JP4472128B2 - 濃度測定方法および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成された画像形成媒体の濃度測定を精度良く効率的に行なう濃度測定方法および画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から感光材料に画像を露光し、感光材料から受像材料に画像を転写することによって、所定の画像を受像材料に形成する画像形成装置等が使用されている。
【0003】
画像形成装置は、入力された画像データ通りに画像形成(出力)されているか否かを確認するために、受像材料に濃度測定用チャートを画像形成し、別の濃度測定装置によって濃度測定用チャートを濃度測定し、その測定結果に基づいて画像形成装置の濃度補正を行なっている。
【0004】
カラー画像形成装置であれば、受像材料に濃度が異なる複数のパッチを搬送方向に並べた列をC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)毎に3つ形成し、各パッチの濃度測定を行ない、測定結果に基づいて濃度補正を行なっている。この場合、1つの濃度計で3列分の濃度測定を行なうため、受像材料を搬送方向に搬送することによって1列分の濃度測定を行ない、受像材料を逆方向に搬送すると共に濃度測定手段を受像材料の幅(主走査)方向に移動して次の列の濃度測定を行なっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、濃度測定用チャートとしてCMY3列のパッチパターンを形成すると、受像材料を少なくとも搬送、逆送、搬送の1往復半の搬送によって濃度測定しなくてはならず、測定時間が長くなるという不都合があった。
【0006】
なお、受像材料に3列のパッチパターンを形成している場合、濃度計を三つ揃えれば測定時間を短縮できるものの、コスト的に不利となるという不都合があった。
【0007】
さらに、濃度測定時に往復搬送を繰り返すことによって、搬送誤差によって各パッチを正確に読み取ることができないというおそれがあった。
【0008】
一方、画像読取装置と別に濃度測定装置を設けるのではなくて、画像読取装置内に濃度測定手段を設け、濃度測定を効率的に行ないたいという要望があった。しかしながら、受像材料を往復搬送したり、濃度計を主走査方向に走査させる構成では、構成が複雑になるため装置の大型化につながってしまうという不都合があった。
【0009】
本発明は上記事実を考慮し、簡単な構成で測定効率と測定精度を向上させる濃度測定方法および画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、画像形成装置の濃度調整を行なうために、画像形成装置において画像形成媒体に形成した濃度測定用チャートの濃度を測定する濃度測定方法であって、前記濃度測定用チャートを構成する各パッチの搬送方向長さが濃度計の読取スポットが収まる長さとなるように前記画像形成媒体の搬送誤差に応じた搬送方向長さで前記画像形成媒体に前記各パッチを形成する第1工程と、前記画像形成媒体を搬送する際に前記各パッチの搬送方向長さに応じたタイミングで濃度測定を行なう第2工程と、を備え、前記濃度測定用チャートは、前記画像形成媒体に各色毎に異なる濃度の複数のパッチの全てを当該画像形成媒体の搬送方向に1列に形成したものであり、当該画像形成媒体を一方向に搬送することによって各パッチの濃度を測定し、濃度の異なる複数のパッチが搬送方向に1列に形成された前記濃度測定用チャートにおいて、搬送方向下流側からn(nは自然数)番目のパッチの搬送方向長さをBn、第n番目のパッチの濃度測定位置から第n+1番目のパッチの濃度測定位置までの前記画像形成媒体の設定搬送量をLn、画像形成媒体に照射される濃度測定用の読取スポット径をDS、搬送誤差(%)をδとした場合に、Bn、Lnが下記(1)式〜(3)式の関係を満たすことを特徴とする。
B1≧DS …(1)
Ln≧Bn/(1−δ/100) …(2)
Bn+1≧Bn+Ln×δ/50 …(3)
【0011】
請求項1記載の発明の作用について説明する。
【0012】
濃度チャートを構成する各パッチの搬送方向長さが搬送誤差に応じて長く形成されているため、各パッチの搬送方向長さに応じたタイミングで濃度測定をすることによって、搬送ローラの製造誤差や搬送中の滑り等によって搬送誤差を生じても、濃度測定用の読取スポットが他のパッチにかかるおそれがなく、各パッチの濃度を精度良く測定することができる。
【0013】
画像形成媒体に形成された濃度測定用チャートは、各色毎に濃度の異なるパッチが搬送方向に1列に形成されているため、画像形成媒体を一方向に搬送するだけで全てのパッチの濃度測定を行なうことができる。したがって、濃度測定するために往復搬送を繰り返す必要がなく、測定時間が短縮する。また、往復搬送によって増幅される搬送誤差を抑制し、濃度測定を精度良く行なうことができる。
【0016】
濃度チャートを構成する各パッチの搬送方向長さが搬送誤差に応じて長く形成されているため、各パッチの搬送方向長さに応じたタイミングで濃度測定をすることによって、搬送ローラの製造誤差や搬送中の滑り等によって搬送誤差を生じても、濃度測定用の読取スポットが他のパッチにかかるおそれがなく、各パッチの濃度を精度良く測定することができる。
【0019】
搬送方向先頭側の第1パッチの搬送方向長さB1が濃度測定手段の読取スポット径Dsよりも大きい場合には、濃度測定手段の読取スポットが第1パッチ内部に収まり、精度良く第1パッチの濃度が測定される。
【0020】
続いて、隣接する搬送方向後方のパッチを精度良く読み取るには、設定搬送量L1だけ搬送した場合に、読取スポットが第1パッチにかからない位置で第2パッチの濃度測定がおこなわれなくてはならない。
【0021】
すなわち、第1パッチ内において最も搬送方向先頭側に読取スポットが片寄っていた場合でも、第1パッチの搬送方向長さB1だけ確実に搬送されれば読取スポットが第1パッチにかかることはない。また、搬送に伴なう滑り等によって実際の搬送量が設定搬送量L1よりもδ(%)少ない場合でも搬送方向長さB1よりも大きくなくてはならない。したがって、B1≦L1×(1−δ/100)の関係を満たすように、設定搬送量L1を設定すれば良い。これを整理したL1≧B1/(1−δ/100)の関係を満たすことによって、第2パッチの濃度測定において読取スポットが第1パッチにかかることを防止できる。
【0022】
また、第2パッチの濃度測定を行なう場合には、上記設定搬送量L1に対して実際の搬送誤差が±δ%あるため、読取位置がパッチ内部で搬送方向に±δ%ずれる可能性がある。したがって、第2パッチの搬送方向長さB2は、第1パッチの搬送方向長さB1に対して搬送方向前後にL1×(δ/100)ずつ増加させておかなければならない。すなわち、B2≧B1+L1×(δ/100)×2を満たすことによって、第2パッチの濃度測定において読取スポットが第2パッチ内に確実に収まり、精度良く濃度測定を行うことができる。
【0023】
以下、同様にして設定搬送量およびパッチの搬送方向長さを設定する((1)式〜(3)式を満たすように設定する)ことによって、搬送誤差に拘わらず、精度良く各パッチの濃度測定をすることができる。
【0024】
請求項2に記載の発明は、画像形成媒体に濃度測定用チャートを構成する各色毎に濃度が異なる複数のパッチの全てを搬送方向に1列に形成する画像形成手段と、濃度測定用チャートが形成された画像形成媒体を一方向に搬送することによって、各パッチの濃度測定を行なう濃度測定手段と、前記画像形成媒体を搬送するローラの回転量から前記画像形成媒体の搬送量を検出する搬送量検出手段と、前記搬送量に基づいて前記濃度測定手段に各パッチの濃度を測定させる制御手段と、前記画像形成手段によって濃度の異なる複数のパッチが搬送方向に1列に形成された濃度測定用チャートにおいて搬送方向下流側から第n(nは自然数)番目のパッチの搬送方向長さをBn、第n番目のパッチの濃度測定位置から第n+1番目のパッチの濃度測定位置までの画像形成媒体の設定搬送量をLn、画像形成媒体に照射される濃度測定用の読取スポット径をDS、搬送誤差(%)をδとした場合に、Bn、Lnが下記(4)式〜(6)式の関係を満たすと共に、前記搬送量検出手段に検出される搬送量が前記設定搬送量Lnとなるタイミングで、前記濃度測定手段によって第2番目以降の各パッチの濃度を測定することを特徴とする。
B1≧DS …(4)
Ln≧Bn/(1−δ/100) …(5)
Bn+1≧Bn+Ln×δ/50 …(6)
【0025】
請求項2記載の発明の作用について説明する。
【0026】
濃度測定用チャートを構成する各色毎に濃度の異なる複数のパッチの全てが搬送方向に1列に画像形成媒体に形成されている。したがって、当該画像形成媒体を一方向に搬送することによって、濃度測定手段が各パッチの濃度測定することができる。したがって、濃度測定を効率的に行なうことができる。
【0027】
また、画像形成された画像形成媒体を一方向に搬送するだけで各パッチの濃度測定ができるので、濃度測定手段が簡単な構成でコンパクトに形成でき、画像形成装置内に濃度測定手段を設けても装置の大型化を抑制できる。
【0030】
搬送量検出手段が搬送ローラの回転量から画像形成媒体の搬送量を検出し、制御手段が前記搬送量に基づいて濃度測定手段に各パッチの濃度測定をさせている。したがって、画像形成媒体上に搬送方向に1列に形成された各パッチの濃度を精度良く測定することができる。
【0033】
また、請求項1記載の発明と同様に、画像形成装置内部における画像形成媒体の搬送誤差に拘わらず、各パッチの濃度測定を精度良く行なうことができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について説明する。
(画像形成装置の概略説明)
先ず、画像形成装置10の概略を説明する。
【0035】
図1に示すように、画像形成装置10のハウジング12の下方に配置された感材マガジン14には、供給リール16に巻き付けられた感光材料18がセットされている。この供給リール16は、図示しない駆動手段により回転して感光材料18を巻き出すようになっている。
【0036】
この感光材料18の先端部は、感材マガジン14の取付口に設けられた引出しローラ20にニップされる。この引出しローラ20は、所定の条件で感光材料18を引き出してガイド板22へ送り出す。
【0037】
ガイド板22を通過した感光材料18は、露光ドラム24に巻き掛けられ、走査ヘッド26によって、画像が露光される。このように、感光材料18を露光ドラム24に巻き掛けて露光することで、感光材料18の幅方向に皺等が発生せず、露光面の平面性を確保できる。
【0038】
画像が露光された感光材料18は、支持台28と圧着板30で挟持され、水塗布用ボトル32に設けられた吸水性の塗布部材34(スポンジ等)で水が塗布される。
【0039】
水塗布された感光材料18は、ハロゲンランプが内蔵されたヒートドラム36に、テンションローラ38、40によって一定の圧力で巻き掛けられる。巻き掛けられた感光材料18は加熱されながら、後述する受像紙42に上面から重ね合わせられ、画像を転写する。
【0040】
次に、画像を転写した感光材料18は、廃棄リール44に巻き取られる。このように、感光材料18をカットせずに、供給リール16から廃棄リール44に受け渡すことで、感光材料18自体が受像紙42に一定の圧力を付与するタイミングベルトとして機能する。
【0041】
一方、ハウジング12の上方に配置された受材マガジン46には、供給リール48に巻き付けられた受像紙42がセットされている。この受像紙42は、ニップローラ49で引き出され、所定の長さにカッタ50で切断された後、搬送ローラ52及びガイド板53に案内され、感光材料18と重ね合わせられながらヒートドラム36に巻き掛けられる。
【0042】
そして、感光材料18から画像が転写された受像紙42は、ヒートドラム36から図示しない剥離爪で剥離され、搬送ローラ54及びガイド板56に案内されて、後述する濃度計60とガイド板62の間を通過して受け皿58の上に至る。
【0043】
以下、ガイド板56から受け皿58まで搬送路に沿った部分を排出部と称する。
(要部説明)
次に、このように構成された画像形成装置10の発明の要部(排出部)について説明する。
【0044】
排出部は、図2に示すように、ガイド板56によって搬送されてきた受像材料42を挟持する搬送ローラ対64と、搬送ローラ対64の下流側に配設され搬送路に対して進退自在とされた回転自在なガイド板62、ガイド板62と搬送路を挟んで対向して配置された反射式の濃度計60から基本的に構成されている。
【0045】
ガイド板62は、白色板であり、軸部66を中心にして回転自在とされ、搬送路に平行な測定位置(図2、実線部参照)と搬送路に直交して当該搬送路から退避する退避位置(図2、二点鎖線部参照)との2位置をとることができる。
【0046】
すなわち、濃度測定用チャートが形成された受像材料42が搬送されてくる場合は、ガイド板62を測定位置にし、濃度計60の下を通過する当該受像材料42をガイド板62が支持することによって、濃度計60から受像材料42までの距離を一定にする構成である。また、濃度補正を行なわない通常の画像形成の場合には、ガイド板62を退避位置にして、受像材料42と接触しないようにしてガイド板62の汚れを抑制すると共に、画像形成された受像材料42が素早く受け皿58に収納可能とする構成である。
【0047】
一方、受像材料42に形成される濃度測定用のチャートは、図3、図4に示すように、濃度の異なる矩形状のパッチがシアン、マゼンタ、イエローと連続的に1列に形成されている。濃度測定用チャートが形成された受像材料42は、受け皿58に排出される前に、濃度計60によって各パッチの濃度が測定され、測定結果に基づいて濃度補正を行なう。この場合、各パッチの濃度測定を確実に行なうために、先端検出センサ74によって受像材料42の先端が検出された際に第1パッチC1が濃度計60の直下に位置するようにパッチが形成されている。したがって、制御部70(図3参照)は先端検出センサ74によって受像材料42の先端が検出されたタイミングで第1パッチの濃度測定を行なうと共に、ロータリーエンコーダ72によって検出される搬送ローラ対64の回転量に基づいて受像材料42の搬送量を検出し、各パッチの搬送方向長さに対応したタイミングで濃度計60による第2パッチC2以降の濃度測定を行なうように制御している。
【0048】
このように構成する画像形成装置10の作用について説明する。
【0049】
先ず、濃度補正する場合の動作について説明する。この場合には、図示しない駆動手段によって、あるいは手動でガイド板62を測定位置に位置させる。この結果、白色板であるガイド板62が搬送路に平行で濃度計60に対向する位置に配設される。この状態で、画像形成装置10では、走査ヘッド26によって露光され、転写ドラム36に巻きかけられテンションローラ38、40によって圧接された感光材料18から受像材料42に転写することによって、受像材料42に濃度測定用チャートが形成される。
【0050】
受像材料42に形成された濃度測定用チャートは、図4に示すように、同一サイズの矩形状のパッチが搬送方向に連続的に形成されたものである。なお、本実施形態では、搬送方向先頭側からシアン、マゼンタ、イエローの順で各色の濃度が段階的に減少する(C1〜C6、Y1〜Y6、M1〜M6)ように形成されている。各パッチの大きさは、濃度計60のスポット径Dsよりも大きければ良く、先端検出センサ74が受像材料42の先端を検出した場合に濃度計60の直下に第1パッチC1が位置するように形成されている。
【0051】
なお、このような濃度測定用チャートが形成された受像材料42が排出部に到達すると、ガイド板62で支持されながら濃度計60の下部を通過する。この結果、濃度計60から受像材料42までの距離が一定になり、先端検出センサ74が受像材料42の先端を検出したタイミングで第1パッチC1の濃度測定を行ない、ロータリーエンコーダ72によって検出された搬送ローラ対64の回転量が設定搬送量(各パッチの搬送方向長さ)となるタイミングで、濃度計60が第2パッチC2以降の濃度測定を行なう。したがって、濃度測定用チャート(各パッチ)の濃度を正確に測定することができる。
【0052】
このように測定された結果に基づき、画像処理装置10の濃度補正を行なう。
【0053】
一方、通常の画像形成を行なう場合には、ガイド板62が測定位置から退避位置まで退避している。したがって、所定の画像が形成された受像材料42は、搬送ローラ対64、軸部66と抑えローラ68の間を通過後、素早く受け皿58に積層することができる。
【0054】
このように、本実施形態に係る画像形成装置10では、受像材料42に濃度測定用チャートのパッチを1列に形成し、濃度計60によって各パッチの濃度を測定しているため、濃度測定のために当該受像材料42を往復搬送する必要がなく、濃度測定時間が短縮する。なお、濃度計60を三つ揃えれば、往復搬送の必要はなくなるが、濃度計60の個数が増加することによって画像読取装置10のコストアップとなってしまう。
また、パッチが1列に形成されているために、濃度計60を主走査(幅)方向に走査させる機構や受像材料42を往復搬送させる機構を設ける必要がなくなり、構造が簡単になる。したがって、画像形成装置10を大型化させることなく、濃度測定手段(濃度計60)等を設けることができる。この結果、画像形成装置10から濃度測定用チャートが形成された受像材料42が受け皿58に排出されるまでの間に濃度測定も完了するため、濃度補正処理が一層効率化される。
【0055】
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について図5、図6を参照して説明する。第1実施形態と同様の構成要素については、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0056】
本実施形態は、受像材料42に形成される濃度測定用チャートのパッチ形状(幅)および受像材料42のパッチ毎の搬送量を調節することによって、搬送誤差による濃度測定不良を回避するものである。
【0057】
具体的には、先ず、ロータリーエンコーダ72によって検出された搬送ローラ対64の回転量に対する実際の搬送量を計測して、ローラ径の誤差や滑り等による搬送誤差δ(%)を予め測定しておく。
【0058】
続いて、制御部70において、測定された搬送誤差δに基づいてパッチ幅(パッチの搬送方向長さ)Bnと、パッチ間搬送距離(設定搬送量)Lnを設定しておく(図5参照)。ここで、設定搬送量Lnとは、各パッチのセンターに濃度測定用の読取スポットが位置するために隣接するパッチ間で必要な設定搬送量のことである。
【0059】
なお、第1パッチC1のパッチ幅B1は、濃度計60から第1パッチC1に照射されるスポットS1のスポット径Dsとされている。これは、先端検出センサ74によって受像材料42の先端が検出されたタイミングで第1パッチC1の濃度測定が行なわれるため、搬送ローラ対64等の製造誤差および滑り等を考慮しなくても良いためである。
【0060】
次に、第1パッチC1の濃度測定後に、第2パッチC2の濃度測定するまでの設定搬送量L1は、L1=B1/(1−δ/100)とする。これは、滑り等によって実際の搬送量が設定搬送量L1よりもδ%少ない場合であっても、実際の搬送量が確実に第1パッチC1の搬送方向長さB1となるように設定することによって、次の濃度計60のスポットS2が第2パッチC2内に確実に位置するようにしたものである。
【0061】
すなわち、ロータリーエンコーダ72によって検出された搬送量(回転量)がL1となった場合に、搬送ローラ対64の製造誤差、あるいは搬送に伴なう滑り等によって受像材料42の実際の搬送量がL1よりもδ(%)少ない場合にも、第2パッチC2に照射されるスポットS2が第1パッチC1にかかってはならない。したがって、
L1×(1−δ/100)≧B1
の関係を満たしていなければならない。
【0062】
一方、パッチ幅B1および設定搬送量(搬送タイミング)L1は短い方が濃度測定時間を短縮でき、望ましい。
【0063】
そこで、
L1=B1/(1−δ/100)
と設定する。
【0064】
続いて、第2パッチC2のパッチ幅B2は、設定搬送量L1に対して実際の搬送量が±δ%変動しても濃度計60のスポットS2が確実に第2パッチC2内に収まるように搬送方向の前後にL1×δ/100の幅を確保したものである。すなわち、図6に示すように、実際の搬送量が設定搬送量L1よりもδ%少ない場合であっても、あるいは設定搬送量L1よりもδ%多い場合であってもスポットS21、S22が第2パッチC2内に収まるようにしたものである。
【0065】
以下、同様にしてL2、L3、…、Ln、B3、B4、…、Bnを設定している。すなわち、下記の3式の関係を満たすように各パッチの搬送長さBnおよび設定搬送量Lnが設定されている。
【0066】
B1=Ds
Ln=Bn/(1−δ/100)
Bn+1=Bn+Ln×δ/50
このように構成された画像形成装置の作用について説明する。
【0067】
濃度測定信号が入力されることにより、受像材料42に測定チャートが形成される。測定チャートは、第1実施形態と同様に1列にパッチが形成されたものであるが、パッチ幅Bnが搬送方向先端から順に上述の関係式を満たすように増大するものである。
【0068】
したがって、搬送ローラ対64の製造誤差や搬送中の滑りによって搬送ローラ対64の回転量(設定搬送量Ln)に対して受像材料42の実際の搬送量が搬送誤差δ(%)の範囲内で変動しても、各パッチに対する濃度測定用のスポットが当該パッチの内部に収まり、各パッチの濃度を精度良く読み取ることができる。
【0069】
なお,本実施形態では、パッチ幅Bnおよび設定搬送量Lnを最も小さく設定したが、所定のマージンを確保するように構成しても良い。すなわち、下記の3式の関係を満たすように各パッチの搬送長さBnおよび設定搬送量Lnを設定すれば所定のマージンを確保しつつ本実施形態の作用を達成することができる。
【0070】
B1≧Ds
Ln≧Bn/(1−δ/100)
Bn+1≧Bn+Ln×δ/50
また、第1、第2実施形態では画像読取装置10に内蔵された濃度計60を用いた濃度測定方法として説明したが、この画像形成装置に限定されず、例えば濃度測定装置単体にも適用することができる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明した如く本発明に係る濃度測定方法では、効率的にしかも精度良く濃度測定することができる。また、本発明に係る画像形成装置では、濃度測定手段が簡単な構成となるため装置を大型化させることなく、濃度測定を効率的かつ精度良く行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の排出部近傍を示す断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の排出部近傍を示す概略斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る濃度測定用チャートが形成された受像材料の斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る濃度測定用チャートのパッチ幅と設定搬送量の関係を示す図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る濃度測定用チャートのパッチ幅と設定搬送量の関係を示す図である。
【符号の説明】
10…画像形成装置
24…露光ドラム(画像形成手段)
26…走査ヘッド(画像形成手段)
36…ヒートドラム(画像形成手段)
42…受像材料(画像形成媒体)
60…濃度計(濃度測定手段)
62…ガイド板(濃度測定手段)
70…制御部(制御手段)
72…ロータリーエンコーダ(搬送量検出手段)
Claims (2)
- 画像形成装置の濃度調整を行なうために、画像形成装置において画像形成媒体に形成した濃度測定用チャートの濃度を測定する濃度測定方法であって、
前記濃度測定用チャートを構成する各パッチの搬送方向長さが濃度計の読取スポットが収まる長さとなるように前記画像形成媒体の搬送誤差に応じた搬送方向長さで前記画像形成媒体に前記各パッチを形成する第1工程と、
前記画像形成媒体を搬送する際に前記各パッチの搬送方向長さに応じたタイミングで濃度測定を行なう第2工程と、
を備え、
前記濃度測定用チャートは、前記画像形成媒体に各色毎に異なる濃度の複数のパッチの全てを当該画像形成媒体の搬送方向に1列に形成したものであり、当該画像形成媒体を一方向に搬送することによって各パッチの濃度を測定し、
濃度の異なる複数のパッチが搬送方向に1列に形成された前記濃度測定用チャートにおいて、搬送方向下流側からn(nは自然数)番目のパッチの搬送方向長さをBn、第n番目のパッチの濃度測定位置から第n+1番目のパッチの濃度測定位置までの前記画像形成媒体の設定搬送量をLn、画像形成媒体に照射される濃度測定用の読取スポット径をDS、搬送誤差(%)をδとした場合に、Bn、Lnが下記(1)式〜(3)式の関係を満たすことを特徴とする濃度測定方法。
B1≧DS …(1)
Ln≧Bn/(1−δ/100) …(2)
Bn+1≧Bn+Ln×δ/50 …(3) - 画像形成媒体に濃度測定用チャートを構成する各色毎に濃度が異なる複数のパッチの全てを搬送方向に1列に形成する画像形成手段と、
濃度測定用チャートが形成された画像形成媒体を一方向に搬送することによって、各パッチの濃度測定を行なう濃度測定手段と、
前記画像形成媒体を搬送するローラの回転量から前記画像形成媒体の搬送量を検出する搬送量検出手段と、
前記搬送量に基づいて前記濃度測定手段に各パッチの濃度を測定させる制御手段と、
前記画像形成手段によって濃度の異なる複数のパッチが搬送方向に1列に形成された濃度測定用チャートにおいて搬送方向下流側から第n(nは自然数)番目のパッチの搬送方向長さをBn、第n番目のパッチの濃度測定位置から第n+1番目のパッチの濃度測定位置までの画像形成媒体の設定搬送量をLn、画像形成媒体に照射される濃度測定用の読取スポット径をDS、搬送誤差(%)をδとした場合に、Bn、Lnが下記(4)式〜(6)式の関係を満たすと共に、
前記搬送量検出手段に検出される搬送量が前記設定搬送量Lnとなるタイミングで、前記濃度測定手段によって第2番目以降の各パッチの濃度を測定することを特徴とする画像形成装置。
B1≧DS …(4)
Ln≧Bn/(1−δ/100) …(5)
Bn+1≧Bn+Ln×δ/50 …(6)
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