JP5495332B2 - フロントガラス用ワイパー装置 - Google Patents

Description

本発明は、拭取対象のフロントガラスに隣接して設置される、細長のワイパーブレードを具備して成る、特に自動車のための、フロントガラス用ワイパー装置であって、前記フロントガラス用ワイパー装置は振動アームのための接続具を具備し、前記振動アームは、枢動可能に第１端部で前記接続具に接続され、第２端部でドライブシャフト上の取り付け頭部に接続され、前記振動アームは、開口面を有するチューブを形成するために、長手方向に伸張した基部と、前記基部の反対側に沿って外側に伸張した２つの相隔たる側壁とが備わっているフロントガラス用ワイパー装置に関する。

本発明はとりわけ、弾力性があり、細長のキャリア要素が備わっており、少なくとも１つの長溝を含み、該長溝の中で前記キャリア要素の長溝が配置される、いわゆるフラットブレードに関する。本発明は、前記フラットブレードの使用に限定されるものではなく、ヨークを有する従来のフロントガラス用ワイパー装置にも応用される。

かかるフロントガラス用ワイパー装置は、ＳＷＦオート−エレクトリックＧｍＢＨ社のドイツ国特許第３４３３１０６号（特許文献１）に開示されている。特許文献１に記載の振動アームは、枢動ピンにより取り付け頭部に枢動可能に接続されるアーム部材を具備し、前記アーム部材は、２つの側壁を具備している前記枢動ピンに近接した実質的にＵ字型横断面を有し、前記取り付け頭部の一部が前記側壁間及び前記枢動ピン越しで伸張し、バネが前記取り付け頭部上のピンに接して第１端部で吊るされている。前記アーム部材は、ワイパーロッドに接続され、前記ワイパーロッドの一端が前記アーム部材のＵ字型横断面の内側に伸張する。前記アーム部材の側壁が前記ワイパーロッドに沿って局部的に折り畳まれ、更にホルダが前記ロッドの端部に沿って折り畳まれる。特許文献１にかかるフロントガラス用ワイパー装置のバネは、前記取り付け頭部上のピンで第１端部に吊るされ、該ホルダの２つの中心で第２端部に吊るされる。

特許文献１に記載のフロントガラス用ワイパー装置の不都合な点は、バネに適合するためにワイパーアームが多くの構成部材（ワイパーロッド、ホルダ及び取り付け頭部ピンのような）を含むこと、その上、複雑な機構及び手段が前記部材の製造及び取り付けに必要とされ、コストがかかる。

ドイツ国特許第３４３３１０６号

本発明は、上記の事情に鑑み、低予算で、複雑な機構及び付加的手段を使用せず、例えばバネを取り付けるための構成部材がより少なくて済む簡単なフロントガラス用ワイパー装置を提供することにある。本発明は、自動車用に限定されるだけでなく、客車や他の乗り物にも関連する。

本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置は、前記振動アームが単一板状材料から一体化して製造され、前記側壁の外側縁が、前記チューブの開口面を部分的に閉じることにより、互いに内側に折り畳まれていることを特徴とする。前記振動アームは、単一平面的金属製板状材料から成る部品で作製される。特に、前記チューブが金属材料から成る。従って、最小限のコストで、複雑な機構及び付加的手段を使用せずに、より少ない構成部材で済む簡単な振動アームが得られる。それの長さが先行技術の振動アームより小さく比較されるには、それの専用形状のために、前記チューブがより大きい剛性を有する。そのような場合において、より少ない原材料が本発明の振動アームの製造に必要とされる。本発明の振動アームに適合されるバネは、本件出願人と同一出願人による欧州特許出願公開第１６４７４５９号公報（欧州特許出願番号０４１０５１１４．５）に記載のものである。

本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の一態様として、前記金属板が０．５〜３ｍｍの厚さを有する。好ましくは、前記チューブの開口面が８〜２０ｍｍの幅を有する。

本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の別態様として、バネは、前記取り付け頭部上のピンに接して第１端部と、前記振動アームのリップに備わっている穴の中へ第２端部とで吊るされ、前記リップは、前記振動アームの側壁の１つから離れて内側に屈曲している第１穴を有する第１リップ部と、前記振動アームの別の側壁から離れて内側に屈曲している第２穴を有する第２リップ部とを具備し、前記第１及び第２穴が同軸にある。別の態様では、バネが前記取り付け頭部上のピンに接して第１端部と、前記振動アームのリップに備わっている穴の中へ第２端部とで吊るされ、前記リップは、前記振動アームの１つの側壁の外部縁から長手方向に伸張している第１穴を有する第１リップ部と、前記振動アームの別の側壁の外部縁から長手方向に伸張している第２穴を有する第２リップ部とを具備し、前記第１及び第２穴が同軸にある。従って、“ダブル”リップは、堅固に前記バネを固定するためのより大きい剛性が得られる。より少ない原材料が、従来技術のフロントガラス用ワイパー装置と比較して、必要とされる。前記チューブの開口面が、前記リップに近接した部分から前記接続具の接続部分に近接した部分へと、部分的に閉じられる。

本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の態様として、前記第１及び第２リップ部が、前記振動アームの基部に垂直な平面内で伸張する。別の態様では、前記第１及び第２リップ部が、前記振動アームの基部に平行な平面内で伸張する。

本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の別態様として、前記振動アームが枢動ピンにより前記取り付け頭部に第１端部で枢動可能に接続され、前記取り付け頭部の一部分が前記側壁間及び前記枢動ピン越しに伸長する。

本発明は、本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置で定義付けられる振動アームにも関連する。更には、前記振動アームは、長手方向に伸長している基部と、開口面を有するチューブを形成するために前記基部の反対側に沿って外側に伸長している２つの相隔たる側壁が備わっており、更に、前記振動アームが単一板状材料から一体化して製造され、前記側壁の外側縁が、前記チューブの開口部分に部分的に接近して、互いに内側に折り畳まれていることを特徴とする。

拭取り位置における“ヨークレス”型ワイパー装置（先行技術）の振動アームの概略図である。 取り付け位置における“ヨークレス”型ワイパー装置（先行技術）の振動アームの概略図である。 図１及び図２の詳細図である。 図１及び図２の振動アームの下部を示す図である。 本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の振動アームの下部を示す図である。 本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の振動アームの下部を示す図である。 本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の振動アームの下部を示す図である。 本発明にかかるフロントガラス用ワイパー装置の振動アームの別態様を示す図である。

以下に、図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。

図１、２、３及び４は、先行技術におけるフロントガラス用ワイパー装置１を示す。前記フロントガラス用ワイパー装置１は、反対側に長溝３が形成される長手方向側にある、弾力性ワイパーブレード２及び前記長溝３にフィットされ、鋼製弾力バネから成る長片部材４から組立てられる。前記長片部材４は、いわば屈曲位置（拭取り対象のフロントガラスに作用する位置）でバイアスをかける、弾力性のワイパーブレード２のための可撓性キャリア要素を形成する。長片部材４の近接端５は、接続片６により、フロントガラス用ワイパー装置１のいずれかの側面で相互接続される。更にフロントガラス用ワイパー装置１は、振動ワイパーアーム８のための接続具７及びスポイラ９を備え付けている。

図１及び図２は、それぞれ拭取り位置及び取り付け位置におけるフロントガラス用ワイパー装置１を示しているのに対し、図３は図１のフロントガラス用ワイパー装置１の自由端を示す。

図４に示されているように、先行技術におけるフロントガラス用（振動）ワイパーアーム８は、小さなモータ（図示せず）によって駆動されるシャフト１９に対して回転のために固定されるプラスチック、アルミニウム若しくは金属製の取り付け頭部１８を具備する。更に前記フロントガラス用振動ワイパーアーム８は、取り付け頭部１８によってサポートされる金属製アーム部材２０を具備し、順に前記アーム部材２０は、図１に示されているように、接続具７の助けでワイパーブレード２をサポートする。アーム部材２０は、枢動ピン２１により、取り付け頭部１８に枢動可能に接続されている。アーム部材２０及びそれに加えて接続されるワイパーブレード２が拭取り対象のフロントガラスの上に押し付けられるのを確かにするために、バネ２２は、取り付け頭部１８上のピン２３により第１端部で吊るされ、且つワイパーアーム８のワイパーロッド２４上の第２端部で吊るされる。使用するときは、シャフト１９は、取り付け頭部１８を回転に導く感覚で、時計回り及び反時計回りで交互に回転し、順にアーム部材２０を回転に引っ張り込み、接続具７によりワイパーブレード２を動かす。一方のアーム部材２０の側壁２５、２６及び他方の取り付け頭部１８の側壁２７、２８が隣接するように、前記取り付け頭部１８の一部分が、アーム部材２０の側壁２５、２６間及び枢動ピン２１越しで伸長する。

図５、６及び７には、本発明にかかる前記振動ワイパーアーム８は、長手方向に伸びている基部２９及び開口面を有するチューブを形成するための前記基部２９の反対側面に沿って外側に伸びている２つの相隔たる側壁３０、３１が備わっている。前記振動ワイパーアーム８が単一的平面金属製材料から一体的に製造され、前記側壁３０、３１の外部縁３２、３３が、前記チューブの開口面を部分的に閉じるように、お互い内側に折り畳まれている。言い換えると、長手スロット３４が形成される。従って形成されたチューブは、明確な専用型を得るために、後に所望の方向へと屈曲及びねじられる。バネ２２は、前記チューブの内側に適合され、前記バネ２２は図１、２及び４に示されるようなタイプの取り付け頭部１８のリップ３５上に第１端部で吊るされ、前記バネ２２は、前記振動ワイパーアーム８のリップ３５上に第２端部で吊るされる。図５、６及び７によれば、前記リップ３５は、前記振動ワイパーアーム８の側壁の側壁３０から離れて、内側に曲がっている第１穴３７を有する第１リップ部３６及び前記振動ワイパーアーム８の別の側壁３１から離れて内側に曲がっている第２穴３９を有する第２リップ部３８を具備し、前記第１穴３７及び第２穴３９は、楕円形且つ同軸である。

図５の態様では、前記第１リップ部３６及び第２リップ部３８が、前記振動ワイパーアーム８の前記基部２９に垂直な平面内で伸長するのに対し、図６及び７の態様では、前記第１リップ部３６及び第２リップ部３８が、前記振動ワイパーアーム８の前記基部２９に平行な平面内で伸長する。

図７の態様では、前記第１リップ部３６は、前記振動ワイパーアーム８の側壁３０の外部縁３２から長手方向に向かって伸長するのに対し、前記第２リップ部３８は、前記振動ワイパーアーム８の他の側壁３１の外部縁３３から長手方向に向かって伸長する。

図４にて対応する図５、６及び７の部分における符号は同じである。

図８は、単一平面的金属製板状材料の一片から成る振動ワイパーアーム８を示す。言い換えると、ワンピース型振動ワイパーアーム８は、部分的に閉じられたチューブの形をした中間部４０、前記接続具７に着脱可能に接続され不可欠な終端部４１、同様に前記アーム部材２０によって形成される不可欠な要素である別の終端部から成る。前記終端部の両方は、実質的なＵ字型横断面を有する。前記終端部４１は、いわゆる“バヨネット接続”を通じて前記接続具７に着脱可能に接続され、滑り運動の間、前記接続具７の弾性舌片４２は、バネの力と反対に初めに押しやられ、そしてその時穴４３の中に弾性舌片４２を挟んでいるよう、スナッピングする前記終端部４１の穴４３に跳ね返るようにされる。後にバネの力と反対方向に再び前記弾性舌片４２に押し込む（あたかも押しボタンのように）ことにより、ワイパーブレード２と共に接続具７は、振動ワイパーアーム８から取り外される。

本発明は、上記に示されたような態様に限られるものではなく、本願の特許請求の範囲内で他の態様まで拡張する。前述のように、本発明がヨークを有する従来型のフロントガラス用ワイパー装置に応用されるものであることは、当業者は理解するであろう。

１ フロントガラス用ワイパー装置
２ ワイパーブレード
３ 長溝
４ 長片部材
５ 近接端
６ 接続片
７ 接続具
８ 振動ワイパーアーム
９ スポイラ
１８ 取り付け頭部
１９ シャフト
２０ アーム部材
２１ 枢動ピン
２２ バネ
２３ ピン
２４ ワイパーロッド
２５、２６、２７、２８、３０、３１ 側壁
２９ 基部
３２、３３ 外部縁
３４ 長手スロット
３５ リップ
３６ 第１リップ部
３７ 第１穴
３８ 第２リップ部
３９ 第２穴
４０ 中間部
４１ 終端部
４２ 弾性舌片
４３ 穴

Claims (6)

1. 拭取対象であるフロントガラスに隣接して設置される細長のワイパーブレード（２）を具備するフロントガラス用ワイパー装置（１）であって、
   前記フロントガラス用ワイパー装置が更に振動ワイパーアーム（８）のための接続具（７）を具備し、
   前記振動ワイパーアーム（８）が第１端部で前記接続具（７）に、第２端部でドライブシャフト（１９）上の取り付け頭部（１８）に枢動可能に接続され、
   前記振動ワイパーアーム（８）は、開口面を有するチューブを形成するための、長手方向に伸長している基部（２９）及び前記基部（２９）の反対側面に沿って外側に伸長している２つの相隔たる側壁（３０，３１）が備わっており、
   前記振動ワイパーアーム（８）が単一的平面的金属製板状材料から一体的に製造され、前記振動ワイパーアーム（８）は、前記チューブを形成している中間部（４０）と、それと共に不可欠な実質的にＵ字型横断面を有し、バヨネット接続を通じて前記接続具（７）に着脱可能に接続されている終端部（４１）及びそれと共に不可欠な別の端部（２０）から成り、前記側壁（３０，３１）の外部縁（３２，３３）が前記チューブの前記開口面を部分的に閉じるように互いに内側に折り畳まれており、長手スロット（３４）が前記外部縁（３２，３３）の間で形成され、前記チューブの前記開口面が８〜２０ｍｍの間で変動する幅を有し、バネ（２２）が、前記取り付け頭部（１８）上のピン（２１）により第１終端と、及び前記振動ワイパーアーム（８）のリップ（３５）に備え付けられた穴の中で第２終端とで吊るされ、前記リップ（３５）が、前記振動ワイパーアーム（８）の側壁（３０）の１つから離れて内側に屈曲している第１穴（３７）を有する第１リップ部（３６）及び前記振動ワイパーアーム（８）の別の側壁（３１）から離れて内側に屈曲している第２穴（３９）を有する第２リップ（３８）を具備し、前記第１穴（３７）及び第２穴（３９）が同軸にあり、又はバネ（２２）が、前記取り付け頭部（１８）上のピン（２１）により第１終端と、前記振動ワイパーアーム（８）のリップ（３５）に備え付けられた穴の中で第２終端とで吊るされ、前記リップ（３５）が、前記振動ワイパーアーム（８）の側壁（３０）の１つの外部縁（３２）から長手方向に伸長している第１穴（３７）を有する第１リップ部（３６）及び前記振動ワイパーアーム（８）の別の側壁（３１）の外部縁（３３）から長手方向に伸長している第２穴（３９）を有する第２リップ部（３８）を具備し、前記第１穴（３７）及び第２穴（３９）が同軸にあることを特徴とするフロントガラス用ワイパー装置。
2. 前記金属板が０．５〜３ｍｍの間で変動する厚みを有する請求項１に記載のフロントガラス用ワイパー装置。
3. 前記第１リップ部（３６）及び前記第２リップ部（３８）が前記振動ワイパーアーム（８）の基部（２９）に対して垂直な平面内で伸長する請求項１又は２に記載のフロントガラス用ワイパー装置。
4. 前記第１リップ部（３６）及び前記第２リップ部（３８）が前記振動ワイパーアーム（８）の基部（２９）に対して平行な平面内で伸長する請求項１又は２に記載のフロントガラス用ワイパー装置。
5. 前記振動ワイパーアーム（８）が枢動ピン（２１）によって前記取り付け頭部（１８）に第１端部で接続され、前記取り付け頭部（１８）の一部が前記側壁（２５，２６）間及び前記枢動ピン（２１）越しに伸長する請求項１乃至４のいずれか１項に記載のフロントガラス用ワイパー装置。
6. 請求項１乃至５のいずれか１項に記載のフロントガラス用ワイパー装置（１）にて定義される振動ワイパーアーム（８）であって、前記振動ワイパーアーム（８）は、開口面を有するチューブを形成するために、長手方向に伸長している基部（２９）及び前記基部（２９）の反対側面に沿って外側に伸長している２つの相隔たる側壁（３０，３１）が備わっており、前記振動ワイパーアーム（８）は、単一的平面的金属製板状材料から一体的に製造され、前記振動ワイパーアーム（８）は、前記チューブを形成している中間部（４０）と、それと共に不可欠な実質的にＵ字型横断面を有し、バヨネット接続を通じて前記接続具（７）に着脱可能に接続されている終端部（４１）及びそれと共に不可欠な別の端部（２０）から成り、前記側壁（３０，３１）の外部縁（３２，３３）が、前記チューブの前記開口面を部分的に閉じるよう互いに内側に折り畳まれており、長手スロット（３４）が前記外部縁（３２，３３）の間で形成され、前記チューブの前記開口面が８〜２０ｍｍの間で変動する幅を有することを特徴とする振動ワイパーアーム。