JP4474589B2 - 床下空間の防蟻構造および防蟻処理方法 - Google Patents

床下空間の防蟻構造および防蟻処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、床下空間の防蟻構造および防蟻処理方法に関し、詳しくは、住宅などの建築物で基礎構造に囲まれた床下空間において、床下空間内あるいは建築物の上部構造への白蟻の侵入を阻止する防蟻構造と、このような防蟻構造における防蟻処理方法とを対象にしている。
住宅などの建築物において、白蟻が侵入し易い個所として、床下空間の地盤、あるいは、布基礎のように地盤に一部が埋設された基礎構造の側面がある。
白蟻は、床下空間の地盤から、基礎構造の内側面を這い上がって、建築物の土台、床材あるいは柱材などの上部構造に侵入し、食害を及ぼすことが多い。
このような建築物における防蟻方法として、床下地盤に、防蟻剤が配合された防蟻シートを敷設する方法がある。防蟻シートが突き当たる基礎構造の内側面では、地盤に溝を掘って、溝の内部に防蟻剤を充填しておけば、防蟻シートの端部と基礎構造の内側面との隙間でも、白蟻の侵入を阻止できる。
床下空間の構造として、床下底面にコンクリートを打設してコンクリート層を施工する、土間コンとも呼ばれる構造が知られている。土間コン構造では、コンクリート層自体が、白蟻の侵入を阻止する防蟻構造になる。基礎構造と床下底面のコンクリート層とを一体構築したベタ基礎構造も知られている。このベタ基礎構造でも、白蟻の侵入を阻止する機能がある。
ところが、前記した土間コン構造やベタ基礎構造でも、白蟻の侵入を完全には阻止できない場合がある。
例えば、土間コン構造では、床下底面に打設されたコンクリート層が、経時的に収縮したり、地震などの外力が加わって変形したりすると、コンクリート層端面と基礎構造の内側面との間に隙間があくことがある。この隙間を通って白蟻が床下空間や基礎構造の上部まで侵入する可能性がある。ベタ基礎構造でも、床下底面のコンクリート層と、床下空間の外周を構成する垂直壁との間には、亀裂や割れ目が生じることがあり、白蟻の侵入経路になり易い。
土間コン構造の防蟻機能を高める技術として、特許文献1に開示された技術では、土間コン層が布基礎に突き当たる個所で、土間コン層の下面には、地盤に溝を掘って防蟻剤を埋め込んでおき、土間コン層の上面にも、防蟻処理を施しておく。これによって、白蟻が、土間コン層の端部と基礎構造との隙間を通過して侵入することを効果的に阻止できる。土間コン層の上面に施工された防蟻剤は、表面をシートや塗膜で覆って、防蟻剤が床下空間側に漏れないようにしている
特開2001−49753号公報
前記した床下空間における防蟻構造では、長期間にわたって高い防蟻機能を持続的に発揮させることが難しい。
例えば、特許文献1の技術では、土間コン層の下側で地盤に埋設された防蟻剤は、経時的に地盤に拡散したり地下水に溶け出したりするので、経時的に防蟻効果が低下する。一般の住宅であっても、数十年を超えて使用されるので、それほどの長期間にわたって十分な防蟻機能を発揮させることは難しい。しかも、土間コン層と基礎構造との隙間や土間コン層の亀裂などは、建築後の経過年数が増えるほど、発生し易くなるので、隙間や亀裂が発生するようになったころに防蟻剤の防蟻機能が低下しているのでは好ましくない。
土間コン層の上で基礎構造の隅部に施された防蟻処理は、床下空間に露出しているので、床下空間の環境を損なう心配がある。防蟻剤の臭いや防蟻剤の揮発成分がどうしても床下空間に滞留してしまう。また、土間コン層の上に配置されて、シートや塗膜で覆われただけの防蟻剤は、湿気などの影響で溶けて流れ出したり、空気中に散逸したり、地震などの振動で移動したりして、土間コン層と基礎構造との境界位置に長期間にわたって確実に留まっていられないことがある。
さらに、土間コン層の上に施工された防蟻剤も、経時的に効果を失うので、定期的に防蟻施工を繰り返す必要がある。その際には、防蟻剤を覆うシートや塗膜も取り換えなければならない。防蟻施工を繰り返すたびに、土間コン層の表面に防蟻剤が広がって、シートや塗膜で覆わなければならない範囲が増えてしまい、作業が行い難くなり、床下空間を汚す範囲も広がってしまう。
ところで、建築物の床下構造として、基礎断熱工法と呼ばれる構造が知られている。基礎断熱工法では、床下空間において、基礎構造の内側面や床下底面に、発泡スチレンなどからなる断熱材を貼り付けておく。土間コン構造やベタ基礎構造では、床下底面のコンクリート層の上に断熱材が施工される。基礎構造の外面側にも断熱材を貼り付け施工することがある。このような基礎断熱構造では、床下空間や基礎構造の過剰な温度変化を防ぎ、上部構造である居室の温度調整を図ることができる。居室の冷暖房の効果を床下空間や基礎構造に逃がすことが防げる。
しかし、この基礎断熱構造で、土間コン層や基礎構造の表面が断熱材で覆われている場合には、断熱材の上に防蟻剤を配置することになるので、土間コン層と基礎構造との隙間、さらには、断熱材と土間コン層や基礎構造との隙間を、白蟻が通過して侵入する可能性が高くなる。
本発明の課題は、基礎断熱構造を構成する床下構造における防蟻効果を向上させ、しかも、長期間にわたって良好な防蟻機能を持続的に発揮させることができる防蟻構造および防蟻処理方法を提供することである。
本発明にかかる床下空間の防蟻構造は、建築物のうち基礎構造に囲まれていて前記基礎構造の内側面および床下底面に断熱材が施工されている床下空間における防蟻構造であって、前記基礎構造の内側面に前記床下底面が突き当たる隅部において、前記基礎構造の内側面に施工された前記断熱材の下端下方に防蟻剤注入空間を備えるとともに、前記防蟻剤注入空間において、前記床下底面の上に配置されて前記断熱材の下端を支持するとともに、前記防蟻剤注入空間の断熱材側から基礎構造の内面側へと貫通する防蟻剤通過空間を有するスペーサを備える、ことを特徴とする。
〔床下空間〕
本発明は、一般住宅など、床下空間を備えた各種の建築物に適用できる。一般住宅のほか、集合住宅や工場、オフィスビル、公共施設などが挙げられる。
床下空間の基本構造は、地盤の上で、鉄筋コンクリートやコンクリートブロックなどを利用して構築された布基礎などの基礎構造で周囲を囲まれ、上部には建築物の床構造が配置される。
床下空間の底面は、地盤そのものの表面であってもよいし、地盤の表面に敷設された防湿シートや防蟻シートの表面であってもよいし、地盤の表面に施工されたモルタル層やコンクリート層の表面であってもよい。床下空間の底面にコンクリート層を施工する構造は、土間コンクリート構造あるいは土間コン構造とも呼ばれる。基礎構造が、床下空間の周囲から床下空間の底面までにわたって連続的に構築されている場合もある。この場合も、床下底面は基礎構造と同じコンクリート層が配置されることになる。コンクリート層は、現場打ちで構築されるもののほか、予め工場などで製造されたコンクリート板を敷設するものもある。
床下空間の周囲に配置される基礎構造は、床下空間に面する内側面の下部が、地盤あるいは床下底面のコンクリート層に埋めこまれている場合がある。基礎構造の内側面は垂直な平坦面であるが、傾斜していたり凹凸や段差を有していたりする場合もある。
基礎構造には、床下空間の周囲を囲む壁状のもののほか、床下空間の中に設置される柱構造や配管構造なども含まれる。基礎構造の材料として、コンクリートのほか、金属材料や合成樹脂材料、石材なども含まれる。
〔断熱材〕
断熱材は、床下空間の内面のうち、床構造で構成される上面を除いた面を覆うように施工される。具体的には、基礎構造の内側面および床下底面に施工される。
断熱材の材料には、通常の建築物や基礎断熱工法に利用されている断熱材料が使用できる。具体的には、ポリスチレンやポリエチレンなどの発泡プラスチックがある。各種の無機あるいは有機の多孔質材料や、グラスウールなどの断熱性繊維材料、粒子状の断熱材を充填したものなどもある。複数の材料層を積層したものもある。
断熱材は、通常、矩形などのボード状に作製されたものを、施工面に敷き詰めて配置する。シート状の断熱材を貼り付けたり、粉体状や液体状の断熱材料を施工面に吹き付けたり塗り付けたりする場合もある。
〔防蟻剤注入空間〕
防蟻剤注入空間は、基礎構造の内側面に床下底面が突き当たる隅部に隣接している。防蟻剤注入空間のうち、床下空間側は断熱材で覆われた構造になっている。
防蟻機能を発揮するのに必要な量の防蟻剤が注入できる容量があれば、その配置構造は特に限定されない。
通常は、床下空間の内面に施工される断熱材の内部に空間を設ける。断熱ボードを施工する場合、断熱ボード同士の組み合わせ構造によって空間をあけることができる。断熱ボードの一部を切除したり、凹部を有する断熱ボードを使用したりすることで、空間を設けることもできる。断熱材の内部に中空状の部材を埋め込んでおくこともできる。基礎構造の内側面あるいは床下底面と断熱材との間に、空間をあけるための隙間形成部材を配置しておくこともできる。
断熱材ではなく、基礎構造あるいは床下底面を構成する構造のほうに、防蟻剤注入空間を設けることもできる。例えば、基礎構造あるいは床下底面の一部に凹溝や凹穴を設けておき、その表面を断熱材で覆えば、防蟻剤注入空間が構成される。具体的には、床下底面を構成するコンクリート層のうち、基礎構造の内側面に突き当たる隅部で、コンクリート層の端面の上隅に凹入部を設けることができる。
防蟻剤注入空間は、基本的には、全周が、断熱材および基礎構造、床下底面に囲まれていて閉鎖された空間にしておく。これによって、注入された防蟻剤が、床下空間に漏れ出ることを防ぐ。但し、断熱材で覆われた部分の一部に、防蟻剤を注入するための注入孔を設けておくこともできる。基礎構造に沿って床下底面の下側の地盤まで通じる空間と連通しておけば、基礎構造の内側面で地盤側にも防蟻剤を注入することができる。
〔スペーサ〕
基礎構造の内側面に施工された断熱材の下端に防蟻剤注入空間が配置されている場合、防蟻材注入空間に、床下底面の上に配置されて断熱材の下端を支持するスペーサを備えておくことができる。
スペーサの材料は、断熱材を支持できる強度があり、防蟻剤に侵されない材料が好ましい。例えば、合成樹脂成形品や金属材料、セラミック材料などが使用できる。
スペーサの形状は、断熱材の支持に適した形状で、防蟻剤注入空間への防蟻剤の注入に支障がない形状が好ましい。スペーサは、一定の断面形状で長く連続した棒状あるいは柱状のものや、短いブロック状のものなどもある。各種の建築資材に利用されている構造型材や押出型材の形状構造が採用できる。
スペーサには、防蟻剤注入空間を覆っている断熱材側から基礎構造の内面側へと貫通する防蟻剤通過空間を有することができる。これによって、断熱材側から防蟻剤注入空間に注入された防蟻剤が、スペーサで遮られることなく、基礎構造と床下底面との隅部側へと移動して、この部分における防蟻機能を発揮させることができる。スペーサがブロック状であったり断続的に配置されていたりする場合は、スペーサ同士の間隔を防蟻剤通過空間として利用することもできる。スペーサの一部に、貫通孔や貫通スリットを設けて防蟻剤通過空間とすることもできる。貫通孔は、円形のほか、矩形、長円形、多角形など各種の図形状その他の形状が採用できる。
スペーサの具体的構造として、床下底面の上に配置される水平下辺と、断熱材の下端に当接する水平上辺と、水平下辺と水平上辺とをつなぐ垂直辺と、垂直辺を貫通する防蟻剤通過空間とを有するものが採用できる。この場合、全体の形状が概略「ユ」字形やH形を構成する。水平下辺によって、スペーサの設置状態が安定し、水平上辺によって、断熱材の支持が良好に行われる。垂直辺によって、水平上辺に加わる負荷を水平下辺へと伝えることができる。垂直辺の両側に、十分な空間が形成される。垂直辺に防蟻剤通過空間が貫通していれば、防蟻剤が垂直辺を超えて容易に移動することができる。
〔防蟻処理層および防蟻剤埋設部〕
床下空間あるいは基礎構造の防蟻構造として、床下底面を構成するコンクリート層の下面と地盤との間に施工された防蟻処理層と、コンクリート層が基礎構造の内側面に突き当たる隅部で、コンクリート層の下面と防蟻処理層との間に配置された防蟻剤埋設部を設けておくことができる。
防蟻剤埋設部に防蟻剤を充填しておけば、地盤側から基礎構造とコンクリート層との突き合わせ個所を通過して、コンクリート層の上部側へと白蟻が侵入するのを阻止できる。本発明の防蟻剤注入部に至るまででも、白蟻の侵入が阻止できる。但し、防蟻剤埋設部は、コンクリート層の下側に存在するので、建築物が完成したあとでは、防蟻剤の追加注入は困難である。したがって、定期的な防蟻剤の追加注入は、防蟻剤注入部を利用する。
防蟻処理層は、地盤からコンクリート層の下面に沿って白蟻が侵入するのを阻止するのに有効である。コンクリート層の一部に継目があったり経時的に割れ目が生じたりしても、白蟻がそこまで到達できない。
防蟻処理層としては、白蟻が食い破ることができないシート材料を敷設しておくことができる。例えば、ナイロン樹脂シートなどは有効である。合成樹脂シートや繊維材料シートに防蟻剤を含浸させたり塗布したりした防蟻シートも有効である。地盤表面に、液状あるいは粉体状の防蟻剤を散布して防蟻処理層を形成することもできる。防蟻処理層を構成する防蟻シートは、防蟻剤埋設部の底面まで連続して敷設しておくことができる。
〔防蟻処理方法〕
防蟻剤注入空間へ防蟻剤を注入することで、防蟻処理を行う。防蟻剤注入空間のうち床下空間に面する個所は断熱材で覆われているので、断熱材を通して防蟻剤を注入することになる。
断熱材に、防蟻剤注入用の貫通孔や隙間が存在していれば、それを利用して防蟻剤を注入することができる。貫通孔や隙間を覆う蓋や栓があれば、それらを取り外して防蟻剤を注入すればよい。断熱材に針や棒を差し込んで貫通孔を形成し、そこから防蟻剤を注入することもできる。
防蟻剤をポンプなどで圧送する防蟻剤注入装置が使用できる。防蟻剤注入装置に細い注入ノズルを備えておけば、注入ノズルを前記貫通孔に差し込んで防蟻材の注入を行うことができる。注入ノズルの先端が針状に尖っていれば、注入ノズルを断熱材に直接に差し込んで防蟻剤注入空間へ到達させればよい。
防蟻剤注入空間に必要量の防蟻剤を注入したあと、断熱材に残る注入跡の貫通空間は、小さな貫通孔などであれば、そのままにしておいても、防蟻剤が漏れ出したりする問題は生じない。断熱材の貫通空間に栓をしたり蓋をしたりすることもできる。粘着テープなどを貼り付けて塞ぐこともできる。
防蟻剤注入空間への防蟻剤の注入は、建築物の建築時点で行っておくこともできるし、建築時点から期間が経過したあとで行うこともできる。定期的に繰り返して、防蟻剤注入空間への防蟻剤の注入を行うこともできる。前記した防蟻剤埋設部を有する場合は、防蟻剤埋設部による防蟻機能が低下した段階で、防蟻剤注入空間へ防蟻剤を注入して、防蟻機能を高めることが有効である。
防蟻剤注入空間と防蟻剤埋設部とが連通している場合は、防蟻剤注入空間へ注入した防蟻剤の一部を、防蟻剤埋設部にも供給することができる。この場合は、防蟻剤埋設部の防蟻機能を復活させたり増強したりすることもできる。
本発明にかかる床下空間の防蟻構造および防蟻処理方法は、床下空間で、基礎構造の内側面に床下底面が突き当たる隅部において、基礎構造の内側面および床下底面に施工された断熱材の背部で基礎構造の内側面との間に防蟻剤注入空間を設け、この防蟻剤注入空間に、床下空間側から断熱材を貫通して防蟻剤を注入することにより、基礎構造の内側面に沿って床下空間や建築物の上部構造に白蟻が侵入するのを効果的に阻止することができる。
特に、孔をあけたり注入ノズルなどを挿入したりし易く、施工後であっても防蟻剤の注入作業が容易な構造の防蟻剤注入空間を有するので、建築物の施工から一定期間経過した後でも、防蟻剤を追加注入して、高い防蟻機能を実質的に永久的に維持させることができる。
しかも、防蟻剤注入空間自体は、床下空間側が断熱材で覆われて閉鎖されているので、防蟻剤注入空間に収容された防蟻剤の臭いが、床下空間に広がったり、防蟻剤の揮発成分が床下空間に漂い出して環境を悪化させたり、防蟻剤が散逸したりすることがない。
図1に示す実施形態は、一般住宅における床下空間の構造を示す。
〔床下構造〕
住宅は、布基礎10の上部に建設される。布基礎10は、コンクリートを打設して構築され、断面が逆T字形をなし、一部が地盤Eに埋設されている。布基礎10の平面構造は、住宅の間取りに合わせて縦横の格子状に配置されている。布基礎10が格子状に囲む内側の空間が、床下空間Uである。布基礎10の上部には、土台12、柱構造16などを含む住宅の上部構造が設置され、床下空間Uを覆って床構造14が施工される。
床下空間Uでは、地盤Eの表面に、防蟻剤が配合された合成樹脂シートなどからなる防蟻シート20が敷かれ、地盤Eからの白蟻の侵入を阻止する。防蟻シート20には、市販の防蟻シートを使用することができる。布基礎10の内側面と地盤Eとの境界には、断面三角形状に地盤Eを掘った防蟻剤埋設部52が設けられている。防蟻剤埋設部52には、防蟻シート20の端部が敷かれた上で、液体状、粉体状あるいは練り状の防蟻剤Pが充填されている。防蟻剤Pには、市販の防蟻剤が使用できる。
地盤Eの上面には、土間コン構造を構成するコンクリート層30が施工されている。コンクリート層30の厚みは、通常の土間コン構造と同様でよく、例えば、60mmの厚さで形成する。図1では、コンクリート層30の端面と、布基礎10の内側面との間に隙間54があいているが、コンクリート層30の施工段階では、布基礎10の内側面と一体化するようにコンクリートを打設しておくことができる。但し、経時的に、コンクリート層30と布基礎10の内側面との間に、わずかな隙間54が生じることがある。
コンクリート層30の上面および布基礎10の内側面には、発泡ポリスチレンなどからなる板状の断熱材40が順次敷き詰められて、基礎断熱構造が構築されている。断熱材40は、通常の市販の断熱材ボードが使用できる。断熱材40の寸法例として、縦60cm×横90cm×厚み50mmの矩形ボードが挙げられる。断熱材40は、接着剤や両面接着テープで接着されたり、釘やビスを用いたりして、コンクリート層30および布基礎10に固定される。断熱材40同士も互いに隙間なく接合される。コンクリート層30上面の断熱材40は、特に固定せずに載せておくだけでも良い場合もある。床下空間Uの内面は、天井面の床構造14を除いて、断熱材40で覆われた状態になる。
〔防蟻剤注入空間〕
コンクリート層30が布基礎10に突き当たる個所で、コンクリート層30の上面と布基礎10の内側面とで構成する隅部には、断熱材40が存在しない防蟻剤注入空間56が設けられている。
具体的には、垂直方向の断熱材40の下端を、コンクリート層30の上面よりも少し高い位置に配置することで、垂直方向の断熱材40の下方に空間56をあける。防蟻剤注入空間56は、下面はコンクリート層30の上面、片側の側面は布基礎10、反体側の側面は断熱材40の側端面、上面は断熱材40の下端面で構成された、閉じた空間になっている。なお、防蟻剤注入空間56は、コンクリート層30の端面と布基礎10との間の隙間54を介して、地盤Eに掘られた防蟻剤埋設部52と連通している。防蟻剤注入空間56の寸法例として、縦3cm×横5cmの矩形空間が挙げられる。
防蟻剤注入空間56には、垂直方向の断熱材40を支持するスペーサ60が配置されている。図2に詳しく示すように、スペーサ60は、合成樹脂の押出成形品などからなり、その断面形状は、水平下辺62、水平下辺62の中央から垂直に立ち上がる垂直辺66、垂直辺66の上端から水平に延びる水平上辺64とで構成されている。水平下辺62の上面は傾斜しており、水平な下面とでクサビ状をなしている。スペーサ60の材料として、白蟻の食害を受け難い材料が好ましい。防蟻剤が配合されたり表面に塗布されたりした合成樹脂成形品を使用することもできる。スペーサ60の材料として、多孔質材料など防蟻剤Pを含浸し易い材料を使用すれば、防蟻剤注入空間56に注入される防蟻剤Pの一部がスペーサ60に含浸されて、スペーサ60の防犠牲を向上させることになる。
スペーサ60の具体的寸法は、例えば、幅3cm×高さ3cmで、水平上辺64の厚み2mm、垂直辺66の厚み2mm、水平下辺62の中央での厚み3mm、水平下辺62の上面の傾斜角度8度が採用できる。
水平上辺64が断熱材40の下端に当接して断熱材40を支持する。水平上辺64に加わる負荷は、垂直辺66から水平下辺62を経て、コンクリート層30に伝達される。スペーサ60によって、上方の断熱材40を安定して支持でき、防蟻剤注入空間56を確実に維持しておくことができる。
スペーサ60の垂直辺66には、円孔65や垂直スリット67などの貫通空間が形成されている。貫通空間65,67は、防蟻剤注入空間56のうち、断熱材40に隣接する空間側と、布基礎10に隣接する空間側とを連通させている。貫通空間65,67の具体的寸法として、例えば、内径6mmの円孔65をピッチ間隔10mmで千鳥状に配置するものや、幅5mmの垂直スリット67をピッチ間隔10mmで配置するものなどが挙げられる。
スペーサ60は、コンクリート層30の上面に載せられているだけで、特別な固定手段は設けなくてもよい。但し、必要に応じて、両面テープや接着剤で接着しておくこともできる。
スペーサ60は、防蟻剤注入空間56の全長にわたって連続して配置されている。但し、施工条件によっては、防蟻剤注入空間56の長さ方向で断続的にスペーサ60を配置しておく場合もある。例えば、300〜900mmの間隔をあけて、長さ30mmの短いスペーサ60を配置することができる。
〔防蟻処理方法〕
床下空間Uの防蟻機能は、基本的には、防蟻剤埋設部52および防蟻シート20が果たす。
地盤Eから床下空間Uに侵入しようとする白蟻は、まず、防蟻シート20で侵入阻止される。防蟻シート20の端面と布基礎10との境界部分では、防蟻剤埋設部52に充填された防蟻剤Pが、白蟻の侵入を確実に阻止する。
しかし、住宅の建設後、ある程度の期間が経過すると、防蟻剤埋設部52による防蟻機能が低下することがある。具体的には、防蟻剤Pが蒸発したり、布基礎10と防蟻シート20との隙間から地盤Eに漏れたり、地下水の浸出で薄められたり、経時的に変質したりする。通常の住宅では、建設後、10年程度が経過すると、防蟻剤埋設部52の防蟻機能が低下する。
防蟻剤埋設部52は、コンクリート層30の下方に存在するので、住宅の建築後に、防蟻剤埋設部52に、新たな防蟻剤Pを追加注入することは困難である。
そこで、防蟻剤埋設部52の防蟻機能が、ある程度まで低下するまでの時点で、防蟻剤注入空間56に追加の防蟻処理を施す。
図3に示すように、防蟻剤Pを収容し、ポンプなどで防蟻剤Pを吐出する防蟻剤注入装置70に備えた針状の注入ノズル72を、床下空間Uの内側から断熱材40に突き刺して、注入ノズル72の先端を防蟻剤注入空間56に差し込み、防蟻剤Pを注入する。
防蟻剤注入空間56に注入された防蟻剤Pは、スペーサ60の貫通空間65を経て布基礎10の内面と接触する領域に充填される。スペーサ60の水平下辺62の上面は、布基礎10側に向かって低くなる傾斜を有するので、水平下辺62の上面に沿って流れる防蟻剤Pは自然に布基礎10側へと流れていく。防蟻剤Pの一部は、コンクリート層30の端面と布基礎10との間に生じた隙間54を埋める。さらに、防蟻剤Pを注入すれば、前記隙間54から防蟻剤埋設部52の内部までにも防蟻剤Pが供給される。
十分な量の防蟻剤Pを注入したあと、注入ノズル72を防蟻剤注入空間56から断熱材40の外側に引き抜く。断熱材40には、注入ノズル72によって形成された孔があくが、小さな孔であるから、断熱性能などに大きな影響は生じない。必要であれば、断熱材40の孔に、断熱材40と同じ材料で作製された栓を詰めたり、孔の表側を塞ぐシートを貼り付けたりすることもできる。
このようにして防蟻剤注入空間56に防蟻剤Pを注入しておけば、布基礎10の内側面に沿って上方へと白蟻が侵入することが、良好に阻止できる。建築時に防蟻剤埋設部52に充填された防蟻剤Pの効力が薄れていても、再び強力な防蟻機能を発揮させることができる。
防蟻剤注入空間56に防蟻剤Pを注入したあと、さらに一定の期間が経過すれば、再び、前記同様にして、注入ノズル72から防蟻剤注入空間56に防蟻剤Pを注入する。このような操作を、一定期間毎に繰り返せば、実質的に永久的に高い防蟻効果を維持することができる。例えば、通常の住宅では、約5年毎に防蟻剤Pの再注入を繰り返せば、持続的に十分な防蟻機能を維持できる。
なお、防蟻剤注入空間56への防蟻剤Pの注入は、建築物の施工後、防蟻剤埋設部52による防蟻機能が低下する期間を経過して初めて行うほか、建築物の施工時に行っておくこともできる。この場合、防蟻剤埋設部52に防蟻剤Pを充填し、コンクリート層30を打設したり断熱材40を貼り付けたりしたあと、注入ノズル72を断熱材40に突き刺して防蟻剤Pを注入するほか、断熱材40で防蟻剤注入空間56を塞ぐ前に、防蟻剤Pを供給しておくこともできる。このようにすれば、断熱材40に孔をあけなくても済む。但し、2回目以降の防蟻剤Pの注入作業は、断熱材40に孔をあける必要がある。
断熱材40のうち、防蟻剤注入空間56と床下空間Uをつなぐ部分を、部分的に分離形成して、嵌め込み自在な栓や蓋にしておくこともできる。防蟻剤Pを注入するために注入ノズル72を差し込むときだけ、前記した分離部分を取り外し、注入作業が終われば、再び分離部分を嵌め込んで塞いでしまえばよい
スペーサの変更形態〕
は、前記した図2の実施形態と少し構造の異なるスペーサ60を示す。
基本的な構造は前記実施形態と共通している。水平上辺64が、垂直辺66の左右の両側に等分に延びている点が、前記実施形態と異なる。スペーサ60の全体形状が、断面H形をなしている。
上記実施形態では、スペーサ60の上部に載る断熱材40を、広い水平上辺64で、より安定して支持することができる。但し、防蟻剤Pの注入作業時に、注入ノズル72を防蟻剤注入空間56に差しこむ際に、水平上辺64の張り出し部分を避けて、注入ノズル72を差し込む必要がある。
本発明は、例えば、戸建て住宅の床下空間における防蟻構造に適用され、防蟻剤注入空間に防蟻剤を追加注入することで、高い防蟻機能を実質的に永久的に維持できるとともに、防蟻剤の臭いなどで床下空間の環境悪化を招くことが防止できる。
本発明の実施形態を表す床下構造の断面図 スペーサの斜視断面図 防蟻剤注入作業を示す拡大断面図 スペーサの別の実施形態を示す断面図
符号の説明
10 布基礎
20 防蟻処理層
30 コンクリート層
40 断熱材
52 防蟻剤埋設部
54 隙間
56 防蟻剤注入空間
60 スペーサ
72 防蟻剤注入ノズル
E 地盤
P 防蟻剤

Claims (5)

  1. 建築物のうち基礎構造に囲まれていて前記基礎構造の内側面および床下底面に断熱材が施工されている床下空間における防蟻構造であって
    記基礎構造の内側面に前記床下底面が突き当たる隅部において、前記基礎構造の内側面に施工された前記断熱材の下端下方に防蟻剤注入空間を備えるとともに、
    前記防蟻剤注入空間において、前記床下底面の上に配置されて前記断熱材の下端を支持するとともに、前記防蟻剤注入空間の断熱材側から基礎構造の内面側へと貫通する防蟻剤通過空間を有するスペーサを備える
    ことを特徴とする、防蟻構造。
  2. 前記スペーサが、前記床下底面の上に配置される水平下辺と、前記断熱材の下端に当接する水平上辺と、前記水平下辺と前記水平上辺とをつなぐ垂直辺と、前記垂直辺を貫通する防蟻剤通過空間とを有する請求項に記載の防蟻構造。
  3. 前記床下底面が、前記床下空間の地盤上に施工されたコンクリート層の上面である請求項1または2に記載の防蟻構造。
  4. 前記コンクリート層の下面と前記地盤との間に施工された防蟻処理層と、前記コンクリート層が前記基礎構造の内側面に突き当たる隅部でコンクリート層の下面と防蟻処理層との間に配置された防蟻剤埋設部とをさらに備える請求項に記載の防蟻構造。
  5. 請求項1から4までいずれかに記載の防蟻構造における防蟻処理方法であって、前記床下空間側から前記断熱材を貫通して前記防蟻剤注入空間に防蟻剤を注入する防蟻処理方法。
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