JP2005336083A - 芳香族アミノ化合物の製造方法 - Google Patents
芳香族アミノ化合物の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005336083A JP2005336083A JP2004155794A JP2004155794A JP2005336083A JP 2005336083 A JP2005336083 A JP 2005336083A JP 2004155794 A JP2004155794 A JP 2004155794A JP 2004155794 A JP2004155794 A JP 2004155794A JP 2005336083 A JP2005336083 A JP 2005336083A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- formula
- optionally substituted
- benzene
- cyano
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
【解決手段】有機溶媒に可溶な二座配位子とパラジウム化合物とからなる均一系パラジウム触媒および塩基の存在下に、式(1)
(式中、Arは置換されていてもよいアリール基等を表わし、Xは脱離基を表わす。)
で示される芳香族化合物と式(2)
(式中、R1は置換されていてもよいアルキル基等を、R2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基等を表わす。)
で示されるアミノ化合物を反応させることを特徴とする式(3)
(式中、Ar、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示される芳香族アミノ化合物の製造方法であって、塩基として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、炭酸水素塩、リン酸一水素塩もしくはフッ化物塩を用い、水の共存下に反応を実施することを特徴とする芳香族アミノ化合物の製造方法。
【選択図】なし
Description
(式中、Arは置換されていてもよいアリール基または置換されていてもよいヘテロアリール基を表わし、R1は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わし、R2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。また、R1とR2が結合してその結合窒素原子を含む環を形成してもよい。また、R1とR2が一緒になって、下記式
で示される基を表わしてもよい。ここで、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。)
で示される芳香族アミノ化合物は、医薬、農薬等の中間体として有用である。
(式中、Arは上記と同一の意味を表わし、Xは脱離基を表わす。)
で示される芳香族化合物と式(2)
(式中、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示されるアミノ化合物を、有機溶媒中で、二座ホスフィン配位子である2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルとパラジウム化合物とからなる均一系パラジウム触媒およびナトリウムtert−ブトキシドの存在下に反応させる方法が知られている(例えば非特許文献1参照。)。しかしながら、ナトリウムtert−ブトキシドは比較的高価で、強い塩基であるため、式(1)で示される芳香族化合物の種類によっては、その強塩基性や求核性に起因する副反応が進行するという問題があった。一方で、例えば炭酸セシウム等の弱い塩基を用いて反応を行うと、副反応を抑制することはできるものの、反応の進行自体が遅いという問題があった。
(式中、Arは置換されていてもよいアリール基または置換されていてもよいヘテロアリール基を表わし、Xは脱離基を表わす。)
で示される芳香族化合物と式(2)
(式中、R1は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わし、R2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。また、R1とR2が結合してその結合窒素原子を含む環を形成してもよい。また、R1とR2が一緒になって、下記式
で示される基を表わしてもよい。ここで、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。)
で示されるアミノ化合物を反応させることを特徴とする式(3)
(式中、Ar、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示される芳香族アミノ化合物の製造方法であって、塩基として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、炭酸水素塩、リン酸一水素塩もしくはフッ化物塩を用い、水の共存下に反応を実施することを特徴とする芳香族アミノ化合物の製造方法を提供するものである。
で示される芳香族化合物(以下、芳香族化合物(1)と略記する。)の式中、Arは置換されていてもよいアリール基または置換されていてもよいヘテロアリール基を表わし、Xは脱離基を表わす。置換されていてもよいアリール基としては、例えばフェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンスレニル基等の無置換アリール基、およびかかる無置換アリール基を構成する芳香環の一つもしくは二つ以上の水素原子が、例えば無置換もしくは置換アルキル基、無置換もしくは置換アルコキシ基、無置換もしくは置換アリール基、無置換もしくは置換アラルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、無置換もしくは置換カルバモイル基、置換カルボニルアミノ基、フッ素原子、ニトロ基、シアノ基、水酸基等の置換基で置換された置換アリール基が挙げられる。Xが臭素原子もしくはヨウ素原子のときには、かかるアリール基は塩素原子で置換されていてもよい。
で示されるアミノ化合物(以下、アミノ化合物(2)と略記する。)の式中、R1は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わし、R2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。
で示される基を表わしてもよい。ここで、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わし、前記したものと同様のものが挙げられる。前記式
で示される基としては、例えば1−フェニルベンジリデン基、シクロヘキシリデン基、2,2,4,4−テトラメチル−3−ペンチリデン基等が挙げられる。
(式中、Ar、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示される芳香族アミノ化合物(以下、芳香族アミノ化合物(3)と略記する。)を取り出すことができる。また、例えば反応液に、必要に応じて水を加え、冷却処理して、芳香族アミノ化合物(3)の結晶を析出させ、該析出結晶を濾取することにより、取り出すこともできる。取り出した芳香族アミノ化合物(3)は、例えば再結晶等通常の精製手段によりさらに精製してもよい。
酢酸パラジウム1.12g、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル4.67g、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン100g、トルエン1000mL、水9.01g、炭酸セシウム228.1gおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン117.9gを混合し、内温70℃で16時間攪拌、反応させた(16時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなった)。反応液に水を加え、室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。濾取した結晶を、トルエン、水およびアセトニトリルで順に洗浄した後、減圧条件下で乾燥させ、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼン148gを得た。収率:89%、HPLC面積百分率値:99%以上。
酢酸パラジウム224mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル934mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン10g、トルエン100mL、水1.14g、炭酸セシウム22.8gおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン11.8gを混合し、内温70℃で9時間攪拌、反応させた(9時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなった)。反応液を濃縮処理し、濃縮残渣にクロロホルム160gおよび水40gを加え、さらに0.5N硫酸水素カリウム水溶液180gを加え、pH6に調整した。クロロホルム80gをさらに加え、分液処理し、有機層と水層を得た。水層をクロロホルム100gで2回抽出処理し、クロロホルム層を先に得た有機層に合一した。合一後の有機層を飽和食塩水60gで洗浄処理した後、減圧条件下で濃縮処理した。濃縮残渣にアセトニトリル50gを加え、内温60℃で1時間保持した後、内温0℃まで冷却した。析出した結晶を濾取し、冷アセトニトリル12gで洗浄処理した後、減圧条件下で乾燥させ、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼン14.4gを得た。収率:86%、HPLC面積百分率値:99%以上。
実施例2において、水1.14gを用いない以外は実施例2と同様に実施し、9時間後の反応液をHPLC分析したところ、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率は、61%であり、反応が完結していないことが分かった。なお、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率は、下記式に従い、算出した(なお、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの修正面積百分率値は、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの面積百分率値を、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンと4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼンのHPLC感度比をもとに補正したものである。以下の実施例も同様。)。
実施例2において、水の使用量を1.14gから0.63gに代えた以外は実施例2と同様に実施したところ、9時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなった。反応液に水を加え、室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。濾取した結晶を、トルエン、水およびアセトニトリルで順に洗浄した後、減圧条件下で乾燥させ、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼン14.8gを得た。収率:89%、HPLC面積百分率値:99%以上。
酢酸パラジウム22mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル93mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン1g、トルエン10mL、炭酸セシウム(水0.7重量%含有)2.28gおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン1.18gを混合し、内温100℃で反応させたところ、15時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなった。反応液を濃縮処理し、濃縮残渣にクロロホルム16gおよび水4gを加え、さらに0.5N硫酸水素カリウム水溶液18gを加えて、pH6に調整した。クロロホルム8gを加え、分液処理し、有機層と水層に分離した。水層をクロロホルム10gで2回抽出処理し、得られたクロロホルム層を先に得た有機層と合一した。合一後の有機層を飽和食塩水6gで洗浄処理した後、減圧条件下で濃縮処理した。得られた濃縮残渣にアセトニトリル5gを加え、内温60℃で1時間保持した後、室温まで冷却し、析出した結晶を濾取した。濾取した結晶を冷アセトニトリル1.2gで洗浄した後、減圧条件下で乾燥させ、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼン1.36gを得た。収率:81%、HPLC面積百分率値:99%以上。
酢酸パラジウム11mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル47mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン0.5g、トルエン5mL、炭酸セシウム1.14g、水6mgおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン0.59gを混合し、内温100℃で反応させた。14時間後の4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンの残存率(実施例1記載の式に従い算出)は0.3%であり、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼンのHPLC面積百分率値は93%であった。
実施例5において、水6mgを使用しない以外は実施例5と同様に実施したところ、15時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(実施例1記載の式に従い算出)は11%であった。さらに内温100℃で5時間反応を継続したが、残存率には変化がなく、実施例5と比べて反応が遅く、完結していないことが分かった。
実施例5において、水の使用量を6mgから0.11gに代えた以外は実施例5と同様に実施したところ、10時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなり、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼンのHPLC面積百分率値は96%であった。
酢酸パラジウム11mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル47mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン0.5g、トルエン5mL、炭酸カリウム1.04g、水60mgおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン0.59gを混合し、内温80℃で反応させたところ、7時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなり、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼンのHPLC面積百分率値は96%であった。
実施例7において、水60mgを使用しない以外は実施例7と同様に実施したところ、10時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(実施例1記載の式に従い算出)は16%であり、実施例7と比べて反応が遅いことが分かった。
酢酸パラジウム11mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル47mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン0.5g、トルエン5mL、リン酸カリウム0.74g、水60mgおよびtrans−4−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミン0.59gを混合し、内温70℃で反応させたところ、20時間後の4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンの残存率(実施例1記載の式に従い算出)は15%であり、4−シアノ−3−フルオロ−1−[4−trans−(N−tert−ブトキシカルボニルアミノ)シクロヘキシルアミノ]ベンゼンのHPLC面積百分率値は96%であった。
酢酸パラジウム11mg、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9−ジメチルキサンテン43mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン0.5g、トルエン5mL、炭酸セシウム1.14g、水60mgおよびアニリン0.26gを混合し、内温100℃で反応させたところ、7時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなり、4−シアノ−3−フルオロ−N−フェニルアニリンのHPLC面積百分率値は96%であった。
実施例9において、水60mgを使用しない以外は実施例9と同様に実施したところ、7時間後の4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンの残存率(実施例1記載の式に従い算出)は47%であり、実施例9と比べて反応が遅いことが分かった。
酢酸パラジウム22mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル93mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン1g、トルエン10mL、炭酸セシウム2.28g、水114mgおよびモルホリン480mgを混合し、内温70℃で反応させたところ、8時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(下記式に従い算出)は8%であった。なお、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの修正面積百分率値は、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの面積百分率値を、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンと4−シアノ−3−フルオロ−1−モルホリノベンゼンのHPLC感度比をもとに補正したものである。)
実施例10において、水114mgを使用しない以外は実施例10と同様に実施したところ、8時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(実施例10記載の式に従い算出)は72%であり、実施例10と比べて反応が遅いことが分かった。
実施例10において、モルホリン480mgに代えてアニリン515mgを用いた以外は実施例10と同様に実施したところ、4時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンのピークが検出されなくなり、4−シアノ−3−フルオロ−N−フェニルアニリンのHPLC面積百分率値は96%であった。
実施例11において、水114mgを使用しない以外は実施例11と同様に実施したところ、8時間後における4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(下記式に従い算出)は53%であり、実施例11と比べて反応が遅いことがわかった。なお、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの修正面積百分率値は、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの面積百分率値を、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンと4−シアノ−3−フルオロ−N−フェニルアニリンのHPLC感度比をもとに補正したものである。
酢酸パラジウム11mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル47mg、4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼン0.5g、トルエン5mL、炭酸セシウム1.14g、水450mgおよびアニリン256mgを混合し、内温100℃で反応させたところ、8時間後に、HPLCにおいて、4−シアノ−3−フルオロブロモベンゼンのピークが検出されなくなり、4−シアノ−3−フルオロ−N−フェニルアニリンのHPLC面積百分率は96%であった。
実施例12において、水の使用量を450mgから2.25gに代えた以外は実施例12と同様に実施したところ、9.5時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(比較例6記載の式に従い算出)は14%であり、4−シアノ−3−フルオロ−N−フェニルアニリンのHPLC面積百分率値(ただし、原料を除く。)は95%であった。
実施例12において、水450mgを使用しない以外は実施例12と同様に実施したところ、10時間後の4−シアノ−3−フルオロ−1−ブロモベンゼンの残存率(比較例6記載の式に従い算出)は27%であり、実施例12および実施例13と比べて反応が遅いことが分かった。
酢酸パラジウム22mg、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル93mg、ブロモベンゼン785mg、トルエン10mL、炭酸セシウム2.28g、水114mgおよびアニリン515mgを混合し、内温70℃で4時間、さらに内温90℃で4時間反応させたところ、ブロモベンゼンの残存率(下記式に従い算出)は10%であった。
実施例14において、水114mgを使用しない以外は実施例14と同様に実施したところ、ブロモベンゼンの残存率(実施例14に記載の式に従い算出)は55%であり、実施例14と比べて反応が遅いことが分かった。
実施例14において、ブロモベンゼン785mgに代えて4−ブロモトルエン855mgを用いた以外は実施例14と同様に実施したところ、4−ブロモトルエンの残存率(下記式に従い算出)は61%であった。
実施例15において、水114mgを使用しない以外は実施例15と同様に実施したところ、4−ブロモトルエンの残存率(実施例15に記載の式に従い算出)は70%であり、実施例15と比べて反応が遅いことが分かった。
実施例14において、ブロモベンゼン785mgに代えて4−クロロニトロベンゼン788mgを用い、内温70℃で6時間反応させた以外は実施例14と同様に実施したところ、6時間後の4−クロロニトロベンゼンの残存率(下記式に従い算出)は8%であり、フェニル(4−ニトロフェニル)アミンのHPLC面積百分率値(ただし、原料および溶媒を除く。)は73%であった。
実施例16において、水114mgを使用しない以外は実施例16と同様に実施したところ、4−クロロニトロベンゼンの残存率(実施例16に記載の式に従い算出)は50%であり、実施例16と比べて反応が遅いことが分かった。
Claims (7)
- 有機溶媒に可溶な二座配位子とパラジウム化合物とからなる均一系パラジウム触媒および塩基の存在下に、式(1)
(式中、Arは置換されていてもよいアリール基または置換されていてもよいヘテロアリール基を表わし、Xは脱離基を表わす。)
で示される芳香族化合物と式(2)
(式中、R1は置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わし、R2は水素原子、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。また、R1とR2が結合してその結合窒素原子を含む環を形成してもよい。また、R1とR2が一緒になって、下記式
で示される基を表わしてもよい。ここで、R3およびR4はそれぞれ同一または相異なって、置換されていてもよいアルキル基または置換されていてもよいアリール基を表わす。)
で示されるアミノ化合物を反応させることを特徴とする式(3)
(式中、Ar、R1およびR2は上記と同一の意味を表わす。)
で示される芳香族アミノ化合物の製造方法であって、塩基として、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、炭酸水素塩、リン酸一水素塩もしくはフッ化物塩を用い、水の共存下に反応を実施することを特徴とする芳香族アミノ化合物の製造方法。 - 水の使用量が、塩基に対して、0.005〜2重量倍である請求項1に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
- 水の使用量が、塩基に対して、0.01〜0.5重量倍である請求項1に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
- 有機溶媒に可溶な二座配位子が、リン原子を有する有機溶媒に可溶な二座配位子である請求項1に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
- リン原子を有する有機溶媒に可溶な二座配位子が、有機溶媒に可溶な二座ホスフィン配位子である請求項4に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
- 二座ホスフィン配位子が、2,2’−ビナフチル骨格もしくはジフェニルエーテル骨格を有する二座ホスフィン配位子である請求項5に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
- 塩基として、アルカリ金属炭酸塩またはアルカリ金属リン酸塩を用いる請求項1に記載の芳香族アミノ化合物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004155794A JP2005336083A (ja) | 2004-05-26 | 2004-05-26 | 芳香族アミノ化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004155794A JP2005336083A (ja) | 2004-05-26 | 2004-05-26 | 芳香族アミノ化合物の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005336083A true JP2005336083A (ja) | 2005-12-08 |
Family
ID=35490043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004155794A Abandoned JP2005336083A (ja) | 2004-05-26 | 2004-05-26 | 芳香族アミノ化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005336083A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006335712A (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Nagoya Industrial Science Research Inst | トリアリールアミンの製造方法 |
US7405227B2 (en) | 2005-07-18 | 2008-07-29 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of cancer |
US7732491B2 (en) | 2007-11-12 | 2010-06-08 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of breast cancer with a PARP inhibitor alone or in combination with anti-tumor agents |
JP2010189320A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Chiba Univ | 光学活性なアミノオキシ化合物の製造方法 |
US7994222B2 (en) | 2006-09-05 | 2011-08-09 | Bipar Sciences, Inc. | Monitoring of the inhibition of fatty acid synthesis by iodo-nitrobenzamide compounds |
US8084611B2 (en) | 2006-03-30 | 2011-12-27 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | Process for preparing tetrahydroquinoline derivatives |
US8143447B2 (en) | 2006-09-05 | 2012-03-27 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of cancer |
JP2015534969A (ja) * | 2012-10-18 | 2015-12-07 | バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト | スルホン基を含んでいるn−(ピリジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン誘導体 |
WO2020027258A1 (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 日産化学株式会社 | フッ化芳香族第二級アミン化合物の製造方法 |
-
2004
- 2004-05-26 JP JP2004155794A patent/JP2005336083A/ja not_active Abandoned
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006335712A (ja) * | 2005-06-03 | 2006-12-14 | Nagoya Industrial Science Research Inst | トリアリールアミンの製造方法 |
US7405227B2 (en) | 2005-07-18 | 2008-07-29 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of cancer |
US8377985B2 (en) | 2005-07-18 | 2013-02-19 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of cancer |
US8084611B2 (en) | 2006-03-30 | 2011-12-27 | Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation | Process for preparing tetrahydroquinoline derivatives |
US7994222B2 (en) | 2006-09-05 | 2011-08-09 | Bipar Sciences, Inc. | Monitoring of the inhibition of fatty acid synthesis by iodo-nitrobenzamide compounds |
US8143447B2 (en) | 2006-09-05 | 2012-03-27 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of cancer |
US7732491B2 (en) | 2007-11-12 | 2010-06-08 | Bipar Sciences, Inc. | Treatment of breast cancer with a PARP inhibitor alone or in combination with anti-tumor agents |
JP2010189320A (ja) * | 2009-02-18 | 2010-09-02 | Chiba Univ | 光学活性なアミノオキシ化合物の製造方法 |
JP2015534969A (ja) * | 2012-10-18 | 2015-12-07 | バイエル ファーマ アクチエンゲゼルシャフト | スルホン基を含んでいるn−(ピリジン−2−イル)ピリミジン−4−アミン誘導体 |
WO2020027258A1 (ja) * | 2018-08-03 | 2020-02-06 | 日産化学株式会社 | フッ化芳香族第二級アミン化合物の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Zhang et al. | Highly efficient and practical phosphoramidite–copper catalysts for amination of aryl iodides and heteroaryl bromides with alkylamines and N (H)-heterocycles | |
Ehrentraut et al. | A new improved catalyst for the palladium-catalyzed amination of aryl chlorides | |
Zhao et al. | Selective synthesis of functionalized pyrroles from 3-aza-1, 5-enynes | |
Sergeev et al. | Variation of xanthene-based bidentate ligands in the palladium-catalyzed arylation of ureas | |
JP2005336083A (ja) | 芳香族アミノ化合物の製造方法 | |
Hollmann et al. | A novel salt-free ruthenium-catalyzed alkylation of aryl amines | |
Battula et al. | A mild and efficient copper-catalyzed N-arylation of unprotected sulfonimidamides using boronic acids | |
Cho et al. | Synthesis and palladium-catalyzed coupling reactions of enantiopure p-bromophenyl methyl sulfoximine | |
Valente et al. | High yielding alkylations of unactivated sp 3 and sp 2 centres with alkyl-9-BBN reagents using an NHC-based catalyst: Pd-PEPPSI-IPr | |
US5977361A (en) | Transition metal-catalyzed process for preparing N-aryl compounds | |
Zhu et al. | Copper-catalyzed cross-coupling of arenediazonium tetrafluoroborates with polyfluoroarenes | |
Xia et al. | Nickel-catalyzed cyanation of unactivated alkyl sulfonates with Zn (CN) 2 | |
Zhang et al. | Copper (I) carboxylate catalyzed C–N coupling of 2-amino pyrimidines with aryl halides to selectively generate secondary and tertiary amines | |
Sera et al. | Development of Large-Scale Synthesis using a Palladium-Catalyzed Cross-Coupling Reaction for an Isoquinolone Derivative as a Potent DPP-4 Inhibitor | |
Lange et al. | A novel atom-efficient, one-pot synthesis of sulfonylguanidines and sulfamoylguanidines | |
Lu et al. | Palladium-catalyzed allylation of aminophenol with alkynes to construct C–N bonds | |
BRPI0616596A2 (pt) | processo para a preparação de anilinas | |
Liu et al. | Efficient synthesis of substituted biaryl anilines and biaryl phenols via a Suzuki cross-coupling reaction | |
JP2005336084A (ja) | 芳香族アミン化合物の製造方法 | |
US7102046B2 (en) | Process for the arylation of olefins | |
JP5471005B2 (ja) | 芳香族アミン化合物の製造方法 | |
Sakata et al. | Synthesis of Azidoanilines by the Buchwald–Hartwig Amination | |
Shumaila et al. | Diastereoselective synthesis of tetrasubstituted-octahydro-3, 6-diazacarbazoles and tetrasubstituted-3, 6-diazacarbazoles via double Pictet–Spengler reaction | |
CN109956893B (zh) | 一种多取代3-氨基吡咯化合物的制备方法 | |
US8742127B2 (en) | Production method of 6-halogeno-3-arylpyridine derivative |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20051026 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20060421 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20060721 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070509 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20100210 |