JP3346296B2 - ホログラムスクリーンの製造方法 - Google Patents

ホログラムスクリーンの製造方法

Info

Publication number
JP3346296B2
JP3346296B2 JP24880798A JP24880798A JP3346296B2 JP 3346296 B2 JP3346296 B2 JP 3346296B2 JP 24880798 A JP24880798 A JP 24880798A JP 24880798 A JP24880798 A JP 24880798A JP 3346296 B2 JP3346296 B2 JP 3346296B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
hologram screen
intensity
haze ratio
hologram
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24880798A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000075139A (ja
Inventor
健一朗 高田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP24880798A priority Critical patent/JP3346296B2/ja
Priority to EP99113553A priority patent/EP0971247A1/en
Priority to US09/348,009 priority patent/US6421147B2/en
Publication of JP2000075139A publication Critical patent/JP2000075139A/ja
Priority to US10/106,777 priority patent/US6597477B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3346296B2 publication Critical patent/JP3346296B2/ja
Priority to US10/403,851 priority patent/US20030202228A1/en
Priority to US10/868,618 priority patent/US6885483B2/en
Priority to US10/868,654 priority patent/US20040263928A1/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は,映像光を散乱・拡散して出射光
とすることにより映像を再生するホログラムスクリーン
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】映像投影装置より入射した映像光を散乱・
拡散して出射光とすることにより映像を再生することが
できる透明なホログラムスクリーンが知られている。こ
のホログラムスクリーンは,背景を透かしてみながら,
再生される映像を観察することができる。
【0003】このようなホログラムスクリーンを利用す
ることで,例えば銀行や病院等の窓口において顧客や患
者を確認しながら接客を行うことが可能となる。この場
合,映像は顧客側に表示することもできるし(顧客向け
の映像を表示する),接客する側に表示することもでき
る(接客する店員等に向けた映像を表示する)。更に,
上記ホログラムスクリーンを利用することで,デパート
や地下街等の各種ショールームのウィンドウガラスに対
し広告映像等を映し出すことができる。この場合,ショ
ールーム内の展示品の観察を阻害することなく,映像を
提示することができる。また,このようなホログラムス
クリーンを自動車等の各種移動体のヘッドアップディス
プレイとして利用することもできる。
【0004】図26には透過型のホログラムスクリーン
9を用いた表示装置を示した。この表示装置は,ホログ
ラムスクリーン9の背面側(観察者側と反対側)に映像
投影装置12であるプロジェクタが配置され,該プロジ
ェクタから映像光120を照射することで,ホログラム
スクリーン9において映像を再生し,観察者8に提示す
るよう構成されている。
【0005】また,図27には反射型ホログラムスクリ
ーン90を用いた表示装置を示した。この表示装置は,
ホログラムスクリーン90の正面側(観察者側)に映像
投影装置12が配置され,該映像投影装置12から映像
光120を照射することで,ホログラムスクリーン9に
おいて映像を再生し,観察者8に提示するよう構成され
ている。
【0006】上記ホログラムスクリーン9,90の製造
方法として,レーザー光をすりガラス等の光拡散体を透
過させて拡散させ,得られた拡散光を物体光とし,非拡
散光を参照光として,両者を感光材料に照射すること
で,干渉縞を該感光材料に記録するという方法が知られ
ている。図28,図29に示すごとく,光拡散体32を
透過することで形成された拡散光よりなる物体光320
と,非拡散光である参照光310という2本の光束を用
いて感光材料31を露光する。これにより,感光材料3
1に干渉縞が記録される。
【0007】この露光の際に,図28に示すように,感
光材料31に対して同方向から物体光320及び参照光
310を入射させることで透過型のホログラムスクリー
ン9を得ることができる。一方,図29に示すように,
感光材料31に対してそれぞれ逆方向から物体光320
と参照光310とを入れることで反射型のホログラムス
クリーン90を得ることができる。
【0008】
【解決しようとする課題】しかしながら,上述した従来
のホログラムスクリーンには,光拡散体より得られた物
体光で形成された干渉縞が記録されていることから,曇
りが発生しやすかった。このようなホログラムスクリー
ンは不透明性が目立ち,ホログラムスクリーンの通して
明瞭な背景を観察することが難しく,観察者に違和感を
与えることがあった。この問題は特に映像が映っていな
い時に顕著であった。
【0009】ところで,特開平9−127853号に視
野角の広いホログラムスクリーンの作製方法が提示され
ている。この方法は,光拡散体に異なる方向から複数の
光を照射することで得られた拡散光である物体光と,非
拡散光である参照光とを感光材料に照射することでホロ
グラムスクリーンを得る方法である。また,拡散角の異
なる2種類以上の光拡散体を貼り合せて1枚の光拡散体
となし,これより得られた拡散光よりなる物体光と,非
拡散光である参照光とを利用してホログラムスクリーン
を得る方法である。
【0010】この方法では,散乱方向による強度の差が
少ない拡散光を使用することができるため,広い視野角
を持ったホログラムスクリーンを得ることができる。ホ
ログラムスクリーンには,特定の範囲(視野角)内から
しか映像を見ることができない,という特徴があるた
め,視野角の広いホログラムスクリーンの利用価値は高
い。しかしながら,このような方法にて作製されたホロ
グラムスクリーンは,視野角が広くなるに伴い,曇り具
合がひどくなるという問題があった。
【0011】また,特開平9−127612号にホログ
ラムスクリーンの曇りを防止する方法が提示されてい
る。仮に参照光を照射せず,物体光のみで感光材料を露
光したと仮定する。この露光で得られたホログラムスク
リーンの効率ηOOを5%以下とした場合の物体光の強度
をAとする。このような物体光の強度Aと,この強度A
に見合うような強度の参照光とを用いて感光材料を露光
する。これにより曇りが生じ難いホログラムスクリーン
を得ることができる。
【0012】しかしながら,効率ηOOが5%を越えるよ
うな物体光で露光した場合であっても,曇りを生じ難い
ホログラムスクリーンが得られる可能性があり,上述し
た従来技術にかかる製造方法は,曇りが生じ難いホログ
ラムスクリーンの製造方法としては充分ではなかった。
【0013】また,特開平9−127612号におい
て,感光材科として重クロム酸ゼラチン(DCG)を使
用したホログラムスクリーンが提示されている。そし
て,DCGを用いた製造工程には,湿式の現像工程が必
要である。このため,上記現像工程でDCGが硬膜され
る際に,該DCG中に微少なひび割れが生じ,その結
果,ホログラムスクリーンが白濁するおそれがあった。
発明者らの研究により,この白濁が無ければ効率ηOO
大きくても曇りを感じないことが判明した。逆に重クロ
ム酸ゼラチンによるホログラムスクリーンは,白濁する
ことが多いためにηOOを5%以下とする必要があった。
【0014】本発明は,かかる従来の問題点に鑑みてな
されたもので,透明性に優れ,曇りが殆どなく,明瞭な
背景を観察できるホログラムスクリーン,及びこのよう
なホログラムスクリーンの製造方法を提供しようとする
ものである。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【課題の解決手段】 はじめに、 ヘイズ率について説明す
る。透明体の曇り具合を表わす指標としてJISK71
05に規定されている『へイズ率』が広く使用されてい
る。本発明におけるヘイズ率はJISK7105による
値である。
【0021】一般的な光散乱体に比べて,ホログラムス
クリーンはかなりへイズ率が高い場合でも,観察者が背
景を明瞭に観察できる,即ち透明性に優れることを本発
明者らは見出した。
【0022】『ヘイズ率』は以下に示す式によって表現
できる。 H=Td/Tt×100・・・・・(1) H:へイズ率(%),Td:拡散透過率(%),Tt:
全光線透過率(%) ここにTtはホログラムスクリーンや光散乱体の中央表
面に対する垂直方向へ透過した光の強度(正確には±
3.5度の範囲内に散乱した光の強度),Tdはそれ以
外のあらゆる方向へ散乱した光の合計強度である。
【0023】次に,ホログラムスクリーンの曇りの原因
を,一般的な光散乱体の曇りの原因と比較して説明す
る。一般的な光散乱体において入射する光が散乱される
のは,その表面に凹凸形状が存在するためである。ある
いは,内部に光を散乱する粒子が存在するためである。
【0024】このため,図19に示すように,光散乱体
72の背景に存在する物体70から観察者8に向かう光
束71が光散乱体72を通過して出射する際には,一部
の光束73は観察者8に向かって直進するが,他の光束
731,732は必ず光路が観察者8の方向と違う方向
へ曲げられて出射する。これが原因となって,背景に存
在する物体70の像がぼかされてしまう。ヘイズ率が小
さいほど光束731,732の曲がり度合が小さくなる
が,極めて微小な曲がり度合でないかぎり,観察者8に
とって光散乱体72の背景にある物体70は必ずぼけて
みえることとなる。
【0025】例えば,光束731,732が0.1度曲
げられた場合,光散乱体72から2m離れて位置する観
察者8には3.5mmのずれが発生する。光散乱体72
から5m離れて位置する観察者8には8.7mmのずれ
が発生する。通常,人間の瞳の径が5mm前後であるこ
とを考慮すれば,光束731,732が僅か0.1度曲
げられたとしても,物体70はぼけて見えることとな
る。このように背景にある物体70がぼけるため,観察
者8には光散乱体72が曇って不透明に見えるのであ
る。
【0026】一方,ホログラムスクリーンは,後述する
ごとく,レーザー光を光拡散体に透過(または反射)さ
せて形成した拡散光を物体光,拡散していないレーザー
光を参照光として使用し,両者が干渉することで生じた
干渉縞が感光材料中に,該感光材料を形成する物質の屈
折率差として記録されることで,製造することができ
る。そして,この記録された干渉縞が回折格子として機
能する。そして,ホログラムスクリーンを構成する物質
は一般に透明である。また,ホログラムスクリーンの表
面はほぼ平坦である。
【0027】図20に示すように,背景に存在する物体
70から観察者8に向かう光束71は,ホログラムスク
リーン1に記録された干渉縞100により方向を変えら
れることがない。よって,全ての光束71が,ホログラ
ムスクリーン1を通って観察者8に直進する光束74と
なるため,観察者8はぼけていない物体70を観察する
ことができる。つまり,観察者8にはホログラムスクリ
ーン1が透明にみえる。
【0028】もちろん,光束71の一部は干渉縞100
により回折され,光束75となってホログラムスクリー
ン1から出射する。光束74の入射方向は,映像光の入
射方向と異なるため,光束74と比べて光束75の強度
は低いが,干渉縞100は非常に多数あるため,この光
束75がある程度の強度を持った光となることもあり得
る。干渉縞100の数や効率などにより光束75の強度
が強くなった場合には,ホログラムスクリーン1のヘイ
ズ率が高くなる。
【0029】しかしながら,回折されない光束(図20
における光束74)は全て観察者に向かって直進し,こ
の光束74は光路が曲げられることがない。よって,背
景にある物体70がぼけてみえることが防止される。こ
のため,ホログラムスクリーン1の場合,通常の光散乱
体よりはより高いヘイズ率を持っている場合であって
も,透明にみえるのである。
【0030】そして,ホログラムスクリーンの不透明の
原因となる曇りは,正規の干渉縞(物体光と参照光とよ
り形成された干渉縞)や,物体光同士によってできる干
渉縞(不要な干渉縞)により外乱光が回折されて観察者
の視線方向に出射してきた光によって,生じるのであ
る。なお,外乱光とはホログラムスクリーンに対し照射
される映像光や,ホログラムスクリーンの背景にある物
体等からやってくる以外の光で,ホログラムスクリーン
に入射した光である。
【0031】これを図21を用いて模式的に説明する。
図21はホログラムスクリーン1に記録されている干渉
縞100を模式的に示したものである。図21では,傾
きの異なる3本の線にて干渉縞を表わしているが,実際
には1つの傾きの線ごとに平行な多数の縞から成ってお
り,傾き角度ももっと多数ある。
【0032】これらの干渉縞100は,図22のように
参照光310と物体光321とにより干渉縞101が,
参照光310と物体光322とにより干渉縞102が,
参照光310と物体光323とにより干渉縞103がそ
れぞれ記録される。従って,図21にかかるこれらの干
渉縞100では参照光310と同一方向から来た映像光
は効率よく回折することができるが,他方向から光は低
い効率でしか回折することができない。そして,図21
に示すごとく,映像光以外の外乱光711,712,7
13が入射したとき,観察者8の視線方向にこの外乱光
の一部が回折されてしまう。
【0033】また,ホログラムスクリーンを作製する際
に,図23に示すごとく,干渉縞109は,参照光31
0と物体光328,物体光329とにより形成された正
規の干渉縞であると同時に,物体光328と物体光32
9によって形成された干渉縞でもある。このように物体
光同士により形成された干渉縞を「フレネルノイズ」と
いうが,この「フレネルノイズ」によっても,外乱光の
一部が回折されてしまう。
【0034】正規の干渉縞及び「フレネルノイズ」によ
り外乱光が回折され,観察者の視線方向に出射してきた
場合,観察者はホログラムスクリーンが曇っていると感
じるのである。すなわち,ホログラムスクリーンの曇り
は,背景光が散乱されて曇るというよりも,外乱光が干
渉縞により回折されて観察者方向に出射する光によりホ
ログラムスクリーン全体が白っぽく光って見えるために
ホログラムスクリーンが曇って見えるのであり,背景光
の散乱度合がある程度高くとも,すなわちヘイズ率が高
くとも,観察者方向に回折される外乱光強度が弱けれ
ば,観察者にはホログラムスクリーンが曇ってみえな
い。以上のように,ホログラムスクリーンの曇りは一般
的な光散乱体と違い,へイズ率が高くとも観察者の感じ
る曇り度合は小さい。
【0035】ここにおいて,ホログラムスクリーンと一
般的な光散乱体とを実際に比較した。へイズ率が30%
のホログラムスクリーンとへイズ率が5%の光散乱体
(日東電工製アンチグレアフイルムAG−30)の透過
光の散乱特性(出射光の出射角ごとの強度分布)を図2
4に記載した。なお,ここにおいて使用したホログラム
スクリーンは後述する実施形態例2の製造方法で作製し
たものである。
【0036】図24より知れるごとく,へイズ率が5%
の光散乱体で0度方向の強度が約95%であるのに対
し,へイズ率が30%のホログラムスクリーンで約75
%の強度である。つまり,ホログラムスクリーンにおい
ては,約75%の強度の全く散乱されない光束が出射す
ることができる。これだけの強度の光が全く散乱されな
いので,ホログラムスクリーンの背景は充分視認でき
る。また,へイズ率が50%であれば約65%が透過す
るので,背景は充分視認できる。ただし,透過光強度が
低くなるので背景が若干暗くなる。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】本発明は,光拡散体を透過させる,または
光拡散体で反射させることにより得られた物体光と非拡
散光である参照光とを感光材料に対して照射すること
で,物体光と参照光とにより得られた干渉縞を感光材料
に記録するホログラムスクリーンの製造方法において,
上記光拡散体の散乱角が大きくなるほど,上記物体光の
強度EOと上記参照光の強度ERとの強度比ER/EOを小
さくなるよう調整するホログラムスクリーンの製造方法
にある。
【0044】ここに光拡散体の散乱角とは,光拡散体に
光を入射させることで,光拡散体から垂直方向(0度方
向)に出射する光の強度IOとθ方向に出射する光の強
度I θの比Iθ/IOが0.5となる角度である。
【0045】以下,図25を用いて説明する。物体光3
20の強度EOと参照光310の強度ERは,感光材料3
1上の単位面積当たりにあらゆる方向より入射してくる
物体光310及び参照光320の強度である。強度比E
R/EOが一定であっても,光拡散体の散乱角が変化する
ことで,ある一方向,すなわちθ方向に出射する物体光
325の強度IθOは弱くなることがある。強度IθO
弱くなった場合には,干渉縞の効率ηROが低くなる。
【0046】従って,光拡散体の散乱角を変えた場合に
効率ηROを下げないようにするためには,IθOを変え
る必要がある。IθOを変えるとは,すなわちEOを,ひ
いてはER/EOを変えることにつながる。仮に効率ηRO
が低くなった場合には,再生映像が暗くなるおそれがあ
る。
【0047】また,上記と同様に強度比ER/EOが一定
であっても,物体光同士の干渉により形成される「フレ
ネルノイズ」の効率も光拡散体の散乱角が大きくなるこ
とで大となる。上述したごとく「フレネルノイズ」の効
率が大となれば,ホログラムスクリーンの曇りが大きく
なり,不透明な状態となってしまう。よって,「フレネ
ルノイズ」の効率を下げるためにはER/EOを変える必
要がある。
【0048】以上のように,光拡散体の散乱角を大きく
するほど,強度比ER/EO が小さくなるよう調整する
とで,効率ηROを上げたり,「フレネルノイズ」の効率
を下げることができる。効率ηROがより高く,「フレネ
ルノイズ」の効率がより低いホログラムスクリーンは,
入射した光が散乱され難く,高い効率で出射することが
できる。つまり,上述したごときヘイズ率が5〜60%
であるようなホログラムスクリーンを容易に作製するこ
とができる。
【0049】ヘイズ率が5〜60%であることで,この
ホログラムスクリーンに対し映像投影装置以外から入射
した光は散乱度合が低く,映像光を高い効率で出射する
ことができる。このため,観察者がホログラムスクリー
ンを観察した場合,外乱光によりホログラムスクリーン
の曇りが少なく,ホログラムスクリーンの背景からやっ
てきた光は曇ることなく透過して,観察者に届く。よっ
て,観察者はホログラムスクリーンを通して明瞭に背景
を観察できる。つまり,本発明によれば,曇りが殆どな
く透明なホログラムスクリーンを製造することができる
(実施形態例1,2参照)。
【0050】また,本発明の製造方法において干渉縞を
感光材料に記録する装置としては,例えば,後述する実
施形態例2に示すごとき露光光学系が挙げられる。この
ものは,レーザ発振器と,ハーフミラーやミラー,対物
レンズ,軸外し放物面鏡,光拡散体等より構成され,同
一のレーザー発振器より照射されたレーザー光を分割
し,一方を光拡散体を透過させて物体光となし,他方を
参照光となして使用する。
【0051】このような露光光学系において光拡散体の
散乱角を変更する方法としては,光拡散体を交換する
か,あるいは複数枚の散乱角の同一の光散乱体,または
異なる光拡散体を積層し,一体の光拡散体としたものを
使用する等の方法が挙げられる。また,EOやERを適宜
変更することで強度比ER/EOを変更することができる
が,例えば,EOやERの変更は上述の露光光学系(図4
参照)の各ミラーの反射率や対物レンズの倍率等を適宜
変更することで,調整することができる。特に,ハーフ
ミラーの反射率を変更するのが,レーザー光の無駄なロ
スをなくすことができるため,好ましい。
【0052】また,本発明にかかる製造方法において,
感光材料としてフォトポリマー及び重クロムゼラチン酸
を使用することができる。上述したごとく,得に重クロ
ムゼラチン酸を用いた製造工程では,湿式の現像工程が
必要であるため,工程中で感光材料にひびがはいり,ホ
ログラムスクリーンが白濁するという問題があった。本
発明による製造方法では,各種の感光材料を用いて白濁
し難いホログラムスクリーンを得ることができ,より透
明なホログラムスクリーンを得ることができる。
【0053】
【0054】ところで,光拡散体の散乱角を大とするこ
とで,より広い範囲に広がった拡散光を得ることができ
る。このような拡散光を物体光として使用することで,
より視野角の広いホログラムスクリーンを得ることがで
きる。視野角の広いホログラムスクリーンは観察者の位
置を狭く限定せずとも映像を見ることができるため,よ
り実用的で,設置場所の限定が少なく使いかってに優れ
ている。
【0055】
【発明の実施の形態】実施形態例1 本発明の実施形態例にかかるホログラムスクリーンにつ
き,図1〜図3を用いて説明する。本例のホログラムス
クリーン1は,図1に示すごとく,映像投影装置12よ
り入射した映像光120を散乱・拡散して出射光121
とすることにより映像を再生するものであり,ヘイズ率
が5〜60%である。
【0056】本例のホログラムスクリーン1について詳
細に説明する。図1は本例のホログラムスクリーン1が
設置されたショールーム2である。このショールーム2
は壁面21に設置された展示物210と共に,ショール
ーム2のウィンドウガラス20に設置したホログラムス
クリーン1に映る映像をショールーム2の外にいる観察
者8に提示するよう構成されている。
【0057】ショールーム2の天井面24には照明器具
23が設置され,この照明器具23から放たれる照明光
はホログラムスクリーン1を通過して観察者8に対する
出射光の一部となる。また,照明器具23の照明光は展
示物210を照らし,該展示物210において反射さ
れ,反射光となって観察者8の眼に届く。上記映像投影
装置12としては,液晶プロジェクタが使用され,この
ものは天井面24に設置されている。
【0058】また,上記ホログラムスクリーン1は透過
型であり,製造方法については実施形態例2に記載し
た。なお,前述した図27に示すごとく,観察者8と同
じ側に上記映像投影装置12を設けて,ホログラムスク
リーンとして反射型のものを使用することもできる。更
に,上記映像投影装置12を床面25に設置することも
できる。
【0059】次に,本例にかかるホログラムスクリーン
について,ヘイズ率と観察者の感じる曇り具合との関係
について試験した。この試験は図1に示した環境下にお
いて,20人の被験者に展示物210の視認性とホログ
ラムスクリーン1の曇り具合とを評価することで行っ
た。
【0060】この試験において使用したヘイズ率の異な
るホログラムスクリーンを得る方法としては,後述する
実施形態例2に示すごときホログラムスクリーンの製造
方法を利用した。つまり,後述する図4にかかる露光光
学系の光拡散体の散乱角に応じて参照光と物体光との強
度比ER/EOを変更した。また,ホログラムスクリーン
を複数枚積層し,これを1枚のスクリーンとして利用す
ることで所望のヘイズ率を得た。
【0061】この試験において使用したホログラムスク
リーン1は対角長さが20インチである。天井面24の
照明器具23よりホログラムスクリーン1に入射する照
明光の水平照度は1000lx(ルクス),ホログラム
スクリーン1の背景となる壁面21での輝度は400c
d/m2である。また,壁面21とホログラムスクリー
ン1との距離は5mであり,観察者8の側の照度も10
00lxとした。なお,平均的なオフイスの照度が50
0lx,コンビニ等の一般小売店舗で700lxあるこ
とから,本試験の照明器具23の輝度はそれらより明る
い1000lxとしたのである。
【0062】ホログラムスクリーン1の背景の視認性は
次のような試験によって評価した。ホログラムスクリー
ン1の背景となる壁面21に,展示物210として白紙
上に36ポイントのゴシックの黒文字のアルファベッ
ト,漢字を配置したものを設置した。そして,この展示
物210を映像投射器12から映像光120を照射しな
い状態で,ホログラムスクリーン1から2m離れた位置
に立つ観察者8に観察させた。そして,観察者に展示物
210の文字の見やすさ(図2にかかる文字の読み取り
易さ主観評価),ホログラムスクリーン1による背景の
曇り度合(図3にかかる曇り度合主観評価)について評
価させた。
【0063】この評価試験の結果を図2,図3に記載し
た。図2に示すごとく,ホログラムスクリーン1のへイ
ズ率が60%以下であれば,20人の観察者の全員が,
文字の読み取りに支障のないと判断していることが分か
った(全員が尺度4以上である)。また,図3に示すご
とく,ホログラムスクリーンのヘイズ率が60%以下で
あれば,20人の観察者全員が,多少の曇りを感じるこ
とがあっても,違和感を感じないことが分かった(全員
が尺度4以上である)。
【0064】このように,ホログラムスクリーンではへ
イズ率が60%以下であれば,このホログラムスクリー
ンを通しても明瞭な背景を観察でき,曇りが殆どないも
のを得ることができる。以上,本例によれば,透明性に
優れ,曇りが殆どないホログラムスクリーンを得ること
ができる。
【0065】実施形態例2 本例は,ホログラムスクリーンの製造方法等について,
図4〜図18を用いて説明するものである。本例の製造
方法の概略を説明すると,図4に示すごとく,光拡散体
32を透過させることにより得られた物体光320と非
拡散光である参照光310とを感光材料31に対して照
射することで,物体光320と参照光310とにより得
られた干渉縞を感光材料31に記録する。そして,上記
光拡散体32の散乱角を変更する際には,上記物体光3
20の強度EOと上記参照光310の強度ERとの強度比
R/EOを変更する。
【0066】以下,詳細に説明する。図4に,本例のホ
ログラムスクリーンを作製する露光光学系3を示す。上
記露光光学系3において,レーザ発振器39のレーザ発
射口390に対向してハーフミラー391が配置されて
いる。また,ハーフミラー391を透過する光軸上に
は,ミラー392,393,対物レンズ394,軸外し
放物面鏡38,光拡散体32が配置されている。また,
ハーフミラー391を反射する光軸上にはミラー39
5,396,対物レンズ397が配置されている。
【0067】また,上記露光光学系3において,参照光
310の強度ERと物体光320の強度EOの強度比ER
/EOの調整は,ハーフミラー391の透過率,各ミラ
ー392,393,395,396の反射率,対物レン
ズ394,397の倍率を適宜変更することで行った。
【0068】なお,本例の露光光学系3は,光拡散体3
2の長さLと,光拡散体32と感光材科31との間の距
離Sとの間には,L:S=3:2という関係が成立する
よう構成されている。また,上記感光材料31としては
厚さ6μmのデュポン社製フォトポリマーを,上記光拡
散体32としては#1000の両面すりガラスを使用し
た。なお『#1000』とは,直径が1/1000イン
チの砂で表面を処理したすりガラスのことである。
【0069】このような露光光学系3において,レーザ
ー発振器39から発したレーザー光37はハーフミラー
391によりレーザー光371,372へと2分割され
る。レーザ光371はミラー392,393を経て,対
物レンズ394に達し,該対物レンズ394において発
散光となった後,軸外し放物面鏡12により平行光37
4となる。その後,平行光374は光拡散体13を透過
して拡散光となる。この拡散光が物体光320として感
光材料31に入射する。
【0070】また,レーザ光372はミラー395,3
96を経て,対物レンズ397に達し,この対物レンズ
397を透過した後,参照光310となって感光材科3
1に入射する。このように物体光320と参照光310
とが感光材料31に入射することで,該感光材料31に
干渉縞が記録される。なお,この時の感光材料31の露
光量は30mJ/cm2とした。その後,感光材料31
に紫外線を強度0.1mJ/cm2で照射して,更に温
度120℃,2時間で加熱した。これにより,ホログラ
ムスクリーンを得た。なお,感光材料31は薄膜である
ため,ホログラムスクリーンとして使用する際には透明
板等を貼り合わせるなどして,補強することもできる。
【0071】以上の製造方法により得られたホログラム
スクリーンの各種性能を次のような試験によって評価し
た。まず,上記露光光学系3において,光拡散体を図5
に示すごとき散乱角の異なる4種類の光拡散体で構成
し,それぞれの光拡散体から得られたホログラムスクリ
ーンのヘイズ率について測定した。このヘイズ率の測定
結果は図6に記載した。なお,図5は散乱角が異なる4
種類の光拡散体が入射光を拡散光として出射する際に,
拡散光の出射角と拡散光全体に対する強度比を示した線
図である。
【0072】図6より知れるごとく,ER/EOが等しい
場合,光拡散体の散乱角が大きくなるに応じてへイズ率
が小さくなる。また,へイズ率が等しい場合,光拡散体
の散乱角が大きくなるに応じてER/EOが小さくなる。
また,ER/EOが大きくなるほど,このような傾向が強
くなる。なお,図7に,特にヘイズ率が50%,30%
になる場合のER/EOを記載した。
【0073】また,物体光同士が干渉する(前述の図2
3参照)ことにより形成される「フレネルノイズ」によ
るヘイズ率とER/EOとの関係を以下の方法で調べた。
すなわち,図4に記載した露光光学系3において,図6
における各ER/EOの値に相当する強度及び露光量を持
った物体光のみで感光材料を露光し,ホログラムスクリ
ーンを作製した。このようなホログラムスクリーンに対
するヘイズ率を測定し,図8に記載した。また,散乱角
が36度である光拡散体を用い,「フレネルノイズ」に
よるヘイズ率をER/EOが20以下である場合に限って
調べ,図9に記載した。
【0074】図9より知れるごとく,ER/EOが6未満
となると急激にへイズ率が高くなることが分かった。ま
た,ER/EOが10以上となった場合,ヘイズ率は略3
%と一定値を取ることが分かった。このことから,3%
というヘイズ率はホログラムスクリーンを構成する材料
自身によるへイズ率であると考えられる。
【0075】また,図8と図6とを比較することによ
り,「フレネルノイズ」による干渉縞を持ったホログラ
ムスクリーンの方が,より低いヘイズ率を持つことが分
かった。これは,物体光のみで露光する場合には,物体
光の全てのエネルギーが「フレネルノイズ」の形成に費
やされるが,参照光が存在する場合には「フレネルノイ
ズ」形成に消費されるエネルギー量が少ないためで,更
に正規の(物体光と参照光とにより形成される)干渉縞
によるヘイズ率がある程度低いためであると考えられ
る。一方,ER/EOが大きいところで発生しているヘイ
ズ率は,殆どが正規の干渉縞によるものである。
【0076】従って,へイズ率が比較的高いようなホロ
グラムスクリーンを作製する場合には,図8,図9のよ
うに「フレネルノイズ」によるへイズ率を調ベ,物体光
の強度,露光量を所望のへイズ率と同じになるような条
件にしてやれば,ホログラムスクリーンのへイズ率をそ
れ以下の値とすることができる。
【0077】そして,図8より知れるごとく,「フレネ
ルノイズ」により作製されたホログラムスクリーンで,
光拡散体として散乱角12度であるものを使用して作製
されるものは,ER/EO=6でへイズ率5%となってい
る。ヘイズ率5%というホログラムスクリーンは,前述
した図2,図3より知れるごとく,20人の観察者の誰
もが完全に透明であると感じた(尺度7であった)。
【0078】図6より知れるごとく,正規の干渉縞を持
ったホログラムスクリーンで,光拡散体として散乱角と
して散乱角12度であるものを使用して作製されるもの
は,ER/EO=6でヘイズ率20%となっている。ヘイ
ズ率20%というホログラムスクリーンは,前述した図
2,図3より知れるごとく,20人の観察者が透明であ
ると感じた(尺度7と尺度6であった)。
【0079】以上の手法を用いてホログラムスクリーン
を作製すれば,「フレネルノイズ」によるヘイズ率をホ
ログラムスクリーンの曇りに影響のない程度まで低減で
き,正規の干渉縞によるヘイズ率も,ホログラムスクリ
ーンの透明性を確保できるレベルまで低減できることが
分かった。
【0080】次に,図4にかかる露光光学系においてヘ
イズ率5%となるホログラムスクリーンを作製する際に
使用した光拡散体の散乱角と露光の際のER/EOとの関
係を図10に記載した。上記ホログラムスクリーンのヘ
イズ率は約5%であるから,非常に透明である(実施形
態例1の図2,図3参照)。同図より散乱角を大きくし
た場合には,ER/EOを小さくすることにより,同じ値
のヘイズ率を持ったホログラムスクリーンが得られるこ
とが分かった。
【0081】次に,前述の図6に記載した散乱角36度
の光拡散体を用いて作製したホログラムスクリーンの正
規の干渉縞の回折効率ηROと露光の際のER/EOとの関
係を図11に記載した。なお,回折効率ηROの測定は,
図12に示すごとく,角度θcとなるように光751を
ホログラムスクリーン1に対し入射させ,該ホログラム
スクリーン1内部の干渉縞で回折されずにそのまま透過
した透過光752を測定した。この透過光752の分布
は,例えば,図13のようになるが,同図における斜線
を付した部分の割合をホログラムスクリーンの回折効率
ηROとした。
【0082】図11に示すごとく,回折効率ηROはER
/EOが小さくなるに伴い大きくなるが,ER/EOが3
以下となった時点で略一定となる。従って,図11と前
述した図6とから,ER/EO=3以下でホログラムスク
リーンを作製する時は,ER/EO=3で作製することに
より正規の干渉縞の回折効率ηROを下げることなくホロ
グラムスクリーンのヘイズ率を下げることができること
が分かった。また,得られたホログラムスクリーンはへ
イズ率30%であるため,曇りが殆ど気にならなかった
(図2,図3参照)。
【0083】更に,このようなER/EOを図5に示した
各光拡散体ごとに求め,図14に記載した。同図によれ
ば,光拡散体の散乱角が大きくなるにつれて,ER/EO
を小さくする必要があることがわかった。また,図14
にかかるホログラムスクリーンのスクリーンゲインを図
15に記載した。同図より知れるごとく,これらのスク
リーンゲインはすべて0.3以上であった。
【0084】また,前述する図11,図6とから,ホロ
グラムスクリーンの効率が高いほどへイズ率が高くなる
ことが分かった。更に,図8より,「フレネルノイズ」
によるへイズ率も高くなることが分かった。以上のこと
から,ホログラムスクリーンを使用する環境条件から,
それほど映像が明るい必要がない,すなわちホログラム
スクリーンの効率が必要でない場合には,ホログラムス
クリーンの効率ηROを下げることで,より透明性の高い
ホログラムスクリーンを作製できることが分かった。
【0085】以上より,上記光拡散体32の散乱角を変
更する際には,上記物体光320の強度EOと上記参照
光310の強度ERとの強度比ER/EOを変更する際,
散乱角が大きくなるほど,強度比ER/EOを小さくなる
よう調整すればよいことが分かった。これにより,ホロ
グラムクリーンを通して背景を明瞭に観察でき,曇りが
殆どなく,透明性に優れたホログラムスクリーンを製造
できることが分かった。更に,スクリーンゲインが0.
3以上で,映る映像がはっきりと視認できるようなホロ
グラムスクリーンが製造できることが分かった。
【0086】なお,ホログラムスクリーンの正規の干渉
縞の回折効率ηROが一定であるような露光条件であって
も,物体光同士の干渉により形成される「フレネルノイ
ズ」の効率が高くなることにより,へイズ率が低くなる
場合がある。
【0087】例えば,散乱角36度の光拡散体を用い,
R/EO=3という条件でホログラムスクリーンを作製
した場合,図16に示すように露光量がある一定値以上
になると正規の干渉縞の回折効率ηROは一定となるもの
の,図17のようにへイズ率は高くなってしまう。この
ようなときは,露光量を回折効率ηROが一定となり始め
る値,30mJ/cm2とすればよい。
【0088】また,ホログラムスクリーンを作製する際
の感光材料の膜厚によってもへイズ率を変えることがで
きる。露光量30mJ/cm2という条件で,感光材料
の膜厚を変えてホログラムスクリーンを作製し,それぞ
れの場合のへイズ率を図18に記載した。同図より,膜
厚はホログラムスクリーンの特性が許す限り薄くした方
が,低いヘイズ率を得ることができるため,好ましいこ
とが分かった。
【0089】なお,本例にかかる露光光学系では前述し
た図28に示すごとく,物体光と参照光とを同方向から
入射させている。このため,本例の製造方法では透過型
のホログラムスクリーンを得ることができる。前述した
図29に示すように,感光材料31に対して逆方向から
物体光320と参照光310とを入れるよう構成した露
光光学系を用いれば,反射型のホログラムスクリーン9
0を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例1における,ホログラムスクリーン
とこれを設置したショールームを示す説明図。
【図2】実施形態例1における,ヘイズ率とホログラム
スクリーンを通して見た文字の読み取り易さの評価を示
す線図。
【図3】実施形態例1における,ヘイズ率とホログラム
スクリーンの曇り度合の評価を示す説明図。
【図4】実施形態例2における,ホログラムスクリーン
を作製する露光光学系を示す説明図。
【図5】実施形態例2における,本例の測定において使
用した光拡散体の特性を示す説明図。
【図6】実施形態例2における,ER/EOと得られたホ
ログラムスクリーンのヘイズ率との関係を示す線図。
【図7】実施形態例2における,光拡散体の散乱角とE
R/EOとの関係を示す線図。
【図8】実施形態例2における,ER/EOと各ER/EO
の値に相当する強度及び露光量を持った物体光で作製し
たホログラムスクリーンのヘイズ率との関係を示す線
図。
【図9】実施形態例2における,散乱角が36度である
光拡散体を使用し,ER/EOと各ER/EOの値に相当す
る強度及び露光量を持った物体光で作製したホログラム
スクリーンのヘイズ率との関係を示す線図。
【図10】実施形態例2における,ヘイズ率5%のホロ
グラムスクリーンを作製する際に使用した光拡散体の散
乱角とER/EOとの関係を示す線図。
【図11】実施形態例2における,散乱角が36度であ
る光拡散体を使用して作製したホログラムスクリーンに
おける正規の干渉縞の回折効率ηROとER/EOとの関係
を示す線図。
【図12】実施形態例2における,回折効率の測定方法
の説明図。
【図13】実施形態例2における,回折効率を算出する
方法の説明図。
【図14】実施形態例2における,ER/EOと光拡散体
の散乱角との関係を示す説明図。
【図15】実施形態例2における,ER/EOと得られた
ホログラムスクリーンのスクリーンゲインとの関係を示
す説明図。
【図16】実施形態例2における,露光量と正規の干渉
縞の回折効率ηROとの関係を示す説明図。
【図17】実施形態例2における,露光量と得られたホ
ログラムスクリーンのヘイズ率との関係を示す線図。
【図18】実施形態例2における,ヘイズ率と感光材料
の膜厚との関係を示す説明図。
【図19】光散乱体の背景に存在する物体から観察者に
向かう光束に関する説明図。
【図20】ホログラムスクリーンの背景に存在する物体
から観察者に向かう光束に関する説明図。
【図21】ホログラムスクリーンが有する干渉縞による
外乱光の回折の説明図。
【図22】感光材料において干渉縞が形成される際の説
明図。
【図23】「フレネルノイズ」が形成される際の説明
図。
【図24】ホログラムスクリーンと通常の光散乱体にお
ける出射角と出射光の強度との間の説明図。
【図25】複数本の物体光と1本の参照光とが感光材料
の同じ位置に入射する際の説明図。
【図26】透過型のホログラムスクリーンを用いた表示
装置の説明図。
【図27】反射型のホログラムスクリーンを用いた表示
装置の説明図。
【図28】透過型のホログラムスクリーン作製の原理を
示す説明図。
【図29】反射型のホログラムスクリーン作製の原理を
示す説明図。
【符号の説明】
1...ホログラムスクリーン, 12...映像投影装置, 120...映像光, 121...出射光, 31...感光材料, 310...参照光, 32...光拡散体, 320...物体光,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 21/62 G02B 5/32

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光拡散体を透過させる,または光拡散体
    で反射させることにより得られた物体光と非拡散光であ
    る参照光とを感光材料に対して照射することで,物体光
    と参照光とにより得られた干渉縞を感光材料に記録する
    ホログラムスクリーンの製造方法において,上記光拡散
    体の散乱角が大きくなるほど、上記物体光の強度EO
    上記参照光の強度ERとの強度比ER/EOを小さくなる
    よう調整することを特徴とするホログラムスクリーンの
    製造方法。
JP24880798A 1998-07-07 1998-09-02 ホログラムスクリーンの製造方法 Expired - Fee Related JP3346296B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24880798A JP3346296B2 (ja) 1998-09-02 1998-09-02 ホログラムスクリーンの製造方法
US09/348,009 US6421147B2 (en) 1998-07-07 1999-07-06 Hologram screen and a method of producing the same
EP99113553A EP0971247A1 (en) 1998-07-07 1999-07-06 A hologram screen and a method of producing the same
US10/106,777 US6597477B2 (en) 1998-07-07 2002-03-26 Hologram screen and a method of producing the same
US10/403,851 US20030202228A1 (en) 1998-07-07 2003-03-31 Hologram screen and a method of producing the same
US10/868,618 US6885483B2 (en) 1998-07-07 2004-06-15 Hologram screen and a method of producing the same
US10/868,654 US20040263928A1 (en) 1998-07-07 2004-06-15 Hologram screen and a method of producing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24880798A JP3346296B2 (ja) 1998-09-02 1998-09-02 ホログラムスクリーンの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002208494A Division JP3552709B2 (ja) 2002-07-17 2002-07-17 ホログラムスクリーン

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000075139A JP2000075139A (ja) 2000-03-14
JP3346296B2 true JP3346296B2 (ja) 2002-11-18

Family

ID=17183709

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24880798A Expired - Fee Related JP3346296B2 (ja) 1998-07-07 1998-09-02 ホログラムスクリーンの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3346296B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008102263A (ja) * 2006-10-18 2008-05-01 Daiso Co Ltd ホログラムスクリーン及びその製造方法
JP5621237B2 (ja) 2009-10-08 2014-11-12 セイコーエプソン株式会社 表示システム
JP5862018B2 (ja) 2011-02-21 2016-02-16 セイコーエプソン株式会社 表示素子、表示素子の制御方法及び画像表示システム
JP6037311B2 (ja) * 2011-07-12 2016-12-07 国立大学法人北海道大学 ホログラム再生方法、光位相強度変換方法、暗号化位相変調信号の復号方法、ホログラム記録再生装置、および、光位相強度変換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000075139A (ja) 2000-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4372639A (en) Directional diffusing screen
US6198554B1 (en) Method for producing a hologram and a display device using the same
US6885483B2 (en) Hologram screen and a method of producing the same
US6424395B1 (en) Light scattering film and liquid crystal display device
US6597477B2 (en) Hologram screen and a method of producing the same
JP3552709B2 (ja) ホログラムスクリーン
JP4196483B2 (ja) 投影用スクリーンとそれを用いた投射型画像表示装置
JP3629991B2 (ja) 異方性光散乱フィルムとそれを用いた液晶表示装置
JP3346296B2 (ja) ホログラムスクリーンの製造方法
JPH0928530A (ja) ホログラムを用いた情報表示展示装置
JP3317395B2 (ja) ホログラムスクリーン
JP3713993B2 (ja) 反射型液晶表示装置
JPH11288035A (ja) 表示装置
JP3291178B2 (ja) ホログラムの作製方法
JP3473152B2 (ja) ホログラムスクリーンの製造方法
JP2003203514A (ja) 前方照明装置及びそれを用いた液晶表示装置
JPH11316538A (ja) ホログラムの作製方法
JP3552383B2 (ja) 表示装置
JP2002258408A (ja) ホログラム投影スクリーン及びそれを用いた投影表示装置
JP2000066026A (ja) ホログラフィック拡散シートとそれを用いた反射型液晶表示装置
JP2003084138A (ja) ホログラム反射板とその製造方法
JP2004272278A (ja) ホログラムの作製方法
JPH09258642A (ja) ホログラムの製造方法および露光装置
JPH10133555A (ja) ホログラフィック表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees