JP4468903B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチンコ遊技機に関し、特に始動条件成立時に乱数を取得して大当たり抽選を行い、特定の乱数を取得して当選した場合、遊技者に有利な特別遊技状態(大当り)となり、さらにその乱数が所定の乱数であった場合、次の大当たり抽選時の当選確率が高確率となる特典が付与されるパチンコ遊技機に関する。
従来、例えば、特定の始動入賞口に遊技球が入ると、乱数を取得して大当たり抽選を行うと共に、図柄表示装置の3列の図柄を上から下に流れるように変動表示し、大当たり当選した場合、3列の図柄が予め設定した判定ライン上で所定の図柄に揃って停止し、特別遊技状態つまり大当たりとなって、可変入賞装置の大入賞口が開き、多くの遊技球を入賞させるパチンコ遊技機が、広く使用されている。
また、この種のパチンコ遊技機として、下記特許文献1に記載されるように、取得した乱数が特定の乱数であって、大当り停止図柄が「777」などの特定図柄であった場合、次の大当り抽選時の当選確率を通常より高確率とする確率変動の特典を付与するように動作するパチンコ遊技機が知られている。
このパチンコ遊技機では、確率変動特典付きの大当りが発生すると、大当りが連続して発生する可能性が高くなり、大当りの発生によって可変入賞装置の大入賞口が開放される回数(ラウンド数)が数多く実行され、非常に多くの賞球が払い出される。また、この種の確率変動特典付きの大当り(確率変動状態)を発生するパチンコ遊技機では、従来、確率変動状態となると、ランプを点灯するなどして、その確率変動状態を遊技者に報知することが主流となっている。
特開平10−174751号公報 特開2004−173825号公報
一方、上記特許文献2において、確率変動状態となった場合、遊技者が確変表示ボタンを押したときに、その確率変動状態を遊技者に対し演出表示し、遊技者が確率変動状態の表示つまり確率変動状態の報知を選択できるようにしたパチンコ遊技機も提案されている。
しかしながら、前者のパチンコ遊技機では、大当りが発生しても確率変動状態とならない場合、遊技者にはそれが直に判明するため、パチンコゲームに対する興趣を低下させやすいという課題があった。また、後者のパチンコ遊技機でも、遊技者が確変表示ボタンを押したときに、その確率変動状態が遊技者に対し演出表示されるため、遊技者にはボタン操作が煩雑であると共に、やはり確率変動状態とならない場合、遊技者にはそれが直に判明するため、パチンコゲームに対する興趣を低下させやすいという課題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、確率変動状態(高確率モード状態)が報知されない場合でも、確率変動状態の期待感を遊技者に抱かせるようにして、遊技に対する遊技者の興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のパチンコ遊技機は、
始動条件成立時に図柄を変動表示する図柄表示装置と、該始動条件成立時に乱数を取得して大当り抽選を行う抽選手段と、電動により開閉動作する開閉部材を有する普通電動役物を備え、大当たり乱数を取得して当選し、図柄表示装置の図柄が予め決められた配列に揃って停止したとき、特別遊技状態となり、確率変動付きの大当り乱数を取得して当選した場合、高確率モードに移行するパチンコ遊技機において、
大当たり抽選時の当選確率が通常より高確率となる高確率モードの状態であるか否かを判定する高確率モード判定手段と、
該高確率モード判定手段が高確率モード状態と判定し、且つ前記普通電動役物が開放されたときのみ、装飾ランプを点灯・点滅させ或いはスピーカーから音声を発生させて高確率モードを報知し、高確率モード状態であっても該普通電動役物が閉鎖状態にあるときには、該高確率モードを報知しない高確率報知手段と、
を備えたことを特徴とする。
ここで、上記請求項1のパチンコ遊技機においては、請求項2のように、上記高確率報知手段が高確率モードを報知するか否かを抽選により決定する報知抽選手段を設け、該報知抽選手段による抽選に当ったときのみ、高確率報知手段が高確率モードを報知するように構成することができる。
また、上記請求項1のパチンコ遊技機においては、請求項3のように、上記普通電動役物の開閉部材が開放される回数をカウントする開放回数計数手段を設け、普通電動役物の開放回数が所定回数に達したとき、高確率報知手段が高確率モードの報知を開始するように構成することができる。
また、上記請求項1〜3のパチンコ遊技機においては、請求項4のように、補助的に通常の確率モードと高確率モードの両方を区別して表示する補助確率表示手段が設けられ、該補助確率表示手段は、該通常の確率モードには、遊技盤に設けられた複数の小ランプからなる小ランプ群を点灯、点滅、または消灯させ、該高確率モードには、該通常の確率モードの該点灯、点滅、または消灯とは異なる態様で該小ランプ群を点灯、点滅、または消灯させ、遊技者にはモード切替時に該小ランプ群の点灯、点滅、または消灯が通常の確率モードを示すのか高確率モードを示すのかを容易に認識できない態様で、該通常の確率モードと該高確率モードのモード切替時に、該小ランプ群の点灯、点滅、または消灯の態様を切り替えて表示するように構成することができる。
上記構成のパチンコ遊技機では、遊技中、始動条件が成立すると、図柄表示装置の図柄が変動表示され、予め決められた図柄に揃って停止すると、多数の遊技球を獲得可能な大当り状態となる。このとき、大当り停止図柄が「777」などの特定図柄であった場合、遊技機のモードが、次の大当り抽選時の当選確率を通常より高確率とする高確率モードに移行する。
一方、遊技盤に配置された普通電動役物では、その内部に設けたゲートを遊技球が通過し、またはその入賞口に遊技球が入賞したときなどに、その開閉部材が開放されるが、その普通電動役物の開放時に、大当たり抽選時の当選確率が通常より高確率となる高確率モードの状態であるとき、高確率報知手段はランプの点灯演出、音声演出などによりその高確率モードを報知する。
このように、普通電動役物の開閉部材が開放されたとき、高確率モードの状態であれば、それが報知され、高確率モードの状態であっても普通電動役物が開放されない場合、高確率モードは報知されないから、普通電動役物の開放が意味を持つこととなり、遊技者は普通電動役物の開放を目指して遊技球を発射することとなって、パチンコ遊技のゲーム性をより一層向上させることができる。また、遊技者には、普通電動役物を開放させたことの結果として、高確率モードつまり確率変動状態への移行が認識され、この後、大当りの期待を大きく持ってゲームを楽しむことができる。
一方、高確率モードの状態に関わらず、普通電動役物の開閉部材が開放されない場合、高確率モード状態は報知されないため、遊技者は、普通電動役物の開閉部材が開放されるまでは、期待感をもってゲームを行なうことができる。
また、請求項2のように、普通電動役物の開閉部材が開放したときに、報知抽選手段が抽選を行い、この抽選に当ったときのみ、高確率モードを報知する構成とすれば、報知されない場合でも、次の普通電動役物の開閉部材の開放時に高確率モードの報知があるのではないかと遊技者に期待を抱かせることができる。
また、請求項3のように、普通電動役物の開閉部材の開放回数をカウントし、所定の回数の開放が行われたとき、高確率モードを報知する構成とすれば、報知されない場合でも、次の普通電動役物の開放時に高確率モードの報知があるのではないか、と遊技者に期待を抱かせることができ、これにより、パチンコゲームへの興趣を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図を示している。図において、1はパチンコ遊技機の木枠で、木枠1の前には前面枠2が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠2の前面にはガラス扉5を開閉可能に設けた金枠が取り付けられ、前面枠2の内側に遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。また、遊技盤3の背面側に合成樹脂製の機構板がヒンジを介して回動可能に装着される。前面枠2の縁部には装飾用にサイドランプ56が設けられ、また、ガラス扉5の縁部にガラス枠ランプ57が設けれ、さらに、遊技盤3の中央部には装飾用に盤面ランプ58が配設され、それらの装飾ランプは後述のランプ制御部50に接続される。
これらのランプ56,57,58は、上記高確率報知手段となるもので、後述のように、普通電動役物である始動入賞口13が開放したとき、高確率モードの状態であれば、ランプ56,57,58が点灯、点滅動作して遊技者に高確率モードであることを報知する。さらに、スピーカ45が遊技盤3の縁部の内側などに配設される。スピーカ45は、後述の音声制御部40に接続され、各種の演出プログラムに応じた音声や音楽を発生するが、上記のような高確率モードの報知時には、ファンファーレなどの音声を発生し、上記高確率報知手段をなすものである。
さらに、遊技盤3の右側下部には、上記補助確率表示手段として、複数の小ランプ群からなる確率モード補助表示装置28が配設されている。この確率モード補助表示装置28は、遊技者には容易に認識できない態様で、通常確率モードと高確率モードの両方を区別して表示するように、点灯、点滅、消灯を繰り返し動作する。
すなわち、確率モード補助表示装置28の小ランプ群は、例えば5個の小ランプ(NO1〜NO5のLED)から構成され、通常確率モードの場合には、NO1の小ランプが点滅、点灯、消灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、NO2の小ランプが点灯、点滅、点灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、NO3の小ランプが点滅、点灯、消灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、NO4の小ランプが点滅、点滅、点滅、点滅を所定時間幅で繰り返し、さらにNO5の小ランプが点滅、点滅、点滅、点滅を所定時間幅で繰り返すように動作する。また、高確率モードの場合には、NO1の小ランプが点滅、点灯、消灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、NO2の小ランプが点灯、点滅、点灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、NO3の小ランプが点滅、点灯、点滅、消灯を所定時間幅で繰り返し、NO4の小ランプが点灯、点滅、点灯、点滅を所定時間幅で繰り返し、さらに、NO5の小ランプが点灯、点滅、点灯、点滅を所定時間幅で繰り返すように動作する。これにより、遊技者には容易に認識できない態様で補助的に、通常確率モードと高確率モードの両方を区別して表示するものである。
ガラス扉5の下側に、前板7が図示しない発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に装着され、前板7の前面に打球供給皿6が設けられる。更に、前面枠2の下部に、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル9が設けられると共に、打球供給皿6で貯留できなくなった賞球を貯留する下皿8が設けられる。
遊技盤3の遊技領域中の中央部には、図1のように、カラー液晶表示器等などからなる表示器10aを有した図柄表示装置10が配設される。この図柄表示装置10は、その表示器10aの下部に保留球を表示するための保留球表示部10cが設けられる。図柄表示装置10の表示器10aには、例えば3列に配置された複数の図柄(始動条件成立時の抽選に基づいて変動する図柄)を順に上から下に循環移動させて変動表示する。また、大当りやリーチの際の予告演出画面、及び大当り演出画面などが表示器10aに表示される。
さらに、図1に示すように、図柄表示装置10の右側に、普通図柄表示器27が設けられる。この普通図柄表示器27は、遊技球が通過ゲート4を通過したとき、例えば3〜7の1桁の数字が高速で連続表示される。そして、所定時間経過後に停止したときの図柄(数字)が所定の例えば「7」であった場合、普通電動役物である始動入賞口13の羽根(開閉部材)13cが所定時間(例えば0.5秒)開き、始動入賞口13に遊技球が入り易くするように動作する。
なお、通過ゲート4に遊技球が通過し普通図柄表示器の図柄が所定の図柄で停止したとき、特別な延長モードとなっている場合には、始動入賞口13の羽根13cが始動入賞口ソレノイド13bにより通常時より長い時間(例えば5秒)開くように動作する。
始動入賞口13は図柄表示装置10の中央位置の下方に設けられる。この始動入賞口13が高確率モード状態で、開放された場合、その高確率モードがランプの点灯などにより、遊技者に報知される。さらに始動入賞口13の両側に普通入賞口12及び通過ゲート4が配設される。
始動入賞口13の下側に、可変入賞装置11が設けられる。始動入賞口13は開閉可能な羽根13cを有し、主制御部20によって制御される始動入賞口ソレノイド13bにより、羽根13cは開閉駆動される。また、始動入賞口3に入賞した球は、その内側に配設された始動入賞口検出器14により検出される。可変入賞装置11には大入賞口を開閉動作する開閉部材11aが、大入賞口ソレノイド11cにより開閉可能に設けられる。
可変入賞装置11の大入賞口内にはVゾーンと呼ばれる特定入賞口が設けられ、特定入賞口に入賞した球を検出するための継続入賞口検出器19がその内側に設けられ、さらに、大入賞口に入賞した球を検出する大入賞口検出器18が設けられる。入賞口に入賞した入賞球の数をカウントするカウンタが例えばRAMの特定メモリ領域等に設けられ、カウント値が例えば9個になると、可変入賞装置11の開閉部材11aは閉じられる。開閉部材11aの1回の開放が1ラウンドとされ、所定時間内に特定入賞口に入賞するとラウンドが更新され、最大で16ラウンド、つまり16回、開閉部材11aが開放される。なお、可変入賞装置11の大入賞口には特定入賞口を設けずに、予め決められたラウンドまで自動的に更新されるように構成することもできる。
図2に示すように、パチンコ遊技機の制御系は、パチンコゲームの基本的な動作を制御し、始動条件成立時には図柄変動コマンドを出力する主制御部20と、主制御部20からの図柄変動コマンドを入力し図柄の変動表示制御を行う図柄制御部30と、主制御部20からコマンドデータを入力し音声の発生を制御する音声制御部40と、主制御部20からのコマンドデータを入力し装飾ランプの点灯を制御するランプ制御部50とから構成される。
主制御部20は、予め記憶されたプログラムに基づきパチンコゲームに伴う制御処理を実施するCPU21、そのゲームのプログラムを記憶する読み出し専用のROM22、データを一時的に記憶し、CPU21のワークエリアとして機能するRAM23、及び入出力回路24を有して構成される。RAM23には、保留カウンタとして入賞球の保留数をカウントし記憶する領域、図柄変動回数をカウントし記憶する領域などが設定される。保留カウンタは、例えば1〜4まで最大4個の入賞球をカウントし保留記憶する。保留カウンタの値は図柄表示装置10の保留球表示部10cに表示される。RAM23はバックアップ電源によりバックアップされ、停電時にも記憶が保持されるようにしている。
さらに、主制御部20には、大当り抽選を行うための乱数発生器(例えば所定範囲内の乱数を繰り返し発生する乱数カウンタ)25が設けられている。CPU21は、遊技中に、始動入賞口13に遊技球が入賞すると、乱数発生器25からサンプリング回路を動作させてその時点の乱数を取得する。そして、その乱数について予めROM22に記憶した乱数テーブルを参照して大当り抽選を行い、図柄表示装置10において図柄変動を開始する。図柄変動中にさらに入賞球があった場合、保留カウンタに1を加算してその入賞球を保留し、保留球表示部10cの保留表示を1個増やし、最大で4個の保留球を保留記憶する。
さらに、主制御部20のCPU21は、大当り抽選の抽選結果に基づき、図柄変動コマンドを、図柄制御部30、音声制御部40、及びランプ制御部50に出力する。これらの図柄変動コマンドを入力した図柄制御部30、音声制御部40、及びランプ制御部50は、予め記憶されたリーチ、リーチ予告、外れ、大当りなどの各種演出プログラムを選択・決定して実行するように構成される。
また、主制御部20のCPU21は、高確率モードの状態で、始動入賞口13が開放したとき、その高確率モード状態を遊技者に報知するために、高確率モード報知用のコマンドをランプ制御部50及び音声制御部40に出力する。さらに、主制御部20は、上述のように、上記確率モード補助表示装置28の小ランプ群を、通常確率モードまたは高確率モードに応じて、点灯、点滅、または消灯を所定の順序で繰り返すように駆動する。
音声制御部40は、上記主制御部20と同様に、CPUユニットを主要部として構成され、CPU41は、ROM42に予め記憶されたプログラムに基づき、パチンコゲームの進行に応じて、スピーカ45から各種の音声を発生させる。始動入賞口13に入賞した際などの始動条件の成立時には、主制御部20から送られた図柄変動コマンドに基づき、演出プログラムを決定し、その演出プログラムに対応した音声を発生するためのデータをROM42から読み出し、スピーカ45から音声を発生させる。また、音声制御部40は、主制御部20から送られる高確率モード報知用のコマンドに応じて、高確率モードを報知する時には、スピーカ45からファンファーレなどの音声を発生させるように動作する。
ランプ制御部50は、上記主制御部20と同様に、CPUユニットを主要部として構成され、CPU51は、ROM52に予め記憶されたプログラムに基づき、パチンコゲームの進行に応じて、遊技機前面のサイドランプ等の装飾ランプ56〜58を点灯或は点滅させる。始動入賞口13に入賞した際などの始動条件の成立時には、主制御部20から送られた図柄変動コマンドに基づき、演出プログラムを決定し、その演出プログラムに対応したデータをROM52から読み出し、そのデータに基づきサイドランプ等の装飾ランプ56〜58を点灯或は点滅させる。また、ランプ制御部50は、主制御部20から送られる高確率モード報知用のコマンドに応じて、ランプ56〜58を点灯、点滅させ、高確率モードであることを華やかに遊技者に報知するように動作する。
次に、上記構成のパチンコ遊技機の動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。
パチンコゲーム中、大当り状態以外の通常状態、或いは通常の大当り状態においては、通常確率モードが維持される。通常確率モード中、確率モード補助表示装置28は、主制御部20によりその小ランプ群が点灯、点滅または消灯動作して、通常確率モードを表示する一方、ランプ56〜58の高確率報知手段は、報知動作を行なわない。このようなゲーム中に、遊技盤3上に発射された遊技球が、通過ゲート4を通過せず、始動入賞口13に入賞しない状態では、図3のフローチャートのステップ100とステップ160が繰り返される。
遊技球が通過ゲート4を通過し、ゲート検出器4aによってそれが検出された場合、ステップ100からステップ110に進み、普通図柄表示器27が図柄の変動表示を開始し、所定時間後に停止するように制御される。そして、次のステップ120で、普通図柄表示器27で停止した図柄(数字)が予め決められた所定の当り図柄(数字)であるか否かの判定を行ない、停止図柄がハズレ図柄であった場合、再びステップ100に戻り、上記の処理を繰り返す。
一方、普通図柄表示器27の停止図柄が当り図柄であった場合、CPU21は、ステップ130に進み、始動入賞口ソレノイド13bを動作させて、始動入賞口13の羽根13cを所定時間だけ開くように制御する。次に、ステップ140で、その時点のモードが高確率モードか否かを判定する。ここでは、高確率モードではなく通常確率モードであるから、ステップ140からステップ160に進み、遊技球が始動入賞口13に入賞したか否かを判定する。
上記ステップ130において始動入賞口13の羽根13cが所定時間開放され、遊技球が入賞しやすくなっており、このときに、発射された遊技球が始動入賞口13に入賞すると、ステップ160からステップ170に進み、高確率モードであるか否かを判定する。ここでは、高確率モードではなく通常確率モードであるから、ステップ170からステップ190に進み、通常の確率で大当り抽選を行う。つまり、乱数発生器25から乱数を取得し、取得した乱数と通常確率用のデータテーブルを参照して、その乱数に基づきハズレ、リーチ、大当り及び停止図柄が決定される。そして、図柄表示装置10において、3列の図柄を上から下に流れるように変動表示が開始され、大当り抽選に基づき、図柄の停止制御が行われる(ステップ200)。次に、ステップ210で、停止した図柄が大当り図柄であるか否かを判定する。
ここで、抽選結果が大当りであって、図柄表示装置10の表示図柄が、大当り乱数に対応した図柄に揃って停止した場合、大当りと判定し、次のステップ220で、大当り動作が行なわれる。大当りが発生すると、主制御部20から大当り用のコマンドが図柄制御部30、音声制御部40、及びランプ制御部50に出力され、大当りの演出が行われると共に、可変入賞装置11の開閉部材11aが所定時間だけ開き、その間に入賞した遊技球の数をカウントし、入賞球の数が例えば9個に達した場合、開閉部材11aは一旦閉じられ、1ラウンドが終了する。その間に継続入賞口に遊技球が入賞した場合には、次のラウンドに進み、同様に開閉部材11aの開放動作が所定時間繰り返され、これが最大で例えば16ラウンド継続される。
次にステップ230で、今回の大当りが通常の大当りであるか、次回の大当り抽選時の当選確率が高くなる確率変動付きの大当りであるかを判定する。そして、始動入賞時に取得した大当り乱数が確率変動付き大当たり乱数であって、例えば「777」などの予め決められた奇数図柄に揃って変動図柄が停止したときには、確率変動付きの大当りであると判定して、次に、ステップ240に進む。そして、このステップ240で、高確率モード用のフラグをセットして、本遊技機のモードを高確率モードとする。一方、大当り乱数が通常の大当り乱数であって、例えば「222」の通常図柄に揃って停止した場合には、通常の大当りであると判定して、次に、ステップ250に進み、通常の確率モード(現状維持)とする。
なお、上述のように、主制御部20は、通常確率モードと高確率モードに応じて、確率モード補助表示装置28の小ランプ群を点灯、点滅制御しており、遊技者には、容易に認識できない態様で、補助的に、通常確率モードと高確率モードが確率モード補助表示装置28により区別して表示される。
そして、再びステップ100に戻り、パチンコゲームが継続されるが、例えば本遊技機のモードが上記のようにステップ240を経て高確率モードとなったとしても、普通図柄表示器27が変動表示され、予め決められた図柄で停止して、始動入賞口13の羽根13cが開く場合を除き、上記ステップ100からステップ120、ステップ160、またはステップ100からステップ160以降が繰り返され、高確率モードの状態は、確率モード補助表示装置28において容易に認識できない態様で表示されるのみで、遊技者に対し明確には報知されない。したがって、遊技者にはこの時点で本遊技機が高確率モードとなったか否かは不明である。
一方、このような高確率モードの状態で、遊技球が通過ゲート4を通過し、普通図柄表示器27が変動表示され、予め決められた図柄で停止して、始動入賞口13の羽根13cが開くと、ステップ120からステップ130、ステップ140に進み、ここで本遊技機のモードが高確率モードであると判定され、次に、ステップ150に進み、高確率モードの報知が行なわれる。この高確率モードの報知は、主制御部20から高確率モード報知用のコマンドを、ランプ制御部50に出力し、ランプ制御部50によって、ランプ、サイドランプ等の装飾ランプ56〜58を点灯或は点滅制御して、華やかに行なわれる。したがって、遊技者にはこの時点で本遊技機が高確率モードとなったことが判明する。また、音声制御部40に高確率モード報知用のコマンドを出力してスピーカ45からファンファーレなどを発生させ、音声によって高確率モードを報知することも効果的である。
この後、上記と同様に、ステップ150からステップ160に進み、遊技球が始動入賞口13に入賞したか否かを判定し、そこで、遊技球が始動入賞口13に入賞した場合には、ステップ170に進み、ここで高確率モードとなっているから、ステップ180で、大当りの当選確率が高確率となる高確率抽選が行なわれ、乱数発生器25から取得された乱数と高確率用のデータテーブルを参照して、大当り抽選が行なわれる。そして、抽選結果が大当りとなり、図柄表示装置10が図柄の変動表示を開始し、ステップ210で、大当り図柄に揃って停止したと判定したときには、上記と同様に、ステップ220で大当り動作が行なわれる。そして、この大当りが確率変動付きの大当りであった場合、ステップ230からステップ240に進み、上記と同様に、高確率モード用フラグをセットして高確率モードとし、一方、大当りが確率変動付きの大当りではなく、通常の大当りであった場合、ステップ250に進み、本遊技機のモードは通常確率モードに移行することになる。
そして、通常確率モードに移行した場合には、始動入賞時の大当り抽選は、高確率ではなく通常の当選確率で行なわれ、勿論、高確率モード状態の報知は行なわれない。
このように、始動入賞口13の羽根13cが開いたときに、高確率モードの状態であれば、それがランプ56〜58の点灯、点滅或はスピーカ45からの音声の発生により遊技者に高確率モードが報知されるから、遊技者には、高確率モードに移行すること、つまり確率変動状態への移行が認識され、この後、大当りの期待を大きく持ってゲームを楽しむことができる。また、高確率モードは始動入賞口13が開放したとき、はじめて報知されるから、始動入賞口13の羽根13cの開放が意味を持つこととなり、遊技者は始動入賞口13の開放を目指して遊技球を発射することとなって、パチンコ遊技のゲーム性をより一層向上させることができる。さらに、通常確率モードまたは高確率モードに関わらず、始動入賞口13の羽根13cが開放されない場合、高確率モード状態は報知されないため、遊技者は、始動入賞口13が開放されるまでは、高確率モードという期待感をもってゲームを行なうことができる。
なお、高確率モードを報知するきっかけとなる普通電動役物としては、上記始動入賞口13の他に、開閉部材を備えた各種の普通電動役物を使用することができる。
また、上記実施形態では、普通電動役物である始動入賞口13が開放した際、高確率モードの場合には、常に高確率モードを報知したが、始動入賞口13つまり普通電動役物が開放した際、報知抽選手段(乱数発生器から乱数を取得し、特定の乱数が取得されたときに、当選とする手段)によって抽選を行ない、その報知抽選に当ったときのみ、高確率モードを報知するように構成することもできる。この場合には、高確率モードに移行しても、報知抽選に当らなければ、報知されないから、報知されない場合であっても、次の始動入賞口の開放時に高確率モードの報知があるのではないかと遊技者に期待を抱かせることができる。
また、始動入賞口13つまり普通電動役物が開放する回数をカウントするカウンタを設け、その開放回数を計数するカウンタの値が所定数に達したとき、高確率モードの場合、高確率モードを報知するように構成することもできる。この場合も、高確率モードに移行しても、普通電動役物の開放回数が所定数に達するまでは、報知されないから、報知されない場合であっても、次の普通電動役物の開放時に高確率モードの報知があるのではないかと遊技者に期待を抱かせることができる。
本発明の一実施形態を示すパチンコ遊技機の正面図である。 パチンコ遊技機の制御系のブロック図である。 パチンコ遊技機の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
3 遊技盤
10 図柄表示装置
11 可変入賞装置
13 始動入賞口
13c 羽根
14 始動入賞口検出器
20 主制御部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
25 乱数発生器
28 確率モード補助表示装置
50 ランプ制御部
56 サイドランプ
57 ガラス枠ランプ
58 盤面ランプ

Claims (4)

  1. 始動条件成立時に図柄を変動表示する図柄表示装置と、該始動条件成立時に乱数を取得して大当り抽選を行う抽選手段と、電動により開閉動作する開閉部材を有する普通電動役物を備え、大当たり乱数を取得して当選し、図柄表示装置の図柄が予め決められた配列に揃って停止したとき、特別遊技状態となり、確率変動付きの大当り乱数を取得して当選した場合、高確率モードに移行するパチンコ遊技機において、
    大当たり抽選時の当選確率が通常より高確率となる高確率モードの状態であるか否かを判定する高確率モード判定手段と、
    該高確率モード判定手段が高確率モード状態と判定し、且つ前記普通電動役物が開放されたときのみ、装飾ランプを点灯・点滅させ或いはスピーカーから音声を発生させて高確率モードを報知し、高確率モード状態であっても該普通電動役物が閉鎖状態にあるときには、該高確率モードを報知しない高確率報知手段と、
    を備えたことを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記高確率報知手段が高確率モードを報知するか否かを抽選により決定する報知抽選手段が設けられ、該報知抽選手段による抽選に当ったときのみ、該高確率報知手段が高確率モードを報知することを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記普通電動役物の開閉部材が開放される回数をカウントする開放回数計数手段が設けられ、該普通電動役物の開放回数が所定回数に達したとき、前記高確率報知手段が高確率モードの報知を行なうことを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  4. 補助的に通常の確率モードと高確率モードの両方を区別して表示する補助確率表示手段が設けられ、該補助確率表示手段は、該通常の確率モード時には、遊技盤に設けられた複数の小ランプからなる小ランプ群を点灯、点滅、または消灯させ、該高確率モード時には、該通常の確率モード時の該点灯、点滅、または消灯とは異なる態様で該小ランプ群を点灯、点滅、または消灯させ、遊技者には該小ランプ群の点灯、点滅、または消灯が通常の確率モードを示すのか高確率モードを示すのかを容易に認識できない態様で、該通常の確率モードと該高確率モードのモード切替時に、該小ランプ群の点灯、点滅、または消灯の態様を切り替えて表示することを特徴とする請求項1乃至3記載のパチンコ遊技機。
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