JP4470341B2 - ファクシミリサーバ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信ネットワークを通じて受信され、転送先が予め設定されたデータを、設定された転送先に転送する機能を備えるファクシミリサーバの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ファクシミリサーバでは、通信ネットワークを通じて受信され、転送先が予め設定されたデータを、設定された転送先に転送する機能を備えており、通信ネットワークを通じて受信したデータを、サーバ自身や送信元で予め設定された転送先、すなわち、通信ネットワーク上のクライアントや他のファクシミリ装置に対して、それぞれ対応するプロトコルに従って転送することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した従来のファクシミリサーバでは、データを受信後直ちに転送する構成であり、そのため、転送先の設定ミスがあったり、データ内容が転送するには好ましくないものであったりした場合など、サーバ管理者が意図しない転送がなされてしまう恐れがあり、サーバ管理者がデータ転送を管理できるようにすることが望まれていた。
【0004】
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、サーバ管理者がデータ転送を容易に管理できるファクシミリサーバを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のファクシミリサーバでは、送信元により転送先が予め設定されたデータを、少なくとも所定の処理指示操作がなされるまでは未転送データとして蓄積する蓄積手段と、上記蓄積手段に蓄積されている上記未転送データを、データ表示操作がなされたときには表示させ、かつ、その表示させた未転送データのうちから選択されたデータに対して上記所定の処理指示操作がなされたときには該所定の処理指示操作に従って、上記選択されたデータを処理する変更手段とを備えており、上記所定の処理指示操作として、上記送信元により予め設定された転送先へ転送させる指示操作と、該送信元により予め設定された転送先の変更を受け付けるとともに、その変更された転送先へ転送させる指示操作との選択が可能とされている構成とした。
【0006】
請求項2に記載のファクシミリサーバでは、上記変更手段は、上記データ表示操作がなされたときには、送信元情報とともに送信元毎に上記未転送データを表示させる構成とされている。
【0007】
請求項3に記載のファクシミリサーバでは、上記所定の処理指示操作として、上記選択されたデータを印刷させる指示操作と、該選択されたデータを上記蓄積手段から削除させる指示操作との選択が更に可能とされている構成とした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について、図面とともに説明する。図1は、本発明のファクシミリサーバ1の要部構成の一例を示す図、図2は、ファクシミリサーバ1を用いて構成したファクシミリシステムの構成を示す図である。
【0009】
ファクシミリサーバ1は、電話回線Lを接続するとともに、通信ネットワークとして、通信ネットワークの1つであるLAN(N)を接続しており、このLAN(N)には、図2に示すように、パーソナルコンピュータで構成されたクライアント2と、メールサーバ3と、インターネットとを接続している。
【0010】
なお、ここでは、通信ネットワークとしてLAN(N)を示しているが、本発明はこの例に限られず、WANや専用線などの他の種類のネットワーク、あるいは、LAN(N)とインターネットとの組み合わせといったような、複数種類のネットワークを組み合わせたもので構成してもよい。
【0011】
ファクシミリサーバ1は、公衆回線網(PSTN)を通じてファクシミリ受信した画像データを、サーバ1自身や送信元で予め設定された転送先、すなわち、公衆回線網に接続された他のファクシミリ装置や、クライアント2や、インターネットに接続された他のファクシミリ装置に対して、それぞれ対応するプロトコルに従って転送することができる。
【0012】
また、ファクシミリサーバ1は、メールサーバ3と所定のプロトコルに従った通信をすることによって、自身のメールアドレスが指定され、メールサーバ3に格納された電子メールを受信したり、メールサーバ3に、送信先のメールアドレスを指定した電子メールを格納させることができる。
【0013】
ここで、ファクシミリサーバ1は、メールサーバ3からの電子メールを、サーバ1自身や送信元で予め設定された転送先、すなわち、公衆回線網に接続された他のファクシミリ装置や、クライアント2や、インターネットに接続された他のファクシミリ装置に対して、それぞれ対応するプロトコルに従って転送することができる。
【0014】
ファクシミリサーバ1は、図1に示すように、以下の各部を制御するCPU10と、受信したデータに対応する転送先を予め設定したRAM11と、制御プログラムなどを予め記憶したROM12と、原稿から画像データを読み取り、画像データに変換するスキャナ13と、データを所定の記録紙に記録するプリンタ14と、電話回線Lに対する接続制御をするNCU15と、ファクシミリ通信に必要な各種信号を変復調するモデム16と、液晶画面や各種操作キーなどで構成される操作パネル17と、データをファクシミリ通信のためにMH,MR,MMR方式などで符号化および復号するCODEC18と、LAN(N)をイーサネットなどの規格に準じて接続するLANインタフェース19とを備える。
【0015】
このような構成によれば、以下に示す動作をすることができる。
【0016】
図3のフローチャートは、データ受信時の動作を示しており、ファクシミリサーバ1は、データを受信すると(100)、そのデータに対応する転送先が設定されているかを識別する(101)。ここで、転送先の識別は、RAM11に予め設定されているか、あるいは、送信元により予め設定されているかを識別する。
【0017】
なお、送信元により転送先が設定されているかの識別は、ファクシミリサーバ受信した画像データなら、例えば、その画像データの前に送信されてくるファクシミリ通信手順信号に基づいて行い、電子メールなら、例えば、そのヘッダ部分や本文記載の転送コマンドに基づいて行う。図4は、送信元より転送先が設定された電子メールの一例を示しており、転送先となるファクシミリ番号が転送コマンドCとして記載されている。
【0018】
そして、受信データに対応して転送先が予め設定されていれば、そのデータをRAM11に蓄積する一方、設定されていなければそのデータをプリンタ14により印刷する(102,103)。
【0019】
RAM11に蓄積されたデータは、図5のフローチャートに示すような動作によって処理される。ファクシミリサーバ1は、操作パネル17の操作によるデータ表示操作に対して待機しており、データ表示操作がされたときにはこれを受け付け(200)、RAM11に未転送のデータがあれば(201)、全部あるいは一部のデータを、送信元毎に操作パネル17にプレビュ表示する(202)。このとき送信元情報も表示する。
【0020】
一方、未転送のデータがなければ(201)、操作パネル17に、例えば「対象データはありません」といったような、未転送のデータがない旨を表示する(203)。
【0021】
そして、ファクシミリサーバ1は、操作パネル17の操作による処理指示操作に対して待機する。この処理指示操作は、未転送のデータから所望のデータを選択し、選択したデータに対する処理を決定するために行われる。
【0022】
すなわち、処理指示操作では、未転送のデータの中から所望のデータを選択し、選択したデータについて、予め設定されている転送先への転送を指示したり、転送先を変更してその転送先への転送を指示したり、プリンタ14によって印刷したり、RAM11から削除するなどの処理を指示する。
【0023】
ファクシミリサーバ1は、このような処理指示操作がされたときにはこれを受け付け(204)、処理指示がなされたデータについては、その指示に基づいて処理を行い、例えば、予め設定されている転送先へ転送したり、変更された転送先に転送したり、プリンタ14によって印刷したり、RAM11から削除する(205,206)。一方、処理指示のなされていないデータについては、予め設定されている転送先に転送する(205,207)。
【0024】
なお、先述したデータ表示操作や処理指示操作は、クライアント2や、インターネット上の他のコンピュータからアクセスすることによって遠隔操作することができる。
【0025】
すなわち、ファクシミリサーバ1は、クライアント2や、インターネット上の他のコンピュータからアクセスされると、図6に示すような遠隔操作画面を送信し、これを受けた側では、受信した遠隔操作画面がブラウザ上に表示される。
【0026】
遠隔操作画面には、送信元40、ファクシミリサーバ1で設定したファイル名41とが、未転送データ毎に表示されている。そして、これらのデータ毎に、データをサムネイル表示させるためのリンクLが表示されており、リンクLを操作すれば、対応するデータのサムネイルデータが、ファクシミリサーバ1より送信されて表示される。
【0027】
また、遠隔操作画面には、未転送データ毎に、予め設定されている転送先42が表示されており、その転送先に転送するときには、転送実行ボタン43を操作する。一方、転送先を変更したいときには、所望の転送先44を入力する。このとき、対応する送信方法48が自動決定され、転送実行ボタン45を操作すると、ファクシミリサーバ1より、変更した転送先に対して、対応する送信方法に従ってデータが転送される。
【0028】
更に、遠隔操作画面には、印刷ボタン46、破棄ボタン47が表示されており、印刷ボタン46を操作するとデータがプリンタ14により印刷され、破棄ボタン47を操作するとデータがRAM11より削除される。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明からも理解できるように、本発明の請求項1に記載のファクシミリサーバでは、処理指示操作がされたときにはこれを受け付け、処理指示がなされたデータについては、その指示に基づいて処理を行い、例えば、予め設定されている転送先へ転送したり、変更された転送先に転送したりできるので、サーバ管理者の指示に基づいてデータの転送を管理することができ、そのため、サーバ管理者の意図しないデータ転送を防止できる。
【0030】
請求項2に記載のファクシミリサーバでは、変更手段によって、蓄積手段に蓄積された未転送データを送信元情報とともに送信元毎に表示させるので、サーバ管理者が、蓄積手段のデータについて、自在にデータ転送を管理でき、転送先の指定が誤っていたり、転送先を変更したい場合などには、容易に転送先の変更ができ、利便である。
【0031】
請求項3に記載のファクシミリサーバでは、サーバ管理者が、蓄積手段のデータについて、所望のデータを選択して印刷あるいは蓄積手段から削除させることができ、利便である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のファクシミリサーバの要部構成の一例を示す図である。
【図2】ファクシミリサーバを用いて構成したファクシミリシステムの構成を示す図である。
【図3】ファクシミリサーバの動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【図4】送信元より転送先が設定された電子メールの構成の一例を示す図である。
【図5】ファクシミリサーバの動作の他例について説明するためのフローチャートである。
【図6】遠隔操作画面の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1・・・ファクシミリサーバ
10・・CPU
11・・・RAM
17・・・操作パネル
N・・・LAN
Claims (3)
- 通信ネットワークを通じて受信され、送信元により転送先が予め設定されたデータを転送する機能を備えるファクシミリサーバにおいて、
上記送信元により転送先が予め設定されたデータを、少なくとも所定の処理指示操作がなされるまでは未転送データとして蓄積する蓄積手段と、
上記蓄積手段に蓄積されている上記未転送データを、データ表示操作がなされたときには表示させ、かつ、その表示させた未転送データのうちから選択されたデータに対して上記所定の処理指示操作がなされたときには該所定の処理指示操作に従って、上記選択されたデータを処理する変更手段とを備えており、
上記所定の処理指示操作として、上記送信元により予め設定された転送先へ転送させる指示操作と、該送信元により予め設定された転送先の変更を受け付けるとともに、その変更された転送先へ転送させる指示操作との選択が可能とされているファクシミリサーバ。 - 請求項1において、
上記変更手段は、上記データ表示操作がなされたときには、送信元情報とともに送信元毎に上記未転送データを表示させる構成とされているファクシミリサーバ。 - 請求項1または2において、
上記所定の処理指示操作として、上記選択されたデータを印刷させる指示操作と、該選択されたデータを上記蓄積手段から削除させる指示操作との選択が更に可能とされているファクシミリサーバ。
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