JP4479846B2 - 液晶表示装置、並びに、プロジェクタ - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成用の液晶表示装置、及び、かかる液晶表示装置を組み込んだプロジェクタに関する。
従来の液晶プロジェクタとして、ツイストネマティック型の液晶パネルを用い、液晶パネルと射出偏光板との間に、光射出面に対して配向膜のラビング方向に所定角だけ傾いた光学軸を有するサファイア板等からなる2枚の補償用光学素子を配置しているものがある(特許文献1参照)。このような液晶プロジェクタでは、液晶パネルに近接して配置される補償用光学素子の光学軸や厚さの調整によって液晶のプレチルトを補償することができ、コントラストを改善することができる。
なお、液晶パネルにマイクロレンズアレイを組み込んで照明光を画素に集光させることにより、表示特性を向上させる技術が多数存在する(例えば特許文献2等参照)。
特開2004−198650号公報 特開2003−287603号公報
ところで、上記特許文献1のような液晶パネルでは、補償用光学素子を光射出側に配置しているが、射出側のスペース、投射レンズのバックフォーカス等の関係で配置に制限を受ける場合があり、補償用光学素子を光射出側だけでなく光入射側に配置する必要が生じる。ここで、液晶パネルがマイクロレンズアレイを組み込んだものでなければ問題ないが、液晶パネルがマイクロレンズアレイを組み込んだものである場合、マイクロレンズアレイの影響で射出側の光束の傾きが全体的に変化し、精密な補償ができなくなる。
そこで、本発明は、マイクロレンズアレイを組み込んだ液晶デバイスの入射側及び射出側の双方に補償用光学素子を配置した場合にも、比較的精密な補償を可能にする液晶表示装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記のような液晶表示装置を組み込んだプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る液晶表示装置は、(a)ツイストネマティックモードで動作する液晶を含む液晶デバイスと、液晶デバイスに隣接して配置されるマイクロレンズアレイとを有する液晶パネルと、(b)液晶デバイスを光学的に補償するため液晶パネルの入射側に配置される第1光学補償板と、(c)液晶デバイスを光学的に補償するため液晶パネルの射出側に配置される第2光学補償板と、を備える液晶表示装置であって、(d)システム光軸方向に関する第1光学補償板の第1位相差は、システム光軸方向に関する第2光学補償板の第2位相差よりも大きい。
上記液晶表示装置では、液晶パネルに入射する光束がマイクロレンズアレイの作用を受けてより発散するような幾何光学的変化を受けても、第1光学補償板の第1位相差が第2光学補償板の第2位相差よりも大きいので、このような幾何光学的変化の影響を打ち消すように第1及び第2光学補償板の機能又は作用のバランスを維持することができる。つまり、液晶デバイスのプレチルトを補償する目的で液晶パネルの入射側及び射出側の双方に第1及び第2光学補償板を配置する場合であっても、両光学補償板による補償を良好なものとすることができ、液晶表示装置のコントラスト等の特性をより良好なものとすることができる。
また、本発明の具体的な態様又は観点によれば、上記液晶表示装置において、第1及び第2光学補償板は、ともに無機物質で形成された平板状の部材であり、第1位相差と、第2位相差とは、システム光軸方向を基準とする第1光学補償板の光学軸極角屈折率、及び厚さと、システム光軸方向を基準とする第2光学補償板の光学軸極角、屈折率、及び厚さとに基づいてそれぞれ定まる。この場合、第1及び第2光学補償板の光学軸極角、屈折率、及び厚さの調整によって、液晶デバイスのプレチルトの補償を簡易かつ正確に適正化できる。
本発明の別の態様によれば、第1光学補償板の光学軸は、液晶デバイスの入射側又は射出側のうち一方側に設けた配向膜のラビング方向に平行な方向に傾斜し、第2光学補償板の光学軸は、液晶デバイスの入射側又は射出側のうち他方に設けた配向膜のラビング方向に平行な方向に傾斜する光学軸を有する。この場合、第1光学補償板と第2光学補償板とを、液晶デバイスの入射側に設けた一方の配向膜と射出側に設けた他方の配向膜との補償用にそれぞれ活用することができる。
本発明のさらに別の態様によれば、第1光学補償板の第1位相差に対する第2光学補償板の第2位相差の比は、液晶パネルの入射側の実効的なF値に対する液晶パネルの射出側の実効的なF値の比と略等しい。ここで、液晶パネルの入射側の実効的なF値とは、液晶パネルの一画素に着目して、入射する照明光束のうちシステム光軸に対して最大傾斜する光束に対応する開口角がα1〔°〕であるとすると、(tan(90°−α1/2))/2を意味する。同様に、液晶パネルの射出側のF値とは、液晶パネルの一画素に着目して、射出する変調光束のうちシステム光軸に対して最大傾斜する光束に対応する開口角がα2〔°〕であるとすると、(tan(90°−α2/2))/2を意味する。この場合、第1光学補償板と第2光学補償板とによるプレチルトの補償を量的に略正確にバランスさせることができる。
なお、第1光学補償板の第1位相差に対する第2光学補償板の第2位相差の比は、具体的にはシミュレーションや試作等によって、コントラスト特性等が改善されるように調整又は修正することができる。
本発明に係るプロジェクタは、(a)上述の光変調用の液晶表示装置と、(b)液晶表示装置を照明する照明装置と、(c)液晶表示装置によって形成された画像を投射する投射レンズとを備える。
上記プロジェクタにおいては、上述の液晶表示装置を備えており、コントラスト等の特性が良好な液晶表示装置によって高品位の画像を投射できるプロジェクタを提供することができる。
本発明に係る第2の液晶表示装置は、(a)液晶を含む液晶デバイスと、液晶デバイスの入射側にマイクロレンズアレイとを有する液晶パネルと、(b)マイクロレンズアレイの入射側に配置される第1光学補償板と、(c)液晶パネルの射出側に配置される第2光学補償板と、を備える液晶表示装置であって、(d)システム光軸方向に関する第1光学補償板の第1位相差は、システム光軸方向に関する第2光学補償板の第2位相差よりも大きい。この液晶表示装置では、第1光学補償板の第1位相差が第2光学補償板の第2位相差よりも大きいので、液晶パネルに入射した光束がマイクロレンズアレイによって発散するような幾何光学的変化を受けても、このような影響を打ち消すように第1及び第2光学補償板を適切に動作させることができる。これにより、両光学補償板による補償を良好なものとすることができ、液晶表示装置の特性をより良好なものとすることができる。
上記第2の液晶表示装置は、その具体化した態様において、液晶パネルの入射側に配置される第1偏光板と、液晶パネルの射出側に配置される第2偏光板とをさらに有し、第1光学補償板が、第1偏光板と液晶パネルとの間に配置され、第2光学補償板が、液晶パネルと第2偏光板との間に配置される。
本発明に係る第2のプロジェクタは、(a)上述の光変調用の第2の液晶表示装置と、(b)液晶表示装置を照明する照明装置と、(c)液晶表示装置によって形成された画像を投射する投射レンズとを備える。このプロジェクタは、上述の第2の液晶表示装置を備えており、良好な特性の液晶表示装置によって高品位の画像を投射できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置を組み込んだプロジェクタの光学系の構成を説明する概念図である。
本プロジェクタ10は、光源光を発生する光源装置21と、光源装置21からの光源光を赤緑青の3色に分割する色分離光学系23と、色分離光学系23から射出された各色の照明光によって照明される光変調部25と、光変調部25からの各色の像光を合成するクロスダイクロイックプリズム27と、クロスダイクロイックプリズム27を経た像光をスクリーン(不図示)に投射するための投射光学系である投射レンズ29とを備える。このうち、光源装置21、色分離光学系23、光変調部25、及びクロスダイクロイックプリズム27は、スクリーンに投射すべき像光を形成する画像形成装置となっている。
以上のプロジェクタ10において、光源装置21は、光源ランプ21aと、凹レンズ21bと、一対のレンズアレイ21d,21eと、偏光変換部材21gと、重畳レンズ21iとを備える。このうち、光源ランプ21aは、例えば高圧水銀ランプからなり、光源光を回収して前方に射出させる凹面鏡を備える。凹レンズ21bは、光源ランプ21aからの光源光を平行化する役割を有するが、省略することもできる。一対のレンズアレイ21d,21eは、マトリクス状に配置された複数の要素レンズからなり、これらの要素レンズによって凹レンズ21bを経た光源ランプ21aからの光源光を分割して個別に集光・発散させる。偏光変換部材21gは、レンズアレイ21eから射出した光源光を例えば図1の紙面に垂直なS偏光成分のみに変換して次段光学系に供給する。重畳レンズ21iは、偏光変換部材21gを経た照明光を全体として適宜収束させることにより、光変調部25に設けた各色の液晶表示装置に対する重畳照明を可能にする。つまり、両レンズアレイ21d,21eと重畳レンズ21iとを経た照明光は、以下に詳述する色分離光学系23を経て、光変調部25に設けられた各色の液晶パネル25a,25b,25cを均一に重畳照明する。
色分離光学系23は、第1及び第2ダイクロイックミラー23a,23bと、補正光学系である3つのフィールドレンズ23f,23g,23hと、反射ミラー23j,23m,23n,23oとを備え、光源装置21とともに照明装置を構成する。ここで、第1ダイクロイックミラー23aは、赤緑青の3色のうち例えば赤光及び緑光を反射し青光を透過させる。また、第2ダイクロイックミラー23bは、入射した赤及び緑の2色のうち例えば緑光を反射し赤光を透過させる。この色分離光学系23において、光源装置21からの略白色の光源光は、反射ミラー23jで光路を折り曲げられて第1ダイクロイックミラー23aに入射する。第1ダイクロイックミラー23aを通過した青光は、例えばS偏光のまま、反射ミラー23mを経て入射角度を調節するためのフィールドレンズ23fに入射する。また、第1ダイクロイックミラー23aで反射されて第2ダイクロイックミラー23bでさらに反射された緑光は、例えばS偏光のままフィールドレンズ23gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー23bを通過した赤光は、例えばS偏光のまま、レンズLL1,LL2及び反射ミラー23n,23oを経て、フィールドレンズ23hに入射する。レンズLL1,LL2及びフィールドレンズ23hは、リレー光学系を構成している。このリレー光学系は、第1レンズLL1の像を、第2レンズLL2を介してほぼそのままフィールドレンズ23hに伝達する機能を備えている。
光変調部25は、3つの液晶パネル25a,25b,25cと、各液晶パネル25a,25b,25cを挟むように配置される3組の偏光フィルタ25e,25f,25gとを備える。ここで、第1光路OP1に配置された青光用の液晶パネル25aと、これを挟む一対の偏光フィルタ25e,25eとは、青光を画像情報に基づいて2次元的に輝度変調するための青色用の液晶ライトバルブを構成する。同様に、第2光路OP2に配置された緑光用の液晶パネル25bと、対応する偏光フィルタ25f,25fも、緑色用の液晶ライトバルブを構成し、第3光路OP3に配置された赤光用の液晶パネル25cと、偏光フィルタ25g,25gも、赤色用の液晶ライトバルブを構成する。
青光用の第1液晶パネル25aには、色分離光学系23の第1ダイクロイックミラー23aを透過することによって分岐された青光が、フィールドレンズ23fを介して入射する。緑光用の第2液晶パネル25bには、色分離光学系23の第2ダイクロイックミラー23bで反射されることによって分岐された緑光が、フィールドレンズ23gを介して入射する。赤光用の第3液晶パネル25cには、第2ダイクロイックミラー23bを透過することによって分岐された赤光が、フィールドレンズ23hを介して入射する。各液晶パネル25a〜25cは、入射した照明光の空間的強度分布を画素単位で変調するための非発光型の液晶表示装置であり、各液晶パネル25a〜25cにそれぞれ入射した3色の光は、各液晶パネル25a〜25cに電気的信号として入力された駆動信号或いは画像信号に応じて変調される。その際、偏光フィルタ25e,25f,25gによって、各液晶パネル25a〜25cに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶パネル25a〜25cから射出される変調光から所定の偏光方向の成分光が像光として取り出される。
クロスダイクロイックプリズム27は、光合成部材であり、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜27a,27bが形成されている。一方の第1誘電体多層膜27aは青色光を反射し、他方の第2誘電体多層膜27bは赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズム27は、液晶パネル25aからの青光を第1誘電体多層膜27aで反射して進行方向右側に射出させ、液晶パネル25bからの緑光を第1及び第2誘電体多層膜27a,27bを介して直進・射出させ、液晶パネル25cからの赤光を第2誘電体多層膜27bで反射して進行方向左側に射出させる。
投射レンズ29は、クロスダイクロイックプリズム27で合成されたカラーの像光を、所望の倍率でスクリーン(不図示)上に投射する。つまり、各液晶パネル25a〜25cに入力された駆動信号或いは画像信号に対応する所望の倍率のカラー動画やカラー静止画がスクリーン上に投射される。
図2は、図1に示すプロジェクタ10の光変調部25を構成する特定色用の液晶ライトバルブの構造を説明する拡大断面図である。この液晶ライトバルブ31は、液晶表示装置として機能し、例えば第1光路OP1に配置された青光用の液晶パネル25aと、これを挟む一対の偏光フィルタ25e,25eとによって構成される。
図示の液晶ライトバルブ31において、入射側の偏光素子である第1偏光フィルタ31bと、射出側の偏光素子である第2偏光フィルタ31cとは、入出射面の法線がそれぞれシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になっており、クロスニコルを構成するように配置されている。これら第1及び第2偏光フィルタ31b,31cの間には、これらに挟まれるように液晶パネル31aが配置されている。つまり、液晶パネル31aの入射側に第1偏光フィルタ31bが配置され、液晶パネル31aの射出側に第2偏光フィルタ31cが配置されている。液晶パネル31aは、第1偏光フィルタ31b側から入射した入射光LIの偏光方向を入力信号に応じて画素単位で2次元的に変化させ、変化後の変調光を射出光LOとして第2偏光フィルタ31c側に射出する。液晶パネル31aと両偏光フィルタ31b,31cとの間には、入射側に第1光学補償板OC1が配置され、射出側に第2光学補償板OC2が配置されている。これらの第1及び第2光学補償板OC1,OC2は、ともに平板状であり、偏光フィルタ31b,31cと同様に、入出射面の法線がシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になるように配置されている。
液晶パネル31aは、ツイストネマティックモードで動作する液晶(すなわちツイストネマティック型の液晶)で構成される液晶層71を挟んで、入射側に第1基板72と、射出側に第2基板73とを備える。これらの基板72,73は、ともに平板状であり、偏光フィルタ31b,31cと同様に、入出射面の法線がシステム光軸SAすなわちZ軸に平行になるように配置されている。なお、入射光LIが入射する第1基板72は、XY面に平行な面に沿って延びて存在するマイクロレンズアレイ72aと、マイクロレンズアレイ72aの内側に配置される本体部分72bとを備える。このマイクロレンズアレイ72aは、後述する透明画素電極77すなわち画素部分PPに対応する所定パターンで2次元的に配列された多数の要素レンズELを有する。
液晶パネル31aにおいて、第1基板72の液晶層71側の面上には、透明な共通電極75が設けられており、その上には、例えば配向膜76が形成されている。一方、第2基板73の液晶層71側の面上には、マトリクス状に配置された複数の透明画素電極77と、各透明画素電極77に電気的に接続されている薄膜トランジスタ(不図示)とが設けられており、その上には、例えば配向膜78が形成されている。ここで、第1基板72の内側部分(すなわち本体部分72b)と、第2基板73と、これらに挟まれた液晶層71と、電極75,77とは、光能動素子、すなわち入射光LIの偏光状態を入力信号に応じて変調するための液晶デバイス80として機能する部分である。この液晶デバイス80を構成する各画素部分PPは、1つの画素電極77と、共通電極75の一部と、両配向膜76,78の一部と、液晶層71の一部とを含む。各画素部分PPには、入射側の第1基板72に設けたマイクロレンズアレイ72aの各要素によって、入射光LIの光束を絞ってこの光束を選択的に入射させることができるようになっている。なお、第1基板72と共通電極75との間には、各画素部分PPを区分するように格子状のブラックマトリクス79が設けられている。
以上の液晶デバイス80において、配向膜76,78は、液晶層71を構成する液晶性化合物を必要な方向に配列させるためのものである。入射側の配向膜76は、これに接する液晶性化合物を第1ラビング方向(例えばX軸方向)に配向させ、射出側の配向膜78は、これに接する液晶性化合物を第2ラビング方向(例えばY軸方向)に配向させる。液晶層71に電圧が印加されないオフ状態において、配向膜76は、液晶性化合物の光学軸を第1偏光フィルタ31bの偏光面であるXZ面を含んだ方向に配向させる役割を有し、配向膜78は、液晶性化合物の光学軸を第2偏光フィルタ31cの偏光面であるYZ面を含んだ方向に配向させる役割を有する。結果的に、液晶層71中の液晶性化合物の光学軸は、第1基板72から第2基板73にかけて徐々にねじれるように配置される。つまり、第1及び第2基板72,73の内側すなわち配向膜76,78に隣接して液晶層71の両端側に配置される一組の液晶性化合物の光学軸は、XY平面上に投影した場合、互いに例えば90°のツイスト角をなす。これにより、一対の偏光フィルタ31b,31cの間に挟まれた液晶層71をノーマリホワイトモードで動作させることになり、電圧非印加のオフ状態で最大透過状態(光オン状態)を確保することができる。なお、後に詳述するが、液晶層71の両端側すなわち配向膜76,78の近傍位置において、液晶性化合物の光学軸は、XY平面すなわち配向膜76,78に対向する入射面や出射面に対して精密に平行になっておらず、かかる入射面や出射面に対して一定のプレチルト角だけ傾いた状態で配置されている。つまり、液晶層71中の液晶性化合物の光学軸は、システム光軸SAに対して傾斜した状態を保持しつつ、システム光軸SAに平行な軸上の位置に応じてこの軸のまわりのねじれ角が徐々に増大するような角度状態で配置されている。
一方、液晶層71に電圧が印加されたオン状態すなわち遮光状態(光オフ状態)において、両配向膜76,78から離れた位置にある液晶性化合物の光学軸は、第1基板72の法線に平行な方向(具体的にはZ方向)に配向する。しかしながら、液晶層71の両端側すなわち配向膜76,78の近傍において、液晶性化合物の光学軸は、略元のままに維持されている。つまり、入射側や射出側における液晶性化合物の光学軸は、第1及び第2偏光フィルタ31b,31cの偏光面に沿ったX方向やY方向に配向されているが、XY面すなわち配向膜76,78に対向する入射面や出射面に水平にも垂直にもなっていない。つまり、入射側や射出側における液晶性化合物の光学軸は、システム光軸SAに対して傾斜した状態に維持されており、入射面や出射面に対して一定のチルト角或いは極角だけ傾いた状態に維持されている。なお、液晶層71に電圧が印加されていないオフ状態と電圧が印加されたオン状態とにおいて、配向膜76,78の近傍位置に存在する液晶性化合物の光学軸は、多少変動するがXY面又はZ軸に対して傾いた傾斜状態に維持される。よって、オン状態すなわち遮光状態の液晶層71に対する光学的補償を目的とする場合、このような傾斜状態に対応する傾斜角をプレチルト角と呼ぶものとする。
液晶デバイス80の入射側に配置される第1光学補償板OC1は、正の一軸性の屈折率を有する光学材料である平板状の水晶板から形成されており、例えばかかる水晶板を一枚の平板状のガラス板で支持した構造とすることもできるが、平板状の水晶板単体とすることもできる。この第1光学補償板OC1を構成する第1の水晶板の光学軸は、例えばXZ面に対して平行でZ軸に対して所定の光学軸極角をなす。つまり、第1光学補償板OC1を構成する第1の水晶板の光学軸は、システム光軸SAに対して傾斜して、例えばX軸方向に配向する。以上において、第1光学補償板OC1の厚みというときには、実効的な第1の水晶板の厚みを意味するものとし、この厚みd1は、後に詳述するが、入射光LIのF値を考慮して光学補償を達成できるような適当な値に設定される。
射出側に配置される第2光学補償板OC2も、平板状の水晶板から形成されており、例えばかかる水晶板を一対の平板状のガラス板で挟んで接合した構造とすることもできるが、平板状の水晶板単体とすることもできる。この第2光学補償板OC2を構成する第2の水晶板の光学軸は、例えばYZ面に対して平行でZ軸に対して所定の光学軸極角をなす。つまり、第2光学補償板OC2を構成する第2の水晶板の光学軸は、システム光軸SAに対して傾斜して、例えばY軸方向に配向する。以上において、第2光学補償板OC2の厚みというときには、実効的な第2の水晶板の厚みを意味するものとし、この厚みd2は、射出光LOのF値を考慮して光学補償を達成できるような適当な値に設定されている。
以上で説明した第1及び第2光学補償板OC1,OC2は、協働して液晶層71のプレチルトに起因する視野角依存性やコントラスト低下を補償する役割を有する。具体的には、第1光学補償板OC1に設けた第1の水晶板と、第2光学補償板OC2に設けた第2の水晶板とが、液晶層71の入射端側及び射出端側に存在する液晶のプレチルトに起因する液晶リタデーションを、入射光LI及び射出光LOの角度的な状態を見込んで実効的にキャンセルする。このため、第1及び第2光学補償板OC1,OC2の製造時において、これらを構成する第1及び第2の水晶板の光学軸の方位角や光学軸極角がそれぞれ調整され、これらの厚みd1,d2がそれぞれ調整される。
図3は、液晶パネル31aに入射する入射光LIの状態と、液晶パネル31aから射出する射出光LOの状態とを説明する展開図である。この場合、液晶パネル31aは、例えば青光用の液晶パネル25aであり、第1光路OP1をシステム光軸SAに沿って展開した図となっている。図からも明らかなように、液晶パネル31aの特定画素から射出する射出光LOの開口角α2〔°〕は、マイクロレンズアレイ72aの影響で、液晶パネル31aの対応画素に入射する入射光LIの開口角α1〔°〕よりも大きくなっている。つまり、液晶パネル31aの入射側のF値であるFN1は、(tan(90°−α1/2))/2となっており、液晶パネル31aの射出側のF値であるFN2は、(tan(90°−α2/2))/2となっている。よって、入射側のF値FN1は、射出側のF値FN2よりも大きくなっており、これに対応して、第1光学補償板OC1の厚みd1は、第2光学補償板OC2の厚みd2よりも大きくなっている。具体的には、第1光学補償板OC1の厚みd1に対する第2光学補償板OC2の厚みd2の比(厚み比)は、液晶パネル31aの入射側のF値FN2に対する液晶パネル31aの射出側のF値FN1の比(F値比)と略等しくなっている。つまり、
d2/d1≒FN2/FN1 … (1)
の関係が成り立っている。

なお、マイクロレンズアレイ72aの集光作用による第2光学補償板OC2の補償機能への影響を低減するためには、システム光軸SA方向に関する第1光学補償板OC1の第1位相差r1に対する第2光学補償板OC2の第2位相差r2の比(位相差比)が、液晶パネル31aの入射側のF値FN1に対する射出側のF値FN2の比(F値比)と略等しくなるように
r2/r1≒FN2/FN1 … (2)
の関係を成り立たせることが望ましく、この関係が満たされる場合、第1及び第2光学補償板OC1,OC2の補償機能をバランスさせることができると考えられる。この点についてより詳しく説明すると、マイクロレンズアレイ72aの入射側に第1光学補償板OC1が配置され、マイクロレンズアレイ72aの射出側に第2光学補償板OC2が配置され、マイクロレンズアレイ72aの通過によって光束の発散角が広がることを考慮すると、第2光学補償板OC2側で第1光学補償板OC1側よりも光路が実効的に延びると言える。つまり、第2光学補償板OC2において、そのF値が第1光学補償板OC1に比較して小さくなると、その分第2光学補償板OC2を通過する射出光LOのシステム光軸SAに対する傾き角が大きくなると考えられるので、このようなF値の減少に伴う光路の増加分を位相差の減少で補うことにより、両光学補償板OC1,OC2の補償機能のバランスを調整できると考える。ところで、以下に詳述するが、本実施形態の場合、第1及び第2光学補償板OC1,OC2は、同じ無機材料すなわち水晶で形成されており、屈折率の値(平均値)は、互いに等しくなっている。また、第1及び第2光学補償板OC1,OC2のシステム光軸SA方向を基準とする光学軸極角は、互いに等しく設定されている。よって、第1及び第2光学補償板OC1,OC2の補償機能のバランスを調整するには、第1光学補償板OC1に対する第2光学補償板OC2の厚みを調整して上記式(1)が成り立つようにすればよいと考えられる。
図4(A)〜4(D)は、第1及び第2光学補償板OC1,OC2によるプレチルトの補償(すなわち液晶リタデーションの補償)を概念的に説明する斜視図である。なお、これらの図4(A)〜4(D)に関する説明は、液晶ライトバルブ31への垂直入射光についてのものである。
図4(A)に示すように、液晶層71の入射面側の平均的なプレチルトは、例えばXZ面に対して略平行でシステム光軸SAに平行なZ軸に対して角φ0だけ傾いていると見ることができる。すなわち、このようなプレチルトの屈折率楕円体RIE0は、光学軸OA01がZ軸に対して極角φ0だけ傾いた状態となっており、光学軸OA01が略+X方向に配向している。なお、液晶層71の入射面に近い位置において、特に入射面に極めて近い液晶性化合物の光学軸は、電圧を印加する前のプレチルト角と等しく、一般的に入射面となす角度は10°未満程度である。さらに、電圧印加時において液晶層中心部に向かうに従って液晶性化合物の光学軸は、急激に入射面法線方向すなわちZ方向に平行になる角度に近づく。
図4(B)に示すように、液晶層71の射出面側の平均的なプレチルトは、例えばYZ面に対して略平行でシステム光軸SAに平行なZ軸に対して角φ0だけ傾いていると見ることができる。すなわち、プレチルトの屈折率楕円体RIE0は、光学軸OA02がZ軸に対して極角φ0だけ傾いた状態となっており、光学軸OA02が略+Y方向に配向している。なお、液晶層71の射出面に近い位置において、特に射出面に極めて近い液晶性化合物の光学軸は、電圧を印加する前のプレチルト角と等しく、一般的に入射面となす角度は10°未満程度である。さらに、電圧印加時において液晶層中心部に向かうに従って液晶性化合物の光学軸は、急激に射出面法線方向すなわちZ方向に平行になる角度に近づく。
図4(C)に示すように、第1光学補償板OC1を構成する第1の水晶板の屈折率楕円体RIE1は、その光学軸OA1がラビング方向に対応するX方向を含むXZ面に対して略平行で、システム光軸SAに平行なZ軸に対して光学軸極角θ1だけ傾いた状態となっており、図4(D)に示すように、第2光学補償板OC2を構成する第2の水晶板の屈折率楕円体RIE2は、その光学軸OA2がラビング方向に対応するY方向を含むYZ面に対して略平行で、システム光軸SAに平行なZ軸に対して光学軸極角θ2だけ傾いた状態となっている。
図5は、第1及び第2光学補償板OC1,OC2による補償の総合的な効果を概念的に説明する図である。液晶層71の入射面及び射出面近傍のプレチルトと、両光学補償板OC1,OC2を構成する第1及び第2の水晶板の屈折率異方性とを合成した屈折率楕円体RIEtは、その光学軸OAtがZ軸に平行な長径となっている正の一軸性の屈折率特性を有している。この屈折率楕円体RIEtは、Z方向から見たXY面内の屈折率が等しく円形であるので、液晶層71に対する垂直入射光に関して、液晶層71のプレチルトによる液晶リタデーションを補償したものとなっている。また、液晶層71に対して傾斜して入射する傾斜入射光に関しても、その入射の方位に関する依存性を低減することができ、液晶リタデーションによる視野角特性の劣化を抑えることができる。
以上の説明は、液晶ライトバルブ31に垂直入射する照明光についてのものであり、実際の入射光LIは、F値FN1の範囲に広がっている。よって、このような広がりを有する入射光LIを扱うものとして、シミュレーションや試作を行って液晶ライトバルブ31の性能を確保する必要がある。また、上述のようにマイクロレンズアレイ72aの影響で、射出側のF値FN2は、入射側のF値FN1よりも小さくなっており、これに対応して、第2光学補償板OC2の位相差r2を第1光学補償板OC1の位相差r1よりも適宜小さくする必要がある。
以下、液晶パネル31aの入射出光のF値と、一対の光学補償板OC1,OC2の位相差との関係について具体的に説明する。以下の表1は、具体的な液晶ライトバルブ31について、液晶パネル31aの入射出光のF値FN1,FN2を変化させた場合に第1及び第2光学補償板OC1,OC2の位相差の積分値を実験的に求めた結果を示す。なお、両光学補償板OC1,OC2の厚みは等しいとしている。
Figure 0004479846
図6は、F値比FN1/FN2と、位相差積分値の比R2/R1との関係をグラフ化したものである。ここで、比R2/R1は、液晶パネル31aの位相差積分値の出射側F値計算値と入射側F値計算値との比を意味する。この場合、F値比FN1/FN2は、上記式(1)のF値比FN2/FN1の逆数となっている。グラフからも明らかなように、F値比FN1/FN2と位相差積分値の比R2/R1は等しい。入射側と出射側でF値の差の影響を打ち消すためには入射側のF値で積算された第1の位相差R1と出射側のF値で計算された第2の位相差R2が等しくなければならず、そのためには第1光学補償板OC1の厚みを第2光学補償板OC2の厚みよりもR1/R2(=FN2/FN1)だけ厚くしなければならない。よって、上述した式(1)、(2)の関係を成り立たせることにより、第1及び第2光学補償板OC1,OC2の補償機能のバランスを調整することができ、液晶ライトバルブ31のコントラストやその視野角特性をより良好なものとすることができる。
以上の説明は、液晶ライトバルブ31が青光用の液晶パネル25a及び偏光フィルタ25eに対応するものであるとして説明を行ったが、上記液晶ライトバルブ31の説明は、他の色用の液晶パネル25b,25c及び偏光フィルタ25f,25gにも同様に当てはまり、各液晶パネル25b,25cにおいて、第1光学補償板OC1を入射側に配置し、第2光学補償板OC2を射出側に配置するとともに、入射出のF値比に応じて両光学補償板OC1,OC2の厚み調整等を行うことによって、両光学補償板OC1,OC2による補償機能のバランス調整が行われている。
以上の説明から明らかなように、本実施形態のプロジェクタ10に組み込まれる液晶ライトバルブ31では、液晶パネル31aに入射する入射光LIがマイクロレンズアレイ72aの作用を受けてより発散するような幾何光学的変化を受けてF値が増加しても、第1光学補償板OC1の第1位相差r1が第2光学補償板OC2の第2位相差r2よりも大きいので、このような幾何光学的変化すなわF値の増加の影響を打ち消すように第1及び第2光学補償板OC1,OC2の補償機能のバランスを維持することができる。つまり、両光学補償板OC1,OC2による補償を良好なものとすることができ、液晶ライトバルブ31のコントラストやその視野角特性をより良好なものとすることができ、延いてはプロジェクタ10の投射像のコントラストを向上させることができる。
以上実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
すなわち、上記実施形態では、第1及び第2光学補償板OC1,OC2の厚み比t2/t1の調整によって入射出のF値FN2,FN1の相違を補償していたが、第1及び第2光学補償板OC1,OC2に設定する光学軸極角θ1,θ2の調整によっても、入射出のF値FN2,FN1の相違を補償することができる。さらに、第1及び第2光学補償板OC1,OC2を別の屈折率異方性材料で形成し、両光学補償板OC1,OC2の屈折率、厚み等を適宜調整することによっても、入射出のF値FN2,FN1の相違を補償することができる。
また、上記実施形態では、第1及び第2光学補償板OC1,OC2を水晶板で形成しているが、水晶板に代えて、他の正の一軸性の無機結晶材料を両光学補償板OC1,OC2の材料として用いることができる。また、水晶板に代えて、サファイア等の負の一軸性の無機結晶材料を両光学補償板OC1,OC2の材料として用いることができる。さらに、一軸性だけではなく、水晶板に代えて、光学的異方性を有する蒸着膜を厚みを調整しつつ使用することができる。
また、上記実施形態では、第1及び第2光学補償板OC1,OC2を水晶板等の無機材料で形成するとしたが、これに代えて、有機材料(例えば延伸フィルムや液晶)を両光学補償板OC1,OC2の材料として用いることができる。補償用に延伸フィルムを用いる場合、例えば第1光学補償板OC1側のRthを相対的に大きくし、第2光学補償板OC2側のRthを相対的に小さくする。また、補償用に液晶を用いる場合、例えば第1光学補償板OC1側の厚みを相対的に大きくし、第2光学補償板OC2側の厚みを相対的に小さくする。
また、上記実施形態では、第1及び第2光学補償板OC1,OC2を、液晶デバイス80から離間して配置しているが、例えば透明な接着剤を利用して、両光学補償板OC1,OC2を液晶パネル31aに張り付けることができる。
また、上記実施形態では、液晶パネル31aを構成する液晶デバイス80がツイストネマティックモードで動作するものとしたが、液晶デバイス80は、ツイストネマティックモードで動作するものに限らない。例えば、VAモードで動作するVA型の液晶層とマイクロレンズアレイ72aとを組み合わせた液晶デバイス80を用いることができる。この場合、一般的には、液晶デバイス80の入射側(すなわちマイクロレンズアレイ72aの入射側)に第1偏光フィルタ31bを配置して、液晶デバイス80と第1偏光フィルタ31bとの間に第1光学補償板OC1を配置する。さらに、液晶デバイス80の射出側に第2偏光フィルタ31cを配置して、液晶デバイス80と第2偏光フィルタ31cとの間に第2光学補償板OC2を配置する。この際、例えば第1光学補償板OC1よりも第2光学補償板OC2を薄くして、第1光学補償板OC1のシステム光軸SA方向の位相差を第2光学補償板OC2のシステム光軸SA方向の位相差よりも大きくする。これによって、液晶パネル31aに入射した光束がマイクロレンズアレイ72aによって発散するような幾何光学的変化を受けても、このような影響を打ち消すように第1及び第2光学補償板OC1,OC2を適切に動作又は機能させることができる。
また、上記実施形態のプロジェクタ10では、光源装置21を、光源ランプ21a、一対のレンズアレイ21d,21e、偏光変換部材21g、及び重畳レンズ21iで構成したが、レンズアレイ21d,21e、偏光変換部材21g等については省略することができ、光源ランプ21aも、LED等の別光源に置き換えることができる。
また、上記実施形態では、色分離光学系23を用いて照明光の色分離を行って、光変調部25において各色の変調を行った後に、クロスダイクロイックプリズム27において各色の像の合成を行っているが、単一の液晶パネルすなわち液晶ライトバルブ31によって画像を形成することもできる。
上記実施形態では、3つの液晶パネル25a〜25cを用いたプロジェクタ10の例のみを挙げたが、本発明は、2つの液晶パネルを用いたプロジェクタ、或いは、4つ以上の液晶パネルを用いたプロジェクタにも適用可能である。
上記実施形態では、スクリーンを観察する方向から投射を行なうフロントタイプのプロジェクタの例のみを挙げたが、本発明は、スクリーンを観察する方向とは反対側から投射を行なうリアタイプのプロジェクタにも適用可能である。
実施形態のプロジェクタについて光学系の構成を説明する図である。 図1のプロジェクタを構成する液晶ライトバルブを説明する拡大断面図である。 液晶パネルへの入射光及び射出光の状態を説明する展開図である。 (A)〜(D)は、第1及び第2補償素子によるプレチルトの補償を説明する図である。 第1及び第2補償素子による補償の効果を概念的に説明する図である。 F値比と位相差積分値の出入比との関係をグラフ化したものである。
符号の説明
10…プロジェクタ、 21…光源装置、 21a…光源ランプ、 21d,21e…レンズアレイ、 21g…偏光変換部材、 21i…重畳レンズ、 23…色分離光学系、 23a,23b…ダイクロイックミラー、 25…光変調部、 25a,25b,25c…液晶パネル、 25e,25f,25g…偏光フィルタ、 27…クロスダイクロイックプリズム、 29…投射レンズ、 31…液晶ライトバルブ、 31a…液晶パネル、 31b…第1偏光フィルタ、 31c…第2偏光フィルタ、 71…液晶層、 72…第1基板、 72a…マイクロレンズアレイ、 73…第2基板、 75…共通電極、 76,78…配向膜、 77…画素電極、 79…ブラックマトリクス、 80…液晶デバイス、 EL…要素レンズ、 LI…入射光、 LO…射出光、 OC1…第1光学補償板、 OC2…第2光学補償板、 PP…画素部分、 SA…システム光軸、 d1,d2…厚み、 θ1,θ2…光学軸極角

Claims (7)

  1. ツイストネマティックモードで動作する液晶を含む液晶デバイスと、前記液晶デバイスに隣接して配置されるマイクロレンズアレイとを有する液晶パネルと、
    前記液晶デバイスを光学的に補償するため前記液晶パネルの入射側に配置される第1光学補償板と、
    前記液晶デバイスを光学的に補償するため前記液晶パネルの射出側に配置される第2光学補償板と、
    を備える液晶表示装置であって、
    前記第1光学補償板と前記第2光学補償板とは同じ無機材料で形成され、
    前記液晶パネルの入出射面の法線に平行なシステム光軸方向を基準とする前記第1光学補償板の光学軸の極角と、前記システム光軸方向を基準とする前記第2光学補償板の光学軸の極角とは互いに等しく、
    前記システム光軸方向に関する前記第1光学補償板の第1位相差は、前記システム光軸方向に関する前記第2光学補償板の第2位相差よりも大きくなるように、前記第1光学補償板の厚みは前記第2光学補償板の厚みより大きい、
    液晶表示装置。
  2. 前記第1光学補償板の光学軸は、前記液晶デバイスの入射側又は射出側のうち一方側に設けた配向膜のラビング方向に平行な方向に傾斜し、前記第2光学補償板の光学軸は、前記液晶デバイスの入射側又は射出側のうち他方に設けた配向膜のラビング方向に平行な方向に傾斜する光学軸を有する、請求項に記載の液晶表示装置。
  3. 前記第1光学補償板の前記第1位相差に対する前記第2光学補償板の前記第2位相差の比は、前記液晶パネルの射出側の実効的なF値に対する前記液晶パネルの入射側の実効的なF値の比と略等しい、請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。
  4. 請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の光変調用の液晶表示装置と、
    前記液晶表示装置を照明する照明装置と、
    前記液晶表示装置によって形成された画像を投射する投射レンズと
    を備えるプロジェクタ。
  5. 液晶を含む液晶デバイスと、前記液晶デバイスの入射側にマイクロレンズアレイとを有する液晶パネルと、
    前記マイクロレンズアレイの入射側に配置される第1光学補償板と、
    前記液晶パネルの射出側に配置される第2光学補償板と、
    を備える液晶表示装置であって、
    前記第1光学補償板と前記第2光学補償板とは同じ無機材料で形成され、
    前記液晶パネルの入出射面の法線に平行なシステム光軸方向を基準とする前記第1光学補償板の光学軸の極角と、前記システム光軸方向を基準とする前記第2光学補償板の光学軸の極角とは互いに等しく、
    前記システム光軸方向に関する前記第1光学補償板の第1位相差は、前記システム光軸方向に関する前記第2光学補償板の第2位相差よりも大きくなるように、前記第1光学補償板の厚みは前記第2光学補償板の厚みより大きい、
    液晶表示装置。
  6. 前記液晶表示装置は、さらに、
    前記液晶パネルの入射側に配置される第1偏光板と、
    前記液晶パネルの射出側に配置される第2偏光板と、
    を有し、
    前記第1光学補償板は、前記第1偏光板と前記液晶パネルとの間に配置され、
    前記第2光学補償板は、前記液晶パネルと前記第2偏光板との間に配置される、請求項に記載の液晶表示装置。
  7. 請求項5及び請求項6のいずれか一項に記載の光変調用の液晶表示装置と、
    前記液晶表示装置を照明する照明装置と、
    前記液晶表示装置によって形成された画像を投射する投射レンズと
    を備えるプロジェクタ。
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