JP4474155B2 - 加工用工具 - Google Patents

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Description

本発明は、加工用工具に関し、更に詳細には、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具に関する。
従来から、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具、例えば、磁気ボール盤が知られている。かかる加工用工具を、磁気ボール盤を例に挙げて説明すれば、磁気ボール盤は、電磁石を内蔵したベースと、ベースの上方に設けられ且つ加工具である刃物を加工位置に位置決めできるようにベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、ベースと本体との間に介在された、本体をベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有している。
かかる磁気ボール盤を使用する際、最初、磁気ボール盤を溶接構造用圧延鋼材又は建築構造用圧延鋼材等で作られた被加工物の加工位置近傍に持っていき、電磁石を作動させて、ベースを被加工物に磁力によって固定する。次いで、固定装置を解除して、本体をベースに対して相対移動させることにより、刃物であるドリルを加工位置に正確に位置決めする。ドリルを位置決めした状態で、本体を固定装置によってベースに固定する。次いで、ドリルを回転させながら被加工物に向かって移動させることにより、被加工物に孔あけ加工する。
なお、本発明による加工用工具は、後述するように、従来の加工用工具と異なる新たな構造の固定装置を有し、本発明者が知見する範囲内では、従来技術文献は存在しない。従って、従来技術文献の記載を省略する。
上述した加工用工具においては、精密に加工するため、上記固定装置は、ベースと工具とを確実に固定することができるものである必要がある。
また、従来の加工用工具は、特に、加工用工具を垂直面に固定して使用する場合、すなわち、所謂、「縦使い」の場合、固定装置を解除したとたんに、本体が相対移動自在となり、急に下方に移動してしまうので、本体を手でしっかり押さえたまま固定装置を解除する必要があり、加工用工具の操作性が非常に悪かった。加工用工具は刃物を有するので、操作性の向上は安全性を確保する上で重要である。
また、このような加工用工具は、しばしば、橋梁の橋脚部等の狭い作業箇所で使用されるので、ベースと工具とを固定する固定装置も含めて、加工用工具全体がコンパクトであることが好ましい。特に、加工面から遠ざかる方向、即ち、加工面が水平面であるときの高さ方向の作業スペースが十分に確保できないような箇所での作業を可能にするために、加工用工具の高さ方向の寸法が小さいことが好ましい。
そこで、本発明の目的は、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性が良好で、安全性が高く、高さ方向にコンパクトな加工用工具を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点による加工用工具は、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、電磁石を内蔵したベースと、ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるようにベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、ベースと本体との間に介在された、本体をベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、ベースは、その上面から上方に延びる軸部と、軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、本体の内部には、天井面と底面とを有する空間が形成され、空間に通じる貫通孔が本体の底壁に形成されており、ベースの軸部は貫通孔を介して上方に延び、また、フランジ部は、空間内に受入れられ、フランジ部の下面と空間の底面との間に隙間が形成されており、固定装置は、隙間に配置され且つ空間の底面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、摺動部材には、軸部から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、傾斜面の上に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、摺動部材を付勢手段の付勢力に抗して軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、摺動部材がねじ部材によって軸部に向かって移動されるとき、コロ部材が所定位置以上に前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明の第1の観点による加工用工具によれば、本体がベースに対して固定された状態では、フランジ部の下面と空間の底面との間の隙間に配置された摺動部材が、ねじ部材によって付勢手段の付勢力に抗して軸部に向って移動されており、コロ部材は、摺動部材の傾斜面に沿って押上げられており、ベースのフランジ部の下面と本体の空間の底面との間の距離が押し広げられて、摺動部材が本体の空間の底面に、また、本体の底壁がベースの上面に又は本体の空間の天井面がフランジに押しつけられ、本体がベースに対して固定されている。
加工作業を行うときは、加工用工具を被加工物の加工位置の近傍に持っていき、ベースに内蔵された電磁石を作動させ、その磁力によってベースを被加工物に固定する。次いで、固定装置を解除する。詳細には、ねじ部材を緩めると、付勢手段によって、摺動部材の摩擦抵抗に抗して、摺動部材が軸部から遠ざかる方向に移動し、それにより、コロ部材が、隙間を構成する一方の面であるフランジ部の下面と摺動部材の傾斜面との間で自由に回転できるようになり、本体がベースに対して自由に移動できるようになる。
次いで、本体をベースに対して軸部を基準として相対移動させることにより、加工具を加工位置に正確に位置決めする。次いで、加工具を位置決めした状態で、本体を固定装置によってベースに固定する。詳細には、フランジ部の下面と空間の底面との間の隙間に配置された摺動部材を、ねじ部材によって付勢手段の付勢力に抗して軸部に向って移動させる。摺動部材の傾斜面に沿って回転可能なコロ部材は、規制手段によって所定位置以上に軸部に向かって移動せず、摺動部材だけが軸部に向かって移動し、コロ部材は傾斜面によって押上げられる。摺動部材の移動により、楔効果が発揮され、ベースのフランジ部の下面と本体の空間の底面との間、即ち、上記隙間の距離が押し広げられ、摺動部材が空間の底面に押付けられる。その結果、本体の空間の上下方向距離と本体の底壁の厚さの合計長さがベースの軸部とフランジ部の上下方向長さの合計よりも大きい第1の場合には、本体の底壁がベースの上面に押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。これとは逆に、本体の空間の上下方向距離と本体の底壁の厚さの合計長さがベースの軸部とフランジ部の上下方向長さの合計よりも小さい第2の場合には、本体の空間の天井面がベースのフランジに押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。
次いで、加工具を作動させて被加工物を加工する。
本発明の第1の観点による加工用工具においては、摺動部材の摺動面が、隙間の一方の面、即ち、空間の底面に沿って摺動するが、摺動部材の傾斜面は、隙間の他方の面、即ち、フランジ部の下面とコロ部材を介してころがり接触しているので、摺動部材が軸部に向かって移動したりそれから遠ざかったりするときの摩擦抵抗が軽減される。従って、ねじ部材に作用させる力が比較的小さくても、固定装置の固定及び解除を確実に行うことができる。
また、摺動部材が傾斜面を有しているので、ねじ部材によって摺動部材を軸部に徐々に近づけると、上記隙間、即ち、フランジ部の下面と空間の底面との間を押し広げる力が徐々に大きくなる。また、ねじ部材によって摺動部材を軸部から徐々に遠ざけると、摺動部材が付勢手段によって軸部から遠ざかる方向に付勢されているため摺動部材がねじ部材に追従して徐々に軸部から遠ざかり、上記隙間を押し広げる力が徐々に小さくなる。これを利用して、摺動部材の位置を、ベースに対する本体の移動を許しながらその移動を規制するように調整すれば、本体がベースに対して急に移動することを防止することが可能になる。特に、加工用工具を縦使いする場合であっても、本体がベースに対して徐々に下降するため、指等の身体を挟み込むけがを防止することができ、加工用工具の安全性を向上させることができる。また、固定を解除する際、本体を手で押さえながら固定手段を解除する必要がなくなる。その結果、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性を向上させることができる。
更に、小径のコロ部材と高さ寸法の小さい摺動部材とを組合せれば、固定装置の高さ方向の寸法を小さくすることができるので、かかる構造を有していない従来の加工用工具よりも高さ方向の寸法が低いコンパクトな加工用工具を設計することが可能になる。それにより、従来の加工用工具が入り込めないような、加工面から遠ざかる方向への作業スペースが十分に確保できない加工箇所においても、加工用工具を加工箇所に持っていくことができ、被加工物の加工が可能になる。
また、本発明の第1の観点による加工用工具において、好ましくは、貫通孔は、本体をベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、摺動部材は、本体をベースに対して直線移動させるとき、空間の底面に沿って摺動可能であり、摺動部材は、長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、空間には、本体をベースに対して直線移動させるとき、一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、付勢手段は、一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ案内面に押しつけるように、一対の摺動部材の間に設けられ、ねじ部材は、一対の摺動部材の一方に作用する。
このように構成された加工用工具では、本体をベースに対して長孔の長手方向軸線に沿って直線移動させる場合には、摺動部材が本体の空間の底面に沿って摺動し、本体の直線移動を許容する。また、このとき、長手方向軸線に対して互いに反対側に一対に配置された摺動部材が、それらの間に設けられた付勢手段によって互いに遠ざける方向に付勢されているので、少なくともねじ部材と反対側の摺動部材が本体の空間の案内面に向かって常に押付けられた状態になる。従って、ねじ部材を緩めている途中であってもねじ部材を完全に緩めた状態であっても、本体はベースに対して直線移動可能であるけれども、摺動部材と案内面との間に生じた摩擦抵抗により、本体がベースに対して自在に直線移動することが防止される。特に、加工用工具を縦使いする場合であっても、本体がベースに対して摩擦抵抗があるため、小さな力で本体を押さえればよく、その結果、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性を更に向上させることができる。また、意に反して急に、刃物を有する本体が動くことがないので、指等の身体を挟み込むけがを防止することができ、加工用工具の安全性を更に向上させることができる。
また、本発明の第1の観点による加工用工具において、好ましくは、ベースに、加工箇所を照明するための照光手段が設けられている。
このように構成された加工用工具では、作業箇所が照明の少ない工場内や橋梁の橋脚部等の十分な照度が得られない箇所であっても、被加工物の加工箇所を照光手段によって照明することにより、作業者が加工箇所を容易に確認することができる。それにより、ドリルの位置合わせ時間を短縮でき、加工時間を短縮することができると共に、作業者の負担を軽減することができ、加工用工具の操作性を更に向上させることができる。照光手段がベースに内蔵されていれば、加工用工具がコンパクトになるので、更に好ましい。
また、本発明の第1の観点による加工用工具において、更に好ましくは、電磁石を作動させたときに照光手段が点灯し、電磁石を非作動にしたときに照光手段が消灯するように、照光手段は電磁石と連動している。
このように構成された加工用工具では、電磁石が作動しているときは必ず、照光手段が点灯していることになり、電磁石が作動しているかどうかを照光手段が点灯しているかどうかにより、離れたところからでも目視することができる。その結果、電磁石の作動の切り忘れによる焼損を防止し、無駄な電力消費を軽減することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第2の観点による加工用工具は、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、電磁石を内蔵したベースと、ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるようにベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、ベースと本体との間に介在された、本体をベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、本体は、その下面から下方に延びる軸部と、軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、ベースの内部には、天井面と底面とを有する空間が形成され、空間に通じる貫通孔がベースの頂壁に形成されており、本体の軸部は貫通孔を介して下方に延び、また、フランジ部は、空間内に受入れられ、フランジ部の上面と空間の天井面との間に隙間が形成されており、固定装置は、隙間に配置され且つ空間の天井面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、摺動部材には、軸部から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、傾斜面の下に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、摺動部材を付勢手段の付勢力に抗して軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、摺動部材がねじ部材によって軸部に向かって移動されるとき、コロ部材が所定位置以上に前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明の第2の観点による加工用工具は、固定装置による固定の詳細だけが上述した加工用工具の第1の形態と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。フランジ部の上面と空間の天井面との間の隙間に配置された摺動部材を、ねじ部材によって付勢手段の付勢力に抗して軸部に向って移動させる。摺動部材の傾斜面に沿って回転可能なコロ部材は、規制手段によって所定位置以上に軸部に向かって移動せず、摺動部材だけが軸部に向かって移動し、コロ部材は傾斜面によって押下げられる。摺動部材の移動により、楔効果が発揮され、本体のフランジ部の上面とベースの空間の天井面との間、即ち、上記隙間の距離が押し広げられ、摺動部材が空間の天井面に押付けられる。その結果、ベースの空間の上下方向距離とベースの頂壁の厚さの合計長さが本体の軸部とフランジ部の上下方向長さの合計よりも大きい第1の場合には、ベースの頂壁が本体の下面に押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。これとは逆に、ベースの空間の上下方向距離とベースの頂壁の厚さの合計長さがベースの軸部とフランジ部の上下方向長さの合計よりも小さい第2の場合には、ベースの底面が本体のフランジの下面に押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。
本発明の第2の観点による加工用工具は、上述した本発明の第1の観点による加工用工具と同様に作用し、且つ、同様の効果を奏する。
また、本発明の第2の観点による加工用工具において、好ましくは、貫通孔は、本体をベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、摺動部材は、本体をベースに対して直線移動させるとき、空間の天井面に沿って摺動可能であり、摺動部材は、長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、空間には、本体をベースに対して直線移動させるとき、一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、付勢手段は、一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ案内面に押しつけるように、一対の摺動部材の間に設けられ、ねじ部材は、一対の摺動部材の一方に作用する。
このように構成された加工用工具では、上述した本発明の第1の観点による加工用工具の好ましい形態と同様に作用し、且つ、同様の効果を奏する。
また、上記目的を達成するために、本発明の第3の観点による加工用工具は、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、電磁石を内蔵したベースと、ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるようにベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、ベースと本体との間に介在された、本体をベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、ベースは、その上面から上方に延びる軸部と、軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、本体の内部には、底面を有する空間が形成され、空間に通じる貫通孔が本体の底壁に形成されており、ベースの軸部は貫通孔を介して上方に延び、また、フランジ部は、空間内に受入れられ且つ空間の底面に当接可能な下面を有し、本体の下面から下方に延びる延長部又はベースの上面から上方に延びる延長部によって、本体の下面とベースの上面との間に隙間が形成されており、固定装置は、隙間に配置され且つ本体の下面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、摺動部材には、軸部から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、傾斜面の下に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、摺動部材を付勢手段の付勢力に抗して軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、摺動部材がねじ部材によって軸部に向かって移動されるとき、コロ部材が軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明の第3の観点による加工用工具は、固定装置による固定の詳細だけが上述した本発明の第1の観点による加工用工具と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。本体の下面とベースの上面との間の隙間に配置された摺動部材を、ねじ部材によって付勢手段の付勢力に抗して軸部に向って移動させる。摺動部材の傾斜面に沿って回転可能なコロ部材は、規制手段によって所定位置以上に軸部に向かって移動せず、摺動部材だけが軸部に向かって移動し、コロ部材は傾斜面によって押下げられる。摺動部材の移動により、楔効果が発揮され、本体の下面とベースの上面との間、即ち、上記隙間の距離が押し広げられ、摺動部材が本体の下面に押付けられる。その結果、本体の空間の底面がベースのフランジに押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。
本発明の第3の観点による加工用工具は、上述した本発明の第1の観点による加工用工具と同様に作用し、且つ、同様の効果を奏する。
また、本発明の第3の観点による加工用工具において、好ましくは、貫通孔は、本体をベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、摺動部材は、本体をベースに対して直線移動させるとき、本体の下面に沿って摺動可能であり、摺動部材は、長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、本体の延長部又はベースの延長部には、本体をベースに対して直線移動させるとき、一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、付勢手段は、一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ案内面に押しつけるように、一対の摺動部材の間に設けられ、ねじ部材は、一対の摺動部材の一方に作用する。
このように構成された加工用工具では、本体をベースに対して長孔の長手方向軸線に沿って直線移動させる場合には、摺動部材が上記隙間の一方の面、即ち、本体の下面に沿って摺動し、本体の直線移動を許容する。また、このとき、長手方向軸線に対して互いに反対側に一対に配置された摺動部材が、それらの間に設けられた付勢手段によって互いに遠ざける方向に付勢されているので、少なくともねじ部材と反対側の摺動部材が本体の下面から下方に延びる延長部又はベースの上面から上方に延びる延長部の案内面に向かって常に押付けられた状態になる。従って、ねじ部材を緩めている途中であってもねじ部材を完全に緩めた状態であっても、本体はベースに対して直線移動可能であるけれども、摺動部材と案内面との間に生じた摩擦抵抗により、本体がベースに対して自在に直線移動することが防止される。特に、加工用工具を縦使いする場合であっても、本体がベースに対して摩擦抵抗があるため、小さな力で本体を押さえればよく、その結果、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性を更に向上させることができる。また、意に反して急に、刃物を有する本体が動くことがないので、指等の身体を挟み込むけがを防止することができ、加工用工具の安全性を更に向上させることができる。
また、上記目的を達成するために、本発明の第4の観点による加工用工具は、電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、電磁石を内蔵したベースと、ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるようにベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、ベースと本体との間に介在された、本体をベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、本体は、その下面から下方に延びる軸部と、軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、ベースの内部には、天井面を有する空間が形成され、空間に通じる貫通孔がベースの頂壁に形成されており、本体の軸部は貫通孔を介して下方に延び、また、フランジ部は、空間内に受入れられ且つ空間の天井面に当接可能な上面を有し、本体の下面から下方に延びる延長部又はベースの上面から上方に延びる延長部によって、本体の下面とベースの上面との間に隙間が形成されており、固定装置は、隙間に配置され且つベースの上面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、摺動部材には、軸部から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、傾斜面の上に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、摺動部材を付勢手段の付勢力に抗して軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、摺動部材がねじ部材によって軸部に向かって移動されるとき、コロ部材が所定位置以上に軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有することを特徴としている。
このように構成された本発明の第4の観点による加工用工具は、固定装置による固定の詳細だけが上述した本発明の第1の観点による加工用工具と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。本体の下面とベースの上面との間の隙間に配置された摺動部材を、ねじ部材によって付勢手段の付勢力に抗して軸部に向って移動させる。摺動部材の傾斜面に沿って回転可能なコロ部材は、規制手段によって所定位置以上に軸部に向かって移動せず、摺動部材だけが軸部に向かって移動し、コロ部材は傾斜面によって押上げられる。摺動部材の移動により、楔効果が発揮され、本体の下面とベースの上面との間、即ち、上記隙間の距離が押し広げられ、摺動部材がベースの上面に押付けられる。その結果、ベースの空間の天井面が本体のフランジに押付けられ、かくして、本体がベースに対して固定される。
本発明の第4の観点による加工用工具は、上述した本発明の第1の観点による加工用工具と同様に作用し、且つ、同様の効果を奏する。
また、本発明の第4の観点による加工用工具において、好ましくは、貫通孔は、本体をベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、摺動部材は、本体をベースに対して直線移動させるとき、ベースの上面に沿って摺動可能であり、摺動部材は、長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、本体延長部又はベースの延長部には、本体をベースに対して直線移動させるとき、一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、付勢手段は、一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ案内面に押しつけるように、一対の摺動部材の間に設けられ、ねじ部材は、一対の摺動部材の一方に作用する。
このように構成された加工用工具では、上述した本発明の第3の観点による加工用工具の好ましい形態と同様に作用し、且つ、同様の効果を奏する。
以上説明したように、本発明によれば、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性が良好で、安全性が高く、高さ方向にコンパクトな加工用工具を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明による加工用工具の実施形態を、携帯型磁気ボール盤を例に挙げて説明する。
図1は、本発明による第1の実施形態である磁気ボール盤の正面図である。
図1に示すように、磁気ボール盤1は、電磁石を内蔵したベース2と、ベース2の上方に設けられ且つ加工具であるドリル4を加工位置に位置決めできるようにベース2に対して相対移動可能に設けられた本体6と、ベース2と本体6との間に介在された、本体6をベース2に対して解除可能に固定するための固定装置8とを有している。
ベース2は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体3からなる。ベース2は、被加工物に取付けられる平らなベース下面2aと、その反対側に位置する平らなベース上面2bと、長手方向のドリル4側に位置するベース前面2cとを有している。以下、ベース2の長手方向ドリル側を前側と称し、その反対側を後側と称する。
本体6は、ベース上面2bの上に摺動可能に設けられた中間部材10と、中間部材10の上に連結され且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部12とを有している。本体6は、更に、モーター部12の長手方向出力側に連結され、モーターの回転を減速してベース2に隣接した上下方向軸線14a周りの回転に変換するための動力伝達部14と、上下方向軸線14a周りに回転可能に且つレバー16によって動力伝達部14に対して上位置と下位置との間を上下移動するように動力伝達部14の出力側に連結された回転軸18とを有し、回転軸18の下端部18aには、ドリル4が脱着可能に取付けられている。ドリル4と加工位置とを心出しするためのセンターピン20がドリル4の下端から僅かに下方に延び、回転軸18及びドリル4が上位置4aにあるとき、センターピン20の先端はベース下面2aよりも僅かに上方に位置し、回転軸18及びドリル4が下位置4bにあるとき、ドリル4の先端は被加工物を孔あけするためにベース下面2aよりも下方に位置する。ベース前面2cには、センターピン20及び加工位置を照明するためにベース2に内蔵された照光ライト22の光を通すための孔22aが設けられている。
本体6の後部には、ダクト24を介してスイッチボックス26が連結されている。スイッチボックス26は、本体6と一体にベース上面2bに沿って摺動可能であり、モーター部12のモーターを起動及び停止するためのスイッチ26aと、ベース2に内蔵された電磁石(図示せず)を作動させたり非作動にするためのスイッチ26bとを有している。また、スイッチ26bによって電磁石を作動させたときに照光ライト22が点灯し、電磁石を非作動にしたときに照光ライト22が消灯するように、照光ライト22は電磁石と連動している。
図2は、磁気ボール盤の平面図であり、図3は、本体をベースに対して回転移動させた、磁気ボール盤の平面図である。図2に示すように、磁気ボール盤1の本体6は、ベース2に対して長手方向に前後移動可能である。また、図3に示すように、本体6は、それをベース2に対して長手方向に前後移動させた位置で、更に、ベース2の上下方向軸線2d周りに回転移動可能である。
次に、図4〜図6を参照して、ベースと本体との間に介在された固定装置等について説明する。図4は、図1の線IV−IVにおける、中間部材及びその周辺部分の部分的な横断面図である。図5は、図4の線V−Vにおける断面図であり、図6は、図4の線VI−VIにおける断面図である。
図4〜図6に示すように、ベース2は、ベース上面2bから上方に延びる軸部30と、軸部30から横方向に延びるフランジ部32とを有している。本体6の内部には、底面34aと天井面34bとを有する内部空間34が形成され、この内部空間34に通じる貫通孔36が本体6の底壁38に形成されている。ベース2の軸部30は貫通孔36を介して上方に延び、フランジ部32は、内部空間34内に受入れられている。また、フランジ部32の下面32aと内部空間34の底面34aとの間には隙間40が形成されている。
詳細には、軸部30は、円筒形であり、ベース2の上下方向軸線2dと同軸にベース上面2bから上方に延び、円周方向に延びる側面30aを有している。フランジ部32は、円形断面を有し、軸部30と同軸に配置され、環状の下面32aと、円形の上面32bとを備えている。本実施形態では、軸部30とフランジ部32とが一体に形成され、それらがベース本体3に4本のねじ42で固定されている。軸部30とフランジ部32の中心には、ベース2に内蔵された電磁石及び照光ライト22とスイッチ26aとの間に延びる配線を通すための貫通孔44が設けられており、貫通孔44に対向するモーター部12及びベース本体3の部分には、上記配線のための空間が設けられている。
内部空間34は、中間部材10とモーター部12の下部によって構成されている。中間部材10は、ベース上面2bに沿って摺動可能に長手方向に延びるほぼ長方形の底壁38と、底壁38の上方に内部空間34の一部を形成するように底壁38から上方に延びる周囲壁46とを有している。また、中間部材10の上に連結されたモーター部12の下面12aには、内部空間34の他の一部を形成するように凹部48が設けられている。底壁38の上面、即ち、内部空間34の底面34aは、ベース上面2bとほぼ平行であり、また、凹部48の上面、即ち、内部空間34の天井面34bも、ベース上面2bとほぼ平行である。底壁38の貫通孔36は、本体6をベース2に対して直線移動可能とするように長孔36であり、中間部材10の長手方向に延びている。長孔36の幅は、軸部30の径よりもわずかに大きくなるように形成されている。内部空間34を構成する周囲壁46の長手方向の間隔は、本体6をベース2に対して長手方向に直線移動させたとき、後述する一対の摺動部材50a、50bが周囲壁46にぶつからないように定められる。周囲壁46の長手方向に対する横方向の間隔は、後述する一対の摺動部材50a、50bの横方向長さよりも大きく定められる。本実施形態では、本体6の内部空間34の上下方向の距離と底壁38の厚さを合計した長さL1がベース2の軸部30とフランジ部32の上下方向長さの合計L2よりも大きくなるように形成されている。
固定装置8は、隙間40に配置され、内部空間の底面34aに沿って摺動可能に設けられた摺動部材50a、50bを有し、この摺動部材50a、50bには、軸部30から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面52が形成されている。固定装置8は、更に、摺動部材50a、50bを軸部30から遠ざかる方向に付勢する付勢部材54と、傾斜面52の上に傾斜面52を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材56と、摺動部材50aを付勢部材54の付勢力に抗して軸部30に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材58と、摺動部材50aがねじ部材58によって軸部30に向かって移動されるとき、コロ部材56が所定位置以上に軸部30に向かって移動しないように規制するための規制部60とを有している。
詳細には、摺動部材50a、50bは、長孔36の長手方向軸線36aに対して互いに反対側に一対配置されている。各摺動部材50a、50bは、軸部30をほぼ半周包囲するU字形状であり、軸部の中心を通る長手方向軸線に対して垂直な横方向軸線36bに沿って、環状の隙間40の中で軸部30に向かって摺動したり軸部から遠ざかる向きに摺動したりできるように、隙間40の距離よりもわずかに小さい高さの矩形断面を有し且つ軸部30の径よりも広い間隔で配置された一対の摺動部62と、一対の摺動部62の間に連結され且つ横方向軸線36bに沿って軸部30に近い側の近位面64から軸部30から遠い側の遠位面66に向かって上方に傾斜する傾斜面52を含む傾斜部68と、傾斜部68に設けられ且つ近位面64から横方向軸線36bに沿って遠位面66に向かって延びる長孔状の切欠き70とを有している。傾斜面52は、摺動部62の上面よりも下方に位置し、摺動部62は、傾斜部68の両側において横方向軸線36bと平行に延びる壁面を構成する。切欠き70の幅は、軸部30の径よりもわずかに大きく定められている。
本体6をベース2に対して直線移動させるとき、摺動部材50a、50bは、内部空間34の底面34aに沿って摺動可能である。また、本体6をベース2に対して軸部30を中心に回転移動させるとき、摺動部材50a、50bは、中間部材10とともに軸部30周りに回転可能である。摺動部材50a、50bの近位面64及び遠位面66は、長手方向軸線34aと平行に延びている。摺動部62の近位面64には、付勢部材54を受入れるための孔72が設けられ、摺動部材50a、50bの互いに対向する近位面64に設けられている孔72は、整列している。
また、内部空間34には、本体6をベース2に対して直線移動させるとき、一対の摺動部材50a、50bを案内する案内面74が形成されている。具体的には、長手方向に延びる一対の周囲壁46は各々、長孔36に向って横方向に突出する突出部を有し、この突出部に長手方向軸線と平行に延びる案内面74が設けられている。案内面74には、ねじ部材58を受入れるために周囲壁46を貫く雌ねじ部76が設けられている。案内面74及び雌ねじ部76は、本体6をベース2に対して長手方向に直線移動させることにより摺動部材50a、50bが本体6に対してどの位置にあるときでも、摺動部材50a、50bの遠位面66の少なくとも一部分と対向しているように設けられている。
付勢部材54は、一対の摺動部材50a、50bを互いに遠ざける方向に且つ案内面74に押しつけるように、一対の摺動部材50a、50bの間に設けられている。具体的には、付勢部材54は、互いに対向している近位面64に設けられ且つ整列している孔72に圧縮状態で入れられている。付勢部材は、弾性部材54であることが好ましく、圧縮ばねであっても良いし、プラスチック又は天然ゴムで作られた弾性ロープ等であっても良い。弾性部材54の長さ、弾性率等は、一対の摺動部材50a、50bを軸部30から遠ざけることができるように定められる。
コロ部材56の長手方向軸線は、傾斜面52に沿って傾斜方向に転がることができるように横方向軸線36bと垂直に傾斜面52を横切っている。また、本体6をベース2に対して直線移動させたとき、コロ部材56が摺動部62によって構成されている上述した壁面に当接して、コロ部材56が摺動部材50a、50bに対して長手方向に移動しないように、コロ部材56の長手方向の長さは、傾斜部68の幅よりもわずかに短くなっている。また、固定装置8の高さ方向寸法を低くするために、コロ部材56の径は小さいことが好ましく、コロ部材56の径は、例えば、約4〜8mmである。また、摺動部材50aを押す力を小さくしたい場合には、傾斜面52の角度を小さくすることが好ましく、傾斜面52の角度は、例えば、約5〜20度である。
規制部60は、フランジ部32の下面32a及び軸部30の側面30aによって構成されている。傾斜部68の高さ方向の寸法及びころ部材56の径は、摺動部材50a、50bを軸部30に向かって移動させたときに、摺動部材50a、50bが互いにぶつからず且つ規制部60に当接したコロ部材56を傾斜面52によって押上げて隙間40の距離を押し広げることができるように決められる。
ねじ部材58は、前記一対の摺動部材50a、50bの一方に作用する。図4及び図6では、ねじ部材58は、一方の摺動部材50aを押すように雌ねじ部76の一方に螺合しているが、他方摺動部材50bを押すために雌ねじ部76の他方に螺合していても良い。ねじ部材58は、摺動部材50a、50bの遠位面66を押すことが可能な押し部80と、押し部80に連結され且つ雌ねじ部76と螺合する雄ねじ部82と、雄ねじ部82に連結されたハンドル部84とを有している。
次に、本発明による加工用工具の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。
磁気ボール盤1を被加工物の加工位置の近傍に持っていき、スイッチ26aを入れ、ベース2に内蔵された電磁石を作動させ、その磁力によってベース2を被加工物に固定すると共に、照光ランプ22を点灯させる。
次いで、固定装置8を解除する。詳細には、ねじ部材58を緩めると、弾性部材54が、摺動部材50aの摩擦抵抗に抗して、一対の摺動部材50a、50bを軸部30から、即ち、互いから遠ざける方向に移動させる。それにより、コロ部材56が、隙間40を構成する一方の面であるフランジ部32の下面32aと摺動部材50aの傾斜面52との間で自由に回転できるようになり、本体6がベース2に対して自由に移動できるようになる。次いで、本体6をベース2に対して軸部30を基準として長手方向及び回転方向に相対移動させて、センターピン20を加工位置に合わせる。本体6をベース2に対して長手方向に移動させるとき、中間部材10の底壁38がベース2の上面2bと摺動部材50a、50bとの間を摺動する。本体6をベース2に対して軸部30周りに回転方向に移動させるとき、中間部材10は、摺動部材50a、50b及びコロ部材56とともに、ベース2の上面2bに沿って摺動する。
本体6をベース2に対して長孔36の長手方向軸線36aに沿って直線移動させたとき、本体6は、隙間40の一方の面に沿って、即ち、本体6の内部空間34の底面36aに沿って摺動可能な摺動部材に対しても長手方向軸線36aに沿って直線移動する。また、長手方向軸線36aに対して互いに反対側に一対に配置された摺動部材50a、50bが、それらの間に設けられた弾性部材54によって互いに遠ざける方向に付勢されているので、ねじ部材58と反対側の摺動部材50bが本体6の内部空間34の案内面74に向かって常に押付けられた状態になっている。
次いで、センターピン20を位置決めした状態で、本体6を固定装置8によってベース2に固定する。詳細には、フランジ部32の下面32aと内部空間34の底面34aとの間の隙間40に配置された摺動部材50aを、ねじ部材58によって弾性部材54の付勢力に抗して軸部30に向って移動させる。摺動部材50aの傾斜面52に沿って回転可能なコロ部材56は、規制部60によってフランジ部32の下面32a及び軸部30に当接し、それ以上軸部30に向かって移動せず、摺動部材50aだけが軸部30に向かって移動し、コロ部材56は傾斜面52によって押上げられる。摺動部材50aの移動により、楔効果が発揮され、ベース2のフランジ部32の下面32aと本体6の内部空間34の底面34aとの間、即ち、上記隙間40の距離が押し広げられ、摺動部材50aが内部空間34の底面34aに押付けられる。その結果、本体6の底壁38がベース2の上面2bに押付けられ、かくして、本体6がベース2に対して固定される。本体6をベース2に対して固定したら、ドリル4を回転させ且つ被加工物に向って移動させ、被加工物を孔あけ加工する。
磁気ボール盤1は、照光ライト22を備えているので、作業箇所が照明の少ない工場内や橋梁の橋脚部等の十分な照度が得られない箇所であっても、被加工物の穴あけ箇所及びセンターピン20の先端を照光ライトによって照明することにより、それらを容易に確認することができる。それにより、ドリル4の位置合わせ時間を短縮でき、加工時間を短縮することができると共に、作業者の負担を軽減することができる。
また、電磁石を作動させたときに照光ライト22が点灯し、電磁石を非作動にしたときに照光ライト22が消灯するように、照光ライト22は電磁石と連動している。このため、電磁石が作動しているときは必ず、照光ライト22が点灯していることになり、電磁石が作動しているかどうかを照光ライト22が点灯しているかどうかにより、離れたところからでも目視することができる。その結果、電磁石の作動の切り忘れによる焼損を防止し、無駄な電力消費を軽減することができる。
次に、本発明による加工用工具の第2の実施形態である磁気ボール盤を説明する。第2の実施形態である磁気ボール盤101は、そのベースと本体とを連結し且つ固定する部分の構成だけが第1の実施形態である磁気ボール盤1と相違する。その相違点は、第1の実施形態においてベース側に構成されていた軸部30及びフランジ部32を、第2の実施形態では本体側に構成したこと、第1の実施形態において本体側に構成されていた内部空間34、貫通孔36及び底壁38を第2の実施形態においてベース側に構成したこと、及びそれらに合わせてその他の構成要素を上下逆に配置したことである。従って、以下、図7を参照して、第2の実施形態である磁気ボール盤101を、第1の実施形態である磁気ボール盤1と異なる部分についてだけ説明する。図7は、第2の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。なお、図7において、第1の実施形態と同様の構成要素には同じ符号を付し、その共通する部分の説明を省略する。
図7に示すように、ベース102は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体103と、ベース本体103の上に連結された中間部材110とからなる。本体106は、ベース上面102aの上に摺動可能に設けられ且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部112とを有している。
本体106は、本体下面106bから下方に延びる軸部130と、軸部130から横方向に延びるフランジ部132とを有している。ベース102の内部には、底面134bと天井面134aとを有する内部空間134が形成され、この内部空間134に通じる貫通孔136がベース2の頂壁138に形成されている。本体106の軸部130は貫通孔136を介して下方に延び、フランジ部132は、内部空間134内に受入れられている。また、フランジ部132の上面132aと内部空間134の天井面
34aとの間には隙間140が形成されている。
詳細には、軸部130は、円筒形であり、ベース102の上下方向軸線102dと同軸に本体106の下面106bから下方に延び、円周方向に延びる側面130aを有している。フランジ部132は、円形断面を有し、軸部130と同軸に配置され、環状の上面132aと、円形の下面132bとを備えている。本実施形態では、軸部130とフランジ部132とが一体に形成され、それらがモーター部112に4本のねじ42で固定されている。軸部130とフランジ部132の中心には、ベース102に内蔵された電磁石及び照光ライト22とスイッチ26aとの間に延びる配線を通すための貫通孔144が設けられており、貫通孔144に対向するモーター部112及びベース本体103の部分には、上記配線のための空間が設けられている。
内部空間134は、中間部材110とベース本体103の上部によって構成されている。中間部材110は、本体下面106bに沿って摺動可能に長手方向に延びるほぼ長方形の頂壁138と、頂壁138の下方に内部空間134の一部を形成するように頂壁138から下方に延びる周囲壁146とを有している。また、中間部材110の下に連結されたベース本体103の上面103aには、内部空間134の他の一部を形成するように凹部148が設けられている。頂壁138の下面、即ち、内部空間134の天井面134aは、本体下面106bとほぼ平行であり、また、凹部148の下面、即ち、内部空間134の底面134bも、本体下面106bとほぼ平行である。頂壁138の貫通孔136は、本体106をベース102に対して直線移動可能とするように長孔136であり、中間部材110の長手方向に延びている。長孔136の幅は、軸部130の径よりもわずかに大きくなるように形成されている。内部空間134を構成する周囲壁146の長手方向の間隔は、本体106をベース102に対して長手方向に直線移動させたとき、後述する一対の摺動部材50a、50bが周囲壁146ぶつからないように定められる。周囲壁146の長手方向に対する横方向の間隔は、後述する一対の摺動部材50a、50bの横方向長さよりも大きく定められる。本実施形態では、ベース102の内部空間134の上下方向の距離と頂壁138の厚さを合計した長さL1が本体106の軸部130とフランジ部132の上下方向長さの合計L2よりも大きくなるように形成されている。
固定装置8は、隙間140に配置され、内部空間134の天井面134aに沿って摺動可能に設けられた摺動部材50a、50bを有し、この摺動部材50a、50bには、軸部30から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面52が形成されている。固定装置8は、更に、摺動部材50a、50bを軸部130から遠ざかる方向に付勢する付勢部材54と、傾斜面52の下に傾斜面52を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材56と、摺動部材50aを付勢部材54の付勢力に抗して軸部30に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材58と、摺動部材50aがねじ部材58によって軸部130に向かって移動されるとき、コロ部材56が所定位置以上に軸部130に向かって移動しないように規制するための規制部160とを有している。
本体106をベース102に対して直線移動させるとき、摺動部材50a、50bは、内部空間134の天井面134aに沿って摺動可能である。また、本体106をベース102に対して軸部130を中心に回転移動させるとき、摺動部材50a、50bは、中間部材110とともに軸部130周りに回転可能である。摺動部材50a、50bの近位面64及び遠位面66は、長孔136の長手方向軸線と平行に延びている。
また、内部空間134には、本体106をベース102に対して直線移動させるとき、一対の摺動部材50a、50bを案内する案内面174が形成されている。具体的には、長手方向に延びる一対の周囲壁146は各々、長孔136に向って横方向に突出する突出部を有し、この突出部に長手方向軸線と平行に延びる案内面174が設けられている。案内面174には、ねじ部材58を受入れるために周囲壁146を貫く雌ねじ部176が設けられている。案内面174及び雌ねじ部176は、本体106を長手方向に直線移動させることにより摺動部材50a、50bが本体106に対してどの位置にあるときでも、摺動部材50a、50bの遠位面66の少なくとも一部分と対向しているように設けられている。
本実施形態では、規制部160は、フランジ部132の上面132a及び軸部130の側面130aによって構成されている。
次に、本発明の第2の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。固定装置による固定の詳細だけが上述した第1の実施形態の磁気ボール盤と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。
フランジ部132の上面132aと内部空間134の天井面134aとの間の隙間140に配置された摺動部材50aを、ねじ部材58によって弾性部材54の付勢力に抗して軸部130に向って移動させる。摺動部材50aの傾斜面52に沿って回転可能なコロ部材56は、規制部160によって所定位置以上に軸部130に向かって移動せず、摺動部材50aだけが軸部130に向かって移動し、コロ部材56は傾斜面52によって押下げられる。摺動部材50aの移動により、楔効果が発揮され、本体106のフランジ部132の上面132aとベース102の内部空間134の天井面134aとの間、即ち、上記隙間140の距離が押し広げられ、摺動部材50aが内部空間134の天井面134aに押付けられる。その結果、ベース102の頂壁138が本体106の下面106bに押付けられ、かくして、本体106がベース102に対して固定される。
次に、本発明による加工用工具の第3の実施形態である磁気ボール盤を説明する。第3の実施形態である磁気ボール盤201は、本体6の内部空間34の上下方向距離と本体6の底壁38の厚さの合計長さL1がベース2の軸部30とフランジ部32の上下方向長さの合計L2よりも小さいこと以外、第1の実施形態である磁気ボール盤1と共通である。従って、以下、図8を参照して、第3の実施形態である磁気ボール盤201を、第1の実施形態である磁気ボール盤1と異なる部分についてだけ説明する。図8は、第3の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。なお、図8において、第1の実施形態と同様の構成要素には、同じ符号を付し、その共通する部分の説明を省略する。
ベース2は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体3からなる。本体6は、ベース上面2bと間隔をおいて設けられた中間部材10と、中間部材10の上に連結され且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部12とを有している。内部空間34の天井面34bとフランジ部32の上面32bとは、摺動可能に当接している。中間部材10は、ベース上面2bと間隔をおいて長手方向に延びるほぼ長方形の底壁38を有している。
次に第3の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。第3の実施形態である磁気ボール盤201の動作は、摺動部材50aが内部空間34の底面34aに押付けられた後、本体6の内部空間34の天井面34aがベース2のフランジ部32に押付けられ、かくして、本体6がベース2に対して固定されること以外、第1の実施形態である磁気ボール盤1の動作と共通する。従って、その説明を省略する。
次に、本発明による加工用工具の第4の実施形態である磁気ボール盤を説明する。第4の実施形態である磁気ボール盤301は、本体106の内部空間134の上下方向距離と本体106の底壁138の厚さの合計長さL1がベース102の軸部130とフランジ部132の上下方向長さの合計L2よりも小さいこと以外、第2の実施形態である磁気ボール盤101と共通である。従って、以下、図9を参照して、第4の実施形態である磁気ボール盤301を、第2の実施形態である磁気ボール盤101と異なる部分についてだけ説明する。図9は、第4の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。なお、図9において、第2の実施形態と同様の構成要素には、同じ符号を付し、その共通する部分の説明を省略する。
ベース102は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体103と、ベース本体103の上に連結された中間部材110とからなる。本体106は、ベース上面102aと間隔をおいてベース102に対して摺動可能に設けられ且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部112とを有している。内部空間134の底面134bは、フランジ部132の下面132bと摺動可能に当接している。中間部材110は、本体下面106bと間隔をおいて長手方向に延びるほぼ長方形の底壁38を有している。
次に第4の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。第4の実施形態である磁気ボール盤301の動作は、摺動部材50aが内部空間134の天井面134aに押付けられた後、本体106の内部空間134の底面134bがベース102のフランジ部132に押付けられ、かくして、本体106がベース102に対して固定されること以外、第2の実施形態である磁気ボール盤101の動作と共通であるので、その説明を省略する。
次に、本発明による加工用工具の第5の実施形態である磁気ボール盤を説明する。第5の実施形態である磁気ボール盤401は、第1の実施形態である磁気ボール盤1と共通する部分を有する。従って、以下、図10を参照して、第5の実施形態である磁気ボール盤401を、第1の実施形態である磁気ボール盤1と異なる部分についてだけ説明する。図10は、第5の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。なお、図10において、第1の実施形態と同様の構成要素には、同じ符号を付し、その共通する部分の説明を省略する。
ベース202は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体203からなる。本体206は、ベース上面202bと間隔をおいて設けられた中間部材210と、中間部材210の上に連結され且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部212とを有している。本体206は、その下面206aから下方に延びる延長部211を有している。
ベース202は、ベース上面202bから上方に延びる軸部230と、軸部230から横方向に延びるフランジ部232とを有している。本体206の内部には、底面234aを有する内部空間234が形成され、この内部空間234に通じる貫通孔236が本体206の底壁238に形成されている。ベース202の軸部230は貫通孔236を介して上方に延び、フランジ部232は、内部空間234内に受入れられ且つ内部空間234の底面234aに当接可能な下面232aを有している。また、延長部211によって、本体206の下面206aとベース202の上面202bとの間には隙間240が形成されている。
詳細には、軸部230は、円筒形であり、ベース202の上下方向軸線202dと同軸にベース上面202bから上方に延び、円周方向に延びる側面230aを有している。フランジ部232は、円形断面を有し、軸部230と同軸に配置され、環状の下面232aと、円形の上面232bとを備えている。本実施形態では、軸部230とベース本体203とが一体に形成され、フランジ部232が軸部230に4本のねじ42で固定されている。軸部230とフランジ部232の中心には、ベース202に内蔵された電磁石及び照光ライト22とスイッチ26aとの間に延びる配線を通すための貫通孔244が設けられており、貫通孔44に対向するモーター部212及びベース本体203の部分には、上記配線のための空間が設けられている。
内部空間234は、中間部材210とモーター部212の下部によって構成されている。中間部材210は、フランジ部232の下面232aに沿って摺動可能に長手方向に延びるほぼ長方形の底壁238と、底壁238の上方に内部空間234の一部を形成するように底壁238から上方に延びる周囲壁246とを有している。また、中間部材210の上に連結されたモーター部212の下面212aには、内部空間234の他の一部を形成するように凹部248が設けられている。底壁238の上面、即ち、内部空間234の底面234aは、ベース上面202bとほぼ平行であり、また、凹部248の上面、即ち、内部空間234の天井面234bも、ベース上面202bとほぼ平行である。底壁238の貫通孔236は、本体206をベース202に対して直線移動可能とするように長孔236であり、中間部材210の長手方向に延びている。長孔236の幅は、軸部230の径よりもわずかに大きくなるように形成されている。内部空間234を構成する周囲壁246の長手方向の間隔は、本体206をベース202に対して長手方向に直線移動させたとき、後述する一対の摺動部材50a、50bが周囲壁246ぶつからないように定められる。周囲壁246の長手方向に対する横方向の間隔は、一対の摺動部材50a、50bの横方向長さよりも大きく定められる。
固定装置8は、隙間240に配置され、本体206の下面206aに沿って摺動可能に設けられた摺動部材50a、50bを有し、この摺動部材50a、50bには、軸部230から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面52が形成されている。固定装置8は、更に、摺動部材50a、50bを軸部230から遠ざかる方向に付勢する付勢部材54と、傾斜面52の下に傾斜面52を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材56と、摺動部材50aを付勢部材54の付勢力に抗して軸部230に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材58と、摺動部材50aがねじ部材58によって軸部230に向かって移動されるとき、コロ部材56が所定位置以上に軸部230に向かって移動しないように規制するための規制部260とを有している。
本体206をベース202に対して直線移動させるとき、摺動部材50a、50bは、本体206の下面260aに沿って摺動可能である。また、本体206をベース202に対して軸部230を中心に回転移動させるとき、摺動部材50a、50bは、中間部材210とともに軸部230周りに回転可能である。摺動部材50a、50bの近位面64及び遠位面66は、長孔236の長手方向軸線と平行に延びている。
また、延長部211には、本体206をベース202に対して直線移動させるとき、一対の摺動部材50a、50bを案内する案内面274が形成されている。具体的には、長手方向に延びる一対の延長部211は各々、長孔36に向って横方向に突出する突出部を有し、この突出部に長手方向軸線と平行に延びる案内面274が設けられている。案内面274には、ねじ部材58を受入れるために延長部211を貫く雌ねじ部276が設けられている。案内面274及び雌ねじ部276は、本体206を長手方向に直線移動させることにより摺動部材50a、50bがどの位置にあるときでも、摺動部材50a、50bの遠位面66の少なくとも一部分と対向しているように設けられている。
本実施形態では、規制部260は、ベース202の上面202b及び軸部230の側面230aによって構成されている。
次に、本発明の第5の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。固定装置による固定の詳細だけが上述した第1の実施形態の磁気ボール盤と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。
本体206の下面206aとベース202の上面202bとの間の隙間240に配置された摺動部材50aを、ねじ部材58によって弾性部材54の付勢力に抗して軸部230に向って移動させる。摺動部材50aの傾斜面52に沿って回転可能なコロ部材56は、規制部260に当接し、それ以上に軸部230に向かって移動せず、摺動部材50aだけが軸部230に向かって移動し、コロ部材56は傾斜面52によって押下げられる。摺動部材50aの移動により、楔効果が発揮され、本体206の下面206aとベース202の上面202bとの間、即ち、上記隙間240の距離が押し広げられ、摺動部材50aが本体206の下面206aに押付けられる。その結果、本体206の内部空間234の底面234aがベース202のフランジ部232に押付けられ、かくして、本体206がベース202に対して固定される。
次に、本発明による加工用工具の第6の実施形態である磁気ボール盤を説明する。第6の実施形態である磁気ボール盤501は、第2の実施形態である磁気ボール盤101と共通する部分を有する。従って、以下、図11を参照して、第6の実施形態である磁気ボール盤501を、第2の実施形態である磁気ボール盤101と異なる部分についてだけ説明する。図11は、第6の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。なお、図11において、第2の実施形態と同様の構成要素には、同じ符号を付し、その共通する部分の説明を省略する。
ベース302は、長手方向に延びるほぼ直方体のベース本体303と、ベース本体303の上に連結された中間部材310とからなる。ベース302は、その上面302bから上方に延びる延長部311を有している。本体306は、ベース上面302aと間隔をおいて設けられ且つ長手方向軸線12a周りに回転するモーター(図示せず)を有するモーター部312を有している。
本体306は、本体下面306bから下方に延びる軸部330と、軸部330から横方向に延びるフランジ部332とを有している。ベース302の内部には、天井面334aを有する内部空間334が形成され、この内部空間334に通じる貫通孔336がベース302の頂壁338に形成されている。本体306の軸部330は貫通孔336を介して下方に延び、フランジ部332は、内部空間334内に受入れられ且つ内部空間334の天井面334aに当接可能な上面332aを有している。また、延長部311によって、本体306の下面306bとベース302の上面302aとの間には隙間340が形成されている。
詳細には、軸部330は、円筒形であり、ベース302の上下方向軸線302dと同軸に本体306の下面306bから下方に延び、円周方向に延びる側面330aを有している。フランジ部332は、円形断面を有し、軸部330と同軸に配置され、環状の上面332aと、円形の下面332bとを備えている。本実施形態では、軸部330とモーター部312とが一体に形成され、フランジ部332が軸部330に4本のねじ42で固定されている。軸部330とフランジ部332の中心には、ベース302に内蔵された電磁石及び照光ライト22とスイッチ26aとの間に延びる配線を通すための貫通孔344が設けられており、貫通孔344に対向するモーター部312及びベース本体303の部分には、上記配線のための空間が設けられている。
内部空間334は、中間部材310とベース本体303の上部によって構成されている。中間部材310は、フランジ部332の上面332aに沿って摺動可能に長手方向に延びるほぼ長方形の頂壁338と、頂壁338の下方に内部空間334の一部を形成するように頂壁338から下方に延びる周囲壁346とを有している。また、中間部材310の下に連結されているベース本体303の上面303aには、内部空間334の他の一部を形成するように凹部348が設けられている。頂壁338の下面、即ち、内部空間334の天井面334aは、本体下面306bとほぼ平行であり、また、凹部348の下面、即ち、内部空間334の底面334bも、本体下面306bとほぼ平行である。頂壁338の貫通孔336は、本体306をベース302に対して直線移動可能とするように長孔336であり、中間部材310の長手方向に延びている。長孔336の幅は、軸部330の径よりもわずかに大きくなるように形成されている。内部空間334を構成する周囲壁346の長手方向の間隔は、本体306をベース302に対して長手方向に直線移動させたとき、後述する一対の摺動部材50a、50bが周囲壁346ぶつからないように定められる。周囲壁346の長手方向に対する横方向の間隔は、一対の摺動部材50a、50bの横方向長さよりも大きく定められる。
固定装置8は、隙間340に配置され、ベースの上面302aに沿って摺動可能に設けられた摺動部材50a、50bを有し、この摺動部材50a、50bには、軸部330から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面52が形成されている。固定装置8は、更に、摺動部材50a、50bを軸部330から遠ざかる方向に付勢する付勢部材54と、傾斜面52の上に傾斜面52を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材56と、摺動部材50aを付勢部材54の付勢力に抗して軸部330に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材58と、摺動部材50aがねじ部材58によって軸部330に向かって移動されるとき、コロ部材56が所定位置以上に軸部330に向かって移動しないように規制するための規制部360とを有している。
本体306をベース302に対して直線移動させるとき、摺動部材50a、50bは、ベース302の上面302aに沿って摺動可能である。また、本体306をベース302に対して軸部330を中心に回転移動させるとき、摺動部材50a、50bは、中間部材310とともに軸部30周りに回転可能である。摺動部材50a、50bの近位面64及び遠位面66は、長孔336の長手方向軸線と平行に延びている。
また、延長部311には、本体306をベース302に対して直線移動させるとき、一対の摺動部材50a、50bを案内する案内面374が形成されている。具体的には、長手方向に延びる一対の延長部311は各々、長孔336に向って横方向に突出する突出部を有し、この突出部に長手方向軸線と平行に延びる案内面374が設けられている。案内面374には、ねじ部材58を受入れるために延長部311を貫く雌ねじ部376が設けられている。案内面374及び雌ねじ部376は、本体306を長手方向に直線移動させることにより摺動部材50a、50bがどの位置にあるときでも、摺動部材50a、50bの遠位面66の少なくとも一部分と対向しているように設けられている。
本実施形態では、規制部360は、本体306の下面306b及び軸部330の側面330aによって構成されている。
次に、本発明の第6の実施形態である磁気ボール盤の動作を説明する。固定装置による固定の詳細だけが上述した第2の実施形態の磁気ボール盤101と異なるので、異なる部分だけ以下に説明する。
本体306の下面306bとベース302の上面302aとの間の隙間340に配置された摺動部材50aを、ねじ部材58によって弾性部材54の付勢力に抗して軸部330に向って移動させる。摺動部材50aの傾斜面52に沿って回転可能なコロ部材56は、規制部360に当接し、それ以上に軸部330に向かって移動せず、摺動部材50aだけが軸部330に向かって移動し、コロ部材56は傾斜面52によって押上げられる。摺動部材50aの移動により、楔効果が発揮され、本体306の下面306bとベース302の上面302aとの間、即ち、上記隙間340の距離が押し広げられ、摺動部材50aがベース302の上面302aに押付けられる。その結果、ベース302の内部空間334の天井面334aが本体302のフランジ部332に押付けられ、かくして、本体306がベース302に対して固定される。
以上、本発明による加工用工具について説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
上記第1〜第6の実施形態において、本発明による加工用工具を磁気ボール盤を例に挙げて説明したけれども、加工用工具は磁気ボール盤に限らず、他の加工用工具であっても良い。
また、上記第1〜第6の実施形態において、1対の摺動部材50a、50bを設けたけれども、本体をベースに対して固定したり解除したりする際の操作性が十分であれば、摺動部材は1つであっても良い。
また、上記第1〜第4の実施形態において、軸部30及びフランジ部32を一体としてベース本体3又はモーター部12に取付けたが、製造や組立てがし易ければ、上記第5及び第6の実施形態のように、ベース本体又はモーター部と軸部を一体として、フランジ部軸部230に取付けても良い。第5及び第6の実施形態についても、これと逆のことが当てはまる。
また、上記第1〜第6の実施形態において、内部空間を中間部材とベース本体又はモーター部とにより構成しているが、製造や組立てがし易ければ、中間部材とベース本体又はモーター部の境界を変更しても良い。例えば、ベース本体又はモーター部に凹部を設けなくても良いし、中間部材に周囲壁を設けなくても良い。
また、上記第5の実施形態において、延長部211を本体206側から延長させたが、摺動部材50a、50bの遠位面66及びねじ部材58用の雌ねじ部276が設けられ手入れば、ベース202側から延長させても良い。同様に、上記第6の実施形態において、延長部311をベース302側から延長させたが、本体306側から延長させても良い。
また、上記第1〜第6の実施形態では、案内面74を設ける際、長手方向に延びる周囲壁46から突出する突出部を設けたが、本体をベースに対して移動させたときに常に摺動部材50a、50bの遠位面66が案内面74と対向しているように、突出部を設けないで周囲壁46に案内面74を直接設けても良い。
本発明による磁気ボール盤の正面図である。 本発明による磁気ボール盤の平面図である。 本体をベースに対して回転移動させた、本発明による磁気ボール盤の平面図である。 図1の線IV−IVにおける、中間部材及びその周辺部分の部分的な横断面図である。 図4の線V−Vにおける断面図である。 図4の線VI−VIにおける断面図である。 本発明の第2の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。 本発明の第3の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。 本発明の第4の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。 本発明の第5の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。 本発明の第6の実施形態である磁気ボール盤の中間部材及びその周辺部分の部分的な断面図である。
符号の説明
1、101、201、301、401、501 磁気ボール盤
2、102、202、302 ベース
2b、102a、202b、302a ベース上面
4 ドリル
6、106、206、306 本体
8 固定装置
30、130、230、330 軸部
32、132、232、332 フランジ部
32a、132b、232a、332b フランジ部の下面
32b、132a、232b、332a フランジ部の上面
34、134、234、334 内部空間
34a、134b、234a、334b 内部空間の底面
34b、134a、234b、334a 内部空間の天井面
36、136、236、336 貫通孔
38、238 底壁
40、140、240、340 隙間
50a、50b 摺動部材
52 傾斜面
54 弾性部材
56 コロ部材
58 ねじ部材
60、160、260、360 規制部
74、174、274、374 案内面
211、311 延長部

Claims (10)

  1. 電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、
    電磁石を内蔵したベースと、該ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるように前記ベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、前記ベースと前記本体との間に介在された、前記本体を前記ベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、
    前記ベースは、その上面から上方に延びる軸部と、該軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、
    前記本体の内部には、天井面と底面とを有する空間が形成され、該空間に通じる貫通孔が前記本体の底壁に形成されており、前記ベースの軸部は前記貫通孔を介して上方に延び、また、前記フランジ部は、前記空間内に受入れられ、前記フランジ部の下面と前記空間の底面との間に隙間が形成されており、
    前記固定装置は、前記隙間に配置され且つ前記空間の底面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を前記軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、前記摺動部材には、前記軸部から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、該傾斜面の上に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、前記摺動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、前記摺動部材が前記ねじ部材によって前記軸部に向かって移動されるとき、前記コロ部材が所定位置以上に前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有する、ことを特徴とする加工用工具。
  2. 前記貫通孔は、前記本体を前記ベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、前記摺動部材は、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記空間の底面に沿って摺動可能であり、
    前記摺動部材は、前記長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、前記空間には、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、
    前記付勢手段は、前記一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ前記案内面に押しつけるように、前記一対の摺動部材の間に設けられ、
    前記ねじ部材は、前記一対の摺動部材の一方に作用する、ことを特徴とする請求項1に記載の加工用工具。
  3. 前記ベースに、加工箇所を照明するための照光手段が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の加工用工具。
  4. 前記電磁石を作動させたときに前記照光手段が点灯し、前記電磁石を非作動にしたときに前記照光手段が消灯するように、前記照光手段は前記電磁石と連動していることを特徴とする請求項3に記載の加工用工具。
  5. 電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、
    電磁石を内蔵したベースと、該ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるように前記ベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、前記ベースと前記本体との間に介在された、前記本体を前記ベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、
    前記本体は、その下面から下方に延びる軸部と、該軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、
    前記ベースの内部には、天井面と底面とを有する空間が形成され、該空間に通じる貫通孔が前記ベースの頂壁に形成されており、前記本体の軸部は前記貫通孔を介して下方に延び、また、前記フランジ部は、前記空間内に受入れられ、前記フランジ部の上面と前記空間の天井面との間に隙間が形成されており、
    前記固定装置は、前記隙間に配置され且つ前記空間の天井面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を前記軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、前記摺動部材には、前記軸部から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、該傾斜面の下に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、前記摺動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、前記摺動部材が前記ねじ部材によって前記軸部に向かって移動されるとき、前記コロ部材が所定位置以上に前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有する、ことを特徴とする加工用工具。
  6. 前記貫通孔は、前記本体を前記ベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、前記摺動部材は、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記空間の天井面に沿って摺動可能であり、
    前記摺動部材は、前記長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、前記空間には、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、
    前記付勢手段は、前記一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ前記案内面に押しつけるように、前記一対の摺動部材の間に設けられ、
    前記ねじ部材は、前記一対の摺動部材の一方に作用する、ことを特徴とする請求項5に記載の加工用工具。
  7. 電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、
    電磁石を内蔵したベースと、該ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるように前記ベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、前記ベースと前記本体との間に介在された、前記本体を前記ベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、
    前記ベースは、その上面から上方に延びる軸部と、該軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、
    前記本体の内部には、底面を有する空間が形成され、該空間に通じる貫通孔が前記本体の底壁に形成されており、前記ベースの軸部は前記貫通孔を介して上方に延び、また、前記フランジ部は、前記空間内に受入れられ且つ前記空間の底面に当接可能な下面を有し、前記本体の下面から下方に延びる延長部又は前記ベースの上面から上方に延びる延長部によって、前記本体の下面と前記ベースの上面との間に隙間が形成されており、
    前記固定装置は、前記隙間に配置され且つ前記本体の下面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を前記軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、前記摺動部材には、前記軸部から遠ざかる方向に向かって下方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、該傾斜面の下に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、前記摺動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、前記摺動部材が前記ねじ部材によって前記軸部に向かって移動されるとき、前記コロ部材が前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有する、ことを特徴とする加工用工具。
  8. 前記貫通孔は、前記本体を前記ベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、前記摺動部材は、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記本体の下面に沿って摺動可能であり、
    前記摺動部材は、前記長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、前記本体の延長部又は前記ベースの延長部には、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、
    前記付勢手段は、前記一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ前記案内面に押しつけるように、前記一対の摺動部材の間に設けられ、
    前記ねじ部材は、前記一対の摺動部材の一方に作用する、ことを特徴とする請求項7に記載の加工用工具。
  9. 電磁石の磁力によって被加工物に固定可能な加工用工具であって、
    電磁石を内蔵したベースと、該ベースの上方に設けられ且つ加工具を加工位置に位置決めできるように前記ベースに対して相対移動可能に設けられた本体と、前記ベースと前記本体との間に介在された、前記本体を前記ベースに対して解除可能に固定するための固定装置とを有し、
    前記本体は、その下面から下方に延びる軸部と、該軸部から横方向に延びるフランジ部とを有し、
    前記ベースの内部には、天井面を有する空間が形成され、該空間に通じる貫通孔が前記ベースの頂壁に形成されており、前記本体の軸部は前記貫通孔を介して下方に延び、また、前記フランジ部は、前記空間内に受入れられ且つ前記空間の天井面に当接可能な上面を有し、前記本体の下面から下方に延びる延長部又は前記ベースの上面から上方に延びる延長部によって、前記本体の下面と前記ベースの上面との間に隙間が形成されており、
    前記固定装置は、前記隙間に配置され且つ前記ベースの上面に沿って摺動可能に設けられた摺動部材と、この摺動部材を前記軸部から遠ざかる方向に付勢する付勢手段とを有し、前記摺動部材には、前記軸部から遠ざかる方向に向かって上方に傾斜する傾斜面が形成されており、更に、該傾斜面の上に傾斜面を横切る方向に長手方向軸線が配置されたコロ部材と、前記摺動部材を前記付勢手段の付勢力に抗して前記軸部に向かって移動させ、且つ、その位置に固定するためのねじ部材と、前記摺動部材が前記ねじ部材によって前記軸部に向かって移動されるとき、前記コロ部材が所定位置以上に前記軸部に向かって移動しないように規制するための規制手段とを有する、ことを特徴とする加工用工具。
  10. 前記貫通孔は、前記本体を前記ベースに対して直線移動可能とするように長孔であり、前記摺動部材は、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記ベースの上面に沿って摺動可能であり、
    前記摺動部材は、前記長孔の長手方向軸線に対して互いに反対側に一対配置されており、前記本体の延長部又は前記ベースの延長部には、前記本体を前記ベースに対して直線移動させるとき、前記一対の摺動部材を案内する案内面が形成されており、
    前記付勢手段は、前記一対の摺動部材を互いに遠ざける方向に且つ前記案内面に押しつけるように、前記一対の摺動部材の間に設けられ、
    前記ねじ部材は、前記一対の摺動部材の一方に作用する、ことを特徴とする請求項9に記載の加工用工具。
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