JP4476498B2 - シール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、シール構造に関し、特に、ガス封入型の油圧緩衝器にあってガス封入に関与するシール構造の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガス封入型の油圧緩衝器にあってガス封入に関与するシール構造としては、従来から種々の提案があるが、たとえば、図4に示すガス封入型であって複筒型に形成された油圧緩衝器にあっては、シール構造が外筒1と、ロッドガイド2と、メインシール10とからなるとしている。
【0003】
ちなみに、外筒1は、油圧緩衝器において、シリンダとしての内筒3の外側に適宜の間隔を有して配在されていて、内筒3との間を符示しないリザーバ室としている。
【0004】
このとき、内筒3内にはピストンロッド4の図中で下端となる先端側が挿通されており、かつ、このピストンロッド4の先端には、図示しないが、内筒3内に摺動可能に収装されたピストン部が連設されていて、ピストンロッド4に作用する軸方向の外力でピストン部を内筒3内で摺動させることで、たとえば、ピストン部に配在されている減衰バルブで所定の減衰力を発揮させるとしている。
【0005】
また、リザーバ室は、その上方側の空間を符示および図示しない下方の油面を境にして区画されるガス室Gとしている。
【0006】
そして、ロッドガイド2は、外筒1の上端と内筒3の上端を閉塞するとし、このとき、軸芯部に上記したピストンロッド4を摺動可能に貫通させてなるとしている。
【0007】
一方、メインシール10は、ロッドガイド2の上端に載置される平板環状に形成されたインサートメタル11の内周側端に連設保持されてピストンロッド4の外周に摺接する内周シール部12を有すると共に、インサートメタル11の外周側端における下面に連設保持されて外筒1の内周に密着する外周シール部13を有してなる。
【0008】
このとき、内周シール部12および外周シール部13は、共に可撓性に富むのはもちろんであるが、多くの場合に耐油性のゴム材からなり、周知の方法でインサートメタル11に焼付け形成されて連設保持されている。
【0009】
そして、内周シール部12は、ピストンロッド4を巻くようになるほぼ筒状に形成されていて、図中で上端側となるいわゆる油圧緩衝器の外側に位置決められるダストリップ部12aと、図中で下端側となるいわゆる油圧緩衝器の内側に位置決められるオイルリップ部12bとを有してなるとしている。
【0010】
また、外周シール部13は、前述したガス封入に関与するシール構造を実質的に構成するもので、尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有しながら環状に形成されていて、ロッドガイド2の外周と外筒1の内周との間に出現している嵌合隙間S(図5参照)を介して前記したガス室Gからのガス圧が作用するときに、この外周シール部13の外周を外筒1の内周に密着させて、いわゆるガス抜けを阻止するとしている。
【0011】
このとき、この外周シール部13は、ロッドガイド2の外周側端における上端を切り欠くように形成される環状の収容部2a(図5参照)に収装されてなるとするもので、この収容部2aにおける断面形状は、外周シール部13 の断面形状に相応し得るように、尖端を下向きにするほぼ楔形とされている。
【0012】
それゆえ、このロッドガイド2に形成された収容部2aと、この収容部2aに収容されるメインシールにおける外周シール部13とを有するシール構造にあっては、外周シール部13が下方のガス室Gからのガス圧を受けるときにその外周を張り代の機能で外筒1の内周に密着させ得ることになり、所望のガス抜け阻止を効果的に実現し得ることになる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のシール構造にあっては、ガス室Gからのガス抜けを効果的に阻止できる反面、いわゆる外部からするガス室Gへのガスの注入作業を不能にする危惧があると指摘される可能性がある。
【0014】
すなわち、上記した従来のシール構造にあっては、図5中に仮想線図で示すように、外筒1の開口端たる加締端1aを内側に折り曲げるようにしてメインシール10を所定位置に定着させるとしているが、この定着前には、同じく図5中に実線図で示すように、メインシール10がいわゆる浮いた状態にある。
【0015】
これは、外周シール部13が内周側における張り代を確保するために、内径を収容部2aにおける外径よりやや縮径されてなるとし、それゆえ、外周シール部13の下端がロッドガイド2の上端に担持される状態を呈するからである。
【0016】
このような状況から、図示しないが、メインシール10の上方から適宜の治具を利用して所定のガス圧をガス室Gに注入するが、このとき、ガスは、インサートメタル11および外周シール部13の外周と外筒1の内周との間を介して、さらには、前記した嵌合隙間Sを介して注入されるとしている。
【0017】
しかし、このときに、ガス圧によってあるいは他の外力作用でインサートメタル11が押し込まれるようになると、外周シール部13がロッドガイド2における収容部2aに嵌装されることになる。
【0018】
このとき、外周シール部13における断面が尖端を下向きにするほぼ楔形とされ、また、収容部2aにあっても、これに相応するように、断面が尖端を下向きにするほぼ楔形とするから、外周シール部13が言わば深く収容部2aに嵌装される状態になる。
【0019】
その結果、外周シール部13における外周側の張り代が機能して、この外周シール部13の外周を外筒1の内周に密着させることになり、上記のガス注入作業を不能にすることになる。
【0020】
この発明は、前記した事情に鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、封入したガスの抜けを阻止し得るのはもちろんのこと、ガスの注入作業を妨げることがなくして、ガス封入型の油圧緩衝器に具現化できるようにし、その油圧緩衝器における汎用性の向上を期待するのに最適となるシール構造を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明の構成を、複筒型の油圧緩衝器を構成する内筒の外側に適宜の間隔を有して配在されながら内筒との間にガス室を区画する外筒と、内筒における上端開口をピストンロッドの貫通下に閉塞すると共に外筒における上端開口を閉塞するロッドガイドと、外筒における上端たる加締端の内側への加締作業でロッドガイド上に載置された状態で定着されるメインシールとを有してなり、メインシールがロッドガイドの上端に載置される平板環状に形成されたインサートメタルにおける外周側端の下面に連設保持されて外筒の内周に密着する環状に形成の外周シール部を有する一方で、ロッドガイドが外周側端における上端を切り欠くようにして形成されながら外周シール部の臨在を許容する環状に形成の収容部を有してなるシール構造において、一つの手段にあっては、ロッドガイドに形成の収容部が尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有する一方で、外周シール部が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなり、かつ、外周シール部における外周側端とインサートメタルにおける外周側端とが面一に設定される一方で、インサートメタルにおける外周側端に外筒の軸芯線方向に沿う縦リブが適宜の幅と肉厚を有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数連設保持されてなるとする。
【0022】
また、他の手段にあっては、ロッドガイドに形成の収容部が尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有する一方で、外周シール部が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなり、かつ、外周シール部における外周側端がインサートメタルにおける外周側端と面一に設定される一方で、外周シール部における内周側端に外筒の軸芯線方向に沿う突起が適宜の幅と突出長さを有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなり、この突起の下端がロッドガイドの上端に担持されてなるとする。
【0023】
そして、上記した各手段において、より具体的には、インサートメタルにおける外周側端および外周シール部における外周側端に外筒の軸芯線方向に沿う縦溝が適宜の幅と深さを有しながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなると共に、インサートメタルの外周側端における縦溝と外周シール部の外周側端における縦溝が上下方向に連通されてなるとする。
【0024】
また、上記した他の手段においては、ロッドガイドの上端に外周シール部の内周側端における突起の下端を着座させながら収容部に連続する腰掛部を有してなるとしても良い。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明によるシール構造は、図示する実施の形態では、前記した従来のシール構造の場合と同様に、ガス封入型であって複筒型に設定された油圧緩衝器に具現化されるとしている。
【0026】
それゆえ、以下の説明において、その構成が従来のシール構造の場合と同様となるところについては、図中に同一の符号を付するのみとして、要する場合を除きその詳しい説明を省略する。
【0027】
すなわち、まず、この発明によるシール構造にあっては、図1に示すように、ロッドガイド2に形成の収容部2aが従来のシール構造の場合と同様に尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有してなるのに対して、メインシール10における外周シール部13は、従来のシール構造の場合とは異なり、下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなるとしている。
【0028】
このように、収容部2aが尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有するのに対して、外周シール部13が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有するとすることで、この外周シール部13を収容部2aに嵌装するとき、外周シール部13における張り代を収容部2aの下方になるに従い確実に大きくし得ることになる。
【0029】
ちなみに、収容部2aを構成する傾斜面2bにおける傾斜角θは、図示するところでは、いわゆる水平面に対してほぼ45度の角度を有していて、前記した従来例における場合に比較して言わば緩い傾斜になっているが、これに代えて、従来例における場合と同様に、言わばきつい傾斜になるとしても良い。
【0030】
ただ、図示する実施形態のように、ほぼ45度の傾斜角にする場合には、傾斜角がより大きくなる従来の場合に比較して、外周シール部13を収容部2aに嵌装する際の張り代を効率良く大きくし得ることになる。
【0031】
つぎに、この発明によるシール構造にあっては、図2にも示すように、外周シール部13における外周側端とインサートメタル11における外周側端とが面一に設定されてなるとする一方で、インサートメタル11における外周側端に外筒1の軸芯線方向に沿う縦リブ11aが適宜の幅と肉厚を有して可撓性に富みながら、詳しくは、図示しないが、周方向に適宜の間隔で複数連設保持されてなるとしている。
【0032】
このように、外周シール部13およびインサートメタル11における外周側端が面一に設定される一方で、インサートメタル11の外周側端に縦リブ11aが形成されることで、この縦リブ11aの外周を外筒1の内周に隣接させると、外周シール部13およびインサートメタル11における外周側端と外筒1の内周との間に適宜の寸法の、すなわち、縦リブ11aにおける肉厚、つまり、径方向となる突出長さと同一寸法となる隙間が形成される
【0033】
その結果、図示しないが、適宜の治具を利用して、また、上記の隙間およびこれに連通するロッドガイド2の外周側端と外筒1の内周との出現する嵌合隙間Sを介して、ロッドガイド2における言わば下方のガス室Gに対するガスの注入が可能になる。
【0034】
そして、縦リブ11aが可撓性に富むことから、たとえば、これが外周シール部13と同様にゴム材からなるとする場合には、上記したガスの注入後に外周シール部13をロッドガイド2における収容部2aに押し込むようにして嵌装するときに、これが簡単に潰れることになる。
【0035】
その結果、外周シール部13を所定位置たる収容部2aに嵌装するとき、すなわち、外筒1における上端たる加締端1aを内側に曲げるようにしてメインシール10を定着させるときに、上記したガス注入用とされた隙間が消滅することになり、したがって、外周シール部13の外周が外筒1の内周に密着することになり、上記した嵌合隙間Sからのガス圧が外周シール部13における外周側端、さらには、インサートメタル11における外周側端と外筒1の内周との間を介して外部に抜けることが危惧されなくなる。
【0036】
以上からすれば、上記した縦リブ11aは、所期の目的を達成する限りにおいて、インサートメタル11における外周側端において、周方向に適宜の間隔で配在されてなるとしても良いが、隙間寸法を均一にして治具を利用してのガス注入を容易にする一方で、メインシール10の定着時における隙間の消滅を完全に実現し得るようにする上からは、等間隔に配在されてなるとするのが好ましい。
【0037】
ところで、上記したところからすれば、インサートメタル11における外周側端に縦リブ11aが連設保持されていることで、爾後におけるガス抜けの阻止を可能にしながら、ガス注入が容易になるが、以下の配慮することでガス注入が一層容易になる。
【0038】
すなわち、インサートメタル11における外周側端および外周シール部13における外周側端に外筒1の軸芯線方向に沿う縦溝11b,13aが適宜の幅と深さを有しながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなるとすることである。
【0039】
そして、このとき、インサートメタル11の外周側端における縦溝11bと外周シール部13の外周側端における縦溝13aが上下方向に連通されてなるとする。
【0040】
このように構成されることで、上記した縦リブ11aで形成される隙間を利用して行うガス注入をこの縦溝11b,13aをも利用することでより一層迅速に実行し得ることになり、生産性が向上される上で有利となる。
【0041】
ちなみに、この縦溝11b,13aについては、インサートメタル11および外周シール部13における外周側端において周方向に適宜の間隔で形成されてなるとするが、上記した縦リブ11aにおける場合と同様に、インサートメタル11および外周シール部13における外周側端において等間隔に配在されてなるとするのが好ましい。
【0042】
なお、インサートメタル11の外周側端に縦溝11bを形成する場合に、これを図2中に破線図で示すように、縦リブ11aに近接するように形成するとしても良く、この場合には、縦リブ11aが潰れるときのいわゆる逃場としてこの縦溝11bを利用することができる点で有利となる。
【0043】
また、図3に示す実施形態では、外周シール部13における内周側端に外筒1の軸芯線方向に沿う突起13bが適宜の幅と突出長さを有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなるとし、かつ、この突起13bの下端がロッドガイド2の上端に担持されるとしている。
【0044】
ちなみに、ロッドガイド2に形成の収容部2aは、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有してなるが、図示するところでは、ロッドガイド2の上端に断面がほぼ矩形となるように形成された腰掛部2cに連続するとしている。
【0045】
これに対して、メインシール10における外周シール部13は、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に、下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなるとし、さらに、外周シール部13に形成の突起13bは、ほぼ矩形の断面を有していて、上記した腰掛部2cに着座し得るように構成されてなるとしている。
【0046】
それゆえ、この実施形態にあっても、外周シール部13が収容部2aに嵌装されるとき、外周シール部13における張り代を収容部2aの下方になるに従い確実に大きくし得ることになる。
【0047】
ちなみに、収容部2aを構成する傾斜面2bにおける傾斜角θは、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に設定されている。
【0048】
つぎに、この発明によるシール構造にあっても、外周シール部13における外周側端とインサートメタル11における外周側端とが面一に設定されてなるとするが、その一方で、前記した図1に示す実施形態の場合と異なり、インサートメタル11の外周側端に縦リブ11aを有していない。
【0049】
そして、前記した図1に示す実施形態の場合には、縦リブ11aの形成で外周シール部13およびインサートメタル11における外周側端と外筒1の内周との間に縦リブ11aの肉厚と同一寸法の隙間が形成されるとしていたが、この実施形態では、上記した外周シール部13における突起13bがロッドガイド2における腰掛部2cに着座することで、いわゆるセンタリングし得て、上記の隙間に相当する隙間を確保するとしている。
【0050】
以上からすれば、図示する実施形態では、ロッドガイド2の上端に収容部2aに連続する腰掛部2cが形成されてなるとするが、上記のセンタリングをなし得る限りには、突起13bが着座する腰掛部2cの形成が省略されるとしても良いことはもちろんである。
【0051】
それゆえ、この実施形態でも、適宜の治具を利用して、また、上記の隙間およびこれに連通するロッドガイド2の外周側端と外筒1の内周との出現する嵌合隙間Sを介して、ロッドガイド2における言わば下方のガス室Gに対するガスの注入が可能になる。
【0052】
そして、突起13bが可撓性に富むことから、上記したガスの注入後に外周シール部13をロッドガイド2における収容部2aに押し込むようにして嵌装するときに、この突起13bも収容部2aに押し込まれるようになり、このとき、外周シール部13が内周側で収容部2aの傾斜面2bに密接して張り代を具有するのはもちろんのこと、外周側でも外筒1の内周に密接する張り代を具有することになる。
【0053】
その結果、外周シール部13を所定位置たる収容部2aに嵌装するとき、すなわち、外筒1における上端たる加締端1aを内側に曲げるようにしてメインシール10を定着させるときに、上記したガス注入用の隙間が消滅し、したがって、外周シール部13の外周が外筒1の内周に密着することになり、上記した嵌合隙間Sからのガス圧が外周シール部13における外周側端、さらには、インサートメタル11における外周側端と外筒1の内周との間を介して外部に抜けることが危惧されなくなる。
【0054】
以上からすれば、上記した突起13bは、所期の目的を達成する限りは、インサートメタル11における内周側端において、周方向に適宜の間隔で配在されてなるとしても良いが、安定した着座性を確保する上からは、等間隔に配在されてなるとするのが好ましい。
【0055】
ところで、上記したように、外周シール部13の内周側端に突起13bを形成することで、インサートメタル11と外周シール部13の外周側端における爾後におけるガス抜けの阻止を可能にしながら、ガス注入を容易にするが、以下の配慮することでガス注入が一層容易になる。
【0056】
すなわち、図中に仮想線図で示すように、すなわち、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に、インサートメタル11における外周側端と外周シール部13における外周側端に外筒1の軸芯線方向に沿いながら上下で連通する縦溝11b,13aを適宜の幅と深さを有しながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなるとしても良い。
【0057】
このように構成することで、上記した隙間を利用してのガス注入をこの縦溝11b,13aをも利用することでより一層迅速に実行し得ることになり、生産性が向上される上で有利となる。
【0058】
ちなみに、この縦溝11b,13aについても、インサートメタル11および外周シール部13における外周側端において周方向に適宜の間隔で形成されてなるとするが、前記した図1に示す実施形態の場合と同様に同調に、インサートメタル11および外周シール部13における外周側端において等間隔に配在されてなるとするのが好ましい。
【0059】
前記したところは、この発明に係るシール構造が複筒型の油圧緩衝器における軸封構造部分に具現化されるとしたが、該シール構造が単筒型の油圧緩衝器における軸封構造部分に具現化されるとしても良いこと勿論であり、その場合に、同一の作用及び効果を期待できることももちろんである。
【0060】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、ロッドガイドに形成の収容部が尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有するのに対して、メインシールにおける外周シール部が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有するとすることで、この外周シール部を収容部に嵌装するとき、外周シール部における張り代を収容部の下方になるに従い確実に大きくし得ることになる。
【0061】
また、この発明の一つの手段にあっては、外周シール部およびインサートメタルにおける外周側端が面一に設定される一方で、インサートメタルの外周側端に縦リブが形成されてなるから、この縦リブの外周を外筒の内周に隣接させるときに、外周シール部およびインサートメタルにおける外周側端と外筒の内周との間に縦リブにおける肉厚と同一寸法となる隙間が形成される殊になり、適宜の治具を利用して、また、上記の隙間およびこれに連通するロッドガイドの外周側端と外筒の内周との出現する嵌合隙間を介して、ロッドガイドにおける言わば下方のガス室に対するガスの注入が可能になる。
【0062】
そして、縦リブが可撓性に富むことから、たとえば、これが外周シール部と同様にゴム材からなるとする場合には、上記したガスの注入後に外周シール部をロッドガイドにおける収容部に押し込むようにして嵌装するときに、これが簡単に潰れることになり、外周シール部を所定位置たる収容部に嵌装するとき、すなわち、外筒における上端たる加締端を内側に曲げるようにしてメインシールを定着させるときに、上記したガス注入用とされた隙間が消滅することになり、したがって、外周シール部の外周が外筒の内周に密着することになり、上記した嵌合隙間からのガス圧が外周シール部における外周側端、さらには、インサートメタルにおける外周側端と外筒の内周との間を介して外部に抜けることが危惧されなくなる。
【0063】
そして、この発明の他の手段あっては、外周シール部およびインサートメタルにおける外周側端が面一に設定される一方で、外周シール部における内周側端に外筒の軸芯線方向に沿うほぼ矩形の断面を有する突起が適宜の幅と突出長さを有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなるとし、かつ、この突起の下端がロッドガイドの上端に担持されるとしているから、この突起がロッドガイドの上端に、また、この上端に形成される腰掛部に着座することで、いわゆるセンタリングし得て、前記したガス注入用の隙間に相当する隙間を確保し得ることになり、それゆえ、適宜の治具を利用して、また、上記の隙間およびこれに連通するロッドガイドの外周側端と外周の内周との出現する嵌合隙間を介して、ロッドガイドの下方のガス室に対するガスの注入が可能になる。
【0064】
そして、突起が可撓性に富むことから、上記したガスの注入後に外周シール部をロッドガイドにおける収容部に押し込むようにして嵌装するときに、この突起も収容部に押し込まれるようになり、このとき、外周シール部が外筒の内周に密接する張り代を具有することになる。
【0065】
その結果、外周シール部を所定位置たる収容部に嵌装するとき、すなわち、外筒における上端たる加締端を内側に曲げるようにしてメインシールを定着させるときに、上記したガス注入用の隙間が消滅し、したがって、外周シール部の外周が外筒の内周に密着することになり、上記した嵌合隙間からのガス圧が外周シール部における外周側端、さらには、インサートメタルにおける外周側端と外筒の内周との間を介して外部に抜けることが危惧されなくなる。
【0066】
そして、前記したいずれの手段にあっても、インサートメタルにおける外周側端および外周シール部における外周側端に外筒の軸芯線方向に沿う縦溝が適宜の幅と深さを有しながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなるとし、また、インサートメタルにおける縦溝と外周シール部における縦溝とが上下方向に連通されてなるとすることで、上記した縦リブで形成される隙間を利用して行うガス注入をこの縦溝も利用することでより一層迅速に実行し得ることになり、生産性が向上される上で有利となる。
【0067】
その結果、この発明によれば、封入したガスの抜けを阻止し得るのはもちろんのこと、ガスの注入作業を妨げることがなくして、ガス封入型の油圧緩衝器に具現化できるようにし、その油圧緩衝器における汎用性の向上を期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるシール構造の一実施形態を部分的に拡大して示す縦断面図である。
【図2】図1におけるメインシールと外筒との位置関係を一部断面で示す部分平面図である。
【図3】他の実施形態によるシール構造を図1と同様に示す図である。
【図4】従来のシール構造が具現化された油圧緩衝器を一部破断して示す部分正面図である。
【図5】図4におけるシール構造を図1と同様に示す図である。
【符号の説明】
1 外筒
2 ロッドガイド
2a 収容部
2b 径斜面
2c 腰掛部
3 内筒
4 ピストンロッド
10 メインシール
11 インサートメタル
11a 縦リブ
11b,13a 縦溝
12 内周シール部
12a ダストリップ部
12b オイルリップ部
13 外周シール部
13b 突起
G ガス室
S 嵌合隙間

Claims (3)

  1. 複筒型の油圧緩衝器を構成する内筒の外側に適宜の間隔を有して配在されながら内筒との間にガス室を区画する外筒と、内筒における上端開口をピストンロッドの貫通下に閉塞すると共に外筒における上端開口を閉塞するロッドガイドと、外筒における上端たる加締端の内側への加締作業でロッドガイド上に載置された状態で定着されるメインシールとを有してなり、メインシールがロッドガイドの上端に載置される平板環状に形成されたインサートメタルにおける外周側端の下面に連設保持されて外筒の内周に密着する環状に形成の外周シール部を有する一方で、ロッドガイドが外周側端における上端を切り欠くようにして形成されながら外周シール部の臨在を許容する環状に形成の収容部を有してなるシール構造において、ロッドガイドに形成の収容部が尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有する一方で、外周シール部が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなり、かつ、外周シール部における外周側端とインサートメタルにおける外周側端とが面一に設定される一方で、インサートメタルにおける外周側端に外筒の軸芯線方向に沿う縦リブが適宜の幅と肉厚を有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数連設保持されてなることを特徴とするシール構造
  2. 複筒型の油圧緩衝器を構成する内筒の外側に適宜の間隔を有して配在されながら内筒との間にガス室を区画する外筒と、内筒における上端開口をピストンロッドの貫通下に閉塞すると共に外筒における上端開口を閉塞するロッドガイドと、外筒における上端たる加締端の内側への加締作業でロッドガイド上に載置された状態で定着されるメインシールとを有してなり、メインシールがロッドガイドの上端に載置される平板環状に形成されたインサートメタルにおける外周側端の下面に連設保持されて外筒の内周に密着する環状に形成の外周シール部を有する一方で、ロッドガイドが外周側端における上端を切り欠くようにして形成されながら外周シール部の臨在を許容する環状に形成の収容部を有してなるシール構造において、ロッドガイドに形成の収容部が尖端を下向きにするほぼ楔形の断面を有する一方で、外周シール部が下端に丸み有するほぼ矩形の断面を有してなり、かつ、外周シール部における外周側端がインサートメタルにおける外周側端と面一に設定される一方で、外周シール部における内周側端に外筒の軸芯線方向に沿う突起が適宜の幅と突出長さを有して可撓性に富みながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなり、この突起の下端がロッドガイドの上端に担持されることを特徴とするシール構造
  3. インサートメタルにおける外周側端および外周シール部における外周側端に外筒の軸芯線方向に沿う縦溝が適宜の幅と深さを有しながら周方向に適宜の間隔で複数形成されてなると共に、インサートメタルの外周側端における縦溝と外周シール部の外周側端における縦溝が上下方向に連通されてなる請求項1および請求項2に記載のシール構造
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