JP2002023271A - プロジェクタ用スクリーン、ホログラムの作製方法 - Google Patents

プロジェクタ用スクリーン、ホログラムの作製方法

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JP2002023271A
JP2002023271A JP2000212879A JP2000212879A JP2002023271A JP 2002023271 A JP2002023271 A JP 2002023271A JP 2000212879 A JP2000212879 A JP 2000212879A JP 2000212879 A JP2000212879 A JP 2000212879A JP 2002023271 A JP2002023271 A JP 2002023271A
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incident
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Keiichi Maeno
敬一 前野
Tetsuji Suzuki
鉄二 鈴木
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Victor Company of Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 斜め下方向から入射光をプロジェクタ用スク
リーンに入射して観測者側に提供するときに、高品質な
画像を観測者に提供する。 【解決手段】 入射光L2を拡散する光拡散層12と、
光拡散層12の光入射面と反対面側に形成され、入射光
L2を吸収する光吸収層11とからなり、光拡散層12
は、入射光L2を透過する透明体21と、この透明体2
1内に所定の角度を有して埋め込まれ、入射光L2を光
入射面に対する法線方向に拡散する帯状体22とからな
る。このプロジェクタ用スクリーンでは、斜め下方向か
ら入射光L2を入射したときでも、光拡散層12により
入射光L2を光透過層12の光入射面に対する法線方向
に拡散するとともに、入射光L2とは異なる角度で入射
される光L4を光吸収層11で吸収するので、外光が帯
状体22で拡散する光に含むことを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投射装置からの投
射光を斜め下方向から入射させ、この投射光を反射して
画像を表示するプロジェクタ用スクリーン、プロジェク
タ用のスクリーンとして使用されるホログラムの作製方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、プロジェクタ装置の小型化、薄型
化や、配置の自由度を広げる等の観点から、光源からの
投射光をプロジェクタ用スクリーンの斜め下方向から入
射させるプロジェクタシステムの提案がなされている。
【0003】このようなプロジェクタシステムに用いる
プロジェクタ用スクリーンとしては、投射光を観察者側
に屈折させるフレネルレンズや、このフレネルレンズか
らの射出光を拡散させるレンチキュラ板やビーズ板等の
光学素子で構成されていることが多い。
【0004】しかし、斜め方向からの入射光の入射角を
50度程度に設定すると、フレネルレンズのフレネル帯
の頂角を70度〜80度以上に設計して作製する必要が
あるが、フレネル帯の頂角の作製可能限度が65度程度
であることから、作製することが不可能である。
【0005】すなわち、フレネルレンズを用いた投射プ
ロジェクタ用スクリーンでは、投射装置と、プロジェク
タ用スクリーンとの離間距離を短くして投射する近距離
斜め投射を行うことができない。
【0006】このような問題を解決するために、ホログ
ラムを用いたプロジェクタ用スクリーンが提案されてい
る。このホログラムを用いたプロジェクタ用スクリーン
によれば、入射光の入射角度が大きくても、観測者側に
回折して反射させることができるため、近距離斜め投射
を実現することができるという利点がある。
【0007】このようなプロジェクタシステムでは、図
13に示すように構成された露光装置を用いて作製した
ホログラムが用いられる。この露光装置では、図示しな
い光源、拡散板101、ホログラム102から構成され
ている。
【0008】このように構成された露光装置では、ホロ
グラム102と所定の角度を有して拡散板101が配置
されて、光源からの入射光L101をホログラム102
を透過させて拡散板101に入射させる。拡散板101
は、ホログラム102を介して入射した入射光L101
を拡散させ、拡散光L102をホログラム102側に反
射する。これにより、露光装置では、ホログラム102
に干渉縞を形成してホログラムを記録する動作をする。
【0009】このような露光装置では、拡散板101の
光入射面がホログラム102に対して斜めに配置されて
構成されることで、光源の斜め下方から拡散光L102
を入射させても、この拡散光L102をホログラム10
2に照射させることができる。このような露光装置で作
製されたホログラムをスクリーンとして用いるプロジェ
クタシステムでは、画像が記録されたホログラム102
に対して斜め下方向から入射光を入射させて画像を観測
者に提示することができる。
【0010】また、従来の他の露光装置としては、図1
4に示すように構成されたものがある。この露光装置で
は、図示しない光源、ホログラム201、プリズム構造
付き拡散板202から構成されている。
【0011】このような露光装置では、プリズム構造付
き拡散板202の一方面202aに斜面を構成するよう
に凹凸加工がなされており、斜め入射された入射光L1
01を斜面で拡散して、進行方向がホログラム201に
対して垂直方向の拡散光L102を反射する。
【0012】このような露光装置では、プリズム構造付
き拡散板202を用いることにより、光源から斜め入射
させても観測者側に拡散光L102を出射するホログラ
ムを作製することができる。
【0013】また、上述のプロジェクタシステムにおけ
るプロジェクタ用スクリーンは、主として、マット型、
パール型、ビーズ型のものがある。
【0014】上記マット型のプロジェクタ用スクリーン
は、完全拡散板からなり、光源からの入射光を全方向に
反射して観測者側に反射する。このようなマット型のプ
ロジェクタ用スクリーンは、観察者の位置に拘わらず同
じ明るさで観察させることができるという利点がある。
【0015】また、上記パール型のプロジェクタ用スク
リーンは、上述のマット型の拡散板の表面にパール塗料
を塗布してなり、斜め上方から投射を行い、低い位置か
ら見上げるように観察するのに適している。
【0016】さらに、上述のビーズ型のプロジェクタ用
スクリーンは、表面にビーズ材料を付加してなるビーズ
板からなり、光源からの入射光を再帰方向に拡散して観
測者側に反射する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図13に示し
た露光装置では、拡散板101に入射した入射光L10
1を入射して拡散する拡散板101からホログラム10
2までの距離が露光箇所によって異なるので、拡散板1
01の露光箇所によりホログラム材料の記録むらが発生
する。また、図13に示した露光装置では、ホログラム
102と拡散板101との間に空間が存在するので、拡
散板101とホログラム102との設置精度が要求さ
れ、例えば振動等により拡散板101とホログラム10
2との距離が変化すると正確に動作することができない
という問題点もある。すなわち、図13に示した露光装
置では、使用できる環境に制限があるという問題点があ
る。したがって、図13に示した露光装置により作製さ
れたホログラムを使用したプロジェクタシステムでは、
高品質の画像を観測者に提供できないことがあった。
【0018】また、図14に示した露光装置では、ホロ
グラム201とプリズム構造付き拡散板202との間に
空間を設けないで密着させて配置することができるが、
プリズム構造付き拡散板202の一方面202aを凹凸
構造としているため、入射光L101を拡散させる部分
と拡散させない部分とが生ずる。したがって、図14に
示す露光装置では、ホログラム201に拡散光L102
が照射される部分と、照射されない部分とが生じ、ホロ
グラム201に記録するホログラム像がすじ状となって
しまうという問題点がある。したがって、図14に示し
た露光装置により作製されたホログラムを使用したプロ
ジェクタシステムでは、高品質の画像を観測者に提供で
きないことがあった。
【0019】更に、上述のパール型のプロジェクタ用ス
クリーンでは、正面方向での光強度が弱くなり、視野角
の観点において問題があった。また、上述のビーズ型の
プロジェクタ用スクリーンでは、ビーズ材料により入射
光の入射方向に光が反射するので、観測者側に反射する
拡散光の光強度が下がり、従って観測者で観測する画像
の視野角が低下してしまうという問題点がある。
【0020】更に、プロジェクタ用スクリーンでは、光
源からの入射光のみならず、例えば部屋の蛍光灯等の外
光が入射され、外光を観測者側に反射してしまうことが
ある。このように、外光までも拡散光として観測者側に
反射すると、黒レベルを上昇させ、画像のコントラスト
を低下させるという問題点がある。
【0021】そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて
提案されたものであり、斜め下方向から入射光をプロジ
ェクタ用スクリーンに入射して観測者側に提供するとき
に、高品質な画像を観測者に提供することを目的とす
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するために、光入射面の斜め下方からの入射光を反
射した後、拡散させて画像表示を行うプロジェクタ用ス
クリーンにおいて、前記入射光を拡散する光拡散層と、
前記光拡散層の光入射面と反対面側に形成され、前記入
射光を吸収する光吸収層とからなり、前記光拡散層は、
前記入射光を透過する透明体と、この透明体内に所定の
角度を有して埋め込まれ、前記入射光を前記光入射面に
対する法線方向に拡散する帯状体とからなる。
【0023】本発明は、上述の課題を解決するために、
光入射面の斜め下方からの入射光を反射した後、拡散さ
せて画像表示を行うプロジェクタ用スクリーンにおい
て、光入射面がプリズム構造を有し、前記入射光を反射
する反射層と、前記反射層の光入射面側に形成され、表
面がレンチキュラー状を有して、前記入射光を透過する
光透過層と、前記反射層と前記光透過層との間に設けら
れ、前記入射光を吸収する光吸収層とを備える。
【0024】本発明は、上述の課題を解決するために、
表面がプリズム構造の拡散板とホログラム材料とを前記
プリズム構造側を前記ホログラム材料側に対向配置する
ようにした後、露光光を前記ホログラム材料の斜め下方
から前記ホログラム材料を介して前記拡散板に照射する
第1工程と、前記拡散板で拡散反射した拡散光を前記ホ
ログラム材料に照射して、前記ホログラム材料上に記録
済部分と未記録部分とを形成する第2工程と、前記第1
工程と前記第2工程とを用いて、前記記録済部分と前記
未記録部分とが形成された2つの第1及び第2ホログラ
ム材料を形成する第3工程と、前記第1ホログラム材料
の記録済部分が前記第2ホログラム材料の未記録部分
に、前記第1ホログラム材料の未記録部分が前記第2ホ
ログラム材料の記録済部分に対応するようにして、前記
第1ホログラム材料を前記第2ホログラム材料に重ね合
わせてマスタホログラムを形成する第4工程と、前記マ
スタホログラムに光を照射し、前記マスタホログラムか
ら出射される拡散光を他のホログラム材料に露光する。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0026】本発明は、例えば図1に示すように構成さ
れた投射表示装置に適用される。
【0027】この投射表示装置は、コヒーレントなレー
ザ光L1を出射する光源1と、このレーザ光L1を反射
して、入射光L2を出射する光学素子2と、この入射光
L2によって照射され、この入射光L2を拡散した後、
拡散光L3として観察者側に反射する投射スクリーン3
とからなる。
【0028】光学素子2は、例えば、ミラー等の光を反
射する素子からなる。そして、入射光L2は、投射スク
リーン3の入射面3aに対する法線に対して略60度程
度の入射角度θで、この投射スクリーン3の斜め下方
向から入射する構成を有している。
【0029】このような投射表示装置では、例えば光源
1がプロジェクタ装置として機能するときには、光源1
からの像光束が光学素子2で反射され、投射スクリーン
3に投影させることで、観測者に投射スクリーン3に表
示する画像を提示する。
【0030】また、投射表示装置では、投射スクリーン
3が画像を記録したホログラム材料からなる場合には、
光源1からのレーザ光L1を投射スクリーン3で拡散す
ることで入射光L2を像光束として観測者に画像を提示
する。
【0031】つぎに、投射スクリーン3の構成について
説明する。
【0032】図2は、投射スクリーン3の一構成例を示
す側面図である。図2によれば、投射スクリーン3は、
光吸収層11と、光拡散層12とが対向して密着されて
形成されている。このような投射スクリーン3は、光拡
散層12の光吸収層11と接続していない面が上述の光
入射面3aに相当する。
【0033】光吸収層11は、入射した光を吸収する光
吸収材料からなり、光入射面3aとは反対側に形成され
る。この光吸収層11は、不要光を吸収する。
【0034】光拡散層12は、透明体21と、透明体2
1に埋め込まれた複数の帯状体22(ルーバ)とから構
成されている。
【0035】透明体21は、光学素子2からの入射光L
2を損失なく透過させる光透過材料からなり、透明体2
1の観察者側に層状に形成される。この透明体21は、
入射した光を光吸収層11または帯状体22に導く。
【0036】各帯状体22は、入射された光を拡散する
光拡散材料からなり、透明体21内に所定の角度を有し
て埋め込まれる。各帯状体22は、光学素子2から入射
される入射光L2の入射角度θに応じた形成角度αで
埋め込まれている。すなわち、図2に示す投射スクリー
ン3では、光入射面3aからの入射光L2が観測者側に
反射することができるような形成角度αで各帯状体22
が埋め込まれている。
【0037】例えばゲイン半角が30度程度の拡散特性
である場合、各帯状体22の形成角度αは、透明体21
の屈折率をnとしたとき、 α=sin−1(sinθ/n)/2 で表現される。このように表現される形成角度αを以て
透明体21内に各帯状体22を形成することにより、図
3に示すように、下方斜め方向からの入射光L2を、光
入射面3aの正面方向に進む拡散光L3とすることがで
きる。
【0038】図2に示すように構成された投射スクリー
ン3では、観測者側に光源1からの像光束に応じた画像
を提示するときにおいて、図4に示すように、光源1か
ら光学素子2を介して入射光L2が光入射面3aから入
射すると、各帯状体22により入射光L2を拡散して観
察者側に拡散光L3を反射する。
【0039】また、投射スクリーン3では、例えば室内
で使用されている場合において蛍光灯等からの外光L4
が入射光L2とは異なる上方から入射されたときには、
外光L4を光吸収層11で吸収することで、拡散光L3
には含ませないようにしている。すなわち、投射スクリ
ーン3は、入射光L2とは異なる角度の外光を光吸収層
11で吸収、或いは帯状体22により拡散して光吸収層
11で吸収、或いは帯状体22により吸収して、入射光
L2と同じ角度の光を拡散光L3として観察者側に反射
する。
【0040】図2〜図4を参照して説明した構成の投射
スクリーン3を備えた投射表示装置によれば、光学素子
2を介して斜め方向から入射光L2が投射スクリーン3
に入射される場合であっても、光入射面3aの正面方向
に拡散光L3を反射させることができる。
【0041】また、この投射スクリーン3を備えた投射
表示装置によれば、外光L4が投射スクリーン3に入射
される場合であっても入射光L3とは異なる角度の光を
光吸収層11で吸収することができるので、黒レベルの
上昇を抑制して、コントラストを向上させて、観察者に
高品質な画像を提示することができる。
【0042】なお、各帯状体22は、入射光L2が入射
される面における光散乱度に応じて形成角度α、配置間
隔等を決定してもよい。
【0043】また、各帯状体22は、全体が光拡散材料
からなる場合のみならず、入射光L2と当該光入射面3
aに対する裏面との2つの面が光散乱材料からなる場
合、入射光L2の光入射面3aが光散乱材料からなり、
その裏面が光吸収材料からなる場合、入射光L2の光入
射面3aが光散乱材料からなりその裏面が光反射材料か
らなる場合であっても良い。このような投射スクリーン
3を備えた投射表示装置であっても、上述と同様に、光
入射面3aの正面方向に入射光L2を反射するととも
に、画像のコントラストの向上を実現して、観察者に高
品質な画像を提示することができる。
【0044】つぎに、投射スクリーン3の他の構成につ
いて説明する。
【0045】図5は投射スクリーン3の他の構成を示す
側面図である。図5によれば、投射スクリーン3は、反
射層31、複数の光吸収層32、光透過層33からな
り、光透過層33の一方面が光入射面3aとして機能す
るように構成されている。
【0046】反射層31は、入射した光を反射する光反
射材料からなり、光入射面3a側が周期的な凹凸形状の
プリズム構造となっている。本例における反射層31
は、凹凸形状部分が断面略三角形状となって形成されて
おり、各斜面に入射した光を散乱させて反射させる機能
を有する。
【0047】光吸収層32は、入射した光を吸収する光
吸収材料からなり、反射層31の光入射面3a側に周期
的に形成されている。各光吸収層32は、反射層31の
周期構造に対応した所定間隔を介して形成されている。
この光吸収層32は、所定間隔を介して形成されること
で、反射層31における一方の斜面を入射光L2につい
ての光拡散面として機能させる。
【0048】光透過層33は、入射された光を損失なく
透過する光透過材料からなり、光入射面3aがレンチキ
ュラー構造に形成されている。すなわち、この光透過層
33は、光入射面3aが、断面略半円状に周期的に成形
されてなる。
【0049】このように構成された投射スクリーン3で
は、図6に示すように、観測者側に光源1からの像光束
に応じた画像を提示するときにおいて、図6に示すよう
に、光源1から光学素子2を介して入射光L2を光入射
面3aに入射させると、光透過層33により光吸収層3
2間を透過して反射層31に入射光L2を導く。この反
射層31で入射光L2は、拡散反射して拡散光L3とし
て観察者側に出射する。
【0050】また、投射スクリーン3は、例えば室内で
使用されている場合において蛍光灯等からの外光L4が
入射光L2とは異なる上方から入射されたときには、外
光L4を光吸収層32で吸収することで、拡散光L3に
は含ませない機能を有する。すなわち、投射スクリーン
3は、外光L4を光透過層33のレンチキュラー構造に
より光吸収層32に導いて、光吸収層32により吸収さ
せることで、外光L4の反射層31への入射を抑制する
機能を有する。
【0051】図5及び図6を参照して説明した構成の投
射スクリーン3を備えた投射表示装置によれば、光学素
子2を介して斜め下方向から入射光L2が投射スクリー
ン3に入射される場合であっても、光入射面3aの正面
方向に拡散光L3を反射させることができる。
【0052】また、この投射スクリーン3を備えた投射
表示装置によれば、外光L4が上方から投射スクリーン
3に入射される場合であっても光透過層33の表面をレ
ンチキュラー構造として外光L4を光吸収層32に導い
て、この光吸収層32で吸収することができるので、拡
散光L3に外光L4が含まれることを抑制して、黒レベ
ルの上昇を抑制して、画像のコントラストを向上させ
て、観測者に高品質な画像を提示することができる。
【0053】つぎに、投射スクリーン3の更に他の構成
について説明する。
【0054】投射表示装置の投射スクリーン3は、ホロ
グラム材料に画像を記録した反射ホログラム型であって
も良い。このとき、投射表示装置の光源1からは、像光
束でないレーザ光を出射することになる。反射ホログラ
ム型の投射スクリーン3を備えた投射表示装置では、投
射スクリーン3がホログラム材料からなる場合、ホログ
ラム材料に記録された画像に応じて観察者に画像を提示
する。
【0055】このような反射ホログラム型の投射スクリ
ーン3の製造方法について説明する。反射ホログラム型
の投射スクリーン3を製造するときには、図7に示すよ
うなプリズム構造を有する拡散板41を用いる。この拡
散板41は、入射した光を反射する光反射材料からな
り、その一方面が周期的な凹凸形状となされたプリズム
構造となっている。本例における拡散板41は、凹凸形
状部分が断面略三角形状となって形成されており、各斜
面に入射した光を散乱させて反射させる。このような拡
散板41では、斜め下方向から入射した入射光L11
を、凹凸部分における斜面で拡散して、観察者側に拡散
光L12を反射する。
【0056】このような拡散板41を用いてホログラム
材料に画像を記録するときには、先ず、図8(a)に示
すように、拡散板41の光反射面とホログラム材料42
とを対向させて配置する。このように配置された状態に
おいて、ホログラム材料42を介して拡散板41に露光
光L21を入射させると、この露光光L21を拡散板4
1で拡散反射させて拡散光L22として、この拡散光L
22をホログラム材料42に向かって出射する。これに
より、ホログラム材料42には、拡散光L22が照射さ
れた部分について画像の記録がなされる。
【0057】このようなホログラム材料42には、拡散
板41の凹凸形状が周期的であることから、図8(b)
に示すように、拡散光L22により画像が記録された記
録済部分42aと、拡散光L22が照射されずに画像が
記録されていない未記録部分42bとが形成されてい
る。ホログラム材料42に形成された記録済部分42a
と未記録部分42bとは、拡散板41の凹凸部分の周期
構造に応じた周期で、形成されることになる。すなわ
ち、拡散板41の凹部が表面横方向に複数本形成されて
いるときには、図8(b)に示すように、拡散板41の
凹部に対応した周期で記録済部分42aが形成されるこ
とになる。
【0058】図8(b)に示すようなホログラム材料4
2を投射スクリーン3として用いたときには、図9に示
すように、記録済部分42aに入射した入射光L31a
を拡散して入射面に対する法線方向に拡散光L32とし
て反射し、未記録部分42bに入射した入射光L31b
を透過させる。
【0059】次に、図8(a)を参照して説明した工程
を複数回行うことにより、複数枚のホログラム材料42
を作製する。なお、本例では、図8(a)を参照して説
明した工程を2回行うことにより、2枚のホログラム材
料42A、42Bを作製した一例について説明する。
【0060】図10によれば、図10(a)のホログラ
ム材料42Aの記録済部分42aと、図10(b)のホ
ログラム材料42Bの未記録部分42bとを対向するよ
うに重ねあわせることにより、図10(c)に示すマス
ターホログラム42Cを作製する。このマスターホログ
ラム42Cは、記録済部分42aと未記録部分42bと
を対向して重ね合わせることで、図10(c)に示すよ
うに、正面から見たときにほぼ全面にわたって記録済部
分42aとなる。
【0061】図10(c)に示すようなマスターホログ
ラム42Cは、図11に示すように、入射光L41が記
録済部分42aに入射すると、この入射光L41は記録
済部分42aで拡散された拡散光L42として光入射面
に対する法線方向に出射する。
【0062】このように作製されたマスターホログラム
42Cは、投射スクリーン3として使用するときに、図
12に示すように、ホログラム材料43と対向して配置
され、下斜め方向からの入射光L51は、ホログラム材
料43を介して記録済部分42aに入射し、この入射光
L51が拡散された拡散光L52として出射する。これ
により、マスターホログラム42Cを備えた投射表示装
置では、記録済部分42aに記録された記録内容に応じ
た画像を観察者に提示する。
【0063】マスターホログラム42Cを備えた投射表
示装置によれば、未記録部分42bを有するホログラム
材料42であっても、複数のホログラム材料42を重ね
合わせることにより、マスターホログラム42Cの全面
にわたって入射光を拡散させて拡散光を発生させること
ができるので、拡散光全体としてのゲインを向上させる
ことができ、高画質の画像を提供することができる。な
お、実際にマスターホログラム42Cを使用することに
より、約1.4倍のゲインを得ることができる。
【0064】
【発明の効果】本発明に係るプロジェクタ用スクリーン
によれば、斜め下方向から入射光を入射したときでも、
光拡散層により入射光を光透過層の光入射面に対する法
線方向に拡散するとともに、入射光とは異なる角度で入
射される光を光吸収層で吸収することができるので、例
えば外光が帯状体で拡散する光に含むことを抑制して、
高品質な画像を観測者に提示することができる。
【0065】本発明に係るプロジェクタ用スクリーンに
よれば、斜め下方向から入射光を入射したときでも、光
透過層がレンチキュラー構造とされることで外光を光吸
収層に導き、入射光を反射層に導いて拡散光として光入
射面に対する法線方向に拡散することができるので、高
品質な画像を観測者に提供することができる。
【0066】本発明に係るホログラムの作製方法によれ
ば、ホログラムに作製するときに、第1工程と第2工程
を用いて、第1ホログラム材料及び第2ホログラム材料
を作製して、各ホログラム材料を重ね合わせてマスタホ
ログラムを作製することができるので、未記録部分がな
いホログラム材料を作製し、斜め下方向からの入射光を
入射面の法線方向に反射して観察者に高品質な画像を提
示するホログラム作製を作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した投射表示装置の構成図であ
る。
【図2】上記投射表示装置を構成する投射スクリーンの
一例を示す側面図である。
【図3】透明体内に埋め込まれる帯状体の配置位置を説
明するための側面図である。
【図4】投射スクリーンの作用について説明するための
側面図である。
【図5】投射表示装置を構成する投射スクリーンの他の
一例を示す側面図である。
【図6】投射スクリーンの作用について説明するための
側面図である。
【図7】拡散板の作用について説明するための側面図で
ある。
【図8】ホログラム材料に拡散板を用いた画像の記録を
行うときの一例を示す図であり、(a)はホログラム材
料への露光方法を説明するための図であり、(b)は露
光された後のホログラム材料を示す図である。
【図9】記録済部分及び未記録部分を有するホログラム
材料の作用を説明するための側面図である。
【図10】複数の記録済のホログラム材料を重ね合わせ
てマスターホログラムを作製することを説明するための
図である。
【図11】マスターホログラムの作用を説明するための
側面図である。
【図12】マスターホログラムを用いて他のホログラム
材料に対して露光を行うことを説明するための側面図で
ある。
【図13】従来におけるホログラムへの露光方法を説明
するための側面図である。
【図14】従来におけるホログラムへの露光方法の他の
例を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1 光源 3 投射スクリーン 3a 光入射面 11 光吸収層 12 光拡散層 21 透明体 22 帯状体 31 反射層 32 光吸収層 33 光透過層 41 拡散板 42 ホログラム材料 42C マスターホログラム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03H 1/04 G03H 1/04 1/20 1/20 Fターム(参考) 2H021 BA26 BA27 2H042 BA02 BA03 BA14 BA19 BA20 BA21 DD04 2K008 AA10 BB03 CC03 EE01 EE04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光入射面の斜め下方からの入射光を反射
    した後、拡散させて画像表示を行うプロジェクタ用スク
    リーンにおいて、 前記入射光を拡散する光拡散層と、 前記光拡散層の光入射面と反対面側に形成され、前記入
    射光を吸収する光吸収層とからなり、 前記光拡散層は、前記入射光を透過する透明体と、この
    透明体内に所定の角度を有して埋め込まれ、前記入射光
    を前記光入射面に対する法線方向に拡散する帯状体とか
    らなることを特徴とするプロジェクタ用スクリーン。
  2. 【請求項2】 前記帯状体は、光入射面側が光拡散材料
    からなり、この光入射面の反対面側が光吸収材料からな
    ることを特徴とする請求項1記載のプロジェクタ用スク
    リーン。
  3. 【請求項3】 光入射面の斜め下方からの入射光を反射
    した後、拡散させて画像表示を行うプロジェクタ用スク
    リーンにおいて、 光入射面がプリズム構造を有し、前記入射光を反射する
    反射層と、 前記反射層の光入射面側に形成され、表面がレンチキュ
    ラー状を有して、前記入射光を透過する光透過層と、 前記反射層と前記光透過層との間に設けられ、前記入射
    光を吸収する光吸収層とを備えたことを特徴とするプロ
    ジェクタ用スクリーン。
  4. 【請求項4】 表面がプリズム構造の拡散板とホログラ
    ム材料とを前記プリズム構造側を前記ホログラム材料側
    に対向配置するようにした後、露光光を前記ホログラム
    材料の斜め下方から前記ホログラム材料を介して前記拡
    散板に照射する第1工程と、 前記拡散板で拡散反射した拡散光を前記ホログラム材料
    に照射して、前記ホログラム材料上に記録済部分と未記
    録部分とを形成する第2工程と、 前記第1工程と前記第2工程とを用いて、前記記録済部
    分と前記未記録部分とが形成された2つの第1及び第2
    ホログラム材料を形成する第3工程と、 前記第1ホログラム材料の記録済部分が前記第2ホログ
    ラム材料の未記録部分に、前記第1ホログラム材料の未
    記録部分が前記第2ホログラム材料の記録済部分に対応
    するようにして、前記第1ホログラム材料を前記第2ホ
    ログラム材料に重ね合わせてマスタホログラムを形成す
    る第4工程と、 前記マスタホログラムに光を照射し、前記マスタホログ
    ラムから出射される拡散光を他のホログラム材料に露光
    することを特徴とするホログラムの作製方法。
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