JP2008133846A - シール部構造 - Google Patents

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知治 村上
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Abstract

【課題】 シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿通される筒型に形成されながらシリンダ体内にガスが封入される油圧緩衝器の組立時にあって、シリンダ体内への適正なガスの注入および封入を容易にする。
【解決手段】 シリンダ体1の上端部における内側への折り曲げ加工でシール部材4におけるインサートメタル41をロッドガイド3に着座させる前にシール部材4における外周側シール部43がシリンダ体1における上端部との間にガスの通過を許容する隙間Sを出現させてなる一方で、シリンダ体1の上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイド3におけるシール収容部3cに嵌入されるシール部材4における外周側シール部43の内径R4がシール収容部3cの外径R3より小さく設定されてなる。
【選択図】 図3

Description

この発明は、シール部構造に関し、特に、シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿通される筒型に形成されながらシリンダ体内にガスが封入される油圧緩衝器にあって、組立時におけるシリンダ体内へのガスの注入および注入されたガスのシリンダ体内への封入を可能にするシール部構造の改良に関する。
シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿通される筒型に形成されながらシリンダ体内にガスが封入される油圧緩衝器にあっては、その組立時に種々の方策でシリンダ体内にガスが注入されるとし、また、このシリンダ体内に注入されたガスが種々の方策でシリンダ体内に封入されるとしている。
たとえば、特許文献1に開示されている提案では、いわゆるシリンダ体を形成して内側にシール部材を有する外筒たる管体の上端部が加締め加工で言わば内側に折り曲げられて、すなわち、管端加締めで上記のシール部材が所定位置に定着され、その結果、このシール部材によってシリンダ体内に注入されたガスが封入されるとしている。
ちなみに、シール部材は、環状に形成されて管体の上端部における内側への折り曲げ加工でロッドガイドに着座されるインサートメタルと、このインサートメタルにおける内周側の端部に保持されてロッド体の外周に摺接する内周側シール部と、同じくインサートメタルにおける外周側の端部の下面に保持されて管体における上端部の内周およびロッドガイドに密接する外周側シール部と、を有してなるとしている。
ところで、特許文献1に開示されているところによれば、管体の上端部が加締め加工される前のシール部材は、内周側シール部をロッド体の外周に摺接させてシール機能を発揮させる一方で、外周側シール部と管体の内周との間に隙間を出現させる状態に維持され、その隙間を介しての外部からのガスの注入を可能にするとしている。
そして、管体の上端部が加締め加工されるとき、シール部材は、インサートメタルを下方のロッドガイドに着座させると共に、外周側シール部をロッドガイドの外周側の上端部に環状に形成された切欠部からなるシール収容部に嵌入することで管体の内周に密接させるようになり、管体の内周との間にガスの注入のために出現させていた隙間を消滅させて、シリンダ体内に注入されたガスを封入するとしている。
なお、ロッドガイドの外周と管体の内周との間には、上記した管体とシール部材における外周側シール部との間に出現する隙間および管体内に連通する筒状隙間が形成されているが、この筒状隙間は、シール部材によるいわゆる密封が終了した後も消滅されないで残存する。
それゆえ、上記した特許文献1に開示のシール部構造によれば、シール部材における外周側シール部が管体の内周との間に隙間を出現させるようにロッドガイド上にいわゆる仮置きされる限りにおいて、外部からする適宜手段による管体内への、すなわち、シリンダ体内へのガスの注入が可能になり、また、適宜の手段で管端加締めを実践することで、シリンダ体内へのガスの封入が具現化されることになる。
ちなみに、シリンダ体内へのガスの注入および封入に際しては、多くの場合に、シリンダ体の上端部周辺をガス雰囲気内に置き、このガス雰囲気下でガスを注入すると共に、管端加締めを実践するとしている。
特開2003‐184933(明細書中の段落0003、同0006から同0008、同0015から同0017、図5、図6、図7参照)
しかしながら、上記した特許文献1に開示のシール部構造にあっては、管端加締めによってシール部材を所定位置に定着させて注入されたガスをシリンダ体内に封入すること自体について、格別問題がある訳ではないが、ガスの注入に際して些かの配慮が要請される不具合があると指摘される可能性がある。
すなわち、上記したシール部構造を具現化するシール部材は、インサートメタルの内周側に保持されてロッド体との間でシール機能を発揮する内周側シール部を有するが、その一方で、外周側にロッドガイドおよび管体に密接してシール機能を発揮する外周側シール部を有してなるとしている。
そこで、このシール部材をロッドガイド上に仮置きした状態でシリンダ体内にガスを注入する間は、シール部材における外周側シール部の外周と管体の内周との間に出現される隙間が消滅されずして、円滑なガスの注入が保障される必要がある。
しかし、前記したガス雰囲気下でシリンダ体内にガスを注入し、また、ガスを封入する状況を看ると、シール部材におけるインサートメタルにもガス圧が作用することが容易に予想され、したがって、このガス圧の作用でシール部材におけるインサートメタルが下降してロッドガイドに着座される傾向になる。
このとき、シール部材にあっては、外周側シール部がロッドガイドに形成のシール収容部に嵌入される状況になり、したがって、外周側シール部がシリンダ体の、すなわち、管体の内周に密接される傾向になり、その結果、上記した外周側シール部の外周と管体の内周との間に出現される隙間が消滅される傾向になることがある。
そして、この隙間が消滅される度合いが大きくなればなるほど、シリンダ体内へのガスの注入が困難になり、したがって、シリンダ体内への所定量のあるいは所定圧のガスの注入が困難になり、シリンダ体内への適正なガス封入を実践できなくなる危惧がある。
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、シリンダ体内にロッド体が出没可能に挿通される筒型に形成されながらシリンダ体内にガスが封入される油圧緩衝器の組立時にあって、シリンダ体内への所定のガスの注入および封入を可能にして、その油圧緩衝器における汎用性の向上を期待するのに最適となるシール部構造を提供することである。
上記した目的を達成するために、この発明によるシール部構造の構成を、基本的には、ロッド体を出没可能に挿通させるシリンダ体における上端部の内側に配設されて軸芯部にロッド体を貫通させるロッドガイドと、このロッドガイド上に載置されながらシリンダ体における上端部の内側に配設されるシール部材と、を有し、シール部材が環状に形成されながらシリンダ体の上端部における内側への折り曲げ加工でロッドガイドに着座されるインサートメタルと、このインサートメタルにおける内周側の端部に保持されてロッド体の外周に摺接する内周側シール部と、同じくインサートメタルにおける外周側の端部の下面に保持されてシリンダ体における上端部の内周およびロッドガイドに密接する外周側シール部と、を有し、ロッドガイドが外周側の上端部に環状に形成された切欠部からなりながらシリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にシール部材における外周側シール部の嵌入を許容するシール収容部を有してなるシール部構造において、シリンダ体の上端部における内側への折り曲げ加工でシール部材におけるインサートメタルをロッドガイドに着座させる前にシール部材における外周側シール部がシリンダ体における上端部との間にガスの通過を許容する隙間を出現させてなる一方で、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイドにおけるシール収容部に嵌入されるシール部材における外周側シール部の内径がシール収容部の外径より小さく設定されてなるとする。
それゆえ、この発明にあっては、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイドにおけるシール収容部に嵌入されるシール部材における外周側シール部の内径がシール収容部の外径より小さく設定されてなるとするから、シール部材がロッドガイドに言わば担持される態勢になると共に、ロッドガイドに対して調芯される態勢になり、シール部材とシリンダ体における上端部との間に出現する隙間が周方向に均等の間隔で出現することになる。
また、シール部材は、これがロッドガイド上に仮置きされた状態でのガス注入時に、ガス圧によって下降し難くなり、外周側シール部とシリンダ体における上端部との間に出現している上記の隙間を消滅させないようにすることが可能になり、この隙間を利用してのシリンダ体内へのガスの注入を円滑に実践し得ることになる。
そして、この発明にあっては、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイドにおけるシール収容部に嵌入されるシール部材における外周側シール部の内径がシール収容部の外径より小さく設定されてなるとするから、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工でシール部材における外周側シール部がロッドガイドにおけるシール収容部に嵌入されるとき、外周側シール部における内周側部が内側に膨出することをあらかじめ阻止した状況下で外周側シール部における外周側部が外側に膨出するように変形することになり、したがって、外周側シール部をシリンダ体にいわゆる隙間なく密着させて所定の密封性を実現することが可能になり、シリンダ体内に注入したガスの封入が可能になる。
のみならず、この発明にあっては、仮加締め加工の時点で所定の密封性を実現し得るから、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工が部分的に実践される仮加締め加工と爾後の全周に亙って実践される本加締め加工とを分断することが可能になり、また、仮加締めで保障された所定の密封性を本加締め加工で恒久的に保障し得ることになる。
以下に、図示した実施形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明のシール部構造は、図1に示すように、油圧緩衝器におけるいわゆるシリンダ体1を構成する外筒1aの上端部の内側に具現化されるとしている。
すなわち、図示する油圧緩衝器は、いわゆるシリンダ体1内にロッド体2が出没可能に挿通された筒型に形成されてなるとするが、シリンダ体1は、上記の外筒1と、この外筒1の内側に配設される内筒1bと、を有する複筒構造に構成されてなるとしている。
そして、この油圧緩衝器にあっては、上記のロッド体2が内筒1b内に出没可能に挿通されてなるとするもので、このとき、ロッド体2は、内筒1bの開口端を閉塞するロッドガイド3の軸芯部を貫通するとしている。
また、この油圧緩衝器にあって、ロッドガイド3は、外筒1aの開口端も閉塞する一方で、ロッド体2を取り囲むように環状の凹部3aを有してなるとしており、この凹部3aを同じくこのロッドガイド3に開穿されたドレンポート3bを介して外筒1aと内筒1bとの間に画成されるリザーバ室Rに連通させるとしている。
さらに、この油圧緩衝器にあって、内筒1b内には、図示しないが、ロッド体2に保持されたピストン体が摺動可能に収装されてなるとしており、このピストン体によって内筒1b内にロッド側室(図中に符号R1で示す)とピストン側室とを画成している。
ところで、この発明によるシール部構造は、上記したロッドガイド3とこのロッドガイド3上に載置されるシール部材4とを有してなり、シール部材4がシリンダ体1を構成する外筒1aとの間でいわゆるシール機能を発揮することで、シリンダ体1内に注入されるガスを封入して抜けを阻止するとしている。
すなわち、まず、図2に示すように、この発明によるシール部構造を構成する一方の要素たるロッドガイド3は、シリンダ体1を構成する外筒1aにおける上端部の内側に配設されて軸芯部にロッド体2を貫通させるのは上述した通りであるが、外筒1aにおける上端部の内側に配設されるにあって、外筒1aとの間にガスの通過を許容する筒状の隙間S3を出現させるとしている。
ちなみに、この隙間S3は、ロッドガイド3が外筒1aとの間にあらかじめこれを出現させるように設定されてなることに起因するもので、後述するように、シール部材4によるガス封入が終了した後もこれが残存するとしている。
そして、このロッドガイド3は、外周側の上端部に環状に形成された切欠部からなるシール収容部3cを有してなるとしているが、このシール収容部3cについては、後述する。
一方、この発明によるシール部構造を構成する他方の要素たるシール部材4は、同じく図2に示すように、インサートメタル41、内周側シール部42および外周側シール部43を有してなるとしている。
インサートメタル41は、多くの場合に金属材で環状に形成されて軸芯部にロッド体2を挿通させながらシリンダ体1を構成する外筒1aにおける上端部の内側にいわゆる平置き状態に配設され、外筒1aにおける上端部の内側への折り曲げ加工で、すなわち、管端加締め加工でロッドガイド3の上に圧接状態に着座されるとしている(図1参照)。
このように、インサートメタル41は、外筒1aにおける上端部に対する加締め加工でロッドガイド3の上に着座されることから、この加締め加工の際にいたずらに変形しないように、すなわち、所定の機械的強度を有するように適宜の肉厚を有するように形成されるとしている。
ところで、上述したが、このインサートメタル41は、これが所定位置たる外筒1aにおける上端部の内側に配設されるにあって、外筒1aとの間にガスの通過を許容する筒状の隙間S4を出現させるとしている。
ちなみに、この隙間S4は、外筒1aにおける上端部の内側への折り曲げ加工たる管端加締め加工時には、上記したロッドガイド3と外筒1aとの間に出現する隙間S3と異なり、外筒1aの上端部がインサートメタル41の外周に密着する状態になって、言わば消滅することになる。
つぎに、内周側シール部42は、言わばほぼ筒状に形成されてインサートメタル41における内周側の端部に保持され、ロッド体2の外周に摺接して所定のシール機能を発揮するもので、図示するところでは、外筒1a外に露出されるダストシール部42aと、外筒1a内に臨在されるオイルシール部42bとを有してなるとしている。
この内周側シール部42は、後述する外周側シール部43と同様に、ゴム材からなりながら、多くの場合に、蒸着などの手法でインサートメタル41に一体的に成形されてなるとしている。
なお、この内周側シール部42にあって、ダストシール部42aは、ロッド体2の外周に付着するダストを掻き落し、オイルシール部42bは、ロッド体2の外周に付着する膜状の作動油を前記したロッドガイド3に形成の凹部3aに掻き落すのは周知の通りである。
外周側シール部43は、言わば環状のリブ状に形成されてインサートメタル41における外周側の端部の下面に一体的に保持され、前記したロッドガイド3におけるシール収容部3cに嵌入されるとき、このシール収容部3cに密接するのはもちろんのこと、外筒1aにおける上端部の内周に密接するとしている。
すなわち、この外周側シール部43は、外筒1aの上端部における内側への折り曲げ加工たる管端加締め加工でインサートメタル41がロッドガイド3に着座するとき、ロッドガイド3に形成のシール収容部3cに嵌入されて外周側に膨出するようになり、外筒1aに密接していわゆるシール機能を発揮するとしている。
また、この外周側シール部43は、上記の管端加締め加工前には、上記したインサートメタル41と共に外筒1aにおける上端部との間にガスの通過を許容する隙間S4を出現させてなるとしている。
ちなみに、この隙間S4は、前記したロッドガイド3と外筒1aとの間に出現する隙間S3と異なり、上記の管端加締め加工時に、外筒1aの上端部に密着する状態になって、言わば消滅する。
ロッドガイド3およびシール部材4について上記したところは、言わばロッドガイド3およびシール部材4として普遍的に具有する構成であって、この発明では、さらなる構成を有する点に特徴がある。
すなわち、前述したように、この発明におけるシール部構造にあって、シール部材4における外周側シール部43は、シリンダ体1たる外筒1aにおける上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイド3におけるシール収容部3cに圧入されるように嵌入されるとしている。
このとき、図3に示すように、シール収容部3cに嵌入される前のシール部材4における外周側シール部43の内径、すなわち、ロッド体2(図2参照)の軸芯を中心にする内径R4は、同じくロッド体2の軸芯を中心にするシール収容部3cの外径R3より小さく設定されてなるとしている。
そして、外周側シール部43の内径R4がシール収容部3cの外径R3より小さく設定されることで、図2に示すように、外筒1a内へのガスの注入および封入に先立ってシール部材4をロッドガイド3上に言わば仮置きするとき、外周側シール部43の内周がシール収容部3cの内周にいわゆるガタ発生に繋がる隙間を出現させずに接することになる。
したがって、シール部材4は、ロッドガイド3に言わば担持される態勢になると共に、ロッドガイド3に対して調芯される態勢になるから、前記した隙間S4が外筒1aの上端部に対して周方向に均等の間隔で出現することになる。
そして、シール部材4は、ロッドガイド3上に仮置きされた状態でのガス注入時に、ガス圧によって下降し難くなり、外周側シール部43と外筒1aにおける上端部との間に出現している上記の隙間S4を消滅させないようにすることが可能になる。
以上からすると、このシール部材4にあっては、爾後に外周側シール部43をシール収容部3cに嵌入するとき、この外周側シール部43の内周側部は、内側への膨出が規制された状態にあり、したがって、外周側シール部43の外周側部が言わば無駄なく外側に膨出し得ることになり、外筒1aとの間における密封性を向上させ得ることになる。
ところで、R3>R4となる場合の程度についてであるが、上記したように、外周側シール部43をシール収容部3cに嵌入するときに、外周側シール部43における内周側部の内側への膨出が規制されれば足りることからして、たとえば、R3=37.6m/mとするとき、R4=37.5m/mとされるように、言わばコンマ以下の範囲になる。
ちなみに、図示するところにあって、上記の外周側シール部43の内径R4の基準にされるのは、インサートメタル41の下端から垂下される外周側シール部43における内径面43aであり、シール収容部3cの外径R3の基準にされるのは、ロッドガイド3におけるシール収容部3cを形成し上記の内径面43aに対向する立ち上り面3dとしている。
そして、図示するところでは、内径面43aおよび立ち上り面3dは、縦断面線が共に垂直からなるとしているが、これに代えて、図示しないが、立ち上り面3dの縦断面線を垂直とするのに対して、内径面43aの縦断面線を数度傾斜させてなる、すなわち、下方に行くほどR4を大きくするとしても良い。
一方、この発明にあって、シール収容部3cは、底面が外径側から内径側に向けて高さを低くする勾配面3eからなるとしており、この勾配面3eは、内周側端が湾曲部3fを介して上記の立ち上り面3dに連続されてなるとしている。
それゆえ、上記の勾配面3eを底面に有するシール収容部3cにあっては、注入時のガス圧によってシール部材4が僅かに下降することになり、外周側シール部43がシール収容部3cに嵌入されるとき、シール収容部3cの底面に当接している下端内周側部があたかも勾配面3eを滑るようにして湾曲部3fに侵入することになる。
その結果、外周側シール部43がシール収容部3cに嵌入されるようになるときに、当初から外周側シール部43における外周側部が外側に膨出するようにならず、したがって、シール部材4が外筒1aとの間に出現させているガスの通路である隙間S4をガス注入時にいたずらに狭めないようにすることが可能になり、ガスの注入を円滑に実践し得ることになる。
なお、シール収容部3cにあって、上記の立ち上り面3dには図3中に符号θ1で示す角度の傾斜面3gが連続されてなるとしても良く、この傾斜面3gが連続形成される場合には、シール収容部3cに嵌入される外周側シール部43における変形時のいわゆる逃げを許容し得る点で有利となる。
そして、シール収容部3cにあって、上記の勾配面3eには図3中に符号θ2で示す角度の傾斜面3hが連続されてなるとしても良く、この傾斜面3hが連続形成される場合に、同じくシール収容部3cに嵌入される外周側シール部43における変形時のいわゆる逃げを許容し得る点で有利となる。
以上のように形成されたロッドガイド3およびシール部材4を有するこの発明のシール部構造にあっては、以下のようにして、シリンダ体1たる外筒1a内へのガスの注入およびこの注入されたガスの封入を可能にし得ることになる。
すなわち、まず、図2に示すように、ロッド体2の外周に内周側シール部42を摺接させるようにロッド体2に介装した状態のシール部材4を外筒1aにおける上端部の内側でロッドガイド3上に載置するが、このとき、シール部材4における外周側シール部43の下端がロッドガイド3におけるシール収容部3cの底面に突き当たるようになる。
それゆえ、シール部材4は、インサートメタル41がロッドガイド3の上端から離座したいわゆる浮いた状態におかれ、また、インサートメタル41および外周側シール部43と外筒1aとの間にガスの通過を許容する隙間S4を出現させる状態を維持することになる。
この状態から、図示しないが、ガス封入装置を利用して外筒1a内にガスを注入すると、ガスが上記の隙間S4およびロッドガイド3と外筒1aとの間に出現している隙間S3を介して外筒1aと内筒1bとの間に画成のリザーバ室Rに、すなわち、シリンダ体1内に供給されることになる。
このとき、シール部材4における外周側シール部43とロッドガイド3におけるシール収容部3cとの間には、上記したように、いわゆるガタが出現されていないので、このガタが出現しているとすれば発生するであろうシール部材4の下降現象、すなわち、ガスを注入するときのガス圧によるシール部材4の下降現象が発現されなくなり、シール部材4の下降による外周側シール部43における外周側部の外側への膨出現象、すなわち、上記の隙間S4の減少や消滅現象が発現されずして、ガスの注入を円滑に実践し得ることになる。
上記のようにして外筒1a内にガスを注入した後は、引き続き、すなわち、多くの場合は、ガス注入時のガス雰囲気にあるがままで、外筒1aの上端部を内側に折り曲げ加工する管端加締め加工を実践して、外筒1a内にガスを封入する(図1参照)。
このとき、すなわち、外筒1aに対する管端加締め加工時には、シール部材4がロッドガイド3に着座されて、すなわち、シール部材4におけるインサートメタル41がロッドガイド3の上端に圧接されると共に、シール部材4における外周側シール部43がロッドガイド3におけるシール収容部3c内に嵌入されて、すなわち、圧入されて、外周側シール部43における外周側部が外側に膨出して隙間S4を消滅させ、外筒1aに密接して所定の密封性を具現化することになる。
ちなみに、このときには、ロッドガイド3と外筒1aとの間の隙間S3については、これが消滅されずして残存するとしても、すなわち、リザーバ室R内のガスが上記の隙間S4側に流れるようになるとしても、この隙間S4が消滅されているので、リザーバ室Rへのガス封入に問題を生じないと言い得る。
以上のように、この発明におけるシール部構造にあっては、外筒1aにおける上端部を内側に折り曲げる管端加締め加工時にシール部材4における外周側シール部43をいわゆる無駄なく外側に膨出させるようにして外筒1aに密着させ、所定の密封性を保障するとしているから、管端加締め加工にいわゆる巾を持たせることが可能になる利点がある。
すなわち、凡そガス封入のために管端加締め加工をするときには、前記したように、一般的には、ガス雰囲気の中で実践されるとするのが常態であるが、これは、万が一にも、仮加締めから本加締めに移行する間にシール部分でガス漏れがあっても問題を生じないようにするためである。
と言うのも、この種の管端加締めの際には、外筒1aにおける上端部をいきなり全周に亙って内側に折り曲げる本加締めを実践することは殆どなく、多くの場合に、外筒1aにおける上端部を部分的に内側に折り曲げる仮加締めを実践し、その後に、外筒1aにおける上端部を全周に亙って内側に折り曲げる本加締めを実践するのが常態と言える。
そうだとするならば、この発明のシール部構造にあっては、仮加締めの段階でシール部材4における外周側シール部43を外筒1aに密着させて所定の密封性を保障し得るとしているから、仮加締めから本加締めに移行するときのガス漏れを危惧しなくて済み、したがって、仮加締めまでのガス雰囲気中における作業工程と切り離して本加締めの作業を実践できる、すなわち、ガス雰囲気にない状態下で本加締めを実践し得ることになる利点がある。
そして、この発明におけるシール部構造にあっては、外筒1aにおける上端部を部分的に内側に折り曲げる仮加締めでシール部材4と外筒1aとの間における密封性を保障し得るとしているから、爾後の本加締めによってシール部材4と外筒1aとの間における密封性の恒久的な保障が可能になる利点がある。
上記したように、この発明のシール部構造にあっては、外筒1aにおける上端部を内側に折り曲げる管端加締め加工で、シール部材4において、外周側シール部43における外周側部が外側に膨出して外筒1aとの間で所定のシール機能を発揮するのはもちろんであるが、さらには、以下のようにして、シール機能を発揮し得るとしている。
すなわち、シール部材4にあって、インサートメタル41の内周側部には内周側シール部42が一体的に設けられると共に外周側部には外周側シール部43が一体的に設けられるとしているが、このとき、インサートメタル41へのゴム材の蒸着で内周側シール部42と外周側シール部43とを形成するについて、図2中に符号44で示すように、薄肉の皮膜部が形成されることがある。
そこで、まず、この皮膜部44を活かすようにする、すなわち、シール部材4をロッドガイド3に着座させるとき、すなわち、シール部材4におけるインサートメタル41をロッドガイド3の上端に圧接させるとき、間にこの皮膜部44が配在されることで、シール部材4にあって、内周側シール部42と外周側シール部43との間におけるいわゆるシールが可能になり、両者間の連通を阻止できることになる(図1参照)。
以上のことからすると、図3中に仮想線を加えて図示するように、インサートメタル41の外周にも上記の皮膜部44と同様に皮膜部45が形成されることがあり、したがって、つぎに、この皮膜部45を活かすようにすることで、インサートメタル41と外筒1aとの間における隙間S4を消滅させるについてより効果的なシール機能の発揮を期待できることになる。
前記したところでは、この発明のシール部構造がいわゆる複筒型の油圧緩衝器に具現化されてなる場合を例にして説明したが、この発明が意図するところからすれば、この発明のシール部構造がいわゆる単筒型の油圧緩衝器に具現化されてなるとしても良いことはもちろんであり、その場合における作用効果で異なることがある訳ではない。
この発明によるシール部構造を具現化した油圧緩衝器を一部破断して部分正面図である。 図1の油圧緩衝器におけるシール部構造部分を拡大して示す断面図である。 図2のシール部構造部分における要部の拡大部分断面図である。
符号の説明
1 シリンダ
1a 外筒
1b 内筒
2 ロッド体
3 ロッドガイド
3c シール収容部
3d 立ち上り面
3e 勾配面
3f 湾曲部
4 シール部材
41 インサートメタル
42 内周側シール部
43 外周側シール部
43a 内径面
R3 シール収容部の外径
R4 外周側シール部の内径

Claims (3)

  1. ロッド体を出没可能に挿通させるシリンダ体における上端部の内側に配設されて軸芯部にロッド体を貫通させるロッドガイドと、このロッドガイド上に載置されながらシリンダ体における上端部の内側に配設されるシール部材と、を有し、シール部材が環状に形成されながらシリンダ体の上端部における内側への折り曲げ加工でロッドガイドに着座されるインサートメタルと、このインサートメタルにおける内周側の端部に保持されてロッド体の外周に摺接する内周側シール部と、同じくインサートメタルにおける外周側の端部の下面に保持されてシリンダ体における上端部の内周およびロッドガイドに密接する外周側シール部と、を有し、ロッドガイドが外周側の上端部に環状に形成された切欠部からなりながらシリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にシール部材における外周側シール部の嵌入を許容するシール収容部を有してなるシール部構造において、シリンダ体の上端部における内側への折り曲げ加工でシール部材におけるインサートメタルをロッドガイドに着座させる前にシール部材における外周側シール部がシリンダ体における上端部との間にガスの通過を許容する隙間を出現させてなる一方で、シリンダ体の上端部の内側への折り曲げ加工時にロッドガイドにおけるシール収容部に嵌入されるシール部材における外周側シール部の内径がシール収容部の外径より小さく設定されてなることを特徴とするシール部構造。
  2. シール部材における外周側シール部がインサートメタルの下端から垂下される内径面を有すると共に、ロッドガイドにおけるシール収容部が上記の内径面に対向する立ち上り面を有し、シール部材における外周側シール部の内径が上記の内径面の内径とされると共に、ロッドガイドにおけるシール収容部の外径が上記の立ち上り面の外径とされてなる請求項1に記載のシール部構造。
  3. ロッドガイドにおけるシール収容部の底面が外径側から内径側に向けて高さを低くする勾配面を有すると共に、この勾配面の内周側端が湾曲部を介してシール収容部における立ち上り面に連続されてなる請求項2に記載のシール部構造。
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