JP4474890B2 - エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び多価ヒドロキシ化合物 - Google Patents

エポキシ樹脂組成物、その硬化物及び多価ヒドロキシ化合物 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性、耐湿性、誘電特性(低誘電率、低誘電正接)に優れ、プリント基板用樹脂組成物、電子部品の封止材用樹脂組成物、レジストインキ、導電ペースト、塗料、接着剤、複合材料等に好適に用いることができるエポキシ樹脂組成物、それを用いて得られる硬化物、及び、これらの用途や高機能性樹脂の原料等として好適に用いることができる多価ヒドロキシ化合物に関する。
エポキシ樹脂組成物は、耐熱性、密着性、電気絶縁性等に優れた硬化物が得られることから、半導体封止材、プリント配線基板、塗料、注型材料用途等に好適に用いられている。これらの中でも、特に高信頼性が求められる電気・電子用途においては、o−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を下記一般式(4)で表されるジシクロペンタジエン型多価ヒドロキシ化合物を用いて硬化させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
Figure 0004474890
(式中、nは繰り返しの平均値で1〜10の範囲を表す。)
しかし近年、半導体封止材やプリント配線基板等の電子デバイス分野では、高密度実装化や高速演算化などの高機能化が進み、一層優れた特性を付与できるエポキシ樹脂組成物、及び該組成物において硬化剤として用いることができる新規の多価ヒドロキシ化合物の開発が待望されている。
特開2003−248154号公報
本発明はかかる状況に鑑みてなされたものであり、本発明の課題は、ジシクロペンタジエン型多価ヒドロキシ化合物に代表される従来の材料よりも一層優れた耐湿性、誘電特性を有する硬化物が得られ、高信頼性が要求される電気・電子用途や、耐湿性が必要な塗料、接着剤用途、更に高機能性が求められる複合材料等に好適に用いることができるエポキシ樹脂組成物、及びその硬化物を提供することにある。
更に、上記特性を有するエポキシ樹脂組成物の硬化剤、及び高機能性樹脂の原料等として好適に用いることができる多価ヒドロキシ化合物を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決する為に鋭意検討したところ、多価ヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物であり、該多価ヒドロキシ化合物(A)が、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)と所定のヒドロキシ基含有芳香族炭化水素基(a2)とを有し、且つ前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有することを特徴とするエポキシ樹脂組成物は、得られる硬化物の耐湿性、誘電特性が優れることを見出し、本発明を完成させた。
更に本発明者等は、下記一般式(3’)
Figure 0004474890

(X’は、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されることを特徴とする多価ヒドロキシ化合物は、前記エポキシ樹脂組成物中の硬化剤として用いることができる化合物であることを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、多価ヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物であり、該多価ヒドロキシ化合物(A)が
、下記一般式(3’)
Figure 0004474890

(X’は、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表される多価ヒドロキシ化合物であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物、及びこれを用いて得られる硬化物を提供するものである。
更に本発明は、下記一般式(3’)
Figure 0004474890

(X’は、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されることを特徴とする多価ヒドロキシ化合物を提供するものである。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、実用レベルの成形性、硬化性を有し、ジシクロペンタジエン型多価ヒドロキシ化合物に代表される従来材料よりも一層優れた耐湿性、誘電特性、特に吸湿時の誘電特性をその硬化物に付与できる。このため、プリント基板用樹脂組成物、電子部品用封止材用樹脂組成物、レジストインキ、導電ペースト等の電子材料分野に用いた場合は、高密度実装化や、高周波対応化、高速演算化などに対応する樹脂組成物としてきわめて有用である。また、得られる該成形硬化物は耐熱性、密着性等においても上記用途における要求を満たすものであり、高信頼性が必要な分野に対応できる。更に、本発明の多価ヒドロキシ化合物は、前記エポキシ樹脂組成物中の硬化剤として好適に用いることができ、またエポキシ樹脂原料、エポキシアクリレート樹脂原料、半導体フォトレジスト等の感光性樹脂原料、顕色剤等の高機能性樹脂原料として有用である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いる多価ヒドロキシ化合物(A)は、下記一般式(3’)
Figure 0004474890

(X’は、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されるものである。前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%未満では、得られる硬化物の耐湿性、誘電特性が不足する為に好ましくない。
前記縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)としては、例えば、3個の5員環からなるジシクロペンタジエンから誘導される構造を有する炭化水素基(a1−3)、5個の5員環からなるトリジシクロペンタジエンから誘導される構造を有する炭化水素基[(a1−1)、(a1−2)]が挙げられる。前記縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)中の前記構造式(a1−1)で表される基と前記構造式(a1−2)で表される基のモル比(a1−1)/(a1−2)が50/50〜99/1であることが特に好ましい。
前記縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)を分子中に導入する方法としては特に制限されるものではないが、原料としてジシクロペンタジエン、トリシクロペンタジエン等の不飽和環状炭化水素(y1)を用い、これを後述するヒドロキシ基含有芳香族炭化水素類(y2)と反応させる方法が挙げられ、所望の多価ヒドロキシ化合物(A)中に占める5個の5員環からなる縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)の含有量に応じて、これらの不飽和環状炭化水素(y1)を単独または混合して用いる。
前記ジシクロペンタジエンとしては、例えば、特開平3−188123号公報には、原料のジシクロペンタジエン中に存在しうるトリシクロペンタジエンの重量割合として10重量%含有する例が示されている。一方、ジシクロペンタジエンは試薬として純品を入手することができる。本発明者等は、様々な原料を用いて、縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)を有する多価ヒドロキシ化合物について鋭意検討した結果、前記5個の5員環からなる縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)を縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有する多価ヒドロキシ化合物(A)を用いることによって、従来使用されてきた多価ヒドロキシ化合物よりも耐湿性、誘電特性に優れる硬化物が得られることを見出したものであり、例えば、前記特開平3−188123号公報に記載されたジシクロペンタジエン型多価ヒドロキシ化合物(=前記(x1)の含有量は7モル%)と、ジシクロペンタジエンの純品から得られる多価ヒドロキシ化合物(=前記(x1)の含有量0モル%)とを比較した場合には、両者間に得られる硬化物の物性において大差は見られず、且つそれらは本発明で用いる多価ヒドロキシ化合物を使用して得られる硬化物よりも耐湿性、誘電特性に劣るものであった。
前記5個の5員環からなる縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)の縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に占める割合としては、特に50〜100モル%であることが好ましい。
前記一般式(3’)中のフェノール類から誘導される基としては、ヒドロキシル基が芳香族環に直接置換したフェノール性水酸基を有する芳香族炭化水素類から誘導される基である限り特に限定されるものではない。該構造を分子内に導入する方法としては、例えば、前述の不飽和環状炭化水素(y1)と所望の構造を有する一価フェノール類(y2)とを反応させる方法が挙げられる。
前記一価フェノール類(y2)としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−イソプロピルフェノール、m−プロピルフェノール、p−プロピルフェノール、p−sec−ブチルフェノール、p−tert−ブチルフェノール、p−シクロヘキシルフェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノール、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール等のフェノール類、α−ナフトール、β−ナフトール等のナフトール類、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール等のキシレノール類等の一価フェノール類挙げることができる。特にフェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、ナフトール類、2,2−ビス(4'−ヒドロキシフェニル)プロパンが経済性及び製造の容易さの点から好ましい。また、これらのヒドロキシ基含有芳香族炭化水素類(y2)としては、単独でも2種以上の混合物として使用しても良い。
本発明で用いる多価ヒドロキシ化合物(A)の製造方法としては特に限定されるものではないが、例えば、前述の不飽和環状炭化水素(y1)と一価フェノール類(y2)とを酸触媒を用いて反応させる方法を挙げることができる。
この反応における不飽和環状炭化水素(y1)と一価フェノール類(y2)とのモル比としては、目的とする多価ヒドロキシ化合物(A)の分子量および溶融粘度により、適宜に調節することが好ましく、通常は、一価フェノール類(y2)と不飽和環状炭化水素(y1)とのモル比(y2)/(y1)=1〜20の範囲が好ましい。特に溶融粘度を低くするには、前記モル比(y2)/(y1)=2〜15の範囲が好ましい。なお、溶融粘度が低い多価ヒドロキシ化合物は、半導体封止材料に用いた場合にフィラーの高充填が可能で線膨張係数が小さくなり、また、耐湿性が向上するので好ましく、特に150℃における溶融粘度が30dPa・s以下であることが好ましいい。
前記酸触媒としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸などの無機酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、キシレンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、シュウ酸、ギ酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸などの有機酸、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化スズ、塩化ガリウム、塩化チタン、臭化アルミニウム、臭化ガリウム、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・エーテル錯体、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・水錯体、三フッ化ホウ素・アルコール錯体、三フッ化ホウ素・アミン錯体などのルイス酸、さらにはこれらの混合物等が用いられる。これらの中でも特に、触媒活性および触媒除去の容易さの点から、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体が工業的に好ましく用いられるが、それらに限定されるものでは無い。また、これらの添加量は不飽和環状炭化水素(y1)とヒドロキシ基含有芳香族炭化水素(y2)との合計重量部に対して、10ppm〜5重量%の範囲で用いることが好ましい。
この反応の方法としては特に限定されるものではないが、例えば、反応器に所定量のヒドロキシ基含有芳香族炭化水素類(y2)および酸触媒等を仕込み、次いで不飽和環状炭化水素(y1)を滴下して反応を行う方法が挙げられる。
反応に際しては、通常、反応器内を窒素、アルゴン等の不活性ガスで置換する。不活性ガスで置換された密閉系において反応を行うのが好ましいが、反応器内に不活性ガスを供給しつつ開放系で反応を行うこともできる。
反応温度としては、反応の進行度に応じて適宜調整すれば良く、特に限定されるものではないが、通常30〜150℃、好ましくは50〜120℃の範囲で反応を行うことにより、反応の進行を好ましく制御することができる。ここでいう反応の進行度は、例えば反応途中の混合物をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)等を用いて分析することにより追跡することができる。
反応時間としては、反応の進行度に応じて適宜調節すればよく特に限定されるものではないが、特に混合物中の一官能性成分(不飽和環状炭化水素にヒドロキシ基含有芳香族炭化水素類が1箇所のみ反応した構造を有する化合物)の量を追跡し、所望の量となるところで停止することが好ましく、通常10分〜60時間、好ましくは1〜20時間、さらに好ましくは2〜10時間の範囲で反応を行うことにより、効率的に反応を行うことができる。
反応は触媒を失活させることにより終了させる。その際、反応を確実に停止させることが重要である。失活の手段は特に制限されないが、失活剤として、アルカリ金属、アルカリ土類金属もしくはそれらの酸化物、水酸化物、炭酸塩、水酸化アンモニウム、アンモニアガス等の無機塩基類、トリエチルアミン等の有機塩基類、ハイドロタルサイト等を用いることができる。
次に、濃縮工程について説明する。上述の方法で得られた反応液は、水洗、濾過などにより失活剤等を除去したのち濃縮工程で処理される。濃縮工程では、未反応のフェノール類が回収されるとともに一官能性成分の含有量も制御でき、所望の多価ヒドロキシ化合物(A)を得ることができる。濃縮条件としては、濃縮系内の温度や圧力と蒸気圧との関係から一定の条件が定められるものではないが、以下の条件で行うことにより最も効率的な濃縮が可能となる。すなわち、系内温度については、樹脂の分解が起こらない範囲であれば特に制限されるものではないが、250℃以下が好ましく、さらに好ましくは180〜220℃の範囲である。系内圧力については、常圧、減圧、加圧のいずれの条件下で実施しても良いが、前記の温度範囲で濃縮を円滑にかつ迅速にすませるために系内を減圧下にすることが好ましい。具体的には、66.5kPa(500torr)以下の範囲が好ましく、特に40kPa(300torr)以下にすることが好ましい。さらに、樹脂中の未反応フェノール類を効率良く除去するために、減圧条件下において系内に窒素あるいは高圧水蒸気等を吹き込む操作を行うのが好ましい。系内に導入する水蒸気あるいは窒素の圧力については特に限定されるものではないが、具体的には0.3〜2.0MPaの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜1.5MPaの範囲で吹き込み操作を行った場合に効率良く不純物を除去できる。
また、本発明で用いる多価ヒドロキシ化合物(A)としては、ジシクロペンタジエン単独から上述の方法で得られた化合物と、トリシクロペンタジエン単独から得られた化合物とを各々合成、精製した後、所望の5個の5員環からなる縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)含有量になるように混合して得られるものでも良く、また、原料の段階で不飽和環状炭化水素(y1)としてジシクロペンタジエンとトリシクロペンタジエンを適宜混合して上述の手法によって多価ヒドロキシ化合物としたものでも良い。また、必要に応じて、原料として、4−ビニルシクロヘキセン、5−ビニルノルボルナ−2−エン、3a,4,7,7a−テトラヒドロインデン、α−ピネン、β−ピネン、リモネン等の他の不飽和化合物を不飽和環状炭化水素(y1)と予め混合し、上述の方法でヒドロキシ基含有芳香族炭化水素類(y2)と反応させて得られるものであっても良い。
本発明で用いるエポキシ樹脂(B)としては、特に限定されるものではなく、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、レゾルシン型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂等の2価のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール変性型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂等の3価以上のフェノール類から誘導されるエポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂、ブロム化フェノールノボラック型エポキシ樹脂などが挙げられるがこれらに限定されるものではない。またこれらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、カテコール型エポキシ樹脂、ジヒドロキシナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラフェニルエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール変性型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル変性ノボラック型エポキシ樹脂を用いることが特に好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、前述した多価ヒドロキシ化合物(A)はエポキシ樹脂(B)の硬化剤となるものであるが、本発明の効果を損なわない範囲において、その他の硬化剤(C)を併用することができる。
前記その他の硬化剤(C)としては、特に制限されるものではなく、アミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノ−ル系化合物などの種々の硬化剤が全て用いることができるが、例示するならば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、芳香族炭化水素ホルムアルデヒド樹脂変性フェノール樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール付加型樹脂、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニル変性フェノールアラルキル樹脂、フェノールトリメチロールメタン樹脂、テトラフェニロールエタン樹脂、ナフトールノボラック樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック樹脂、ビフェニル変性フェノール樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ビスフェノールFノボラック樹脂等を始めとする多価フェノール化合物、及びこれらの変性物、イミダゾ−ル、BF−アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられる。またこれらの硬化剤は単独で用いてもよく、2種以上を混合してもよい。これらの硬化剤のなかでも、特に耐熱性が優れる点では、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、フェノールトリメチロールメタン樹脂が特に好ましく、耐湿性が優れる点では、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニル変性フェノールアラルキル樹脂が特に好ましく、難燃性が優れる点では、フェノールアラルキル樹脂、クレゾールアラルキル樹脂、ナフトールアラルキル樹脂、ビフェニル変性フェノールアラルキル樹脂、アミノトリアジン変性フェノール樹脂が特に好ましい。
前記その他の硬化剤(C)を用いる場合のその配合量としては、特に制限されるものではないが、前記多価ヒドロキシ化合物(A)が全硬化剤中に30重量%以上、特に40重量%以上含有することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物において、多価ヒドロキシ化合物(A)、エポキシ樹脂(B)及びその他の硬化剤(C)の配合比率としては、良好な硬化物が得られる点から、エポキシ樹脂(B)中のエポキシ基1当量に対して、多価ヒドロキシ化合物(A)とその他の硬化剤(C)中の活性基の合計が0.5〜2.0当量になる量が好ましい。
さらに硬化促進剤を適宜使用することもでき、その硬化促進剤としては、例えば、リン系化合物、第3級アミン、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられ、これらは単独のみならず2種以上の併用も可能である。
また本発明のエポキシ樹脂組成物には必要に応じて、無機充填剤、難燃付与剤、顔料、シランカップリング剤、離型剤等の種々の配合剤を添加することができる。
前記無機質充填材としては、例えば、溶融シリカ、結晶シリカ、アルミナ、窒化珪素、水酸化アルミ等が挙げられる。無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いるのが一般的である。溶融シリカは破砕状、球状のいずれでも使用可能であるが、溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには、球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。その充填率は適用用途や所望特性によって、望ましい範囲が異なるが、例えば半導体封止材用途に使用する場合は、線膨張係数や難燃性を鑑みれば高い方が好ましく、組成物全体量に対して65重量%以上が好ましく、特に好ましくは85重量%以上である。また導電ペーストや導電フィルムなどの用途に使用する場合は、銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
前記難燃付与剤としては種々のものが全て使用できるが、例えば、ハロゲン化合物、燐原子含有化合物や窒素原子含有化合物や無機系難燃化合物などが挙げられる。それらの具体例を挙げるならばテトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂などのハロゲン化合物、赤燐、燐酸エステル化合物などの燐原子含有化合物、メラミンなどの窒素原子含有化合物、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硼酸亜鉛、硼酸カルシウムなどの無機系難燃化合物が例示できる。
本発明のエポキシ樹脂組成物の使用用途としては、特に制限されるものではなく、例えば、プリント基板用、電子部品の封止材用、レジストインキ、導電ペースト、樹脂注型材料、接着剤、絶縁塗料等のコーティング材料等が挙げられ、これらの中でも、得られる硬化物の誘電特性に優れる点から、プリント基板用樹脂組成物、電子部品の封止材用樹脂組成物、レジストインキ、導電ペーストに好適に用いることができ、耐湿性に優れる点から塗料、接着剤に好適に用いることができ、更に高機能性である点から複合材料に好適に用いることができる。
前記プリント基板用としては、特にプリプレグ用、銅張り積層板用、ビルドアッププリント基板の層間絶縁材料用に好適に用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物をプリント基板用プリプレグ用樹脂組成物とするには、該樹脂組成物の粘度によっては無溶媒で用いることもできるが、有機溶剤を用いてワニス化することでプリプレグ用樹脂組成物とすることが好ましい。前記有機溶剤としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアルコール性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド等の非アルコール性極性溶媒等沸点160℃以下の溶剤が挙げられ、適宜に2種または、それ以上の混合溶剤として使用することができる。得られた該ワニスを、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などの各種補強基材に含浸し、用いた溶剤種に応じた加熱温度、好ましくは50〜170℃で加熱することによって、硬化物であるプリプレグを得ることができる。この時用いる樹脂組成物と補強基材の重量割合としては、特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60重量%となるように調整することが好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物から銅張り積層板用樹脂組成物を得るには、上記プリプレグ用樹脂組成物とする方法と同じであり、得られたプリプレグを、例えば特開平7−41543号公報に記載されているように積層し、適宜銅箔を重ねて、1〜10MPaの加圧下に170〜250℃で10分〜3時間、加熱圧着させることにより、銅張り積層板を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物からビルドアップ基板用層間絶縁材料を得る方法としては特に限定されないが、例えば特公平4−6116号公報、特開平7−304931号公報、特開平8−64960号公報、特開平9−71762号公報、特開平9−298369号公報などに記載の各種方法を採用できる。より具体的には、ゴム、フィラーなどを適宜配合した当該樹脂組成物を、回路を形成した配線基板にスプレーコーティング法、カーテンコーティング法等を用いて塗布した後、硬化させる。その後、必要に応じて所定のスルーホール部等の穴あけを行った後、粗化剤により処理し、その表面を湯洗することによって、凹凸を形成させ、銅などの金属をめっき処理する。前記めっき方法としては、無電解めっき、電解めっき処理が好ましく、また前記粗化剤としては酸化剤、アルカリ、有機溶剤等が挙げられる。このような操作を所望に応じて順次繰り返し、樹脂絶縁層及び所定の回路パターンの導体層を交互にビルドアップして形成することにより、ビルドアップ基盤を得ることができる。但し、スルーホール部の穴あけは、最外層の樹脂絶縁層の形成後に行う。また、銅箔上で当該樹脂組成物を半硬化させた樹脂付き銅箔を、回路を形成した配線基板上に、170〜250℃で加熱圧着することで、粗化面を形成、メッキ処理の工程を省き、ビルドアップ基板を作製することも可能である。
前記電子部品の封止材用としては、半導体チップの封止材用、アンダーフィル用、半導体の層間絶縁膜用に好適に用いることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体封止材料用に調整するためには、前記多価ヒドロキシ化合物(A)、前記エポキシ樹脂(B)、必要に応じて配合されるその他の硬化剤(C)、カップリング剤、離型剤などの添加剤や無機充填材などを予備混合した後、押出機、ニ−ダ、ロ−ル等を用いて均一になるまで充分に混合する手法が挙げられる。溶融混合型(無溶媒)組成物の場合は、該組成物を注型、或いはトランスファ−成形機、射出成形機などを用いて成形し、さらに50〜200℃で2〜10時間に加熱することにより硬化物を得ることができ、半導体パッケージ成形はこれに該当する。
またテープ状封止剤として使用する場合には、前述の手法によって得られた樹脂組成物を加熱して半硬化シートを作製し、封止剤テープとした後、この封止剤テープを半導体チップ上に置き、100〜150℃に加熱して軟化させ成形し、170〜250℃で完全に硬化させる方法を挙げることができる。
更にポッティング型液状封止剤として使用する場合には、前述の手法によって得られた樹脂組成物を半導体チップや電子部品上に塗布し、直接、硬化させればよい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をアンダーフィル樹脂として使用する方法についても特に限定されないが、特開平9−266221号公報や「エレクトロニクス分野のプラスチック」(工業調査会発行、1999年、27〜34頁)に記載されるような方法を採用できる。より具体的には、フリップチップ実装時に電極のついた半導体素子と半田のついたプリント配線基板との空隙に、本発明のエポキシ樹脂組成物を毛細管現象を利用してキャピラリーフロー法によって注入し硬化させる方法、予め基板ないし半導体素子上に本発明のエポキシ樹脂組成物を半硬化させてから、加熱して半導体素子と基板を密着させ、完全硬化させるコンプレッションフロー法等が挙げられる。この場合、本発明のエポキシ樹脂組成物は、有機溶剤を含有しない液状のエポキシ樹脂組成物の形態で使用するのが好ましい。特にキャピラリーフロー法を用いる場合には低粘度である必要があり、5000mPa・s以下の粘度であることが好ましい。当該樹脂組成物がこれを超える粘度であれば、室温〜100℃以下に加温して注入することもできる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を半導体の層間絶縁材料として使用する場合は、例えば特開平6−85091号公報の記載の方法が採用できる。層間絶縁膜に用いる場合は半導体に直接接することになるため、高温環境下において線膨張率の差によるクラックが生じないよう、絶縁材の線膨張率を半導体の線膨張率に近づけることが要求される。また、半導体の微細化、多層化、高密度化による信号遅延の問題に対応するため、絶縁材の低容量化技術が求められており、絶縁材を低誘電化することによってこの問題を解決することができる。当該樹脂組成物は、これらの要求を満たす特性を有するため好ましい。
本発明のエポキシ樹脂組成物をレジストインキとして使用する場合には、例えば特開平5−186567号公報に記載の方法に準じて、レジストインキ用組成物とした後、スクリーン印刷方式にてプリント基板上に塗布した後、レジストインキ硬化物とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を導電ペーストとして使用する場合には、例えば、特開平3−46707号公報に記載の微細導電性粒子を該樹脂組成物中に分散させ異方性導電膜用組成物とする方法、特開昭62−40183号公報、特開昭62−76215号公報、特開昭62−176139号公報などに開示されているような室温で液状である回路接続用ペースト樹脂組成物や異方性導電接着剤とする方法が挙げられる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を塗料用樹脂組成物として使用する場合には、例えば、エポキシ樹脂(B)に顔料、着色剤、添加剤等を配合し、必要に応じて有機溶剤を加え、混合ミキサー、ボールミル等の装置を用いて十分に混練、均一に分散させた顔料ペーストを予め用意し、これに多価ヒドロキシ化合物(A)、必要に応じて配合されるその他の硬化剤(C)、硬化促進剤等を更に配合して均一にし、所望の粘度に有機溶剤等で調製する方法を挙げることができる。また、粉体塗料を得る方法としては、固形の多価ヒドロキシ化合物(A)、固形のエポキシ樹脂(B)、更に必要に応じて、その他の硬化剤(C)、硬化促進剤、添加剤、顔料等を粗粉砕、配合した後、ヘンシェルミキサー等の粉砕機を用いて充分に粉砕、混合し、これを加熱されたニーダーを用いて溶融混練し、冷却後粉砕、分級して得ることができる。
前記手法によって得られた塗料用に調製された樹脂組成物は、各種の塗装方法によって様々な基材に塗布することができ、特にその手法は制限されるものではなく、例えば液状の塗料用樹脂組成物では、グラビアコーター、ナイフコーター、ロールコーター、コンマコーター、スピンコーター、バーコーター、刷毛塗り、ディッピング塗布、スプレー塗布等のコーティング方法が挙げられ、粉体塗料では、静電塗装等が挙げられる。
また、前記塗料用に調製された樹脂組成物を塗装した後の硬化方法についても特に制限されるものではなく、常温硬化、加熱硬化の何れでも硬化塗膜を得ることができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物を接着剤用樹脂組成物として使用する場合には、例えば、多価ヒドロキシ化合物(A)、エポキシ樹脂(B)、必要に応じてその他の硬化剤(C)、硬化促進剤、添加剤等を室温または加熱下で混合ミキサー等を用いて均一に混合することによって得ることができ、各種の基材に塗布した後、室温又は加熱下に放置することによって基材の接着を行うことができる。
本発明のエポキシ樹脂組成物から複合材料を得るには、本発明のエポキシ樹脂組成物を粘度によっては無溶媒系で使用することが可能であるが、無溶媒系での扱いが困難な場合は、有機溶剤を用いてワニス化し、該当ワニスを補強基材に含浸し、加熱してプリプレグを得た後、それを繊維の方向を少しずつ変えて、擬似的に等方性を持たせるように積層し、その後加熱することにより硬化成形する方法が挙げられる。前記有機溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のアルコール性溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素性溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジメチルホルムアミド等の非アルコール性極性溶媒等沸点160℃以下の溶剤が挙げられ、適宜に2種または、それ以上の混合溶剤として使用することができる。加熱温度としては、用いる溶剤の種類を考慮して決定され、好ましくは50〜150℃とされる。補強基材の種類は特に限定されず、例えば炭素繊維、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、アルミナ繊維、紙、ガラス布、ガラス不織布、アラミド紙、アラミド布、ガラスマット、ガラスロービング布などが挙げられる。樹脂分と補強基材の割合も特に限定されないが、通常、プリプレグ中の樹脂分が20〜60重量%となるように調整するのが好ましい。
本発明の硬化物は、前述の本発明のエポキシ樹脂組成物を成形硬化させて得られるものであり、積層物、注型物、接着剤、塗膜、フィルム等として使用できる。その硬化方法としては特に制限されるものではなく、例えば、多価ヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)、必要に応じて配合されるその他の硬化剤(C)、各種配合剤等を均一に混合した後、室温または80〜200℃で加熱硬化する方法を挙げることができる。また、前述の各種用途に応じて調製されたエポキシ樹脂組成物は、適応する用途に応じた硬化方法を適宜採用することが好ましい。
本発明の多価ヒドロキシ化合物は、下記一般式(3’)
Figure 0004474890

(X’は、下記構造式(a1−1)、
Figure 0004474890

下記構造式(a1−2)、
Figure 0004474890

及び下記構造式(a1−3)、
Figure 0004474890

から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されることを特徴とする。これらのなかでも、前記一般式(3’)中、Xが前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)である、下記一般式(3)
Figure 0004474890
nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されるものが好ましい。
前記一般式(3)で表される化合物の合成方法としては、原料としてトリシクロペンタジエンと所望の構造を有するヒドロキシ基含有芳香族炭化水素(例えば、フェノール、クレゾール、キシレノール、p−t−ブチルフェノール等)を用いて、前述の多価ヒドロキシ化合物(A)と同様の手法で酸触媒を用いて反応させることにより得られるものである。
本発明の前記一般式(3)で表される多価ヒドロキシ化合物の用途としては、本発明のエポキシ樹脂組成物の硬化剤として、更に、エポキシ樹脂原料、エポキシアクリレート樹脂原料、半導体フォトレジスト等の感光性樹脂原料、顕色剤等の高機能性樹脂原料として用いることが可能であり、硬化物の耐湿性、誘電特性、耐熱性等の物性向上に寄与する。
次に本発明を合成例、実施例、比較例により具体的に説明するが、以下において「部」「%」は特に断わりのない限り重量基準である。
また、合成に使用する不飽和環状炭化水素のうち、トリシクロペンタジエンは丸善石油化学株式会社製トリシクロペンタジエン(前記構造式(1)の構造を有するものを85%、前記構造式(2)の構造を有するものを15%含有する)を用い、ジシクロペンタジエンは市販の試薬(和光純薬工業株式会社製、特級)を用いた。
なお本発明で得られた多価ヒドロキシ化合物を硬化剤として含むエポキシ樹脂組成物の硬化物物性評価方法を(1)〜(3)に示す。
(1)ガラス転移温度:DMA法(昇温速度3℃/分)によりガラス転移温度を測定した。
(2)吸湿率: 85℃/85%RHの恒温恒湿装置中で300時間処理した前後の重量変化(wt%)を吸湿率として測定(試験片のサイズ75×25×2mm)。
(3)誘電特性:誘電特性評価器を用いて100MHz、1GHzの周波数における誘電率と誘電正接を測定した(試験片のサイズ75×25×2mm)。吸湿後の誘電特性には上記(2)記載の方法で処理した試験片を用いて、誘電率と誘電正接を測定した。
実施例1
フェノール940g(10モル)を、温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けた反応器に仕込み、70℃に加熱して、三フッ化ホウ素−エーテル錯体9.4gを添加した後、反応温度を70℃に制御しながら、トリシクロペンタジエン198g(1モル)を1.5時間かけて徐々に滴下し、滴下終了後、100℃で5時間反応を行った。反応終了後、得られた反応生成物にトリエチルアミン7.4gを添加し、30分間撹拌して触媒を失活させた後、未反応フェノールを濃縮回収して粗多価ヒドロキシ化合物を得た。次いで、得られた触媒残差を含む粗多価ヒドロキシ化合物をメチルイソブチルケトン600gに溶解した後、水200gで3回水洗を行った。溶剤を濃縮回収し、多価ヒドロキシ化合物(A−1)372gを得た。得られた多価ヒドロキシ化合物(A−1)は、150℃における溶融粘度が15dPa・s、軟化点が115℃であり、フェノール性水酸基当量は206g/eq.であった。また、GPCより、繰り返し単位数であるnは1.3であり、MSスペクトルによりM=386、678、971、1262の各ピークを確認し、目的の多価ヒドロキシ化合物であることを確認した。
実施例2
使用するフェノール類をo−クレゾール1080g(10モル)に変えた以外は、実施例1と同様な操作を行い、多価ヒドロキシ化合物(A−2)392gを得た。得られた多価ヒドロキシ化合物(A−2)は、150℃における溶融粘度が11dPa・s、軟化点が125℃であり、フェノール性水酸基当量は234g/eq.であった。GPCよりn=1.3、MSスペクトルによりM=415、721、1027、1333の各ピークを確認し、目的の多価ヒドロキシ化合物であることを確認した。
実施例3
使用する不飽和環状炭化水素をトリシクロペンタジエン99g(0.5モル)とジシクロペンタジエン66g(0.5モル)の混合物に変えた以外は、実施例1と同様な操作を行い、多価ヒドロキシ化合物(A−3)334gを得た。得られた多価ヒドロキシ化合物(A−3)は、150℃における溶融粘度が4.0dPa・s、軟化点が102℃であり、フェノール性水酸基当量は188g/eq.であった。
比較例1
使用する不飽和環状炭化水素化合物をトリシクロペンタジエン30g(0.15モル)とジシクロペンタジエン112g(0.85モル)の混合物に変えた以外は、実施例1と同様な操作を行い、多価ヒドロキシ化合物(A−4)320gを得た。得られた多価ヒドロキシ化合物(A−4)は、150℃における溶融粘度が1.5dPa・s、軟化点が88℃であり、フェノール性水酸基当量は172g/eq.であった。
実施例4〜6、比較例2〜4
表1に示す配合比で、エポキシ樹脂組成物を調製し、それを加熱硬化(175℃×5時間;プレス成形)して、所定のサイズに切り出して試験片を得た。尚、エポキシ樹脂(B)として、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製 EPICLON N−665−EXP、エポキシ当量203g/eq.)を使用し、硬化剤として、実施例1〜3及び比較例1で得られた多価ヒドロキシ化合物(A−1)〜(A−4)を用いた。更に、比較例3の硬化剤としてジシクロペンタジエン型多価ヒドロキシ化合物(新日本石油化学株式会社製、DPP−6095L、水酸基当量170g/eq.)、比較例4の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(大日本インキ化学工業株式会社製 フェノライト TD−2131、水酸基当量104g/eq.)を用いた。
Figure 0004474890

Claims (14)

  1. 多価ヒドロキシ化合物(A)とエポキシ樹脂(B)とを含有するエポキシ樹脂組成物であり、該多価ヒドロキシ化合物(A)が、下記一般式(3’)
    Figure 0004474890

    (X’は、下記構造式(a1−1)、
    Figure 0004474890

    下記構造式(a1−2)、
    Figure 0004474890

    及び下記構造式(a1−3)、
    Figure 0004474890

    から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表される多価ヒドロキシ化合物であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物。
  2. 前記縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)中の前記構造式(a1−1)で表される基と前記構造式(a1−2)で表される基のモル比(a1−1)/(a1−2)が50/50〜99/1である請求項記載のエポキシ樹脂組成物。
  3. 多価ヒドロキシ化合物(A)がトリシクロペンタジエンと一価フェノール類とを反応させて得られる化合物を含有する請求項記載のエポキシ樹脂組成物。
  4. 多価ヒドロキシ化合物(A)の150℃における溶融粘度が30dPa・s以下である請求項記載のエポキシ樹脂組成物。
  5. プリント基板用樹脂組成物調製される請求項1〜の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  6. 電子部品の封止材用樹脂組成物に調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  7. レジストインキに調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  8. 導電ペーストに調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  9. 塗料に調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  10. 接着剤に調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  11. 複合材料に調製される請求項1〜4の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物。
  12. 請求項1〜の何れか1項記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させて得られることを特徴とする硬化物。
  13. 下記一般式(3’)
    Figure 0004474890

    (X’は、下記構造式(a1−1)、
    Figure 0004474890

    下記構造式(a1−2)、
    Figure 0004474890

    及び下記構造式(a1−3)、
    Figure 0004474890

    から成る群から選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)であり、かつ、前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)が縮合多環脂肪族炭化水素基(a1)中に20モル%以上含有しており、かつ、nは1〜10で表される繰り返しの平均値であり、Rは独立に水素原子、または炭素数1〜4のアルキル基であり、mは1〜3の整数である。)で表されることを特徴とする多価ヒドロキシ化合物。
  14. 前記多価ヒドロキシ化合物が、前記一般式(3’)中、Xが前記構造式(a1−1)及び前記構造式(a1−2)から成る選択される縮合多環脂肪族炭化水素基(x1)である請求項13記載の多価ヒドロキシ化合物。
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