JP4484481B2 - 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池 - Google Patents

燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池 Download PDF

Info

Publication number
JP4484481B2
JP4484481B2 JP2003333477A JP2003333477A JP4484481B2 JP 4484481 B2 JP4484481 B2 JP 4484481B2 JP 2003333477 A JP2003333477 A JP 2003333477A JP 2003333477 A JP2003333477 A JP 2003333477A JP 4484481 B2 JP4484481 B2 JP 4484481B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
fuel
fuel cell
solid electrolyte
support substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003333477A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005100819A (ja
Inventor
祥二 山下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2003333477A priority Critical patent/JP4484481B2/ja
Publication of JP2005100819A publication Critical patent/JP2005100819A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4484481B2 publication Critical patent/JP4484481B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池に関するものである。
次世代エネルギーとして、近年、燃料電池セルのスタックを収納容器内に収容した燃料電池が種々提案されている。
図6は従来の扁平状の固体電解質形燃料電池セルのセルスタックを示すもので、このセルスタックは、複数の燃料電池セル23(23a、23b)を集合させ、一方の燃料電池セル23aと他方の燃料電池セル23bとの間に金属フェルトなどからなる集電部材25を介在させ、一方の燃料電池セル23aの内側電極(酸素側電極)27と他方の燃料電池セル23bの外側電極(燃料側電極)28とを電気的に接続して構成されていた。
燃料電池セル23(23a、23b)は、扁平状の内側電極27の外周面に、固体電解質29、外側電極28を順次設けて構成されており、固体電解質29、外側電極28から露出した内側電極27には、外側電極28に接続しないようにインターコネクタ30が設けられている。内側電極27内には複数のガス通過孔32が形成されている。
一方の燃料電池セル23aと他方の燃料電池セル23bとの電気的接続は、一方の燃料電池セル23aの内側電極27を、該内側電極27に設けられたインターコネクタ30、集電部材25を介して、他方の燃料電池セル23bの外側電極28に接続することにより行われていた(例えば特許文献1参照)。
特開平1−169878号公報
しかしながら、上記した図6の燃料電池セルでは、内部にガス通過孔32が形成されており、押出成形で内側電極27を形成し、外側電極28、インターコネクタ30をセラミックスで形成する必要があり、焼成工程を経て作製する必要があるため、製造中に変形やクラックが発生し易く、また得られた燃料電池セル23の強度が低いという問題があった。
特に、図6の扁平状の固体電解質形燃料電池セル23では、支持体である内側電極27が薄いため、製造工程中に変形やクラックが発生し易く、また得られた燃料電池セル23の強度も低いという問題があった。
また、内側電極27にはガス通過孔32が形成されているため、ガスは固体電解質29表面への供給よりもガス通過孔32を通過し易く、ガスを有効に利用していないという問題があった。
さらに、支持体である内側電極27の厚みを厚くすることにより、燃料電池セル23の変形やクラックを抑制することができるが、燃料電池セル23が大型化し、燃料電池が大型化するという問題があった。また、内側電極27の厚みが厚いため、固体電解質29へのガス供給量がさらに減少するという問題があった。
また、内側電極27が燃料電池セルの支持体であったため、内側電極27に支持体としての特性がさらに要求され、支持体としての要求特性を満足するために電極としての特性を犠牲にせざるを得なかった。
本発明は、製造中における変形やクラックの発生を抑制できるとともに、強度が大きく、ガスを有効利用できる特性の良好な燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池を提供することを目的とする。
本発明の燃料電池セルは、長手方向にガス通過可能な導電性の電極支持基板の外面に、該電極支持基板を取り巻くように環状の内側電極が設けられ該内側電極の外面に、該内側電極を取り巻くように環状の固体電解質が設けられ該固体電解質の外面に、該固体電解質を取り巻くように環状の外側電極設けられてなる燃料電池セルであって、前記電極支持基板は、3次元網目構造体からなるとともに、外周部が中心部よりも気孔量が多いことを特徴とする。このような燃料電池セルでは、導電性の電極支持基板が3次元網目構造体であり、従来のように円柱状の空間(ガス通過孔)が形成されておらず、連続気孔が形成されているため、導電性の電極支持基板の強度が大きく、製造工程中における変形やクラックの発生を抑制でき、得られた燃料電池セルも強度が大きい。
また、本発明の燃料電池セルでは、従来のようにガスが主としてガス通過孔を流れるのではなく、導電性の電極支持基板を形成する3次元網目構造体の連続気孔中を流れるため、固体電解質表面への供給量を増加でき、燃料となるガスを有効利用できる。
さらに、内側電極とは別個に電極支持基板を設け、この電極支持基板を3次元網目構造体としたので、支持体として要求される特性は電極支持基板に、電極として要求される特性は内側電極で得ることができ、最適特性の電極支持基板と内側電極を得ることができ、燃料電池セルとしての特性を大きく向上できる。
さらに、電極支持基板の外周部は中心部よりも気孔量が多いことより、電極支持基板の中心部よりも外周部をガスが通過し易いため、固体電解質表面へのガス供給量を増加でき、燃料となるガスを有効利用できる。
さらに、電極支持基板の外面に、電極支持基板を取り巻くように環状の内側電極を設け、該内側電極の外面に、該内側電極を取り巻くように環状の固体電解質を設け、該固体電解質の外面に、該固体電解質を取り巻くように環状の外側電極を設けて構成し、インターコネクタを形成しない形状とすることにより、製造が容易であり、また、セル全周を発電部とすることができ、セル全周を有効に用いて発電させ、燃料電池セル1本当たりの発電量が増加し、その結果、所定発電量当たりに必要となるセル本数を減少させることができる。また、セル本数が減少することに伴い、セル間の接続の総数が減少することになり、故障発生の原因となりうる接続部の総数を減らすことができるため信頼性が向上する。
また、本発明の燃料電池セルは、長手方向にガス通過可能な導電性の電極支持基板の外面に、内側電極、固体電解質、外側電極を順次設けてなるとともに、前記固体電解質及び前記外側電極が形成されていない前記電極支持基板の外面上に、インターコネクタが形成されてなる燃料電池セルであって、前記電極支持基板は、3次元網目構造体からなるとともに、前記電極支持基板の外周部が中心部よりも気孔量が多いことを特徴とする。
さらに、本発明の燃料電池セルは、扁平状であることが望ましい。このような扁平状の燃料電池セルでは厚みが薄く、製造工程中における変形やクラックが発生し易く、得られた燃料電池セルの強度も低くなり易いため、強度を高くするように電極支持基板を形成することにより、本発明を好適に用いることができる。
また、このような扁平状の燃料電池セルでは、セルを大型化(幅を広く)して燃料電池セル1本当たりの発電量を増加できるが、このようにセルを大型化したとしても、所定量発電するために必要なスタック容積を従来よりも小さくでき、これにより燃料電池をコンパクト化できるとともに、必要とされる被加熱部容積を減少でき、起動時や定常運転時にセル加熱用として用いるエネルギーを最小限とでき、起動を早くできるとともに、発電効率を向上できる。
本発明のセルスタックは、上記燃料電池セルを複数集合してなるものである。このようなセルスタックでは、燃料電池セルが、上記したように、製造中における変形やクラックの発生を抑制できるとともに、強度が大きく、燃料ガスを有効利用できるため、セルスタックの破損を抑制でき、発電効率を向上できる。
また、本発明の燃料電池は、上記燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなるものである。このような燃料電池では、長期間信頼性を向上できるとともに、発電効率を向上できる。
本発明の燃料電池セルでは、支持体である導電性の電極支持基板が3次元網目構造体であり、従来のように円柱状の空間(ガス通過孔)が形成されておらず、均一な連続気孔が形成されているため、導電性の電極支持基板の強度が大きく、製造工程中における変形やクラックの発生を抑制でき、得られた燃料電池セルも強度が大きい。
また、従来のようにガスが主としてガス通過孔を流れるのではなく、導電性の電極支持基板を形成する3次元網目構造体の連続気孔中を流れるため、固体電解質表面への供給量を増加でき、燃料となるガスを有効利用できる。
さらに、内側電極とは別個に電極支持基板を設け、この電極支持基板を3次元網目構造体としたので、支持基板として要求される特性は電極支持基板に、電極として要求される特性は内側電極で得ることができ、最適特性の電極支持基板と内側電極を得ることができ、燃料電池セルとしての特性を大きく向上できる。
図1は本発明の燃料電池セルの一例を説明するための参考図であり、(a)は横断面図、(b)は斜視図である。本発明の燃料電池セル33はインターコネクタレス形状で扁平状とされており、扁平状で多孔質な金属を主成分とする導電性の電極支持基板34の外周面全面に燃料側電極(内側電極)35を形成し、この燃料側電極35の外周面全面に、緻密質な固体電解質37を形成し、この固体電解質37の外周面全面に多孔質な導電性セラミックスからなる酸素側電極(外側電極)39を順次積層して構成されている。
即ち、燃料電池セル33は、扁平状の導電性の電極支持基板34を取り巻くように環状の燃料側電極35を設け、この燃料側電極35の外面に、燃料側電極35を取り巻くように環状の固体電解質37を設け、この固体電解質37の外面に、固体電解質37を取り巻くように環状の酸素側電極39を設けて構成されている。
導電性の電極支持基板34は3次元網目構造からなり、その長手方向に連続気孔が形成され、燃料ガスが長手方向に通過可能とされている。燃料ガスの流通量は、連続気孔量や気孔の大きさによって制御できる。
導電性の電極支持基板34は、例えばNiからなり、3次元網目構造を有している。このような金属からなる3次元網目構造は、例えば、3次元網目構造を有する樹脂にNiを主成分とするペーストを含浸させ、加熱処理して樹脂を飛散させることにより得ることができるが、このような金属を主成分とする導電性の3次元網目構造体は、既に市販されているものも使用できる。
尚、燃料電池を作製する場合は、セルを支持固定する必要があるが、この支持固定される部分については、酸素側電極39を形成しなくても良い。
導電性の電極支持基板34は、ほぼ平行に対向するように設けられた一対の平坦部34aと、幅方向両端に設けられ、一対の平坦部34aの端部同士を滑らかに連結する弧状部34bとから構成されており、これらの弧状部34bは外方へ向けて突出する円弧状とされている。
燃料電池セル33は、導電性の支持基板34の形状に応じて、外形形状が、ほぼ平行に形成された一対の平坦部33aと、これらの平坦部33aの両端にそれぞれ形成され、一対の平坦部33aの端部同士を連結する弧状部33bとから構成されている。
図2は本発明の他の燃料電池セル49の他の例を説明するための参考図であり、この燃料電池セル49では、導電性の電極支持基板51の外周面全面に燃料側電極52が形成され、この燃料側電極52の外周面全面に固体電解質53が形成され、この固体電解質53の長手方向における一部の外周面に、環状の酸素側電極55が形成されている以外は、図1と同様の構造を有している。従って、燃料電池セル49の一方側端から導電性の電極支持基板51、燃料側電極52、固体電解質53が突出している。尚、符号49aは燃料電池セル49の平坦部、49bは燃料電池セル49の弧状部を示している。
電極支持基板34、51は、Y、Lu、Yb、Tm、Er、Ho、Dy、Gd、Sm及びPrから選ばれた1種以上からなる、固体電解質材料として用いる材料(例えばYSZ)よりも低熱膨張係数の希土類元素酸化物と、Ni及び/又はNiOとを主成分とすることが望ましい。このような組成とすることにより、固体電解質の熱膨張係数に近づけることができる。
燃料側電極35、52は、Ni、Co、Ti、Ruのうちいずれか一種の金属又は金属酸化物、もしくはこれらの合金又は合金酸化物を主成分とするものであり、これら以外に、外面の固体電解質37、53への接合強度を向上し、固体電解質37、53の熱膨張係数に近似させるため、固体電解質材料、例えば希土類元素を含有するZrOやランタンガレート系材料からなることが望ましい。金属又は金属酸化物としては、コストの観点からNi又はNiOが望ましい。尚、燃料側電極35、52を金属酸化物で形成した場合には、還元雰囲気で還元して発電することになる。
上記した図1及び図2の燃料電池セル33、49の短径R1と長径R2の比率R2/R1は2以上であることが望ましい。これにより、所定量発電するために必要なセル本数を減少できる。特に、R2/R1は4以上、さらには8以上であることが望ましい。
尚、燃料電池セル33、49は、上記したように、一対の平坦部33a、49aと、これらの平坦部33a、49aの両端を滑らかに連結する弧状部33b、49bとからなる扁平な楕円状に形成されているため、一対の平坦部33a、49a間の距離を短径R1とし、この短径R1に直交する方向の長さで最大距離を長径R2とすると、燃料電池セルの短径R1は10mm以下であることが望ましい。これにより、燃料電池セルの容積を小さくでき、体積当たりの出力密度を向上できる。特に、8mm以下、さらには6mm以下が望ましい。
この燃料側電極35、52の外面に設けられた固体電解質37、53は、3〜15モル%のY、希土類元素を含有した部分安定化あるいは安定化ZrOやランタンガレート系材料からなる緻密質なセラミックスが用いられている。燃料側電極35、52と固体電解質37、53との間には、接合強度を向上するため緻密層からなる接合層を介在させても良い。この固体電解質37、53の厚みは、ガス透過を防止するという点から10〜100μmであることが望ましい。
酸素側電極39、55は、LaMnO系材料、LaFeO系材料、LaCoO系材料の少なくとも一種の多孔質の導電性セラミックスから構成されている。酸素側電極39、55は、600〜1000℃程度の比較的低温での電気伝導性が高いという点からLaFeO系材料が望ましい。酸素側電極39、55の厚みは、集電性という点から30〜100μmであることが望ましい。
図3は、本発明の他の燃料電池セル62の他の例を説明するための参考図であり、この燃料電池セル62は断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状とされている。この燃料電池セル62は、断面が扁平状で、全体的に見て楕円柱状の金属を主成分とする3次元網目構造をした導電性の電極支持基板63の外面に燃料側電極(内側電極)64、緻密質な固体電解質65、多孔質な導電性セラミックスからなる酸素側電極(外側電極)66を順次積層し、酸素側電極66と反対側の導電性電極支持基板63の外面にインターコネクタ67を形成して構成されている。
即ち、燃料電池セル62は、断面形状が、幅方向両端に設けられた弧状部と、これらの弧状部を連結する一対の平坦部とから構成されており、一対の平坦部は平坦であり、ほぼ平行に形成されている。これらの一対の平坦部は、導電性の電極支持基板63の平坦部にインターコネクタ67、又は燃料側電極64、固体電解質65、酸素側電極66を形成して構成されている。
また、図4に示すように、電極支持基板63の外周部Bを中心部Aよりも気孔量を多くすることにより、言い換えれば、外周部Bを中心部Aよりも気孔率を大きくすることにより、さらに言い換えれば中心部Aを外周部Bよりも緻密とすることにより、電極支持基板63の中心部Aよりも外周部Bを燃料ガスが通過し易くなり、固体電解質65表面への供給量を増加でき、燃料ガスを有効利用できる。
以上のような燃料電池セルの製造方法について説明する。先ず、所定の気孔径を有するNiOを主成分とする3次元網目構造体を準備し、これを発電時あるいは還元処理を行いNiに変換して導電性の電極支持基板とする。この3次元網目構造体からなる導電性の電極支持基板は、例えば、スポンジ状の樹脂体を作製し、この樹脂体に、NiO粉末とY粉末と、溶媒とを混合したペーストを含浸塗布し、加熱処理してNiOを主成分とする3次元網目構造体からなる導電性の電極支持基板を作製する。ここで、電極支持基板の外周部を中心部よりも気孔量が多い支持基板とするには、中心部と外周部で気孔量が異なる3次元網目構造を有する樹脂を用い、これにNiを主成分とするペーストを含浸させ、加熱処理して樹脂を飛散させることにより得ることができる。
内側電極である燃料側電極は希土類が固溶しているZrOと、Ni及び/またはNiOとから形成される。この希土類元素が固溶しているZrO(安定化ジルコニア)としては以下に述べる固体電解質の形成に使用されているものと同様のものを用いるのがよい。
燃料側電極中の安定化ジルコニア含量は35乃至65体積%の範囲にあるのが好ましく、また、Ni或いはNiO含量は、65乃至35体積%であるのがよい。さらに、この燃料側電極の開気孔率は15%以上、特に20乃至40%の範囲にあるのがよく、その厚みは、1〜30μmであることが望ましい。例えば、燃料側電極層の厚みがあまり薄いと、集電性能が低下するおそれがあり、またあまり厚いと、固体電解質層と燃料側電極層との間で熱膨張差による剥離等を生ずるおそれがある。
また、この燃料側電極層は酸素側電極層に対面する位置にのみ存在していてもよいが、固体電解質層と電極支持基板との接合強度を高めるために、固体電解質の下面全体にわたって燃料側電極層が形成されていることが好ましく、例えば図3に示すように、インターコネクタ67の両サイドにまで延びていることが好ましい。
この燃料側電極層は、電極支持基板の全周にわたって形成することも可能である。発電に寄与する部分は固体電解質を燃料側電極及び酸素側電極で挟持した部分である。従って、インターコネクタ67と電極支持基板63との間の層は、電極としての機能を有することなく、例えば接合強度を向上するような組成とすることもできる。
次に、図3に示す燃料電池セル62の場合、例えば、YSZ粉末と、有機バインダーと、溶媒とを混合した、固体電解質材料を用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体を、導電性の電極支持基板上に、燃料側電極形成のためのペーストを用いて、その両端間が所定間隔をおいて離間するように巻き付け、乾燥する。
この後、例えば、LaCrO系材料と、有機バインダーと、溶媒とを混合した、インターコネクタ材料を用いてシート状成形体を作製し、このシート状成形体を、露出した導電性の電極支持基板の外面に積層し、導電性の電極支持基板に燃料側電極ペーストによって固体電解質のシート状成形体、インターコネクタのシート状成形体が積層された積層成形体を作製する。
次に、この積層成形体を脱バインダ処理し、酸素含有雰囲気中で1300〜1600℃で同時焼成し、この積層体を、例えば、LaFeO系材料と、溶媒を含有するペースト中に浸漬し、固体電解質の表面に酸素側電極成形体をディッピングにより形成し、1000〜1300℃で焼き付けることにより、本発明の図3に示す燃料電池セルを作製できる。
このような燃料電池セル62を用いたセルスタックを図に示す。このセルスタックは、図に示すように、燃料電池セル62を複数集電部材71を介して接続してセル列を作製し、これらを3列に整列し、隣設した2列の最外部の燃料電池セル62の電極同士が導電部材73で接続され、これにより3列に整列した複数の燃料電池セル62が電気的に直列に接続している。
本発明の燃料電池は、上記したセルスタックが収納容器内に収容されて構成されている。即ち、収納容器には、セルスタックに酸素含有ガス(空気)を導入する供給管、燃料ガスを導入する供給管が配置されており、酸素含有ガスを燃料電池セルの酸素側電極に沿って流すとともに、燃料ガスを燃料側電極に流し、例えば600〜1000℃程度に加熱することにより燃料電池セルが発電を開始する。
尚、図1に示す燃料電池セルの場合には、固体電解質材料からなるシート状成形体を、導電性の電極支持基板上に、燃料側電極用のペーストを用いてその両端間が離間しないように巻き付け、乾燥した後、焼成し、この積層体を、例えば、LaFeO系材料と、溶媒を含有するペースト中に浸漬し、固体電解質の表面に酸素側電極成形体をディッピングにより形成し、焼き付けることにより、図1に示す燃料電池セルを作製できる。
以上のように構成された燃料電池セルは、従来のようにガスが主としてガス通過孔を流れるのではなく、導電性の電極支持基板34、51、63を形成する3次元網目構造体の連続気孔中を流れるため、固体電解質37、53、65表面への供給量を増加でき、燃料ガスを有効利用できる。
また、図1、図2に示す燃料電池セルでは、扁平状の導電性の電極支持基板34、51の外面に導電性の電極支持基板34、51を取り囲むように環状の燃料側電極35、52を設け、この燃料側電極35、52を取り巻くように環状の固体電解質37、53を設け、この固体電解質37、53の外面に、固体電解質37、53を取り巻くように環状の酸素側電極39、55を設け、燃料側電極35、52の外周面に環状の固体電解質37、53、酸素側電極39、55を形成し、インターコネクタを形成しない形状としたので、製造が容易であり、また、セル全周を発電部とすることができ、セル全周を有効に用いて発電させ、燃料電池セル1体当たりの発電量が増加し、その結果、所定量の発電量を得るために必要となるセル数を減少させることができる。
また、セル本数が減少することに伴い、セル間の接続の総数が減少することになり、故障発生の原因となりうる接続部数を減らすことができるため実装信頼性を向上できる。
さらに、扁平状の導電性の電極支持基板34、51、63上に燃料側電極35、52、64を形成し、さらに固体電解質37、53、65、酸素側電極39、55、66を形成し、扁平状のセルを形成することにより、所定量発電するために必要なスタック容積を従来よりも小さくでき、必要とされる被加熱部容積を減少でき、起動時や定常運転時にセル加熱用として必要なエネルギーを小さくできる。
また、燃料電池セルが、電極支持基板34、51、63上に、燃料側電極35、52、64、固体電解質、酸素側電極を設けて構成し、燃料側電極35、52、64を支持体としていないので、導電性を有する電極支持基板34、51、63、燃料側電極35、52、64として最適な特性を有するような組成等にそれぞれ制御することができ、最適な電極支持基板34、51、63、燃料側電極35、52、64とすることができる。
即ち、燃料側電極自体を支持体とする場合には、電極としての特性と支持体としての特性を兼ね備える必要があり、電極に必要な組成、例えばNi+YSZで燃料電池セルの中で最も占める体積が大きい支持体を構成すると、例えばYSZからなる固体電解質との熱膨張係数差が大きいため、作製時や運転時において固体電解質の剥離やクラックが発生する虞があったが、本発明では、燃料側電極35、52、64とは別個に電極支持基板34、51、63を有するため、セル中で最も体積の大きい電極支持基板34、51、63を、支持体として要求される特性に組成等を調整、例えば、Ni+Yから構成することにより、導電性を有するとともに、熱膨張係数を固体電解質37、53、65に近づけることができ、固体電解質37、53、65の剥離等を防止できる。
尚、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、酸素側電極を内側電極としても良い。
本発明のインターコネクタレス型の燃料電池セルの一例説明するための参考図で、(a)は横断面図、(b)は斜視図である。 導電性の電極支持基板、燃料側電極、固体電解質が突出している本発明のインターコネクタレス型の燃料電池セルの他の例説明するための参考図(斜視図である。 インターコネクタを有する本発明の燃料電池セルの他の例説明するための参考 図(断面図である。 電極支持基板の中心部よりも外周部の気孔量が多い本発明の燃料電池セルを示す 横断面図である。 図3に示す燃料電池セルを用いて作製した本発明のセルスタックを示す横断面図 である。 インターコネクタが形成された扁平状の燃料電池セルを複数直列に接続した従来のセルスタックを示す横断面図である。
符号の説明
33、49、62・・・燃料電池セル
34、51、63・・・導電性の電極支持基板
35、52、64・・・燃料側電極(内側電極)
37、53、65・・・固体電解質
39、55、66・・・酸素側電極(外側電極)
67・・・・・・・・・インターコネクタ
A・・・中心部
B・・・外周部

Claims (5)

  1. 長手方向にガス通過可能な導電性の電極支持基板の面に、該電極支持基板を取り巻くように環状の内側電極が設けられ該内側電極の外面に、該内側電極を取り巻くように環状の固体電解質が設けられ該固体電解質の外面に、該固体電解質を取り巻くように環状の外側電極設けられてなる燃料電池セルであって、
    前記電極支持基板は、3次元網目構造体からなるとともに、外周部が中心部よりも気孔量が多いことを特徴とする燃料電池セル。
  2. 長手方向にガス通過可能な導電性の電極支持基板の外面に、内側電極、固体電解質、外側電極を順次設けてなるとともに、前記固体電解質及び前記外側電極が形成されていない前記電極支持基板のに、インターコネクタが形成されてなる燃料電池セルであって、
    前記電極支持基板は、3次元網目構造体からなるとともに、外周部が中心部よりも気孔量が多いことを特徴とする燃料電池セル。
  3. 前記燃料電池セルが扁平状であることを特徴とする請求項1また請求項記載の燃料電池セル。
  4. 請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の燃料電池セルを複数集合してなることを特徴とするセルスタック。
  5. 請求項1乃至請求項3のうちいずれかに記載の燃料電池セルを収納容器内に複数収納してなることを特徴とする燃料電池。
JP2003333477A 2003-09-25 2003-09-25 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池 Expired - Fee Related JP4484481B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003333477A JP4484481B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003333477A JP4484481B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005100819A JP2005100819A (ja) 2005-04-14
JP4484481B2 true JP4484481B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=34461477

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003333477A Expired - Fee Related JP4484481B2 (ja) 2003-09-25 2003-09-25 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4484481B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100727684B1 (ko) 2005-12-08 2007-06-13 학교법인 포항공과대학교 고체산화물 연료전지 모듈, 이를 이용한 연료전지 및 그제작방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005100819A (ja) 2005-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5080951B2 (ja) 横縞型燃料電池セルスタックおよび燃料電池
JP4146738B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP4741815B2 (ja) セルスタック及び燃料電池
JP5192702B2 (ja) 横縞型燃料電池セルおよびセルスタック並びに燃料電池
US8252366B2 (en) Method for making toughened electrode-supported ceramic fuel cells
JP2001196069A (ja) 燃料電池
JP4028809B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP2004179071A (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP2008282653A (ja) 横縞型燃料電池セル及び燃料電池
JP4009179B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP2007095384A (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP5116182B1 (ja) 燃料電池の構造体
JP4057822B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP2004172062A (ja) 燃料電池及び多層燃料電池用セル
JP2004063226A (ja) 燃料電池セル及びその製法並びに燃料電池
JP2004259604A (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP3934970B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP4484481B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP3898551B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP5036163B2 (ja) 燃料電池セル及びセルスタック並びに燃料電池
JP4460881B2 (ja) 燃料電池セルの製法
JP4925574B2 (ja) 燃料電池セル及び燃料電池
JP2009087539A (ja) 燃料電池セルおよび燃料電池セルスタック、ならびに燃料電池
JP2002358980A (ja) 固体電解質型燃料電池
JP2005190980A (ja) 燃料電池

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060912

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090116

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090316

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100223

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100323

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees