JP4483028B2 - ホログラム・ディスプレイ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ぼけのない鮮明な再生画像が視覚されるよう改良が施されたホログラム・ディスプレイに関する。
特に、ホログラムとして、入射角度選択性(特定範囲の角度での入射光線にのみ回折光を生じる特性)および波長選択性(特定範囲の波長での回折光を生じる特性)の少なくとも一方がないか/もしくは少ないタイプのホログラムを用いたディスプレイに関する。
上記タイプのホログラムには、レインボーホログラムに代表される透過型ホログラム(入射光が、ホログラム内を通過する際に、回折を生じる特性)の採用が好適である。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
一般に、ホログラムは、その撮影条件に応じて、観察する場合の「好適な照明方向や、それに基づく再生像の結像位置」が設定される。
【0004】
図1は、レインボーホログラムを観察する状態の一例を示す説明図である。
同図に示すように、ホログラム2の後方(観察者に対して反対側)に配置した点光源3から発する照明光を、ホログラム2に入射させる。
点光源3の配置は、それからの発散光が、適切な角度でホログラム2の全面に入射するように設定されており、ホログラム2から生じる透過回折光による像が再生され、あたかも、観察者9に対しては奥の方に物品があるかのように、ホログラム像7が認識される。(透過型ディスプレイ)
なお、同図(および以後の図面)に同一の符号で現れる保護層1は、本発明では必須要件ではないが、アクリル,ポリカーボネイト,PETなどの透明素材が用いられる。
【0005】
図1の構成のディスプレイでは、ホログラム2の後方に照明光源3を配置するためのスペースが必要であり、前後に展示スペースを余計に取ってしまうことになる。
この問題を解決するため、図3に示すように、壁面(図示せず)にホログラム2を配置して、その背面(観察者に対して反対側)に光反射層6を形成しておきホログラム2の前方(観察者側)に配置した点光源3から発する照明光を、ホログラム2に入射させる構成とする方式もある。(反射型ディスプレイ)
【0006】
透過型ホログラムと再生用照明光源との配置関係を、図6〜図8に示す。
図7に示すように、点光源3によって、1つの点像を記録したホログラム2を照明すると、ホログラムに記録されている像は、8の位置に回折される。
しかし、図6に示すように、複数の点光源が存在する場合、点光源Aによってaの位置に再生像が回折され、点光源Cによってcの位置に再生像が回折されるため、再生像も複数結像されてしまう。
蛍光灯による、多方向に渡る拡散成分を含む照明光による照明の場合、蛍光管の長さ方向に渡って複数の点光源が集まっている場合と同様であり、拡散照明光によって像を再生させると、拡散照明光の面積にほぼ比例した形の広がった像として再生されるため、像がボケてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
多方向の成分を含む拡散光により照明される条件下では、適切な点光源からの照明角度を外れた光がホログラムに入射する。
そのため、図6で例示したように、再生像が複数結像されることに伴う「像のボケ」を招き、再生像が不鮮明になることが問題となる。
本発明は、ぼけのない鮮明な再生画像が視覚されるよう改良が施されたホログラム・ディスプレイを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では、適切な照明角度を外れる多方向の成分を含む拡散光により照明される条件下であっても、ホログラム自体に入射する照明光の角度を制御することにより、上記課題を解決する。
【0009】
すなわち、請求項1の本発明のホログラム・ディスプレイは、
透過型ホログラムの一方の表面に照明光の入射角度を制限せしめるフィルムが配置され、そのフィルム側から光を入射させた際に、透過回折光が他方から出射する構成であることを特徴とする。
【0010】
上記フィルムとしては、その断面に、方向を揃えた帯状の遮光部が配置された構成であり、フィルムに対する特定範囲の角度での入射光のみを出射させるような機能を持つ製品が好適である。(図5参照)
上記の機能を持つ製品として、ルーバー(遮光帯)を有するフィルムとして、ベネチアンフィルム,ベネチアンブラインドなどの各種の名称で呼ばれる製品が知られている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
【0012】
図2は、本発明によるホログラム・ディスプレイの一実施形態を示す説明図である。(透過型ディスプレイ=請求項2に対応)
ホログラム・ディスプレイは、ホログラム2の背面にベネチアンフィルム4を設けた構成であり、ディスプレイの後方(観察者に対して反対側)に配置される照明光源5から発する照明光が、ホログラム2に入射される。
照明光源5は、適切な照明角度を外れる多方向の成分を含む拡散光によりホログラム2を照明するような、ランダムな配置である。
【0013】
このような場合であっても、ホログラム2に入射する照明光の角度を、直前のベネチアンフィルム4が制御することにより、照明光が、適切な角度でのみホログラム2に入射し、多くの再生像が結像されることはなく、図2の場合と同様に、ホログラム2から生じる透過回折光による像が再生され、あたかも、観察者9に対しては奥の方に物品があるかのように、ホログラム像7が認識される。
【0014】
図4は、本発明によるホログラム・ディスプレイの他の実施形態を示す説明図である。(反射型ディスプレイ=請求項4に対応)
ホログラム・ディスプレイは、ホログラム2の背面にベネチアンフィルム4を設け、さらに光反射層6を設けた構成であり、ディスプレイの前方(観察者側)に配置される照明光源5から発する照明光が、ホログラム2に入射される。
照明光源5は、適切な照明角度を外れる多方向の成分を含む拡散光によりホログラム2を照明するような、ランダムな配置である。
【0015】
このような場合であっても、
(1) ホログラム2から透過回折した後、光反射層6に至る光。
(2) 光反射層6で反射して、再度ホログラム2に入射した後で、透過回折されることになる光。
の何れかを、ベネチアンフィルム4が制御することにより、図3の場合と同様に、ホログラム2から生じる透過回折光による像が反射して再生され、あたかも、観察者9に対しては奥の方に物品があるかのように、ホログラム像7が認識される。
【0016】
一般的な観察条件では、ホログラムと観察者との距離は30cm程度であり、観察者の両眼の目の間隔は8cm程度である。
それから計算して、ベネチアンフィルムが制御する照明光の入射角度の範囲としては、正面から左右(または、上下)に5〜20°の範囲に渡る照明光のみが入射するようなルーバー(遮光帯)を持つようにすることが、レインボーホログラムの観察に適した角度からの照明光のみを選択透過させ、再生像のボケの少ないホログラムディスプレイが提供される。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のホログラム・ディスプレイにより、従来は鮮明な再生像が得られなかった蛍光灯などからの拡散照明(適切な照明角度を外れる多方向の成分を含む)によっても、クリアーでシャープなホログラムの再生像を得ることができる。
【0018】
【図面の簡単な説明】
【図1】従来技術による透過型ホログラム・ディスプレイを観察する状態の一例を示す説明図。
【図2】本発明による透過型ホログラム・ディスプレイを観察する状態の一例を示す説明図。
【図3】従来技術による反射型ホログラム・ディスプレイを観察する状態の一例を示す説明図。
【図4】本発明による反射型ホログラム・ディスプレイを観察する状態の一例を示す説明図。
【図5】照明光の入射角度を制限せしめるフィルムの一例(ベネチアンフィルム)の機能を概念的に示す説明図。
【図6】透過型ホログラムと再生用照明光源との配置関係の一例(好ましくない例)を示す説明図。
【図7】透過型ホログラムと再生用照明光源との配置関係の一例(好ましい例)を示す説明図。
【図8】本発明での透過型ホログラムと再生用照明光源との配置関係の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1…保護層
2…透過型ホログラム
3…照明光(点光源)
4…ベネチアンフィルム
5…照明光(蛍光灯などの拡散光)
6…光反射層
Claims (4)
- 透過型ホログラムの一方の表面に照明光の入射角度を制限せしめるフィルムが配置され、そのフィルム側から照明光を入射させ、その透過回折光が他方から出射する構成であることを特徴とするホログラム・ディスプレイ。
- 透過型ホログラムの一方の表面に照明光の入射角度を制限せしめるフィルムが配置され、他方の表面には光反射層が配置され、透過回折光が反射して前記フィルム側から表示光として出射する構成であることを特徴とするホログラム・ディスプレイ。
- 透過型ホログラムの一方の表面に照明光の入射角度を制限せしめるフィルムが配置され、さらにその表面には光反射層が配置され、
ホログラムの他方の表面から入射する照明光による透過回折光についての、光反射層への入射角度およびそこからの反射光の出射角度を制限して、表示光として出射する構成であることを特徴とするホログラム・ディスプレイ。 - 前記フィルムが、その断面に、方向を揃えた帯状の遮光部が配置された構成であり、フィルムに対する特定範囲の角度での入射光のみを出射させることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のホログラム・ディスプレイ。
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