JP2882849B2 - 合成樹脂用着色剤の分散剤 - Google Patents
合成樹脂用着色剤の分散剤Info
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- JP2882849B2 JP2882849B2 JP2117101A JP11710190A JP2882849B2 JP 2882849 B2 JP2882849 B2 JP 2882849B2 JP 2117101 A JP2117101 A JP 2117101A JP 11710190 A JP11710190 A JP 11710190A JP 2882849 B2 JP2882849 B2 JP 2882849B2
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- dispersant
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- Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、顔料分散性に優れた合成樹脂用着色剤組成
物に関する。
物に関する。
一般にオレフィン樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル
樹脂などの合成樹脂を着色する際には、顔料を使用する
方法がとられており、そのほとんどの場合に顔料の分散
性を向上させるため顔料に分散剤を配合した着色剤が使
用されている。着色剤中の分散剤としては、これまでス
テアリン酸亜鉛に代表される金属石けん、ワックス、高
級脂肪酸、アミド化合物などが用いられているが、いま
だ着色度のばらつき及び色むらなど合成樹脂着色の際の
顔料の凝集(分散不良)に由来する問題点を完全に満足
するものが得られてない。また色の鮮明さを特徴とする
有機顔料による着色の際には、とくにその問題は著し
い。
樹脂などの合成樹脂を着色する際には、顔料を使用する
方法がとられており、そのほとんどの場合に顔料の分散
性を向上させるため顔料に分散剤を配合した着色剤が使
用されている。着色剤中の分散剤としては、これまでス
テアリン酸亜鉛に代表される金属石けん、ワックス、高
級脂肪酸、アミド化合物などが用いられているが、いま
だ着色度のばらつき及び色むらなど合成樹脂着色の際の
顔料の凝集(分散不良)に由来する問題点を完全に満足
するものが得られてない。また色の鮮明さを特徴とする
有機顔料による着色の際には、とくにその問題は著し
い。
〔発明が解決しようとする課題〕 本発明は、合成樹脂を着色する際の樹脂中における顔
料粒子の分散性を改良するものであり、分散性改良によ
り着色度のばらつき(色の不鮮明さ)、色むらなどの諸
問題を解決しようとするものである。
料粒子の分散性を改良するものであり、分散性改良によ
り着色度のばらつき(色の不鮮明さ)、色むらなどの諸
問題を解決しようとするものである。
本発明者らは、オレフィン樹脂、スチレン系樹脂、塩
化ビニル樹脂などの合成樹脂中への顔料の分散性を向上
させる分散剤について鋭意検討した結果、次の一般式
[I]にて表わされる化合物が著しく顔料の分散性を向
上させ、上記の如き欠点の改良された着色樹脂成形品を
製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
化ビニル樹脂などの合成樹脂中への顔料の分散性を向上
させる分散剤について鋭意検討した結果、次の一般式
[I]にて表わされる化合物が著しく顔料の分散性を向
上させ、上記の如き欠点の改良された着色樹脂成形品を
製造し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明分散剤の有効成分は、酒石酸と無水酢
酸を反応させ、モノ−およびジ−アセチル化酒石酸無水
物を作成したのち、その生成物をグリセリンモノ脂肪酸
エステルと反応させて得られる化合物である。反応原料
として使用するグリセリンモノ脂肪酸エステルのモノエ
ステル含有率は50%〜100%で、特に90〜100%純度のも
のが好ましい。また、グリセリンモノ脂肪酸エステルを
構成する脂肪酸は炭素数8〜22の飽和脂肪酸であり、特
に炭素数18〜22の飽和脂肪酸が好ましい。
酸を反応させ、モノ−およびジ−アセチル化酒石酸無水
物を作成したのち、その生成物をグリセリンモノ脂肪酸
エステルと反応させて得られる化合物である。反応原料
として使用するグリセリンモノ脂肪酸エステルのモノエ
ステル含有率は50%〜100%で、特に90〜100%純度のも
のが好ましい。また、グリセリンモノ脂肪酸エステルを
構成する脂肪酸は炭素数8〜22の飽和脂肪酸であり、特
に炭素数18〜22の飽和脂肪酸が好ましい。
上記の如く作成される本分散剤は、単独使用で優れた
分散効果を示すほか既知の分散剤(とくにポリエチレン
ワックスに代表されるワックス類)との併用においても
著しい改良効果を示す。
分散効果を示すほか既知の分散剤(とくにポリエチレン
ワックスに代表されるワックス類)との併用においても
著しい改良効果を示す。
顔料に対する本発明分散剤の配合量は、分散剤として
本分散剤を単独で使用する場合、本分散剤は顔料100重
量部に対して1〜200重量部の範囲で優れた効果を示
す。また既知の分散剤と併用する場合、例えばポリエチ
レンワックスと併用して用いる場合には、顔料100重量
部に対してポリエチレンワックス50〜150重量部及び本
分散剤1〜50重量部の範囲で優れた効果を示す。
本分散剤を単独で使用する場合、本分散剤は顔料100重
量部に対して1〜200重量部の範囲で優れた効果を示
す。また既知の分散剤と併用する場合、例えばポリエチ
レンワックスと併用して用いる場合には、顔料100重量
部に対してポリエチレンワックス50〜150重量部及び本
分散剤1〜50重量部の範囲で優れた効果を示す。
本発明の分散剤を用いた着色剤は、顔料に分散剤を所
定量加え配合して得られるが、好ましくは分散剤を溶融
させて混合し顔料を分散剤で被覆した混合体とするほう
が良い。
定量加え配合して得られるが、好ましくは分散剤を溶融
させて混合し顔料を分散剤で被覆した混合体とするほう
が良い。
上記の如く作成された着色剤は、合成樹脂着色の際、
顔料の分散性を著しく向上せしめ、従来の分散剤使用時
より成形品に優れた着色度(発色の鮮明さ)を与える。
顔料の分散性を著しく向上せしめ、従来の分散剤使用時
より成形品に優れた着色度(発色の鮮明さ)を与える。
本発明の分散剤は、無機顔料と有機顔料を含めた顔料
全般に対して広くその優れた分散効果を示す。特に有機
顔料に対しては、その効果を著しく発揮する。分散性の
改良される顔料としては、例えば無機顔料では酸化チタ
ン、ベンガラ、群青などであり、有機顔料ではフタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーンといったフタロ
シアニン系顔料、キナクリドン系顔料、バンザイエロー
などがあげられる。
全般に対して広くその優れた分散効果を示す。特に有機
顔料に対しては、その効果を著しく発揮する。分散性の
改良される顔料としては、例えば無機顔料では酸化チタ
ン、ベンガラ、群青などであり、有機顔料ではフタロシ
アニンブルー、フタロシアニングリーンといったフタロ
シアニン系顔料、キナクリドン系顔料、バンザイエロー
などがあげられる。
次に、実施例をもって本発明の効果を具体的に示す。
実施例1 顔料として、有機顔料の中からフタロシアニンブルー
(レジノブルー;レジノカラー製)、無機顔料の中から
酸化チタン(アナターゼ型,キシダ科学製)をとり上
げ、それぞれについて表−1に示す分散剤を所定量加
え、ヘンシェルミキサーにて加熱混合し着色剤を得る。
これら着色剤を安定剤等の添加剤を含む塩化ビニル樹脂
コンパウンドに、樹脂100重量部に対し有機顔料使用の
場合は顔料成分が0.2重量部になるように、無機顔料使
用の場合の顔料成分が1重量部になるように加え、よく
混合し二本ロールにて190℃で混練し樹脂成形物を得
る。得られた成形物をさらに130kg/cm2、195℃でプレス
成形し薄膜化したのち、顕微鏡にて薄膜成形物中に分散
する顔料の粒子径及びその数を観察し、分散性を評価し
た。
(レジノブルー;レジノカラー製)、無機顔料の中から
酸化チタン(アナターゼ型,キシダ科学製)をとり上
げ、それぞれについて表−1に示す分散剤を所定量加
え、ヘンシェルミキサーにて加熱混合し着色剤を得る。
これら着色剤を安定剤等の添加剤を含む塩化ビニル樹脂
コンパウンドに、樹脂100重量部に対し有機顔料使用の
場合は顔料成分が0.2重量部になるように、無機顔料使
用の場合の顔料成分が1重量部になるように加え、よく
混合し二本ロールにて190℃で混練し樹脂成形物を得
る。得られた成形物をさらに130kg/cm2、195℃でプレス
成形し薄膜化したのち、顕微鏡にて薄膜成形物中に分散
する顔料の粒子径及びその数を観察し、分散性を評価し
た。
評価は、分散する顔料粒子が細かくかつ一様に分布し
ているものほど、良好な分散性を示しているとし、良い
ものから順に5,4,3,2,1と点数化した。
ているものほど、良好な分散性を示しているとし、良い
ものから順に5,4,3,2,1と点数化した。
実施例2 ポリエチレン樹脂(LDPE)について、実施例1におい
て使用した着色剤と同じものを樹脂100重量部に対し有
機顔料使用の場合は顔料成分が0.2重量部になるよう
に、無機顔料使用の場合は顔料成分が1重量部になるよ
うに加えてよく混合し、二本ロールにて165℃で混練し
樹脂成形物を得る。得られた成形物をさらに130kg/c
m2、170℃でプレス成形し薄膜化したのち、実施例1と
同様に顕微鏡にて薄膜成形物中に分散する顔料の粒子径
及びその数を観察し、実施例1と同様の基準で分散性を
評価した。その結果を表−2に示す。
て使用した着色剤と同じものを樹脂100重量部に対し有
機顔料使用の場合は顔料成分が0.2重量部になるよう
に、無機顔料使用の場合は顔料成分が1重量部になるよ
うに加えてよく混合し、二本ロールにて165℃で混練し
樹脂成形物を得る。得られた成形物をさらに130kg/c
m2、170℃でプレス成形し薄膜化したのち、実施例1と
同様に顕微鏡にて薄膜成形物中に分散する顔料の粒子径
及びその数を観察し、実施例1と同様の基準で分散性を
評価した。その結果を表−2に示す。
実施例3 実施例1,2で用いたフタロシアニンブルー及び酸化チ
タンそれぞれを、表−3に示すポリエチレンワックスを
ベースとした分散剤の溶融物中に添加し、良く混合した
ものを着色剤とする。これら着色剤を実施例1と同様の
塩化ビニル樹脂コンパウンドに、樹脂100重量部に対し
顔料成分が0.2重量部になるように加えてよく混合し、
実施例1と同様の方法にて薄膜成形物を作製した。ま
た、分散性の評価においても実施例1に示した評価基準
に従い、既知分散剤のポリエチレンワックスとの併用系
における本発明分散剤の効果をみた。
タンそれぞれを、表−3に示すポリエチレンワックスを
ベースとした分散剤の溶融物中に添加し、良く混合した
ものを着色剤とする。これら着色剤を実施例1と同様の
塩化ビニル樹脂コンパウンドに、樹脂100重量部に対し
顔料成分が0.2重量部になるように加えてよく混合し、
実施例1と同様の方法にて薄膜成形物を作製した。ま
た、分散性の評価においても実施例1に示した評価基準
に従い、既知分散剤のポリエチレンワックスとの併用系
における本発明分散剤の効果をみた。
〔発明の効果〕 実施例1及び2より、既知の分散剤である金属石けん
の分散効果が3〜4という評価点であったのに対し、本
発明分散剤はアルキル基Rの炭素数が7のものが3〜4
と金属石けんと同等の効果であった他は、特許請求の範
囲のどのアルキル鎖長をとっても評価点4〜5と優れた
効果を示しており、本発明分散剤は既知分散剤の分散効
果をはるかにしのぐ分散剤といえる。
の分散効果が3〜4という評価点であったのに対し、本
発明分散剤はアルキル基Rの炭素数が7のものが3〜4
と金属石けんと同等の効果であった他は、特許請求の範
囲のどのアルキル鎖長をとっても評価点4〜5と優れた
効果を示しており、本発明分散剤は既知分散剤の分散効
果をはるかにしのぐ分散剤といえる。
実施例3より、既知の分散剤である分散効果が2とい
う評価点であったポリエチレンワックスに、本発明分散
剤を2重量%程度加えることにより評価点は5となり、
顔料分散性は著しく改良される。
う評価点であったポリエチレンワックスに、本発明分散
剤を2重量%程度加えることにより評価点は5となり、
顔料分散性は著しく改良される。
特に、フタロシアニンブルーに代表される有機顔料の
分散に関して、既知分散剤使用系では、その分散性は無
機顔料の分散性より劣るのに対し、本発明分散剤使用系
においては無機顔料の場合と同等の効果を示しており、
本発明分散剤は特に有機顔料に対してその有効性を発揮
する。
分散に関して、既知分散剤使用系では、その分散性は無
機顔料の分散性より劣るのに対し、本発明分散剤使用系
においては無機顔料の場合と同等の効果を示しており、
本発明分散剤は特に有機顔料に対してその有効性を発揮
する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−43249(JP,A) 特開 昭59−141949(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08J 3/20 C09D 17/00 C09C 3/08 B01F 17/36 - 17/38 CAS
Claims (2)
- 【請求項1】下記の一般式[I]で表わされる化合物を
必須成分として含有することを特徴とする合成樹脂用着
色剤の分散剤。 - 【請求項2】請求項1記載の一般式[I]で示される化
合物中のRが炭素数7〜21のアルキル基である合成樹脂
用着色剤の分散剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2117101A JP2882849B2 (ja) | 1990-05-07 | 1990-05-07 | 合成樹脂用着色剤の分散剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2117101A JP2882849B2 (ja) | 1990-05-07 | 1990-05-07 | 合成樹脂用着色剤の分散剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0416230A JPH0416230A (ja) | 1992-01-21 |
JP2882849B2 true JP2882849B2 (ja) | 1999-04-12 |
Family
ID=14703427
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2117101A Expired - Fee Related JP2882849B2 (ja) | 1990-05-07 | 1990-05-07 | 合成樹脂用着色剤の分散剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2882849B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2288605A (en) * | 1994-04-21 | 1995-10-25 | Courtaulds Chemicals | Titanium dioxide dispersed in polyhydric alcohol, carboxylic acid ester |
CA2257412A1 (en) * | 1996-07-31 | 1998-02-05 | Abbott Laboratories | Water-miscible esters of monoglycerides having antimicrobial activity |
-
1990
- 1990-05-07 JP JP2117101A patent/JP2882849B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0416230A (ja) | 1992-01-21 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |