浴比1:20)を深色化剤(DYEMER 05)5部で40℃、30分間処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光堅牢度、洗濯堅牢度、水堅牢度および摩擦堅牢度について、以下の判定により評価し、その結果を表1に示した。
深色化度の判定
深色化処理された繊維の反射率(L値)を濃度表示した。数値が小さい方が濃度が高く、濃色効果がある。
吸水性の判定
深色化処理された試験布上に水滴(0.5ml)を滴下し、水滴の吸水時間で判定した。
〇:即吸収した。 △:1〜60秒間でも吸収しない。 ×:1分以上吸収しない。
耐光堅牢度の判定
耐光試験(JIS L0842 カーボン照射 20、40時間)により変退色をJISブルースケールで判定した。
洗濯堅牢度の判定
洗濯試験(JIS L0844 A−2法)により綿添付白布の汚染をJIS汚染用グレースケールで判定した。
水堅牢度の判定
水試験(JIS L0846)により綿添付白布の汚染をJIS汚染用グレースケールで判定した。
摩擦堅牢度の判定
水試験(JIS L0849)により綿添付白布の汚染をJIS汚染用グレースケールで判定した。
比較例1
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を用いて、ポリエーテル変性ポリシロキサンを含有しない比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例1と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性度、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度などの評価結果を表1に示した。
比較例2
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を、エポキシ変性ポリシロキサンとしてPolonMF−18(信越化学工業社製)を用いて比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例1と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性度、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度などの評価結果を表1に示した。
比較例3
分散染料(カヤロンポリエステル ブラック ECX 300;日本化薬社製)を疎水性繊維に対して5%使用して公知公用の方法で染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成し、得られた試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度などの評価結果を表1に示した。
比較例4
分散染料(カヤロンポリエステル ブラック ECX 300;日本化薬社製)を疎水性繊維に対して5%使用して公知公用の方法で染色加工し、更に繰り返し5%使用して染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成し、試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表1に示した。
Figure 0004486846
表1の結果から分かるように、実施例1の方法で処理された加工布は、比較例1から4の加工布と比べ撥水性がなくポリエステル系繊維の特性を損なわない品質である。また、深色効果も優れている。
カチオン染料により染色加工されたポリエステル繊維の深色化処理
(1)カチオン可染型ポリエステル試験布の作成
カチオン染料(カヤクリル ブラック BS−ED;日本化薬社製)をカチオン可染型ポリエステル繊維に対して8%使用して公知公用の方法で染色加工し、試験布を作成した。
(2)浸染処理法による深色化処理
染色加工された試験布100部(浴比1:20)を深色化剤(DYEMER 05)5部で40℃、30分間処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表2に示した。
比較例5
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を用いて、ポリエーテル変性ポリシロキサンを含有しない比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例2と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表2に示した。
比較例6
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を、エポキシ変性ポリシロキサンとしてPolon MF−18(信越化学工業社製)を用いて比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例2と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表2に示した。
比較例7
カチオン染料(カヤクリル ブラック BS−ED;日本化薬社製)をカチオン可染型ポリエステル繊維に対して8%使用して公知公用の方法で染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成した。得られた試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表2に示した。
比較例8
カチオン染料(カヤクリル ブラック BS−ED;日本化薬社製)をカチオン可染型ポリエステル繊維に対して8%使用して公知公用の方法で染色加工し、更に繰り返し8%使用して染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成した。得られた試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表2に示した。
Figure 0004486846
表2の結果から分かるように、実施例2の方法で処理された加工布は、比較例5から8の加工布と比べ撥水性がなくカチオン可染型ポリエステル繊維の特性を損なわない品質である。また、深色効果も優れている。
酸性染料により染色加工されたナイロンおよびウール繊維の深色化処理
(1)ナイロンおよびウール試験布の作成
酸性染料(カヤカラン ブラック 2RL;日本化薬社製)をナイロおよびウール繊維に対してそれぞれ3.5%使用して公知公用の方法で染色加工し、試験布を作成した。
(2)浸染処理法による深色化処理
染色加工された試験布100部(浴比1:20)を深色化剤(DYEMER 05)10部で40℃、30分間処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表3および4に示した。
比較例9
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を用いて、ポリエーテル変性ポリシロキサンを含有しない比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例3と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表3および4に示した。
比較例10
シリカ微粒子として、スノーテックOL(日産化学社製)を、アミノ基を有するシランカップリング剤としてKBE903(信越化学工業社製、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン)を、エポキシ変性ポリシロキサンとしてPolon MF−18(信越化学工業社製)を用いて比較用の深色化剤を得た。これを用いて、実施例3と同様にして深色化処理した。得られた繊維片の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表3および4に示した。
比較例11
酸性染料(カヤカラン ブラック 2RL;日本化薬社製)をナイロンおよびウール繊維に対してそれぞれ3.5%使用して公知公用の方法で染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成した。得られた試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表3および4に示した。
比較例12
酸性染料(カヤカラン ブラック 2RL;日本化薬社製)をナイロンおよびウール繊維に対してそれぞれ3.5%使用して公知公用の方法で染色加工し、更に繰り返し3.5%使用して染色加工し、深色化剤による処理を行うことなく、試験布を作成した。得られた試験布の深色化度、吸水性、耐光、洗濯堅牢度、水堅牢度、摩擦堅牢度の評価結果を表3および4に示した。

Figure 0004486846
表3の結果から分かるように、実施例3の方法で処理された加工布は、比較例9から12の加工布と比べ撥水性がなくナイロン繊維の特性を損なわない品質である。また、深色効果も優れている。
Figure 0004486846
表4の結果から分かるように、実施例3の方法で処理された加工布は、比較例9から12の加工布と比べ撥水性がなく羊毛繊維の特性を損なわない品質である。また、深色効果も優れている。
フォーマルウェヤー等、濃ブラックが高級品として要望が高い。既に、ポリエステル繊維やウール繊維のフォーマルウェヤーは深色化処理が実施されており、産業上利用価値が高く評価されている。従って、本発明の深色化剤による疎水性繊維やその混紡素材の深色化処理も同様に産業上で利用される可能性が非常に高いと考えられる。

Claims (4)

  1. シリカ微粒子の水溶液を酸性条件下で、アミノ基を有するシランカップリング剤で処理し、次いでポリエーテル変性ポリシロキサンを混合する事により得られることを特徴とする疎水性繊維用深色化剤。
  2. ポリエーテル変性ポリシロキサンの含有量がシリカ微粒子に対して5〜20重量%である請求項に記載の疎水性繊維用深色化剤。
  3. 染色加工された疎水性繊維を、請求項1または2に記載の疎水性繊維用深色化剤で処理することを特徴とする深色化方法。
  4. 請求項1または2に記載の疎水性繊維用深色化剤で処理された疎水性繊維染色加工物。
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