JP4470028B2 - (ジアリールアミノ)チオフェン類の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は(ジアリールアミノ)チオフェン類の製造方法に関する。(ジアリールアミノ)チオフェン類は、医農薬中間体又は感光材料や有機エレクトロルミネッセンス素子材料等の電子材料として有用である。
【0002】
【従来の技術】
従来、(ジアリールアミノ)チオフェン類は、銅、塩基の存在下にアミノチオフェン類とアリールハライドを反応させるUllmann反応により製造されている。例えば、特開平4−337359号公報では、2,5−ジアミノチオフェンを銅、炭酸カリウム存在下、ジメチルホルムアミド溶媒還流条件で4.6当量のp−ニトロクロロベンゼンと4日間反応(Ullmann反応)することにより、テトラキス(p−ニトロフェニル)−2,5−ジアミノチオフェンを合成している。また、城田らは、Chem.Lett.,pp.2397−2400(1994)において、1,3,5−トリス(フェニルアミノ)ベンゼンと2−ヨードチオフェン又は3−ヨードチオフェンからUllmann反応により、1,3,5−トリス(フェニル−2−チエニルアミノ)ベンゼン又は1,3,5−トリス(フェニル−3−チエニルアミノ)ベンゼンを合成している。
【0003】
また、関連技術として、パラジウム触媒を用いてアリールハライドとアミン類からアリールアミン類を製造する方法が、Buchwaldらや、Hartwigらにより提案されている[Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,Vol.34,No.12,1348(1995)、TetrahedronLett.,Vol.36,3609(1995)]。さらに本発明者らも、パラジウム触媒を用いたアリールアミン類の製造方法を特願平9−97451号として出願している(特開平10−81667号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、Ullmann反応による方法では、一般的に150℃以上の高温条件が必須であり、また反応時間も10時間から数日間となる等過酷な反応条件を必要とする。更に大量の銅を使用することから、銅含有廃液が多量発生し、これらの無害化には多大な労力が必要となるばかりでなく、製品中への銅化合物の混入を防ぐため、煩雑な後処理操作を必要とする。さらにUllmann反応では、概して低収率である等多くの問題がある。
【0005】
また、パラジウム触媒を用いてアリールハライドとアミン類からアリールアミン類を製造する方法においては、▲1▼チオフェン類が触媒となるパラジウム化合物を被毒すること、▲2▼ジアリールアミンは、一般的な2級アミンとは異なり、アミノ基の塩基性が低く、また立体的に嵩高いことから、反応性が低くなるという問題があり、これら先行文献に記載の方法をそのまま(ジアリールアミノ)チオフェン類の製造方法に適用することはできず、従来のアミノ化反応の条件では、十分な活性、選択性は得られなかった。
【0006】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、入手容易な原料から(ジアリールアミノ)チオフェン類を穏和な反応条件下に、簡便かつ収率よく製造することのできる製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、パラジウム化合物とターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンを触媒として用い、塩基の存在下、ハロゲン化チオフェン類をN,N−ジアリールアミンによりアミノ化することにより、(ジアリールアミノ)チオフェン類が収率良く合成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち本発明は、パラジウム化合物とターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンを触媒として用い、塩基の存在下に下記一般式(1)
【0009】
【化7】
【0010】
(式中、Xは塩素、臭素、又はヨウ素原子を表す。lは0又は1、mは0〜3の整数、nは1〜3の整数であり、Rはフェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
で示されるハロゲン化チオフェン類を、下記一般式(2)
【0011】
【化8】
【0012】
(式中、Ar1、Ar2は各々独立して、無置換又は置換基を有する炭素数6〜30のアリール基を表し、Rはフェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
で示されるN,N−ジアリールアミンによりアミノ化反応させることを特徴とする下記一般式(3)
【0013】
【化9】
【0014】
(式中、lは0又は1、mは0〜3の整数、nは1〜3の整数であり、Ar1、Ar2は各々独立して無置換の又は置換基を有する炭素数6〜30のアリール基を表し、Rはフェニル基又は炭素数1〜20のアルキル基を表す。)
に示される(ジアリールアミノ)チオフェン類の製造方法である。
【0015】
以下に本発明を更に詳細に説明する。
【0016】
本発明の方法で使用される上記一般式(1)で示されるハロゲン化チオフェン類としては、特に限定するものではないが、例えば、2−クロロチオフェン、3−クロロチオフェン、2−ブロモチオフェン、3−ブロモチオフェン、2−ヨードチオフェン、3−ヨードチオフェン等のモノハロゲン化チオフェン類,2−クロロ−3−メチルチオフェン、2−クロロ−3−エチルチオフェン、2−クロロ−3−(n−プロピル)チオフェン、2−クロロ−3−(イソプロピル)チオフェン、2−クロロ−3−ブチルチオフェン、2−クロロ−3−(n−ブチル)チオフェン、2−クロロ−3−(イソブチル)チオフェン、2−クロロ−3−(sec−ブチル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−ペンチル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−ヘキシル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−ヘプチル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−オクチル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−ノニル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−デシル)チオフェン、2−クロロ−3−(n−ドデシル)チオフェン,2−ブロモ−3−メチルチオフェン、2−ブロモ−3−エチルチオフェン、2−ブロモ−3−(n−プロピル)チオフェン、2−ブロモ−3−(イソプロピル)チオフェン、2−ブロモ−3−ブチルチオフェン、2−ブロモ−3−(n−ブチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(イソブチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(sec−ブチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−ペンチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−ヘキシル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−ヘプチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−オクチル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−ノニル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−デシル)チオフェン、2−ブロモ−3−(n−ドデシル)チオフェン,2−ヨード−3−メチルチオフェン、2−ヨード−3−エチルチオフェン、2−ヨード−3−(n−プロピル)チオフェン、2−ヨード−3−(イソプロピル)チオフェン、2−ヨード−3−ブチルチオフェン、2−ヨード−3−(n−ブチル)チオフェン、2−ヨード−3−(イソブチル)チオフェン、2−ヨード−3−(sec−ブチル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−ペンチル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−ヘキシル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−ヘプチル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−オクチル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−ノニル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−デシル)チオフェン、2−ヨード−3−(n−ドデシル)チオフェン等のアルキル置換モノハロゲン化チオフェン類,2,5−ジクロロチオフェン、2,4−ジクロロチオフェン、3,4−ジクロロチオフェン、2,5−ジブロモチオフェン、2,4−ジブロモチオフェン、3,4−ジブロモチオフェン、2,5−ジヨードチオフェン、2,4−ジヨードチオフェン、3,4−ジヨードチオフェン等のジハロゲン化チオフェン類、3−メチル−2,5−ジクロロチオフェン、2−メチル−3,5−ジクロロチオフェン、3−メチル−2,5−ジブロモチオフェン、2−メチル−3,5−ジブロモチオフェン、3−メチル−2,5−ジヨードチオフェン、2−メチル−3,5−ジヨードチオフェン等のアルキル置換ジハロゲン化チオフェン類、5−クロロ−2,2’−ビチオフェン、5−ブロモ−2,2’−ビチオフェン、5−ヨード−2,2’−ビチオフェン、5,5’−ジクロロ−2,2’−ビチオフェン、5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン、5,5’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5−クロロ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5−ブロモ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5−ヨード−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5−クロロ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5−ブロモ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5−ヨード−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン、3,4’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5−クロロ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5−ブロモ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5−ヨード−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5−クロロ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5−ブロモ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5−ヨード−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジメチル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジクロロ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジブロモ−2,2’−ビチオフェン、4,3’−ジフェニル−5,5’−ジヨード−2,2’−ビチオフェン等のハロゲン化ビチオフェン類、5−クロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5−クロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5−クロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5−クロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5−クロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5,5’’−ジクロロ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、5−ブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5−ブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5−ブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5−ブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5−ブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5,5’’−ジブロモ−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、5−ヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5−ヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリメチル−5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5−ヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリメチル−5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5−ヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、3,4’、4’’−トリフェニル−5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5−ヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン、4,3’、3’’−トリフェニル−5,5’’−ジヨード−2,2’:5’,2’’−ターチオフェン等のハロゲン化ターチオフェン類を例示することができる。
【0017】
上記一般式(2)で示されるN,N−ジアリールアミンにおいて、Ar1、Ar2で表されるアリール基としては、特に限定するものではないが、例えば、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、2−メトキシフェニル基、3−メトキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、2−エトキシフェニル基、3−エトキシフェニル基、4−エトキシフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、2,6−ジメチルフェニル基、2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,5−ジメチルフェニル基、3−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、4−(トリフルオロメトキシ)フェニル基、3,4−メチレンジオキシフェニル基等の無置換の又は置換基を有するフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、2−メチル−1−ナフチル基、4−メチル−1−ナフチル基等の無置換の又は置換基を有するナフチル基、無置換の又は置換基を有するアントラセニル基、2−フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基等の無置換の又は置換基を有するフルオレニル基、無置換の又は置換基を有するビフェニル基、無置換の又は置換基を有するピレニル基、4−(3−メチルジフェニルアミノ)フェニル基等が挙げられる。
【0018】
本発明において、上記一般式(2)で示されるN,N−ジアリールアミン類の製造方法は特に限定するものではない。例えば、アリールハライドとアニリン類を本発明において使用する触媒によりアミノ化することで容易に合成することができ、単離操作を経ずそのまま引き続きハロゲン化チオフェン類を反応させることもできる。
【0019】
本発明において、上記一般式(2)で示されるN,N−ジアリールアミン類の使用量は、原料である上記一般式(1)で示されるハロゲン化チオフェン類のハロゲン原子1モルに対して通常0.1〜5倍モルの範囲であるが、反応収率の向上、後処理の簡便化という観点から、0.5〜2倍モルの範囲とすることが好ましい。
【0020】
本発明の方法では、ターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンとパラジウム化合物を含む触媒の存在下、アミノ化反応を行う。
【0021】
本発明において使用されるパラジウム化合物としては、特に限定するものではないが、例えば、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸ナトリウム四水和物、ヘキサクロロパラジウム(IV)酸カリウム等の4価パラジウム化合物類,塩化パラジウム(II)、臭化パラジウム(II)、酢酸パラジウム(II)、パラジウムアセチルアセトナート(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)、ジクロロテトラアンミンパラジウム(II)、ジクロロ(シクロオクタ−1,5−ジエン)パラジウム(II)、パラジウムトリフルオロアセテート(II)等の2価パラジウム化合物類、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0)、トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウムクロロホルム錯体(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)等の0価パラジウム化合物類を例示することができる。
【0022】
本発明の方法においてパラジウム化合物の使用量は、特に限定するものではないが、原料のハロゲン化チオフェン類のハロゲン原子1モルに対して、パラジウム換算で通常0.001モル%〜20モル%の範囲であり、更に高価なパラジウム化合物を使用することから、好ましくは原料のハロゲン化チオフェン類のハロゲン原子1モルに対して、パラジウム換算で0.01〜5モル%の範囲である。
【0023】
本発明において触媒成分の1つとして用いられるホスフィン配位子は、触媒の活性、生成物の選択性が特異的に高いことからターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンが使用される。このターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンの具体例としては、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィン、1,1’−ビス(ジターシャリーブチルホスフィノ)フェロセン、2−(ジターシャリーブチルホスフィノ)−2’−(ジメチルアミノ)−1,1’−ビナフチル、2,2’−ビス(ジターシャリーブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、1−[1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]フェロセン、1−[1−(メトキシ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]フェロセン等を例示することができる。特に好ましくは、合成の容易さからトリ(ターシャリーブチル)ホスフィンである。
【0024】
本発明において、これらターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンの使用量としては、特に限定するものではないが、パラジウム化合物に対して、通常0.01〜10000倍モルの範囲で使用すればよい。そして高価なホスフィンを使用することから、パラジウム化合物に対して、0.1〜10倍モルの範囲であることが好ましい。
【0025】
本発明において、触媒成分としてパラジウム化合物とターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンからなる触媒が用いられるが、これら触媒成分は、反応系にそれぞれ触媒成分として別々に加えても良いし、予めこれら触媒成分よりなる錯体の形に調製して添加しても良い。
【0026】
本発明において、塩基としては特に限定するものではないが、例えば、ナトリウム、カリウムの炭酸塩、アルカリ金属アルコキシド等の無機塩基又は3級アミン等の有機塩基が挙げられる。これらの内、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、リチウムターシャリーブトキシド、ナトリウムターシャリーブトキシド、カリウムターシャリーブトキシド等のアルカリ金属アルコキシドが好ましく、これらは反応系に直接そのまま加えてもよいし、又はアルカリ金属、水素化アルカリ金属とアルコールからその場で調製して反応系に供してもよい。取り扱いが容易で、安価であることからナトリウムターシャリーブトキシドが特に好ましい。
【0027】
本発明において、塩基の使用量は特に限定するものではないが、ハロゲン化チオフェン類のハロゲン原子に対して0.5倍モル以上とすることが好ましく、反応終了後の後処理操作を容易とするため、1〜5倍モルの範囲であることが特に好ましい。
【0028】
本発明の方法は、通常は不活性溶媒下で実施することが好ましい。そのような不活性溶媒としては、本反応を著しく阻害しない溶媒であれば良く、特に限定するものではないが、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒,テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル溶媒,アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホトリアミド等が挙げられる。これらの内、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素溶媒が特に好ましく用いられる。
【0029】
本発明の方法は、常圧下で、窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲気下で実施することが好ましいが、たとえ加圧条件であっても実施することが可能である。
【0030】
本発明において反応条件としては、アミノ化反応が進行する条件であればよく特に限定するものではないが、例えば、反応温度は、20〜300℃、より好ましくは、50〜200℃の範囲であり、反応時間は、通常数分〜72時間の範囲で製造することができる。
【0031】
本発明の方法により製造される(ジアリールアミノ)チオフェン類としては、特に限定するものではないが、具体的には、2−(ジフェニルアミノ)チオフェン、2−(3−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、2−(4−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、2−(4−フルオロジフェニルアミノ)チオフェン、2−(3−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、2−(4−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、2−(3−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、2−(4−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、2−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2−[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2−[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2−[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2−[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2−[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−(ジフェニルアミノ)チオフェン、3−(3−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−(4−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−(4−フルオロジフェニルアミノ)チオフェン、3−(3−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、3−(4−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、3−(3−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−(4−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−(ジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(3−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(4−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(4−フルオロジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(3−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(4−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(3−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−(4−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、3−メチル−2−[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、3−メチル−2−[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(3−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(4−メチルジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(4−フルオロジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(3−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(4−メトキシジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(3−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス(4−トリフルオロメチルジフェニルアミノ)チオフェン、2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(2−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(9,9−ジメチル−2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(1−ピレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(9−フェナントレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、2,5−ビス[N−(4−ビフェニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン、N,N,N’,N’−テトラキス[4−(3−メチルジフェニルアミノ)フェニル]−2,5−ジアミノチオフェンの他、以下に示す(ジアリールアミノ)ビチオフェン類や(ジアリールアミノ)ターチオフェン類等を例示することができる。
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】
【化14】
【0037】
【化15】
【0038】
【化16】
【0039】
【化17】
【0040】
【化18】
【0041】
【化19】
【0042】
【化20】
【0043】
【化21】
【0044】
【化22】
【0045】
【化23】
【0046】
【化24】
【0047】
【化25】
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、入手容易な原料から(ジアリールアミノ)チオフェン類を穏和な反応条件下に、簡便かつ収率よく製造することができるので、工業的に極めて有用である。
【0049】
【実施例】
以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこれら実施例になんら制限されるものではない。
【0050】
参考例1
冷却管、温度計、磁気回転子を付した200mlの四つ口フラスコに、室温下3−ブロモチオフェン3.26g(0.02mol)、ナトリウムターシャリーブトキシド2.31g(1.2当量)、及びキシレン40mlを仕込み、フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、ジフェニルアミン3.38g(0.02mol)をキシレン20mlを用いて仕込んだ。更に酢酸パラジウム11.2mg(0.25mol%)、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンの0.1g/mlトルエン溶液を0.4ml(1.0mol%)加えた後、120℃まで昇温し、そのまま3時間加熱撹拌した。反応終了後、室温まで放冷し、50mlの水を加えて撹拌し水洗を行った。水洗後、分液ロートにて有機相を分離した。有機相を、内部標準としてオルトブロモアニソールを用い、内部標準法によるガスクロマトグラフィー分析した結果、目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は82.5%であった。有機相を減圧下で濃縮してキシレンを除去した後、メタノール30mlを添加して再沈させた。再沈により目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェン3.46g(GC純度>99%、収率69%)を黄色粉体として得た。得られた3−(ジフェニルアミノ)チオフェンは、GC−MASS(ヒウレットパッカード製)を用いて分子量測定を行い、理論分子量の251を有することを確認した。
【0051】
参考例2
3−ブロモチオフェン3.26g(0.02mol)を2−ブロモチオフェン3.26g(0.02mol)とし、酢酸パラジウム量を11.2mg(0.25mol%)から44.8mg(1.0mol%)、ホスフィン量を0.4ml(1.0mol%)から1.6ml(4.0mol%)とした以外は参考例1と同様の操作を行った。メタノール再沈により、黄色粉体1.81g(GC純度>99%、収率36%)で目的とする2−(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。GC−MASSより生成物が理論分子量の251を有することを確認した。
【0052】
参考例3
2−ブロモチオフェン3.26g(0.02mol)を2−ブロモ−3−メチルチオフェン3.54gとした以外は参考例2と同様の操作を行った。減圧下キシレンを除去した後、活性アルミナ(和光純薬製)を用い、n−ヘキサンでカラム精製し、白色粉体3.19g(GC純度>99%、収率58%)として3−メチル−2−(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。GC−MASSより生成物が理論分子量の265を有することを確認した。
【0053】
参考例4
3−ブロモチオフェン3.26g(0.02mol)を2,5−ジブロモチオフェン2.42g(0.01mol)とし、酢酸パラジウム量を44.8mg(2.0mol%)、ホスフィン量を1.6ml(8.0mol%)、ジフェニルアミン量を3.38g(2当量)とした以外は参考例1と同様の操作を行った。有機相を、トリフェニルアミンを内部標準とする内部標準法により、ガスクロマトグラフィー分析した結果、目的とする2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は、72.8%であった。メタノール再沈により、黄色粉体2.39g(GC純度>99%、収率57%)の2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。GC−MASSより生成物が理論分子量の418を有することを確認した。
【0054】
参考例5
ジフェニルアミン3.38g(0.02mol)をN−(1−ナフチル)−N−フェニルアミン4.38g(0.02mol)とした以外は参考例4と同様の操作を行った。メタノールによる再沈により黄色粉体2.90gの2,5−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]チオフェンを得た(GC純度>99%、収率56%)。GC−MASSより生成物が理論分子量の518を有することを確認した。
【0055】
参考例6
N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミン4.38g(0.02mol)を3−メチルジフェニルアミン3.66g(0.02mol)とした以外は、参考例4と同様の操作を行った。減圧下キシレンを除去した後、活性アルミナ(和光純薬製)を用い、n−ヘキサン:酢酸エチル=100:1でカラム精製し、黄色液体3.61g(GC純度>99%、収率80.8%)として2,5−ビス(3−メチルフェニルアミノ)チオフェンを得た。GC−MASSより生成物が理論分子量の446を有することを確認した。
【0056】
参考例7
冷却管、温度計、磁気回転子を付した200mlの四つ口フラスコに、室温下ブロモフルオレン1.80g(0.007mol)、ナトリウムターシャリーブトキシド2.02g(2.4当量)及びキシレン15mlを仕込み、フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、アニリン0.64g(0.007mol)をキシレン10mlで仕込んだ。更に酢酸パラジウム31.4mg(2.0mol%)、トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンの0.1g/mlトルエン溶液を1.2ml(6.0mol%)加えた後、120℃まで昇温し、そのまま3時間加熱撹拌した。ブロモフルオレンの消失とフルオレニルアニリンの生成を確認した後、窒素下、2,5−ジブロモチオフェン1.27gをキシレン5mlで稀釈した溶液を窒素圧によりキャヌラーを用いて導入した。2,5−ジブロモチオフェン添加後、120℃で24時間加熱撹拌をした。
【0057】
反応終了後、室温まで放冷し、40mlの水を加えて撹拌し水洗を行った。水洗後、分液ロートにて有機相を分離し、有機相を減圧下で濃縮しキシレンを除去した。これを活性アルミナ(和光純薬製)を用い、n−ヘキサン:酢酸エチル=100:1〜1:1でカラム精製し、更にメタノール30mlを添加して再沈させた。再沈により目的とする2,5−ビス[N−(2−フルオレニル)−N−フェニルアミノ]チオフェン1.16g(GC純度>98%、収率68%)を黄色粉体として得た。GC−MASSより生成物が理論分子量の594を有することを確認した。
【0058】
実施例9
トリ(ターシャリーブチル)ホスフィンの代わりに1−[(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]チオフェン161mg(0.4mmol)を用いた以外は参考例4と同様の操作を行った。その結果、収率68.5%で2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。
【0059】
参考例9
2,5−ジブロモチオフェン2.42g(0.01mol)の代わりに、2,5−ジヨードチオフェン3.36g(0.01mol)とした以外は参考例4と同様の操作を行った。その結果、収率65.7%で2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。
【0060】
参考例10
2,5−ジブロモチオフェン2.42g(0.01mol)の代わりに2,5−ジクロロチオフェン1.53gとした以外は参考例4と同様の操作を行った。その結果、収率50.8%で2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンを得た。
【0061】
比較例1
冷却管、温度計、磁気回転子を付した100mlの四つ口フラスコに、室温下、3−ブロモチオフェン1.63g(0.01mol)、ナトリウムターシャリーブトキシド1.15g(1.2当量)、及びキシレン20mlを仕込んだ。フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、ジフェニルアミン1.69g(0.01mol)とキシレン10mlを仕込んだ。更に酢酸パラジウム22.4mg(臭素原子に対して1.0mol%)、トリ(ノルマルブチル)ホスフィン0.1ml(4.0mol%)を加えた後、120℃まで昇温し、そのまま6時間加熱撹拌した。反応終了後、室温まで放冷し、50mlの水を加えて撹拌し水洗を行った。水洗後、分液ロートにて有機相を分離した。有機相を、オルトブロモアニソールを内部標準として、内部標準法によりガスクロマトグラフィー分析を行ったところ、目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェンは全く生成していなかった。
【0062】
比較例2
トリ(ノルマルブチル)ホスフィンをトリ(シクロヘキシル)ホスフィン(25重量%トルエン溶液)0.45ml(4.0mol%)とした以外は比較例1と同様の操作を行った。
【0063】
内部標準法によるガスクロマトグラフィー分析の結果、目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は8.0%であった。
【0064】
比較例3
トリ(シクロヘキシル)ホスフィンをトリ(オルトトリル)ホスフィン122mg(4.0mol%)、酢酸パラジウムをトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム51.8mg(臭素原子に対して1.0mol%)とした以外は比較例2と同様の操作を行った。内部標準法によるガスクロマトグラフィー分析の結果、目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は2.2%であった。
【0065】
比較例4
トリ(オルトトリル)ホスフィンを2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル125mg(2.0mol%)とした以外は比較例3と同様の操作を行った。内部標準法によるガスクロマトグラフィー分析の結果、目的とする3−(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は31.8%であった。
【0066】
比較例5
冷却管、温度計、磁気回転子を付した100mlの四つ口フラスコに、室温下2,5−ジブロモチオフェン1.21g(0.005mol)、ナトリウムターシャリーブトキシド1.15g(1.2当量)、及びキシレン20mlを仕込み、フラスコ内を窒素雰囲気下とした後、ジフェニルアミン1.69g(0.01mol)とキシレン10mlを仕込んだ。更にトリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム51.8mg(臭素原子に対して1.0mol%)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル125mg(臭素原子に対して2.0mol%)を加えた後、120℃まで昇温し、そのまま6時間加熱撹拌した。反応終了後、室温まで放冷し、50mlの水を加えて撹拌し水洗を行った。水洗後、分液ロートにて有機相を分離した。有機相を、トリフェニルアミンを内部標準として、内部標準法によりガスクロマトグラフィー分析を行ったところ、目的とする2,5−ビス(ジフェニルアミノ)チオフェンの収率は6.6%であった。
【0067】
実施例1〜実施例7における反応物質及び目的生成物を表1にあわせて示す。
【0068】
【表1】
Claims (2)
- 1−[1−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]フェロセン及び1−[1−(メトキシ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]フェロセンからなる群より選択されるターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンとパラジウム化合物を含む触媒、及び塩基の存在下に、下記一般式(1)
- ターシャリーブチル−リン結合を有するホスフィンが、1−[(N,N−ジメチルアミノ)エチル]−2−[(ジターシャリーブチル)ホスフィノ]フェロセンであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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