JP4483872B2 - 導電性ペースト及び導電性塗膜 - Google Patents

導電性ペースト及び導電性塗膜 Download PDF

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Description

本発明は、導電性ペースト及び導電性塗膜に関する。
従来から、磁性体粉末の比表面積が1.0m/g〜10.0m/gとされた磁性体グリーンシートと、導電体粉末の比表面積が0.5m/g〜5.0m/gとされた導電性ペーストとを用意し、導電性ペーストが所定の形状となるように塗布された磁性体グリーンシートを複数枚積層して焼成することで、磁性体からなる素体の内部にコイルが配置された積層型インダクタを製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第2983049号公報
ところで、積層型インダクタにおいて、磁性体からなる素体とコイルとが接していると、コイルに直流電流を流す際に生じる磁界の影響(磁気飽和現象)により、インダクタンス値の低下や直流重畳特性の劣化が生じてしまう。特に、近年では、積層型インダクタの更なる小型化が求められているので、コイルを構成する内部導体の厚みが薄くなったり、積層型インダクタの積層方向に隣り合う内部導体同士の間隔が狭くなったりすることで、より磁気飽和現象が生じ易くなっている。
従って、磁性体からなる素体及びコイルを備える積層型インダクタにおいては、素体とコイルとの大部分が接していない状態となっていることが好ましい。そこで、特許文献1に記載された積層型インダクタでは、上述のように磁性体粉末の比表面積及び導電体粉末の比表面積を規定することで、導電性ペーストが乾燥されてなる導電性塗膜の焼成時の収縮率を磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率よりも大きくして、素体とコイルとの間に空隙を設けるようにしている。
しかしながら、積層型インダクタを製造する際には、磁性体グリーンシートに導電性ペーストを所定の形状となるように塗布して乾燥することで磁性体グリーンシート上に導電性塗膜を形成したものを複数積層してグリーンシート積層体を形成した後に、所定の圧力(例えば、74MPa程度)でグリーンシート積層体をプレス(本プレス)して、積層された磁性体グリーンシート同士を圧着している。そのため、グリーンシート積層体のプレスの際に、導電性ペーストが乾燥されてなる導電性塗膜に対しても圧力が加えられ、導電性塗膜の密度が高くなってしまう。その結果、たとえ特許文献1のように磁性体粉末の比表面積及び導電体粉末の比表面積を規定したとしても、導電性塗膜の密度が高くなることで、磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率と導電性塗膜の焼成時の収縮率とが結局同程度となってしまい、焼成の際に導電性塗膜が焼結しきれず(収縮しきれず)、素体とコイルとの間に十分な空隙を設けることが困難であるという問題があった。
本発明は、積層型インダクタにおいて素体とコイルとの間に十分な空隙を形成することが可能な導電性ペースト及び導電性塗膜を提供することを目的とする。
本発明に係る導電性ペーストは、銀粉末とアクリル樹脂とを含む導電性ペーストであって、硬化状態のときに測定したダイナミック硬さが9.8〜20.6であることを特徴とする。
硬化状態のときに測定したダイナミック硬さが9.8以上である導電性ペーストを用いて積層型インダクタを製造する場合、グリーンシート積層体のプレスに伴い導電性ペーストが硬化状態とされた導電性塗膜に対して圧力が加えられても、導電性塗膜の密度が高くなり難くなる傾向にある。一方、硬化状態のときに測定したダイナミック硬さが20.6を超える導電性ペーストを用いて積層型インダクタを製造する場合、グリーンシート積層体をプレスする際に、導電性塗膜の密度が高くなり難くなっているものの、グリーンシート積層体のプレスの前後によらず、導電性塗膜の焼成時の収縮率がグリーンシートの焼成時の収縮率と同程度又はそれ以下となってしまう傾向にある。従って、本発明に係る導電性ペーストでは、ダイナミック硬さを上記範囲とすることで、グリーンシート積層体のプレスの前後において、導電性塗膜の焼成時の収縮率がグリーンシートの焼成時の収縮率よりも大きい状態に維持される。その結果、本発明に係る導電性ペーストを用いることで、積層型インダクタにおいて素体とコイルとの間に十分な空隙を形成することが可能となる。なお、導電性ペーストが「硬化状態」であるとは、導電性ペーストの残留溶剤が1.0%以下とされた乾燥状態、又は、導電性ペーストに含まれるアクリル樹脂が光硬化性樹脂若しくは熱硬化性樹脂である場合に光若しくは熱によって重合反応が行われた状態を意味する。
また、本発明に係る導電性ペーストは、銀粉末とアクリル樹脂とを含む導電性ペーストであって、銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%であり、且つ、アクリル樹脂の含有量が銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部であることを特徴とする。
少なくとも、導電性ペーストにおける銀の含有量及びアクリル樹脂の含有量をそれぞれ上記範囲内とすることで、残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さが9.8〜20.6となる導電性ペーストが得られる。その結果、本発明に係る導電性ペーストを用いることで、積層型インダクタにおいて素体とコイルとの間に十分な空隙を形成することが可能となる。
一方、本発明に係る導電性塗膜は、銀を含み、ダイナミック硬さが9.8〜20.6であることを特徴とする。
また、本発明に係る導電性塗膜は、銀粉末とアクリル樹脂とを含み、銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%であり、且つ、アクリル樹脂の含有量が銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部である導電性ペーストが塗布されてなることを特徴とする。
本発明によれば、積層型インダクタにおいて素体とコイルとの間に十分な空隙を形成することが可能な導電性ペースト及び導電性塗膜を提供することができる。
本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1〜図4を参照して、本実施形態に係る導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタ1の構成について説明する。図1は、本実施形態に係る導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタを示す斜視図である。図2は、素体の構成を説明するための分解斜視図である。図3は、導体パターンの一部を拡大して示す図2のIII−III線断面図である。図4は、導体パターンの一部を拡大して示す図3のIV−IV線断面図である。
積層型インダクタ1は、図1及び図2に示されるように、略直方体形状の素体10と、素体10の長手方向の両側面にそれぞれ形成された一対の外部電極12,14と、素体10の内部において直線状(略I字状)の導体パターンB1,B17及び略C字状の導体パターンB2〜B16がそれぞれ互いに電気的に接続されてなるコイルLとを備える。
素体10は、図2に示されるように、磁性体層A1〜A20が積層されることで構成される。磁性体層A1〜A20は、電気絶縁性を有する絶縁体として機能する。実際の積層型インダクタ1では、非磁性体層A1〜A20の境界が視認できない程度に一体化されている。
磁性体層A3の表面には、導体パターンB1が形成されている。導体パターンB1の一端は、磁性体層A3の外部電極12が形成されている側に引き出され、その端部が磁性体層A3の端面に露出している。このため、導体パターンB1は、外部電極12と電気的に接続される。導体パターンB1の他端は、磁性体層A3を厚み方向に貫通して形成されたスルーホール電極C1と電気的に接続される。このため、導体パターンB1は、積層された状態で、スルーホール電極C1を介して、対応する導体パターンB2と電気的に接続される。
磁性体層A4〜A18の表面には、導体パターンB2〜B16がそれぞれ形成されている。導体パターンB2〜B16の一端には、積層された状態でスルーホール電極C1〜C15と電気的に接続される領域がそれぞれ含まれている。導体パターンB2〜B16の他端は、磁性体層A4〜A18を厚み方向に貫通して形成されたスルーホール電極C2〜C16とそれぞれ電気的に接続される。このため、導体パターンB2〜B16は、積層された状態で、スルーホール電極C2〜C15を介して、対応する導体パターンB3〜B17とそれぞれ電気的に接続される。
磁性体層A19の表面には、導体パターンB17が形成されている。導体パターンB17の一端には、積層された状態でスルーホール電極C16と電気的に接続される領域が含まれている。導体パターンB17の他端は、磁性体層A19の外部電極14が形成されている側に引き出され、その端部が磁性体層A19の端面に露出している。このため、導体パターンB17は、外部電極14と電気的に接続される。
ここで、コイルLを構成する導体パターンB1〜B17は、図3及び図4に示されるように、その一部が素体10に接してはいるものの、その他の部分において素体10と離間されている(図3及び図4では導体パターンB1〜B17のうち一部のみを示している)。すなわち、本実施形態に係る積層型インダクタ1では、素体10とコイルL(導体パターンB1〜B17)との間に空隙Sが設けられている。
続いて、図5を参照して、上述した構成の積層型インダクタ1の製造方法について説明する。図5は、積層型インダクタの製造方法を説明するための図である。
まず、導体パターンB1〜B17の前駆体である導電性ペーストを用意する。具体的には、有機バインダとしてのアクリル樹脂と溶剤との配合比率が、例えば2:8(重量比)となるように調整した有機ビヒクルを作製する。続いて、この有機ビヒクルに所定量の銀粉末を加えて三本ロールミルで混練することで、導電性ペーストを作製する。溶剤としては、例えば、α−テルピネオール、テトラリン、ブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテートを用いることができる。
ここで、作製された導電性ペースト中のアクリル樹脂の含有量は、銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部となっている。導電性ペースト中のアクリル樹脂の含有量が6.2重量部未満であると、後述するダイナミック硬さが所望の値とならず、導電性ペーストが乾燥されてなる導電性塗膜の密度が後述する本プレス時に高くなり、導電性塗膜が縮んでしまうという傾向がある。一方、導電性ペースト中のアクリル樹脂の含有量が11.3重量部を超えると、銀粉末の含有率が低下し、導電性ペーストを導体パターンB1〜B17としたときに導電性が低下してしまうという傾向がある。
また、作製された導電性ペースト中の銀粉末の含有量は、79重量%〜90重量%となっている。導体パターンB1〜B17の抵抗値は導電性ペースト中の銀粉末の含有量に比例するので、導電性ペースト中の銀粉末の含有量が79重量%未満であると、導体パターンB1〜B17の抵抗値が高くなりすぎる傾向にある。そのため、銀粉末の含有量が少ない導電性ペーストを用いて形成される導体パターンB1〜B17の抵抗値を所望の値とするには、導体パターンB1〜B17の厚みを厚くしたり、導体パターンB1〜B17の幅を大きくしたりする必要がある。その結果、銀粉末の含有量が79重量%未満の導電性ペーストでは、小型の積層型インダクタを設計する際に不利となってしまう。
一方、導電性ペースト中の銀粉末の含有量が90重量%を超えると、導電性ペースト中の銀粉末の含有量が多くなりすぎる傾向にある。そのため、導電性ペーストの粘度が高くなり、導電性ペーストのスクリーン印刷の際における印刷性(ライン性、表面粗さ)が劣化してしまうと共に、導電性ペースト中の有機バインダの含有量が少なくなって後述するダイナミック硬さが所望の値とならず、素体10とコイルLとの間に十分な空隙Sが形成されない。なお、ライン性とは、印刷された導体パターンの滲み(導体パターンの形成予定箇所でない領域に導電性ペーストが形成されてしまうこと)の程度を表し、ライン性が劣化した場合には、所望のインダクタンス特性が得られない、滲みが発生した領域において隣り合う磁性体層の間に間隙が発生してしまう、といった虞がある。また、表面粗さとは、導電性ペーストが乾燥されてなる導電性塗膜の表面の凹凸の程度を表し、表面粗さが劣化した場合には、局部的に導電性塗膜の膜厚が薄くなる箇所が発生して抵抗値が上昇してしまうといった虞があり、この劣化が顕著な場合には、断線してしまう可能性がある。
続いて、磁性体層A1〜A20の前駆体である磁性体グリーンシートを複数用意する。具体的には、磁性体グリーンシートは、フェライト(例えば、Ni−Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu−Zn−Mg系フェライト、Cu−Zn系フェライト、Ni−Cu系フェライト)やガラス系セラミック等を原料としたスラリーをドクターブレード法によりPETフィルム上に塗布することで形成される。磁性体グリーンシートの厚みは、例えば10μm〜50μmである。
続いて、磁性体層A3〜A18となる各磁性体グリーンシートの所定の位置(スルーホール電極C1〜C16が形成される予定の位置)に、レーザー加工等によってスルーホールをそれぞれ形成する。そして、導体パターンB1〜B17の前駆体である導電性ペーストを、磁性体層A3〜A18となる各磁性体グリーンシートの所定の位置にそれぞれスクリーン印刷する。そして、所定温度(例えば、100℃〜150℃程度)にて所定時間(例えば、1時間〜2時間程度)導電性ペーストを乾燥させ、導電性ペーストにおける残留溶剤が1.0%以下とすることで、導電性塗膜を形成する。このとき、導電性ペーストが上記のように(銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%で、且つ、アクリル樹脂の含有量が銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部となるように)作製されているので、すなわち導電性ペーストの残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さ(導電性塗膜のダイナミック硬さ)が9.8〜20.6を示すものとなっている。
続いて、磁性体層A1〜A20となる各磁性体グリーンシートを図2に示された順序にて積層し(図5(a)参照)、積層方向に圧力(例えば、74MPa)を加えて各磁性体グリーンシート間に隙間が生じないよう圧着(本プレス)する(図5(b)参照)。ここで、本実施形態において、磁性体層A1,A2,A20となる、導電性塗膜が形成されていない各磁性体グリーンシートは、製造される積層型インダクタ1の寸法調整用のグリーンシートとなっている。
続いて、磁性体グリーンシートが積層及び圧着されて形成されたグリーンシート積層体をチップ単位に切断した後に、所定温度(例えば、840℃〜900℃程度)にて焼成を行い、素体10を形成する。このように焼成されることで、各磁性体グリーンシートが磁性体層A1〜A20となり、導電性塗膜が導体パターンB1〜B17及びスルーホール電極C1〜C16となる。素体10は、例えば、焼成後における長手方向の長さが1.0mm、幅が0.5mm、高さが0.5mmとなるようにする。各導体パターンB1〜B17は、例えば、焼成後における幅が80μm、厚みが15μmとなるようにする。
続いて、この素体10に外部電極12,14を形成する。これにより、積層型インダクタ1が形成されることとなる。外部電極12,14は、素体10の長手方向の両端面にそれぞれ銀、ニッケル又は銅を主成分とする電極ペースト塗布して、所定温度(例えば、680℃〜900℃程度)で焼き付けを行い、さらに電気めっきを施すことにより形成される。この電気めっきとしては、Cu、Ni及びSn等を用いることができる。
ところで、従来の積層型インダクタでは、磁性体粉末の比表面積及び導電体粉末の比表面積を規定することで、導電性ペーストの焼成時の収縮率を磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率よりも大きくして、素体とコイルとの間に空隙を設けるようにしている。
しかしながら、積層型インダクタを製造する際には、磁性体グリーンシートに導電性ペーストを所定の形状となるように塗布して乾燥することで磁性体グリーンシート上に導電性塗膜を形成したものを複数積層してグリーンシート積層体を形成した後、所定の圧力(例えば、74MPa程度)でグリーンシート積層体をプレス(本プレス)して、積層された磁性体グリーンシート同士を圧着している。そのため、グリーンシート積層体のプレスの際に、導電性ペーストが乾燥されてなる導電性塗膜に対しても圧力が加えられ、導電性塗膜の密度が高くなってしまう。その結果、たとえ上記の積層型インダクタのように磁性体粉末の比表面積及び導電体粉末の比表面積を規定したとしても、導電性塗膜の密度が高くなることで、磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率と導電性塗膜の焼成時の収縮率とが結局同程度となってしまい、焼成の際に導電性塗膜が焼結しきれず(収縮しきれず)、素体とコイルとの間に十分な空隙を設けることが困難であるという問題があった。
また、上記のように導電性塗膜の密度が高くなってしまうと、導電性塗膜の脱バインダ(導電性塗膜から有機バインダを除去する工程)が十分に行われず、導電性塗膜に炭素が残留してしまうことがある。このように、残留炭素が導電性塗膜に存在する状態で焼成が行われると、残留炭素が気化して、導電性塗膜が発泡膨張してしまう。そのため、例えば図6に示されるように、導体パターンB20が多数の空孔Hを有する多孔質状(スポンジ状)となってしまい、素体とコイルとの間において空隙の形成が阻害されていた。
一方、グリーンシート積層体のプレスによる導電性塗膜の密度の上昇を抑制するため、従来から、導電性粒子と樹脂粒子とを含む導電性ペーストが知られている(例えば、特開2005−310694号公報参照)。この導電性ペーストに含まれる樹脂粒子は固体であるので、グリーンシート積層体のプレスの際に導電性塗膜に対して圧力が加えられても、導電性塗膜の密度の上昇が抑制されるようになっている。
しかしながら、この導電性ペーストに含まれる樹脂粒子が固体であることにより、流体の樹脂を用いた場合と比較して、導電性ペーストの粘度が高くなる。そのため、導電性ペーストの印刷性が劣化してしまっていた。このとき、導電性ペースト中の導電性粒子の含有量を少なくすれば印刷性の向上が図れるものの、この導電性ペーストを用いて製造される積層型インダクタの特性に大きな影響を与えてしまうこととなる。さらに、この導電性ペーストに含まれる樹脂粒子は、固体としての形状を保つため、溶剤に対して不溶性を有する不溶性材料で覆われているので、導電性ペーストの製造にコストがかかってしまっていた。
これに対し、本実施形態においては、残留溶剤が1.0%以下であるとき(硬化状態の一つである乾燥状態のとき)に測定したダイナミック硬さが9.8〜20.6である導電性ペーストとしている。残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さが9.8以上である導電性ペーストを用いて積層型インダクタ1を製造する場合、グリーンシート積層体のプレスに伴い導電性塗膜に対して圧力が加えられても、導電性塗膜の密度が高くなり難くなる傾向にある。一方、残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さが20.6を超える導電性ペーストを用いて積層型インダクタ1を製造する場合、グリーンシート積層体をプレスする際に、導電性塗膜の密度が高くなり難くなっているものの、グリーンシート積層体のプレスの前後によらず、導電性塗膜の焼成時の収縮率がグリーンシートの焼成時の収縮率と同程度又はそれ以下となってしまう傾向にある。従って、本実施形態に係る導電性ペーストでは、残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さを上記範囲とすることで、グリーンシート積層体のプレスの前後において、導電性塗膜の焼成時の収縮率がグリーンシートの焼成時の収縮率よりも大きい状態に維持されることとなる。その結果、本実施形態に係る導電性ペーストを用いることで、積層型インダクタ1において素体10とコイルLとの間に十分な空隙Sを形成することが可能となる(図3及び図4参照)。このとき、空隙Sは導電性塗膜の焼成時の収縮率とグリーンシートの焼成時の収縮率との差により形成されるので、小型化された積層型インダクタ1に対しても十分な効果が得られる。
ここで、本実施形態では、上記のように導電性塗膜の密度が高くなり難くなっているので、脱バインダが十分に行われ、導電性塗膜に炭素がほとんど残留しない。そのため、導電性塗膜の発泡膨張が抑制されて、素体10とコイルLとの間において空隙の形成が阻害されないようになっている。また、ここで、本実施形態では、上記のように導電性塗膜の焼成時の収縮率が磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率よりも大きくなっているので、素体10とコイルLとの間にほとんど残留応力が発生せず、導電性ペースト中の銀が磁性体グリーンシートにほとんど拡散しない。
また、本実施形態の導電性ペーストは、少なくとも、銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%であり、且つ、アクリル樹脂の含有量が銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部であるので、残留溶剤が1.0%以下であるときに測定したダイナミック硬さが9.8〜20.6となる導電性ペーストを得られるようになっている。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では磁性体グリーンシートを積層してグリーンシート積層体を加圧するシート積層工法により積層型インダクタ1を製造しているが、シート積層工法のように本プレスが行われない印刷積層工法によって積層型インダクタ1を製造してもよい。
また、本実施形態では、導電性ペーストを加熱して残留溶剤が1.0%以下とされた乾燥状態とすることで導電性ペーストの硬化状態を実現していたが、これに限られない。具体的には、アクリル樹脂として光硬化性樹脂を用い、これに銀粉末を混合して導電性ペーストを作製し、導電性ペーストに光(例えば、紫外線等)を照射することでアクリル樹脂の重合反応を行わせて、導電性ペーストを硬化状態としてもよい。また、アクリル樹脂として熱硬化性樹脂を用い、これに銀粉末、硬化剤、有機溶剤を混合して導電性ペーストを作製し、導電性ペーストを加熱することでアクリル樹脂の重合反応を行わせて、導電性ペーストを硬化状態としてもよい。
以下、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2並びに図7〜図9に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、図7は、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の各実施条件、測定結果及び評価結果を示す表である。図8は、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2における空隙率、インピーダンス及び印刷のとぎれ発生個数を示す図である。図9は、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2における空隙率とインピーダンスとの相関関係を示す図である。
(実施例1)
まず、樹脂A:メタアクリル酸メチルを含むコポリマー及び樹脂B:ポリメタクリル酸メチルを混合して、アクリル樹脂を得た。そして、このアクリル樹脂と溶剤(α−テルピネオール)との配合比率を2:8(重量比)となるように調整した有機ビヒクルを作製し、この有機ビヒクルに粒径が0.5μm〜5.0μmの銀粉末を加えて三本ロールミルで混練することで、導電性ペーストを作製した。
ここで、作製した導電性ペーストにおけるアクリル樹脂の含有量を、銀粉末100重量部に対して6.6重量部(樹脂Aを2.1重量部、樹脂Bを4.5重量部)となるようにした。また、作製した導電性ペーストにおける銀粉末の含有量を、83.4重量%となるようにした。
(実施例2〜5及び参考例1
導電性ペーストにおけるアクリル樹脂の含有量を、それぞれ銀粉末100重量部に対して7.4重量部(樹脂Aを2.4重量部、樹脂Bを5.0重量部)、6.2重量部(樹脂Aを5.5重量部、樹脂Bを0.7重量部)、8.3重量部(樹脂Aを2.7重量部、樹脂Bを5.6重量部)、11.3重量部(樹脂Aのみを11.3重量部)、6.6重量部(樹脂Aを4.5重量部、樹脂Bを2.1重量部)となるようにすると共に、導電性ペーストにおける銀粉末の含有量を、それぞれ82.2重量%、90.0重量%、80.5重量%、79.0重量%、85.0重量%となるようにした以外は、実施例1と同様にして実施例2〜5及び参考例1の導電性ペーストを作製した。
(比較例1〜2)
導電性ペーストにおけるアクリル樹脂の含有量を、それぞれ銀粉末100重量部に対して7.5重量部(樹脂Aのみを7.5重量部)、8.3重量部(樹脂Aを6.7重量部、樹脂Bを1.6重量部)となるようにすると共に、導電性ペーストにおける銀粉末の含有量を、それぞれ79.0重量%、85.0重量%となるようにした以外は、実施例1と同様にして比較例1〜2の導電性ペーストを作製した。
(ダイナミック硬さの測定)
250μmのギャップのあるアプリケータを用いて、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペーストをPETフィルム上に塗布した。この導電性ペーストをPETフィルムと共に110℃にて2時間乾燥させ、導電性ペーストにおける残留溶剤を1.0%とした。そして、ISO14577−1において規定される試験方法により、ISO14577−1の付属書Aにおいて規定される材料パラメータの一つであるダイナミック硬さを、乾燥後における実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペーストについてそれぞれ測定した。
ここで、ダイナミック硬さは、圧子が試料にどれだけ侵入したかを測定することによって求めることができる。具体的には、試験荷重P(mN)、圧子の試料への侵入量(押し込み深さ)D(μm)としたとき、ダイナミック硬さDHは
DH=αP/D
(αは定数であり、三角錐圧子を用いた場合にはα=3.8584)
として定義される。実施例においては、ダイナミック超微小硬度計(型式DUH−210S:株式会社島津製作所製)を用いて、下記の測定条件によりダイナミック硬さを測定した。測定結果を図7に示す。
使用圧子 :三角錐圧子(115°)
試験荷重 :30mN
負荷速度 :6.6mN/sec
試験モード:「負荷−除荷」試験
保持時間 :10秒
(導電性塗膜の密度の測定)
250μmのギャップのあるアプリケータを用いて、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペーストをPETフィルム上に塗布した。この導電性ペーストをPETフィルムと共に110℃にて2時間乾燥させ、導電性ペーストにおける残留溶剤を1.0%とすることで、導電性塗膜を形成した。そして、乾燥後における実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペースト(導電性塗膜)をそれぞれφ25mmの金型で打ち抜いて試験片とし、各試験片の重量及び体積を計測して、本プレス前の各導電性塗膜の密度を測定した。また、74MPa(グリーンシート積層体の本プレスを想定)の圧力で各試験片をプレスした後、再び各試験片の重量及び体積を計測して、本プレス後の各導電性塗膜の密度を測定した。これらの測定結果を図7に示す。
(導電性ペーストの収縮率の測定)
250μmのギャップのあるアプリケータを用いて、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペーストをPETフィルム上に塗布した。この導電性ペーストをPETフィルムと共に110℃にて2時間乾燥させ、導電性ペーストにおける残留溶剤を1.0%とすることで、導電性塗膜を形成した。そして、乾燥後における実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペースト(導電性塗膜)をそれぞれφ25mmの金型で打ち抜いて試験片(直径d=25mm)とした後、各試験片を900℃にて1時間焼成した。そして、焼成後の各試験片の直径dを計測し、焼成前後の試験片の直径の比(d/d)を求めることで、導電性塗膜の収縮率を測定した。
また、上記の条件で乾燥した後における実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペースト(導電性塗膜)をそれぞれφ25mmの金型で打ち抜いて試験片(直径d=25mm)とし、74MPa(グリーンシート積層体の本プレスを想定)の圧力で各試験片をプレスした後、各試験片を900℃で1時間焼成して、焼成前後の試験片の直径の比(d/d)を求めることで、本プレス後の導電性塗膜の収縮率を測定した。これらの測定結果を図7に示す。
(導電性ペーストの粘度の測定)
ブルックフィールド粘度計を用いて、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の導電性ペーストの粘度をそれぞれ測定した。測定結果を図7に示す。
(積層型インダクタにおける空隙率の測定)
まず、Ni−Cu−Zn系フェライトの磁性体100重量部に対して、有機バインダとしてブチラール樹脂を8重量部及びフタル酸エステル系の可塑剤を3.5重量部添加し、溶剤としてトルエンを50重量部及び2−メチル−1−プロパノールを30重量部添加したものをボールミルに投入し、24時間分散を行い、スラリーを得た。そして、このスラリーをドクターブレード法によりPETフィルム上に塗布することで、磁性体グリーンシートを複数用意した。さらに、用意した磁性体グリーンシート並びに実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の各導電性ペーストを用いて、上記した積層型インダクタの製造方法に従い、積層型インダクタをそれぞれ製造した。
続いて、実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の各導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタを所定断面にて切断し、電子顕微鏡で観察することで、素体のうち一の導体パターンを囲んでいる部分の長さの合計L1と、素体と当該一の導体パターンとが接触している部分の長さの合計L2を計測した。こうして得たL1,L2に基づいて、各積層型インダクタの空隙率を
空隙率=1−L2/L1
として定義される式にて算出した。その結果を図7に示す。
(評価結果)
上記の各項目についての測定結果より、実施例1〜5の各導電性ペーストでは、いずれも本プレスの前後において密度の上昇が小さく、いずれも本プレス後の焼成時の収縮率が磁性体グリーンシートの焼成時の収縮率(20%弱)よりも大きかった。また、実施例1〜5の各導電性ペーストでは、磁性体グリーンシートに問題なく塗布することができる程度の粘度となっており、積層の際に磁性体グリーンシートとの接着不良が発生しなかった。そして、実施例1〜5の各導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタでは、いずれも50%を超える大きな空隙率が得られた。以上より、実施例1〜5の導電性ペーストの評価結果としては、「○:良好」であった。
また、参考例1の導電性ペーストでは、本プレス前後において密度の上昇が小さく、本プレス後の焼成時の収縮率が磁性体グリーンシートの収縮率(20%弱)をやや上回るものであった。また、参考例1の導電性ペーストでは、磁性体グリーンシートに問題なく塗布することができる程度の粘度となっており、積層の際に磁性体グリーンシートとの接着不良が発生しなかった。そして、参考例1の導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタでは、43%というやや大きな空隙率が得られた。以上より、参考例1の導電性ペーストの評価結果としては、「△:やや良好」であった。
また、比較例1の導電性ペーストでは、本プレス前後において密度の上昇が極めて大きく、本プレス後の焼成時の収縮率が磁性体グリーンシートの収縮率(20%弱)と同程度であった。また、比較例1の導電性ペーストでは、積層の際に磁性体グリーンシートとの接着不良は発生しなかったが、磁性体グリーンシートに塗布する際に問題となる程度の高い粘度となっていた。そして、比較例1の導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタでは、空隙率が28%と小さいものであった。以上より、比較例1の導電性ペーストの評価結果としては、「×:不良」であった。
また、比較例2の導電性ペーストでは、本プレス前後において密度の上昇が小さかったが、本プレス後の焼成時の収縮率が磁性体グリーンシートの収縮率(20%弱)よりもやや小さいものであった。また、比較例2の導電性ペーストでは、磁性体グリーンシートに問題なく塗布することができる程度の粘度となっていたが、積層の際に磁性体グリーンシートとの接着不良が発生した。そして、比較例2の導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタでは、空隙率が20%と小さいものであった。以上より、比較例2の導電性ペーストの評価結果としては、「×:不良」であった。
ここで、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2の各導電性ペーストを用いて製造された各積層型インダクタのインピーダンスについても測定した。測定結果を図8に示す。また、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2の各導電性ペーストを用いて製造された各積層型インダクタの空隙率とインピーダンスとの関係を図9に示す。
図9に示されるように、空隙率の上昇に伴いインピーダンスも大きくなっており、空隙率が20%を超える実施例1〜4及び参考例1においては十分大きなインピーダンスが得られていることが理解される。従って、実施例1〜4及び参考例1の導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタは、良好な特性を有することが確認された。
また、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2の各導電性ペーストを用いて、線幅が50μmの細いパターンを多数スクリーン印刷した。そして、このとき、印刷のとぎれが発生する個数を計数した。その結果を図8に示す。
図8に示されるように、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2のいずれの導電性ペーストを用いても、1万個中印刷のとぎれが発生しなかった。従って、実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2のいずれの導電性ペーストを用いても、問題なく線幅の細いパターンをスクリーン印刷することが可能であることが確認された。
本実施形態に係る導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタを示す斜視図である。 素体の構成を説明するための分解斜視図である。 導体パターンの一部を拡大して示す図2のIII−III線断面図である。 導体パターンの一部を拡大して示す図3のIV−IV線断面図である。 積層型インダクタの製造方法を説明するための図である。 従来の導電性ペーストを用いて製造された積層型インダクタが備える導体パターンの一部を拡大して示す図である。 実施例1〜5、参考例1及び比較例1〜2の各実施条件、測定結果及び評価結果を示す表である。 実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2における空隙率、インピーダンス及び印刷のとぎれ発生個数を示す図である。 実施例1〜4、参考例1及び比較例1〜2における空隙率とインピーダンスとの相関関係を示す図である。
符号の説明
1…積層型インダクタ、10…素体、12.14…外部電極、A1〜A20…磁性体層、B1〜B18…導体パターン、C1〜C16…スルーホール電極、H…空孔、S…空隙。

Claims (4)

  1. 磁性体グリーンシートに導電性ペーストを所定の形状となるように塗布して乾燥することで前記磁性体グリーンシート上に導電性塗膜を形成したものを複数積層してグリーンシート積層体を形成するステップと、所定の圧力で前記グリーンシート積層体をプレスして、積層された前記磁性体グリーンシート同士を圧着するステップと、プレスされた前記グリーンシート積層体を焼成するステップとを経て形成される積層型インダクタに用いられる前記導電性ペーストであって、
    銀粉末と、メタアクリル酸メチルを含むコポリマーを含有してなるアクリル樹脂とを含
    硬化状態のときに測定したダイナミック硬さが9.8〜15.3であり、
    前記銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%であり、且つ、前記アクリル樹脂の含有量が前記銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部であり、
    前記プレスするステップにおいて74MPaにてプレスした後に測定した場合の前記導電性塗膜の密度が4.42g/cm 〜5.01g/cm であることを特徴とする導電性ペースト。
  2. 前記アクリル樹脂は、前記メタアクリル酸メチルを含むコポリマーに加えポリメタクリル酸メチルを含有してなることを特徴とする、請求項1に記載された導電性ペースト。
  3. 磁性体グリーンシートに導電性ペーストを所定の形状となるように塗布して乾燥することで前記磁性体グリーンシート上に導電性塗膜を形成したものを複数積層してグリーンシート積層体を形成するステップと、所定の圧力で前記グリーンシート積層体をプレスして、積層された前記磁性体グリーンシート同士を圧着するステップと、プレスされた前記グリーンシート積層体を焼成するステップとを経て形成される積層型インダクタに用いられる前記導電性塗膜であって、
    銀粉末と、メタアクリル酸メチルを含むコポリマーを含有してなるアクリル樹脂とを含み、
    ダイナミック硬さが9.8〜15.3であり、
    前記銀粉末の含有量が79重量%〜90重量%であり、且つ、前記アクリル樹脂の含有量が前記銀粉末100重量部に対して6.2重量部〜11.3重量部であり、
    前記プレスするステップにおいて74MPaにてプレスした後に測定した場合の前記導電性塗膜の密度が4.42g/cm 〜5.01g/cm であることを特徴とする導電性塗膜。
  4. 前記アクリル樹脂は、前記メタアクリル酸メチルを含むコポリマーに加えポリメタクリル酸メチルを含有してなることを特徴とする、請求項3に記載された導電性塗膜。
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