JP4486545B2 - 定電圧電源回路及び定電圧電源回路の制御方法 - Google Patents

定電圧電源回路及び定電圧電源回路の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、定電圧電源回路の出力電流の増加に応じて、定電圧電源回路を構成する各種回路に供給しているバイアス電流を増やすようにした定電圧電源回路及び定電圧電源回路の制御方法に関し、特に、出力電圧が所定の電圧以下の場合に前記バイアス電流を減少させる構成をなし、起動時に不要な高電圧ノイズを出力させないようにした定電圧電源回路及び定電圧電源回路の制御方法に関する。
定電圧電源回路の出力電圧の変動に対する応答速度を改善するためには、定電圧電源回路を構成している誤差増幅回路等の回路に供給するバイアス電流を増やす方法や、メインの帰還ループとは別に、高速応答可能な第2の帰還ループを備え、両方の帰還ループによって出力電圧の制御を行う方法が知られている。
誤差増幅回路のバイアス電流を増やす方法は、定電圧電源回路の消費電流が増加するため、バイアス電流の増加量にはおのずと限界があった。そこで、定電圧電源回路の出力電流に比例したバイアス電流を誤差増幅回路に供給することで、高速応答と低消費電流の両方を実現した回路があった(例えば、特許文献1参照。)。
図11は、従来の定電圧電源回路の例を示した回路図である。
図11において、定電圧電源回路100は、所定の基準電圧Vrefを生成して出力する基準電圧発生回路102と、出力電圧Voutを分圧して分圧電圧VFBを生成し出力する出力電圧検出用の抵抗R101,R102と、ゲートに入力された信号に応じて出力端子OUTに出力する電流ioの制御を行うPMOSトランジスタからなる出力トランジスタM101と、分圧電圧VFBが基準電圧Vrefになるように出力トランジスタM101の動作制御を行う第1誤差増幅回路103と、出力電流ioに応じて第1誤差増幅回路103のバイアス電流を調整するバイアス電流調整回路104と、出力電流ioが所定の過電流保護電流値以上になると出力電圧Voutを低下させながら出力電流を減少させる、いわゆるフの字の出力電圧−出力電流特性になるようにする過電流保護回路105とを備えている。
このような構成において、出力電流ioが所定の過電流保護電流値未満の場合は、NMOSトランジスタM109のソース電圧は、NMOSトランジスタM108のドレイン電圧であり、該電圧はNMOSトランジスタM108のゲート電圧とほぼ等しい電圧になっており、この状態ではNMOSトランジスタM109はオンした状態になっている。このため、NMOSトランジスタM108のドレイン電流はPMOSトランジスタM102のバイアス電流になっていることから、演算増幅器A101と共にPMOSトランジスタM102のバイアス電流は出力電流ioの増加に比例して増加する。この結果、出力電圧Voutの変動に対する第1誤差増幅回路103の応答速度は、出力電流ioが大きくなるほど速くなる。
次に、出力電流ioが前記所定の過電流保護電流値以上になり、過電流保護回路105が作動して出力電圧Voutが低下すると、NMOSトランジスタM109のゲート電圧も低下する。出力電圧Voutが所定の電圧まで低下するとNMOSトランジスタM109はオフし、PMOSトランジスタM102のバイアス電流の内、出力電流ioに比例した分の電流がカットされ、定電流源112からのバイアス電流のみになる。このため、PMOSトランジスタM102の出力トランジスタM101に対するドライブ能力が小さくなり、PMOSトランジスタM104のドライブ能力が小さくても出力電流ioを、所定の短絡電流まで確実に減少させることができる。
特開平3−158912号公報
しかしながら、図11の回路では、定電圧電源回路100が起動した際、出力電圧Voutが所定値に達した時点で、NMOSトランジスタM109がオフからオンに切り替わるため、PMOSトランジスタM102のバイアス電流にNMOSトランジスタM108のドレイン電流が加わり、図12に示すように、出力電圧Voutに定格電圧を超えるような大きな電圧ノイズが発生するという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、定電圧電源回路が起動したときに大きな電圧ノイズの発生を防止することができる定電圧電源回路を得ることを目的とする。
この発明に係る定電圧電源回路は、入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して出力端子から出力する定電圧電源回路において、
入力された制御信号に応じた電流を前記入力端子から前記出力端子に出力する出力トランジスタと、
所定の基準電圧を生成して出力する基準電圧発生回路部と、
前記出力端子の電圧の検出を行い、該検出した電圧に比例した電圧を生成して出力する出力電圧検出回路部と、
前記比例電圧が前記基準電圧になるように前記出力トランジスタの動作制御を行う、所定のバイアス電流が供給された誤差増幅回路部と、
前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を該誤差増幅回路部に供給し、前記出力端子の電圧が所定値まで低下すると、前記誤差増幅回路部に対するバイアス電流の供給を停止するバイアス電流調整回路部と、
前記出力端子の電圧が定格電圧であるときの該出力端子から出力される出力電流が所定の過電流保護電流値以上になると、前記出力トランジスタに対して、前記出力端子の電圧を低下させると共に該出力電流を低下させ該出力端子の電圧が接地電圧まで低下すると該出力端子から所定の短絡電流を出力させるように動作制御を行う過電流保護回路部と、
を備え、
前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給するものである。
具体的には、前記所定の期間は、定電圧電源回路が起動してから出力端子の電圧が所定の定格電圧になるまでの時間以上である。
また、前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路を起動させるための所定の信号が入力されると、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給するようにした。
また、前記バイアス電流調整回路部は、電源供給が開始されると、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給するようにしてもよい。
また、前記バイアス電流調整回路部は、
制御電極が前記出力トランジスタの制御電極に接続され、電流入力端が前記出力トランジスタと共に前記入力端子に接続された、出力トランジスタから出力される電流に比例した電流を出力する、該出力トランジスタからの出力電流を検出するための電流検出トランジスタと、
該電流検出トランジスタの出力電流に比例したバイアス電流を前記誤差増幅回路部に供給するカレントミラー回路と、
前記出力端子の電圧が前記所定値まで低下すると、該カレントミラー回路に対して、前記誤差増幅回路部へのバイアス電流の供給を停止させる電流供給制御回路と、
を備え、
前記電流供給制御回路は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給するようにした。
また、前記誤差増幅回路部は、
前記比例電圧と前記基準電圧との差電圧を増幅する演算増幅器と、
該演算増幅器の出力信号を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に制御信号を出力する第1トランジスタと、
前記演算増幅器及び該第1トランジスタにそれぞれ所定のバイアス電流を供給する定電流回路と、
を備え、
前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記演算増幅器及び/又は前記第1トランジスタに供給するようにした。
また、前記誤差増幅回路部は、
前記比例電圧と前記基準電圧との差電圧を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に制御信号を出力する演算増幅器と、
該演算増幅器に所定のバイアス電流を供給する定電流回路と、
を備え、
前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく該演算増幅器に供給するようにした。
また、前記誤差増幅回路部は、前記比例電圧が前記基準電圧になるように前記出力トランジスタの動作制御を同時に行う、特性の異なった第1誤差増幅回路及び第2誤差増幅回路で構成され、前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく、第1誤差増幅回路及び第2誤差増幅回路の少なくとも一方に供給するようにした。
この場合、前記第1誤差増幅回路は、直流利得が前記第2誤差増幅回路よりも大きい。
また、前記第2誤差増幅回路は、前記出力端子の電圧変動に対する応答速度が前記第1誤差増幅回路よりも速い。
また、この発明に係る定電圧電源回路の制御方法は、入力された制御信号に応じた電流を入力端子から出力端子に出力する出力トランジスタと、
所定の基準電圧を生成すると共に前記出力端子の電圧に比例した電圧を生成し、1つ以上の誤差増幅回路によって該基準電圧と該比例電圧との差分を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に出力する出力電圧制御部と、
を備えた、
前記入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して前記出力端子から出力する定電圧電源回路の制御方法において、
前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記誤差増幅回路に供給し、前記出力端子の電圧が所定値まで低下すると、前記誤差増幅回路に対する該バイアス電流の供給を停止し、定電圧電源回路の起動時には、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路に供給するようにした。
具体的には、前記所定の期間は、定電圧電源回路が起動してから出力端子の電圧が所定の定格電圧になるまでの時間以上である。
本発明の定電圧電源回路によれば、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給するようにしたことから、定電圧電源回路の起動時に発生していた大きな電圧ノイズを抑制することができる。
また、本発明の定電圧電源回路の制御方法によれば、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記誤差増幅回路に供給し、前記出力端子の電圧が所定値まで低下すると、前記誤差増幅回路に対する該バイアス電流の供給を停止し、定電圧電源回路の起動時には、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路に供給するようにしたことから、定電圧電源回路の起動時に発生していた大きな電圧ノイズを抑制することができる。
次に、図面に示す実施の形態に基づいて、本発明を詳細に説明する。
第1の実施の形態.
図1は、本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の回路例を示した図である。
図1において、定電圧電源回路1は、入力端子INに入力された入力電圧Vinから所定の定電圧を生成し出力電圧Voutとして出力端子OUTから出力する。出力端子OUTから出力された出力電圧Voutは、出力端子OUTに接続された負荷10に供給される。なお、定電圧電源回路1は、1つのICに集積されるようにしてもよい。
定電圧電源回路1は、所定の基準電圧Vrefを生成して出力する基準電圧発生回路2と、出力電圧Voutを分圧して分圧電圧VFBを生成し出力する出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、ゲートに入力された信号に応じて出力端子OUTに出力する電流ioの制御を行うPMOSトランジスタからなる出力トランジスタM1と、分圧電圧VFBが基準電圧Vrefになるように出力トランジスタM1の動作制御を行う第1誤差増幅回路3と、出力電流ioに応じて第1誤差増幅回路3のバイアス電流を調整するバイアス電流調整回路4と、出力電流ioが所定の過電流保護電流値以上になると出力電圧Voutを低下させながら出力電流ioを減少させる、いわゆるフの字の出力電圧−出力電流特性になるようにする過電流保護回路5とを備えている。なお、基準電圧発生回路2は基準電圧発生回路部を、抵抗R1,R2は出力電圧検出回路部を、第1誤差増幅回路3は誤差増幅回路部を、バイアス電流調整回路4はバイアス電流調整回路部を、過電流保護回路5は過電流保護回路部をそれぞれなす。また、基準電圧発生回路2、抵抗R1,R2及び第1誤差増幅回路3は出力電圧制御部をなす。
第1誤差増幅回路3は、演算増幅器A1、PMOSトランジスタM2及び定電流源11,12で構成され、バイアス電流調整回路4は、PMOSトランジスタM5、NMOSトランジスタM6〜M10及びNMOSトランジスタM10の動作制御を行う制御回路15で構成され、過電流保護回路5は、演算増幅器A2、PMOSトランジスタM3,M4及び抵抗R3,R4で構成されている。なお、PMOSトランジスタM5は電流検出トランジスタを、NMOSトランジスタM9,M10及び制御回路15はバイアス電流制御回路を、定電流源11,12は定電流回路をそれぞれなす。また、PMOSトランジスタM2は第1トランジスタをなす。
入力端子INと出力端子OUTとの間には出力トランジスタM1が接続され、出力端子OUTと接地電圧との間には抵抗R1及びR2が直列に接続されている。
第1誤差増幅回路3において、入力端子INと接地電圧との間にはPMOSトランジスタM2と定電流源12が直列に接続されており、PMOSトランジスタM2は定電流源12から所定のバイアス電流が供給されている。
PMOSトランジスタM2と定電流源12との接続部は出力トランジスタM1のゲートに接続されている。演算増幅器A1において、出力端はPMOSトランジスタM2のゲートに接続され、反転入力端には分圧電圧VFBが入力され、非反転入力端には基準電圧Vrefが入力されている。また、演算増幅器A1は、定電流源11から所定のバイアス電流が供給されている。
バイアス電流調整回路4において、PMOSトランジスタM5のソースは入力端子INに接続され、PMOSトランジスタM5のゲートは出力トランジスタM1のゲートに接続されている。NMOSトランジスタM6〜M8はカレントミラー回路を形成しており、PMOSトランジスタM5のドレインと接地電圧との間にNMOSトランジスタM6が接続されている。NMOSトランジスタM6〜M8の各ゲートは接続され、該接続部はNMOSトランジスタM6のドレインに接続されている。NMOSトランジスタM7は、定電流源11に並列に接続され、NMOSトランジスタM8及びM9の直列回路は、定電流源12に並列に接続されている。
NMOSトランジスタM9のゲートには分圧電圧VFBが入力されている。また、NMOSトランジスタM10は、NMOSトランジスタM9に並列に接続され、制御回路15は、外部からCE端子に入力されたチップイネーブル信号CEに応じてNMOSトランジスタM10のスイッチング制御を行う。なお、図1では、チップイネーブル信号CEは、制御回路15にだけ入力されるようになっているが、定電圧電源回路1の少なくとも演算増幅器A1にチップイネーブル信号CEが入力されており(図示せず)、チップイネーブル信号CEがイネーブルになると定電圧電源回路1が起動する。
次に、過電流保護回路5において、PMOSトランジスタM3のソースは入力端子INに接続され、PMOSトランジスタM3のゲートは出力トランジスタM1のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM3のドレインと接地電圧との間には抵抗R4が接続され、PMOSトランジスタM3と抵抗R4との接続部は演算増幅器A2の反転入力端に接続されている。演算増幅器A2の非反転入力端には分圧電圧VFBが入力され、演算増幅器A2の出力端はPMOSトランジスタM4のゲートに接続されている。PMOSトランジスタM4は、入力端子INと出力トランジスタM1のゲートとの間に接続され、入力端子INとPMOSトランジスタM4のゲートとの間には抵抗R3が接続されている。
このような構成において、第1誤差増幅回路3は、演算増幅器A1に入力された分圧電圧VFBが基準電圧Vrefになるように、出力トランジスタM1の動作を制御する。出力電流ioが増加すると、出力トランジスタM1の出力電流に比例した電流を出力するPMOSトランジスタM5のドレイン電流id5も増加する。該ドレイン電流id5はNMOSトランジスタM6のドレイン電流になっていることから、ドレイン電流id5が増加すると、NMOSトランジスタM6とカレントミラー回路を構成しているNMOSトランジスタM7及びM8の各ドレイン電流id7,id8もそれぞれ増加する。
出力電流ioが所定の過電流保護電流値未満の場合は、NMOSトランジスタM9のソース電圧は、NMOSトランジスタM8のドレイン電圧であり、該電圧はNMOSトランジスタM8のゲート電圧とほぼ等しい電圧になっており、この状態ではNMOSトランジスタM9はオンした状態になっている。このため、NMOSトランジスタM8のドレイン電流id8はPMOSトランジスタM2のバイアス電流になっていることから、演算増幅器A1及びPMOSトランジスタM2の各バイアス電流は出力電流ioの増加に比例して増加する。この結果、出力電圧Voutの変動に対する第1誤差増幅回路3の応答速度は、出力電流ioが大きくなるほど速くなる。
次に、PMOSトランジスタM3は、出力トランジスタM1の出力電流に比例した電流を出力し、出力電流ioが前記所定の過電流保護電流値以上になると、抵抗R4による電圧降下が分圧電圧VFBを超える。すると、演算増幅器A2の出力電圧が低下し、PMOSトランジスタM4はオンして導通し、出力トランジスタM1のゲート電圧の低下を抑え、出力電圧Voutを低下させると共に出力電流ioを減少させ、出力端子OUTが短絡すると、所定の短絡電流値まで出力電流ioを減少させ、定電圧電源回路1及び負荷10を過電流から保護する。
一方、出力電圧Voutが低下すると、NMOSトランジスタM9のゲート電圧も低下する。出力電圧Voutが所定の電圧まで低下するとNMOSトランジスタM9はオフし、PMOSトランジスタM2のバイアス電流の内、出力電流ioに比例した分のバイアス電流がカットされ、定電流源12からのバイアス電流のみになる。このため、第1誤差増幅回路3の出力トランジスタM1に対するドライブ能力が小さくなり、PMOSトランジスタM4のドライブ能力が小さくても出力電流ioを、所定の短絡電流値まで確実に減少させることができる。
ここで、NMOSトランジスタM10と制御回路15の動作について説明する。
定電圧電源回路1が起動した時点から定格電圧を出力端子OUTから出力するまでの間、NMOSトランジスタM10のゲートには制御回路15からハイレベルの信号SAが入力されている。この期間は、NMOSトランジスタM10がオンするため、NMOSトランジスタM9のドレイン・ソース間を短絡し、NMOSトランジスタM8のドレイン電流id8をPMOSトランジスタM2のバイアス電流に追加することができる。このため、定電圧電源回路1の起動途中でPMOSトランジスタM2のバイアス電流が急に増加して出力電圧Voutに大きな電圧ノイズが重畳することをなくすことができる。
ここで、図2は、図1の制御回路15の回路例を示した図であり、図3は、図2の制御回路15を使用した場合の定電圧電源回路1及び制御回路15の各部の信号を示したタイミングチャートである。図3を参照しながら図2の回路について説明する。なお、図3でNOR回路のVthとあるのは、NOR回路22のしきい値電圧を示している。
図2において、制御回路15は、インバータ21、NOR回路22、定電流源23及びコンデンサCで構成されている。
インバータ21の入力端はCE端子に接続され、インバータINVの出力端はNOR回路22の一方の入力端に接続され、更にインバータINVの出力端と接地電圧との間にはコンデンサCが接続されている。
NOR回路22の他方の入力端はCE端子に接続されている。CE端子には、CPU等で構成されたコントロール回路(図示せず)から、定電圧電源回路1の動作を停止させる場合はハイレベルで、定電圧電源回路1を作動させる場合はローレベルの信号が送られてくる。このため、定電圧電源回路1が起動する直前までは、インバータ21の出力端はローレベルとなり、コンデンサCの電圧は0Vである。定電圧電源回路1の起動開始と同時にインバータ21の出力信号は信号レベルが反転することから、コンデンサCは、インバータ21の出力信号で充電される。
インバータ21の電源入力端と入力電圧Vinとの間には、定電流源23が接続されており、コンデンサCは定電流源23からの所定の定電流で充電され、コンデンサCの電圧VCは図3に示すように上昇する。コンデンサCの電圧VCがNOR回路22のしきい値電圧になると、NOR回路22の出力信号SAはハイレベルからローレベルに反転する。NOR回路22の出力信号SAがハイレベルで維持している期間を定電圧電源回路1が定格電圧に達する時間よりも長くなるように設定することで、定電圧電源回路1の起動の途中で、PMOSトランジスタM2のバイアス電流が増加することがなくなり、定電圧電源回路1の起動途中で出力電圧Voutに発生する電圧ノイズを抑制することができる。
一方、図1において、第1誤差増幅回路3のPMOSトランジスタM2及び定電流源12をなくすようにしてもよく、この場合、図1の定電圧電源回路1は図4のようになる。なお、図4では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図4における図1との相違点は、PMOSトランジスタM2、定電流源12及びNMOSトランジスタM8をなくすと共に、NMOSトランジスタM9とM10が並列に接続された並列回路をNMOSトランジスタM7に直列に接続したことにある。
図4において、第1誤差増幅回路3は、演算増幅器A1及び定電流源11で構成され、演算増幅器A1の出力端は出力トランジスタM1のゲートに接続されている。
また、バイアス電流調整回路4は、PMOSトランジスタM5、NMOSトランジスタM6,M7,M9,M10及び制御回路15で構成され、NMOSトランジスタM6及びM7はカレントミラー回路を形成している。NMOSトランジスタM9とM7との直列回路は、定電流源11に並列に接続され、NMOSトランジスタM10はNMOSトランジスタM9に並列に接続されている。
このような構成において、出力電流ioが所定の過電流保護電流値未満の場合は、NMOSトランジスタM9のソース電圧は、NMOSトランジスタM7のドレイン電圧であり、該電圧はNMOSトランジスタM7のゲート電圧とほぼ等しい電圧になっており、この状態ではNMOSトランジスタM9はオンした状態になっている。このため、NMOSトランジスタM7のドレイン電流id7は演算増幅器A1のバイアス電流になっていることから、演算増幅器A1のバイアス電流は出力電流ioの増加に比例して増加する。この結果、出力電圧Voutの変動に対する第1誤差増幅回路3の応答速度は、出力電流ioが大きくなるほど速くなる。
出力電流ioが前記所定の過電流保護電流値以上になり過電流保護回路5が作動して出力電圧Voutが低下すると、NMOSトランジスタM9のゲート電圧も低下する。出力電圧Voutが所定の電圧まで低下するとNMOSトランジスタM9はオフし、演算増幅器A1のバイアス電流の内、出力電流ioに比例した分のバイアス電流がカットされ、定電流源11からのバイアス電流のみになる。このため、第1誤差増幅回路3の出力トランジスタM1に対するドライブ能力が小さくなり、PMOSトランジスタM4のドライブ能力が小さくても出力電流ioを、所定の短絡電流値まで確実に減少させることができる。NMOSトランジスタM10と制御回路15の動作は、図1の場合と同様である。
前記図1及び図4では、1つの誤差増幅回路で出力トランジスタの動作制御を行う場合を示したが、直流利得ができるだけ大きくなるようにして直流特性が優れたものになるようにした第1誤差増幅回路と、出力電圧Voutの変動に対して高速に応答する第2誤差増幅回路とで出力トランジスタの動作制御を同時に行う構成の定電圧電源回路に本発明を適用してもよく、このようにしたものを図5に示す。なお、図5では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図5における図1との相違点は、出力電圧Voutの変動に対して高速に応答する第2誤差増幅回路6を追加したことにあり、これに伴って、図1の定電圧電源回路1を定電圧電源回路1aにした。定電圧電源回路1aは、1つのICに集積されるようにしてもよい。
図5において、定電圧電源回路1aは、基準電圧発生回路2と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、出力トランジスタM1と、分圧電圧VFBが基準電圧Vrefになるように出力トランジスタM1の動作制御を行う第1誤差増幅回路3と、分圧電圧VFBが基準電圧Vrefになるように出力トランジスタM1の動作制御を行う、出力電圧Voutの変動に対して高速に応答する第2誤差増幅回路6と、出力電流ioに応じて第1誤差増幅回路3及び第2誤差増幅回路6の各バイアス電流を調整するバイアス電流調整回路4と、過電流保護回路5とを備えている。なお、第1誤差増幅回路3及び第2誤差増幅回路6は誤差増幅回路部をなす。
第2誤差増幅回路6は、演算増幅器A3及び定電流源13で構成され、演算増幅器A3において、出力端は出力トランジスタM1のゲートに接続され、反転入力端には基準電圧Vrefが、非反転入力端には分圧電圧VFBがそれぞれ入力されている。また、演算増幅器A3は、定電流源13から所定のバイアス電流が供給されている。また、バイアス電流調整回路4において、NMOSトランジスタM9及びM10の並列回路とNMOSトランジスタM8との直列回路が定電流源13に並列に接続されている。
このような構成において、第1誤差増幅回路3は、直流利得ができるだけ大きくなるようにして直流特性が優れたものになるように、定電流源11及び12から供給されるバイアス電流ができるだけ小さくなるように設計されている。また、第2誤差増幅回路6は、高速動作を行うことができるように、定電流源13から供給されるバイアス電流ができるだけ大きくなるように設計されている。
出力電流ioが所定の過電流保護電流値未満の場合は、NMOSトランジスタM9のソース電圧は、NMOSトランジスタM8のドレイン電圧であり、該電圧はNMOSトランジスタM8のゲート電圧とほぼ等しい電圧になっており、この状態ではNMOSトランジスタM9はオンした状態になっている。このため、NMOSトランジスタM8のドレイン電流id8は演算増幅器A3のバイアス電流になっていることから、演算増幅器A1と共に演算増幅器A3のバイアス電流は出力電流ioの増加に比例して増加する。この結果、出力電圧Voutの変動に対する第1誤差増幅回路3及び第2誤差増幅回路6の応答速度は、それぞれ出力電流ioが大きくなるほど速くなる。
次に、出力電流ioが前記所定の過電流保護電流値以上になり、過電流保護回路5が作動して出力電圧Voutが低下すると、NMOSトランジスタM9のゲート電圧も低下する。出力電圧Voutが所定の電圧まで低下するとNMOSトランジスタM9はオフし、演算増幅器A3のバイアス電流の内、出力電流ioに比例した分のバイアス電流がカットされ、定電流源13からのバイアス電流のみになる。このため、第2誤差増幅回路6の出力トランジスタM1に対するドライブ能力が小さくなり、PMOSトランジスタM4のドライブ能力が小さくても出力電流ioを、所定の短絡電流値まで確実に減少させることができる。NMOSトランジスタM10と制御回路15の動作は、図1の場合と同様である。
なお、図5において、第1誤差増幅回路3のPMOSトランジスタM2をなくすようにしてもよく、この場合、PMOSトランジスタM2及び定電流源12をなくし、演算増幅器A1の出力端を出力トランジスタM1のゲートに接続し、更に、演算増幅器A1において、反転入力端に基準電圧VREFが入力され、非反転入力端に分圧電圧VFBが入力されるようにすればよい。
次に、負帰還ループに発生する信号の周波数帯に対するバイアス電流調整回路の利得を低下させて位相補償を行う位相補償回路を設けるようにしてもよく、このようにしたものを図6に示す。なお、図6では、図5の構成の場合の定電圧電源回路を例にして示しており、図1及び図4の構成の場合も同様であるのでその説明を省略する。また、図6では図5と同じもの又は同様のものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略し図5との相違点のみ説明する。
図6における図5との相違点は、演算増幅器A1及びA3に形成された負帰還ループに発生する信号の周波数帯に対するバイアス電流調整回路4の利得を低下させて位相補償を行う位相補償回路を、図5のバイアス電流調整回路4に設けたことにあり、これに伴って、図5のバイアス電流調整回路4をバイアス電流調整回路4bに、図5の定電圧電源回路1を定電圧電源回路1bにそれぞれした。定電圧電源回路1bは1つのICに集積されるようにしてもよい。
図6において、定電圧電源回路1bは、基準電圧発生回路2と、出力電圧検出用の抵抗R1,R2と、出力トランジスタM1と、第1誤差増幅回路3と、第2誤差増幅回路6と、出力電流ioに応じて第1誤差増幅回路3及び第2誤差増幅回路6の各バイアス電流を調整するバイアス電流調整回路4bと、過電流保護回路5とを備えている。なお、バイアス電流調整回路4bはバイアス電流調整回路部をなす。
バイアス電流調整回路4bは、PMOSトランジスタM5と、NMOSトランジスタM6〜M10と、制御回路15と、コンデンサC1,C2と、抵抗R5,R6とで構成されている。
NMOSトランジスタM6〜M8、コンデンサC1,C2及び抵抗R5,R6はカレントミラー回路を形成しており、NMOSトランジスタM7は定電流源11に並列に接続されている。NMOSトランジスタM6のゲートとNMOSトランジスタM7のゲートとの間には抵抗R5が接続され、NMOSトランジスタM7のゲートと接地電圧との間にはコンデンサC1が接続されている。また、NMOSトランジスタM8に直列にNMOSトランジスタM9とM10の並列回路が接続され、該直列回路は定電流源13に並列に接続されている。NMOSトランジスタM6のゲートとNMOSトランジスタM8のゲートとの間には抵抗R6が接続され、NMOSトランジスタM8のゲートと接地電圧との間にはコンデンサC2が接続されている。また、NMOSトランジスタM6において、ゲートとドレインが接続されている。
このような構成において、コンデンサC1及び抵抗R5、並びにコンデンサC2及び抵抗R6は、それぞれローパスフィルタを形成して位相補償回路をなす。抵抗R5のインピーダンスとコンデンサC1の容量、及び抵抗R6のインピーダンスとコンデンサC2の容量で決定される各周波数帯域を、バイアス電流調整回路4bの利得がピークとなる周波数に設定することで、負帰還ループに発生する信号の周波数帯に対して利得を低下させ、バイアス電流調整回路4bのピーク時の利得を低下させることができ、バイアス電流調整回路4bの動作が不安定になることを防止することができる。
ここで、図6では、バイアス電流調整回路4bの利得がピークとなる周波数帯は、抵抗のインピーダンスとコンデンサの容量で設定されるようにしたが、バイアス電流調整回路4bの利得がピークとなる周波数帯を出力電流ioに応じて変わるようにしてもよく、このようにした場合、図6は図7のようになる。なお、図7では、図6と同じもの又は同様のものは同じ符号で示しており、ここではその説明を省略すると共に図6との相違点のみ説明する。
図7における図6との相違点は、抵抗R5及びR6の代わりにNMOSトランジスタM11〜M13を追加したことにある。
図7において、バイアス電流調整回路4bは、出力電流ioに応じて第1誤差増幅回路3及び第2誤差増幅回路6の各バイアス電流を調整するものであり、PMOSトランジスタM5、NMOSトランジスタM6〜M13及びコンデンサC1,C2で構成されている。NMOSトランジスタM6〜M8,M11〜M13及びコンデンサC1,C2はカレントミラー回路を形成し、更に、NMOSトランジスタM11〜M13はカレントミラー回路を形成している。
このような構成において、NMOSトランジスタM12,M13の各ドレイン電流は、それぞれNMOSトランジスタM11のドレイン電流に比例する。NMOSトランジスタM11のドレイン電流はPMOSトランジスタM5のドレイン電流id5と同じであることから、結局、NMOSトランジスタM12,M13の各ドレイン電流は出力電流ioに比例することになる。言い換えれば、NMOSトランジスタM12,M13の各インピーダンスはそれぞれ出力電流ioに反比例することになる。NMOSトランジスタM12,M13の各インピーダンスが小さくなると、位相補償の対象となる周波数帯域が上昇するので、図5の場合と同様の効果を得ることができると共に、図5の場合と比較してより広い条件において位相補償が有効となり、バイアス電流調整回路4bのより安定した動作が可能となる。
なお、図5及び図6では、NMOSトランジスタM9及びM10の並列回路をNMOSトランジスタM8に直列に接続した場合を例にして示したが、NMOSトランジスタM9及びM10の並列回路をNMOSトランジスタM7に直列に接続してもよい。更に、NMOSトランジスタM7,M8に加えて定電流源12に並列に接続された、NMOSトランジスタM6とカレントミラー回路を形成するNMOSトランジスタを追加した場合、NMOSトランジスタM9及びM10の並列回路を該追加したNMOSトランジスタに直列に接続するようにしてもよい。
このように、本第1の実施の形態における定電圧電源回路は、定電圧電源回路1が起動した時点から定格電圧を出力端子OUTから出力するまでの間、NMOSトランジスタM10のゲートには制御回路15からハイレベルの信号が入力され、この期間は、NMOSトランジスタM10がオンするため、NMOSトランジスタM9のドレイン・ソース間を短絡し、NMOSトランジスタM8のドレイン電流id8をPMOSトランジスタM2のバイアス電流に追加することができる。このため、定電圧電源回路の起動途中でPMOSトランジスタM2のバイアス電流が急に増加して出力電圧Voutに大きな電圧ノイズが重畳することをなくすことができる。
更に、出力電流ioが前記所定の過電流保護電流値以上になり過電流保護回路5が作動して出力電圧Voutが低下すると、第1誤差増幅回路3に対するバイアス電流調整回路4からのバイアス電流の供給を停止させて、第1誤差増幅回路3の出力トランジスタM1に対するドライブ能力が小さくなるようにした。このことから、過電流保護回路の出力トランジスタM1に対するドライブ能力を大きくすることなく、フの字特性の過電流保護回路が作動したときの短絡電流を所定の電流値まで低下させることができる。また、過電流保護回路で使用する、出力トランジスタの動作制御を行うトランジスタに電流駆動能力の小さいトランジスタを使用することができ、チップサイズの増加に伴うコストアップや消費電流の増加を抑えることができる。
第2の実施の形態.
前記第1の実施の形態では、チップイネーブル信号CEがイネーブルになってから所定の時間NMOSトランジスタM10をオンさせるようにしたが、電源が投入されてから所定の時間NMOSトランジスタM10をオンさせるようにしてもよく、このようにしたものを本発明の第2の実施の形態とする。
図8は、本発明の第2の実施の形態における定電圧電源回路の回路例を示した図である。なお、図8では、図1の構成の場合の定電圧電源回路を例にして示しており、その他の構成の定電圧電源回路の場合も同様であるのでその説明を省略する。また、図8では、図1と同じもの又は同様のものは同じ符号で示し、ここではその説明を省略すると共に図1との相違点のみ説明する。
図8における図1との相違点は、チップイネーブル信号CEの代わりに入力電圧Vinが図1の制御回路15に入力されるようにしたことにあり、これに伴って、図1の制御回路15を制御回路15cに、図1のバイアス電流調整回路4をバイアス電流調整回路4cに、図1の定電圧電源回路1を定電圧電源回路1cにしたことにある。なお、バイアス電流調整回路4cはバイアス電流調整回路部を、NMOSトランジスタM9,M10及び制御回路15cはバイアス電流制御回路をそれぞれなす。
バイアス電流調整回路4cは、PMOSトランジスタM5、NMOSトランジスタM6〜M10及びNMOSトランジスタM10の動作制御を行う制御回路15cで構成され、制御回路15cは、入力電圧Vinに応じてNMOSトランジスタM10のスイッチング制御を行う。
ここで、NMOSトランジスタM10と制御回路15cの動作について説明する。
定電圧電源回路1cが起動した時点から定格電圧を出力端子OUTから出力するまでの間、NMOSトランジスタM10のゲートには制御回路15cからハイレベルの信号SAが入力されている。この期間は、NMOSトランジスタM10がオンするため、NMOSトランジスタM9のドレイン・ソース間を短絡し、NMOSトランジスタM8のドレイン電流id8をPMOSトランジスタM2のバイアス電流に追加することができる。このため、定電圧電源回路1cの起動途中でPMOSトランジスタM2のバイアス電流が急に増加して出力電圧Voutに大きな電圧ノイズが重畳することをなくすことができる。
ここで、図9は、図8の制御回路15cの回路例を示した図であり、図10は、図8の制御回路15cを使用した場合の定電圧電源回路1c及び制御回路15cの各部の信号を示したタイミングチャートである。図10を参照しながら図9の回路について説明する。なお、図9では、図2と同じもの又は同様のものは同じ符号で示している。
図9において、制御回路15cは、インバータ21,31、NOR回路22、定電流源23、コンデンサC及び抵抗Rで構成されている。
インバータ31の入力端には抵抗Rを介して入力電圧Vinが入力され、インバータ31の出力端はインバータ21の入力端に接続されている。インバータ21及び31の各出力端はNOR回路22の2つの入力端に対応して接続され、インバータ21の出力端と接地電圧との間にはコンデンサCが接続されている。
このため、定電圧電源回路1cが起動する直前までは、インバータ21の出力端はローレベルとなり、コンデンサCの電圧VCは0Vである。定電圧電源回路1cの起動開始と同時にインバータ21の出力信号は信号レベルが反転することから、コンデンサCは、インバータ21の出力信号で充電される。
インバータ21の電源入力端と入力電圧Vinとの間には、定電流源23が接続されており、コンデンサCは定電流源23からの所定の定電流で充電され、コンデンサCの電圧VCは図10に示すように上昇する。コンデンサCの電圧VCがNOR回路22のしきい値電圧になると、NOR回路22の出力信号SAはハイレベルからローレベルに反転する。NOR回路22の出力信号SAがハイレベルで維持している期間を定電圧電源回路1cが定格電圧に達する時間よりも長くなるように設定することで、定電圧電源回路1cの起動の途中で、PMOSトランジスタM2のバイアス電流が増加することがなくなり、定電圧電源回路1cの起動途中で出力電圧Voutに発生する電圧ノイズを抑制することができる。
このように、本第2の実施の形態における定電圧電源回路は、電源投入から所定の時間NMOSトランジスタM10をオンさせるようにしたことから、前記第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の回路例を示した図である。 図1の制御回路15の回路例を示した図である。 図1及び図2の各部の波形例を示したタイミングチャートである。 本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の他の回路例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の他の回路例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の他の回路例を示した図である。 本発明の第1の実施の形態における定電圧電源回路の他の回路例を示した図である。 本発明の第2の実施の形態における定電圧電源回路の回路例を示した図である。 図8の制御回路15cの回路例を示した図である。 図8及び図9の各部の波形例を示したタイミングチャートである。 従来の定電圧電源回路の例を示した回路図である。 図11の出力電圧の波形例を示した図である。
符号の説明
1,1a,1b,1c 定電圧電源回路
2 基準電圧発生回路
3 第1誤差増幅回路
4,4b,4c バイアス電流調整回路
5 過電流保護回路
6 第2誤差増幅回路
10 負荷
11〜13 定電流源
15,15c 制御回路
M1 出力トランジスタ
M2〜M5 PMOSトランジスタ
M6〜M13 NMOSトランジスタ
A1〜A3 演算増幅器
R1〜R6 抵抗
C1,C2 コンデンサ
IN 入力端子
OUT 出力端子

Claims (12)

  1. 入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して出力端子から出力する定電圧電源回路において、
    入力された制御信号に応じた電流を前記入力端子から前記出力端子に出力する出力トランジスタと、
    所定の基準電圧を生成して出力する基準電圧発生回路部と、
    前記出力端子の電圧の検出を行い、該検出した電圧に比例した電圧を生成して出力する出力電圧検出回路部と、
    前記比例電圧が前記基準電圧になるように前記出力トランジスタの動作制御を行う、所定のバイアス電流が供給された誤差増幅回路部と、
    前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を該誤差増幅回路部に供給し、前記出力端子の電圧が所定値まで低下すると、前記誤差増幅回路部に対するバイアス電流の供給を停止するバイアス電流調整回路部と、
    前記出力端子の電圧が定格電圧であるときの該出力端子から出力される出力電流が所定の過電流保護電流値以上になると、前記出力トランジスタに対して、前記出力端子の電圧を低下させると共に該出力電流を低下させ該出力端子の電圧が接地電圧まで低下すると該出力端子から所定の短絡電流を出力させるように動作制御を行う過電流保護回路部と、
    を備え、
    前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給することを特徴とする定電圧電源回路。
  2. 前記所定の期間は、定電圧電源回路が起動してから出力端子の電圧が所定の定格電圧になるまでの時間以上であることを特徴とする請求項1記載の定電圧電源回路。
  3. 前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路を起動させるための所定の信号が入力されると、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給することを特徴とする請求項1又は2記載の定電圧電源回路。
  4. 前記バイアス電流調整回路部は、電源供給が開始されると、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給することを特徴とする請求項1又は2記載の定電圧電源回路。
  5. 前記バイアス電流調整回路部は、
    制御電極が前記出力トランジスタの制御電極に接続され、電流入力端が前記出力トランジスタと共に前記入力端子に接続された、出力トランジスタから出力される電流に比例した電流を出力する、該出力トランジスタからの出力電流を検出するための電流検出トランジスタと、
    該電流検出トランジスタの出力電流に比例したバイアス電流を前記誤差増幅回路部に供給するカレントミラー回路と、
    前記出力端子の電圧が前記所定値まで低下すると、該カレントミラー回路に対して、前記誤差増幅回路部へのバイアス電流の供給を停止させるバイアス電流制御回路と、
    を備え、
    前記バイアス電流制御回路は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路部に供給することを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の定電圧電源回路。
  6. 前記誤差増幅回路部は、
    前記比例電圧と前記基準電圧との差電圧を増幅する演算増幅器と、
    該演算増幅器の出力信号を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に制御信号を出力する第1トランジスタと、
    前記演算増幅器及び該第1トランジスタにそれぞれ所定のバイアス電流を供給する定電流回路と、
    を備え、
    前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記演算増幅器及び/又は前記第1トランジスタに供給することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の定電圧電源回路。
  7. 前記誤差増幅回路部は、
    前記比例電圧と前記基準電圧との差電圧を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に制御信号を出力する演算増幅器と、
    該演算増幅器に所定のバイアス電流を供給する定電流回路と、
    を備え、
    前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく該演算増幅器に供給することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の定電圧電源回路。
  8. 前記誤差増幅回路部は、前記比例電圧が前記基準電圧になるように前記出力トランジスタの動作制御を同時に行う、特性の異なった第1誤差増幅回路及び第2誤差増幅回路で構成され、前記バイアス電流調整回路部は、定電圧電源回路の起動時に、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく、第1誤差増幅回路及び第2誤差増幅回路の少なくとも一方に供給することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の定電圧電源回路。
  9. 前記第1誤差増幅回路は、直流利得が前記第2誤差増幅回路よりも大きいことを特徴とする請求項8記載の定電圧電源回路。
  10. 前記第2誤差増幅回路は、前記出力端子の電圧変動に対する応答速度が前記第1誤差増幅回路よりも速いことを特徴とする請求項8又は9記載の定電圧電源回路。
  11. 入力された制御信号に応じた電流を入力端子から出力端子に出力する出力トランジスタと、
    所定の基準電圧を生成すると共に前記出力端子の電圧に比例した電圧を生成し、1つ以上の誤差増幅回路によって該基準電圧と該比例電圧との差分を増幅して前記出力トランジスタの制御電極に出力する出力電圧制御部と、
    を備えた、
    前記入力端子に入力された入力電圧を所定の定電圧に変換して前記出力端子から出力する定電圧電源回路の制御方法において、
    前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記誤差増幅回路に供給し、前記出力端子の電圧が所定値まで低下すると、前記誤差増幅回路に対する該バイアス電流の供給を停止し、定電圧電源回路の起動時には、所定の期間、前記出力トランジスタから出力される電流に応じたバイアス電流を前記出力端子の電圧に関係なく前記誤差増幅回路に供給することを特徴とする定電圧電源回路の制御方法。
  12. 前記所定の期間は、定電圧電源回路が起動してから出力端子の電圧が所定の定格電圧になるまでの時間以上であることを特徴とする請求項11記載の定電圧電源回路の制御方法。
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