JP4485108B2 - ラベル、該ラベルを貼る方法及び該ラベルを貼った容器 - Google Patents

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、自動的に部分的に重なり合うように、好ましくは丸い容器に貼られるラベルと、その貼付方法とに関する。
【0002】
(背景技術)
この種のラベルは、例えばドイツ特許第197 46 011号から『周りを包むラベル』として知られている。それらは、周囲が非常に短い容器で、それでも内容物や賞味期限日や使用法に関連した多量の情報が提供される容器が使用されるときに、通常使用される。用途例としては、直径が多くの場合約1cmに過ぎないような使い捨て注射器やアンプル等の薬の容器がある。まさしく医薬の場合には、もしそのような容器に正しい投薬等に関する情報が適切に提供されていなければ、それは致命的になるので、容器上での利用可能なスペースをできるだけ有効に使用することが特に重要である。この種のラベルには、例えば、医薬の投与を記録するために容器から分離されたり、また例えば、患者のファイル等に貼り付けられる分離可能なタブがしばしば設けられている。
【0003】
上述の『周りを包むラベル』の部分的に重なり合う部分は、かくして、原則的には、ラベル上に与えられる情報の量に応じて容器の周囲の数倍に相当するどんな所望の長さも有することができる。しかし、実際的理由でこの長さには制約がある。もし、部分的に重なり合う部分が容器の周囲に相当していれば、そのようなラベルをその容器に貼ること自体、既に非常に複雑で時間のかかるものである。更に、部分的に重なり合う部分は、少なくとも一点で接着剤で取り外し可能に取り付けられなければならない。もし、部分的に重なり合う部分の長さが、容器の一周よりも長くなれば、何回も包む結果として取り扱いが不都合になるために、取り付けは非常に極めて困難な状況で行われることになろう。
【0004】
(発明の開示)
従って、本発明の目的は、製造と取り扱いが簡単なことで弁別されると共に大きな情報領域が利用可能になっている冒頭で述べた種類のラベルを提供することにある。とりわけ、容器の周囲領域の数倍に相当する情報領域を利用できるようにする可能性が与えられることになる。
【0005】
本発明によれば、この目的は、好ましくは丸い容器に自動的に部分的に重なり合って貼り合わさるラベルであって、貼る方向において容器の周りに巻かれるラベルによって達成される。この場合、ラベルは、ベース層と、ラベルを容器に取り付けるためにその中央部分においてベース層の下面に塗られている第一接着剤層と、貼る方向においてラベルの中央部分のいずれかの側に配置される前方フラップ部及び後方フラップ部と、前方フラップ部と中央部分との間の領域における折り線とを有している。
【0006】
これに対する補足として、本発明の有利な実施例によれば、ラベルは、中央部分の領域において二つのフラップ部をベース層に取り付けるための保持手段を有している。その結果、もし必要ならば、フラップ部の取り付けも行うことができる。
【0007】
本発明の更に別の有利な実施例によれば、一つ以上の折り目が前方フラップ部の領域に設けられている。その結果、前方フラップ部をもう一度それ自身の方へ折り込むことができる。このことで、前方フラップ部を更に長くなるように設計することができ、情報等を添えたり、表示するための付加スペースをつくり出すことになる。複数の折り目を設けた場合、アコーディオンの原理で前方フラップ部は折り重ねられ、その結果、大量の情報をスペースを節約する仕方で取り込むことができるようになる。
【0008】
本発明の有利な実施例によれば、ラベルを貼る方向におけるベース層の長さは、容器の周囲よりも長くなるように設計される。これに対する補足として、貼る方向における第一接着剤層の長さは、ほぼ容器の周囲に相当している。ラベルは、その中央部分によって容器に永続的に取り付けられ、他方二つのフラップ部は、取り外し可能に中央部分の周りに巻かれ、保持手段によって中央部分に取り付けられる。もし、二つのフラップ部の長さと中央部分の長さとが、例えば、それらが各々容器の周囲に相当するように選定されれば、その場合、容器の周囲は情報の表示ために約5倍も活用されることになる。
【0009】
本発明の更に別の有利な実施例によれば、前方フラップ部及び/又は後方フラップ部は、ベース層の下面に非粘着性領域を有している。この手段によって、フラップ部の強過ぎる接着や非粘着性物質の供給を可能な限り排除することができる。有利なことには、前方フラップ部がベース層の下面に接着剤層を有すると共に、後方フラップ部がベース層の下面に非粘着性コーティングを有している。ラベルが容器に貼られるときには、このように、二つのフラップ部のより優れた取り付けが行われる。勿論、代わりに後方フラップ部がベース層の下面に接着剤層を有して、前方フラップ部が接着剤層の下面に非粘着性コーティングを有するようにラベルを構成することも同様に可能である。
【0010】
記録の目的で、ラベルの一部分を容器から分離して別の場所にそれを保管しておきたいと言う要望が、しばしば利用者の側に存在している。従って、前方フラップ部は、該前方フラップ部の少なくとも一部分が分離されるようにする少なくとも一本のミシン目線を有している。更に、後方フラップ部は、代わりに又は付加的に、この目的のために、少なくとも一本のミシン目線を有することができ、それで、次に後方フラップ部の少なくとも一部分が分離されるようになっている。
【0011】
具体的に有利な実施例によれば、後方フラップ部は、前方フラップ部よりも長くなっている。このことで、ただ一箇所の接着剤の接合によって両フラップ部を中央部分に特に簡単に取り付けられるようにしている。この目的のために、例えば、第二接着剤層が保持手段として後方フラップ部においてベース層の下面に設けられている。上記接着剤層は、ラベルを容器に貼るときにそれが前方フラップ部上に位置するように塗られるか、又は前方フラップ部が後方フラップ部と共に中央部分上に在る該第二接着剤層によって取り付けられるように塗られるかのいずれかである。
【0012】
これにより、もし、フラップ部を繰り返し取り外したり、取り付けたりしたければ、非粘着性の滑らかな層部を第二接着剤層を受けるために下面から離れる方を向いたベース層の側に設けることが特に有利である。
【0013】
更に、第三接着剤層が、保持手段として下面から離れる方を向いたベース層の側において前方フラップ部に設けられている。このように、前方フラップ部も後方フラップ部から独立して取り付けられる。
【0014】
更に別の有利な実施例によれば、ベース層の下面の少なくとも一部分に、押印、パンチ加工部、又はエンボス部が設けられている。代わりに、又はこれに追加して、押印やパンチ加工された部分やエンボス部が、更に、少なくとも或る範囲まで、ベース層の下面から離れる方を向いた側にも設けられる。
【0015】
更に本発明の別の有利な実施例によれば、ラベルの非粘着性領域が、少なくとも部分的に非粘着性となるように設計されている。このことは、好ましくは、非粘着性材を接着領域に塗ることで達成される。これに対する補足として、一つ以上の情報担持部が、非粘着性コーティングの設けられているこれら領域上に接着剤で接着されるようになっている。好ましくは、自己接着する情報担持部を設けることで、本発明に係るラベルに追加情報を加えることができるようになる。情報担持部は、引き続き使用している間に取り外されて、例えば医薬等の投与を記録するために、好ましくは異なった個所に再び貼られる。
【0016】
更に、別の有利な実施例によれば、後方フラップ部が、中央部分から離れる方を向いたその端に少なくとも一つの分離可能な情報部分を有するための用意がなされており、上記部分はベース層の下面に第四接着剤層を有している。このように、タブに対して概説されたものと同じ仕方で、異なった場所に貼られるべくラベルから分離される情報の更に別の項目を、本発明に係るラベルに加えることができる。
【0017】
分離可能な情報部分は、好ましくは、ベース層の一部分となっており、その結果、それはラベルと一体に作られることになる。少なくとも一つの情報部分をベース層から分離するために、第二のミシン目が本発明の別の実施例に従って設けられている。
【0018】
本発明は、更に、好ましくは丸い容器にラベルを貼る方法に関するものであり、該ラベルは、貼る方向において容器の周りに巻かれ、次の部分、即ち:ベース層と、その中央部分においてベース層の下面に塗られた第一接着剤層と、各々貼る方向においてラベルの中央部分のどちらかの側に配置された前方フラップ部と後方フラップ部と、前方フラップ部と中央部分との間の領域における折り線と、中央部分の領域においてベース層に二つのフラップ部を取り付けるための保持手段とを有している。ここで、本ラベルは、前方フラップ部が中央部分上に位置し且つ前縁として折り作業によって縁を作った状態でラベルが容器上に案内されるように、折り線に沿って折り重ねられる。
【0019】
本方法の代わりによれば、折り作業は、貼り作業の直前に実施される。ここでは、顧客のためにその人用に、適用時までラベルに押印やパンチ処理された部分等を用意できる可能性が依然存在している。これに対する代替案として、この種の押印も、ラベルのメーカーによって行うことができ、その結果、押印は、少なくとも折り畳まれる領域では要求されることが無くなる。折り作業は、その場合ラベルの製作中に実施される。
【0020】
更に、本発明は、ラベルが接着剤で接着される、好ましくは丸い部分を有した容器に関するものであり、該ラベルは、次の部分を、即ち:ベース層と、その中央部分においてベース層の下面に塗られていて、それで容器の上記部分にラベルが貼り付く第一接着剤層であって、そのベース層が、上記部分の周囲よりも長くなっていて且つその接着剤層が、上記部分の周囲とほぼ同じ長さを有しているものと、前方フラップ部と中央部分との間の領域における折り線に沿って中央部分上に折り戻される前方フラップ部と、前方フラップ部と中央部分とを少なくとも部分的に覆っている後方フラップ部と、二つのフラップ部を取り付けるために設けられている保持手段とを有している。
【0021】
本発明は、更に、ラベルウェブを製造する装置に関するものであり、該装置にはラベルウェブが供給されるようになっており、そこでラベルは、非粘着性の搬送ウェブ上に接着剤で付着されており、また搬送ウェブの走行方向において先導しているラベルの前方フラップ部は、搬送ウェブと接着せずに接触しているものであり、また本装置は、ラベルの前方フラップ部を折り重ねる折り装置を有している。
【0022】
更に、本装置は、折られたラベルを搬送ウェブから別の搬送ウェブに転送するための転送装置を有することができる。本発明の方法によって一体的に作られたラベルは、一般に、シリコン処理された非粘着性の搬送ウェブ上に既製品として作られている。それらは、通常、ラベルがそれらの全長に渡って、即ちフラップ部を折り込んだ状態で、搬送ウェブに添えられるように既製品として作られており、その結果、ラベルは互いから特定の間隔aを持つことになる。もし、これらのラベルが貼られる準備が行われることになれば、走行方向に先行しているフラップ部は折り重ねられ、その結果、互いからのラベルの間隔は増大され、それで長さbを有することになる。搬送ウェブの材料資源を保護するために、転送装置が本発明に係る装置に設けられる。ここでは、折り畳まれたラベルは、具体的には、この搬送細長片上のラベルが、c<bとなっているcのみの間隔を有するように、もう一つ別の搬送細長片へと転送される。この場合、もし必要ならば、cはゼロに近づけることができる。
【0023】
折られた部分を搬送ウェブに依然結合されているラベル部分によりうまく取り付けるために、本発明に係る装置の有利な実施例によれば、接着剤を塗る装置が折り装置の上流側に設けられている。一滴の接着剤か、又は接着剤ワックスがラベルに加えられ、それは、次に折り作業中に折られた部分をラベルの残りの部分に取り付けることになり、それをより都合の良いものにする。この仮の接着剤貼り付けは、単に搬送を改善し、保管を改善するために使用されるに過ぎず、それで、ラベルの貼り付けによって再び永続的に除去される。
【0024】
本発明に係る装置の更に別の有利な実施例によれば、本装置は、二つの連続したラベルの間の間隔が縮小されるように別の搬送ウェブの送りを制御する送り制御システムをその別の搬送ウェブ用に有している。
【0025】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明とその有利な実施例を、図1から図7を使用して以下により詳細に図解で説明する。
図1は、丸い容器等に貼られる本発明に係るラベルの第1実施例を示している。それは、容器に接着剤で接着する目的で接着剤層2が下面に塗られているベース層1を有している。この意味で、『下面』とは、少なくとも部分的に接着剤でコーティングされ且つラベルを容器に取り付けるのに使用されるベース層1の側面を意味していると理解すべきである。反対側は、『上面』と称されている。接着剤層の長さは、好ましくは、ラベルが貼られる容器の周囲にほぼ相当した長さを有している。接着剤層2の設けられたラベル部分は、中央部分Mを形成している。特に、接着剤層2は、メーカーによってラベルに塗られる。代わりに、接着剤コーティングがただ貼る作業中にのみ実施される可能性もある。これは、貼る作業中に接着剤をラベルに塗ることによって行われるか、又は貼り合わせが行われる容器に接着剤を塗ることで行われるかのいずれかである。中央部分Mの側方には、二つの実質的に非粘着性のフラップ部分H、Vが存在している。
【0026】
ベース層の下面の非粘着性領域は、中央部分Mの領域のみに選択的に接着剤層を塗ることでも達成される。代わりに、ベース層1の下面の全領域を接着剤で覆って、次に被覆部に貼り付かない領域を設けることもできる。
【0027】
貼る方向で先行しているラベルの前方フラップ部Vは、それが折り線3に沿って折り重ねられるように設計されている。一方又は両方のフラップ部が分離されるように構成する可能性もある。これにより、ミシン目13、14がベース層に設けられる。ラベル全体が、容器の内容物の種類や用法、賞味期限日等のあらゆる種類の情報を加えるために利用可能となっている。かくして、上面にも下面にも、押印やパンチ加工部やエンボス部5〜8が設けられる。
【0028】
もし、ベース層が透明なデザインとなっていれば、その場合、上面の片側に印刷することで、ラベル全体に両側で情報が提供されることになる。このために、下面に対して想定されている情報は、上面に鏡像の形で印刷される。その際、例えば、着色された被覆層がそれに渡って印刷され、その上に他方側に対して想定された情報が次に加えられる。この処置の結果として、後側にラベル貼りをするために回すと言う複雑な処理工程を無しで済ませることができる。更に、この種の印刷をする場合、もし、ラベルが最終ユーザーによってただ印刷されることになっていれば、下面の接着剤層2は何ら問題を起こすことは無い。更に、接着剤層まで連結された押印は、それらの耐久性の点で希にも厳しく制限されることは無い。ラベルを用意させるために、これらラベルは非粘着性の搬送ウェブに貼られる。もし、ラベルが、例えば両側において上述の処理に従って情報が提供されていれば、その場合、搬送ウェブを透明な形で用意するのが有益である。それで、下面の押印が不完全か、不完全でないかをチェックすることは、その後に可能である。
【0029】
貼る方向において後続する後方フラップ部分Hは、縁の領域において下面に接着剤層4を有している。もし、ラベルが容器に貼られれば、他に接着剤の無い後方フラップ部分Hは、この接着剤層4によって接着剤で接着される。接着剤4がコーティングされたこの部分が位置することになるラベル上面の点には、好ましくは接着拒否部15が付着されていて、その結果、この点における接着は永続的なものではない。このように、後方フラップ部分は、取り外し可能な状態に留まっていて、またいつでも再び取り付けられる。折られた前方フラップ部分Vをラベルの中央部分に取り付けるために、接着剤12が同様に前方フラップ部の外縁に設けられる。対応した方法で、ラベルの上面で接着剤12を受けるために、ラベル上に接着拒否部(図示せず)を設けることができる。該接着拒否部は、例えば後方フラップ部Hが前方フラップ部Vよりも長い場合には無しで済まされ、その場合には、ラベルが貼られると、後方フラップ部分と共にその接着剤面4によって、前方フラップ部Vもラベルの上面に取り付けられる。
【0030】
図2は、丸い容器9に貼られた本発明に係るラベルの横断面図を示している。貼る目的で、ラベルは、前方フラップ部分Vが中央部分M上に位置するように折り線3に沿って折り重ねられ、またラベルは、先導縁として折り作業によって形成された縁で容器上に案内される。二つのフラップ部分は、次に、矢印の方向に中央部分に対して押圧され、もし適切であればそこに取り付けられる。その処理において、後方フラップ部分Hは、ラベルの上面方向に折り重ねられた前方フラップ部分Vを少なくとも部分的に覆う。前方フラップ部分と後方フラップ部分は、各場合には、各々接着剤層4、12を介して、好ましくは中央部分の領域においてラベルの上面に取り外し可能に個別に接続される。更に別の情報を収容するために、一つ以上の別のタブ16が設けられ、好ましくはラベルのベース層1と一体に形成される。タブは、ラベルから分離され、異なった場所に取り付けるための接着剤層を有している。ベース層からの分離を改善するために、ミシン目18が設けられている。
【0031】
図3は、本発明に従って丸い容器9に貼られたラベルを斜視図で示している。二つのフラップ部分は、この場合には中央部分に取り付けられていない。ラベルの全ての部分には、異なった項目の情報が設けられている。更に、それらフラップ部分は、分離できるように設計されている。このために、例えばミシン目13、14が設けられている。例えば、使用説明や、異なった場所に保持されるタブは、これらの分離可能な部分に収容される。例えば、容器の内容物に関連すると共に、従って容器上に永続的に留まることになっている他の情報8は、容器9に永続的に接着しているラベルの中央部分Mに加えられることになる。
【0032】
図4は、本発明に係るラベルの変形例を示している。上面に印刷された情報8、7と下面の情報5、6に加えて、ラベルには、ここでは前方フラップ部Vの上面と後方フラップ部Hの下面の領域に取外し可能なタブ10、11が設けられている。タブ10、11は、好ましくは自動接着ラベルとして設計されており、その結果、取り外された後に、それらは、同じ個所に貼ることもできるし、又は例えば、医薬の連続投与の記録の目的のために、例えば患者のファイル等の異なった場所に貼ることもできる。この目的のために、シリコン処理された材料等の非粘着性層が本発明に係るラベルに適用され、その結果、タブ10、11は破損せずに残っているラベルから取り外される。勿論、これらの同じ、又は別のタブも上記のものとは異なったラベル個所に使用される。
【0033】
図5は、丸い容器9に貼られた図4で説明したラベルを横断面で示している。タブ10、11は、この場合、それらが二つのフラップ部分の『内側』に各々存在するように配置されている。これは、フラップ部分の取り付けによってタブ10、11に追加の保持力が与えられると言う長所を有している。タブを外側に付けることも可能ではあるが、特に注射器やアンプル等の非常に小さな半径の容器の場合には、自動接着ラベルは非常に簡単に自ら離れてしまうことが指摘されて来た。その理由は、小さな半径の場合には担持材にアーチ状の曲率が存在しているからであり、その結果、確実な取り付けが必ずしもできるとは限らない。図5における変形例では、タブは、二つのフラップ部分の取り付けの結果として追加の保持力を得ている。
【0034】
図6は、本発明に係るラベルを備えた丸い容器9をもう一度斜視図で示している。好ましくは自己接着ラベルとして形成されたタブ10、11は、この場合には、用途に応じて図2と図3に示された分離できるタブ16の代わりとして、又は補足として設けられている。図6には、例えば、ミシン目線に沿って分離される部分は何ら図示されていない。ここでは、情報のすべての項目5、7、8が永続的に容器9に結合されたままとなっている手立てが成されている。更に、取り外しできるタブが、二つのフラップ部分H、Vの内側に設けられている。この場合、後方フラップ部分が前方フラップ部分Vよりも若干長くなっており、その結果後者の前方フラップ部は、後方フラップ部Hと共に一箇所の接着剤4によってラベルの中央部分Mに取り付けられることになる。
【0035】
図7は、貼る用意のできた本発明に係るラベルを提供する装置を概説する形で示している。詳細に拡大図(i)で示されているように、本発明に係るラベルは、第一搬送ウェブ19上では折られていない状態28で設けられている。搬送ウェブ19は、一般にこのような状態で配列された複数のラベルを有しており、またラベルが、それらの前方フラップ部を搬送ウェブ19に接着していない状態で前にして移動するように、本発明に係る装置に供給されている。この時点では、搬送ウェブ19上のラベルは、互いから間隔aを取っている。間隔aは、望み通りに小さくできる。ラベル28を本発明の方法に従って貼ることができるようにするために、前方フラップ部Vをラベルの上面方向に折り重ねなければならない。これは、折り装置20における折りエッジ21とロール22とによって達成される。ラベル28の前方フラップ部は、折りエッジ21によって持ち上げられ折り重ねられ、次にロール22によってラベルの上面に向かって押圧される。糊付け装置27が折り装置の上流側に接続されていて、ラベル28の上面に接着剤ワックス等から成る接着剤のスポットPを設けている。その結果、前方フラップ部Vが折り重ねられると、それはラベルの上面に取り付けられ、それで引き続き行われる貼り作業中に前方フラップ部分の弛みの問題が起きることが無くなる。この取り付けスポットPは、次に貼り作業の途中で不可逆的に放出される。
【0036】
ラベルが折り装置20を通過した後は、ラベル間の間隔は、折られたフラップ部分の長さの分だけ正確に増大される。この新しい間隔bは、前方フラップ部分Vの所望の寸法に応じて原理的に大いに考慮に値するものであり、その結果、ラベルの長さの数倍にもなる間隔を有した搬送ウェブ19上で上記ラベルの用意をすることは、特に搬送材を大量に消費すると言う理由で望ましいことではない。更に、特に貼るシステムは、搬送材ウェブの空いた部分によって不必要に負荷がかかると言う問題がラベルの貼り作業中に起きる。これを修正するために、折られたラベル29(詳細な拡大図(ii)参照)は転送装置25に供給される。この装置では、ラベル29は搬送細長片19からもう一つ別の搬送細長片26に転送され、その結果、ラベルの間隔は最終的にはc<bとなり、cをゼロに近づけることができる。このために、転送装置は、演算ユニット24に接続されているセンサー23を有することになる。センサー23は、搬送ウェブ19上のラベル29の存在と、搬送ウェブの公知の移動速度におけるラベル間隔bも検出する。他方の搬送細長片の駆動は、その際に演算ユニット24を介して制御され、その結果、ラベル29は、搬送ウェブ19のエッジ30でも撓みの結果として、間隔bで搬送ウェブ19から取り外され、より小さな間隔cで新しい搬送ウェブ26上に置かれることになる。このように用意されたラベル29は、次に本発明に従って貼られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るラベルの第一実施例を側面図で示している。
【図2】 丸い容器に貼られた本発明に係るラベルの横断面を示している。
【図3】 丸い容器に本発明に従って貼られたラベルの一例を斜視図で示している。
【図4】 本発明に係るラベルの別の実施例を側面図で示している。
【図5】 丸い容器に貼られた、本発明に係る別のラベルの横断面を示している。
【図6】 丸い容器に本発明に従って貼られた別のラベルの一例を斜視図で示している。
【図7】 折り装置と転送装置とを備えた本発明に係る装置の一例を側面図で示している。

Claims (21)

  1. 容器の周りに巻かれるとともに部分的に重なり合って貼り付けるラベルであって、
    中央部分(M)と、中央部分(M)の両側に配置される前方フラップ部(V)及び後方フラップ部(H)とを有し、
    中央部分(M)は、ベース層(1)の下面に塗られた第一接着剤層(2)を備え、
    前方フラップ部(V)と中央部分(M)との間には折り線(3)を有し、
    後方フラップ部(H)は、ベース層(1)の下面に接着剤(4)を備えていることを特徴とするラベル。
  2. 前方フラップ部(V)は、ベース層(1)の上面に接着剤(12)を備えていることを特徴とする請求項1に記載のラベル。
  3. 前方フラップ部(V)には一つ以上の折り目が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のラベル。
  4. 前方フラップ部(V)及び/又は後方フラップ部(H)は、ベース層(1)の下面に非粘着性領域を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のラベル。
  5. 前方フラップ部(V)は、ベース層(1)の下面に接着剤層を有しており、また後方フラップ部(H)は、ベース層の下面に非粘着性のコーティングを有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のラベル。
  6. 前方フラップ部(V)は、該前方フラップ部の少なくとも一部分が分離されるようにする少なくとも一本のミシン目線(13)を有していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一つに記載のラベル。
  7. 後方フラップ部(H)は、ベース層(1)の下面に接着剤層を有しており、また前方フラップ部(V)は、ベース層(1)の下面に非粘着性のコーティングを有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載のラベル。
  8. 後方フラップ部(H)は、該後方フラップ部(H)の少なくとも一部分が分離されるようにする少なくとも一本のミシン目線(14)を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一つに記載のラベル。
  9. 後方フラップ部(H)は、前方フラップ部(V)よりも長くなっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一つに記載のラベル。
  10. 接着剤(4)を受けるために、ベース層(1)の上側に接着拒否部(15)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一つに記載のラベル。
  11. 前方フラップ部(V)又は後方フラップ部(H) のベース層(1)の下面の少なくとも一部分に、押印、パンチ加工部、又はエンボス部(5、6)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一つに記載のラベル。
  12. 非粘着性領域には、少なくとも部分的に非粘着性のコーティングが施されていることを特徴とする請求項4に記載のラベル。
  13. 非粘着性コーティングが施されている領域に、タブ(10、11)が接着剤で付着されていることを特徴とする請求項12に記載のラベル。
  14. 後方フラップ部(H)は、中央部分(M)から離れる方を向いたその端部に分離可能な情報部分(16)を有しており、該部分は、ベース層(1)の下面に接着剤(17)を有していることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一つに記載のラベル。
  15. 分離可能な情報部分(16)は、ベース層(1)と一体に形成されていることを特徴とする請求項14に記載のラベル。
  16. ベース層(1)から少なくとも一つの情報部分(16)を分離するために、ミシン目(18)が設けられていることを特徴とする請求項15に記載のラベル。
  17. 容器にラベルを貼る方法であって、該ラベルは、
    容器の周りに巻かれるとともに部分的に重なり合って貼り付けるラベルであって、
    中央部分(M)と、中央部分(M)の両側に配置される前方フラップ部(V)及び後方フラップ部(H)とを有し、
    中央部分(M)は、ベース層(1)の下面に塗られた第一接着剤層(2)を備え、
    前方フラップ部(V)と中央部分(M)との間には折り線(3)を有し、
    後方フラップ部(H)は、ベース層(1)の下面に接着剤(4)を備え、
    前方フラップ部(V)が中央部分(M)上に位置するように折り線(3)に沿って折り重ねられる折り作業の後、ラベルが容器上に案内され貼り作業が行われることを特徴とするラベルを貼る方法。
  18. 前記折り作業は、前記貼り作業の直前に実施されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記折り作業は、ラベルの製作中に実施されることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. ラベルが接着剤で接着された容器であって、該ラベルは、
    容器の周りに巻かれるとともに部分的に重なり合って貼り付けるラベルであって、
    中央部分(M)と、中央部分(M)の両側に配置される前方フラップ部(V)及び後方フラップ部(H)とを有し、
    中央部分(M)は、ベース層(1)の下面に塗られた第一接着剤層(2)を備え、
    前方フラップ部(V)と中央部分(M)との間には折り線(3)を有し、
    後方フラップ部(H)は、ベース層(1)の下面に接着剤(4)を備え、
    貼る方向におけるベース層(1)の長さが容器(9)の周囲よりも長くなっていることを特徴とする容器。
  21. 貼る方向における第一接着剤層(2)の長さは、ほぼ容器(9)の周囲に等しくなっていることを特徴とする請求項20に記載の容器。
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