JP4482394B2 - ワイパブレード - Google Patents

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本発明は、ワイパアームの先端に取り付けられて車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードに関する。
乗用車やバス、トラックなどの車両にはフロントウインドガラスやリアウインドガラスに付着した雨、雪、虫、前車の飛沫等を拭き取って運転者の視界を確保するためにワイパブレードが設けられている。ワイパブレードは車両のワイパアームの先端に取り付けられ、ワイパアームがワイパモータにより駆動されることによりウインドガラスの下端の下反転位置とガラス面上の上反転位置との間を揺動してガラス面を払拭する。
このようなワイパブレードとしては、ウインドガラスに接触するゴム製のブレードラバーにガラス面に垂直な方向に弾性変形自在の板ばね部材を装着し、ワイパアームからの押え力を板ばね部材の弾性変形によりブレードラバーの長手方向に分散させることによりブレードラバーを所定の分布圧でガラス面に接触させるようにしたものが知られている。しかしながら、このようなワイパブレードでは板ばね部材はその長手方向の中間部においてワイパアームに連結され、板ばね部材には連結部の一点から押え力が加えられるので、連結部から板ばね部材の先端までの距離が長くなり、ブレードラバー全体で分布圧を均一化させる設定とすることは困難であった。
そのため、例えば特許文献1に記載されるワイパブレードでは、長手方向の両端部にそれぞれ保持部が設けられたラバーホルダをワイパアームに取り付け、板ばね部材が装着されたブレードラバーを各保持部においてラバーホルダに装着することにより、ワイパアームからの押え力を長手方向に離れた各保持部の2カ所からブレードラバーに加えて分布圧の均一化させるようにしている。
特開昭55−132346号公報(第20−22頁、第3−5図)
しかしながら、このようなワイパブレードではブレードラバーはラバーホルダの両端部に設けられた保持部により保持されているので、ワイパブレードが払拭動作を開始してブレードラバーに払拭抵抗が加えられると、ブレードラバーの各保持部の中間部分が払拭方向に振動を生じたり、ブレードラバーが必要以上に傾いたりしてしまうため、ワイパブレードの払拭性が低下する場合があった。
本発明の目的は、2つの保持部の間におけるブレード組立体の振動や傾きを抑制して、ワイパブレードの払拭性を向上させることにある。
本発明のワイパブレードは、ワイパアームの先端にアーム取付部を介して取り付けられ、車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードであって、前記ウインドガラスに接触するブレードラバーと前記ブレードラバーに装着される弾性部材とを備え、前記ウインドガラスに垂直な方向に弾性変形自在のブレード組立体と、前記ブレードラバーの上面の中間部分を覆うとともに長手方向の中間部に前記アーム取付部が設けられる天壁部と、該天壁部の払拭方向の両端部にそれぞれ一体に形成される一対の側壁部と、一対の前記側壁部の長手方向両端部にそれぞれ形成されて前記ブレード組立体を保持する一対の保持部を有するブレードホルダと、それぞれ一対の前記保持部の間において一対の前記側壁部に一体に形成され前記ブレードホルダの長手方向の所定の範囲で前記ブレード組立体の両側方に接触する一対の規制部とを有し、前記ブレード組立体は前記規制部に対して前記ウインドガラスに垂直な方向に摺動自在に接触し、前記規制部に接触した状態で前記ウインドガラスに垂直な方向に弾性変形自在であることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記規制部を前記ブレード組立体に接触する壁状に形成したことを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記ブレード組立体を前記弾性部材の側方において前記規制部に接触させることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記規制部に前記ウインドガラスに垂直な方向に延びる突起を設け、前記弾性部材を前記突起に接触させることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記規制部に前記ウインドガラスに垂直な方向に延びる突起部あるいは溝部のいずれか一方を設け、前記突起部に係合する係合溝部あるいは前記溝部に係合する係合突起部のいずれか一方において前記弾性部材を前記規制部に接触させることを特徴とする。
本発明のワイパブレードは、前記ブレード組立体を前記ブレードラバーの側面において前記規制部に接触させることを特徴とする。
本発明によれば、ブレード組立体は2つの保持部を備えたラバーホルダに保持されるとともに各保持部の間においては一対の規制部に接して払拭方向への移動が規制されるので、払拭動作時にブレード組立体の中間部位に生じる振動を抑制してワイパブレードの払拭性を向上させることができる。ブレード組立体を規制部に対してウインドガラスに垂直な方向に摺動自在に接触させるようにした場合には、各保持部の間におけるブレード組立体の弾性変形を自在としてブレードラバーのガラス面への追従性を確保することができる。
また、本発明によれば、ブレード組立体を弾性部材の側面において規制部に接触させるようにしたので、ブレード組立体と規制部との摩擦抵抗を低減させてブレード組立体の弾性変形の自在性つまりはブレードラバーのガラス面への追従性を高めることができる。特に、規制部に突起部あるいは溝部を設け、これらに係合する係合溝部あるいは係合突起部において弾性部材を規制部に接触させた場合には、弾性部材と規制部との接触面積を低減させてブレード組立体の弾性変形の自在性つまりはブレードラバーのガラス面への追従性をさらに高めることができる。
さらに、本発明によれば、ブレード組立体をブレードラバーの側面において規制部に接触させるようにしたので、払拭動作時にブレードラバーの中間部位に生じる振動をブレードラバーにより吸収してワイパブレードの払拭性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置の概略を示す説明図であり、図1に示す車両11にはフロントウインドガラス12(以下、ウインドガラス12とする)に付着した雨や前車の飛沫等を拭き取って運転者の視界を確保するためにワイパ装置13が設けられている。このワイパ装置13は運転席側と助手席側の2本のワイパアーム14を備えており、各ワイパアーム14はその基端部においてワイパ軸15に固定されている。各ワイパ軸15は車両11に揺動自在に支持されるとともにリンク機構16を介してワイパモータ17に連結されており、ワイパモータ17が作動するとワイパアーム14は所定の範囲で揺動する。
ワイパアーム14の先端にはそれぞれワイパブレード18が取り付けられており、これらのワイパブレード18はワイパアーム14から押え力を加えられた状態でウインドガラス12に弾圧的に接触している。そして、ワイパモータ17が作動してワイパアーム14が揺動すると、各ワイパブレード18はガラス面上の払拭範囲12aを揺動してウインドガラス12を払拭する。
図2、図3は、それぞれ図1に示すワイパブレードの詳細を示す斜視図であり、このワイパブレード18はブレードラバー21に弾性部材としての一対の板ばね部材22(バーティブラ)を装着して成るブレード組立体23を有しており、このブレード組立体23をブレードホルダ24により保持した構造となっている。
図3に示すように、ブレードラバー21は天然ゴムあるいは合成ゴムなどを材料として断面矩形のヘッド部26とリップ部27およびネック部28を備えた長手方向に一様断面の棒状に形成されており、リップ部27においてウインドガラス12に接触するようになっている。リップ部27はヘッド部26やリップ部27に対して払拭方向の幅が狭く形成されたネック部28を介してヘッド部26に連結され、これによりリップ部27はヘッド部26に対して払拭方向に傾動自在とされている。また、ヘッド部26にはそれぞれ払拭方向の両側面に開口するとともに長手方向に延びる装着溝26aが形成され、ヘッド部26とネック部28との間にはそれぞれ払拭方向の両側面に開口するとともに長手方向に延びるスライド溝26bが形成されている。
弾性部材としての板ばね部材22は鋼板等により平板状に形成されてウインドガラス12に垂直な方向に弾性変形自在となっており、また、その弾性変形自在な方向に向けて所定の曲率で湾曲する形状に形成されている。そして、これらの板ばね部材22はヘッド部26に形成された装着溝26aに接着あるいはクリップ等の固定手段により固定された状態で装着されている。これにより、ブレード組立体23は自然状態つまりウインドガラス12から離れた状態ではウインドガラス12の払拭範囲における最大曲率よりもさらに大きな曲率でガラス面に向けて閉じる方向に湾曲するとともにウインドガラス12に垂直な方向つまり湾曲度合いを変化させる方向に弾性変形自在となっている。
なお、図示する場合では、鋼板により形成された板ばね部材22をブレードラバー21の装着溝26aに装着するようにしているが、これに限らず、たとえばブレードラバー21のヘッド部26の天面に接着等により固定したり、硬質の樹脂等により板ばね部材を形成したりするなど、ワイパアーム14の押え力を弾性変形により長手方向に分散できるものであればよい。
図4は図2に示すブレードホルダの詳細を示す斜視図であり、図5は図2におけるA−A線に沿う断面図、図6(a),(b)はそれぞれ図2に示す保持部の詳細を示す斜視図である。
一方、ブレードホルダ24は、図4に示すように、樹脂材料により天壁部24aと一対の側壁部24bとを備えた断面コの字形状に形成され、その長さ寸法はブレード組立体23の約半分程度に設定されている。天壁部24aの長手方向のほぼ中間部にはアーム取付部31が設けられ、ブレードホルダ24はこのアーム取付部31においてワイパアーム14の先端に連結されている。つまり、このワイパブレード18はブレードホルダ24のアーム取付部31においてワイパアーム14の先端に取り付けられている。
ブレードホルダ24の側壁部24bには、それぞれ長手方向の一端側(ワイパブレード18をワイパアーム14に取り付けたときにワイパ軸15側となる端部)に位置して突片32が設けられ、これらの突片32によりブレードホルダ24の一端部には保持部33が形成されている。これらの突片32はブレードラバー21の長手方向に直交し且つ払拭方向に平行な方向に向けて側壁部24bから突出する円柱形状に形成されており、図5に示すように、それぞれヘッド部26に形成されたスライド溝26bに係合している。また、図6(a)に示すように、ブレードラバー21のスライド溝26bには各突片を挟む一対のストッパ部34a,34bが設けられており、これらのストッパ部34a,34bにより突片32はブレードラバー21に対してスライド溝26bに沿う方向への移動が規制されている。これにより、ブレード組立体23は保持部33において長手方向への位置決めが成された状態でブレードホルダ24に保持されている。また、各突片32が円柱形状に形成されることから、ブレードラバー21はブレードホルダ24の保持部33に対して突片32の軸方向を中心として回動自在となっている。
これに対して、側壁部24bの長手方向の他端側には、それぞれ断面矩形の突片35が設けられており、これらの突片35によりブレードホルダ24の他端部には保持部36が形成されている。図6(b)に示すように、これらの突片35はブレードラバー21の長手方向に直交する方向であり且つ払拭方向に側壁部24bから突出しており、ブレードラバー21のスライド溝26bに軸方向に移動自在に係合している。これにより、ブレード組立体23は保持部36においてブレードホルダ24に対して軸方向に移動自在に保持されている。
このように、このワイパブレード18ではブレード組立体23はブレードホルダ24の長手方向の両端部に設けられた保持部33,36の2点においてブレードホルダ24に保持され、ワイパアーム14からの押え力はブレードホルダ24を介して各保持部33,36の2点においてブレード組立体23に加えられるようになっている。
図7(a)〜(d)は、それぞれ図2に示すワイパブレードがウインドガラスに接する際の形状の変化を示す説明図である。
このような構造により、このワイパブレード18は、図7(a)に示すように、ブレードラバー21がウインドガラスに接触していない状態ではブレード組立体23が湾曲した状態となっており、この状態からワイパブレード18をウインドガラス12にセットすると、まずブレードラバー21の長手方向の両端部がガラス面に接触する。ブレードラバー21の両端部がガラス面に接触した状態でブレードホルダ24を介してワイパアーム14の押え力がブレード組立体23に加えられると、図7(b)に示すように、ブレード組立体23は長手方向の中央部がガラス面に接触するようにM字形状に変形する。このとき、ブレード組立体23は保持部33においてはブレードホルダ24に対しての軸方向の移動が規制されるとともに突片32を回転軸とするガラス面方向への回動が許容され、且つ、保持部36においては軸方向への移動が許容されているので、ワイパアーム14からの押え力が増加するに伴ってガラス面に沿って変形することができる。そして、ワイパブレード18は、図7(c)に示すように、次第にガラス面に沿う状態となるように変形し、図7(d)に示すように、ガラス面に完全にセットされたときにはワイパアーム14からの押え力によりブレードラバー21の長手方向全体がガラス面に接触する払拭姿勢となる。これにより、ワイパアーム14の押え力は板ばね部材22の弾性変形によりブレード組立体23の長手方向に分散され、ブレードラバー21が長手方向に均一な分布圧でウインドガラス12に接触する。
図8は、図2におけるB−B線に沿う断面図であり、図9は図8に示す規制壁部の作用について説明するための説明図である。
図4に示すように、ブレードホルダ24の側壁部24bは、その長手方向の中間部分において天壁部24aから離れる方向に大きく突出して一対の規制壁部41a,41bを構成している。これら規制部としての規制壁部41a,41bは天壁部24aに対して直角に曲がって形成され、互いにブレードラバー21のヘッド26の幅寸法と同等の間隔を開けて対向している。これにより、ブレードラバー21がウインドガラス12に接触した払拭姿勢となったときには、図8に示すように、各規制壁部41a,41bは各保持部33,36の間においてブレード組立体23の側方つまり側面(図示する場合においては、ヘッド部26の側方と板ばね部材22の側方)に接触する。つまり、ブレードホルダ24には長手方向の所定の範囲でブレード組立体23の両側面に接触する壁状に形成された一対の規制壁部41a,41bが設けられ、ブレード組立体23はその側面において各規制壁部41a,41bに接してその払拭方向への移動が規制されている。また、ブレード組立体23は各規制壁部41a,41bに対してウインドガラス12に垂直な方向に摺動自在に接触しており、これにより払拭位置によりウインドガラス12の曲率が変化してもブレード組立体23は各規制壁部41a,41bに接触した状態でウインドガラス12に垂直な方向に弾性変形することができる。
このような構造により、図9に示すように、ブレード組立体23は各保持部33,36においてブレードホルダ24に保持されるとともに各保持部33,36の中間部においては各規制壁部41a,41bに支持されてブレードホルダ24に対する払拭方向への移動が規制された状態となっている。これにより、ワイパブレード18が払拭動作を開始してブレードラバー21に加わる払拭抵抗によりブレード組立体23の中間部分に払拭方向へ向く振動が生じたときでも、ブレード組立体23の中間部は規制壁部41a,41bにより支持されているので、その振動は抑制される。
このように、このワイパブレード18では、ブレード組立体23は各保持部33,36の間においては一対の規制壁部41a,41bに接して払拭方向への移動が規制されるので、払拭動作時にブレード組立体23の中間部位に生じる振動を抑制してワイパブレード18の払拭性を向上させることができる。また、ブレード組立体23を規制壁部41a,41bに対してウインドガラス12に垂直な方向に摺動自在に接触させるようにしたので、各保持部33,36の間におけるブレード組立体23の弾性変形を自在としてブレードラバー21のガラス面への追従性を確保することができる。
図10、図11はそれぞれ図2に示すワイパブレードの変形例を示す断面図であり、図12(a)は、図10に示すワイパブレードの変形例を示す断面図、図12(b)は図12(a)におけるA−A線に沿う断面図である。また、図13は図2に示すワイパブレードの変形例を示す斜視図であり、図14は図10に示すワイパブレードの変形例を示す断面図である。以下には、これらの図面に基づいて、本発明のワイパブレードの変形例について説明する。なお、図10〜図14においては、前述した部材に対応する部材には同一の符号が付されている。
図2に示すワイパブレード18では、ブレードラバー21のヘッド部26の側面とこれに装着される板ばね部材22の側面とが同一面上にあり、これらの側面においてブレード組立体23が規制壁部41a,41bに摺動自在に接触するようになっている。これに対して、図10に示すワイパブレード51では板ばね部材22の側面がブレードラバー21のヘッド部26の側面より払拭方向に突出する設定とされており、ブレード組立体23を板ばね部材22の側面において規制壁部41a,41bに摺動自在に接触させるようにしている。これにより、樹脂製の規制壁部41a,41bに金属製の板ばね部材22が接触することになり、ブレード組立体23と規制壁部41a,41bとの摩擦抵抗を低下させてブレード組立体23の弾性変形をより容易にすることができる。
このように、このワイパブレード51では、ブレード組立体23を弾性部材としての板ばね部材22の側面において規制部としての規制壁部41a,41bに接触させるようにしたので、ブレード組立体23と規制壁部41a,41bとの摩擦抵抗を低減させてブレード組立体23の弾性変形の自在性つまりはブレードラバー21のガラス面への追従性を高めることができる。
これに対して、図11に示すワイパブレード52では、板ばね部材22の側面よりブレードラバー21のヘッド部26の側面が払拭方向に突出する設定とし、これによりブレード組立体23をブレードラバー21のヘッド部26の側面において規制壁部41a,41bに接触させるようにしている。この場合、ブレード組立体23はゴム製のヘッド部26つまりブレードラバー21の側面において樹脂製の規制壁部41a,41bに接触するので、ブレード組立体23に生じた振動をブレードラバー21により吸収してワイパブレード52の払拭性を向上させることができる。
このように、このワイパブレード52では、ブレード組立体23をブレードラバー21の側面において規制部としての規制壁部41a,41bに接触させるようにしたので、ブレード組立体23に生じた振動をブレードラバー21により吸収してワイパブレード52の払拭性を向上させることができる。
図12(a),(b)に示すワイパブレード53は、図10に示すワイパブレード51と同様に、板ばね部材22の側面がブレードラバー21のヘッド部26の側面より払拭方向に突出する設定とされている。また、このワイパブレード53では、規制壁部41a,41bの板ばね部材22に対向する内面にウインドガラス12に垂直な方向に延びる突起部54a,54bが設けられ、これらの突起部54a,54bに係合する係合溝部55a,55bが板ばね部材22の規制壁部41a,41bに対向する側面に形成されている。つまり、弾性部材としての板ばね部材22はその係合溝部55a,55bにおいて突起部54a,54bに対してその軸方向に摺動自在に接触しており、係合溝部55a,55b以外の部分においては規制壁部41a,41bには接触していない。これにより、ブレード組立体23と規制壁部41a,41bとの接触面積は低減し、ブレード組立体23の弾性変形の自在性つまりはブレードラバー21のガラス面への追従性を高めることができる。
このように、このワイパブレード53では、規制部としての規制壁部41a,41bに突起部54a,54bを形成し、突起部54a,54bに係合する係合溝部55a,55bにおいて弾性部材としての板ばね部材22を規制壁部41a,41bに接触させるようにしたので、ブレード組立体23と規制壁部41a,41bとの接触面積を低減させてブレード組立体23の弾性変形の自在性つまりはブレードラバー21のウインドガラス12への追従性を高めることができる。
なお、図示する場合には、規制壁部41a,41bに突起部54a,54bが形成され、板ばね部材22に係合溝部55a,55bが形成されているが、これに限らず、規制壁部41a,41bにウインドガラス12に垂直な方向に延びる溝部を形成し、板ばね部材22に溝部に係合する係合突起部を設けるようにしてもよい。また、突起部54a,54b、と係合溝部55a,55bとを、それぞれブレードホルダ24の長手方向に複数個設けるようにしてもよい。
図13に示すワイパブレード56は、ブレードホルダ24に設けられる規制壁部41a,41bをブレードホルダ24の両端部に設けられる保持部33,36の間の全体に渡って形成したものである。つまり、このワイパブレード56では、ブレードホルダ24はその長手方向の全体に渡って断面コに字形状に形成され、その一対の側壁部24bにより長手方向の全体に渡って規制部としての規制壁部41a,41bが形成されている。したがって、このワイパブレード56では、ブレードラバー21がウインドガラス12に接触する払拭姿勢となったときには、ブレード組立体23の側面は各保持部33,36の間の全範囲において規制壁部41a,41bに接触する。このように、規制壁部41a,41bは各保持部33,36の間においてブレード組立体23の両側面に接触すれば、図2に示すように、長手方向の所定の範囲で接触するように形成されても、保持部33,36の間の全範囲で接触するように形成されてもよい。
図14に示すワイパブレード57は、ブレードホルダ24の規制壁部41a,41bに長手方向に並べて3つの突起58を設け、ブレード組立体23の板ばね部材22の側方をこれらの突起58に接触させるようにしたものである。これらの突起58はウインドガラス12に垂直な方向に延びており、規制壁部の内壁からブレードラバー21側に突出している。したがって、板ばね部材22は突起58つまり規制壁部41a,41bに線接触することになり、板ばね部材22と規制壁部41a,41bの接触面積を低減させてブレード組立体23の弾性変形の自在性つまりはブレードラバー21のウインドガラス12への追従性を高めることができる。また、複数の突起58を長手方向に並べて設けることにより、払拭時におけるブレードラバー21の振動や傾きを抑えて安定した払拭動作を行わせることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。たとえば、前記実施の形態においては、規制部はブレードホルダ24の側壁部24bを利用した壁状の規制壁部41a,41bとされているが、これに限らず、ブレードホルダ24に設けられてブレード組立体23の側面に接触するものであれば、たとえば棒状に形成されたストッパなどであってもよい。
また、前記実施の形態においては、タンデム式のワイパ装置13におけるワイパブレード18に本発明が適用されているが、これに限らず、対向払拭式等、他の形式のワイパ装置に用いられるワイパブレードに適用してもよい。
本発明の一実施の形態であるワイパブレードを備えたワイパ装置の概略を示す説明図である。 図1に示すワイパブレードの詳細を示す斜視図である。 図1に示すワイパブレードの詳細を示す斜視図である。 図2に示すブレードホルダの詳細を示す斜視図である。 図2におけるA−A線に沿う断面図である。 (a),(b)はそれぞれ図2に示す保持部の詳細を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、図2に示すワイパブレードがフロントウインドガラスに接する際の形状の変化を示す説明図である。 図2におけるB−B線に沿う断面図である。 図8に示す規制壁部の作用について説明するための説明図である。 図2に示すワイパブレードの変形例を示す断面図である。 図2に示すワイパブレードの変形例を示す断面図である。 (a)は、図10に示すワイパブレードの変形例を示す断面図、(b)は(a)におけるA−A線に沿う断面図である。 図2に示すワイパブレードの変形例を示す斜視図である。 図10に示すワイパブレードの変形例を示す断面図である。
符号の説明
11 車両
12 フロントウインドガラス
12a 払拭範囲
13 ワイパ装置
14 ワイパアーム
15 ワイパ軸
16 リンク機構
17 ワイパモータ
18 ワイパブレード
21 ブレードラバー
22 板ばね部材
23 ブレード組立体
24 ブレードホルダ
24a 天壁部
24b 側壁部
26 ヘッド部
26a 装着溝
26b スライド溝
27 リップ部
28 ネック部
31 アーム取付部
32 突片
33 保持部
34a,34b ストッパ部
35 突片
36 保持部
41a,41b 規制壁部
51〜53 ワイパブレード
54a,54b 突起部
55a,55b 係合溝部
56,57 ワイパブレード
58 突起

Claims (6)

  1. ワイパアームの先端にアーム取付部を介して取り付けられ、車両のウインドガラスを払拭するワイパブレードであって、
    前記ウインドガラスに接触するブレードラバーと前記ブレードラバーに装着される弾性部材とを備え、前記ウインドガラスに垂直な方向に弾性変形自在のブレード組立体と、
    前記ブレードラバーの上面の中間部分を覆うとともに長手方向の中間部に前記アーム取付部が設けられる天壁部と、該天壁部の払拭方向の両端部にそれぞれ一体に形成される一対の側壁部と、一対の前記側壁部の長手方向両端部にそれぞれ形成されて前記ブレード組立体を保持する一対の保持部を有するブレードホルダと、
    それぞれ一対の前記保持部の間において一対の前記側壁部に一体に形成され前記ブレードホルダの長手方向の所定の範囲で前記ブレード組立体の両側方に接触する一対の規制部とを有し、
    前記ブレード組立体は前記規制部に対して前記ウインドガラスに垂直な方向に摺動自在に接触し、前記規制部に接触した状態で前記ウインドガラスに垂直な方向に弾性変形自在であることを特徴とするワイパブレード。
  2. 請求項記載のワイパブレードにおいて、前記規制部を前記ブレード組立体に接触する壁状に形成したことを特徴とするワイパブレード。
  3. 請求項1または2記載のワイパブレードにおいて、前記ブレード組立体を前記弾性部材の側方において前記規制部に接触させることを特徴とするワイパブレード。
  4. 請求項記載のワイパブレードにおいて、前記規制部に前記ウインドガラスに垂直な方向に延びる突起を設け、前記弾性部材を前記突起に接触させることを特徴とするワイパブレード。
  5. 請求項記載のワイパブレードにおいて、前記規制部に前記ウインドガラスに垂直な方向に延びる突起部あるいは溝部のいずれか一方を設け、前記突起部に係合する係合溝部あるいは前記溝部に係合する係合突起部のいずれか一方において前記弾性部材を前記規制部に接触させることを特徴とするワイパブレード。
  6. 請求項1または2記載のワイパブレードにおいて、前記ブレード組立体を前記ブレードラバーの側面において前記規制部に接触させることを特徴とするワイパブレード。
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