JP4472880B2 - ドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドライラミネートによって基材に被覆を形成する、ブルーイング顔料組成物を含有してなる白色ポリエチレン被覆形成用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエチレンのドライラミネートフィルムは様々な用途に使われている。貼り合わせる基材も、布、紙、樹脂フィルム、樹脂クロスなどと多様である。特に、酸化チタンを添加した白色フィルムは、基材の色を隠蔽する効果があるとともに白のもつ清潔感から好まれる色の一つである。
しかしながら、顔料として酸化チタンのみを用いたのでは、人の目で見た際に、白色ポリエチレン被覆は少し黄味にみえる。又、嗜好の問題もあり、白系顔料と少量の有色顔料とを組み合わせるブルーイングと称される操作によって若干青味の色をつける場合がある。
【0003】
ポリエチレンドライラミネートフィルムに青味を付ける場合、酸化チタンと一般には耐熱性の良好な無機顔料を配合して行うが、これはポリエチレンのドライラミネートが、通常、ポリエチレン薄膜を基材と接着させるために300±50℃の高温で行われるためである。
ブルーイングのためにシアニンブルー等の有機顔料を少量添加して使用する方法もあるが、成形時、熱による退色が起こる。又、無機顔料の群青でブルーイングする方法もあるが、群青は着色力がないため添加量が多くなり、又、有機顔料ほどの鮮やかさが無い。
【0004】
又、これらの顔料をマスターバッチとして使用する際、白色ポリエチレン組成物とマスターバッチとの混ざりと成形(ドライラミネート)時のフィルムのネックインが問題になる。マスターバッチの流動性が高すぎると混ざりは良いが、フィルムのネックインが大きく成形性が悪くなる。逆にマスターバッチの流動性が小さいと混ざりが悪くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は上記のような問題を解決し、耐熱性が良好で、着色力が大きく、色調の幅が広く、成形性良好なドライラミネート白色ポリエチレン用のブルーイング顔料組成物を開発すべく鋭意研究した結果、青色無機顔料として耐熱及び鮮やかさの点から青色群青を用い、更に調色の幅を広げるために赤色有機顔料として耐熱性が良好なキナクリドン系赤色有機顔料を併用し、ネックイン防止としてブルーイング顔料組成物で顔料の分散剤として使用するポリエチレンとして、ドライラミネート用のポリエチレンとして、通常、MFR(荷重2.16kg、190℃で測定。単位はg/10分)が2〜10程度のもが使用されることから、MFRが同程度の1〜15程度のポリエチレンを使用することによって目的が達せられることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明は、基材の表面にドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物であって、被覆形成用のポリエチレンと、主顔料の白色顔料と、ブルーイング顔料組成物とを含んでなり、該ブルーイング顔料組成物が、分散剤としての重量平均分子量が10,000以上、MFRが1〜15(g/10min)、密度が0.918〜0.927(g/cm 3 )のオレフィン系重合体を30〜99重量%と、青色無機顔料として一般式がNa6Al6Si6O24S4で表される青色群青を1〜50重量%と、赤色有機顔料としてC.I.ピグメントレッド209を0.01〜5重量%と、を含み、かつ、該ブルーイング顔料組成物を4%含有するポリエチレンコンパウンドを、Tダイラミネータを用いて、成形温度320℃、設定フィルム幅12cmでフィルムに成形し、Tダイダイス出口から高さ2cmでのフィルム幅を測定して得たネックインが7.6〜8.9cmであることを特徴とするドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】
次に実施の形態を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
本発明の基材の表面にドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物に含有させるブルーイング顔料組成物(以下ではブルーイング組成物と称する)は、オレフィン系重合体とブルーイング顔料として青色無機顔料と赤色有機顔料としてのC.I.ピグメントレッド209とを含むものである。オレフィン系重合体は、被覆形成用ポリエチレンにこれらの顔料を分散させる分散剤及び被膜形成用重合体としても機能する。
【0008】
本発明で使用するオレフィン系重合体は、重量平均分子量が10,000以上の、高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸又はそのエステルとの共重合体等の従来公知のオレフィン系単独ポリマー及びオレフィン系共重合体が使用できる。なかでも、MFR(メルトフローレート:JIS K7210に従って荷重2.16kg、190℃で測定)が1〜15(g/10min)で、密度が0.918〜0.927(g/cm3)の低密度ポリエチレンが好ましい。MFRが1未満では、白色ポリエチレン組成物とブルーイング組成物との混ざりが悪く、成形品(ドライラミネートフィルム)は外観不良となる。逆に、MFRが15を超えると、ネックイン等の成形性が悪くなる。好ましいMFRは3〜11(g/10min)である。
【0009】
本発明で使用される青色無機顔料は、一般式Na6Al6Si6O24S4で表される青色群青であり、平均粒径は1〜7μm、好ましくは1〜3μm、吸油量は28〜33ml/g、好ましくは31〜33ml/g、pHは8〜11のものが好ましい。平均粒径が1μm未満では、該顔料が凝集し易いため分散が難しく、8μmを超えると粗大粒子による外観不良が起きる。
又、本発明で使用される赤色有機顔料は、具体的にはC.I.ピグメントレッド209である。
【0010】
本発明に用いるブルーイング組成物は、上記のオレフィン系重合体と上記の顔料とを混練することによって得られるが、その際分散剤を使用することは顔料の分散性を向上させるので好ましい。分散剤としては顔料の分散剤として従来公知のものがいずれも使用でき、例えば、脂肪酸、脂肪酸の金属石けん、エステルワックス、アミド系ワックス等が挙げられる。
【0011】
尚、本発明に用いるブルーイング組成物は、上記成分を、必要により他の任意の成分、例えば、滑剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等の添加剤とともに混合分散させることによって調製される。
顔料の分散は、例えば、バンバリー、ミキシングロール、3本ロール、2軸押出機等の一般的分散機を使用して行われるが、顔料の分散方法はこれらに限定されるものではない。
【0012】
本発明に用いるブルーイング組成物は、それをコンパウンドとして使用するか、マスターバッチとして使用するかの使用の態様によって上記の各成分の含有割合は異なるが、通常、各成分の含有割合は、重量平均分子量が10,000以上のオレフィン系重合体が30〜99重量%、青色無機顔料が1〜50重量%、前記赤色有機顔料が0.01〜5重量%であり、更に他の分散剤も使用する場合にはその含有割合は0.1〜10重量%である。
【0013】
尚、本発明に用いるブルーイング組成物をマスターバッチとして使用する場合には成形時に希釈して使用されるが、希釈倍率は、色調、使用条件等により、2〜100倍である。好ましくはコストと混ざり性より5〜50倍である。希釈する重合体は、低密度ポリエチレン(LDPE、LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系重合体が通常使用されるが、これらに限定されるものではない。
又、マスターバッチとして使用する場合には、オレフィン系重合体、特に被覆形成用ポリエチレンで希釈成形し、酸化チタン等の白色顔料と混練してTダイ等で溶融ドライラミネートを行うが、希釈成形時に前記の添加剤を添加することもできる。
【0014】
本発明におけるドライラミネートの基材は、特に限定されないが、例えば、プラスチックフィルム、紙、布、樹脂クロス等が挙げられる。これらの基材の表面にTダイ等で溶融ドライラミネートによって白色ポリエチレン被覆を形成するには、上記のブルーイング組成物でブルーイングされた本発明の白色ポリエチレン被覆形成用組成物(以下、白色ポリエチレン組成物)が用いられる。
【0015】
ブルーイングされた白色ポリエチレン組成物は、基材の種類やラミネートの厚さ、用途等によって構成成分の割合には相違はあるが、通常、被膜形成用ポリエチレン(分散剤としてポリエチレンを使用した場合にはこれも含む)100重量部、主顔料として白色顔料の酸化チタン5〜25重量部、ブルーイング顔料として青色無機顔料0.05〜5重量部、前記赤色有機顔料0.001〜0.02重量部であり、他の分散剤を使用する場合には分散剤は0.05〜0.3重量部である。必要により、適宜、その他の添加剤を使用することができる。このブルーイングされた白色ポリエチレン組成物は、被覆形成用ポリエチレンと前記のブルーイング組成物及び白色顔料又はそのマスターバッチとを混練することで調製することができる。
白色ポリエチレンラミネートの用途としては、例えば、写真用支持体(印画紙)被覆用のフィルム、袋、シート、接着テープ等が挙げられる。
【0016】
【実施例】
次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、文中部又は%とあるのは特に断りのない限り重量基準である。又、MFRは、特に断りのない限り、JIS K7210に従って190℃、荷重2.16kgの条件下で測定した値である。MFRの単位はg/10min、密度の単位はg/cm3であるが、以下ではこれらの単位は省略した。
【0017】
実施例1
(1)低密度ポリエチレンA(MFR:3.0;密度0.927)100部、粒径1〜3μmの青色無機顔料A(青色群青:ピグメントブルー29)4部、赤色有機顔料A(ジクロロキナクリドン:ピグメントレッド209)0.1部及びステアリン酸亜鉛A1部を高速ミキサーにて充分混合し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Aを得た。
【0018】
(2)ブルーイング組成物A4%、白マスターバッチA(酸化チタン分50.0%、ベース樹脂は低密度ポリエチレン(MFR4.5;密度0.917)16%及び被覆形成用低密度ポリエチレンA80%を充分混合し、これを30mmTダイラミネーターを用いて、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物A4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB(MFR:8;密度:0.919)80%を充分混合してコンパウンドを調製し、これを30mmTダイラミネーターを用いて、成形温度320℃でフィルムに成形した。これらのフィルムについて、目視による色ムラ(解膠性)及びネックイン(Tダイダイス出口から高さ2cmでのフィルム幅を測定:設定フィルム幅は12cm)を評価をし、結果を表1に示した。
【0019】
(3)顔料組成物の耐熱変色性を評価するために、ブルーイング組成物A4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA84%を充分混合してコンパウンドを作製した。このコンパウンドを50トン射出成形機を用い、成形温度280℃、300℃、320℃で、それぞれ連続成形した場合及び射出成形機を停止し、溶融コンパウンドを加熱シリンダー内に10分間滞留させてから射出成形した場合について50×60×2mmの成形板を得る。これらの成形板を使用し、成形温度280℃、連続成形した成形板を標準として耐熱変色色差(△E)をCCM(コンピューターカラーマッチング:大日精化工業社製カラコムシステム(COLORCOM system)、以下の実施例及び比較例においても同様。)にて測定し、結果を表2に示した。
表1から明らかなように、実施例1に係るフィルムは、色ムラが無く、且つネックインが小さく良好であった。又、表2から明らかなように、実施例1に係る成形板は、耐熱変色が小さかった。
【0020】
実施例2
(1)低密度ポリエチレンC(MFR:5.0;密度0.923)100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料A0.1部及びステアリン酸亜鉛1部を高速ミキサーにて充分混合し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Bを得た。
(2)ブルーイング組成物B4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を充分混合し、これを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物B4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB80%を充分混合し、これを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
これらのフィルムについて、色ムラ(解膠性)及びネックインの評価をした。結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例2にかかるフィルムは、色ムラが無く、かつネックインも小さく良好であった。
【0021】
実施例3
(1)低密度ポリエチレンD(MFR:10.5;密度0.918)100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料A0.1部及びモンタン酸エステルワックスA1部を高速ミキサーにて充分混合し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Cを得た。
(2)ブルーイング組成物C4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を充分混合してコンパウンドを得、これを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物C4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB80%を充分混合し、これを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
これらのフィルムについて、色ムラ(解膠性)及びネックインを評価し、結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例3に係るフィルムは、色ムラが無く、且つネックインも小さく良好であった。
【0022】
実施例4
(1)低密度ポリエチレンA100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料A 0.1部及びステアリン酸カルシウム1部を5リットルバンバリーミキサーにて混練造粒し、ブルーイング組成物Dを得た。
(2)ブルーイング組成物D4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を充分混合し、得られたコンパウンドを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物D4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB80%を充分混合し、得られたコンパウンドを30mmTダイラミネーターを用いて成形温度320℃でフィルムに成形した。
これらのフィルムについて、色ムラ(解膠性)及びネックインを評価をし、結果を表1に示した。
表1から明らかなように、実施例4に係るフィルムは、色ムラが無く、且つネックインも小さく良好であった。
【0023】
実施例5
写真印画紙用支持体基紙(パルプ100部に対し、アルキルケテンダイマー0.4部、アニオン化ポリアクリルアミド0.2部、ポリアミノポリエピクロルヒドリン樹脂0.5部でサイジングされた坪量150g/cm3のもの)をコロナ放電処理したものを基紙として用意した。
基紙の裏面には、高密度ポリエチレン(MFR5;密度0.962)50部と低密度ポリエチレン(MFR3.5;密度0.924)50部を混合し、30mmTダイラミネーターで330℃で25μmの厚さのポリエチレンフィルムをラミネートした。
【0024】
基紙の表面には、実施例1で得たブルーイング組成物A4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を十分に混合してコンパウンドを得、これを用いて30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃で20μmの厚さにブルーイングされた白色ポリエチレンフィルムをラミネートした。
得られたラミネートフィルムの顔料の分散状態を目視で判定したが、確認できる顔料凝集物、混ざりムラはなく、良好な外観を有する写真印画紙支持体が得られた。
【0025】
実施例6
実施例2で得たブルーイング組成物B4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を十分混合し、実施例5と同様にして基紙の表面に20μmのブルーイングされた白色ポリエチレンフィルムをラミネートした。得られたラミネートフィルムの顔料の分散状態は実施例5と同様であり、良好な外観を有する写真印画紙支持体が得られた。
【0026】
比較例1
(1)低密度ポリエチレンE(MFR:0.5;密度0.921)100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料A0.1部及びモンタン酸エステルワックスA1部を高速ミキサーにて充分混合し、30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Eを得た。
(2)ブルーイング組成物E4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を充分混合し、得られたコンパウンドを30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物E4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB80%を充分混合し、30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
これらのフィルムについて、色ムラ(解膠性)及びネックインを評価をした。結果を表1に示した。
表1から明らかなように、比較例1に係るフィルムはネックインは小さいものの、色ムラが発生し、フィルムは外観が不良であった。
【0027】
比較例2
(1)低密度ポリエチレンF(MFR:20.0;密度0.923)100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料A0.1部及びステアリン酸亜鉛A1部を高速ミキサーにて充分混合し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Fを得た。
(2)ブルーイング組成物F4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA80%を充分混合してコンパウンドを得、30mmTダイラミネーターを用い、成形温度320℃でフィルムに成形した。
又、ブルーイング組成物F4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンB80%を充分混合してコンパウンドを作製し、これを30mmTダイラミネーターを用いて成形温度320℃でフィルムに成形した。
これらのフィルムについて、色ムラ(解膠性)及びネックインを評価をした。結果を表1に示した。
表1から明らかなように、比較例2に係るフィルムは色ムラは無いものの、ネックインが大きかった。
【0028】
比較例3
(1)低密度ポリエチレンA100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料B(ジメチルキナクリドン:ピグメントレッド122)0.1部及びステアリン酸亜鉛A1部を高速ミキサーにて充分混合し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Gを得た。
(2)ブルーイング組成物G4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA84%を充分混合し、得られたコンパウンドを50トン射出成形機を用いて成形温度280℃、300℃、320℃でそれぞれ連続成形した場合及び加熱シリンダー内に溶融コンパウンドを10分間滞留させてから射出成形した場合について、50×60×2mmの成形板を得た。これらの成形板を使用し、成形温度280℃、滞留0分の成形板を標準として耐熱変色色差(△E)をCCM(コンピューターカラーマッチング)にて測定し、結果を表2に示した。
表2から明らかなように、比較例3に係る成形板は、耐熱変色が大きかった。
【0029】
比較例4
(1)低密度ポリエチレンA100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料C(ジクロロキナクリドン:ピグメントレッド202)0.1部及びステアリン酸亜鉛A1部を高速ミキサーにて充分混合し、30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Hを得た。
(2)ブルーイング組成物H4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA84%を充分混合し、得られたコンパウンドを50トン射出成形機を用いて成形温度280℃、300℃、320℃で、それぞれ連続成形した場合及び加熱シリンダー内に10分間滞留させて射出成形した場合について50×60×2mmの成形板を得た。これらの成形板を使用し、成形温度280℃の連続成形板を標準として耐熱変色色差(△E)をCCM(コンピューターカラーマッチング)にて測定し、結果を表2に示した。
表2から明らかなように、比較例3に係る成形板は、耐熱変色が大きかった。
【0030】
比較例5
(1)低密度ポリエチレンA100部、青色無機顔料A4部、赤色有機顔料D(ジケトピロロピロール系:ピグメントレッド264)0.1部及びステアリン酸亜鉛A1部を高速ミキサーにて充分混合してコンパウンドを作製し、これを30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Iを得た。
(2)ブルーイング組成物I4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA84%を充分混合し、得られたコンパウンドを50トン射出成形機を用いて成形温度280℃、300℃、320℃で、それぞれ連続成形した場合、加熱シリンダー内に10分間滞留させて射出成形した場合について50×60×2mmの成形板を得た。この成形板を使用し、成形温度280℃の連続成形板を標準として耐熱変色色差(△E)をCCM(コンピューターカラーマッチング)にて測定し、結果を表2に示した。
表2から明らかなように、比較例5に係る成形板は、耐熱変色が大きかった。
【0031】
比較例6
(1)低密度ポリエチレンA100部、青色有機顔料B(シアニンブルー:ピグメントブルー15:3)0.1部、赤色有機顔料A0.1部及びモンタン酸エステルA1部を高速ミキサーにて充分混合し、30mm同方向2軸押出機を用い、150±10℃で混練造粒してブルーイング組成物Jを得た。
(2)ブルーイング組成物J4%、白マスターバッチA16%及び低密度ポリエチレンA84%を充分混合し、得られたコンパウンドを50トン射出成形機を用いて成形温度280℃、300℃、320℃で、それぞれ連続成形した場合と、加熱シリンダー内に10分間滞留させて射出成形した場合について、50×60×2mmの成形板を得た。これらの成形板を使用し、成形温度280℃、滞留0分の成形板を標準として耐熱変色色差(△E)をCCM(コンピューターカラーマッチング)にて測定し、結果を表2に示した。
表2から明らかなように、比較例6に係る成形板は、耐熱変色が大きかった。
【0032】
【0033】
【0034】
【発明の効果】
以上の本発明によれば、着色力が大きく、色調の幅が広く、色ムラもなく、成形時のネックインも小さく、且つ耐熱変色性に優れたポリエチレンドライラミネートフィルム用のブルーイング顔料組成物が提供される。
本発明のブルーイング顔料組成物は、写真印画紙の支持体の表面側被覆材用や包装用のフィルム、袋、シート等の製造に用いられる紙、布、プラスチックフィルム、樹脂クロス等の基材にラミネートする白色ポリエチレンフィルムのブルーイングに好適である。
Claims (3)
- 基材の表面にドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物であって、被覆形成用のポリエチレンと、主顔料の白色顔料と、ブルーイング顔料組成物とを含んでなり、
該ブルーイング顔料組成物が、分散剤としての重量平均分子量が10,000以上、MFRが1〜15(g/10min)、密度が0.918〜0.927(g/cm 3 )のオレフィン系重合体を30〜99重量%と、青色無機顔料として一般式がNa 6 Al 6 Si 6 O 24 S 4 で表される青色群青を1〜50重量%と、赤色有機顔料としてC.I.ピグメントレッド209を0.01〜5重量%と、を含み、かつ、
該ブルーイング顔料組成物を4%含有するポリエチレンコンパウンドを、Tダイラミネータを用いて、成形温度320℃、設定フィルム幅12cmでフィルムに成形し、Tダイダイス出口から高さ2cmでのフィルム幅を測定して得たネックインが7.6〜8.9cmであることを特徴とするドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物。 - 被覆形成用のポリエチレン(分散剤としてポリエチレンを使用した場合にはこれも含む)を100重量部、主顔料として白色顔料の酸化チタンを5〜25重量部、ブルーイング顔料として、前記青色無機顔料を0.05〜5重量部、前記赤色有機顔料を0.001〜0.02重量部含む請求項1に記載のドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物。
- 基材が印画紙支持体である請求項1又は2に記載のドライラミネートされる白色ポリエチレン被覆形成用組成物。
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